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前編 蒼い鴉

  御注意

  外来語がかなり多いシリーズです。苦手な方は別シリーズをお読みください。

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  プロローグ

  東京都目黒区に住んでいる男子大学生(邦男)は、静岡県静岡市清水区で開催される「Shizuoka Lions」のライブに参加するために、清水方面に向かう電車を使って静岡市清水区に向かっていた。

  会場の最寄駅に着いた邦男は、開催時間まであと5分しかないことに気づいた。

  「まだ会場まで200mもあるのに...急がないと会場に遅れちゃう」

  邦男が急いで会場に向かっている途中、全身が青い水晶で覆われている鴉を見つけた。

  「うわあ、とってもきれい!もしかして、ファンタジー的なやつかな?」

  邦男は鴉に魅了され、つい写真を撮ってしまった。

  「はやく会場に向かわないと...」

  邦男はなんとか会場にたどり着いた。しかし、1つの問題が発生した。

  「トイレ行くの忘れた...」

  邦男は我慢することができなくなり、トイレに駆け込んで行った。

  この行動が、邦男を救うことになるとは誰も知らなかった___

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  Shizuoka Lions 入場2分前。

  邦男がいないShizuoka Lionsのライブ会場に、邦男が見た鴉がやってきた。

  天井がない会場だったため、鴉は観客全員の目に留まった。

  「この鴉はなんなんだ?」

  「青く輝いているぞ!」

  「なにか怪しい雰囲気だな...」

  「見て!鴉が光ってる!」

  「うわっ、眩しい!」

  鴉はこれまで見たことがないくらいに強く光り始め、やがて収まった。

  その時、何かが割れる音がするのと共に、鴉にまとわりついていた大量の水晶が飛散した。

  「うわああああああああ!!!!!」

  「腕から血が!」

  「この水晶はかなり鋭いのか...」

  鴉は青い光を保ったまま、東に飛び去っていった。

  数秒の沈黙の後、近くから叫び声がした。

  「うわあああ!!!痛い...痛い...!」

  叫び声を発した観客の腕からは黒色の毛が生えていた。さらにそれは全身に広がり、あちこちに青色の水晶が出てきた。他にも被害を受けた観客はたくさんいた。

  「腕から黒い毛が!」

  「俺は...青色の鱗...?」

  ふと先ほどの観客の方に目を向けてみると、他の観客を襲っているライオンを見つけた。

  「グァァァァ!!!」

  「うわあああ!!!」

  「黒色の毛に青い水晶...そのライオンはさっきの観客に違いない!」

  ライオンに襲われた観客は出血していて、傷口から黒い毛が生え、水晶も出てきた。

  「嫌だ...ライオンなんかにはなりたくない!」

  「人間のままでいたいんだ!」

  「助けてくれ...」

  しかし、これだけでは終わらない。

  「な...なんだよこれ...」

  信じがたいことに、人間としての形は保ちつつも、龍に変身する観客もいた。

  「これって、"龍人"っていう種族じゃないのか...?」

  「これは大変なことになったな...しかもあの鴉が向かったのは東京特別区方面だ。まだ被害者が出るだろう」

  「どうしてこんなことに...」

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  その時、邦男はついに会場に入った。

  その時には、会場内はすでに地獄絵図と化していて、もう取り返しがつかない状況だった。

  「え...?」

  邦男は現実を受け止めることができず、放心状態になり地面に落ちていた水晶を触ろうとしたが、誰かに止められた。

  「その水晶には触れないでください。落ち着いて聞いてください。もしその水晶に触れると、あなたはライオンもしくは龍になります」

  「...?」

  「この水晶には、人間をライオンもしくは龍に変える力を持っています。少しでも触れた場合は、元に戻ることはできなくなります」

  「そんな...」

  邦男があたりを見渡すと、1枚の手紙が落ちていることがわかった。その手紙を見てみると、このような内容が書いてあった。

  これを読む者はいないと思うが、

  この騒動の犯人は私だ。

  もしこれを読むことができたら、

  あなたはラッキーだ。

  私が飛散させた水晶には、

  人間をライオンに、

  もしくは龍に変える力を持っている。

  もし元に戻したければ、

  水晶ととある植物を混ぜて、

  粉末状にしてから、

  どこかに散布すればよい。

  補足になるのだが、

  正解の植物を混ぜた場合は、

  粉が緑色に変化する。

  「とりあえず正解の植物を探せばいいんだ。でも、どうやって水晶を手に入れるんだ...」

  「とにかくピンセットとかで袋に詰めるんだ!」

  「はい、わかりました!」

  次回に続く...

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