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異世界の変態?王子様(仮) 第6話 ご飯は1日2回 後半
多少修正点が浮き出てきましたが
とりあえず 楽しんでもらえたら幸いです。
更新が遅れてしまい楽しみにしてくださった方は本当ごめんなさい。
それでは 異世界変態王子 ご飯は1日2回の続きをドウゾ!
あらすじ、 どんな待遇でもけして屈しなかった、犬人でケモ耳の奴隷のアウルを助けるため
国王は一人で取引の場所に行ったのだが、想像を絶する光景に 呆然とした中
国王は内なる自分に問いかけられ、体を、意識を委ねることにした。
[newpage]
時は少しだけ遡り、国王が別人格に意識と体を委ねた所から
(裏国王視点)
オレ様は、国王を守る存在。
全部じゃないが、ある程度の出来事は全部見守ってきた。
だからこそ、大臣以上に国王を理解している。
アウルは、奴隷にしておくには勿体無い、よく出来た獣人だった。
アウルは、たった一言のオレの言葉だけでいつもの国王じゃないことを察した。
その後、『ありがとう』と伝えたいのか、いつも国王宛にしていた笑顔をみせてくれた。
体は痩せこけて、心もボロボロなのにどうして笑っていられるのだろう。
そして、クズの人間どもは、何が楽しいのか、ずーっとケラケラ笑っていた。
アウルはけして屈していなかった。 どうにかして1秒でも早く、国王のためにも商談を済ませねば。
オレは今、最初にアウルが吊るされていた鎖でクズ人間どもの言う おもてなしを無理やりさせられていた。
実は、おもてなしは既に2回目で、5分系の砂時計が終わるまでにオレ様を逝かせることが出来れば商談は無事ではないがなんとか終わる予定だったらしいが……。
初めに果てるのはあまり大したことなかった、正直心が痛く、5分ほどその気になれなかったが
ゲス人間どもの指示に従い、オレ様は、鎖で吊るされる体をアウルに任せた。
……
1度目の後に、涙がでるほど悔しくいたたまれない気持ちになった。
「あうる……汚くないか……?」
「汚くないよ……国王様……私のために本当にありがとう……」
「嗚呼……なんとかなるからな……お前からの要望は」
そんな話をしていたら、イライラしたのか、ゲスな人間どもは、アウルを鞭で叩いたり、毛の薄い部分にろうそくのロウを垂らしたりし始めた。
「っ……うっ……」
アウルの苦しそうな声が漏れる。
「もうヤメろ……!! 傷つけない約束だろう……? そのためにお前たちがアウルを買った金額の10倍用意したんだ」
「10倍……? っぷ……国王様世間を知らなすぎません?」
「……どういうことだ?」
「10倍じゃないです、50倍ですよ、過大評価しているみたいだから高く見積もったらそれをまんまと信じるし……」
「……」
オレ様はフクザツな気分だった、アウルの奴隷としての本来の取引価格が余りにも酷い金額だった。
この世は腐っている……。
もう、殺してしまおうか、そうとさえ思った、本気を出せばいつでも鎖を引きちぎれる。オレ様なら……。
「奴隷の価格もしらない国王様って実際どうなの? というか一人の奴隷助けるのにそんなに国のお金使って大丈夫?」
「ぐっ……」
今暴れるのは得策ではないようだ。
「国王様、そろそろ逝かないと、取引中止で、この子殺しちゃいますよ?」
「はっ……殺す?……」
「そうですよ、時計の砂ももう1分も残ってないでしょうね」
そういうと男はわざわざ側で砂時計の残りを見せた。
「もうこれ以上危害を加えるな……オレ……我輩も我慢の限界だぞ」
「いやいやいや、だって、定価の50倍の奴隷さん、国王様の性処理ぐらいちゃんと出来ないとね……?」
……
そして、時間はあっという間に過ぎた。 どんなに色んな事を考えても思考は動いて興奮させてくれることなどなかった。
「3・2……1……はい、残念、というわけで、国王様の奴隷になるという試験は失敗でした、アウルちゃん……死ぬ準備はできてる……?」
アウルがおもてなしをやめ、ゆっくりと立ち上がり、クズ人間に手をひかれる。
「……待て! ……ヤメろって……」
「……はい…… 国王様、私、アウルが出来損ないで……ごめんなさい」
「アウル……」
その時、アウルの目に初めて涙が流れた。
それは、 暗がりでも美しかったのだが、見ていて心を根本からくじくような余りにも悲惨な素顔だった。
「ご、ごしゅ、ご主人様も、せっかく色々教えてくださったのに、お役に立てなくてごめんなさい……」
「ぐっ……ぐっ……」
「ひゃひゃひゃ!、 アウル、頑張ったよ、だから楽に逝かせてあげるね。 ずっと国王様に笑顔を見せたまま逝かせてあげるね」
「ひゃ……ひゃい……ぐすっ……」
「もう……もうやめてくれ…… アウル、オレ様は、お前のためならいくらでも出すから!!」
「国王様本当バァーカ? 奴隷一人救うのに 大金使ったら町民黙ってないよ?」
「……だったら、だったらどうしろというのだ!! エホッ……エホッ」
「見てるだけでいいんだよ、 逝く所、死ぬ所……見守るだけでいいんだよ」
「アウルちゃんもそれで幸せよね?」
「……ひゃぃ……」
アウルは絶望しながら号泣し、小さく頷いた。 そして、怯えて体が震えているのに気づいた。
………。
2分ぐらい経っただろうか?
「首の骨も折れたから確実に死んだかな? うん」
「……コロス……」
「嗚呼ー 国王様が不甲斐ないばかりに、 アウルちゃん本当可愛そう」
「……コロス……」
『んとねー、お腹へったまま見る夢は辛いから、奴隷でも朝晩ご飯食べれるようにして欲しい、それを法律で決めることって出来る?』
『嗚呼、それぐらいのこと我輩になら容易い……』
『ありがとう、国王様、でも無理はしないでね』
言葉だけでも十分嬉しかったのか、キラキラとしたアウルの笑顔は、どんな宝石よりも眩く美しかった。
涙がこらえてきたのを隠すため、たまらず アウルを抱きしめた。 成長期なのに体は細い、本当に悲惨な仕打ちを受けてきたのだろう。
『……いつか……いつか我輩が……オマエを……買う……。 それまでは……耐えてくれ……』
『……ありがとう国王様…… でもね、アウルは幸せだよ、なんてったって国王様とお友達だから、アウルはいいから他の子を助けてあげて』
どこまでも、他者思いで、優しかったアウル。 いつか オレ様だっておしゃべりしたいと思っていたのに……。
『ご飯は1日2回!』
……
……
『ご飯は1日2回!』
……
……
……
『ご飯は1日2回!』
……
……
……コロス……コロス……
……10分後、小便と血なまぐさい部屋の中で、クズ人間の眼球をもぎ取り、ブチッと視神経から離脱させ、その目玉をゴクリと飲み込んだ。
…… 痛いか? 痛いよなぁ……。 じゃぁ、次は、耳でも丸かじりしようか……。
アウルに酷いことをした事を後悔し、生きてきたことに謝意し、声がかれても尚、吠えて、オレ様の傷を誤魔化しておくれ……。
「へ…………へっへ……」
耳にかぶり付いて、溢れる人間の血で喉が潤う。 でも 鉄の味すらしなかった。
飲めば飲むほど、暗黒に染まっていくのを感じた。
…… オレは……国王を助けるつもりだったのに……なにしてるんだろう……。
もう声を発さない、アウルの亡骸を見る。
すまない……国王……、オレ……死にたい……。
[newpage]
-同日・同時刻
(大臣視点)
……迂闊だった。
ワシは城にいる全ての人間を引き連れ、街の中の至る所を捜索した。
ワシの知人や王を慕う民も捜索に手伝ってくれた。
側近として、人間の女のウィル兵長とブルドックのチョルとエルフのレン隊長が一緒に行動してくれた。
アウルという奴隷の主人を指名手配し、街中くまなく探した。
程なくして、男の家が分かったが、そこには居なかった。
あたりを探索していると、チョルが地下通路を見つけ、レン隊長が先に潜り、ウィル兵長、ワシ、チョルという並びで
その地下通路を駆け抜けた。 その先に井戸があり、山小屋のような家があった。
チョルは、王の匂いを感じ、その家を家宅捜索した。
匂いが途切れているのが分かり、小屋内を探索していると、レン隊長は床の音に疑問を抱く。
程なくして、床下へのドアが見つかるが、嫌な匂いと、嫌な予感が辺りを立ち込めた。
ランタンの薄明かりが、奥の部屋のドアをうっすらと照らし出していた。
見たくない光景がそこにあるのを感じたが。側近達に開けてくれと命じた。
すぐに開くと同時に、鼻が曲がるほどの様々な異臭があっという間に部屋に立ち込めた。
「ゥゥ………ウゥ……」
『『『国王様!』』』
部屋に踏み入れると、猟奇的過ぎる光景が広がっていた。 国王の着衣にも血がべっとりとついていた。
国王は全裸で、大量の返り血を浴びていた。
「ご、ご無事ですか!?」
「……シニタイ……」
「……申し訳ございません……ぅ……私めがおりながらこのような事態……」
目に涙がこみ上げた。
「……大臣……頼みがある……」
「なんでしょう?……私に出来ることがあれば……」
「アウルと……同じ苦しみで……シニタイから……首絞めて……」
「……国王……少しお話しませぬか……?」
「ヤダ……シニタイ……ウゥ……」
「……」
ワシは国王様を抱き、そっと背中を撫でながら、指揮をとった。
「……ひとまず……亡骸を片付けましょう……」
「チョルは、小屋周辺の警戒、何かあればレン隊長とウィルに相談」
「……畏まりました」
「レン隊長とウィル…………片付けられるか?ウィル?」
「……問題ございません……国王様の傷と向き合うのは兵長の務めです」
女性だからと思って気を使おうとしたが、レン隊長一人ではおもすぎるだろう、チョルは、なるべく心優しいため見せないほうが良いだろう。
それから、王を宥めながら、部屋の4体の亡骸が片付けられるのを見守った。
……。
「大丈夫ですよ……ゆっくり呼吸して下さい」
「……すぅ…………はぁ……」
「……お上手です国王様、ゆっくり、ゆっくり呼吸していて下さいね……」
国王の目は死んでいて、虚ろな表情にワシはうつっているだろうか?
背後にレン隊長の気配を感じた。
「亡骸4体を上に移動しおわりました」
「ご苦労……暫く、国王と二人にしてもらえるか……? 片付けが済んだら上で待っていて欲しい」
「御意」
それから、数分経っただろうか。
国王のことを集中していても、獣の耳は些細な声を聞き逃さなかった。
「……チョル、すまない、こいつを頼めるか?」
ウィル兵長の声だ。
「……了解でアリマス!」
「はぁ…………」
チョルには亡骸に触れて欲しくなかったのだが……まぁ……平気そうだから今は気にすることではあるまい……。
「ウィル……とりあえず片付けるには人員がいる、オマエとオレの部下を集め、こいつらを運ぶのに必要な物を持ってきてくれ」
「御意っ!」
「頼んだぞ……オレはここを見張っておく」
「……」
とりあえずこの事態を収拾させることは問題なく済みそうだ。
……
「国王様、無事収拾出来そうです、なのでとりあえず リラックスしましょう」
「無事……? 何が無事だ!……何がリラックスしましょうだ!」
「……申し訳ございません……」
「なぁ、大臣……首を絞めてくれないのか?」
「……申し訳ございません、それは出来ません」
「……フン……役立たずだな…… だからオレ様を……国王を傷つけるのだ」
「返す言葉もございま……」
……オレ様……? なんかしゃべり方がおかしい。
自分のことなのに『国王を傷つけるのだ』 なんて普通言うだろうか?
言うかも知れないが、一度自分と言いかけておいて、あえてその言葉を言い直すということは……。
……
まて、落ち着け…… 思ったことを尋ねるんじゃない、事態を理解し、国王を落ち着かせるのが先決だ。
「……国王を守ってくださりありがとうございます」
「……フン…… 気づくのが遅いな…… アウルは、一言話した瞬間、オレ様のことを分かっていたぞ」
「……それはそれは、流石王のお友達ですね……」
言い切ってから気づく、さっき倒れていた幼い獣人の奴隷は恐らくその『アウル』だったのだろう。
「嗚呼……本当によく出来た良い奴だった……」
国王の目から涙が流れた。 聞くのも辛いが、向き合わずして傷を癒やすことなど出来ないだろう。
「お辛いでしょうが、何があったのかお話していただけますか?」
「…………てくれるなら良いぞ……」
「……それで王の気が晴れますか?……」
「……わからぬ……でも、オレ様も味わいたい……アウルの痛みを」
単なる自虐じゃないことが分かった。 して欲しいのならしてあげるのが良いのだろう。
「……御意」
そして、ワシは恐る恐る、王のクビに……手をかけた。
している間も思考をフル回転させる。 どうすれば、王をなだめることが出来るだろうか。
手がぷるぷると震える、けして力を入れすぎているわけではない。
自分が誤ったことをしているのをやめさせようと脳が信号を出しているのだ。
王が苦しそうな声を時折あげる。 その声が大きな針となりワシの心に突き刺さるのを感じた。
王は苦しそうでも、それと同時に何か満たされているようで時折『ニィ』っと笑ってくれた。
その笑顔で手の力がストンっと抜けた。
「どうした……何故やめる……?」
「わしには……」
「わしには……貴方を殺めることなど出来ません」と言いかけたのを堪えた。
「わしは、王の傷を知りたい……話を聞かせて頂けたら続きをしましょう……」
「……ふむ……話したら殺してくれるか?」
「……それは恐らくできかねます……でも本当にお辛いのであれば……」
「……オレ……というか国王は、10倍の額でアウルを買う予定だった」
「……嗚呼、少し高額な気がしましたが、アウルさんがいれば奴隷にとって住みよい町にできたかもしれませんね」
「国王がアウルの値段の10倍だと思っていた金額は実は50倍だったみたいで、あいつらの『奴隷を買うのにそんなにお金を使って許されるのか?』でオレは、抵抗せず、互いがwin-winになるようなことを考えながらやつらのやりたいことに付き合っていた……いたのだが……ぐっ……クソッ、最初から殺していれば……アウルは……」
王は、悔しそうに唇を噛み、やがて、ジワリジワリと出血しているのが見えた。
これ以上は記憶をかき回さないほうが良さそうだ。
「……なるほど、なんとなく分かりましたのでもう大丈夫ですよ……貴方は間違ってません、わしも同じことをしたと思います……だから……」
「……なぁ……話したから良いだろう、殺してくれよ…… 早く……」
「……それでも自分自身を許すことが出来ないのですね……少々手荒になりますが……これもわし自身の過失が故……王……その痛みわしが背負います」
わしのローブのポケットには、思考制御を活発にさせる薬を砂糖菓子(飴玉)で加工したものがある。
この飴玉は、注意して飲まないとならない。
なんのためにあるかというと、憂鬱な気持ちを自分自身で励ましたり、体のリミッターを少し弱める効果があるのだ。
精神的面での栄養ドリンクと思っていただければ良いかもしれない。
ただ、この飴玉の服用を間違えると大惨事も免れないこともある。
自虐思考に苛まれることがあれば、自虐思考に苛まれ自殺を誘発してしまうこともあるぐらいだ。
……一か八かだが、わしならきっと大丈夫だろう。
「王、首を絞めるのは構いませんが、喉に負担がかかるでしょう、先にのど飴で喉を潤しましょう」
「……大臣よ、貴様が何をしたいのかわからぬが、オレ様を愚弄するなよ?」
「そんなつもりは御座いません。 王は苦しみたいのでしょう? わしを信じていただけますか?」
そして、緊張で震える手の中、差し出した紙に包まれた飴玉を王は受け取り、中の飴を口に忍ばせ、包み紙を辺りに放り投げた。
「……どうです? 美味しいですか?」
「……今のオレ様に味覚なんぞない……」
痛覚はあるようだから、多分味覚がないわけではないだろう。
ただ、嫌なことがあって食事がのどを通らない、
「そうでしたか……あっ、噛まずに舐めて下さいね。 ゆっくりと……ゆっくりと……」
「まどろっこしい……こんなのに時間をかけていられるか……ん……」
「そうです、ゆっくりと……飴に歯を当てちゃいけませんよ? 理解したら小さく頷いて下さい?」
「……んんっ……」
王はコクリと頷いた。 王はジワリジワリと催眠状態にかかりはじめたのだ。
……
それから5分ぐらいたった。
死んだ目のような虚ろな表情で、飴を舐めるため時折舌を動かす王。
「……」
「……」
わしは、今から王の洗脳をするためのシミュレーションと、王を洗脳した後に起きうることに対する覚悟を決めていた。
「おっ……王、飴が舐め終わりましたらはじめましょうか」
覚悟が決まったわけではない。 下手をすると十分程前にみた光景のように自分がなってしまうかもしれない。
「……嗚呼……もう終わる……」
催眠状態の王は最低限の言葉だけを返した。
覚悟を決めるのが先か……王が飴を舐め終わるのが先か……。
催眠をする場合の飴の効果は10分程度ぐらいしかない、その間の記憶はとても曖昧なものになる。
……。
それから約1分が経った。
……よし。
「終わった……ぞ」
わしは大きく深呼吸をした。 見よう見まねの洗脳をこれから頑張ってみようと思う。
「では、王今から話すことは、貴方の記憶に留(とど)まることはないでしょう、もし留まっていたとしても忘れて下さいね」
「……御意」
「貴方は今誰を許せませんか?」
「……オレ……オレ様自身」
予想通りの答だった。 このターゲットを私に変えれば多分大丈夫であろう。私の身に危険が及ぶが……。
「いいえ、貴方が許せないのは、今目の前にいるわし……じゃなかった、大臣でしょ?」
「……なん……で?……」
虚ろな表情で王は理由を求める。 納得行くように言いくるめられたら目的は達成できる。
「大臣は貴方のサポートをする立場、ましてや年上であるため貴方の行動をフォローしなければならない、違いますか?」
なるべく強いた言い方をする。
「……確……かに」
思考を無理やり強要、始めての試みだがこんなに簡単だったらもう少し楽なパターンがあったかもしれない。
とは言え、洗脳のカウントダウンは始まっている、私は浅く深呼吸してから再び王に質問を投げかけた。
「では、そんな許せない大臣を、貴方はどうしたいですか?……」
「……シニ……タイ」
「……ち、違うでしょ……殺したいでしょ? 貴方を苦しめた原因は目の前の大臣に、……憎いでしょ?」
「……嗚呼……憎イ…… ナァ、甚振ッテ、殺シテイイ?……」
「……どうぞ……思うがままに……傷つけて、傷つけ終われば貴方は澄んだ気持ちになります、この憎しみも消えるでしょう、そして、大臣が死んでも貴方は悪く無いですし、大臣のことは忘れます。
よっ、良いですか?わっ、わかっ、わかりましたか?」
その問いかけに王はゆっくりと頷き……意識を失った。
手を伸ばそうと思ったが、先に別れを済ませたほうが良いだろう。
ゆっくりと立ち上がり、レン隊長に、事の報告をして、後のことは頼む と言ってから王が気を失っている部屋を戻った。
……。
王にそっと手を伸ばす、初めて国王に触れた時を鮮明に思い出す。
その時はまだ雇われたばかりでひとまず城で働くのであれば安泰だろうと思っていた矢先。
王妃様が出産なさってそっと触れて、10秒ほど抱いたときのことを思い出す。
まさか自分が、先代国王に気に入られ、王の補佐である大臣になるなんて、
そんなこと未来の自分に言われたら信じてもらえないだろう。
王をそっと抱き寄せる。 あの時の約3000gとは違い、その何倍も重い。今のお姿。
いつか王が立派に国をまとめ、国の決まりごとを決められる日があるのならせめて見届けたかった。
……。
ゆっくりと深呼吸をする。 今更ながら自己暗示用の薬が洗脳にも使えるなんて……。
いっそのこと、アウルの件をすべて忘れさせられれば解決したんじゃないだろうか?
そんな浅はかな考えに、苦しそうに泣く王の素顔がよぎった。
「……」
我が身ひとつで王の傷を癒せるのであればいくらでも……。
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(現在はここまで あとがきは 更新が遅れた理由や 自分的に納得があまりいってない箇所についての詳細です)
[newpage]
皆様お久しぶりです、異世界変態王子執筆主の 福梟です。
異世界生活始まりました。 より しっかりかけているはずなのに 小説家になろう のサイトでは
ブクマ数が全然増えず、少しモチベーションが下がっております。
そして、更新が遅れた理由が ちょっと5話目ラストを無鉄砲に書きすぎて でも個人的に
その問題の箇所の無理やり自虐させるシーンは 嫌いじゃないので
大臣が少し、自白剤的なものに近い薬を使うことにより 簡単な催眠術をかけ
恨みの対象にすると同時に、 それを甚振れば気持ちがすっきりする という暗示をかけた というところです。
少々ご都合すぎかなと思っていますが、 その点の部分を 皆様からアンケートでご意見頂戴出来ればなと思いました。
それと鋭い人は アウルちゃんの存在に多少の違和感があったかなと思います。
例えブクマや評価が伸びなくても そこの回収はしっかりしますので 続きを楽しみにしていただけたら幸いです。
大臣視点では 少し情報不足でしたが、 国王事態は、無感状態なので
暗示をかけられたことは国王は知らないという設定です。 その辺も筆足らずなので後日加筆、&前話修正します。
今後も気ままに楽しんでもらえたら幸いです。 そんなこんなで
評価やアンケート宜しくお願いします。
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