第17話・『神隠しの洞窟』

  【操縦席】

  コリウスの操縦席には、オルティオス・ソニックエース・奈雲・ランビュ・ナビが居た。

  「監獄船に乗っていた囚人達は大体捕まったがまだ全員って訳じゃないな……」

  奈雲は、小型パソコンで囚人達の情報を整理していた。

  「元々監獄船に乗っていた囚人ってどれ位だったんですか?」

  ランビュは、オルティオス達に監獄船に乗っていた囚人の数を尋ねる。

  「九九三の話だと大体200体位だって言っていたんだ」

  ソニックエースは、九九三の話を思い出してランビュの質問に答える。

  「えっ、そんなに?」

  ランビュは、ソニックエースの話を聞いて驚く。

  「しかも、その監獄船に乗せられていた囚人の中には『デルトロス』と言う組織の一員になっている奴も居る筈だ」

  オルティオスは、一部の囚人がデルトロスの一員になっている事を話す。

  〔現段階では『デルトロス』と言う組織の情報が全くありません〕

  ナビは、デルトロスの情報の事を言う。

  「他の部隊からも囚人の捕獲以外デルトロス関連の情報は無いな」

  奈雲は、他の部隊の情報の事を話す。

  「他の部隊も頑張っていますものね 僕達ももっと頑張りませんと!」

  ランビュは、奈雲の話を聞いて気合を入れる。

  「今のデルトロスの目的は戦力を増やす為に密に活動しているのか……又は俺達の知らない所でもう活動しているのか……」

  ソニックエースは、デルトロスの行動に自分の推測を言う。

  「いずれにしても油断は禁物だ サイラス達はどうしている?」

  オルティオスは、ナビにサイラス達の事を尋ねる。

  〔今はそれぞれ自由に過ごしています〕

  ナビは、オルティオスの質問に答える。

  「今はヴィラノス反応が無いから暇を持て余しているだろ?」

  奈雲は、サイラス達の行動の事を言う。

  すると、船の通信システムに連絡が入る。

  〔通信システムに連絡が……〕

  ナビは、オルティオス達に通信システムの事を報告する。

  「こちらオルティオス部隊」

  奈雲が通信システムに出る。

  《こちら『バーベナ[[rb:部隊 > ぶたい]]』 [[rb:至急応援 > しきゅうおうえん]]を‼》

  通信相手は、バーベナ部隊のナビで慌てて応援を求めていた。

  すると、通信が途中で切れる。

  「もしもし‼ 応答しろ‼」

  奈雲は、慌てて呼び掛ける。

  だが、バーベナ部隊のナビの返事が無かった。

  「オルティオス!」

  ソニックエースは、オルティオスに話掛ける。

  「ナビ 発信源を特定してくれ 救出に向かう」

  オルティオスは、ナビに通信の発信源を調べる様命令を出す。

  「了解!」

  ナビは、オルティオスの指示に従い発信源を特定する。

  【惑星ベーダス・地上】

  オルティオス部隊は、通信の発信源である惑星ベーダスにやって来る。

  森の中にバーベナ部隊の小型宇宙船があった。

  【宇宙船内・操縦席】

  オルティオス達は、その宇宙船の中に入る。

  操縦席には、バーベナ部隊のナビが居た。

  〔あっ! 来てくれたんですね!〕

  Bナビは、オルティオス達が来た事に安心する。

  「無事か?」

  〔ええ、何とか〕

  Bナビは、チェンバーの質問に答える。

  〔途中で通信が切れたから心配しました〕

  〔ごめんなさい 突然通信システムがいかれてしまって……〕

  「この辺りに磁場が発生しているみたいだからそのせいだろ」

  奈雲は、小型パソコンでこの辺りを調べて磁場の反応がある事を伝える。

  「……他の部隊は?」

  オルティオスは、Bナビに部隊の隊員の事を尋ねる。

  〔それが……ヴィラノス反応を追って近くの洞窟に入った後突然、反応が消えて連絡が取れなくなってしまったのです〕

  Bナビは、オルティオス達に現状と隊員達の事を報告する。

  「消えたって洞窟の中でか?」

  〔はい……〕

  Bナビは、サイラスの質問に答える。

  「『[[rb:神 > かみ]][[rb:隠 > かく]]し』みたいだな……」

  奈雲は、Bナビの話を聞いて現状を言う。

  「紙を隠してどうするのかな?」

  マシャンタは、奈雲に質問する。

  「……『[[rb:神 > かみ]][[rb:隠 > かく]]し』は何処でも共通出来ると思ったが……」

  奈雲は、マシャンタの反応を見て考え込む。

  「えっと、突然人が姿を消す事を『[[rb:神 > かみ]][[rb:隠 > かく]]し』って言うんだ」

  ソニックエースは、神隠しについて説明する。

  「あっ、その神隠しなんだ」

  マシャンタは、ソニックエースの説明を聞いて納得する。

  「バーベナ部隊が消えたのは何処の洞窟だ?」

  オルティオスは、Bナビにバーベナ部隊が消えた洞窟の場所を尋ねる。

  〔あの洞窟です〕

  Bナビは、操縦席のモニター画面にバーベナ部隊が消えた洞窟を映して教える。

  【洞窟前】

  オルティオス達は、Bナビに教えてもらった洞窟前にやって来る。

  奈雲は、小型パソコンで洞窟を調べる。

  「この洞窟は何本も枝分かれしているな……」

  奈雲は、洞窟内の事を報告する。

  「それでバーベナ部隊の信号はどうだ?」

  オルティオスは、奈雲にバーベナ部隊の信号を尋ねる。

  「……やっぱりバーベナ部隊の反応が無い」

  奈雲は、調べた結果をオルティオス達に報告する。

  「ヴィラノスの方は?」

  ソニックエースは、奈雲にヴィラノス反応の事を聴く。

  「……あっちこっち動いているせいか正確な位置を特定する事が出来ない」

  奈雲は、ヴィラノス反応について報告する。

  「どうしましょう? オルティオス」

  ネシリスは、オルティオスに質問する。

  「……ソニックエース・奈雲・ランビュ・フロックスはナビ達と一緒に此処で連絡係として待機 他はバーベナ部隊とヴィラノスを探す為に洞窟の中を探索する」

  オルティオスは、待機チームと探索チームに分ける。

  『了解!』

  ランビュは、待機チームに入れた事に安心する。

  「そんじゃあ、早速行こうぜ!」

  サイラス達は、先に洞窟の中へ行こうとする。

  「あっ、ちょっとタンマ‼」

  奈雲は、慌ててサイラス達を呼び止める。

  「何だよ 奈雲‼」

  「行き成りなんだ‼」

  サイラスとダリウスは、奈雲に呼び止められて怒る。

  「これを持って行ってくれ」

  奈雲は、探索チームのオルティオス達にペンキ缶を渡す。

  「これはペンキか?」

  チェンバーは、渡されたペンキ缶を見て不思議がる。

  「『[[rb:蛍光塗料 > けいこうとりょう]]』だ 暗闇でも光るんだ」

  奈雲は、オルティオス達に渡したペンキ缶について説明する。

  「成程、目印ですね」

  ネシリスは、奈雲の考えに気付く。

  「暗い洞窟に明るい目印があった方が色々便利だろ?」

  「確かにそれは一理あるな」

  コブラージャは、奈雲の話を聞いて納得する。

  「洞窟の中では何が起こるか分からない 油断はするな」

  オルティオスは、探索チームに注意する。

  『了解!』

  オルティオス達探索チームは、洞窟の中を進んで行く。

  「オレも行きたかったぜ……」

  フロックスは、待機チームで居る事に不満する。

  「仕方ありませんよ フロックスは正式な部隊の一員ではありませんから……」

  ランビュは、フロックスを宥める。

  奈雲は、近くの岩に座って小型パソコンを開いてオルティオス達の位置を確認する。

  「信号はちゃんと出ているな」

  奈雲は、小型パソコンでオルティオス達の信号が出ている事を確認する。

  【洞窟内】

  オルティオス達は、バラバラに行動して分かれ道の時、自分が進む方にそれぞれ自分らしい目印を書いて進んで行く。

  【洞窟前】

  《~その頃~》

  ソニックエース達は、洞窟前で待機して居た。

  「こちら奈雲 今の所異常は無い」

  奈雲は、ヘッドセットでオルティオス達に定期連絡をする。

  《こちらオルティオス バーベナ部隊と接触は無い》

  《こちらネシリス マシャンタと合流しましたがバーベナ部隊とは会っていません》

  《こっちも同じだぜ》

  オルティオスとネシリスとサイラスは、奈雲の定期連絡を受けて返事をする。

  【洞窟内】

  「こちらダリウス こっちも異常は……」

  ダリウスは、定期連絡に応答しようとしたが超音波らしい音が聞えて来る。

  【洞窟前】

  《うぉっ‼》

  すると、奈雲のヘッドセットからダリウスの悲鳴が聞こえる。

  「どうした ダリウス? ダリウス‼」

  奈雲は、ダリウスに呼び掛ける。

  《どうした?》

  「定期連絡中に急にダリウスの悲鳴が聞こえたんだ」

  奈雲は、オルティオス達にダリウスの事を報告する。

  すると、小型パソコンからダリウスの信号が突然消える。

  「大変です! ダリウスの信号が消えました!」

  ランビュは、奈雲の小型パソコンを覗いてダリウスの信号が消えた事を報告する。

  《何だと‼》

  コブラージャは、ランビュの話を聞いて驚く。

  「通信が切れる直前に『[[rb:超音波 > ちょうおんぱ]]』の様な物が聞えたんだ」

  奈雲は、ダリウスとの通信中の事をオルティオス達に報告する。

  《[[rb:超音波 > ちょうおんぱ]]……》

  《もしかしてバーベナ部隊もその超音波にやられたのか?》

  サイラス達は、通信システム越しで会話をする。

  《全員、一度洞窟から出るんだ‼》

  オルティオスは、ネシリス達に洞窟から撤退命令をする。

  《了解!》

  ネシリス達は、オルティオスの命令で洞窟から撤退する。

  【洞窟内】

  サイラスは、自分が通った目印を辿って来た道を戻る。

  すると、サイラスの背後から超音波が聞えて来る。

  「しまった!」

  サイラスは、不意に超音波を受けてしまう。

  【洞窟前】

  奈雲の小型パソコンからサイラスの信号が消える。

  「不味い! サイラスの信号も消えた!」

  「そんな……」

  ランビュは、奈雲の話を聞いて驚く。

  〔中で一体何が……〕

  ナビは、洞窟の中を見ながら不安がる。

  【洞窟内】

  ネシリスとマシャンタは、洞窟の中を走っていた。

  「急いで洞窟から出ませんと!」

  「‼ 危ない‼」

  マシャンタは、何かに気付きネシリスを突き飛ばし一緒に岩の間に隠れる。

  「何を……」

  ネシリスは、マシャンタに文句を言おうとしたが何かが通り過ぎて行く。

  「今のは……」

  「ヴィラノスなんだな……」

  ネシリス達は、通り過ぎて行った者を見て驚く。

  「ありがとうございます」

  ネシリスは、マシャンタにお礼を言う。

  「なんのなんの 当然の事をしただけなんだな」

  【洞窟前】

  ソニックエース達は、オルティオス達が現れるのを待っていた。

  「‼」

  ランビュは、何かに気付く。

  「どうしたんだ?」

  ソニックエースは、ランビュに話掛ける。

  「洞窟の方から何かが羽ばたく音が聞こえてきます」

  ランビュは、耳を澄ませながら洞窟から聞えて来る音について話す。

  「羽ばたく音?」

  「バーベナ部隊に飛べる奴は?」

  奈雲は、Bナビにバーベナ部隊の隊員について尋ねる。

  〔いいえ、バーベナ部隊に空を飛ぶ者は居ません〕

  Bナビは、奈雲の質問に答える。

  「内の部隊にも飛べる奴は居ないから……ヴィラノスか?」

  奈雲は、自分達の部隊のメンバーを思い出してヴィラノスだと気付く。

  「兎に角、隠れるんだ」

  ソニックエースは、奈雲達と一緒に近くの茂に隠れる。

  すると、洞窟から蝙蝠型ヴィラノスが現れそのまま上空を飛び回る。

  「アイツがヴィラノスか?」

  フロックスは、洞窟から出て来た蝙蝠型ヴィラノスを見る。

  「奈雲」

  「今調べる!」

  奈雲は、小型パソコンで蝙蝠型ヴィラノスを調べる。

  「『シルエット検索』……あった! 奴は“キュバット” アイツは『[[rb:超音波攻撃 > ちょうおんぱこうげき]]』で相手を[[rb:麻痺 > マヒ]]させた上にメガロス達の恐怖心を刺激する事で相手が一番恐れている事を夢の中で見せ 命の源であるエネルーノを吸い尽くす」

  奈雲は、蝙蝠型ヴィラノス(キュバット)の囚人記録を読み上げる。

  「まるで[[rb:吸血鬼 > きゅうけつき]]みたいだな……」

  ソニックエースは、奈雲の話を聞いてキュバットを別の者に例える。

  「アイツが兄弟を……許さん‼」

  フロックスは、茂みから飛び出してキュバットに立ち向かう。

  「止せ フロックス‼」

  ソニックエースは、フロックスを呼び止める。

  「『[[rb:超音波攻撃 > ちょうおんぱこうげき]]』‼」

  キュバットは、フロックスに超音波攻撃を放つ

  「‼」

  フロックスは、超音波攻撃を真面に受けてしまう。

  「フロックス!」

  ランビュは、フロックスに呼び掛ける。

  キュバットは、そのままフロックスを洞窟の中へ連れ込む。

  「‼」

  奈雲は、スコープ付きの銃を変化させフロックスとキュバットに何かを貼り付ける。

  〔何をしたのですか?〕

  Bナビは、奈雲に質問する。

  「フロックスとキュバットに目印を貼り付けたんだ」

  「追い掛けるぞ‼」

  ソニックエース達は、キュバットの後を追掛ける。

  【次回に続く】