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  *  Dont amore . Ⅰ

  

  

  * 01Side _

  

  

  シーズンが始まってから最初のオフ。

  デーゲームの後、金本監督は監督室で録画していた開幕戦から今日までカープの試合を見ていた。

  

  今は開幕戦を見ている。

  スタメン発表の時、6番新井さんの名が呼ばれた時金本さんは笑った。まあ俺も笑ってしまったのだが。

  大きく口を開け何か吠えているような変な顔のあと、新井の名前が表示された。

  やはり、新井さんは人気が凄い。観客席からは大歓声と笑い声が聞えてきた。

  

  06「 新井、4番から外れたか。 」

  

  01「 ん~...ルナも居ますからね。エルドレットも居ますし。 」

  

  19「 何見てはるんですか? 」

  

  晋太郎が、スマホ片手に監督室に入ってくるなり金本さんを見た瞬間‘ 好きだな~ ’と言わんばかりに

  苦笑いするなりソファに腰掛け見守った。

  

  試合はしばらく打線が爆発しないまま3回、新井さんが打席に入った。

  「 新井ー! 」「 ツラゲだけはやめてね 」などという声援が飛び交う中新井さんはホームランを放った。

  その瞬間、ズムスタは大歓声に包まれジョンソンも嬉しそうに笑っていた。

  だが、その後の新井さんの打席は満塁だったのにもかかわらず3者凡退に終わった。

  

  04「 ..新井さんですね。 」

  

  06「 アホやアイツ(笑) 」

  

  49「 ...ツライです。 」

  

  だけど、ほかの選手がこの状態だとため息や野次も聞えるのだが新井さんだと聞えないのが不思議だ。

  監督室はいつの間に、良太や今成や西岡などなど阪神の選手が集まって試合を見守っていた。

  9回。打席には新井さん。そして、先ほどと一緒。満塁。

  

  32「 ...兄貴、頑張れ! 」

  

  07「 (....てか皆試合結果知ってるのになんで知らない振りしてるんやろ。) 」

  

  新井さんは、満塁ホームランを放った。新井さんの一撃で逆転し開幕戦は勝利で飾った。

  ヒーローは、ジョンソンと新井さんだった。

  金本さんは、嬉しそうに見守っていた。そんな金本さんを見て俺ら選手は顔を合わせ静かな笑った。

  やっぱり、新井さんを見ているときの金本さんは幸せそうだと。

  

  42「 I LOVE TAKAHIRO ARAI 」

  

  ヒーローインタビューのときにジョンソンはそういった。

  俺らはもちろん冗談だって直に分かるのだが.....

  

  06「 ...次、こいつと当たる奴...誰や。 」

  

  ...おそらく、晋太郎だった。晋太郎は静かに手をあげた。

  

  06「 勝て。じゃないとシメる。打線もこいつから打ちまくれよ。 」

  

  19「 ...はい。 」

  

  晋太郎は半泣きで、頷いた。俺らにも相当なプレッシャーだ。

  まあ、江超もいるし高山も居るし大丈夫だとは思うのだが。ここにいる俺らのうち誰かも打たないと後に

  ひどいめに逢いそうで怖い。

  

  ・俺

  ・西岡

  ・今成

  ・良太

  ・大和

  ・福留

  

  金本さんはというと、TVの向こうのジョンソンに睨んでいた。

  

  25「 俺も、ジョンソン大好きです。 」

  

  新井さんがそう言い放った瞬間、金本さん以外全員顔を合わせ顔を真っ青にした。

  

  ‘これはやばい’

  

  誰もが思ったと思う。そのとおり。金本さんは持っていた缶ビールを怒りで握りつぶした。

  

  06「 ....御前ら、カープ戦絶対に勝ち越せよ。 」

  

  全員「「 ....はい。 」」

  

  晋太郎の表情がもう泣いている。そんな晋太郎に、今成が静かに肩に手をおき慰めている。

  俺は、新井さんに‘次、金本さんに逢った時は覚悟しておいたほうがいいっす ’とラインで送った。

  

  

  [newpage]

  

  

  そして、次週の金曜日。迎えたカープ戦。

  新井さんははやめに来た。宿舎に荷物を置いたであろう新井さんが裏口からこっそり入ってきた。

  

  01「 金本さんなら奥の部屋です。 」

  

  25「 ありがとう。いつも、トリ。 」

  

  新井さんは無邪気に微笑みながら言った。

  

  19「 新井さん、気軽に人に大好きっていうのやめてください。俺らの命が持ちません。 」

  

  晋太郎は新井さんの肩に手を置きながら涙目でそういった。

  あれから、晋太郎は眠れないらしい。 相当なプレッシャーなのだろう。

  新井さんはふしぎそうにわらいながら奥の部屋へ向かった。

  

  

  金本さんはまだかと言わんばかりに、ドアからそっと顔をのぞかせていた。

  新井さんが来た瞬間、金本さんは子供みたいに無邪気に微笑んだ。

  

  

  

  この関係が、ずっと続きますように .. *

  新井さんの大きな背中を見ながらそっと願った。

  

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