少女運び屋がふたなり黒肌アヌビス獣人に眷属化される話

  暗き迷宮。

  人の欲望を掻き立てる。

  そこに何が潜むのかも知らぬままに。

  誰が管理するかも分からぬままに。

  愚かな者は入り込む。

  富を求め、名誉を求め。

  あるいは、力を求め。

  求めた物が手に入るとは限らない。

  小金を求めた者が力を得ることも。

  当人が望むかは別として。

  「ここどこー」

  間抜けな声が通路に響く。

  彼女の名前はメサ。

  小さな体躯に似合わぬ大荷物を持った少女。

  ふわりとした金の髪の、争いとは無縁そうな様子。

  今回の迷宮探索には荷物持ちとして雇われた。

  戦闘能力は皆無である。今回は戦いのために雇われていない。

  彼女は重量軽減魔法を使える。

  持った物質の重さを一時的に軽くし、大荷物を一人で持つことができる魔法。

  彼女が持った物にしか効果は及ばない上、他の魔法とは併用できないので、戦闘向きではない。

  メサは予備の食料や装備及びに迷宮での収集物を保管するために雇われた。

  しかし、迷宮の罠によって彼女を雇った冒険者たちとはぐれてしまった。

  床がせり上がったことによる分断。

  戦う術がない彼女にとって、今は敵と遭遇してしまえば逃げるか命乞いしかできない。

  とてもまずい状況であった。

  慎重に、合流すべく道なりに進んでいく。

  「あっ、広いとこだ」

  メサはとことこと進んでいった。

  迷宮にしては不釣り合いな空間。

  迷宮に疎いメサは知らないが、こういった広い空間こそ警戒が必須。

  広い分、多くの罠や敵が待ち構えている可能性が高い。

  そして今回は、数の暴力こそメサを襲わなかった。

  そこには一匹の獣人が立っていた。

  黒い肌に金色の装飾を付けた犬耳の女。

  手には金の杖を持っている。

  その体格は鍛えられており、メサと大きく体格が異なっていた。

  比べれば大人と子どもほど。

  「何だ貴様は」

  その眼光は鋭く、冷たい。

  思わずメサは怯えてしまう。

  しかし、女はメサの荷物を見て警戒を解く。

  「ああ、貢物を届けに来たのか。すまなかったな」

  「はへ……は、はい、そうですっ」

  ここで否定してしまえば命が危うい。

  メサは後先の事は考えず、目前の命を取った。

  背中の荷物を全て、女の前に置く。

  数々の食料、装備品。

  四人が十日は余裕で過ごせるほど。

  「すまんな、ここ最近不埒な輩が多くてな」

  「は、はは、そうなんですか」

  「ああ。いちいち殺すのも手間でいかん」

  平然と、侵入者への対応を話す。

  よくよく獣人を観察すると、足下や杖に微量だが血らしい跡がある。

  「そうだな。お前には褒美をやろう……我が眷属としてやろう♡♡」

  「ほへ?」

  「とても名誉なことだ。なにせこの迷宮の管理者たる我、ヌビアの眷属なのだからな♡♡」

  メサの意思を一切確認することなく、頷くヌビア。

  その高慢さからは権力者を思わせる。

  「そ、そんな」

  「遠慮などせんでよいよい♡ 」

  眷属化。

  相手を自身の眷属に変え、服従させる。

  その際に種族なども変わってしまう場合も珍しくない。

  了承などしたくない。

  仮に今の自分が考えている事が露見してしまえば、何をされるか分からない。

  だが、ヌビアはメサの意思など微塵も考えていない。

  独善的な申し出は実行される。

  そういうと、ヌビアは持っていた杖を振る。

  杖から数本の鎖。

  それがメサの両手足に纏わりつく。

  「じっとしておれ。直ぐに終わるぞ♡」

  「へっ、あ、いや、いやっ」

  悶えるが無意味。

  鎖は硬く、メサの力ではどうにもできない。

  「今まで眷属化にはいくつかの媒介を試した。血や涙、汗や涎。髪の毛や爪などもだ」

  ヌビアは自身の股間に杖を振る。

  するとそこは見る見る内に隆起し、雄の性器が造形される。

  「一番具合が良かったのはなあ……我の精液、ザーメンだ♡♡」

  「はっ、へっ、ちょ、ちょっと、何してるんですかっ?!」

  ヌビアは生やした肉棒をメサの目前で扱いていく。

  その顔は淫靡に歪む。

  肉棒は瞬く間に硬くなり、メサを突き刺すような勢いで勃起していく。

  「これが一番、強く、賢く、そして何より淫らになる♡♡そら、お前もこれから目を離せまい♡♡」

  「そ、そんな、わけ……」

  ヌビアの言葉を否定しようとするが、それ以上言葉を紡げない。

  「怖がらなくていいぞ♡♡ 我の眷属となれば素晴らしい日々が待っておる。ほぉっ♡♡ そらっ、出すぞ♡♡ 我の、高貴なるザーメンっ♡♡ 人間の雌にっ♡♡♡ ぶっかけるっ♡♡♡」

  ダムの放水にも似た射精。

  爆発を思わせる勢い。

  ヌビアの竿先から放たれる黒い精液は一斉にメサに降りかかる。

  「んひっ♡♡ あっ、いやっ、ああっ♡♡ 入ってくりゅ♡♡ どろどろのっ♡♡ 濃いのがっ♡♡ 塗られるっ♡♡ 塗り変わっちゃうぅぅぅ♡♡♡」

  黒精液はメサに馴染み、身体に盛られていく。

  人間であった面影を塗りつぶすように。

  黒く、黒く、染めていく。

  「おっ♡♡ おっっ♡♡ おおっ♡♡♡」

  喘ぐことしかできないメサ。

  もがいても、漆黒の液体はメサの身体を凌辱していく。

  雄の遺伝子が、メサの身体を犯していく。

  最後には喘ぎさえも止まる。

  「どうだ、気分の方は?」

  「あっ、あはは。あははは! さ、最っ高です♡♡ 身体から力がどんどん湧いてきます♡♡♡」

  そこには少女の姿はなく。

  ヌビアと同じ、屈強な獣人がいた。

  以前とは比べ物にならない。

  力が沸き上がり、みなぎってくる。

  「さて、お前に最初の命令を下す。我と共に寝所に来い。可愛がってやる♡」

  「いいんですか!?」

  「構わん。迷宮の守りも心配せんでいいぞ」

  ヌビアが地面を杖で叩くと、地面が盛り上がる。

  それは数秒ほどでヌビアに似た人型となった。

  続けて地面を叩くと、そこには階段が生まれる。

  主であるヌビアの数々の魔技に感服するメサ。

  階段を降りるヌビアの後を従順についていった。

  [newpage]

  狭い空間であった。

  ヌビアの魔法によって生成された部屋。

  彼女の管理する迷宮だからこそ、いくつかのパターンに沿った部屋を生成できる。

  今回の目的は休息や鍛錬、ではない。

  大きなベッドと数枚の布。

  そして身を清めるための水場。

  それくらいあれば、性交をするのに問題はなかった。

  「やはり、見込み通りだなっ♡♡」

  「はぁぁ♡♡ ヌビア様っ♡♡ スゴいっ♡♡」

  ヌビアに腰を掴まれ、後ろから雄槍をぶちこまれるメサ。

  二匹の獣人が淫臭をまき散らしながら交わっていた。

  新しい身体は、ヌビアの肉棒を歓迎しているようであった。

  肉壁を締めて、按摩する。

  性交の経験が無いメサであっても、肉体はヌビアの喜ばせ方を知っていた。

  「この肉厚な身体っ♡♡ 人間は直ぐ壊れてしまう。その点、お前はいいぞ♡♡ 眷属にしてよかった♡♡」

  「ああんっ♡♡ わ、私も、幸せですぅ♡♡ はぁぁぁ♡♡」

  ずちゅずちゅ、と淫らな音が響く。

  それを非難する者などこの空間にはいない。

  互いの臭いで発情し、盛り合う獣しかいない。

  二人が出会ってからまだ数時間も経過していない。

  だが、まるで長き時を過ごした恋人のような交わりであった。

  「はぁぁぁ♡♡ たまらんっ♡♡ 出すぞっ♡♡♡」

  メサは無言で頷く。

  腰を強く押し付け、眷属にした女への吐精。

  冷静さを失い、獣の如き咆哮と共に精を注ぎ込む。

  真っ黒な液体を女に注ぎ込み、満足した様子で竿を引き抜く。

  どろり、と垂れる体液は徐々にメサの身体に染み込んでいく。

  「我の寵愛を受ければ、もっともっと強くなれるぞ♡♡ どうだ、嬉しいか♡」

  「はいっ♡ ヌビア様のためになれるのでしたら♡♡あんっ♡♡」

  全ての黒精液を吸収した身体を撫でられ、甘く喘ぐメサ。

  これで終わり、のはずはない。

  まだまだヌビアの肉棒は硬く、雄々しい。

  竿先に残る黒い精液を愛おし気に舐める。

  その度にメサの中に入り込む力。

  ヌビアの魔力の混じった精液。

  雌を孕ませる機能だけではない。

  雌を自身と同じ存在に変化させる力を持つ。

  それを取り込む度に、メサはより一層ヌビアの眷属として相応しい力を得る。

  「はむぅぅ♡♡ ぶじゅるるる♡♡」

  「ははっ、上手いぞ♡♡ もっともっと強くなれ♡♡」

  メサには性交の知識などほとんど無い。

  しかし、ヌビアの眷属になった事でそういった方面の知識も獲得した。

  ヌビアの雄槍のかり首をねちっこく舌で責める。

  長くなった舌を器用に這い回らせる。

  「れろぉ♡♡ ど、どうですかっ♡♡」

  「ふぅぅ♡♡ ここまで教えたつもりは、ないんだがなっ♡♡♡」

  ヌビアは我慢できずにメサの顔を掴む。

  そして乱暴に前後させる。

  「ぶふっ♡♡ ぶふぅぅ♡♡」

  「ああぁぁ♡♡ やはり頑丈な身体はこう扱うにかぎるっ♡♡ 」

  ヌビアは欲望のままに腰を振り、メサの口腔をオナホの代用品にする。

  喜んで受け入れるメサ。

  主人の欲望を受け入れるのは眷属として誉れ。

  「ぶじゅるるる♡♡ ぶふっ、ぶふっ♡♡♡」

  「ああ、たまらんっ♡♡♡ このっ、このっ♡♡♡」

  主は眷属に加減せず喉奥を突き、精を放つ。

  ヌビアの放つ黒い欲望も全て飲み干す。

  その顔は喜びで満ちていた。

  ヌビアの精液を飲み、さらに力を増すメサ。

  無論、この程度でへばる両者ではない。

  人ではない彼女らにとって、数度の性交は準備運動。

  二人の身体も未だに体力は有り余っていた。

  狭き部屋での運動、その終わりはまだまだ見えなかった。

  [newpage]

  四人のパーティが迷宮の中間地にたどり着いた。

  槍持ちの女リーダー。斧持ちの男。

  弓持ちの男、魔導書持ちの男。

  「あれか」

  「ええ、あれです」

  「厄介な者はおるか?」

  「あの槍を持っている女はそこそこですね」

  二人の女獣人が話している。

  黒い肌をした犬耳の女たち。

  片方は杖を、もう片方は鉄球が繋がれた鎖を持っていた。

  「まずは遠距離からだな」

  一人の女が杖で地面を叩く。

  それだけで弓持ちの足元に無数の棘が生えた。

  「っがっ!」

  「っちぃ、問答無用かっ!」

  槍持ちと斧持ちが二人に突っ込む。

  魔導書持ちは援護すべく、二人に防御魔法をかける。

  「お前はあっちの男をやれ」

  「はい、ヌビア様♡」

  鉄球付き鎖を振り回す獣人。

  相当の重量があるはずだが、軽々と斧持ちに投げつける。

  斧持ちはそれを避けて首元に斬りかかる。

  「あはぁ!」

  しかし、黒い肌は一切斧を通さない。

  今度は頭を目がけて斧を振るう。

  斧は頭頂部に当たったはずである。

  しかし獣人はびくともしない。

  斧持ちの次の攻撃の機会は訪れない。

  獣人が投げた鉄球が手元に戻ってきていた。

  それを斧持ちにぶつける直前。

  「重量軽減魔法解除」

  斧持ちにかけられた防御魔法。

  加えて彼自身の斧による防御。

  それらは鉄球そのものの自重に耐え切れずに、斧持ちの命を守れない。

  身体にめりこむ鉄球。地面には大きなへこみ。

  そして一体の亡骸が生まれた。

  杖を持った獣人と槍持ちの女が獲物を振るい合う。

  「ははぁ! 確かに悪くないな!」

  「くっ!」

  槍持ちは苦しそうにしながら攻める。

  獣人は防戦一方だが、実態は違う。

  互いにぶつかり合い、弾ける。

  その僅かな瞬間に別の攻撃が挟まれる。

  攻防の合間を縫って、後衛の弓持ちと魔導書持ちに対して攻撃をしていた。

  それを中断させるための槍持ちの攻撃は全ていなされてしまっている。

  今は魔法を槍持ちに使用していない。

  だが、仮に槍持ちに集中されては瞬く間に決着する。

  その焦りは槍持ちの技に陰りを生む。

  ヌビアは槍持ちの突きを軽く杖で上に払いのける。

  そしてがら空きの腹に蹴り。

  痛みで鈍い声を放つ槍持ち。

  逆転の目が出てくることはない。

  「ただまあ、ここらが限界か」

  獣人は冷たく言い放つと、身体中から黒い液体が飛び出す。

  「ぐむっ!」

  槍持ちの女を包み込み、動きを奪う。

  その上から何重にも液体は纏わりつき、楕円形の物体が生まれる。

  残った二人も、魔法によって鎖で拘束する。

  これで戦闘は終わった。

  鎖で縛った方の後始末はメサに任せ、ヌビアは楕円形の物体を持ち上げた。

  「少々脆そうだな。我の体液で補強するとするか」

  ヌビアはどこかに向かっていった。

  [newpage]

  迷宮の一角。

  薄暗い部屋であった。

  黒い泥のような液体満ちた部屋。

  ヌビアが作った部屋。

  彼女の精液で満ちた部屋。

  ここは生産室。

  ごぼぼ、と泡が立つ。

  泥が人の形となった。

  「こ、こ、は……」

  人の言葉を話す黒い物体。

  何も理解せずに、ただ本能の赴くままに立ち上がる。

  そして部屋から出て行く。

  主の待つ場所に向かうために。

  「はぁぁぁ♡♡」

  「ふんっ♡♡ ご褒美の味はどうだ♡♡」

  二匹の獣人が盛り合っていた。

  その光景を見て、羨ましそうに見つめるしかない。

  「何だ、もう目覚めたか♡」

  「彼女は……」

  「ああ、あの女だよ。元、だがな。今後は兵士が必要だと思ってな」

  あの女、と言われても覚えがない。

  目の前の獣人が自分の主である、という認識しかない。

  「誕生、おめでとう。我が主たるヌビアだ。善く仕えよ」

  その言葉を聞き、身体が勝手に動く。

  「は、は、あ」

  「ちょっとお馬鹿じゃないですか?」

  「このくらいが可愛いだろ。お前には劣るがな♡♡」

  そういって獣人の腰にマラを突き立てる獣人。

  暗き迷宮は多くを与えた。

  ただの運び屋には多大なる力を。

  ただの冒険者には偉大なる主を。

  当人が望んでいたかは不明だが。