ヨゼフの子エフライムとマナセの子孫を、十二支族とする。
ヨゼフはヤアクーブ(ヤコブ)の子である。
ヨゼフの兄達十一人のうち、レビを除く十人の子孫も十二支族に數へる。
彼等はヤアクーブの四人の妻が産んだ子である。
パレスチナ人は、キリスト教やイスラム教に改宗した、イスラエル人だといふ説があるらしい。
世界中に散らばつたとされる、ディアスポラの民といふのは、布教によつて改修した現地人であつたとも。
ヤアクーブはイスハーク(イサク)の子であり、イスハークはイブラーヒーム(アブラハム)の子であつた。
イブラーヒームの子、イスマーイール(イシュマエル、イサクの兄)は、アラブ民族の祖とされてゐる。
故にユダヤ教とイスラム教は、共に「アブラハムの宗教」ともされてゐる。
イスラムの行事に犠牲祭(イード・アル=アドハー)といふのがある。
これは、イブラーヒームが、アッラーにイスマーイールを犠牲として捧げよと命じられ、さうしやうとしたといふ故事を起源とする。
聖書ではこれを、イスハークを捧げやうとしたのだと、間違つて傳はつてゐる。
イブラーヒームは、イスラームにおいて、五大預言者に數へられる。
ヌーフ(ノア)、ムーサー(モーセ)、イーサー(イエス)、ムハンマドがこれら五大預言者である。
私は、「アブラハムの宗教」なる語と共に、世界史の授業で習つた気がする。
「アブラハムの宗教」や「五大預言者」は、イスラムから出た語らしい。
日本の学校教育は、知らず知らず偏つた目線になつてゐると感じる。つまり、特定の立場に寄り添ひ、ポジショントークを鵜呑みにするといふ事である。
アブラハムの宗教に代はる語としては、「セム系一神教」といふ語もある。意味はさして變はるまい。
セムは、ヌーフの子である。
アフロ・アジア語族にセム語派といふ括りもある。かつてはハム語派といふのも考へられたが、単系統の語群でなかつた爲、この語は消失してゐる。
ヌーフの子といへば、セム・ハム・ヤペテであり、ハムは追放されて、黒人の祖先となつたとされる。