狸になった男は人間社会で生きていけるのか

  俺の名前は「貫田タケシ」、いたって普通の大学生だ。

  でも俺には人に言えない悩みがあって…。

  …

  大学の自習室で俺とおっくんは勉強していた。

  「おっくん、今日も家に行ってもいいか?」

  「今日…?」

  『おっくん』は大学の友達だ。名前は「奥田コウタ」。

  おっくんは小柄で太っていてまさにオタクみたいな見た目をしている。

  「一緒に勉強しようぜ!」

  「いつもここでしてるじゃん」

  「はは、たしかに」

  「ていうか、ここのところ毎日僕の家来てるけど…」

  ギクッ

  「んー?そうだったか?気のせいだろ~?」

  「今日はアルバイトの日じゃないの?」

  「あ、忘れてた…」

  「もう、しっかりしろよ」

  「へへ、ならバイト終わってから行ってもいいか?」

  「えー、たまにはひとりでゆっくりさせてよ」

  おっくんは呆れた様子でそう言った。

  「わ、わかったよ」

  課題を終えると、おっくんは帰る準備を始めた。

  「ふぅ…課題終わったし僕は帰るよ」

  「え、もう帰っちゃうのか…?」

  「うん…ちょっと疲れがたまってて…」

  ここのところおっくんは早く帰りたがる。それと様子もおかしい。よく身体をもじもじとさせて、恥ずかしそうにしている…そんな風に見える。

  「大丈夫か?」

  「うん、気をつかってくれてありがとう、大丈夫だよ、結構慣れてきたし…」

  「慣れた…?どういう意味?」

  「いや、意味とかは無いよ!うん」

  「…?」

  「とにかく今日は疲れたから帰るね、タケシはバイト頑張れよ!」

  「わかった…じゃあまた明日」

  「うん!じゃあね」

  おっくんは手を振ると小走りで自習室を飛び出した。

  「…」

  おっくんが帰りひとり残された俺は部屋に誰も居ないことを確認するとゆっくりと椅子を引いた。

  「やっぱり…変、だよな…俺…」

  視線を先にある俺の股間はズボン越しでもわかるほど勃起していた。

  「どうしちゃったんだよ…」

  …

  話は1週間前のこと、いつものようにおっくんと教室で講義を受けていたときだった。

  その日のおっくんはなんだか様子がおかしくて、ずっと顔を赤らめてモジモジしていた。俺はそんなおっくんの様子が気になって頭から離れなかった。

  講義が終わり俺たちは教室を出た。

  「ふぅ…腹減った~昼飯食べに行くか」

  「そうだね、僕ちょっとトイレに行ってくるから…先に食堂行っててよ」

  おっくんはそういうとトイレに駆け込んでしまった。

  「お腹でも痛いのかな?とりあえず食堂に向かうか…」

  おっくんのことを気になりつつも、俺は食堂に向かった。

  食堂に向かう途中、やけにズボンが軽いことに気が付いた。

  「あれ、財布がない」

  いつも後ろポケットに財布を入れているのだが、何も入っていなかった。きっと教室に落としてきたのだろう。

  「取りに戻るか…」

  俺は誰もいない教室に戻ることにした。

  「あ、あったあった!良かった~」

  授業中に座っていた席を見るとそこには俺の財布が落ちていた。

  「なかったらどうしようかと思ったぜ…」

  俺は財布をポケットに収めると、食堂に向かおうとした。その時、俺の鼻にプンとした濃いニオイを感じた。

  「なんのニオイだこれ?」

  そのニオイは座っていた席の隣から漂っているようだ。

  「この席は、さっきまでおっくんが座っていた席…だよな?」

  俺は興味本位で恐る恐る席に鼻を近づける。

  「うわっ?なにこのニオイ…!?」

  ひと嗅ぎした瞬間鼻の奥にむわっとした獣に似た濃いニオイがして、俺は思わず顔を反らした。

  「え、なんでさっきまで気が付かなかったんだろ…」

  改めて教室のニオイを嗅いでみると、部屋中に獣臭が漂っていたのだ。

  「これ…おっくんの座ってたとこだよな…おっくんのニオイなのか?」

  部屋のニオイを嗅いでいるとなんだか胸がドキドキしてきた。顔を背けてしまいそうなほど濃いニオイではあったが、不思議と癖になりそうだった。

  俺はさらに席に顔を近づけてニオイを嗅ぐ。

  「スンスン…あれ、こっちの方からもっと濃いニオイがする…」

  俺はニオイの濃い方に顔を向ける。そこはおっくんが席の机の裏側だった。

  「うわ!なんだこれ」

  机の裏側には、白っぽいねばねばした液体が大量にかかっていて、床にドロドロと滴っていた。

  「このドロドロはなんだ…?」

  普段の俺ならきっとビビッて近づこうとはしないが、ニオイに釣られるように机の下に潜り込むとそのドロドロに顔を近づけた。

  その瞬間だった。ニオイが鼻から身体に入った途端、頭の中が真っ白になってしまった。

  「ンン…!?」

  俺はびっくりした。なぜ今まで気が付かなかったのだろう、男なら一度は嗅いだことがあるはずの精液のニオイが、そのドロドロからしたのだ。

  「こ、これまさか精液!?この席にはおっくんが座っていたし…」

  最初は疑ったが、明らかにそのニオイは精液そのものだった。

  「なんでこんなものがおっくんの席に…?」

  今日のおっくんは様子がおかしかった。授業中にも関わらず机に伏せたり、身体を震わせたりしていた。

  「もしかして…これはおっくんの…?」

  気になってニオイを嗅げば嗅ぐほど、俺の頭はそのニオイのことでいっぱいになった。

  「臭い…」

  俺はさらに顔を近づける。

  もっと嗅げば何かわかるかもしれない。

  「もっと…もっと」

  その時から俺はこのニオイの虜になっていたのかもしれない。

  「…うわぁ…やべぇ…」

  俺は辛抱できなくなって、ズボンに手をかけ下半身を露出した。するとブルンと俺の勃起したちんこが飛び出した。

  「こんなのやばいって…俺…変態になっちゃったのかな…」

  ニオイだけで俺のチンチンはバキバキになってしまった。もしこれを舐めたりなんかしたら…

  「って…なに考えてるんだよ俺…」

  しかし、一度そんな考えをしてしまうと、もう止まらなかった。

  俺は躊躇無くそのねばねばを指先で掬うと、親指と人差しをネチネチと動かし確かめた。それは人肌程度に温かく、机に吐き出されたのがついさっきであったことが分かった。そして俺はそれを鼻先に近づける。

  「んんん…!!」

  さっきよりもはっきりとそのニオイを感じて俺は確信した。

  このニオイ、俺は知っている。おっくんのニオイだ。

  「こ、これ…やっぱり…おっくんの…」

  昂る気持ちを抑えられず、指先を口元に運ぶ。

  (俺、何してんだ…さすがにやばいって…)

  指先が俺の舌先に触れると、俺の身体は電流が流れたみたいに身体が痺れ、頭が真っ白になった。

  「くぅ…あああぁ…」

  口いっぱいにそのドロドロのニオイが広がると、甘ったるい味と塩気を感じた。

  その瞬間、俺の身体に濁流のような強烈な快感が流れていった。

  「うあああ…!アッ、ああああああああ!」

  何が起きたか脳の処理が追い付かない。俺のちんちんは突然暴れ出し、ビクンビクンと射精してしまった。

  「と、止まらないいい!」

  それからしばらく、俺の身体は言うことを聞かず何度も射精を繰り返した。

  数分後、俺の身体はやっと落ち着きを取り戻した。

  「お、俺、なんで…」

  床を見るとそこには俺の精液がベットリと垂れて水たまりを作っていた。

  「俺…ニオイだけでイっちゃったのか…?」

  俺の頭がおかしくなってしまったのかと思った。もしかしたら夢かもしれない。

  俺は自分の頬を思いっきりつねった。

  「痛い…」

  どうやら、今ここで起きたことは現実のようだ。なんだか怖くなってきた。そしてそれ以上におっくんが授業中にこんなことをしていたなんて信じられなかった。

  改めて、おっくんが出したと思われる精液を見ると、人間が出したものとは考えられない量と濃いニオイだった。このニオイを感じるだけで、なぜか俺の身体は熱くなってしまう。

  「なんだよ…このニオイ…」

  あんなに射精したのに、俺のちんちんは再び熱を帯びてきた。

  「スンスン…た、たまんねぇ…我慢できない…」

  俺は犬みたいに舌を出すと垂れているそれを舐め回した。

  さっき以上の濃い味とニオイが口いっぱいに広がり、俺の身体に再び快感が駆け巡った。

  「ぐああああ!」

  咆哮と共に俺はまた射精した。咄嗟に服に付かないように片手で竿を下に向けると、蛇口の水が跳ね返るように精液が勢いよく飛び散った。

  「あ、ああああ!きもちいいいいい!もっと、もっとおおお!」

  理性が飛んでしまった俺は、ケダモノのように残った精液を口に含むとためらいなくすべて腹に入れた。

  「んん、うまい…うまいいいい」

  その時、俺の中の何かが変わってしまった。

  気が付くとおっくんの精液をすべて舐めとっていた。

  だらしなくげっぷをすると、お腹の中からおっくんのニオイが鼻から溢れた。そのニオイをたまらなく幸せに感じた。

  「おっくん…俺ぇ…おかしくなっちゃった…」

  そう俺はつぶやくとニオイを思い出すようにオナニーを始めた。

  …

  「あ、タケシ!どこ行ってたの」

  食堂に戻るとおっくんが呆れた様子で待っていた。

  「わ、わりぃ…」

  「連絡して返事ないし…帰ったのかと思ったよ」

  おっくんの席の隣に座るとあのニオイがしてきた。

  (や、やべぇ…ニオイが…)

  「タケシ…?どうしたの?」

  「ああ…ちょっとな…」

  「早くご飯にしようよ!僕お腹すいたよぉ」

  「そ、そういえばそうだったな…でも、俺お腹いっぱいでさ」

  (お前の精液でお腹いっぱいなんだよ…)

  「え~!?さっきまで腹減った~って言ってたじゃん」

  「き、気のせいだったみたい…へへ」

  「変なの、僕だけ食べるよ?」

  おっくんはそういうと昼ごはんの菓子パンをカバンから取り出し食べ始めた。

  「どうしたのぼーっとして」

  「あ、いや…」

  さっきからおっくんの顔を見ると胸がドキドキして目が離せなくなった。

  「もしかして僕の顔、変?」

  「そ、そんなことないぞ!?」

  慌ててそう答えると、おっくんは安心した様子で身体のニオイを嗅いだ。

  「そ、そうだよね、バレるわけないよね…」

  (バレる?)

  「それってどういう意味…?」

  「ああ!なんでもないよ!気にしないで!」

  そういうと、おっくんは慌てた様子で菓子パンをほおばった。

  おっくんは何か隠している。そんな気がした。それに教室に残っていたニオイとおっくんから放たれているニオイは全く一緒だった。

  そのニオイの正体が何なのか、解き明かさずにはいられなかった。

  「あのさ、おっくん、今日家に行っていい?」

  「え、なんで?」

  「あー、えーとゲームでもやらない?」

  「いいね!やろやろ」

  …

  放課後、俺はおっくんの家に行くと、案の定、例のニオイが充満していた。

  (やば…ニオイが濃すぎる…)

  玄関に入った瞬間から、俺の身体は完全に反応してしまっていた。ズボンの膨らみがバレないように俺はカバンで隠すと部屋に入った。

  「お邪魔します…」

  「じゃーゲームしよっか、とりあえずズマフラでいい?」

  「う、うん」

  正直そこから記憶がない。ゲーム中俺の頭はニオイにやられてしまいずっとぼーっとしていた。

  「タケシ~?タケシ?」

  おっくんが不思議そうな顔をして俺の顔をのぞき込んでいた。

  「あ、ああ何でもない」

  「なんか今日のタケシ弱くない?」

  「今日は疲れてるのかも…」

  「大丈夫?寝転んで休んでいいからね?」

  「ああ、ありがとな」

  俺は勃起がバレないようにうつ伏せになった。

  しばらく、ゲームをするおっくんの様子を見ていると、おっくんの姿がボヤッと一瞬霞んだ気がした。

  「やば、そろそろ…」

  おっくんはそういうと進行中のゲームを投げて突然立ち上がった。

  「ん…?」

  「ちょっと、お腹痛くなった。トイレ行ってくる!」

  「ゲーム進んでるけど、」

  「ごめん、戻るまでやってて!10分くらいだと思うから」

  そういうと、おっくんはトイレに駆け込んでいった。

  「突然どうしたんだろ」

  俺は仕方なくゲームの続きを始めた。

  しかし、しばらく経ってもおっくんはトイレから出て来ない。

  「大丈夫かな…」

  心配になった俺は、トイレの方に向かった。

  すると、トイレの扉から何かが聞こえてきた。

  「グゥ…グァ…」

  (なんの音だ?動物が唸るような…)

  気になった俺は扉に聞き耳を立てた。

  「ぅう…戻れた…キュー…いくよ…」

  おっくんの声が聞こえた。でも何やら苦しそうだ。

  「ぐ、グオオオ…」

  おっくんの声が低くなると、突然唸るような声を出し始めた。

  メキッメキメキ…

  さらに、何かが折れたり伸びたりするような音が鳴りだした。

  「き、きた…イク…グオオオ…!」

  その瞬間だった。扉の隙間から例のニオイが洪水のように吹き出し始めた。

  (な、なんだ!ニオイが!や、やばい!)

  一瞬にして俺の身体はそのニオイに包まれた。そして俺の身体は反射的に快感を感じ始めた。

  「…んおッ!?やばい…」

  俺は急いで扉から離れると、部屋に転がり込んだ。

  「も、もう我慢できねえええ!」

  一度身体に染み付いた反応は、もう止めることはできなかった。俺はそのまま床に股間を押し付けるとビュウウと射精した。

  「うあああ!」

  射精によってできたズボンの湿りは部屋のカーペットにも伝い、床を汚していった。

  「ふっ…ふぅ…」

  (やっと落ち着いた…)

  俺ははっとして辺りを見回す。おっくんはまだトイレにいるようだ。

  (良かった…でも、床が…)

  その時、ガチャッと扉が開く音がした。

  (ヤバい!射精したのがバレる!)

  俺は慌てて床のシミを近くにあったティッシュで拭く。

  しかし、そんなことは些細な問題だった。

  「ハァ…ハァ…おまたせ…」

  戻ってきたおっくんは今までで一番濃いニオイを纏っていたのだ。

  そのニオイが俺の鼻に触れた瞬間、俺の身体は強制的に絶頂してしまった。

  「う、うあああ!」

  俺は思わず声を上げてしまう。

  「ど、どうしたの!?」

  俺の様子を見ておっくんが心配そうに近づいてきた。しかし、近づけば近づくほど、濃いニオイが漂ってきてしまう。

  「や、やめぇ、んんんん!」

  ビュルルルルルルル!

  こうなってしまうと、もう歯止めが利かない。俺のチンチンは蛇口の水のように射精を繰り返す。もう止めるにはここから逃げるしかないだろう。

  「タ、タケシ?」

  「んんんん!な、なんでもない、俺ぇ!用事!思い出したああ!帰るぅううう!」

  俺は荷物を置いてそのまま家の外に飛び出した。

  「ちょっと!え、え~?また明日…」

  部屋から逃げてもニオイは俺に染み付いているようで、俺はしばらく射精を続けた。

  …

  走って家に帰ると、俺はすぐに扉に鍵をかけてズボンを下した。そこにはありえない量の精液が吐き出されていた。しかもまだ射精は止まっていない。鈴口からトプトプと精液があふれ、金玉はポンプのように縮んだり膨らんだりを繰り返している。

  「はぁ…はぁ…や、やばい…やばい…きもちよすぎるぅ…止まらない…」

  俺は無意識におっくんのニオイを思い出す。

  「ああ!また出るぅ!」

  ビュクッ!ビュルルル

  「も、もう嫌だ!いやだああああ」

  ビュルルルルル…

  その日は日が暮れるまで射精を続けた。

  …

  あの日からというもの、俺は完全にニオイの虜になっていた。

  どこにいても、おっくんのニオイがすると俺の身体は勝手に絶頂してしまう。そのため、外にいるときはオムツを履くハメになってしまった。

  …

  最初に戻るが俺の悩み、それはおっくんのニオイを嗅ぐと射精してしまうことだ。

  自習室からおっくんが帰ったことを確認すると、俺はこっそり座っていた椅子に顔を近づける。

  「う、くぅ…おっくん…す、好きだああ」

  俺はたまらず椅子に残るおっくんのニオイを肺いっぱいに吸い込むと射精した。

  「はぁ…はぁ…もっと、嗅ぎたい…今日はおっくんの家に行けないし…我慢するしかないのか…」

  俺は固くなったチンチンをしまいアルバイトに向かった。

  バイト先のスーパーに着くと、店長が書類整理を行っていた。

  「タケシくんお疲れ様~」

  「店長お疲れ様です」

  「最近毎日シフト出てもらって悪いね」

  「大丈夫ですよ。それよりスバルくんは今日も休みですか?」

  「そうみたい、来れなくなってもう1週間経つね」

  スバルくんは、俺と同い年で、長年このスーパーでアルバイトしているバイトリーダーだ。

  最近、マスクを着けていて体調が悪そうにだったので心配していたが、1週間前からバイトに来なくなってしまった。

  「本人とは連絡取れてるんだけど、なんか大事な用事があるっぽいんだよ」

  「ふーん、大事なことって一体何なんですかね」

  「さー、早く帰ってきてくれると嬉しいんだけど、」

  「そうですね。」

  そういうと店長は思い出したように俺に訪ねてきた。

  「そういえば、タケシくん倉庫にあった狼の宣伝人形どこにしまったか知らない?」

  それはうちのスーパーに数年前からある狼の置物のことだった。店長がゴミ捨て場から拾ってきたらしく、店長がひどく気に入りうちの店のマススコットにしていた。

  「あれですか?知らないですけど」

  「うーん、そっか、どこしまったんだろ」

  店長は狼の人形がなくて寂しそうだった。

  …

  アルバイトが終わり、俺は店長に挨拶して店の外に出た。

  「ふぅ~バイト終わり~!おっくん家に行くか…って、そういえば今日は駄目って言われたっけ。」

  いつもならバイト終わりにおっくんの家でたっぷりニオイを堪能するのだが、今日はしぶしぶ帰ることにした。

  「くそ…ムラムラしてきた…」

  疲れマラというやつなのか、それともおっくんのことを考えたからなのかはわからないが俺は今日何度目かわからない勃起をしていた。俺はその膨らみを掴むと上から刺激を加える。しかし、その程度の刺激では俺を満足させることはできなくなっていた。

  「ニオイが無いと…イクこともできないのか…俺の身体…」

  そう落胆していると、夜風に乗ってニオイが漂ってきた。

  「!?このニオイ…」

  そのニオイを嗅いだ瞬間、鳥肌が立ち、全身が喜ぶのを感じた。

  「これは…おっくんのニオイ…いや違う!おっくんのニオイに似てるけど、そうじゃない…もっと香ばしい…これは…」

  俺は肺いっぱいにその空気を嗅ぐと、ニオイをたどって走り出した。

  「こ、これは…おっくんの時と一緒!身体が…求めてる!もっと嗅ぎたい!」

  気が付くとニオイをたどって近くの藪の中に入っていた。

  「ニオイが近い!この先に!!」

  俺は草木をかき分け奥へ奥へと向かった。

  「ここだ!ここからニオイがする…!」

  そこは藪の中にポツンと立っていた小さな祠だった。

  ニオイはその祠の中からしていた。

  「この中に…も、もう我慢できない!」

  俺は祠に飛びつくようにその扉を開けると、中からニオイの元を取り出した。

  「あったこれだぁ!」

  それは薄汚れた布切れだった。俺はそれが何なのか確かめることなく、それを鼻に押し当てると思いっきり深呼吸した。

  「ふぅ…あ、あああああああ!」

  おっくんのニオイとは違うが、それに近い、いやそれ以上に濃いニオイが俺の脳に直接刺激を与える。

  「くあああああああ!くさいぃいいくさいいいいいい」

  おっくんのニオイとは違い、強烈な獣臭とおしっこのようなニオイの混ざったそれは、俺の身体を鋭く突きさすように刺激した。そして俺の身体は当然のように射精をしてしまうのだ。

  「ああああああああ!!でてるううううう!でてるううううううう!」

  ビュルルルルル

  俺は膝をガクガクと震わせオムツの中に吐き出し続けた。

  しばらく射精を続け、落ち着きを取り戻した俺は慌てて布を鼻から離す。

  「や、ヤバいぞ…この布…」

  俺は布を両手で広げる。それは細長く真ん中の方が黄ばんでいた。端には紐が付いており広げるとT字になった。

  「ってこれまさか…褌!?それも使用済みの…!?」

  俺は慌てて手を放す。俺はこんな物で射精してしまったのかと後悔した。それと同時に、またふんどしのニオイを肺いっぱいに吸って感じたいと強く思ってしまった。

  「あ、あああ…嗅ぎたい!あと一回だけ!」

  俺はゆっくりとそれを鼻に近づける。

  「ぐ、あああ…!」

  そのひと嗅ぎが、原因だった。俺の中の理性の糸がぷつんと切れてしまったのだ。

  「たまんねぇええ!もっともっと!このニオイが俺に染み付くくらい嗅ぎたい!」

  俺は完全に狂ってしまった。俺は豚のように鼻を鳴らしながらそのニオイを嗅いだ。そしてためらいなくふんどしの黄ばんだ部分に吸い付いた。凝縮された塩味と獣臭が口いっぱいに広がる。

  「んんんん!!やべぇ!くっせえええええ!」

  そんなことをしていると、俺の中にある思いが湧いてきた。

  (この褌を身に着けて、ニオイと一体化したい)

  すでに自制心はなかった。俺はすぐさま、服を脱ぎ捨てるとオムツを引き裂いた。

  褌のつけ方なんて知らなかったが、俺は何となくで腰に巻き付けた。

  「お、俺、いまこのニオイと一体化してるんだ…や、やべえ考えただけで…イク!」

  俺は褌を身に着けたままその中に射精した。

  今思えば、その時褌を脱ぎ捨てていればあんなことにはならなかったのだろう。

  「はぁ…はぁ…きもちいい…」

  俺は体力を使い果たしそのまま地面にお尻から倒れた。

  モゾモゾ…

  「なんでだろ…あんなに出したのに…またムラムラしてきた」

  モゾモゾ…

  股間がムズムズする。まるで褌がひとりでに動いているみたいだった。

  『よくやった…』

  「誰?」

  突然、どこからか声が聞こえてきた。

  『お前さんのことが気に入った…ワシが同化してやろう』

  「ど、ドウカ?何のこと…」

  その瞬間、異変は始まった。

  身に着けていた褌が、突然きつく締まり始めた。

  「え、ど、どういうこと?褌がひとりでに締まり始めた…!」

  『ほれ、人間としての最後の射精じゃ、たーんと楽しめよぉ』

  その声と共に、褌の中からローションのような潤滑液が染み出してきた。そして露茎した俺の亀頭を責めるようにズルズルと蠢き始めた。

  「うおっ!?ぬるぬるして冷たい!やばいイっちゃう!イグウウウウ!」

  ビュルルル

  俺は成す術無く褌の中で盛大に果てた。

  射精してもなお刺激は終わることはなかった。俺は腰を引いて褌の刺激から逃れようとするが、褌は俺から離れなかった。

  「ひゃあああ!?もう嫌だああああ!」

  『ガハハ!いいぞおもっとだ!もっと吐き出せぃ!』

  「ぐわあああああ」

  ビュルルルルル

  不思議なことに何度射精しても精液が切れることはなかった。それどころか、褌に揉まれて俺の金玉は肥大化し始めた。

  「なにこれ!?金玉が重たくなってええイクウウ!」

  ビュルルルルル

  『まだまだじゃ!ワシがもっと気持ちよくしてやるぞぉ!』

  そう謎の声が聞こえると、突然褌の内側、お尻の穴の辺りに突起が形成され始めた。

  「な、なにこれ、どんどんお尻の穴に当たって…」

  その突起が形成されると、褌は締め付けをさらにキツくしてその突起を俺の穴の中に侵入させてきた。突起は俺の穴の奥にある快感のツボを適格に突いてくる。

  「あ、あ!?ケツがあああああああ」

  ビュルルルルルルル!

  『いいぞぉ!もう少しでお前さんの人間性が完全に吐き出される!』

  俺のチンチンが射精し精液を吐き出す度に、金玉は膨れていった。そうしてきつくなった褌は俺のお尻に突起を侵入させさらに射精を促す。地獄のような快感のループが生まれてしまった。

  すでに俺の金玉はリンゴくらい大きくなり、褌からはみ出していた。

  「うわああああああも、もうだめええええええ!」

  俺は褌を引き剥がそうとするが、褌の紐に指をかけた瞬間、違和感に気づいた。

  俺のチンチンもアナルも褌と接着し一体化しているのだ。

  「ど、どういうことおおおお!?」

  すると、謎の声が再び聞こえてきた。

  『よし、十分絞った。ここからは我慢だぞぉ少年。獣化…開始じゃ…』

  その声と共に、褌が俺のチンチンの付け根に絡みつき射精を無理やり止めた。行き場の無くなった精液は、尿道を逆流し俺の金玉に貯蓄されてく。

  「あああ!なんで!?イケない!イケないよおおお」

  それでも快感は続き、逃げ場のなくなった精液と快感が金玉に流し込まれた。気が付くと俺の金玉はスイカくらい大きくなってしまっていた。金玉の重さでもう立つことすらできない。

  「イキタイ!イカセテええええええ!」

  俺は懇願する。しかし、その願いは聞き入られることはなかった。

  ついに、金玉はパンパンの破裂寸前まで膨れてしまった。

  「限界いいい!爆発するゥウウ!」

  すると、入りきらなくなった快感が今度は俺の身体に、流れ込み始めたのだ。

  「な、なにこれええええ身体があああああ熱いぃイイ」

  『いいぞおぉそのままもっともっと大きくなれィ』

  当然逃げ場のない快感は俺の身体に溜まりはじめ、金玉のように俺の身体を膨らまし始めた。

  最初に膨らみだしたのはお腹だった。筋トレで引き締まっていた俺のお腹はアッという間にプゥーッと膨らみ、太鼓のようなお腹になってしまった。それに合わせて手や足、お尻までもが太く大きくなっていく。

  「いやだぁ!こんなの…俺じゃない!」

  『お前さんの身体がワシでいっぱいになってきたな!いいぞもう少しでお前さんとワシは完全に同化する!』

  「い、いやだあああ!」

  俺は再びチンチンの根元に絡みついた褌を解こうとした。身体に溜まった快感をチンチンから吐き出すことができれば、身体が膨らむのが治まると思ったからだ。俺は大きく膨れた指先で、褌の紐を掴むと両手で思いっきり引っ張った。

  「外れろおおおお外れろおおおおお」

  外そうと腕に込めるとその腕から茶色い毛がブワッと生えた。しかし、紐を解くのに必死だった俺はそれに気づかない。

  『ガハハ、いいぞいいぞもっと腰に力を込めるんじゃ』

  俺は謎の声に言われるがまま、四股を踏むように立ち上がるとさらに力を込める。すると、俺のお尻から太ももにかけて茶色い毛が生えてきた。

  「グオオオオオオオオオ…!モット…モッドオオオオ!」

  下半身だけでなく上半身にも力を込めて、胸を張るように力を加えると、オイラの胸からも茶色い毛が生えてきた。

  『いいぞ!もう少しじゃ!最後はお尻に力を込めろ!』

  オイラは鋭い爪の生えた前脚で、褌をしっかり掴んだ。

  そして、歯を食いしばりお尻に力を込める。すると、お尻の上の辺りがムズムズとして今にも飛び出しそうになった。

  『いいぞ!今じゃああ獣としての最初の射精!しっかり味わうんじゃぞおおおお』

  「グオオ…これで終わりじゃあああああああ!グオオオオオオオオオオ」

  その瞬間、オイラのお尻から飛び出すように太いタヌキの尻尾がズルリが生えてきた。

  「こ、これオイラのしっぽおおおお!?あああ、やばいイクゾおおおおイグウゥウウウ!!」

  尻尾の快感が全身を駆け巡ると同時に、身に着けていた褌がするりと解けた。それは今まで閉じ込められていた快感がすべて解放されることを意味していた。オイラのチンポは大きく膨らむととてつもない射精圧で吐き出し始めた。

  「お、オイラあああイグウウウウウウウウ!」

  ビュルルルルルルルルル!

  まるで火山の噴火のように吐き出されたそれは、ケダモノと化したオイラの身体を白く染めていった。

  「お、オイラ…オイラ…」

  精液まみれになったオイラの身体から、強烈な雄のニオイが放たれ始めた。

  そのニオイは、オイラが求め続けていたあのニオイだった。

  「このニオイ、おっくんと一緒。ケダモノのニオイだ…オイラ…嬉しくて…い、イグウウウウウウウウ」

  オイラは嬉しくなって野太い声を上げながら再び射精した。

  …

  「で、オイラ…じゃなかった、俺の身体は元に戻るんだろうな!」

  タヌキの化け物になってから数時間、オイラ…じゃなかった…俺は射精を続け、やっと理性を取り戻した。

  『ガハハ、残念じゃがそれは無理じゃよ。わしら獣化スウツと同化した人間はもう二度と人間に戻ることはできん』

  「そんなぁ…」

  『まあそう落ち込むな、この身体も結構楽しいぞぉ~?』

  そういうとジュウゾウは俺の身体を勝手に操り、狸の大きなお腹をポンと叩いた。

  「んふぅ!?」

  『ガハハ、腹太鼓は気持ちいぞぉ?』

  「も、もうやめてくれ!おかしくなっちまう!」

  『そう言ってちんぽこは固くなっておるぞぉ~?』

  そう言うと再びジュウゾウは俺の身体を勝手に操り、チンチンをピンと指で弾いた。

  「ぐふぅっ!?これじゃぁもう大学にも行けない…生きていけない…」

  『そこら辺は大丈夫じゃぞ~人間に化ける…というか人間にわしらを人間として認識させる術があるからのお~』

  「なんだと!お、教えろ!」

  『その前にぃ~自己紹介しようか?これから一生一緒なんじゃ、名前くらい教えろぉ』

  「…オイラ…俺の名前はタケシ、貫田タケシだ!」

  『そうかタケシか。ワシは獣化スウツ10号機のジュウゾウじゃ!これからよろしくなぁ』

  「ジュウゾウ…とりあえず今から人になる方法を教えろ!オイラぁ…じゃなくて俺は明日学校に行かなきゃいけないんだ」

  『ガハハ、ワシの精神がおぬしの精神に影響がしておるのかのぉ。ワシ的にはオイラの方が好きだぞぉ~』

  「う、うるさいぞ!クソダヌキ!!」

  こうして始まったジュウゾウとの生活、果たして俺は化け物だとバレずに人間として生きていくことができるのだろうか…。

  …

  「キュー、もしかしたら、タケシに僕たちが化け物だってばれてたかも…」

  『それはあり得ない話だ、獣化の姿を見られていなければ、人間はケモノのフェロモンを感じることはできない。でも、精液とかでフェロモンを直に摂取すれば感じることができるようになるかもしれないな…』

  朝、僕らはそんな話をして大学に向かった。しかし、そんな些細な悩みなんてどうでもよくなるほどやばいことが起きていたのだ。