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ベビドラにTFしちゃった狼勇者さん

  細心の注意をはらっているはずだった。しかし罠と言うのは得てして一瞬の不意を突いて発動し…そして罠にかかってしまった者たちを窮地に立たせる。

  

  「くそっ…」

  

  傷付いた体へと僅かに残っていた傷薬を塗りながら狼は忌々しそうに舌打ちをした。

  何がどうなったのか、はっきり言って覚えていない。それ位用意周到に準備された罠にかかり…狼とその仲間たちは分断されてしまった。

  薄暗闇の中で一人。仲間たちは無事だろうか。気配を感じる事がまるで出来ない。

  脱出の魔術を唱える事が出来るなら今すぐにでも脱出しているが、残念ながら狼ではない、別の仲間がその魔術を普段は使っている。

  そして道具袋も別の者に持たせていたせいで、狼は身に着けていた装備しか持っていなかった。

  せめて脱出用の護符は一人一つ持っておくべきだった。しかし後悔しても事態は起きてしまったのだから仕方が無い。

  狼は一歩一歩慎重に進み始めた。それが城の奥に向かっているのか、それとも外に向かっているのか。それすらも分からないまま。

  薄暗い通路に心もとなくついている松明。それを一つ拝借するとその灯りだけを頼りに、一本道を進む。

  ここは敵の本拠地。どんな魔物がいても、命を奪うようなトラップが仕掛けられていても不思議ではない。

  時間の感覚も、どれだけ歩いたかも分からない。ここに出口があるのかも分からない。…酸素が薄い。

  息苦しく、脚を止めてしまいそうだ。歩く。それでも歩く。立ち止まってしまえば、二度と動けない気がしたのだ。

  歩く、歩く。

  

  「はぁ…はぁ…」

  

  足に力が入らなくなってきた。意識がもうろうとする。目の前がチカチカとまたたいて、自分がどんな状態なのかも分からない。

  呼吸を何とかしているような状態で。…狼はばたん、と倒れた。

  立ち上がろうと腕に力を込める。しかし、体が重たい。ぶるぶると、全身が震える。

  このまま死ぬのか。仲間たちはどうなったか。疑問がよぎる。

  だがその疑問は解消されることは無く。狼の意識は無限の闇へと堕ちていく。

  

  [newpage]

  

  「目覚めるがいい。」

  

  声が聞こえて。狼は目を開いた。あれ、自分は先程、通路で息絶えたのではないのだろうか。

  そして広がる光景に…息を呑んだ。

  目の前の玉座に腰かけているのは自分が正に討とうとしていた、竜の魔王。その身に衣服を身に着けておらず…

  隆起した全身の筋肉を惜しげもなく曝しだしており、どこか美しさすら感じさせる。黒いマントだけが彼の体の一部を隠すにとどまっていて。

  

  「まっ、魔王!」

  

  狼は立ち上がり、魔王をにらみつける。…その声と、自身の変化に。狼はそこで気が付いた。

  高いボーイソプラノ。視線の低さ。自分の体を包んでいたはずの毛並みや鎧が何もない。

  

  「…えっ…!?」

  

  狼は目の前の魔王の事を一瞬忘れ、視線を降ろしてみた。マズルは幼い頃を思い出すように僅かにしかせり出しておらず。

  毛並みの代わりに彼を包んでいたのは鱗。目の前の魔王と同じような爪と、脚と。

  尻尾はふさふさとした毛並みのままだ。…しかし狼の体と同じ程度の翼が背中を覆っていて。

  

  「なっ、なんだよ…これっ…!」

  

  混乱する狼を前に、魔王は余裕のある表情を浮かべながら立ち上がる。そして一歩一歩狼に近付いてきた。

  びくっ、と震えながら狼は尻尾を縮こまらせた。今まで数多の敵と戦い、死ぬことも怖くなかったはずなのに…怖い。

  震える狼。魔王はそっと手を伸ばすと…狼の体を持ち上げた。

  

  「安心するといい。私は君を殺したりはしないよ。」

  

  冷たい?いや、暖かい…?分からない。分からないけれど…魔王の声を聞いていると、尻尾がゆらゆらと自然に振れる。

  

  「やめっ…離せよっ…!俺は…魔王を…!」

  

  暴れようとする狼の柔らかな頭を撫でながら、魔王はまるで慈母のように。慈しむように微笑んだ。

  

  「殺しに来た、のだろう?」

  

  「そっ、そうだ!だ、だから離せッ…!」

  

  魔王の言葉が、魔王の仕草が、魔王の指が。全てが一つ一つ染み込んでいくような感覚が心地よく。

  だが、それが恐ろしい。自分はどうなってしまったんだ。怖い。

  じたばたともがく狼を…ぎゅっ、と魔王は抱きしめた。予想外の出来事。

  

  「…すまないな。」

  

  「え…?」

  

  「君は騙されていたんだよ。今の竜の姿が、本当の君なんだ。…完全には戻しきれなかったけれど…ね。」

  

  魔王の表情が見えない。胸板に顔を沈められて。暖かいのに、冷たい。もがくことも出来なくなる。

  ぽん、ぽん、と優しく。頭を撫でられて。心地よさに耳がパタパタと動いた。

  

  「ちがう…俺…」

  

  「そうやって思い込まされているんだよ。君の両親は人間に殺されて、君は捕まったんだ。」

  

  魔王は静かに、狼に語り掛ける。狼の耳の裏を。尻尾の付け根を。撫でながら。

  甘い香りがする。どこから?

  

  「君の両親はとても強い力を持っていた。…そして君を捕らえ、ヒトの姿に変えられて…」

  

  「俺…ヒト…だよ…ちがう…だって…」

  

  「私の元へ差し向けられたんだ。死んでもいい。皆が君の事をただの道具としてしか見てなかったんだよ。」

  

  そんなはずはない。自分は…

  狼の考えを遮るように。魔王は静かに、優しく。だが着実に。ぬるりと。心の隙間に入り込むように。

  言葉を続ける。

  

  「君は仲間と来ていたね。彼らも君を騙していたんだよ。魔王…私の元へ君を向かわせて、共倒れにさせようとしていたんだ。」

  

  「ちが…」

  

  「違うと思い込まされているんだ。君はずっと騙されていたんだ。」

  

  「ちがう…」

  

  「なら…なんで誰も助けに来ない?」

  

  「…ッ…」

  

  「使い捨ての駒を助けに来るヒトなんていないんだよ。君はあの暗い通路を…ずっと歩き続けていたんだ。」

  

  そうだ。気絶する前。自分は一人。どこに続くか分からない道を進んでいた。どれだけの時間?どれだけの距離?

  それは…

  

  「ずっと騙されていて…今もまだ、騙されている。」

  

  見捨てられたんだ。助けになんて来ないんだ。このまま死ぬんだ。魔王に殺されるんだ。

  頭が真っ白になる。不安と恐怖と絶望から涙がボロボロと零れてくる。自分を支えていたもの、自分のいた世界。

  全てが否定された。足元が崩れていくような、そんな感覚の中で。

  

  「でも…私は君を見捨てたりしないよ。」

  

  魔王の言葉が、崩れていく足元から狼をすくい上げる。胸に沈められていた顔を開放されて。

  狼が最初に見るもの、それは優しく。どこまでも優しく。嘘偽りの無い、笑みだった。

  

  「お…れ…」

  

  「君が騙されていて、今もまだ人に変貌させられて、戻しきれなくても。戻れなくても。私は君とずっと一緒だ。」

  言葉が溶けていくように。染み込んでくる。蝕まれる。

  

  「ちがう…」

  

  否定の言葉は、頼りなく宙を舞う。そう、頼りなく。この言葉はどこから出ているのだろうか。

  そう思ってしまうほどに。魔王は狼の瞳をじっと見つめる。

  

  

  「一緒に居るのは、嫌かい?怖いかい?またあの、苦しい所に戻るのかい?」

  

  「おれ…」

  

  「そんなに君が苦しむことは無い。君が苦しいと…私も苦しいよ。だから。」

  

  「魔王…」

  

  「一緒に、いて欲しい。君は、私と同じ。ヒトではない、者なのだから。」

  

  「…様…」

  

  「答えを聞かせてくれるかな?」

  

  「おれ…魔王…様…と…一緒に…いる…こわいよ…みんな、おれの事、騙してたの…?」

  

  「そう。君が苦しむところを見ても、何も感じてなんかいなかったんだよ。」

  

  「まおうさま…おれ…」

  

  「怖がらなくていいよ。私に身を委ねて。何があっても、君と一緒に。君を守るよ。」

  

  

  狼の体から力が抜ける。全身を委ねた。撫でられる感触も。何もかも全て受け入れた。心地よかった。

  いつぶりだろう。こんなに安心するのは。狼は尻尾を、翼を。僅かに動かすと目を細め、くぅん、と可愛らしく喉を鳴らした。

  

  

  

  魔王の歪んだ笑みも、知らずに。

  無垢な子供が、無慈悲に連れ去られていくように。

  

  

  

  

  「気持ちいい?」

  

  「うん…えへへぇ…」

  

  狼の耳の裏や、尻尾の付け根。そして新たに生えた翼の膜を優しく撫でる魔王。狼はとろん、とした目付きで無邪気に笑う。

  魔王の言っていた、本当は竜だった。それが本当の言葉であると思うほどに心地よく…この姿に違和感を感じなくなっていた。

  こちょこちょと喉元を指先でくすぐられ。その指がつつつ、と腹を伝っていく。ぞくぞくとした快楽。狼はただただそれに身悶えしながら。

  幸福そうに何度も喉を鳴らす。

  やがて腹を伝った指は狼の股間へとたどり着く。つるりとしたそこには男性の象徴は無い。

  代わりにあるのはスジ。竜の特徴でもある、スリット。魔王はスリットへ、ゆっくりと指を挿入していく。

  

  「やっ…んっ…」

  

  「力を抜いて。大丈夫。」

  

  耳元で囁かれ、舌を突き入れられる。くちゅくちゅと水音と魔王の鼓動だけが脳内を支配して。狼は弱々しく頷いた。

  魔王の指がスリットの中に入っている肉竿に触れると…狼は可愛らしく、上ずった声を上げる。そこに嫌悪や恐怖などは、もうない。

  あるのはただただ快楽と、安堵と。こりこりと根元を抉られ。

  

  「んぁっ、んっ、あはぁっ…まおうさまぁ…やっ…んっ…」

  

  「外に出してみるよ。」

  

  耳から舌を抜き、垂れる唾液もそのまま、魔王が囁きかけながら狼のスリットから肉竿を取り出す。

  子供のような体格になってしまった狼。その体には不釣り合いな、グロテスクに膨らみ血管を浮かび上がらせる肉棒が露出した。

  何度も見た。見慣れた筈の肉棒。…それに狼は違和感と恐怖を覚える。

  自分の肉体なのに、自分の肉体で無いような。

  

  「あっ…いやっ…」

  

  「こちらもヒトに変えられてしまったんだね。大丈夫、少しずつ戻してあげるから。君なら私のモノぐらいになれるよ。」

  

  そう言いながら魔王は自分のスリットから肉棒を取り出す。

  それはもはや凶器、と言っても差し支えが無いだろう。竿部分には犯す相手を蹂躙し、襞を掻き乱すような突起が不規則に並んで。

  根元には不自然に膨らんだ瘤。恐らく種が零れないよう、犯す相手の中に侵入していくのだろう。

  大きさももちろんすさまじく…狼のモノより一回りも二回りも大きい。見る者を畏怖させる、そんな形状。

  しかし。

  

  「怖くないだろう?本当は君のモノもこれぐらいになっていたはずなんだよ。こんなに醜いモノに変えられてしまって…」

  

  「かえられ…」

  

  「そう。あぁ、ヒトは本当に恐ろしいな。自分達の欲望の為ならなんだってする。」

  

  「おそろしい…?」

  

  「そうだよ。君はそんな恐ろしい生き物の所に居させられたんだ。いつ殺されてもおかしくなかった。良かった、生きていてくれて。」

  

  魔王の言葉が。胸の中を満たしていく。自分がいた世界が異常だったのだと。そこに居た自分が。そこに戻ろうとさえ考えていた。

  

  「まおう…さま…」

  

  魔王の瞳を見つめる狼の瞳は、真っ直ぐで、素直で、透明で。

  魔王はその瞳をじっと見つめ返す。そう。慈母のように。慈しむように。

  

  

  

  この…哀れな、獲物を。

  

  

  

  「君は私といてくれるかな。」

  

  「…うん。」

  

  「戻りたいとは思わない?」

  

  「うん。」

  

  「私の願いも聞いてくれるかな。」

  

  「うん。」

  

  「私と共に歩み…君の恨みを晴らそう。」

  

  「うらみ?」

  

  「そう。君は両親を殺し、自分たちの好き勝手に君を使っていたヒトを恨んでいい。憎んでいい。それを晴らそう。」

  

  「…うん。」

  

  「愚かなヒトの群れを。」

  

  「もやすんだ。」

  

  「そう。君は」

  

  「まおうさまのもの…うん!」

  

  

  

  魔王はにっこりと―恐ろしい、底冷えのするような感情を裏に隠しながら―笑顔を浮かべた。

  かつて勇者と言われた狼は…透明な瞳を。真っ黒な。けれど、透き通った瞳に変え、満面の笑みを浮かべた。

  嬉しそうに。誇らしげに。

  

  「決まりだ。…今から少し、私の力を君に与えるよ。大丈夫。すぐに終わるよ。」

  

  狼の―狼竜の頭を撫でながら。魔王は狼竜の首元に顔を埋める。

  口を開くと。かぷり、と首筋の血管に牙を突き立てた。

  

  「んぅっ…!」

  

  開いた傷口から、唾液を流し込む。魔王の魔力を蓄えたそれが狼竜の中に入り込んでいくと…

  

  「あっ、んぁっ…あっ、はぁっ…♪」

  

  狼竜は目をとろん、とさせた。びくびく、と震えながら…肉棒からびゅぐぐっ、と精液を噴出させる。

  それは狼竜が、狼として最期に噴き出す、生きた証。そして、狼竜が産まれる、産声。

  魔王はその液体を振り払い…狼の肉棒を撫でた。

  変化はすぐに訪れる。狼竜の肉棒が形状を変貌させていく。突起がむくむく、と起き上がり…見る者を畏怖させるものへ。

  根元が膨らみ。それは更に膨らむ事を予測させるように何度も震えた。

  狼竜はどこまでも心地よさそうに。舌をはみ出させながら白痴のように引き攣った声を上げ。魔王の腕の中で産まれ変わる。

  姿形は、変わらない。しかし。

  ヒトを憎み。ヒトを恨み。魔王を敬愛し。魔王と共に歩む。そんな存在に。

  

  「まおうさまぁ…」

  

  甘く上げる声は、ヒトの物では無い。ヒトを誘惑し、惑わせ、堕としていくような。甘い声。

  魔王はこくり、と頷き、狼竜の首に何度も牙を突き立てる。自分の物であり、永劫に離れることは無いと。

  紋章を刻み込んでいく。

  

  「あっ、んぁっ…はっ…ぁぁっ…んっ…♪」

  

  首元や、肩。腕。腹。足。至る所に牙を突き立て。狼はその度に声を上げながらとぷとぷ、と精液を零す。

  全身に牙の痕が付くと魔王は狼竜を抱え、玉座を後にする。

  

  「続きをしよう。君の種を、私に。私の種を、君に。」

  

  囁きに。狼竜は翼をはためかせ、尻尾を振った。

  [newpage]

  

  魔王の部屋は禍々しい瘴気に満ちており、ヒトが迂闊に足を踏み入れれば即座に命を落としてしまうだろう。

  しかし、今の狼竜にはこれ以上ないほど心地よく、安堵を得られる空気に感じられた。

  まるで高原で吸う空気のように。

  魔王の臭いもする。嗅ぐだけで気持ちが昂り、体が火照ってくるようだ。

  

  「はぁ…はぁぁ…ぁっ…まおうさまぁ…」

  

  呂律の回らない口調。恍惚の表情を浮かべながら狼竜は魔王の腕の中で身悶えする。

  部屋の扉を閉めると、暗闇にも関わらず、互いの姿がはっきりと見える。

  魔王は狼竜の翼の皮膜を指先で撫で回し、彼を自らのベッドの上に寝かせた。

  そして唯一身につけていた黒いマントを脱ぎ捨て…狼竜の隣に同じように横たわる。妖しい光を纏った、互いの瞳。中空で交わった。

  

  「それじゃあ…始めようか。私の種を、君の中に。」

  

  「ぼくのたねを…まおうさまに…?」

  

  「そう。まずは私から君に種を注ごう。私の逸物に触れて…?」

  

  狼竜はこくりと頷くと迷う事なく魔王の股間へと手を伸ばした。スリットの中に指を入れると魔王は少しだけ息を漏らす。ぶる、と快楽からか腰を震わせていた。

  それだけで狼竜の脳は幸福感を得られるようになっていて。狼竜も同じように息を漏らした。

  魔王の悦びが、自分の悦び。そう感じることが、何よりも幸せで。

  指に触れた魔王の凶悪な肉棒。既にそれはスリットの中でいきり立ち、びくびくと脈動している。

  熱い。指先が火傷してしまったのではないかと思うほどに熱い。

  したことの無い行為。それなのに、体が自然と動く。狼竜の指が魔王の肉棒をつつつ、と撫で。突起の一つ一つを摘み、僅かに擦り上げる。

  魔王の胸に顔を埋め、ぺろぺろと長い舌―こちらは狼のもので―で胸板を舐めまわすと途方もない恍惚が舌から全身へ走り抜ける。

  狼竜の頭を優しく撫でながら魔王ははぁっ、と心地よさそうに息を吐いた。

  

  「あぁ、いいよ。やはり君は私のものになるべきだったんだ。もっと早く助けていればよかった。」

  

  「えへへぇ…まおうさま…すき…においも…あじも…すきっ…んっ…」

  

  切なそうに腰をもじもじと動かしながら。耐え切れなくなったのだろう、狼竜は魔王のスリットから肉棒を取り出した。

  視線を降ろして、見る魔王の肉棒はやはり凶悪なもので。しかし初めて見た時よりもずっとずっと魅力的で、欲しくて。欲しくてたまらなくなる。

  狼竜は唾液をだらだらと零し、魔王の胸を汚しながら…上目遣いに魔王を見つめる。

  

  「まおうさま、ごめんなさい、よごしちゃった…でも…ほしい…おちんちん、ほしいのぉ…」

  

  「うん。いいよ。」

  

  柔らかく微笑む魔王に、狼竜は表情をぱぁっ、と明るくすると体を起こし、魔王の下腹部へと顔を埋めた。

  愛おしそうに、禍々しい肉棒を頬擦りする。たとえ傷が付こうとも。その痛みすら、快楽で。

  雁首の箇所に口づけを落として…狼竜はがぱぁ、と大きく口を開くと。

  

  「んふぅっ…♪」

  

  狼竜は一気に肉棒を咥え込んだ。ただそれだけで。狼竜の目は上を向く。あまりの快楽に、意識が吹き飛びそうになる。

  突起が口腔内の粘膜を傷付け、鉄の味と香りが立ち込める。そして傷付いた箇所から、魔王の体液や臭いが染みついて。

  

  「んぼっ、んぐぉっ、ごぼっ…♪」

  

  狼竜は自分が思うまま。体が命ずるままに顔を上下に動かし始めた。

  ぐぽぐぽと空気が抜け、粘膜に肉棒が張り付いて。魔王の肉棒を締め付ける。とぷり、と溢れ出す先走りが狼竜の中に注ぎ込まれると。

  狼竜の肉棒からどぶり、と精液が溢れ出してきた。その濃さはヒトの物ではなく。犯した相手を必ず孕ませるような。

  そんな濃さへとどんどん変わっていった。

  尻尾を激しく振り、翼を動かす。その翼もどんどんと大きさを増し、今では狼竜の体全てを包み込めるほどに大きくなっていた。

  

  「…ふふっ、いいぞ。気持ちいいか?」

  

  魔王の声に、狼竜は翼をはためかせる。しかしその間も口での奉仕を止めようとはしない。舌を絡ませ、突起の一つ一つを舐める。

  瘤をマズルの先端についている牙で甘く噛み。尿道に溜まっている先走りを吸い上げ。

  自分で感じている。自分は魔王を気持ち良くさせられている。それがたまらなく嬉しくなり。

  狼竜の奉仕はどんどんと激しさを増す。両手で魔王の太腿や尻たぶを撫で回し。

  魔王の肉棒は更に膨らんで。もはや狼竜の口で咥え込む事は不可能に思えるほどに膨らんでいるが。

  それでも狼竜は口を離そうとはしない。喉が魔王の肉棒の形に膨れる。

  空気が肺に入らなくなっているようで。頭がふらふらとする。意識が途絶えそうになる。

  しかしそれに苦しさよりも幸福を。快楽を見出す。狼竜はびくんびくんと震えながら。精液を噴き出しながら。

  魔王の肉棒を口で扱きあげ。魔王は眉をしかめた。

  彼にも限界が近付いている様だ。緩く腰を振る。

  

  「ぐぅっ…君は凄いな…私が…果ててしまいそうだ…!」

  

  「んふっ、ふぐぅっ、んぶっ、んんんっ…♪」

  

  その言葉と共に。狼竜は一目じりを下げながら…喉の奥を締め付け。頬をすぼませた。

  そして。

  じゅぼっ、じゅぼぼっ、じゅぶるるぅっ、ごぼっ、じゅぼぼっ、ぐぽっ、ごぽっ!

  黒い鼻が魔王の腹を叩くほど。激しく頭を上下に振ると。

  

  「グゥゥゥゥッ!出すぞッ…!!」

  

  魔王の恐ろしい遠吠えが響き渡る。

  

  「~~~~~っ!?!?」

  

  魔王の肉棒から大量の精液が噴き出した。それは狼竜の精液ですら薄いものと感じてしまうほど濃く。

  もはや個体と言っても差し支えが無い程の密度。そして魔力すら感じる。狼竜は必死に。一滴も零すまいとそれを胃の奥へと堕としていく。

  腹がぽっこりと膨れるほど。逆流してしまうのではないかと思うほど。

  途方もなく長い時間に感じられる噴精。狼竜は何度も体を痙攣させ。全てを飲み干した。

  噴精が終わりを迎え…口を離すと、唾液と精液の混じった液体で橋が架かる。

  

  「あ…はぁ…♪まおうさま…せいえき…おいひぃ…あはぁっ…♪」

  

  涙を零しながら狼竜は夢見心地にそう呟き。

  自らの肉棒を更に膨らませた。どんどんヒトであった時の姿から離れていく。精神が離れていく。

  そうだ。これが本当の自分。

  

  「素晴らしい。…さぁ、次は君の精を私に注いでくれ。」

  

  「…はい…まおうさまぁ…♪」

  

  ごくり、と唾液を飲み干すと。狼竜はベッドではしたなく足を開いている魔王の両脇に両手を突いて。

  魔王の雄穴へと魔王と遜色ない肉棒を突き立てていく。

  魔王の中は緩く。かと思えばきつく。狼竜の肉棒を扱きあげる。

  難なく狼竜の肉棒を受け入れると。魔王は突き入れられた分だけ息を吐いた。

  

  「あ…あぁ…私が…君に…夢中になりそうだ。さぁ…好きに動くといい。」

  

  「ありがとうございます…まおうさまぁ…♪」

  

  舌なめずりをする狼竜の表情は。狩りをする、獣によく似ていた。

  腰をがむしゃらに。乱雑に。

  魔王の中身を掻き回し。腸をずたずたに引き裂くように。

  

  「あっ、んぐぅっ…!」

  

  「まおうさまのなかっ…あぁっ…!きもちいいっ…ごめんなしゃっ、んぁぁぁぁっ!」

  

  申し訳なさそうに耳を畳みながら。しかしそれでも狼竜は腰の動きを止めない。

  それどころかどんどんと勢いを増していく。ずがんずがんと肉同士がぶつかる音。

  

  「いいっ…いいぞっ…そのままっ…あっ…!んぁぁっ…!」

  

  魔王もまた、止まらない。腰を自らも動かし。

  ぴったりと重なると魔王の一番深い所に狼竜の鈴口がごつごつとあたり。

  先走りが塗り付けられる。そこの部分が熱を持ったように。何度も蠢き。

  狼竜の肉棒を逃がすまいと締め付け。

  雄穴から引きずり出されるような。そんな錯覚。

  

  「あっ、あぁぁぁっ!!んぁぁぁっ、まおうさまぁぁぁぁっ♪」

  

  「んっ、っふぅぅぅっ…!!」

  

  背筋を仰け反らせる狼竜。その体をがっちりと抱きしめ。二人はマズルを重ね合わせる。

  舌を交わらせ、貪り合う。唾液を交わし。血を交わし。精液を交わし。

  至上の快楽が二人の頭を支配して。

  

  「んぁぁぁぁぁっ!!!!」

  

  狼竜は果てた。

  魔王の中に。魔王と変わらない濃さの精液を注ぎ込んでいく。それは今までに感じたことの無い快楽で。

  狼竜は半分意識を飛ばしながら。白目を剥きながら。絶頂に酔いしれる。

  魔王も同時に果てる。狼竜の胃の中に注ぎ込んだ精液と変わらない量と濃さの精液を噴き出し。

  二人を真っ白に。欲望の色に染めていく。

  快楽の余韻の中で。ぐったりと。二人は笑った。

  

  

  

  

  

  幾年月。

  狼の頭と尻尾。そして竜の体躯。この世に二匹と居ない、狼竜。

  恐るべき力を持つ、竜の魔王。

  ヒトの脅威として。天敵として。圧倒的な存在として。

  ヒトの歴史に、彼らはあり続ける事となる。

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