002-012
遊魔の虜囚となったポーカとアーキアで有ったが、その意識はまだ深い闇の中に有った、遊魔達は広い屋敷内でもっとも隔絶された地下室に場所を移すと部屋を片付けながら、二人の目が覚めるのを待っている。
ダイン 「こんなちょうどいい地下室が有ったとは驚きですね、地下なのに井戸も有って水にも困りませんよ」
フェカト 「この学院って元城でしたからね、マギガントなど無い時代に作られた物なのでよく解らない所も有るんですよ」
七実 「多分拷問用ですよ、吊るして水掛けるって基本じゃ無いですか」
真夏 「それは江戸時代の話で、この世界なりにの理由があるんじゃ無いですか」
ダイン 「水を掛けて起こすですか、ちょうどいいかも知れませんね」
ファービ 「嫌です、冷たいじゃ無いですか」
真夏 「でも、愛耶さんの時の事も有りますから、さっさと遊魔にしてダイン様の牝にすべきですよ、中にアーキアがいるので尻尾も冷えませんよ」
七実 「なら決まりです、このポンプで水を出すんですよね」
七実が手動ポンプで水を出すと、濁った様子は無く綺麗な水だった、これなら頭から掛けても大丈夫だろう。
そして、七実が柄杓で交互にポーカとアーキアの頭に水を掛けて行くと先にアーキアの目が覚める。
アーキア 「ここは、何だか薄暗くて、え、身体が動かなくて変だよ」
ファービ 「余り動かない方がいいと思いますよ、抵抗されるときつく締め付けないと行けないので」
アーキアが薄暗い部屋の中を見渡すと、何処か違うダイン達一行の姿がある、皆に特徴的な尻尾が生えて、耳の形も変わっており、その姿は獣人と言えるモノが殆どだ。
アーキア 「どういう事だよ、アキを生で食べる気!」
アーキアの怒号が大きかったのでポーカも目を覚ます、だが、尻尾に拘束されているので身動き出来ない。
ポーカ 「何が起こって・・・フェカトさん、その姿は一体」
ポーカは状況に困惑しており、アーキアは怒りが込み上げている様だ、そこでダインが二人の目線の前に移動して状況を説明する事にする。
ダイン 「お二人をフェカトと同じ様に私の仲間にするんですよ、抵抗するだけ無駄だと思いますので素直に従って欲しいのですが」
アーキア 「こんな事して従えっておかしいじゃん、アキを早く解放してよね!」
ダイン 「いや、ここまでして解放なんてしませんよ、実力行使ですね、ファービ、お願いします」
ダインの言葉に、ファービの尻尾の皮がせり上がって、アーキアの顔を飲み込もうとしている、アーキアは怒号を上げて抵抗するが口だけではどうする事も出来ずにすっぽりと呑まれてしまう、そして満たされる液体に満たされてもがいている。
ダイン 「ポーカは大人しく見守る事をお勧めしますよ、抵抗すると扱いが手荒になりますので、どの道この段階では逃げるのは不可能でしょう、私はアーキアの相手をしますので、七実とフェカトで相手をして上げて下さい」
ダインはアーキアを捕らえたファービの尻尾に近付くと、拡がって皮膜に向けて変わった形の舌を伸ばすと、それは皮膜を突き破ってアーキアの口へとねじ込まれて行く。
七実 「アレでアーキアに息を送ってあげるんですよ、命を握られては大人しくなりますよね」
七実の言葉は的を得ていた様で、アーキアは大人しくなってダインの舌を受け入れている、息が出来た事で少しは冷静さを取り戻した様だ。
ポーカ 「貴方達は人間では無いんですか、これではまるで・・・」
フェカト 「魔王ですよね、確かに伝承の魔王の様です、配下の魔物に力を与えて、世界に君臨したという、ククジアの先人はマギガントで滅する事に成功したと伝わってますよね」
ポーカ 「それが解っていて、何故そうなっているんですか」
フェカト 「ダイン様が狡猾で素晴らしい魔王様だからです、フェカトは立場と美しさを認められてダイン様の眷属で有る遊魔の末席に加えて貰いました、ダイン様は伝承の魔王の様な暴虐で無慈悲な方では有りませんよ、人間とも共存するおつもりでダイン様に支配された方が、人類は必ず幸福に過ごす事が出来ます、フェカトがその見本ですね」
七実 「それはフェカトが選ばれたから何ですけどね、ポーカさんも選ばれたんですから素直になりましょうよ、ほら、アーキアも解ってきたみたいです」
七実の言葉にポーカはアーキアを見てみると、その様子が明らかに変わっている、恍惚な表情でダインを受け入れて、さっきまでの激しさが嘘の様に収まっている。
フェカト 「アーキアも解った様ですね、ダイン様の牝になって与えられるモノの尊さが」
七実 「少し考えれば解る事なんですけどね、これだから脳筋は駄目なんですよ」
ファービ 「それは無理だよね、普通七実さんみたいな変態じゃ無いし、でも、解ると求めちゃうんだよね」
真夏 「多分恐怖もあるんでしょう、ダイン様が息を止めればアーキアはまた苦しみますから、だから嫌でも相手するしか無かった様ですが、今はアーキアもダイン様の素晴らしさに気付いた様です、ダイン様の舌は甘いですからね」
七実 「そうですね、でもそろそろ見所ですよね、アーキアの鼻から舌先が出て来ました」
それは舌を固定している証拠だ、脳にダインチューブを差し込む時にはズレ無い様にしっかりと固定する必要がある。
そして、アーキアが大きな口を開いてブルブルしている、鼻腔奥に侵入したダインチューブが脳に向かっているのだ。
それから暫く、アーキアは産卵する鮭の様に大口を開けてブルブルしているが、だんだんと動きが少なくなって、眠った様にぐったりとしてしまう。
七実 「取り敢えず、第一段階は終了した様です、ポーカさんも抵抗しなければこのままダイン様の口付けを受けられますが、抵抗すると真夏ちゃんの飲まれますよ」
ポーカ 「正直、状況は全く理解出来ませんが、フェカトさんを見る限り悪い事では無い様ですね、魔力も上がっている様ですし、私も勇者リエルと対峙して自分の限界を思い知らされましたから」
フェカト 「ポーカ学長が賢明で助かります、ダイン様はポーカ学長に衰えぬ美しさと絶大な魔力を与えてくれますからね、フェカトは遊魔になって多くの魔力を手に入れましたので、ポーカ学長が遊魔に成ればリエルに勝てるかも知れませんよ」
ポーカ 「私が、あのリエルに・・・」
ポーカの表情は何かに魅入られた様だ、エリートとして称賛を浴びて来たポーカが、リエルに負けた事で失ったモノは相当大きかった様だ。
そしてアーキアの方はダインの舌が戻されて、被った皮が剥かれて再び首から上が尻尾から出て来る。
ダイン 「アーキアは一先ずいいでしょう、それでポーカはどうします、アーキアの様に強引にされるか、自らの意志で私を受け入れるか」
ポーカは熱い視線でダインを見つめると媚びる牝の表情になって言葉を紡ぎだす。
ポーカ 「ポーカはダイン様を受け入れます、フェカトさん同様にダイン様の牝に作り変えて下さい」
ダイン 「いい心掛けです、私は素直な牝には特に優しいですよ」
七実 「むしろアーキアが乱暴にされた初めてのケースじゃない、まぁああいう子は身体で覚えた方が早いんだけどね」
ファービ 「七実さんってああいうキャラ嫌いですからね、虐められた経験でもあるんですか」
七実 「それは無いですが、陰口は叩かれてたと思います、七実の場合、真夏ちゃんが居てくれたので面と向かって言えなかったと思いますし」
真夏 「真夏も言われた事有ります、なんで七実と友達なのって、でも他人に何か言われて切れる友達なんて、本当の友達じゃ無いですよね」
七実 「だから真夏ちゃんは大好きなんですよ、今度交尾しましょうね」
ダイン 「仲が良いのは結構な事です、私の牝に成っても友情が続いている事は嬉しいですよ」
真夏 「むしろ友情以上ですよね、遊魔の牝は共にダイン様を支える家族ですから」
ダイン 「嬉しい言葉です、そして今日また新しい家族が増えますね」
ダインがそう言ってポーカを見つめると、ポーカはその意図を感じ取って目を閉じて口を上げる、ダインのキスを求めているのだ。
ポーカに意図が伝わったダインは、ファービから真夏の方へと身体を傾けるとポーカの唇を奪う。
奇妙な空間のキスでは有ったが、首から上だけをみるとそれは恋人同士のキスの様でも有った、そしてポーカの方から積極的にダインを求めた様で、二人の舌は絡まり合いながらピチャピチャと音を立てている。
やがて、その攻防はダインが優勢になって、ポーカの口内に舌をを捻じ込んで丹念にその中を舐め回している様だ。
アーキアの時より、幸せそうなその時間は終わりの兆候を見せ始める、ダインはポーカの頭を抱き抱えると逃げ道を塞ぐ、そして左右の鼻から舌先を出して絡めると、脳を犯す準備の整った証だ。
ダインチューブはポーカの脳に向かって進んでいる筈だが、ポーカはその感覚を甘受して見せた、ダインとの口付け自体が幸福な時の様に見えて、脳を犯されている事など気に止めていない様子だ、そして、その表情は幸福の中蕩けて行き、ポーカは意識を失った。
ダイン 「ポーカは芯が強いですね、嫌悪感は有ったでしょうが必死に押し殺して居ましたよ」
舌を戻したダインがポーカに称賛の言葉を送る、アーキアという難敵と先に向き合ったからこその感想だろう。
七実 「見ていてこっちが嫉妬しちゃいますよ、七実はダイン様に改造された時にアレだけ幸せそうな顔が出来たのかなって」
フェカト 「仕方ない事ですけどね、過去は変えられませんから今尽くす事で満たすしか無いですよ」
愛耶 「まぁ遊魔って、殆どが会ったその日に堕とされてますから、ダインチューブ刺される前は深い愛情は抱いて無いんですよね、堕液が脳に回るとダイン様の虜ですけど」
ファービ 「アーキアがどうなるか楽しみだよね、アレだけ嫌がってたから」
七実 「あ、そのアーキアが目覚めそうですよ」
アーキアは身体をビクンと振るわせると、確かに覚醒が近い様に思われる、ダインは身体を再びファービの方に移動して、アーキアの正面に移動すると、新しい牝が目覚める瞬間に備える。
目覚めたアーキアは目の前に求めたいたダインの顔を確認すると、精一杯身体ごと傾けてその身を近付ける様とするが、尻尾の拘束のせいで思い通りに行かない。
アーキア 「酷いじゃん、ダイン様が側に居るのに届かないなんて」
ファービ 「アーキアが反抗的だったからですよ、万が一ダイン様に何か有ったら激しく後悔しますので」
アーキア 「ダイン様の牝が悪さするわけないじゃん、こんなに全身が切ないのに、早く解いてよ」
最適化されたアーキアの脳はちゃんと遊魔の思考を手に入れている様だ、ダインに対する絶対的な崇拝を抱いている様で、例え世界が違う人間であってもダインの能力は通用する様だ。
ダイン 「気分はどうですか、何か違和感は有りますか?」
アーキア 「大有りだよ、なんでか解らないけどアキはダイン様大好きだから抱きしめたいのに」
ダイン 「どうやら本物ですね、ファービは上体の拘束を解いて上げて下さい」
ダインの指示により、ファービの尻尾は変化を始める、アーキアお腹の上までの膜が身体に張り付いて、するりと脱げて行くのだ、そして自由になったアーキアの両腕はダインを求めて延ばされると、愛おしいダインを掴み取る。
おまけ
魔鋼 マギガントなどの魔動力アイテムを作る為に使われる金属、材質自体は一般的な金属の合金ではあるが、込める魔力量によって重量や強度が変化する、特に多くの魔力が込められた魔鋼はある種の条件で重量軽減を通り越して浮遊効果まで発現させる。
上質な魔鋼を作る為には多くの工員が何年も掛かって魔力を込めて槌を振り下ろす必要があり、とても高価な素材でもある。