CheMoleCule World-of-Chemistry プロローグ

  プロローグ

  ここは、我々の時代からは遠く離れた、未来の地球。

  かつて繁栄を極めた人類は、もう、いない。

  この世界は静寂を取り戻した‥‥‥はずだった。

  地上に、人類に変わる新たな支配者が現れたのだ。

  「それ」は人類の化学文明を手にした"獣"たち。

  彼らはいつからか自らを「化学のケモノ」、すなわち"CheMoleCule"と称した。

  これは、もしかしたら有り得るかもしれない、

  ちょっとかわったケモノたちのおはなし‥‥

  ある晴れた日、いつものように世界を飛び回っていたPANちゃんは

  変わった物体が海を漂っているのを見ました。

  「あれはなんだろう?」

  PANちゃんは、変わった姿をした「それ」がとても気になりました。

  Zn島に流れ着いた「それ」を、亜鉛ウサギ族が取り囲んでいました。

  流れついてきたものは‥‥PANちゃんによく似た姿をしていました。

  目を覚ました「それ」は、自分が何であるのかも、自分の名前さえも分からないようでした。

  PANちゃんは、「シロりるさん」と名付けた「それ」にこの世界を案内するために、そして「それ」の記憶を思い出すために、この世界を飛び回ることにしました。

  化学が支配する世界の小さな大冒険が今、始まる…………

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  ???「……おーい。」

  ‥‥‥だれかが‥‥‥よんでる‥‥‥?

  ???「……ねぇ、ねぇってばー」

  ‥‥‥‥目を開けると、目の前には見慣れない景色が広がっていた。

  そこは、無人島‥‥。 いや、‥‥‥‥目の前にはモフモフ‥‥‥‥?

  ???「あっ、起きた。」

  モフモフは、ボクに話しかけてきた。

  そのモフモフは二足歩行で立っていて‥‥羊のようなクルンとした角と‥‥‥明るい瞳と‥‥‥体には流星のような模様がある。

  理解できない出来事の連続だ。これは、夢なのかな‥‥‥‥

  二足歩行のウサギ?達が話している。体は青がかった灰色で、胸には紋章のようなものがあり、白色の腰布を身に着けている。部族らしい印象だ。

  ウサギ?A「今朝、これが流れ着いてきたんだよ」

  ウサギ?B「こんなものは初めて見たぞっ」

  ウサギ?C「こやつについて何か知っていると良いのだが‥‥‥」

  モフモフした存在「うーん‥‥‥なんじゃこりゃあ‥‥‥さっぱりわかんないや\(^o^)/」

  ‥‥‥さっぱりわからないのはボクもだ。

  ウサギ?A「そこの君、名前は分かる?」

  ボクの名前は‥‥

  ‥‥‥あれ‥‥‥ボク‥‥‥‥誰だっけ‥‥‥‥?

  ‥‥‥名前も、何者だったかも、何をしていたのかも、わからない‥‥‥‥

  ウサギ?A「ダメみたいだね‥‥PANちゃんに見覚えはある?」

  ………PANちゃん?‥‥‥誰‥‥‥‥わからない‥‥‥‥でも何か‥‥脳裏に引っかかる。

  ……ううっ! ……思い出そうとすると、頭が割れるように痛い。

  ウサギ?A「キミ、PANちゃんにそっくりだから……何か分かると思ったんだけど」

  ボクは恐る恐る、手を見てみる。

  ‥‥‥‥モフモフしてる。……ボクは元々こんな姿ではなかった気がするけど‥‥‥‥

  近くにあった水たまりで、自分の顔を見てみる。

  ……はぁ……はぁ…体を動かすのもやっとだ。

  ………自分の姿は‥‥‥‥目の前のモフモフととても似た姿をしていた‥‥‥!

  「見覚えがないということは、新種のCheMoleCuleかなぁ」

  ‥‥‥CheMoleCule‥‥‥?

  ウサギ?A「CheMoleCule‥‥‥僕らのことだよ。」

  ウサギ?B「こんなことも知らないなんて、違う世界から流れ着いてきたんじゃねーの?」

  ウサギ?C「こやつに1から教えてやった方が早そうだな。」

  ‥‥‥同意。よろしくお願いします。

  モフモフした存在「ボクはPAN。この世界を飛び回って、悩み事とか不調とかそのたもろもろをどうにか解決するのが仕事だよっ。PANちゃんって呼んでねっ。」

  ウサギ?A「ぼくはZn。亜鉛ウサギ族の青年で、Zn島の親善大使だ。このウサギたちは皆ボクらの仲間だよ。」

  ‥‥‥Zn‥‥‥亜鉛‥‥‥CheMoleCule‥‥‥‥‥。

  PANちゃん「ところでキミ、名前が無いのは不便だね‥‥キミ、真っ白で目元があくりるさんに似てるから‥‥‥「シロりるさん」なんてどう?」

  あくりるさん‥‥‥誰だか知らないけど‥‥‥それでいいや。

  ボクは首を縦に振る。

  PANちゃん「気に入ってくれたようでよかった! ‥というわけで、早速、この世界の案内をしなきゃねっ。 何も知らないようだし‥‥‥」

  ボクはまた首を縦に振る。

  PANちゃん「OKっ! そうと決まったら早速行くよっ しっかり掴まってねっ」

  ボクとZnくんはPANちゃんの腕を握る。

  次の瞬間、PANちゃんは空に浮かび上がった。

  PANちゃん「びっくりした? ボクはこの翼で空を飛べるんだっ!」

  PANちゃんの背中に半透明の翼が現れた。浜辺に居る亜鉛ウサギたちがどんどん遠くなる。

  PANちゃん「まずはZn島の集落を目指すよっ」

  ‥‥この時は誰も知りはしなかった。

  この冒険の果てに、ボクの、PANちゃんの、衝撃の真実が待ち受けているとは‥‥

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  登場CheMoleCule紹介

  PANちゃん

  モフモフな羊。CheMoleCule世界のアイドル。今作の主人公。

  炭素繊維でできた翼を持ち、CheMoleCule世界各地を飛び回っている。

  みんなの悩み事を解決するのが仕事。[uploadedimage:14172624]

  Znくん

  亜鉛ウサギ族の青年の一人。今作の主人公②。

  亜鉛ウサギ族は生殖力と回復力が高く、カスリ傷程度ならすぐに治ってしまう。代謝が活発なため体温が高く、Zn島が亜熱帯気候なこともあって褌一丁で暮らしている。

  今作でメインとなる個体はZn島の親善大使であるため、Zn島周辺の地域や離れた大陸へと出歩くことも多い。

  [uploadedimage:14172644]

  シロりるさん

  PANちゃんに似た謎の存在。今作の主人公③。

  記憶喪失らしく自分の正体に関しては何も思い出せない。

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