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僕に対する上司の態度は、「ランちゃんを着たいなら、いつまででも着ててもいいし、控え室でオナニーするなら、好きにすればいい。でも、ランちゃんを着ている限り、ランちゃんになりきらなくちゃいけないし、それが出来ないならやめてもらう」と言うモノだった。
オナニーと言っても、分厚いスーツ二つ分の厚みがあるので、イマイチ最後まで行けないし、かといって、二人は自分たちに対する要求ばかりは厳しかった。
役所さんも築地さんも若いし美人な方だから、それは役得とも言えるが、こんな不自由な状況では、嬉しさも半減である。
第一、着たいなら好きなだけ着てていいと言うが、それは脱ぎたい時に脱いでいいと言う意味ではない。始業時には着ているべきだと言われ、終業時まで脱がしてくれない。そもそも、仕事が終わった後に脱ぎたいというジェスチャーをしても、なかなかそれを叶えてくれないと来ているのだ。
確かにリンちゃんは可愛いし、鏡に映る姿を見て、ずっと着ていたい気分にもなるにはなるが、オナニーが不全である為に、苦しみにもなりつつあった。
一つだけ希望があるとしたら、演技が彼女たちのお眼鏡に適うようになったのなら、その時こそ、リンちゃんと仕事が出来るのだと言うことである。
彼女たちが、ランちゃんにしている事を考えれば、リンちゃんもそう言う事をされているに違いない。僕は、特に根拠もなく、そう思い込むようになったのだ。
リンちゃんとしての生活には満足している。それは、仕事の充実面でも、己の技量に対する自信でも、そして性的な面に関してもだ。だから、僕は、僕としての日常に戻りたいだなんて全く思わないし、それを許してくれるこの水族館には本当に感謝している。
だけど心残りがあるとしたらランちゃんと一緒に仕事がしたいということだ。否、もっと自分に素直になるなら、あの子とエッチをしてみたいのだ。
リンちゃんの中身のことを考えれば、ランちゃんの中身だって言及するまでもないだろう。でも、それは僕と関係を持つあの三人の女性にしたって同じ事だろう。少なくとも、自分の前で醜態をさらさないでいてくれるなら、僕は何処までも付き合えると思うし、勿論、ランちゃんに満足して貰うならなんでもしよう。そして、ランちゃんとあの三人を失望させることだけはしないと心に誓うだけの意思はある。
尤も、僕が僕を積極的に殺してリンちゃんとして生活している以上、彼女たちに僕の口から僕の要望を伝えるのは憚られた。第一、僕がリンちゃんとエッチしたいだろうと言うのを、あの三人が気付かない筈もない。否、状況がよければ、リンちゃんとランちゃんのそう言う姿をしっかりと映像に収めて楽しむに違いない。仮に、ランちゃんの中の男性が、リンちゃんとの性交渉を望まないとしたとしても、あの三人なら無理強いでもさせるに違いない。
それがないのは、単に彼女たちなりの拘りがあるに違いない。
そもそも、僕は、舞台袖から少しだけ見たことがあるだけである。脱いで観客席に立つと言うことがないからだ。でも、ランちゃんには惹かれるものがある。
近頃は、ランちゃんの事を考えながら、エッチやオナニーをしている。
女性スタッフによるダメ出しは、表での演技ではめっきり少なくなったが、楽屋での態度こそ厳しく追及されるようになった。
曰く、貴方が楽しむためにランちゃんを用意したんじゃない、自分を殺して、ランちゃんになりきれと。
言われていることは分かるし、ダメな時は、即座に指摘されるから、かなり分かりやすい。それに、どうやら自分一人では自分が気持ちよくなるのは不可能だと分かっているから、"仕事としてやっている"ぐらいのドライな気持ちが表れつつあった。
そうなってくると、ランちゃんを俯瞰しているような気持ちになってくる。
そんな自分の意識が変わった所為なのか、「そろそろよさそうね」と言う言葉を貰った。
恐らく、リンちゃんと一緒に舞台に立てると言う意味だろう。嬉しかったが、これはランちゃんのことであり、自分の事ではないと、淡々と受け取った。
役所さんは、「コレに着替えて」と別の衣装――と言っても見た感じは同じ皮だが――を差し出した。
内側のスーツの局部には穴があり、外装にはペニスサックが付いていた。これはどういうことか、色々と考える事も出来たが、兎に角急かされていたし、着たら着たで自分自身のことを考えないように習慣づけていた
あの二人のことだから、これからやりそうなことは分かっていた。そして、挿入されてからの自分の態度をテストするのだろうと思われた。
そう言う事を考えていると、流石にちんこも萎えるだろうと思った。が、予想外に股間は絶好調である。
ランちゃんは、それに気付くと、恥ずかしそうに顔を隠した。
そう言う仕草は、ごくごく自然なように思われた。そして、それについて、役所さんも築地さんも、静観していた。
ランちゃんにとっては気まずい時間が経った。
長い時間だったのか、短い時間だったのか、時計を見る事さえ忘れて、羞恥に身悶えしていたのだ。
そんな時、扉が開いた。
誰だろうか? こんな姿を見られたら困る――と言うのは、自分よりもランちゃんの方が先に察知したらしく、両手でおちんちんを隠して、身を横だえて、醜態を隠そうとした。
果たして、現れたのはリンちゃんだった。
ちょこんと顔を出しての可愛らしい登場だ。
見とれてしまった。
リンちゃんが顔を出したのは、一瞬だっただろうけれど、もの凄く長い時間見ていた気がする。
だが、その先は、それに輪を掛けてスローモーションになっていた。
リンちゃんももじもじと、恥ずかしそうに全身を現すと、水着の先から、立派なペニスが勃起しているのが分かった。
色々とショックではあったが、しかし、ショックの原因は、自分にもあることが、瞬間的に頭を巡りに巡った。
僕は勝手にリンちゃんが女性だと思っていたが、そもそも、自分がランちゃんをやっている以上、そんなことがあり得ないことぐらい当然であったはずだ。そして、自分は、そうであっても、リンちゃんのことが好きなんだろうと言う所まで考えついたのだ。
尤も、それは自己欺瞞かも知れない。全く、自分の中心では、ドギマギしている自分がいる。
とは言え、ランちゃんの動きは、出会いの嬉しさと、お互いの秘密を瞬時に共有したと言う喜びを全身で表していた。
リンちゃんもそれは同じだった。
リンちゃんをまじまじと見ると、ウェストや首などに出来るシワが、実にゴム質を現していてフェチティッシュだった。
張りのある胸は立体的に、そして漫画的な造形で理想的だ。背中から腰、そしてお尻、太腿、脹ら脛にかけたラインは実に美しく、滑らかで、肉質的だ。
おちんちんは、亀頭の形状がクッキリと分かるほど浮き出ている。
勿論、自分の事を考えれば、それは全て作り物だと分かっている。しかし、分かった上で、そこに人間が詰められていると言うのは、実に興奮する。
自分自身も、そう見えているのだろう。そうでなければ、リンちゃんの股間を説明出来まい。
ランちゃんがストレッチャーの上でおたおたしているところ、リンちゃんは、怖ず怖ずと脚を進めて、近付いてくる。
そして、二人とも上司の意を汲んで、手を触れ合う。
抱き合うと、お互いのおちんちんがぶつかるのが分かる。
リンちゃんもランちゃんも、それを恥ずかしく思いながら、ぶつかり合う裏筋の快感を感じる。
最初は、何も直接的なことはせず、じっくりと抱き合うだけだったが、我慢出来ずに、お互いのおちんちんを握りしめた。
それぞれが、それぞれの仕草を見ながら、それに言い知れぬ可愛さを見つけ、そして、ゴムのこすれ合う音と振動を楽しんだ。
そうして、二人で二つのちんぽをまる抱えにした状態で、四本の手を携えてしこり始める。上半身でしか演技出来ないというのに、リンちゃんが可愛い。
そして、ランちゃんの身体が振動し始めたと思えば、リンちゃんも連動し、腰をがたつかせた瞬間、二つのちんちんが脈動するのを感じた。
しばしの脱力のあと、二人はいちゃつきながら、お互いの可愛い仕草を何度も見つめ、そして、眠りに落ちていった。
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