百合ップルだと思ってたのに受けに告られるし、成人するまでプラトニック貫かせられてるのに、キスは先に攻めにするってどういう事ですか〜獣人彼氏の分からsex編〜
───そのカノの行為を見た瞬間、ティグは何かが心の内で弾けた。
カノの彼氏、ティグは健全な虎の獣人族の男子高校生だ。
好意を抱いた彼女と思い通じあっているというのにも関わらず、彼はまだカノとキスすらした事がなかった。
彼女曰く、ファーストキスはチャペルの結婚式の誓いのキスで、初夜にお互いを知り合う事が理想だと───。
あの時、あの場所で、あんなキラキラとした目で夢を語るカノの姿を見て、自分の汚い情欲をぶつける事は出来なかった。
未だ清い彼女を、一気に汚す事は躊躇わられた。
彼女の、俺自身だけに向けられる熟れた頬を携えた笑顔。間接キスだと、彼女は恥ずかしがりながら、分け合ったスポーツドリンク。
次々と脳裏に浮かぶ好いた彼女の顔の数々を、見返しながら溢れ出る劣情。
───何故、カノのファーストキスが俺ではなくユユなのか。
配信の状況から鑑みるに、ユユとはながらの接吻しかした事がないようであった。
で、あるにも関わらず。
彼女は俺との約束を、禁忌を、破ったのだ。
元来、獣人族というのは、種族にもよるのだが、基本的に一生涯、特定の番のみを愛し抜く性質がある。
番への想いは、独占欲や支配欲だなんて可愛い言葉で片付けられない程の重く、仄暗い深い愛情が付き纏う。例え番が先に人生を旅立とうとも、永遠にその番への想いは色褪せない。それが濃くなることはあれども。
今も因習で、番追いという後追い自殺が後を絶たない。獣人族が故の社会問題と言えるだろう。
カノの為なら何だってするし、醜い己の感情からも守りたい。
カノが望むのなら、番追いだって我慢出来る。カノが居ない意味の無い世界でも、その望み一つで生きていける。
どんなに絶望に満ちた願いでも、大切な彼女の為ならば叶えてあげたい。
───それ程までに想っていた彼女の不貞行為。