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「ママー! みけ、初めてのお使いしたい!」
「みけちゃん。突然どうしたの?」
みおちゃんの事を「ママ」と呼ぶみけちゃん。
みけちゃんはみおちゃんの事を、まるでママのような大事な存在に思っているようですね。
そんなみけちゃんに応えて、みおちゃんはみけちゃんを我が子のように接しています。
今日はみけちゃんが、みおちゃんのおうちへ遊びに来ていました。
「みけ、ママの役に立ちたいんだ。もうみけ、子供じゃないもん! お使いだってできるよ」
「子供……だと思うけど」
「ぶー、ママの意地悪!」
「ごめんごめん、みけちゃんはお使いがしたいんだね?」
「うん! ママ、何でも言って!」
「じゃあ、ミャアミャアマートでシュールストレミング缶を買ってきてほしいな。はい、お金ね」
「分かった!」
みけちゃんはみおちゃんから貰ったお金を握りしめると、嬉しそうに家を飛び出して行きます。
今回はみけちゃんの初めてのお使い。
果たしてみけちゃんは、無事にお使いを済ませる事ができるのでしょうか?
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「買えたよ!」
と思いきやみけちゃん、もうお使いを終えてしまったようです。
みけちゃんはお買い上げシールを貼ってもらったシュールストレミング缶を持ちながら、うきうきでみおちゃん宅へ向かいます。
「じーっ」
みけちゃんは電柱の影から見つめる者の存在に、気付いていない様子です。
「みけちゃん、無事に買えたみたいね。何だかんだで我が子のようなみけちゃんだから、心配でついつい着いて来ちゃったものの……」
どうやらみおちゃんが、ひっそりとみけちゃんの様子を見守っていたようです。
「みおちゃん、甘いよ」
「にこちゃん!?」
「そんなにじーっと見ちゃ、すぐみけちゃんに見つかっちゃうよ。僕がじっと見の極意を教えてあげるよ」
「え、お断りします……」
「なっ、断られた……断られた……」
「いや、だってみけちゃん追いかけないとだし……また今度ね!」
みおちゃんはみけちゃんを追いかける為、にこちゃんを置いて行ってしまいました。
「今回の僕の出番、これだけ……?」
みおちゃんはみけちゃんを見失わないように、電柱の間を素早く移動して追いかけます。
「それにしてもこれ、何が入ってるんだろう? しゅーるすとれみんぐ?」
みけちゃんはシュールストレミングと言う物を良く知らない様子。
「美味しいのかな? あたし、気になるー……開けちゃおうかなぁ」
「みけちゃん、開けちゃうのかな……」
「……ううん、これはママの物なんだ。勝手に開けちゃ怒られちゃう。きちんとママに届けないと」
「さすがみけちゃん、思い留まってくれた……」
「何が思い留まってくれたのー?」
「あ、ここねちゃん。どうしたの?」
「前回出番が無かったからねー。適当に街をぶらついてれば出番が回ってくる、と思ったんだよー」
「なるほど。今ね、みけちゃんの初めてのお使いを見守り中なんだ」
「面白そうー、私も一緒に見守るよー」
ここねちゃんがみけちゃん見守り隊に加わりました。
「みやもやーるー☆」
「みやちゃん!? 静かにして……!」
「あれ、そこに誰か居るの?」
みけちゃんが声に気付いて、振り向きましたが……。
「気のせいかな。早く帰らないとね」
どうやら気のせい、と思ってくれたようです。
「みやちゃん、着いて来てもいいけど静かに、ね?」
「はーい☆」
「静かに、ね……?」
「くんくん……卵の匂いだー☆」
「みやちゃん、鼻がいいね……みけちゃん追いかけてる時にお店で買ったたまごサンド、これ上げるから」
「みや、分かった」
みやちゃんはようやく静かになりました。
「私も何か欲しいなー……」
「はい、チョコドーナツ」
「わー、ありがとー」
「みおのおやつ、減っちゃった……まあ、いっか。シュールストレミングが待ってるものね」
3人はそーっと、みけちゃんの後を追って行きます。
「じーっ」
「あれ、みけちゃん何か見てる? どうしたのかな?」
「ニャミマの方だねー」
「ここは! 美味しい煮干しチップスが売ってるんだよ☆ きっとみけちゃん、それが気になってるんだ☆」
「そう、なのかな?」
みけちゃんはコンビニの方へ入って行きます。
「あ、入ったね!?」
「どうしたんだろうねー?」
「何かあったのかな?」
3人もみけちゃんを追いかけて、コンビニの中へ入って行きます。
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「みけちゃん、お店の人とお話してる?」
「あ、トイレへ向かったよー?」
「きっと漏らしそうだったんだ☆」
「いやいや、漏らさないでしょ……なるほど、おトイレへ行きたかったんだね」
みけちゃんはどうやら、トイレを借りる為にコンビニへ立ち寄ったようです。
3人はそれを確認すると、みけちゃんに見つからないようにコンビニの外で待ちます。
「ふー、すっきり! さーて帰ろう」
帰り際のみけちゃんは、手に何も持っていませんでした。
「あれ、お使いの缶を持ってない?」
「みけちゃん、トイレに置いてきちゃったのかなー?」
「じゃあ届けてあげないとね☆」
「ここでみおが出ていっちゃうのもちょっとアレだけど……仕方ないか」
みおちゃん達はコンビニへ戻り、トイレの手洗い場にあったシュールストレミング缶を回収します。
缶には少し水が飛び散っていました。
「よし、回収っと」
『ツルッ』
「わっ!」
表面が少し濡れていたので、みおちゃんは缶を滑らせてしまいました。
『プシャ!』
落ちた衝撃でシュールストレミング缶が開いてしまい、中身の液体が漏れてきました。
「うっ! くさーい!」
「すっごい臭いだ☆」
「わー! みおのシュールストレミングがー!」
「臭いにゃ~、にゃんだかデジャブだにゃ~」
「わっ、お兄ちゃんもコンビニに来てたの!?」
ニャミマの店内には強烈な異臭が漂い、もはやバイオテロ状態と化していました。
店内に居た人々は異臭騒動で逃げ惑い、コンビニはもはや営業どころではありません。
しまいには誰かが通報したようで、警察が駆けつける騒ぎにまで発展してしまいます。
「臭いにゃ~」
「ひーん、何で私までー……」
「みや、もう帰りたい☆」
「みおのシュールストレミング……」
何故かたまちゃんまでも巻き込まれ、4人はトイレの清掃をさせられたのでしたとさ。
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「酷い目に遭ったにゃ……」
「もう最悪……」
「あ、ママー! 何処行ってたの?」
へとへとになって家に着くと、みけちゃんが玄関前で待っていました。
「ちょっとね……」
「ねえママ、何か近所で物凄い異臭騒ぎのバイオテロがあったらしいよ? 警察も出動したんだってさ。怖いね?」
「あはははは……」
みけちゃんは缶を忘れている事にも気付かず、呑気なものでした。
「じーっ」
「あ、にこちゃんだ! どうしたのー?」
じーっとみおちゃんの様子を見ていたにこちゃんに、偶然通りかかったここちゃんが声を掛けます。
「僕は偶然、みおちゃんの家を突き止めてしまった」
「ストーカーに磨きが掛かってるね……;」
「みおちゃんがバイオテロに巻き込まれたと聞いて、捜査を進めていたのさ」
「バイオテロねー……ここ、今回ばかりは出番が無くて良かったかも」
「僕もだよ……」
2人はバイオテロに巻き込まれず、ホッとしていたのでした。
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