野望編 第三十四話 貢ぎ者プルル

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  ダインとリレッタを従わせる様に引き連れたティアスが工房区画から王宮区画に入ると、警備の兵達は安堵した様だった。

  ティアスの放浪癖は何時もの事だが、今回に限ってはお供の二人に大きな問題が有るのだ、リレッタは王の選定戦でティアスと敵対する勢力の人間で、もう一人のダインに至っては得体が知れないだけで無く男でも有る、そんな二人を連れてティアスが無事に戻って来たのだから当然の結果だ。

  そして、三人は途中に合流した案内役のメイドに連れられてそれぞれの部屋へと向かう事になる。

  ダインにはお馴染みのプルルが案内役として控えており、プルルの姿を見つめるティアスの表情は何処と無く苦苦しい感じがする。

  プルル 「三人が王宮を離れたので、ちょっとした騒ぎになったんですよ、何せティアス様とリレッタさんは敵同士ですから、おまけにダイン様って謎だらけですから」

  上の階へと向かうティアスと離れた事で、プルルは気安くダインに話し掛けて来た、プルルもティアスの変化は十分に感じ取っており、その表情に現れるダインへの感情を考慮してティアスの前ではわざと距離を取っていたのだ。

  ダイン 「二人はライバル同士だと聞きましたが、家同士の間で立場で疎遠になる事は無かった様です、私をだしに使って親睦を確かめてますから」

  ダインの言葉は嘘では無い、ティアスとリレッタには新しくダインを巡るライバルという関係性も生じていたのだ。

  だが、プルルはそんな事は全く気付いていない様で、何処と無くダインへの態度が変な感じだ。

  プルルはダイン付きとしての任を与えている、そしてその役目の中には身体を使ってダインを歓待させる事も含まれている。

  ティアスは初めから日帰りでダインをテガスに返すつもりなど無く、プルルを使って足止めする方法を画策していたのだ。

  メイドとして経験の長いプルルも男の接待は今日が初めてだ、本来この様な役目はちゃんと仕込まれたメイドが担当するモノなのだが、ダインが処女を好むと聞かされていたティアスは自分にとって都合の良いプルルを充てがう事を考えたのだ。

  当然、その事はプルルに事前に伝えられてプルルも了承しており、お互いを慣れさせる為にダインの接客を始めからプルル一人で行っていた、そしてダインとの情事によって子を孕む事を最終目的としており、異世界人の子種でより魔力の高い子が産まれるのかを確めるつもりでいたのだ。

  そして、その為の魔術的な準備は既に整えられており、プルルの腹部には受胎しやすい様に子授けの紋様が刻まれ、夜を迎えた事でその効果がピークに達していた。

  プルル 「こちらがダイン様のお部屋になります、実はちょうど上の階がティアス様のお部屋に当たるんですよ、そして、リレッタさんのお部屋は隣になります」

  そう言ってプルルが扉を開けるとテガスの国賓宿舎より数段上の部屋であった、見える限りで三つの扉があり、この中央のリビング以外にも寝室やトイレが有るのだろう。

  そして室内に入ったダインが余りの豪華さに声を上げる。

  ダイン 「凄い部屋ですね、正直ここまで豪華だと緊張して眠れない気がします、ですがティアスの事ですから何かしら意図の有る配置なんでしょうか?」

  プルル 「気付きましたね実はティアス様って、バルコニーから下に降りて部屋を抜け出す事が有るんですよ、だからダイン様の部屋とリレッタさんの部屋には慣れているんですよ」

  ダイン 「活発な方だとは思ってましたが、そこまで来るとお転婆って奴ですね、ですがティアス様らしいですね」

  プルル 「はい、ですからプルルが見張りを兼ねてダイン様のお側に控える様に申し使っています」

  ダイン 「私の部屋に居ると何をするか解りませんよ」

  プルル 「それを含めてのお側使いですので遠慮なさらないで下さい、部屋には湯浴みの準備も整ってますのでお任せ下さい、もちろんプルルがお手伝いしますね」

  ダインはプルルの一人称が変わった事にプルルの覚悟を感じた、雰囲気も賓客に対する今までの感じとは異なって親しみやすい感じが滲んでいる。

  ダイン 「いいんですか、嫌なら口裏合わせはしますよ、私も本心から抱かれたい女を抱く方が好みですので」

  プルル 「ダイン様はご自身を過小評価し過ぎてますよ、今、王都でプルルの置かれている立場は多くの女性が望んでいるんですよ、そしてダイン様に抱かれる事はプルルも望んでいますし、子種を宿す準備までしています」

  そう言ってプルルがお腹までスカートたくし上げると、覗かせたお腹にはダイン好みの淫紋の様な紋様が浮かび上がっている。

  ダイン 「何だか淫らな感じがしますね、実に私好みです」

  プルル 「コレは女性が受胎しやすくなる為の魔導紋です、今、プルルにダイン様のお情けを頂ければ高い確率で子供を儲ける事が可能です」

  ダインはそれが不可能な事は重々承知している、遊魔の身体は人間の様に女性と子供を設けられない代わりに、新しい遊魔を生み出すのだ。

  だが、純潔を奪っても問題無いダイン好みの処女が与えられた事は実に都合が良い、王宮で活動しても全く怪しまれない遊魔を産み出す為の素材が労せず与えられたのだ。

  その事実にダインの欲望は高まって、肉槍がムクムクと熱り勃って行く、そしてそのダインの変化はプルルに大きな自信を与える。

  プルル自身が少々発育の悪い自分がダインを満足させる事が出来るのか不安を感じていたのだ、だが、ダインの肉槍が熱り勃った以上、プルルの身体は合格点を与えられたという証だろう。

  プルル 「凄いですね、では隣に移ってご奉仕したいと思います」

  プルルはその小さな手でダインの腕を取ると扉の一つへと招いて行く、そして開いた扉の中には衣服を掛けるハンガーなどがあり、どうやら脱衣所の様なのだが大きな桶の上に水を満たしているであろうタンクを備え付けたシャワーの様な物もある。

  プルル 「ダイン様達の世界ではお湯に入っていたと聞きましたが、こちらは蒸し風呂となっています、お湯の蒸気と熱で気持ちいいんですよね、プルルの魔力じゃ魔導具が使えないんですけど、魔力の高い高貴な方々はお使いになってます、プルルもティアス様とよくご一緒してます」

  ダイン 「なるほど、プルルは私と一緒にお風呂に入りたい訳ですね」

  プルル 「正直言うとそれも有りますけど、やっぱり綺麗な身体でご奉仕したいです」

  ダイン 「私はプルルの汗の匂いも愛せると思いますよ」

  プルル 「嬉しい様な気持ち悪い様な複雑な気持ちです、こんな事他の方には言えませんけど、ダイン様は何だか親しみ易くて・・・魔導院にいる上のお兄ちゃんに感じが似てるんですよ」

  ダイン 「私は偉ぶる必要なんて有りませんからね、それに他人に壁を設けて得する事なんて有りませんよ、幾ら偉ぶってみせても人間の限界など知れてますから」

  プルル 「ダイン様って人の限界超えてる気がしますけど、だから王宮の女性達の話題なんですよ」

  ダイン 「そうでしょうか、黒騎士も私に匹敵する魔力だとは思いますけど」

  プルル 「でも空飛んでた以上は処女ですから、プルルに子種は授かれませんよ」

  ダイン 「この世界は実益に正直な世界ですね、だからこそ私がプルルを抱けるんですが」

  プルル 「はい、ダイン様の子種で強い子供を授かれば、プルルだって貴族に成れるかも知れませんし」

  ダイン 「なるほど、それなら気兼ね無く抱けますね」

  プルルの意図が解ったところで、その先に進む事にする、二人共衣服を脱いで全裸になると、タオルを首に掛けてノブに手を掛ける、扉を開けた先には板張りの部屋が有って、部屋の奥には長細い桶が備え付けられてい。

  プルル 「ダイン様はこちらの席に座って下さい、ここに座る者の魔力を使って魔導具の水を蒸気に変えるんです」

  ダイン 「なるほど電熱器具の様ですね、こちらの世界では電気の役割を魔力で補っている様に思えますね」

  プルル 「デンキってよく解りませんけど、ダイン様の世界の魔力なんですね」

  ダイン 「いや、かなり違う物ですが気にしないで下さい、魔力の方が優れていますからね」

  プルル 「そうなんですか、プルルは魔力が低いからよく解りませんけど、高い魔力には憧れますね」

  その言葉に、ダインはプルルの魔力を測ってみるが、大体三千ぐらいといったところだ、だが、普通に働くテガスのメイド達もそれぐらいだったので、平均的な人間の値なのだろう。

  ダイン 「プルルは高い魔力を得たい訳ですね」

  プルル 「当然ですよ、でも魔力資質って産まれた時に決まってますから、今がプルルの限界なんですよ、処女じゃ無くなると減っちゃいますし、でもフェカト様やポーカ様は魔力が増えたって聞きました」

  ダイン 「気になりますよね、あの二人は私が抱いたんですよ、私の牝に成ると高い魔力を得られる様ですね、ですが処女じゃ無くなって空を飛べなくなるのが問題なんですよ」

  プルル 「やっぱりそうだったんですか、ティアス様もそうだと疑ってました、ダイン様をお迎えした後にあれだけ王宮に来ていたフェカト様が訪れなくなりましたから」

  ダイン 「ますます私に抱かれたくなりましたか」

  プルル 「もちろんです、プルルではもう騎士にはなれませんけど、魔導具を使えるだけでランクの高い仕事をこなせる様になりますから」

  ダイン 「ささやかな望みですね、私と共にあるともっと高望み出来ると思いますよ」

  プルル 「今は希望だけで十分です、実際魔力が上がったわけじゃ有りませんし」

  ダインとプルルの話がひと段落したところで、蒸気の魔導具がいい頃わいに蒸気を噴き出してくる、流入魔力に制限が有るおかげで一気に加熱される事が無く、程よい感じで部屋に蒸気が満たされて行くのだ。

  プルル 「早いですね、ティアス様の半分程の時間ですよ」

  ダイン 「そうなんですか、これでも魔導具の限界の様ですが、私の魔力にはまだまだ余裕が有りますよ」

  プルル 「本当にダイン様は桁違いです、プルルはお側に居れる事を幸せに感じます」

  ダイン 「ですが、私に魔力を与えられるとプルル一人でもこの蒸し風呂が使えると思いますよ」

  プルル 「そんなに凄いんですか」

  ダイン 「こちらの人間は大体魔力が三倍になってますからね、九千も有ればこの魔導具など問題無いでしょう」

  プルル 「いや、魔力九千は貴族クラスです、使用人にそんな魔力の人なんて居ませんよ」

  ダイン 「あくまでも今までの例ですから確証は有りませんけどね」

  プルル 「でも、希望が有るだけでも十分です、目一杯ダイン様にご奉仕しないと」

  そう言ったプルルはダインの股の間に身体を移して、口で肉槍への奉仕を始める、魔力で処女な事はダインも理解しているが、プルルの舌使いは思ったよりも手慣れている。

  ダイン 「上手ですね、誰かに行っているんですか」

  ダインも無粋だとは思ったが、この可憐なプルルを躾けた者の存在を感じて思わず尋ねてしまう、するとプルルは奉仕を中断して応える。

  プルル 「怒られるかも知れませんが、ティアス様に奉仕させて貰っています、一緒にお風呂に入る事が多いのでその時に、昨日も一緒に竿への奉仕を特訓したんですよ」

  ダイン 「ティアス様もですか?」

  プルル 「はい、ティアス様もダイン様の事疑ってましたから、あれだけ中の良かったフェカト様が王宮に現れないのは異常事態ですし」

  ダイン 「それは問題でしたね、フェカトは魅力的でしたからつい手を出してしまいました」

  プルル 「ダイン様にはアチラから大勢のお供の女性が居ると聞いていますけど」

  ダイン 「ちゃんとフェカトの了承も得てますよ、私の魔力に触れて決断した様です」

  プルル 「確かに納得ですよね、こんなに凄い方を伴侶に出来るなら、プルルだって迷いません、アーグルの諺に『熟す前に食べろ』と有りますから」

  ダイン 「確かに、フェカトやポーカの行動に当て嵌まる言葉みたいですね、ですが私にもよく理解出来る言葉です、先走って行動してしまったと思っても意外と何とかなるんですよ、そして逃した時の後悔の方が大きい」

  プルル 「はい、熟した果実は皆んなが美味しいと解りますが、熟さなくても美味しいから早く取って食べろという事で、チャンスは逃すなって意味です、だからプルルの全身全霊を以てダイン様にご奉仕致します」

  プルルは再び肉槍への奉仕を開始する、懸念の無くなったダインはその奉仕を心から楽しみ、プルルの口に収まらないほど肉槍を滾らせて行く。

  それでこそなおプルルの献身は衰える事無く、決して豊かでは無い胸で竿を挟み肉槍の先を口に含む事でダインにより自分を感じて貰おうと頑張っている。

  おまけ

  法の大陸の人類の恋愛観 タイトルと矛盾する様だが法の大陸の人類は基本恋愛感情を殆ど持っていない、魔力という優劣がはっきりと決まった世界なので、恋愛で不確定な子孫を残すよりもより魔力の高い子孫を求める傾向が強く特に貴族の間では顕著だ。

  基本魔力は女性の方が高い為に優秀な男性の奪い合いがあり、父親が不明の未婚の母親も多い、だが、法の人類圏では最低生活が保証されている為に母子家庭でも苦労する事は無い、むしろ子供の魔力が高ければそれだけでエリートコースに進む事も可能で親も恩恵を受ける事が出来る。

  その為、婚姻した夫婦であっても、妻が魔力の高い男性と子を成す事もあるが、魔力の高い子供を持つ事自体が法の人類圏では高いステータスとなる為に夫も容認する傾向にある。

  つまい、より高い魔力を持つ男性にとっては性欲の処理に困らない世界で、魔力の高いダインは女性の憧れの的でもある。