寡黙で強面な童貞処女の虎獣人の柔道の師範代が一番弟子の熊獣人に掘られてメスにされちゃう話

  ☆

  ぎりぎりぎりぎり……。

  砕けてしまいそうな程激しい歯ぎしりの音が、会場に響き渡る。

  「……」

  ……なんで……なんで攻め切れねえんだ。

  口には出さないもののピリピリした空気を出す虎獣人に、周りの弟子達は顔を引き攣らせている。

  ぎらぎらと鋭い眼光に、大きな口からはみ出す牙。

  子供の頃に怪我した時に出来たという頬の傷のせいで、虎獣人のその顔はまったく堅気には見えなかった。

  体つきだって、3メートルは超えるゴツいガタイに、鎧のように纏わり付いた筋肉の塊。

  中年に差し掛かった、40代前半とは思えない鍛えられた肉体だ。

  そんな虎獣人がチンピラのようなだぼだぼのジャージを着て、凄まじい表情をしているのだ。

  それは見るだけで子供が泣いてしまう……というよりも、気絶してしまいそうな形相だった。

  そんな彼が見つめているのは、柔道をしている2人の男達だ。

  ここは社会人を対象とした、全国柔道選手権の県大会会場。

  そして今はその決勝。

  全国大会へのキップをかけて、2人の雄が闘っているのだ。

  1人は全国大会常連の、ダンプのような体つきをした厳つい犀獣人。

  そしてもう1人は……。

  『大作っ!負けんなっ!』

  同じ道場の仲間から激が飛んだのは、これまたゴツイ身体をした熊獣人だった。

  その背丈は、虎獣人よりも少しばかり高いはずだ。

  その分脂肪も多く、少々太り気味なのは種族柄か。

  まだ20代後半の若い熊獣人は、ごつごつとした田舎臭い、でも人の良さそうな顔を歪めて犀獣人の猛攻をしのいでいた。

  虎獣人は、そんな熊獣人を応援しているのだ。

  犀獣人は素早く腕を動かし、相手の衿を掴もうと攻撃を続けるが、熊獣人はそれをかわしながら、じっくりと敵の隙を狙う。

  立ち位置を変えながら、睨み合う2人の獣人。

  その攻防がすでに数分繰り広げられていた。

  一見すると、2人の実力は互角に見えるが、実は熊獣人が押されているのは経験者が見ればわかる。

  特に道場を預かる師範代の虎獣人には。

  熊獣人は比較的余裕を持ってさばいているように見えるが、実はそうではない。

  元々受け身よりのスタイルの彼は自分から攻めることが苦手なのだ。

  相手が攻めの最中に隙を見せた瞬間に返り討ちという、つまりよく言えばカウンターを得意としているのだが、逆に言うと自分から攻め込むことが出来ないタイプ。

  「……」

  いたずらに時間が過ぎていく試合をただ見つめることしか出来ない虎獣人。

  ぎりぎりぎりぎり……。

  自分の試合でもないのに、それほどその虎獣人、稲田影虎が歯痒い気持ちでいるのは、そこで試合をしている熊獣人、熊谷大作が、普段から可愛がっている一番弟子だからだった。

  「……」

  ……これで勝てば全国大会なんだ。頑張れ、大作。

  どちらかというと無口な影虎は、声に出して一番弟子を応援したりはしない。

  だが、天にも祈るようなその気持ちで見つめるだけ。

  だが、ただでさえその強面の顔立ちは、その必死な一念のせいで、恐ろしい鬼のような形相に変わってしまうのだ。

  ちらりと場外に視線をやった大作の動きが、その顔を見て一瞬萎縮してしまうほどに。

  「っ!」

  全国大会常連の猛者は、その隙を見逃すような事はしない。

  瞬間、身体が強張ってしまった大作の袖と襟首を掴むと、そのまま流れるような動作で、熊獣人を背中に乗せてしまう。

  「あっ……」

  だんっ!

  気がつけば身体が宙に浮き、そのまま畳にたたきつけられる熊獣人

  「一本っ!」

  「……」

  『あちゃー』

  無言のままピクピクと怒りを堪える師範代の顔を見て、弟子達は思わず、額に手を当てるのだった。

  ☆

  「すんませんでした……」

  「……」

  試合の後。

  門下生全員で道場に戻ってはきたものの、師範代の怒りの表情に恐れを成したのか、弟子達はみな大作を残して早々に退散してしまった。

  大作自身も逃げてしまいたい気持ちでいっぱいだったが、さすがに怒らせた張本人が退散する事は許されない。

  「すんません……」

  もう一度謝る熊獣人。

  「やっぱ怒ってますよね。あんな不甲斐ない試合しちまったら」

  「……」

  実のところ、影虎は大作が気にするほど怒っているわけではなかった。

  その実力を知っているから。

  ……こいつは攻めに回れれば、もうちょっと実力を発揮出来るんだけどなあ。

  むしろ、それをいかせてやれない自分の指導力のなさにがっかりしているぐらいなのだ。

  「……ふぅ」

  ため息をついた影虎を見て、熊獣人はびくりと身体を震わせる。

  ……なにか、なにかこいつをがむしゃらさせる方法はないものか。

  もともと格闘技など向かないのではないかと思うほど性格がおっとりしている大作だ。

  柔道を始めたのも、思春期の少年達がよく考えるような、強くなりたい、なんて気持ちからではなく、たまたま通り掛かった柔道場で見かけた師範代である影虎の試合を見て、格好いいなと思い道場に入門したらしいのだ。

  だからこそ影虎は、そんな大作がかわいいし、強くなって欲しいと思う。

  ……もっと勝ちに貪欲になるには、どうすりゃいい。

  影虎は自分だったらと考える。

  ……そうだな。こういう時は餌で釣るのが1番いいか。

  『俺、死ぬまでに一度叙○苑の焼肉を腹一杯喰いたいんです!』

  いつだったか呑みに連れていってやったときに、大作がよだれを垂らしながらそんなことを言っていたと影虎は思い出す。

  20代後半の、しかも大食漢の熊獣人に高級焼肉を腹一杯奢ってしまえば、恐ろしい金額になってしまうだろう。

  それでも。

  ……かなり痛い出費だが、かわいい一番弟子のためだ。そのぐらいしょうがねえか。

  これを餌に釣ってみれば、この熊獣人はがむしゃらになるかもしれない。

  だが、ただで喰わせるわけにはいかない。

  「なあ、大作」

  「は、はい!」

  言葉を発した師範代に緊張の顔立ちを見せる熊獣人。

  「俺と、1つ試合でもしてみるか」

  「へ?」

  突然の師範代からの申し出に困惑の表情を見せる大作。

  「な、なんですか急に……」

  「一度本気を出して、俺に攻めてこい。俺も本気で相手してやるからよ」

  「な、何を言ってるんですか!」

  首をぶんぶん振る熊獣人。

  「お、俺が師範代なんかに勝てるわけないじゃないですか! 師範代、前に全国大会2連覇してるんですよ! 出場もしたことない俺に……」

  尻込みする熊獣人に、ため息をつきながら虎獣人は言う。

  「俺に勝ったら何でも言うこと聞いてやると言ったら、どうだ?」

  「え……」

  その眠そうな目を見開く大作。

  

  「俺に勝てたら何でも言うことを聞いてやるって言ってるんだ」

  ……叙〇苑でもどこでも、連れて行ってやる!

  「……ほ、本当ですか?」

  「ああ。男に二言はねえ」

  でも、俺に出来ねえことは無理だからな、と一応釘を刺す師範代。

  いくら独身の景虎でも、何度も叙〇苑に連れていくだけの余裕はない。

  連れていくなら一度きりだ。

  「わかってるけど……本当に師範代に出来る事なら何でもいいんですね」

  「……男に二言はねえと言ったろうが!」

  影虎の宣言に、まるで野獣のように目をぎらつかせる熊獣人。

  ……おいおい。

  大作とは長い付き合いだが、このおっとりした熊獣人のこんな顔を影虎は見たことがなかった。

  ……やっちまったか。

  こいつ、無茶苦茶叙○苑で食うつもりだな、と内心顔を引き攣らせる虎獣人。

  「じゃあ、俺無茶苦茶頑張るんで、ぜひ試合、よろしくお願いします!」

  「……お、おう」

  ☆

  

  「いつでも来ていいぞ」

  「……はい。よろしくお願いします」

  だんっ。

  畳を蹴って、相手に自ら肉薄したのは、ぎらぎらと目を輝かせた熊獣人だった。

  その太い腕を容赦なく突き出し、師範代の襟を掴もうとする。

  しゅっ。

  風を切る音が聞こえるほどの腕の動き。

  「くっ」

  かわいい一番弟子の見たことのないほど貪欲な動きに、影虎は身をかわしながら動揺してしまう。

  襲いくる熊獣人の攻撃を自らの腕で弾こうとするものの、自分よりも太い腕は影虎の力をものともしない。

  ……こいつは本気でいかなきゃやべえ。

  影虎よりも背の高い、筋肉と脂肪で膨れ上がったゴツい身体からは今まで感じたことのないほどの威圧感を感じてしまう。

  かつて全国大会2連覇の覇者が、それを見てギアを入れざるを得ないほど。

  ……何がここまでこいつを本気にさせたのか。

  心なしか、よだれを垂らしているように見えるその顔は飢えたケダモノのようだった。

  ……そんなに叙○苑喰いたいのかよ!

  その食欲にドン引きしながらも、虎獣人は大作の攻撃をかわし続ける。

  ……この貪欲さが初めから出てたら、あんな犀獣人になんか負けなかっただろうに。

  そこに思い至った虎獣人は、自分の目論見に成功した事に気づく。

  ここまでの力があるということがわかったのだ。

  あとはそれを言って聞かせれば、わざわざ負けて高級焼肉を喰わせる必要なんてない。

  そう考えながら、影虎は熊獣人の太い腕をかい潜る。

  そして懐に飛び込みながら、身体を沈め、右腕で大作の右肩を固定する。

  左腕は袖を掴み、影虎の得意とする体勢になった。

  ここから繰り出す一本背負いは、百発百中、今まで破られたことがない。

  「はあああっ!」

  必勝の体勢に雄叫びあげながら、虎獣人は大作を投げ飛ばそうとする。

  その巨躯を背負いあげ、勢いをつけて、畳にたたき付けようと……。

  「……っ」

  ……なっ!

  だが、まるで時間停止でもしたように、技の途中で影虎の動きは止まってしまう。

  動かないのだ、大作の身体が。

  「うおおおっ!」

  決して小さいとは言えない、それどころか巨漢と呼ばれる虎獣人の渾身の背負い投げを、大作はその2本の足で踏ん張る事で堪えているのだ。

  ……馬鹿な。

  今まで、大作を遥かに越える体重や技を持つ巨漢達でさえやすやすと倒してきた技だというのに。

  「うがあっ!」

  ぶんっ。

  叫ぶと同時に太い腕を広げて、虎獣人の拘束を跳ね退ける熊獣人。

  「あっ……」

  弾かれた両手が万歳のように広がり、完全に無防備になる影虎の身体。

  ぎらりっ。

  その瞬間、寒気がするほどの鋭い熊獣人の視線が影虎を射抜く。

  それと同時に潜り込むように大作の身体が、景虎の下に入る。

  片方の腕で袖を掴みながら脇の下に頭を入れ、もう一方の腕を景虎の両足の間に入れる。

  ぐわっ。

  ……やばい。

  避けようとするものの、もう遅かった。

  素早く持ち上げられた身体はそのまま転がるように畳にたたき付けられて…

  

  だんっ!

  影虎に出来るのは、受け身を取ることだけだった。

  肩車。

  2人の勝負の行方は、その技を繰り出した大作の勝利で決まったのだった。

  ☆

  「は、はははははは……がはははははっ!」

  虎獣人は仰向けで大の字になったまま、大声で哄笑する。

  ……やったっ、やりやがった!

  やれば出来るのだ!

  やっぱり大作は、やる気になればここまで出来るのだ。

  「あの……師範代?」

  突然気でも違ったように笑い出した虎獣人に、大作は恐る恐る声をかける。

  「だ、大丈夫ですか?」

  「あ、ああ……すまん。つい、うれしくってな」

  身体を起こす影虎の顔は満面の笑みに満ちていた。

  「どうだ! お前にはこれだけの実力があるんだ。俺も本気でやったのに、それでもお前はそれをたたき伏せたんだ!」

  自分が負けたというのに、それでも喜ぶ師範代を見て、彼の懐の広さを知る大作。

  だが、彼の本題はそれではない。

  「あの……師範代。さっきの約束、本当ですよね。何でも言うことを聞いてくれるっての……」

  手を伸ばす熊獣人に引き起こされるように立ち上がる影虎。

  「……ああ。俺も男だ。一度約束したからには、ちゃんと守るさ」

  財布の中身が足りるかを案じ、内心不安な気持ちを押し隠しながらも、頷いてみせる虎獣人。

  「……」

  熊獣人はそんな師範代を見ながら、握った手を放そうとはしない。

  「?」

  それを疑問に思いながら、影虎は言葉を続ける。

  「……で、何が喰いたいんだ?やっぱり叙○苑の焼肉か? 腹一杯食わしてやるぞ」

  「……」

  そんな師範代の言葉は思いも寄らないものだったのだろう。

  目玉を真ん丸にした大作はぶんぶんと首を横に振る。

  「……いや、別に俺、焼肉なんて喰いたくないです」

  「へ? 叙○苑じゃねえのか」

  熊獣人の言葉に胸を撫で下ろす影虎。

  ……それなら、多少高くてもなんとかなる。

  「……だったら、何が喰いたいんだ? そうだ、魚の美味い店がいいか? あそこ、刺身が美味いん……」

  「そ、そうじゃなくて!」

  安心したように饒舌になる虎獣人を大作は遮った。

  「なんだ? 大作、お前、何でも言うことを聞くって、好きなもん腹一杯喰いたいんじゃねえのかよ」

  「……違うんです。いや、違わないけど……」

  おっとりした顔の熊獣人が珍しくいらついた顔を見せる。

  「じゃあ何が喰いたいんだ?」

  困惑した表情の虎獣人に、大作は小さな声で呟いた。

  「……喰いたいのは……師範代なんです」

  「はあ? ……俺ぇ?」

  鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で、硬直する虎獣人。

  かわいい教え子の言っている言葉の意味がまったく理解できないのだ。

  そんなフリーズしたままの虎獣人に、大作はずっと押し隠してきた本音を伝える。

  「俺、ずっと……ずっと師範代の事好きでした。ガキの頃、初めて師範代の試合を見たときから惚れてました」

  「……」

  「だから、この人の側にいたい、師範代に相応しい男になりたいて思って、必死に稽古頑張ってきました」

  「……」

  虎獣人の顔が、黄色い体毛の上からでもわかるように真っ赤に染まっていく。

  「……ば、馬鹿……好きなんて……そんな……俺……」

  赤面したまま目が泳いでいるその姿は、まるで生まれて初めて告白された小学生の男の子のようにさえ見えた。

  「そりゃ、師範代にとっちゃ男同士なんか気持ち悪いと思うかもしれないけど……俺は本気なんです!俺は師範代が……稲田影虎さんが好きなんです」

  「……」

  その言葉に虎獣人はどうしていいのかわからないような、泣きそうな顔をしていた。

  「でも、師範代にそんな気はないのは知ってます。道場の先輩達は、師範代は昔から性豪で、女と遊びまくってるって聞かされてきてたから。……だから、師範代と付き合いたいなんて無理は言わないです。でも、何でも約束きいてくれるなら、一度だけ、一度だけ抱かせてください」

  「……あの……抱くって……俺をか?」

  「はい」

  「……交尾するって意味?」

  「そうです!」

  力強く頷く熊獣人にもはや迷いなどないのだろう。

  試合前の気弱な様子など欠片も見られない。

  「……で、でも……お、俺は男だぞ」

  「関係ないです。俺は師範代がいいんです!」

  「し、しかし……」

  たじろいだままの虎獣人に業を煮やしたように叫ぶ大作。

  「それとも、全国大会2連覇の稲田影虎ともあろう人が、教え子との約束も守れないんですか!」

  「……」

  そこまで言われて、引き下がる事が出来るわけもなく。

  「わ、わかった。お、お前の好きにしろ!」

  影虎はやけになったようにそう叫ぶしかなかったのだ。

  ☆

  ……あれ?

  ついには己の想いを叶えることが出来た熊獣人は期待に満ちた表情で師範代を見つめる。

  これから大好きな景虎と交尾できるのだ。

  だが。

  「……あ、あの、大作」

  「……」

  その姿は大作の想像とはまるで違うものだった。

  いつだって潔くて豪胆な影虎は、きっと自ら道着を脱いで『お前の好きにしろっ』ぐらいの事は言うと思っていたのだ。

  ところは現実は…。

  「……俺はどうしたら……」

  あの厳つい虎獣人がまるで借りてきた猫のような表情を見せている。

  思わず苦笑いする熊獣人。

  「師範代、交尾するんですから、まず服を脱いでもらわないと」

  「え? あ、そ、そうだよな」

  やっと合点のいったような顔をする虎獣人。

  ……ひょっとして。

  大作は、ふと思いつき、そんな影虎の傍に近寄り、耳元で囁いた。

  「なんだったら、俺が脱がしてあげましょうか?」

  「なっ……」

  再び真っ赤に染まる厳つい虎獣人の顔を見て、大作は確信する。

  ……あれだけ性豪だと豪語してたけど……師範代、ほとんど交尾の経験ないんじゃないのか? いや、ひょっとして童貞処女なのかもしれない。

  それは、もたもたと道着を脱ぐ姿からも連想出来た。

  まだかろうじて上着は勢いよく脱ぎ捨てる事が出来たのだが、ズボンに手がかかると、そこから前に進まないのだ。

  それに気づいて、にちゃり、と影虎が見たことのないような嗜虐心にあふれた笑みを浮かべる愛弟子。

  「……師範代、出来ないなら手伝ってあげましょうか?」

  「だ、大丈夫だ!」

  その言葉に焦るようにズボンを引き下ろす虎獣人。

  40代の、お洒落に頓着のない厳つい師範代のパンツは、よれよれになったもっさりした白いブリーフだった。

  

  「師範代……」

  厳ついおっさんの白ブリ姿。

  それだけで熊獣人は胸がときめいた。

  「……」

  遅遅とした動作は、大作にとってはストリップでもしているように見えた。

  それぐらい時間をかけてズボンを脱ぎきった影虎だったが、その手を決して股間から離そうとはしなかった。

  そう言えば脱ぐ最中も決して片手は股間から離さなかったのだ。

  まるで何かを隠しているようなそれを見て、大作は問う。

  「師範代、どうしたんですか? 手を除けないと、パンツ脱げないですよ」

  「そっ、それは……」

  門下生の誰も見たことのない、恥ずかしそうな虎獣人の顔に気持ちが高ぶる熊獣人。

  彼が本来持っている、Sっ気が顔を覗かせてしまうのだ。

  「師範代……何でも言うことを聞いてくれるんですよね」

  「……それは」

  「男に二言はないんじゃないんですか?」

  「……わ、わかった」

  ゆっくりと股間の前の手を除ける虎獣人。

  そこには……。

  「師範代……小便漏らしたんですか?」

  ほんの少し、股間部分が黄ばんだ色に染まっていた。

  「ちっ、違う!」

  馬鹿にしたように言う教え子に必死に首を振って否定する影虎。

  「しょ、小便切るときにちゅ、中途半端だったから……」

  ……だから見せたくなかったんだ。

  心の中で言い訳する虎獣人。

  その息子は皮に包まれてるから、小便した後、出しきったつもりでも先端が濡れていることがたびたびあるのだ。

  最近はそれが恥ずかしくて、見られないよう着替えの時はこっそり1人でやっていたのに。

  恥ずかしさから、身体が燃えるように熱くなっていることに気付く影虎。

  それはそうだろう、こんな惨めな姿を愛弟子に見られてしまったのだから。

  だが、それと同時に大作に責められることで心臓がバクバクと鳴り、身体の芯が疼くような感じがしていた。

  それは決して苦痛だけではない感覚。

  ……な、なんだよ、これ。

  股間をぎゅっと握りしめたくなるような気持ち。

  そんな風になったのは、生まれて初めてだった。

  「ああ、わかりますよ。師範代、なんか包茎っぽいですもんね。皮から小便がこぼれたんですね」

  そう蔑むような言葉を聞いて、影虎はゆっくりと逸物に芯が入るのを感じた。

  本当なら屈辱を感じるようなその言葉。

  いや、屈辱は感じているのだ。

  だが、それと一緒に痺れるような甘やかな感覚が身体をビリリと走る。

  それは俗に言う、『快感』と呼ばれる感覚だった。

  「……」

  その変化に戸惑い、何も言い返す事の出来ない影虎。

  大作はにやりと笑うと、その先を促した。

  「さあ、師範代。そこで止まってちゃ駄目じゃないですか」

  「え……」

  すでに一番弟子に辱められ、羞恥の極致だと感じている虎獣人は、大作の言葉に顔を歪める。

  「パンツを脱ぐに決まってるでしょ? 交尾するんですから」

  そう言った一番弟子は嫌らしい笑みを浮かべる。

  「まさか、師範代。交尾をしたことないから、そんなこともわからないんじゃないでしょうね」

  「ば、馬鹿野郎! 交尾ぐらい何回だって……」

  そう怒鳴りちらしながら、その勢いも借りて、厳つい虎獣人は白ブリーフを投げるように脱ぎ捨てた。

  きっとそうでもしなければ、脱ぐことができなかったから。

  そこにあるのは……いや、あるといってもいいのだろうか。

  竹輪を薄く輪切りにしたような小さな皮が股間に張り付いていた。

  「……」

  もうその顔は、茹蛸のようになっているだろう。

  影虎は顔をくしゃくしゃにして泣きそうな表情になっていた。

  あれだけ白ブリで馬鹿にしていた大作が、それを見て絶句してしまっている姿もそれに追い撃ちをかける。

  「師範代……なんですか、それ……」

  呟くようなその言葉に影虎はびくりと身体を震わせた。

  「こ、これは……」

  「それ、ちんこですよね」

  「……」

  確認しなければならないような代物だと暗に言われているようで、穴があったら入りたいような気分にさせられる虎獣人。

  「竿なんて無いに等しいじゃないですか。完全に皮に埋もれちゃってるし」

  「……」

  「しかもこんな小さいちんこ、俺初めて見ましたよ。幼稚園の門下生のちんこだって、もう少しデカいですよ」

  「い、言わんでくれ……」

  その惨めさに身動き一つ取ることが出来ない影虎。

  それを良いことに、にやにや笑いながら近づいた熊獣人は、しゃがみこんでその股間に顔を近づけた。

  「皮は分厚いし、黒くなってるから、師範代は普段は皮オナしてるんですね。まあ、竿も短いから引っ張り出すの大変ですもんねえ

  ……」

  しげしげと見つめる大作。

  「た、頼む、見ないでくれ……」

  だが、熊獣人は恩師の言葉に従おうとはしない。

  「しかし、こんな厳ついおっさんのちんこが、こんな短小包茎だなんて……。いや、短小包茎なんて言葉じゃ言い表せないぐらい小さいじゃないですか」

  舐めるように見つめると、吐き捨てるように呟いた。

  「こんなちんぽで、よく俺達に偉そうに指導してましたよね」

  「……す、すまん」

  まるで銃で撃ち抜かれたように確実に与えられたダメージに、虎獣人は思わず謝ってしまう。

  だが、熊獣人は追撃をやめない。

  「これだったら雌のクリトリスの方がデカいんじゃないですか?」

  「……」

  そう言い放つ大作は、止めの言葉を口にした。

  「しかもこれ……勃ってますよね」

  「あ……」

  そうだ。

  これだけ弟子に馬鹿にされ、辱められているというのに……影虎の逸物は硬く勃起していた。

  普通なら力無く萎れてしまうはずなのに。

  それが意味するのは……。

  「……興奮、してるんですか? 俺に馬鹿にされて」

  「ち、ちがっ……」

  顔を必死に横に振る影虎。

  「こんな惨めなガキちんぽを門下生に晒して、しかも馬鹿にされてるんですよ。それが……」

  大作の指が、虎獣人の股間に伸びる。

  ずぼり。

  その竹輪の輪っかの中央に、大作の指が押し込まれる。

  「ひっ!」

  他人に亀頭を触れられる感触に悲鳴を上げる影虎。

  こりっ。

  

  その指先が大豆のようなしこりに触れる。

  「やっぱり、硬いじゃないですか。しかも、我慢汁まで垂らして」

  「……」

  引き抜いた大作の指には銀色の糸のように伸びた先走りがついていた。

  「しかし……」

  我慢汁で第1関節まで濡れた指をじっと見つめて、大作は笑う。

  「勃起してるのにここまで指が埋まるなんて、どれだけ小さいちんぽなんですか」

  「……」

  もう、何も答える余裕など、虎獣人にはなかった。

  恥ずかしさと共に甘く疼く心を押さえ込む事で精一杯だったから。

  訳の分からない快感が景虎の心を刺激してしまうのだ。

  そんな師範代の様子を悟ったのか、大作は笑う。

  「知らなかったです。師範代、そんなに厳ついのに、Mっ気あったんですね」

  「え、Мっ気? そ、そんなもの、あるわけ……」

  「じゃあ、なんで俺に辱められて、興奮してるんですか?」

  「そ、それは……」

  答える事など出来るわけが無い。

  その事実に影虎はたった今、気づかされてしまっていたから。

  そんなこと、今まで考えたこともなかった。

  自分にMっ気があるなんてこと。

  「……違う、違うんだ」

  だが、そんなこと認める事が出来るはずない。

  ……俺は、俺は。

  そんな師範代の戸惑いをよそに熊獣人は攻勢に出る。

  さわっ。

  股間に張り付いた、あるかないかわからないような睾丸に熊獣人は優しく指を触れさせたのだ。

  「はうっ」

  初めての感触に身体を震わせる虎獣人。

  くりくりと睾丸を撫でると……。

  とろり。

  包皮の先端から、粘っこい先走りがこぼれた。

  「女を喰いまくったって豪語する師範代が、このぐらいの刺激で我慢汁漏らすんですか?」

  「そ、それは……」

  蔑むような口調の熊獣人に言い返す事も出来ない。

  つつつ……。

  それを良いことに、大作は指先で睾丸を撫で上がり、竹輪のような包皮まで到着する。

  くちゅり。

  「んんっ!」

  その指先で竹輪のような皮を2本の指で摘むと、ゆっくりと奥へ押し込んでいく。

  ぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅ……どろり。

  皮が奥へ追いやられる刺激に、先端から再び漏れ出す先走り。

  そして濡れてきらきらと輝きながら現れたのは……小指の爪ほどもない、小さく短い影虎の亀頭だった。

  「うう……」

  堪えることも出来ずに、両手で顔を覆ってしまう虎獣人。

  ……見られた。

  ……見られちまった。

  厳つく強い虎獣人の、唯一の弱み。

  ゴツい身体をしている分だけ人一倍性に興味があったのに、こんな逸物のせいで、他者との交尾など考えることも出来なかった。

  ただ、むっつりと交尾がどういうものかを夢想しながら、1人寂しくせんずりすることしか許されなかったのだ。

  ……もう、駄目だ。

  きっと大作は、このことを門下生達に伝えてしまうのだろう。

  皆はそれを聞いて、俺を馬鹿にして……。

  その事を想像するだけで、股間が熱くなっていく。

  「あ、あ、あ……」

  金玉がきゅっと縮んで、とてつもない快感に満たされそうになって。

  頭の中がおかしくなってしまいそうになるその時……。

  ぐちゅりっ。

  「ひゃあっ!」

  そのピンク色の小さな亀頭が、温かくぬめる何かに触れた。

  「あっ……」

  視線を下ろせば、その小さい亀頭に触れているのは、大作の舌先だった。

  先走りに濡れた小さな小さな亀頭を、飴玉でも舐めるようにちろちろと刺激するのだ。

  「あ、あ、あ、あ……」

  ……なんだ、なんだこれ。

  きっと死ぬまで経験出来ないと諦めていた、フェラチオ。

  それがかわいい愛弟子によって、今、もたらされているのだ。

  うねうねと動くそれは、射精を誘うように鈴口を撫で……。

  「イッ、イッじまぅぅぅっ!」

  我慢など出来るわけがなかった。

  どぷっ。

  小さな睾丸に相応しく少量の、だが黄ばんで粘っこい雄汁が大作の舌先に吐き出される。

  どすっ。

  その気持ち良さから、身体から力が抜け、その場に座り込んでしまう影虎。

  それを見つめる大作の目は、氷のように冷たいものだった。

  

  「ガキ以下のみっともないちんぽを弟子に見られて勃起させて、しかもしゃぶられてイッちまうなんて……どれだけ恥知らずなんですか」

  「……」

  「しかもなんですか、この少ない量のザーメンは。こんなんで雌を孕ませられるわけないでしょう」

  「……」

  口調すらおざなりになってしまう熊獣人を見て、もうどうしていいかわからなくなる影虎。

  「大体、こんなちんぽでよく交尾したことあるなんて言えたもんだ」

  「……俺……俺」

  恥ずかしい。

  人として恥ずかしい。

  だというのに、影虎の逸物は先ほどと同様、いやそれよりももっと硬く勃っているのだ。

  その事実に、虎獣人は確実に自覚してしまう。

  己がMだという事に。

  「まあ、いいや」

  熊獣人がにやりと笑う。

  その顔は逆に、Sっ気に満ちていた。

  「不出来な師範代の面倒を見てやるのも、弟子のつとめです。精々可愛がってあげますよ」

  ☆

  実のところ、大作は異常なほど興奮していた。

  おっとりした見た目とは異なり、実は交尾の時にはSっ気のある大作にとって、大好きで仕方なかった、雄臭くて厳つい師範代の影虎が、まさか誰とも交尾したことないような短小包茎で、しかもM気質まで備えているのだ。

  ……喰っちまわないと。

  ……喰って、俺のもんにしてやる。

  尻もちをついたまま、泣きそうな顔をしている虎獣人の股間に再び覆いかぶさると、じっくりとそのみっともない逸物に目をやる。

  勃起しているはずの肉棒は、またも包皮に包まれてしまっていた。

  「師範代、また皮かぶりに戻っちまってるじゃないですか」

  嘲るような声に身体を震わせる事しか出来ない影虎。

  恥ずかしいのだ。

  子供にも勝てないようなちんこを大事な一番弟子に見られて。

  大作は、無造作に包皮を摘むと、ぐにぐにと皮を伸ばす。

  「だ、駄目だ……皮が伸びちまう……」

  必死の思いで訴える影虎だったが。

  「こんなもん、多少伸びたところで変わらないでしょうが。どうせ使い物にならないちんぽなんだから」

  「……」

  「ああ、そうか。使い物にならなくても、皮が伸びちまったら余計にパンツを汚しちゃうのか。白ブリが真っ黄色になっちまいますもんね」

  「……」

  もう、俯くことしか出来ない虎獣人。

  「それにしても、こんなんでどうやって雌相手に交尾したんですか? 雌穴の入口で出したって、子種は奥まで届かないんですよ」

  「……」

  「大体、あんなちょっとのザー汁じゃ、種付け出来ないじゃないですか」

  「……」

  「ねえ、師範代。どうやって交尾してたんですか? 教えてくださいよ。どうやってこのちんぽで、雌を喰い荒らしてたんですか?」

  「……てなんだ……」

  その猛追に耐えかねて、ボツリとこぼす虎獣人

  「え?」

  「初めて……なんだ。交尾なんて……するの」

  羞恥心で泣きそうな顔をして、影虎は熊獣人に告げる。

  恥ずかしさで全身が火照っているのが大作の目から見てもわかる。

  だが、竹輪のような穴からとろとろとこぼれる先走りを見れば、興奮しているのは一目瞭然だった。

  それに気づいて息を荒げた熊獣人は追撃をかける。

  「そりゃそうでしょうね。こんなガキ以下ちんぽじゃ」

  「……」

  「こんなの雌に見られたら、誰も師範代の事、雄なんて思いませんよ」

  「そんな……俺は雄だから……」

  「こんなちっこいちんぽでですか?」

  くいっ。

  「んんっ!」

  皮を引っ張られると、その感触で呻く影虎。

  「しかもこんなに感じやすいんだ」

  大作は奥に隠された亀頭ごと擦るように、包皮を強く上下に動かす。

  くにゅくにゅ。

  「ほおおおっ!」

  他人から与えられる刺激にまったく慣れていない影虎にとって、交尾に手慣れた大作の手淫は、凶悪な快感でしかないのだ。

  「ふぐぅぅっ!」

  どろっ……。

  皮の奥深くでイッてしまうが、当然の事ながら少量の種汁は皮の外に出ることはなかった。

  「あれ? イッてるのに雄汁出てこないじゃないですか」

  身体を震わせる師範代を鼻で笑いながら、大作はその指の動きを止めない。

  くちゅくちゅくちゅくちゅ……。

  2本の指で小さなちんぽを弄び続けるのだ。

  「ああああっ、ダメだっ、だめっ、イグうううっ!」

  どぷっ……どぷっ……どぷっ……。

  何度も何度もイカされ続け、痙攣を続ける厳つい虎獣人の身体。

  股間を襲う激しい快楽。

  「こんな少ない量の射精なんて、雄として意味ないでしょうが」

  そして大作の嘲りの言葉が、影虎の快感を増幅させてしまうのだ。

  「ひいいいいっ!」

  何度もの射精で、やっと皮の入口にまで雄汁が到達した影虎。

  大作はそれを見ると、人差し指を竹輪の穴に突っ込み、指先に絡めるように雄汁を掻き出した。

  ぐちゅんっ。

  「あひっ!」

  「あれだけイッて、たったこれだけですか……」

  

  指先にかすかにまとわりついた白濁液を熊獣人は影虎のケツに触れさせた。

  じゅるっ。

  「な、何を……」

  「決まってるでしょ。ローションがわりですよ。ケツをほぐさないと俺のちんこ入れられませんからね」

  その言葉を聞いて顔を青ざめる虎獣人。

  「お、俺のケツにちんこを入れるのか……」

  「しょうがないでしょ、交尾なんですよ。師範代のちんこじゃ、役に立たないんですし。これ、入れられると思いますか?」

  「……」

  何よりも辛い正論に黙りこくってしまう影虎。

  その隙に。

  ずぶり。

  熊獣人のザーメン混じりの太い指が、肉穴を貫通する。

  「ひいっ!」

  初めて内部に触れられる肉穴への感触に、悲鳴を上げる影虎。

  だが、大作は容赦しない。

  手慣れた動きで指を付け根まで潜り込ませると、指先をくいくいと引っ掻くように動かすのだ。

  そこにあるのは、胡桃のような形をした前立腺。

  「んんんんんっ♡!」

  悲鳴を上げる影虎。

  それは快感だった。

  今まで40年以上生きてきて、初めて感じる未知の快感。

  しかもそれは、身体が震えるほど気持ち良くて……。

  「なんだ。師範代、けつに指突っ込まれて感じてるんですか? 初めてなんでしょ?」

  興奮に目を血走らせる大作。

  ……大好きな師範代が、処女の癖にモロ感だなんて。

  「やっぱり、雄じゃなくて雌だったんですね」

  「俺は雌なんかじゃ……ひぎいっ♡!」

  必死に否定しようとする影虎だったが、掻き回される指に感じまくる姿を晒してしまえば、その言葉になんの説得力もなかった。

  ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ……。

  指を二本三本と増やしながら拡張を進める大作。

  虎獣人は初めて触れられたはずなのに、それを当たり前のように受け入れてしまう。

  やがて。

  ぬちょっ……。

  「はうっ♡」

  指先を引き抜いた大作は、痙攣している師範代を後目に荒々しく道着を脱いだ。

  「……」

  その姿に虎獣人は目を見開く。

  目の前にあるのは、いつもおっとりしている大作が履くとは思われないような、毒々しい紫色のケツ割れ。

  そしてそこからはみ出しているのは……。・

  「な、なんだよ、それ……」

  思わず絶句する虎獣人。

  そこにあるのは、己のものとはまるで違う太く長い逸物だった。

  子供の腕ほどもあるそれは、使い込まれた飴色になっている。

  影虎のものとは違う、明らかに百戦錬磨の代物。

  雄としての格の違いを見ただけで感じさせられてしまうのだ。

  

  「もう我慢出来ねえ。こいつでたっぷり可愛がってあげますからね」

  「そんなデカいの……入るわけない」

  顔を歪めて首を振る虎獣人に嫌らしく笑いかける大作。

  「大丈夫ですよ。雌の身体はちゃんと雄のちんぽを受け入れられるように出来てるんですから」

  嘲りの言葉と共に覆いかぶさる熊獣人。

  その逸物の威容に怯える影虎は、逃げ出すことすら思い至らなかった。

  そのまま拡張されてぽっかりと開いた肉穴に硬く熱い肉棒が触れる。

  そして……。

  ぐじゅぐじゅぐじゅぐじゅ!

  「んああああっ♡!」

  大作の言った通り、肉棒は簡単に飲み込まれていくのだ。

  「ひぎいいいっ♡♡!」

  それは、おぞましいほど深く凶悪な快感だった。

  今まで生きてきた中で1番の快楽。

  その太い逸物を埋められ、前立腺を潰されると全身で快感が爆発するのだ。

  「イグうううっ♡♡!!」

  じょろじょろじょろ……。

  だが、漏れ出したのはザーメンではない。

  あまりの快感に影虎はクジラのように潮を噴いてしまう。

  だが、本来勢いよく出るはずのそれは包皮に阻まれ、まるで小便を漏らしたように弱々しく吐き出されるのだ。

  「なんだ師範代。漏らしちゃったんですか?」

  「そ、それは……」

  「神聖な道場で、こんな粗相をしても良いんですか?」

  「い、言わないで……」

  あまりの情けなさに手で顔を隠そうとする影虎。

  だが、そんな身勝手を大作が許すはずが無い。

  大好きな師範代の痴態を余すことなく目に焼き付けたいのだから。

  その手を押さえ付けると、熊獣人はリズミカルに腰を動かす。

  がちゅんっぐちゅんっがちゃんっぐちゅんっ……。

  「ああっ♡、ああっ♡……」

  抵抗する事も出来ずによがりくるう虎獣人。

  巨大な逸物に犯されているというのに、痛みなど皆無だった。

  そこにあるのは莫大な悦楽。

  ただただ与えられる快感に泣きじゃくる事しか出来ない。

  張り出した雁首が肉襞をえぐり抜くと、それだけで身体がビクビクと震えてしまう。

  もっともっとと肉穴が竿にしがみつき、快楽をねだるのが自分でわかるのだ。

  ごちゅごちゅごちゅごちゅっ……。

  「んんっ♡、んんっ♡、んんんんっ♡♡!」

  「恥ずかしくないんですか?雄に犯されて、こんなに感じまくるなんて」

  「恥ずかしいっ♡、恥ずかしいですぅぅっ♡♡!」

  もう、何も考えられない。

  大作に言われるがままに言葉を発してしまう影虎。

  「でも、気持ちいいんでしょ? 俺に犯されて気持ちいいんでしょ?」

  「気持ちいいですううっ♡♡!」

  喘ぎ狂う師範代に宣言する熊獣人。

  「じゃあ、……このまま俺のもんになってくれますか?」

  「なります♡! なりますからぁぁぁっ♡♡!」

  もう、何の躊躇もなかった。

  その快楽に溺れながら、景虎は何度も頷く。

  「よし、じゃあ、おかしくなるまでイカしてやるよ。師範代は……いや、景虎は俺のもんだからな!」

  荒々しい口調で師範代を呼び捨てにした大作は、今まで以上の勢いで腰を叩きつけるのだ。

  ごちゅんごちゅんごちゅんごちゅんごちゅんごちゅんごちゅんごちゅんがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつ、ごじゅりっ、ごじゅごじゅごじゅごじゅごじゅ……。

  「イグっ♡、イグっ♡、イッじゃぅぅぅぅぅっ♡♡!」

  ぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅっ!

  「ぐうううっ……」

  恐ろしいほどの締め付けに、遊び慣れたはずの大作も唸ってしまう。

  「くそっ……種付けるぞ! 俺の雄汁、影虎の雌穴にたっぷり出してやるからな!」

  その言葉に身体が昂ってしまうのを感じる虎獣人

  「くれっ、大作の種汁、俺にくれええっ♡♡!」

  「イクぞおおっ!」

  ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅ……。

  影虎とは比較にならない、大量のザーメンが雌穴に注ぎ込まれてしまう。

  ……ああ。

  生まれて初めての満たされるような感覚。

  自分はこの瞬間のために生きてきたのではないかと、勘違いしてしまいそうになる。

  どさっ。

  大量の精を吐き出して、力尽きたようにのしかかってくる大作。

  その重みが今は心地好かった。

  ☆

  「師範代、今日もよろしくお願いします!」

  「お、おお……」

  勢いよく一礼すると、熊獣人はすり足で近づいて来る。

  それを迎え撃つように、影虎は両手をかまえた。

  『あいつ、こないだからなんか一皮むけたよな』

  『ああ。無茶苦茶強くなったし』

  弟子達の言葉が影虎の耳に入ってくる。

  確かに、その通りだった。

  今までが嘘のような試合運びを、大作はするようになっていた。

  己の雌を得たという自信に満ちたからか、攻めて攻めて攻めまくる、超攻撃的な戦い方。

  元々力も強く才能もあった大作にそれはあっていたのか。

  今では影虎と互角以上の戦いを繰り広げられるようになっていた。

  その巨躯は想像できないほど素早い足運びで、攻めてくる大作に虎獣人は防戦一方。

  そのぎらついた目つきは威圧感を感じさせて。

  「くっ!」

  するりと懐に入ってきた大作の手をかわそうとして……。

  「俺が勝ったら、今日も可愛がらせてもらいますからね」

  「……」

  試合中だというのに、小さく囁かれた言葉に一瞬動きを止めてしまう影虎。

  すっかり馴染んだ太長い逸物と、それが与えてくれる快感が頭を過ぎったから。

  次の瞬間……。

  「あっ!」

  自分の身体が宙に浮くのを感じてしまう。

  どんっ!

  畳にたたきつけられる感触。

  一本背負いだ。

  『すげえ!』

  『また師範代に勝ちやがった!』

  歓声をあげる弟子達にガッツポーズをしてみせる大作。

  『お前、なんで急に強くなったんだよ』

  『戦い方全然変わったし』

  門下生達の言葉に笑ってみせる大作。

  「そりゃ、毎晩師範代に特別稽古をつけてもらってるからな。ねえ、師範代」

  「あ、ああ……」

  顔を赤らめながら立ち上がる影虎。

  その股間には誰にも気づかれないが、小さな小さな逸物が硬く強張り、とろりと先走りに濡れていた。