AdAd
  
狼きょーだいがAVに出演する話

  部活終わり。それは心地よい疲れと充実感に包まれた、幸せな時間だ。

  汗臭い部室の中で鍛えられた肉体を晒しながら狼は鼻歌交じりに着替えていた。

  「カイトー。」

  「ん、どうした?」

  声に狼―カイトは振り向いた。そこに居るのは悪友とも言えるハイエナの友人。

  その手にはまぁ、アダルティなビデオが握られている。

  「いいもん仕入れたぞー。プレミアついてて万単位ついてる奴!めっちゃシコれるって有名だぞ!」

  鼻息を荒くするハイエナにカイトは苦笑いを浮かべる。

  「いや、俺んちビデオ見られる状況じゃないからな?それわかってて言ってるだろ。」

  「まぁな。でもさー、すげーんだよ。ヒビキって男優さんなんだけどさぁ、今も超大人気。イキ顔がヤバイシコれるんだぜ?それのデビュー作!」

  別に聞いてもいないのだが熱弁をふるうハイエナに適当に頷きながらカイトは着替えを続ける。

  「ちょっとプレビュー見たけどマジエロいのよ。これデビュー作とか天才だわ。プレビューだけでイきそうになったわ。」

  「お、おう。」

  それとなく流していたがその雰囲気に圧されてカイトは思わずどもる。

  ハイエナははぁぁぁ、とため息をつき恍惚の表情を浮かべた。

  「あー、楽しみだ。想像しただけでもうチンコ勃ってきたわー!」

  「次の日に支障が出ない程度にしとけよ?じゃあまた明日な。」

  「おう!」

  にっこりと微笑むハイエナに手を振りカイトは部室を後にした。

  薄暗くなりつつある静かな道を一人で歩いて帰宅。そういや買い物はしてった方がいいのかなぁ。

  とかそんなことを考えながら家に向う。アパート。それが彼の家だ。

  幼い時に両親を亡くし、年の離れた兄と二人暮らし。自分がこうして高校に行けているのも兄のおかげだ。

  窓を見ると明かりがついている。もう帰ってきているのか。

  尻尾を振りながらとんとんと階段を軽く上っていく。鍵を開けて、がちゃり、とドアを開けると。

  「お帰り、カイト。」

  鍋の中身をかき混ぜながらカイトより一回り、いや二回りは小さな狼―ヒビキが微笑みながら出迎える。

  カイトはにっこりと笑い頷いた。

  「ただいま、兄貴。お疲れ様。」

  「うん、ありがとう。晩御飯そろそろ出来るから。風呂入るなら入っちゃいな。」

  「分かった。」

  鞄を居間の隅っこに置くとカイトはちゃっちゃか汗まみれになっているシャツを脱ぎパンツ一丁になった。

  もわ、と汗の臭いがして、カイトは顔をしかめる。まぁ、それだけ部活に打ち込んだということだろう。

  「じゃあ先入るから。」

  「うん。」

  ドアを開けて狭苦しい脱衣所。パンツも脱ぎ払うと洗濯機に洋服を放り込み風呂へ。

  ほかほかと湯気を立てる湯船。ざばぁ、とお湯で体を流す。

  ぺったりと全身の毛がお湯で濡れて全身のラインが姿を見せた。

  「…ふぅっ…」

  そこで、肉棒がいつの間にか少しだけ勃起している事に気がつく。

  お湯で血流が良くなったせいだろうか。そうすると連鎖反応的に、ハイエナの言葉が脳内をよぎっていく。

  イキ顔がエロい。ヒビキという男優。

  狭い家の中では自身の性処理をする為の道具も対象もない。

  「はぁっ…」

  カイトは頬を紅潮させると半分ほど勃起した肉棒を少しずつ扱き始めた。

  むにむにと少し柔らかな肉球が肉棒を優しく刺激する。

  膝をつき桶を目の前に置いて。頭の中が妄想に染まっていく。

  幼い頃に見たヒビキの背中。とても細くしなやかで、艶っぽく。

  きゅっと引き締まった尻たぶ。振り返り微笑む姿。

  「…あにきっ…」

  びくびくっ、と腰が震え肉棒が大きく膨れ上がり先走りが溢れ出す。

  快感が走り抜け、頭の頂点を突き抜けて。

  唾液を口の端から零しはぁっ、と熱い吐息を漏らす。

  唾液と先走りが混ざりにちゃにちゃと音と卑猥な匂いがする。

  ヒビキの肉体を見たのは幼いころ。今はどうだろう。あの時と同じようにしなやかだろうか。

  美しく、引き締まって。

  そういえば、ハイエナから見せてもらったことのあるエロ本。すぐ目を逸らしたけど。

  とても淫らで、扇情的な表情だった。

  ヒビキもあんな表情を浮かべるのだろうか。こうやって、今の自分のように、オナニーをするのだろうか。

  「…おにーちゃんっ…」

  甘えるような言葉。手の動きがどんどんと早まっていきどんどん快感が増していく。

  自然と舌が出て。先走りが溢れ出して桶にぼたぼたと落ちる。

  「あっ、うんっ、んんんぅっ!」

  びくんびくん、と痙攣し、目をぎゅっと強く瞑り。

  びゅるっ、びゅるるびゅるるるびゅるっ!

  肉棒から黄ばんだ白い液体が溢れ出し、桶を満たしていく。

  それでもカイトは肉棒を扱く手を止められない。

  手に精液がべっとりとつき、肉棒がコーティングされ。

  全身を駆け抜ける快楽。

  「はっ…はぁっ…♪」

  肉棒に纏わりついた精液が泡立ち始めた頃。ようやくカイトは肉棒を扱くのを止め熱く吐息を漏らした。

  半分ほど萎えた肉棒がびくんっ、と震える。そして桶にぽちゃり、と沈んだ。

  風呂場の中に青臭い臭いが広がって。桶の半分ほどを満たした精液がたぷたぷと波打つ。

  …頭が冴えると。

  「…はぁぁぁぁぁ…」

  カイトはふかーくふかーくため息をついた。またやってしまった。

  信頼し、尊敬すらしている兄をオカズにヌいてしまうとは。いつものことではあるのだが、罪悪感。

  それに…

  「これ、やっぱり…」

  手にべっとりと付いた精液。そして桶一杯に溜まったもの。当然流すわけにも行かない。

  昔は流していたのだが…それをハイエナに話したら、絶対に止めとけと言われたのだ。

  下水管詰まって、業者を呼ばざるを得なくなるらしいのだ。

  流石にばれたくない。いや、まぁ、ばれてるのかもしれないけど。

  「しょうがない…か…」

  はぁ、とまたため息をつき…長い舌でペロペロと手に付着した精液を舐めとる。

  しょっぱく、そしてえぐい。何度も舐めたり飲んだりしているが、中々慣れるものでもない。

  顔をしかめるカイト。

  躊躇してしまうが、あまり遅くなってもヒビキに心配かけるか。というか覗かれたら恥ずかしさで死ぬ。

  覚悟を決めてカイトは桶を持ち上げた。…良くこんだけ出したもんである。

  桶に口をつけ…一気に飲み干す。先程舐めとったものより当然多く、そして濃い。

  ごぐっ、ごぐっ、と喉を鳴らして。精液独特の味が口一杯に広がり、鼻から臭いが入り込み脳を侵す。

  「んぶっ…っはぁっ…!」

  余りにも濃く喉に詰まりそうになった。それを必死に抑え…息を吐く。

  桶の淵や底に付いたものもぺろぺろと舐めとって。

  「…兄貴にはマジでみせらんねぇ…」

  シャワーをつけて全身を流しながらカイトはぽつりと呟いた。

  [newpage]

  

  そんなこんなで風呂を終えるとちゃぶ台の上にはもう料理が並んでいた。

  ヒビキはというと料理に使った鍋などを洗っているようだ。

  「出たよ。」

  「あぁ、うん。随分長湯だったね。」

  振り向き微笑むヒビキ。顔を赤くしながらカイトはそっぽを向いた。

  「ち、ちょっと考え事してた。すまん。」

  「いいよ。じゃあ、ご飯にしようか。」

  「ん。」

  居間に座り込み、二人は早速夕食を取ることにした。

  テレビをなんとなくつけて。とは言ってもほぼ見ていないのだが。

  「カイトさ、悪いんだけど明日買い物してきてくれない?」

  ご飯をちみちみと食べながらヒビキは申し訳無さそうにカイトに頼み事をする。

  カイトは豪快に茶碗を持ち上げがつがつとご飯をかきこむ様に食べ、おふ、と頷いた。

  「分かった。また仕事?」

  「まぁ…うん。ごめんね、いっつもいっつも」

  「いいよ。明日は部活も午前中で終わりだし。それより兄貴、ちゃんと休めてるか?」

  「僕は大丈夫だよ。ありがと、カイト。」

  柔らかく優しく微笑むヒビキにカイトはまた顔を赤くした。

  それを悟られなくて。うん、と頷く。

  「その…お、俺、兄貴のおかげでこうやって過ごせてるから…いっつも、ありがとう。」

  今日はなんでだろうか、素直にこうやって言葉が出てきた。

  それも自然に。…あまりにも普通に言ってしまって。カイトはかぁっ、と更に顔を赤くした。

  「やっ、今のはっ、その!えぇっと、飯、うめぇ!」

  誤魔化すようにカイトはおかずを口に運ぶ。少々薄めの味付けだが、充分な旨さである。

  ヒビキは目を丸くしていたが…ふふっ、と笑った。

  食事を終えて、寝転がりテレビを見ていると…ふわぁ、とカイトは欠伸をした。

  「ねみぃ…」

  「宿題とか無いの?大丈夫?」

  「あー…あるにはあるけど…休みだし、へーきへーき…」

  かくんかくんと首を揺らすカイト。

  ヒビキは苦笑いしながらカイトの頭をなでる。

  「そう言っていっつもやってないような気がするんだけど…」

  「兄貴がいないうちに…やるから…くわぁぁぁぁ…」

  本気で眠たい。カイトはゆっくりと立ち上がり頭をぼりぼりと掻いた。

  「部活で張り切りすぎた…寝る…」

  「おやすみ。」

  「おやすみ、兄貴。」

  のそのそと居間を後にして、カイトは布団にもぐりこんだ。

  すぐに寝息が聞こえてくる。

  「…仕事、か。」

  ぽつりと呟くヒビキ。…鞄から取り出すのは、一まとめにされた書類の束。

  中は契約書と、仕事の内容。

  法外な報酬と。そして、相手。

  「…筋肉質な、虎…♪」

  ヒビキは笑う。絶対にカイトには見せられないような淫らな表情で。

  確かに明日も仕事だ。ただそれはカイトの知っている仕事ではない。

  アダルトビデオの、男優。雄を受け入れる、雌。

  ヒビキは尻尾をゆらゆらと振り、肉棒をぴくぴくと蠢かせた。

  撮影に備えて禁欲中。限界は近く。

  「ふふふっ…♪」

  書類を眺め、もう一度笑うと、ヒビキは鞄に書類を戻した。

  ぽたり、とズボンの間から液体が流れ落ちる。

  明日も早い。もろもろの片づけを済ませるとヒビキは電気を消しカイトの隣の布団に入り込んだ。

  安らかな寝息。そっとカイトの頭を撫でると…

  「えへへっ…おにーちゃん…♪」

  幸せそうに耳を動かし寝言を呟くカイト。

  その見た目にはそぐわない幼さに、ヒビキは微笑んだ。

  [newpage]

  

  「買い物買い物っと。」

  部活も終わり、カイトは鞄を肩からぶら下げながら駅前に向って歩いていた。

  今日の部活はそれほど厳しくなく、そこまで汗もかいていない。その為家に帰らずそのまま買い物に行く事にしたのだ。

  何を買うかはばっちり覚えている。まぁ、大体いつも同じ物を買うので覚えてしまった、といった方が正しいか。

  駅が近くになると少しずつ人通りも増えていき賑やかになる。

  いつもと同じ駅前。買い物を済ませたら何をしようか。そうだ、久しぶりに本屋にでも行こうか。

  そろそろ集めているコミックが出ていたはず。昼飯は…パンでいいかな。

  そんなことを考えていると…いつもの人ごみでは一度も見たことの無い影が目に入った。

  他の人たちに比べて―自分もそうなのだが―頭一つ飛び出ている、獅子の男。

  ぱつんぱつんのシャツに短い―下着と見まごう程の―ズボンを履いていて、何かをキョロキョロ探しているようだ。

  なんとなく近づいちゃあれかなぁ、と思いつつカイトはその横を通り過ぎようとした。

  と。

  「あのっ!」

  その野太い声にカイトはびくっ!と硬直し尻尾をビン!と立てた。そしてギギギ、と錆付いたロボットのようにゆっくり振り向く。

  どうか自分じゃないように。そう思うが…獅子の視線はばっちりカイトを捉えていた。

  下手に逃げて追っかけられたりしたら嫌だ。そう思ったカイトは。

  「な、何でしょうか?自分、何かしました?」

  出来るだけ丁寧に返す。獅子は自分が警戒されている事を分かっていながらもカイトに近づいた。

  「すいません、急に声をかけてしまって。私、こういうものでして…」

  そして名刺を差し出す。

  名刺に刻まれているのは会社名と、獅子の名前。そしてプロデューサーという肩書き。

  この会社名、どこかで聞いたことある気がするが…頭の隅っこをかき回して何とか引っ張り出そうとするカイト。

  「その、ちょっと今ですね、この近くで映像作品の撮影をしようと思っていたのですが急に代役が必要になってしまって…」

  「はぁ…」

  「それに出て欲しいんです。もちろんただとは言いません。その。出来次第ではあるのですが…これぐらい。」

  素早く電卓を取り出しかたかたと金額を打ち込む。その金額はというと。

  「!?」

  学生の彼にはとてもすぐには稼ぎ出せそうにも無い金額。

  「うちの会社なんですが、その、成人向けに映像作品を作っていまして。それの攻め役をやって欲しいんです。」

  「うぇっ!?」

  続けざまの言葉にカイトは言葉を失う。

  成人向けの攻めってのはつまりそういうことである。

  「え、あ、あの、いや、えっと、俺、童貞なんですけど…」

  しどろもどろにカイトは断るでもなく童貞であることを告げた。

  なんていうか、混乱してて何をどう言ってどうすればいいのか分からない状態なのだ。

  獅子はにこっ、と微笑みカイトの両肩に手を乗せる。

  「大丈夫です。相手は家のスター、看板男優の大ベテランです。童貞の相手も慣れてるので!」

  いや、そういうことじゃないのだが。

  上手い事何とか諦めてくれないかなと必死に受け答えするものの獅子は折れるつもりはないようだ。

  カイトの体は相当鍛えられてて服の上からでもそれが分かる。そこまで筋肉のついている人材はそうそういないなのだろう。

  獅子の熱意。そしてなにより提示された金額。これがあれば、ヒビキにも少しは楽をさせてあげられるだろうか。

  それを考えたカイトはやがて…こくり、と頷いた。

  「わ、分かりました。ただその、夕方までには帰りたいのですけど…」

  「そこは大丈夫です。では、早速行きましょう。」

  獅子に腕を掴まれ、カイトはてこてこと歩き出した。

  向う先は…まぁ、ホテルである。スタジオではないようだ。

  こーゆーとこ入るの初めてだなぁ、と思いながら。カイトは獅子に引っ張られるまま進む。

  ってこれ、俺大丈夫か?まだ未成年なんだけど。ってか学校にばれたら結構やばいんじゃねぇか?

  とか。色々頭をよぎり、だんだんと不安になってくるカイト。

  ぐるぐると頭を動かしていると、獅子が動きを止め部屋の鍵を開けた。

  「あ、ちょっとまってて下さい。ヒビキくん、代役連れて来たよ。」

  ドキン、と心臓が高鳴ったのがカイトには分かった。

  ヒビキ…?いや、まさか。

  ヒビキなんてままある名前だ。そう、きっと偶然。

  そういえば、ハイエナの言っていたAVの男優―相当有名だと言っていた―の名前もヒビキだったか。

  いや、そんな。

  自分の兄が居る訳が。ない。

  「分かりました。どんな方ですか?」

  声が聞こえてくる。それも、とても聞き覚えのある声。

  「ヒビキくんと同じ狼の子。高校生?大学生?ちょっとわかんないけど、童貞なんだって。だからリードしてあげてね。」

  「はい♪」

  その声は聞き覚えがあるのに、聞いた事の無い色をしていた。淫らで、誘うような。

  カイトは持っている鞄を落としそうになるほどフラフラと足を揺らすが、すぐにぐっ、と踏ん張る。

  そう、こんなところに。

  「じゃあ入ってきて。あ、名前聞いてなかったなぁ。」

  ドアを通って。部屋の中に入る。

  一歩一歩短い廊下を歩くとその先には。

  撮影機材。照明。ベッド。そして。

  「こん…あ…え…?」

  ベッドの淵に腰掛けていたのはガーターベルトに紐に近い下着。そしてコンドームを手に持ち、淫らな笑みを浮かべる。

  「兄…貴…」

  [newpage]

  

  ヒビキの姿。鞄をどさり、と落として。そしてヒビキも表情を驚愕へ、そして焦りのものへと変えた。

  「カイ…ト…?」

  それ以上何も言えない。言える訳が無い。絶句し見つめ合う二人の様子に獅子は首を傾げた。

  「どうしたの?二人とも。もしかして、知り合い?」

  「…弟、です…」

  「…えっ!?!?」

  ヒビキの搾り出すような言葉に獅子は一瞬呆気に取られた表情を浮かべていたが、すぐに声をあげた。

  そして二人の顔を見比べる。

  「ううむ…ほとんど似てないから大丈夫かと思ったんだけど…兄弟、かぁ…」

  まいった、と言わんばかりに眉をしかめ獅子は自分の鬣をバリバリと掻き毟った。

  「参ったなー、そろそろ新作あげないと上に言われるし、でも兄弟でやらせるのもなぁ…」

  うろたえるヒビキに、獅子。しかしその中で。カイトだけは落ち着いていた。

  ヒビキの姿にごくり、と喉を鳴らしズボンにテントを張る。

  はぁはぁと呼吸が荒くなってきた。苦しい。

  こんなに淫らな兄の姿を見るのは初めてだ。

  体は小さく、脂肪も筋肉もそこまでついているわけではない。ほっそりとした身。

  それに対し尻尾はふさふさで大きく、観ただけで上質な触り心地をイメージできる。

  「きょ、今日はじゃあ中止で…」

  「それしかないよね…あ、じゃあごめ」

  「待ってください!」

  会話を進める二人に、カイトは少し大きな声を出してしまう。びくっ、と二人は震えて。

  カイトは一呼吸置いて…

  「やれます。俺、大丈夫です。」

  止まれない。体が熱く、ヒビキを求めているのが分かってしまう。

  発情してしまったのだ。

  「カイト?!」

  カイトの言葉に獅子は腕を組み唸る。

  まぁ近親相姦はあまりやっていいものではないと思うのだが…カイトもこう言ってるし。

  獅子はぽん、と手を打った。

  「分かった。君がそこまで言うなら撮影させてもらおうか。」

  「ちょ…」

  「ありがとうございます!」

  頭を下げ、急いで服を脱ぎ始めるカイト。ヒビキが止めようと立ち上がるが…

  カイトの全裸が晒された。

  先程まで部活をしていたせいか、汗と雄の臭いが濃くなっており敏感なヒビキの鼻を突く。

  「…あっ…♪」

  その臭いだけでヒビキは眉を下げ、頬を紅潮させた。ぱちり、と自分の中でスイッチが入ったのが分かった。

  いつも家で見ているのだが、照明が違うと見え方も違う。

  引き締まった筋肉はぴくぴくと動き、とても立派なものだ。

  ばっちり割れた腹筋の下。そこにあるのは巨大な肉棒。もしかしたら子供の腕ほどあるかもしれない。

  ぐるぐると血管が絡みつきビクンビクンと脈動している。先端からはとろり、ともう先走りが溢れて。

  しかし行為をしたことがないおかげで先端は綺麗なピンク色をしている。

  ヒビキの肛門がぐじゅぐじゅと蠢きだし下着を腸液で濡らした。

  「じゃあ撮影始めるねー。二人とも好きにやっていいよー」

  じー、とカメラのまわる音。はぁはぁと二人とも荒く呼吸をして。

  ヒビキが膝をつき、カイトの肉棒に頬擦りをする。

  「あにっ…きぃ…」

  「…大丈夫だよ。何も心配しないでいいよ…♪」

  淫らに微笑むとヒビキは唾液を口の端から垂らしながら大きくマズルを開きカイトの肉棒を咥え込んだ。

  ヒビキの口に対して長大な肉棒であり、喉がぼこり、と膨らんだ。

  「あっ…あったけぇ…」

  「ほのまま、うほははいえ?」

  なんて言ってるか正直分からないが、カイトは頷きビクビクと腰を震わせた。

  ゆっくりと頭を動かし、竿全体を喉も使いしごきあげていく。

  じゅぽじゅぽといやらしく音を立てて、裏筋に長い舌を這わせかぷ、と軽く雁首に牙を立てて。

  口の中に先走りが充満じ、鼻から雄の臭いが突きぬけていく。ヒビキは夢中でカイトの肉棒を貪った。

  カイトはというと、するがまま、なされるがまま腰から頭へと突き抜けていく快楽に眉をしかめビクビクと震えていた。

  自慰をする時と全く違う快感。はぁっ、と熱い息を漏らし口の端を持ち上げる。

  下のほうへ視線をやると、ヒビキが膝をつき自分に奉仕している。あぁ、なんて…

  「あにきっ…やらしくてっ…あっ、きもちいぃっ…!」

  ヒビキの頭に手を置くと、自然に腰が動き出して。まるで自分の体では無いような感覚。

  乱暴な責めにもヒビキは慌てる事も表情を苦悶に歪めるも無い。

  「んふぅっ、んんんっ…ぷはっ…」

  一度口を離すと…マズルはたっぷりの唾液と先走りに濡れ、卑猥な臭いを立てていた。

  ヒビキの肉棒もはち切れそうなほどに勃起し、先走りを溢れさせている。

  「…一回、イかせてあげる…♪」

  言うとヒビキはもう一度肉棒を咥え込んだ。しかし、今度は全てを咥え込む訳ではない。

  半分ほど咥え込み、今度は口と手によりカイトの肉棒に奉仕し始めたのだ。

  にちょにちょと肉棒の根元を扱き、亀頭を舐め回し、睾丸を握って。

  「あっ!だめだっ、あにきっ!でるっ、でちまうっ…ゥゥゥゥゥ!!!」

  腰を激しく痙攣させ天を仰ぐとそこでカイトは絶頂に達した。

  ぶぶびゅびゅびゅるるるるっ、どぶぶぶどぶっ!

  「…♪」

  ヒビキはごくごくと凄まじい勢いで吐き出されるカイトの精液を飲み込んでいった。

  喉が膨らむ。食道を通って重たい液体が胃に落ちていく感覚に酔いしれて。

  ヒビキはわざと口を離す。まだ射精を終えておらず、熱い精液がヒビキの顔を汚した。

  顔の毛についた精液をうっとりとした表情でかき集めヒビキは淫らに微笑み、掌にたまった精液をぢゅるぢゅると音を立てて飲み干した。

  「濃くて…あつい…♪」

  「あっ…ぅぁっ…♪」

  射精の余韻に息を絶え絶えにし、カイトはゾクゾクと全身を震わせた。

  しかし肉棒のほうはまだ出し足りないのか何度も脈動を繰り返していた。

  ベッドに横たわるとヒビキは紐のような下着をずらし大きく股を開いた。

  舐めるような視線でカイトはヒビキの下半身を見つめる。

  ピクピクと脈動する肉棒は綺麗なピンク色。そしてそこまで大きくも無い。

  そして、肛門。いや、もはや性器と化している雄穴はぽっかりと開きこれから起こる行為に期待してだらだらと液体を零している。

  奥に蠢く赤い腸壁が見えて、少々グロテスクだが、それ以上に扇情的だ。

  「おっきいの…頂戴?」

  精液に塗れた顔。誘う言葉。カイトはごくり、と唾を飲み込むと…ヒビキに覆いかぶさった。

  自分の出した精液で顔が汚れる事も構わずマズルを交わし、尻尾を交わらせる。

  「あむっ…ふぐっ…♪」

  カイトの乱雑で、貪るような口付けにもヒビキは慌てず、慣れたような素振りでカイトの口の中に長い舌を突き入れた。

  口腔内の粘膜を弄り、唾液を啜る。

  「ちゅぶっ…んんむぅ…ぷあ…」

  「あにきっ…あにきっ…」

  我慢しきれなくなったのだろうか。カイトは喉を鳴らしながらも自らの剛直をヒビキの雄穴に宛がった。

  精液に塗れにゅるにゅるとした感触。ヒビキはカイトの喉をくすぐり、腰を少し浮かせた。

  「甘えん坊さんだね。…いいよ…♪」

  その瞳は優しく、甘く、妖しく。魅了されたような。

  「…おにーちゃんっ!」

  弾かれたようにカイトは肉棒を一気にヒビキの雄穴へと挿入する。

  ほぼ抵抗感は無く、カイトの大きな肉棒を全て飲み込みヒビキはふふっ、と少し余裕のある声で笑った。

  「凄いよ。おなか…いっぱい…♪」

  そして腹の上から愛おしそうにカイトの肉棒で膨らんだ腹をなでる。

  腸壁越しから伝わる肉球。ぐにゅぐにゅと蠢き肉棒をいやらしく締め付ける腸。

  挿入れただけだというのにその快楽にカイトの頭はもう限界だった。

  「あにきぃっ…!おれぇ、だめだぁっ!」

  だらだらと唾液を零しながらカイトはォォォン、と本物の獣のような遠吼えを上げ天を仰ぎ…

  乱暴に腰を振り始めた。それは自分が快楽を貪るだけの単調な動き。

  自分より遥かに体格の小さなヒビキに体重を載せ、カイトはただただ腰を振る。

  その度にヒビキの黒ずんだ雄穴から腸液が溢れ出しベッドを、カイトを、ヒビキを。卑猥に汚していく。

  「んっ、んぅっ!凄っ、激しっ…!」

  「にーちゃん…!にーちゃん!!」

  だらしない表情を浮かべながらも目を血走らせ、カイトは熱に浮かされたように言葉を繰り返す。

  かぷ、とヒビキの肩に噛み付き歯形を残す。それすら受け入れ。

  ヒビキは腰を動かし、カイトの肉棒を締め付け、捻り。きゅう、と根元を締め付ける。

  「おぉぉっ、ォォン!」

  ほんの数分の出来事。腰を激しく痙攣させたカイトは2回目だというのに先程と変わらない量と濃さの精液をヒビキの中に解き放った。

  「んっ、んんんぅっ!」

  その熱にヒビキは眉をしかめ全身を僅かに震わせる。

  びゅくびゅくと激しい射精が腸内を責めても、ヒビキは余裕のある表情だ。

  カイトの首に腕を回し抱き寄せる。

  ふぅ、と耳に息を吹きかけ、カイトに囁く。

  「もっと激しく、好きにしていいんだよ…♪」

  「ォォォッ!ォォォン!!」

  カイトの睾丸がきゅっ、きゅっ、と動き次の射精に備えて大量の精液を作り始めている。

  それを尻で感じ取ったヒビキはカイトの頭をゆっくりとなでた。

  カイトはというと…射精を続けながらも我武者羅に腰を振り続ける。

  入りきることの叶わなかった精液が腸液、先走りと混じってヒビキの雄穴から溢れ出して。

  卑猥な臭いを立て始めた。泡だった液体が二人をただただ白い世界へ誘う。

  「おれのっ!おにーちゃん!おれっ!ものっ!すきっ!だいすきっ!もっと!きもちいいっ!」

  もはや理性は残っていないのだろう。単語を並べ立て己の快楽を貪る。

  本物の獣。それが今のカイトだ。ヒビキはそれを受け入れる。

  「寂しかった?ごめんね。ぼくも、好きだよ。」

  「すきっ!しゅきぃっ!あっ!でちゃう!だめっ!にーちゃん!」

  びくんびくんと腸の中で跳ねる肉棒の質感。ヒビキは更に深い所へとカイトの肉棒を導いた。

  今まで触れていたところよりも熱く、熱く。

  「おごぉっ!ォォォォォン!!!」

  カイトはまたしても絶頂に達したようだ。ぼこり、とヒビキの腹が歪に膨らんだ。

  動きを止め、カイトはただただ全身に巡る快楽に脳を焦がしているようである。

  腸の中を満たしていく液体はその量をまだまだ増して…止まりそうにもない。

  「しゅきぃ…にぃちゃぁん…♪」

  荒く息を吐き、カイトは唾液と涙を流しながら絶え絶えの言葉を呟く。

  その涙の意味は、カイト自身にも分からなかった。

  「ぼくも。…もっと、する?」

  ヒビキも蕩けた表情を浮かべ、肉棒を大きく膨らませ、口の端から唾液を零し、涙を流し。

  その涙の意味は。

  しばらく休んで。繋がったまま二人はまたマズルを交わす。

  ぐちょぐちょと、時々思い出したようにカイトの肉棒はヒビキの中を掻き回した。そうした方が気持ちいいことに気がついたのだ。

  「あにき、ここ、すき?」

  少しだけ理性と落ち着きを取り戻したカイトはこつん、こつんとヒビキの腸壁を叩く。

  ヒビキは特定のポイントを突くと、はぁっ、と熱く甘い息を吐き出すのだ。

  それがたまらなく嗜虐心をくすぐる。

  「んっ…そこっ…きもちいい…♪」

  耳を寝かせ、ゴロゴロと喉を鳴らし耳を畳む。尻尾はゆらゆらと揺れて。

  もう一度。今度はゆっくり肩に噛み付いて。カイトはまた腰を動かし始めた。

  「おれの…あにき…♪おれだけの…♪」

  「ん…うん…♪」

  互いの体温が混ざっていく。お互いが溶け合って。

  ぐちゅぐちゅ、とカイトが中を掻きまわすと、ヒビキは微笑みカイトの頭をなでる。

  「そこ…うん…上手…♪気持ちいい…っ♪」

  「にーちゃん…♪」

  ぐりゅぐりゅと奥深くへとどんどん肉棒を進めていく。

  それと同時に腰の動きを早めて。今度は相手を悦ばせる様に。

  ヒビキは表情を更にだらしないものに変えて上ずった声を上げ喘ぐ。

  今まで見たことの無い痴態。それはカイトにとってなによりも興奮するものだった。

  もっと気持ちよくなりたい。もっと気持ちよくさせたい。

  「ここっ?ここかなっ?にーちゃん、ここ?きもちいい?ここ?ここすき?」

  「んぁっ、あふぁ♪んっ、んひゃぁっ!?ひもひぃっ♪いいっ、んんんんぅっ!!」

  何度も囁きながらカイトはヒビキの前立腺を。その周辺を硬く更に大きさを増している肉棒で叩く。

  ビクンビクンと全身を激しく痙攣させヒビキは頷き唾液を撒き散らした。

  単調だったはずの責めが、どんどんといやらしくなっていく。

  そして。

  「あっ!しょこっ!んんんぅぅぅ!!イクッ、キちゃうっ!」

  「メスイキ?にーちゃんめすいき?いっぱい、いっぱいしてっ!イキ顔みたいっ!にーちゃん!」

  肉棒から大量の先走りを溢れさせ、ヒビキは叫ぶように嬌声をあげた。

  その声にカイトは耳をピン!と立て、そして更に激しくヒビキを責め立てる。

  腸内だけでなく、今度はぷっくらと膨らんだ乳首を。指の先端でこりこりと摘みあげて。

  耳の裏から耳の中まで舌を這わせて。くちゅくちゅと長い舌を挿入する。

  「あっ、らめっ♪みみとちくびっ♪らめぇぇっ!!」

  「にーちゃんっ!かわいいっ!おれのっ!!」

  「やっ!くるっ!!メスイキっ!ぎぢゃうぅぅぅっぅぅぅぅ♪」

  射精こそしなかったもののその快楽は莫大なものだったようだ。

  雄穴をきゅう、と強く締め付け腸壁が中に納まっているカイトの肉棒を扱き上げた。

  柔らかく、熱いその刺激に。カイトも限界を迎えて。

  「ォォォッ!!!ォォォォンッ!!」

  何度目になるか分からない射精。びゅるるるっ、と肉棒から噴き出す精液は、未だに濃い。

  カイトもヒビキも、まるで夢の中に居るような表情で快楽に身を委ねる。

  「ぁっ…あひぃっ…♪」

  「あにきっ…んっ…んぁぁぁ…」

  上ずった声をあげて。二人の行為は、まだ続く。

  [newpage]

  

  月日は流れる。

  あれから発売されたビデオは数本にわけられ、相当な数売れたようだ。

  振り込まれたお給料はとてもとても目を疑うような金額で。

  

  雄の臭いが立ちこめる部屋の中。汗を流しながら数人の雄がベッドに群がる。

  「んぁっ!!」

  「あぐぅっ!あひぁっ!!」

  その間から聞こえてくるのは甲高いものと、少し野太い嬌声。

  二人の狼の兄弟。横になり開脚しながらまだ初々しい雄穴を晒し肉棒を受け入れる大きな狼。

  そしてその上に乗っているのは少々小柄な、しかし使い込まれた雄穴に肉棒を受け入れ、口でも雄に奉仕する狼。

  「あにきぃっ♪これっ、きもちよすぎれぇっ♪らめになるぅぅ♪」

  頬を紅潮させ目尻を下げながら大きな狼―カイトは舌っ足らずな口調で喘ぐ。

  立派で黒ずんだ肉棒は自らの腹筋と小柄な狼―ヒビキの腹と肉棒にもみくちゃにされ大量の先走りを溢れさせていた。

  「んぶぅっ、あむっ…♪」

  口の中の肉棒が跳ねるとヒビキはにんまりと微笑み、口を離した。

  舌を突き出しおねだりをするように尻尾を振る。

  「射精すぞっ!」

  吼えるとヒビキの口で奉仕されていた雄が肉棒を一気に扱きあげ腰を仰け反らせた。

  どぶぶびゅるるるるっ!と凄まじい勢いで噴き出す精液が二人に降りかかる。

  「あひゅいぃっ♪せーえきっ♪」

  満足そうな表情で精液の雨を浴びるヒビキに。

  「ぷぁっ!んんんぶぅぅぅ♪くしぇぇ♪れもっ、あらまっ♪おかひくっ♪あひぃ♪」

  戸惑ったような表情で精液を浴びるが、その熱さにすぐに表情を崩すカイト。

  周りに立つ雄達もその二人の姿に興奮を隠そうともしない。

  ビデオが回っていることも忘れているようにすら見える。

  「あっ、らめぇっ♪いっちゃう、いっひゃうぅぅ♪」

  舌をはみ出させだらしなく喘ぐヒビキ。それにあわせて雄穴に肉棒をねじ込んでいた雄が腰の動きを早めた。

  ヒビキの体が前後に動き、下にいるカイトをもみくちゃにして。

  「にーひゃんぅぅっ♪おれもっ、おれもいっひゃぅ♪きひゃぅ、あっ、らめっ♪メスイキっ♪あぅあ、せーえきッ♪れひゃぅぅ!」

  「イクッ♪いっひゃぅぅぅ♪」

  「あっ!あんんんぁぁぁぁっ!あひぃっ、ひぎがぁぁぁっ♪おれも、おれもぉぉぉ、あひぃぃぃっ♪」

  びゅるびゅるびゅるるるる、と精液を大量に噴き出し。二人はビクンビクンと激しく痙攣し絶頂に達した。

  きゅう、と強く雄穴を締め付ける。それに二人の雄は限界を迎え…中に大量に精液を出した。

  「あひっ♪おなかっ、いっぱいっ♪」

  「ぼくもっ、おなか、いっぱい♪あひぃ、ふひひっ♪」

  にゅぽん、と肉棒を抜き取ると…ごぽごぽと二人の閉じる事を忘れてしまった雄穴から大量の精液が溢れ出てきた。

  「ほら二人とも、こっちこっちー」

  カメラを片手に近寄る雄。二人はそれに対して、見せ付けるように尻を掴み、がっつりと開いた。

  ぽっかりと開いた雄穴はひくひくと塞ぐものを求め、腸壁はまだ足りない、と言わんばかりに蠢いている。

  「えへへへぇ、いっぱいなかにだされてぇ、めしゅいきしひゃいまひらぁぁ♪」

  「れもぉ、まららりない…♪らからぁ、はやくぅ、もっろぉ、じゃーめんっ♪くっしゃいこらねいっふぁいらひれぇ…♪」

  理性も尊厳も失っただらしない表情で尻尾を振り淫らに喘ぐ二人。

  「よっしゃ、俺が孕ましてやる!」

  「俺もだ!」

  そしてまた、雄達は二人を犯して。

  「あひぃっ♪」

  「いぐぅぅっ♪」

  

  二人の≪お仕事≫がいつまで続くのか。それは分からないが…

  二人の出演するビデオの本数は、まだまだ増えそうだ。

AdAd