暗躍編 第三話 ダイン襲撃

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  ダインが今の状況を理解しつつ話を続けているのは、淫魔の性質をちゃんと理解する意味も有った、普通の遊魔ならダインを蔑ろにする事は有り得ないが、淫魔は全く違う様だ。

  アーキアは所々でダインに気を使っている素振りも見せているが、自身への快楽の追求が優っている様で自慰を止める気配は無い、むしろダインを誘引させる為に声が大きくなっている様でもある。

  真夏 「アキはちょっとうるさいです、よくダイン様を蔑ろに盛っていられますね」

  アーキア 「だって一度慰め始めると満足するまで止まらないよね、ダイン様が相手してくれるなら直ぐなんだけど」

  ダイン 「まぁ直ぐイク事は出来るでしょうね、ですがアーキアは一度で満足なんて出来ないでしょう?」

  アーキア 「でも、ダイン様がアキをそういう風にしたんだから、ちゃんと面倒見てくれないと」

  ダイン 「そういう時の為の眷属なんですが、誰かアーキアの相手は出来ますか」

  ニア 「それはニャアの役目にゃ、アキは底無しだから、狐じゃ荷が重いにゃ」

  七実 「正直、ニアの言う通りですね、確かにニアって他の遊魔より丈夫な気がします」

  ダイン 「異形の力を得た資質には何か有るという事ですか」

  ダインが懐疑の眼差しでリエルを一瞥した時、意識を失っている筈のリエルが少し動いた気もする、ニア同様に異形の資質を手に入れたリエルには今の状態でも不十分かも知れない。

  七実 「あれ、今、リエルが少し動いた気がします、魔力の流れも覚醒してますよね」

  七実が疑問を口にするのと同時にリエルは動いた、生体カプセルの液体が盛大に弾けて目眩しになると、飛び出したリエルがダインの首を狙う。

  だが、その攻撃をファービが阻止する、遊魔への変異は間に合っていないが、イレイサーとして訓練された身体は直ぐに反応して身を挺してダインを護ったのだ、そして激しく血飛沫を吹き上げてダインに抱き止められる。

  刹那、遊魔達は襲撃者に襲い掛かり完全にリエルを抑え込み、アーキアなどはアナルから抜いた尻尾を口に押し込んでいち早く罰を与えている。

  愛耶 「痴れ者が、ダイン様に手を挙げるとは!」

  普段から考えられない剣幕で怒鳴り付けた愛耶は、掴んだリエルの腕を遊魔化して締め上げて行く。

  ダイン 「壊さない様に抑え込んで下さい、私はファービの治療に当たります」

  ダインは自らも遊魔となると、尻尾をアーキアの傷口に当てると、尻尾は溶ける様に形が変わってアーキアの傷口を覆って行く。

  真夏 「ファナ、大丈夫なんでしょうか」

  ダイン 「確約は出来ませんが、多分大丈夫です、ザキトス系の技術ならば直性私の細胞を取り込める筈ですから、ですが元通りになるかはやってみないと解りません」

  七実 「ダイン様でも完全には治せないんですか?」

  ダイン 「いや、どうせ治すならばもっと良くしたいじゃ無いですか、ロボアニメ的なボロボロになった主人公機がパワーアップして復活する様な物です、私を守ってくれたファナにはご褒美が必要ですしね」

  真夏 「確かにマナが御褒美を約束されましたが、ファナの献身を目の当たりにしてはファナが先に御褒美で構いません」

  ダイン 「マナなら解ってくれると思いました、マナにもちゃんとぎご御褒美は与えますが、三形態遊魔への再改造はファナから始める事にします」

  真夏 「それはちょっと惜しいですけど、ファナが元気で居てくれる事が大切ですから、先輩って慕われるのは悪く無いですし、でも、三形態遊魔ではファナが先輩になっちゃうのか」

  愛耶 「ところでリエルの方はどうしますか、罰を与えるのが順当だとは思いますが」

  ダイン 「別にこれといった罰は与えませんが、私の行いは十分罰になるでしょうね」

  アーキア 「でもアキはリィに罰を与えないと、もしさっきのでリィがダイン様を仕留めてたなら、アキがリィを殺してたと思うから、リィにはそれぐらい短絡的な行動だったと身体に思い知れせるよ」

  ダイン 「自分の尻穴の味を知るのは十分な罰だとは思いますが」

  アーキア 「でも、アキはリィの親友として皆んなに謝りたいんだよ、アキのせいで最悪の事態の一本手前だったんだよ」

  七実 「リエルに関してはナナ達の認識も甘かったです、まさか遊魔の拘束を打ち破るとは、ですがファナが救ってくれた、ですからファナを十分に褒めて上げましょう、遊魔同士で罰を与えるなんて愚かな事ですから」

  ダイン 「七実の言う通りです、遊魔である事はお互いを許せるという事ですから、ですがリエルは別ですよ」

  ダインは言葉の後半のトーンを落として少し凄みを効かせる、そして身体全体の遊魔化を始めてリエルに近付いて行く。

  一方拘束されたリエルは力を振り絞って拘束から逃れ様としているが、複数の遊魔に押さえ込まれていては逃げる事など出来ない。

  ダインはファービを治療している尻尾を切り離すとリエルを通り過ぎてアーキアのカプセルにファービを預けると治療の準備に掛かる。

  一方切れた尻尾の先が凶悪に変化して行く、それは何でも呑み込んでしまいそうな貪欲な穴で、その使者である触手達がリエルの身体に延びて絡み付き、生地獄へと引きずり込もうとしている。

  遊魔達はダインの尻尾の拘束を確認するとリエルを開放するのだが、ダインの拘束は複数の遊魔の拘束よりも強固で、リエルの身体は縄で締め上げられた様になっている。

  七実 「流石はダイン様ですね、一見するとただの緊縛の様ですが、敏感な部分は剥き出しにして、刺激を与えています」

  ダイン 「私を含めて、異形の事は殆ど解っていませんからね、ですが自分の身体には興味有りませんが美しい女体には興味有るんですよ、特に爪や角といった人間とは異なる部分に興味有りますね、カプセルの中で見えない様に考えて爪を延ばしたみたいですね」

  七実 「遊魔形態のニアと違って普通に長くて鋭いですね、ファナはこれでやられたんだ」

  真夏 「怖くて余り触りたく無いですが、硬いんですか」

  ダイン 「硬いですね、肉ならば容易に切り裂けると思います、それに柔軟性も備えている様です、力を加えると変形してます、実に興味深い素材ですね」

  ニア 「確かにニャアの爪より鋭いかも知れないにゃ、ニャアのは刺さってもあんなに鋭くは裂けないにゃ」

  アーキア 「多分、魔術付与がされているよ、アキの世界じゃよく有る事だし、でも普通は防御に使う物なんだけど」

  ダイン 「それだけ私が憎いんでしょうね、今の目を見るとよく解ります、だからこそ私の力でどうなるのかかが楽しみです」

  真夏 「ダイン様もここまでの敵意を向けられるは久しぶりですよね、前はマナやファナですか」

  ダイン 「元々私達は相容れない立場でしたからね、まぁアキを返さなかった事で心象は悪かったでしょうけど」

  七実 「遊魔にしたのがバレてますから当然ですよね、でもアキの様子で遊魔の素晴らしさは伝わったと思いますけど」

  ダイン 「自分の行いで無いのが嫌なんでしょうね、私もニアを自分好みに改造しましたから、そして、リエルも私の作品に加えます、鬼の様な姿ですがアキの世界にも居るんですかね」

  アーキア 「角の生えた巨人の話は有るよ、人間を襲って食べる怖い化け物なんだよね」

  アーキアの化け物発言にリエルは怒りの中に悲しみの色を浮かばせる、親友に化け物扱いされた事にショックを受けている様だ。

  ダイン 「私は美しいと思いますけど、それに今のアキならこのリエルの姿も嫌いじゃないでしょう」

  アーキア 「うん、アキがこんな姿だからね、どっちも人間を越えたなら人間以上に仲良くなれるわけ、リィは早く尻尾生やして貰わないとね」

  七実 「確かにそうですよ、尻尾が無いと交尾が出来ませんからね、遊魔の交尾を経験すると遊魔の幸せをきっと解ってくれる筈です」

  ダイン 「遊魔を増やそうとしてくれるのはありがたいですね、特にこの世界は優れた牝ほど処女率が高いという、夢の様な世界ですから」

  真夏 「女性も日本に比べてナチュラルな美形が多いですからね、やっぱりそういう人種なんでしょうか」

  ダイン 「地球で言う、黄色人、白人、黒人ぐらいの違いは有りますが基本人間なんですよ、地球の人類ルーツはかなり研究が進んでいますが、全くの別世界で変わらない人間が存在する事は興味深いですね、地球人が分派したと考えるのが妥当に思えますが異世界へ渡る技術を生み出した文明が存在した痕跡は有りませんしね」

  七実 「神隠し的な現象で移動したとか?」

  ダイン 「いや、アキやファナ、そしてアーグル人は各々が別種族で地球人から派生した種族では無さそうなんですよ」

  アーキア 「なら亜人はどうなの、長耳とか岩喰らいとかダイン様の世界には居なかったの、ここアーグルには名前が違うけど似た奴が居るらしいけど」

  ダイン 「長耳ですか、それって細身で森に好んで住む種族ですか、主に弓を武器として使う」

  アーキア 「やっぱ、ダイン様の世界にも居るじゃん、人間より寿命長くて殆ど歳取らなくて綺麗なままっていう狡い奴ら」

  七実 「エルフですよねそれ、異世界にはやっぱり居るんでしょうか?」

  真夏 「ファナの世界にはエルフは居ないって言ってましたけど、オークは居るらしいですけど」

  ダイン 「何かしら異世界同士を繋ぐ通路が有るんでしょうか、複数の世界で似た様な知性体が居るのは変ですよね、それにしてもエルフですか是非とも作品に加えたいですね」

  七実 「ダイン様ならそういうと思いました、でも王都でも見かけ無かったんですよね?」

  アーキア 「そりゃそうだよ、この大陸は人間の大陸だから、長耳も岩喰らいも混沌大陸に居る様だし」

  ダイン 「混沌大陸ですか、かなりヤバそうなところですよね、ザキトスの残した魔獣とかいうモノも闊歩している様ですし」

  アーキア 「魔獣なんて初めて聞いたよ、何だかワクワクするよね」

  七実 「思考の違いが明確ですね、でもアキなら翼を使って行くことも出来るんじゃ無いですか?」

  ダイン 「どうでしょう、この世界の地理には疎いですから、混沌大陸がどれ程の距離かは解らないんですよ、ですがアキは魔力が無くならない限りは飛べますので行けるかも知れませんね」

  七実 「淫魔型ってそんなに優秀だったんですか?」

  ダイン 「あくまで能力の話です、実際にはエロい事を優先しますので他の大陸にまでは飛ばないでしょうね」

  真夏 「ダイン様を放っておいて自慰を続けるぐらいですからね」

  アーキア 「本能に逆らうのは無理なんだよね、ところでリィは直ぐに淫魔にしちゃうの?」

  ダイン 「まだ決まっていませんね、まだ鞭を与える段階ですから」

  ダインの言葉通りに尻尾穴は大きく拡がってリエルを爪先から呑み込もうとしている、遊魔達はその様子を嬉しそうに見下ろしている。

  リエルは己を過信し相手を侮った事を後悔しながらダインに呑み込まれて行く、心の隅ではアーキアが助けてくれるかもという期待が有ったが、今のアーキアはリエルとの絆よりも遊魔としての結束の方が強い様で全く動く素振りは無く、寧ろ恍惚とした表情でリエルが呑み込まれて行くのを見守るのだった。

  おまけ

  遊魔人間形態 遊魔にはどの形態が本当の姿という決まりは無いが、一番長く過ごしているのはやはり人間形態になる、これは人間社会を利用している為に当然では有るが、その能力は元の人間時よりも数段凄いモノとなっている。

  特に魔力量は顕著で殆どの者がアーグル人を大きく超える魔力を手にしている、この事はアーグル人も同様で一介のメイドであったプルルでも上級騎士を超える程である。

  魔力の他に身体能力と強度の大幅に増加しており、通常の人間だったなら異形リエルの一撃を耐える事は難しい、それ以前に遊魔だからこそファービはダインを庇う事に成功している。

  元の人間と外見上大きな変化は無いが遊魔の人間形態は元の人間時と比べて優れた能力を持つ超人であるのだ。