、、、ぷはーっ!
やっと出れた!
キミがボクの封印を解いてくれたの?
、、、こんな見るからに怪しい封印に触る人いるんだね、、、
何?触っただけなのに縄が崩れ落ちた?
まあそれはもういいよ
初対面の相手には自己紹介をしないとね
ボクは狐金(こがね)!
ここに封印されてた妖狐さ
さぁ、キミをどうしてやろうか、、、
、、、
ちょっとぐらい怯えてくれたっていいじゃん!
ボク正真正銘の妖怪だよ⁉︎
、、、えっ?
見た目がかわいいから怖くない?
、、、ありがと
、、、というかなんでキミはここにいるの?
ここ立ち入り禁止のはずなんだけど
、、、友達に言われて?
肝試し?
頂上まで行って戻ってこいって言われた?
なのに他の友達は草むらからした音にびっくりして逃げた?
へぇ、、、
ねぇ、ここがこの森の頂上なんだけど、山を下りるならボクも一緒に連れてってくれない?
というか、ボクの封印を解いた時点で決定事項だけどね〜
(友達と合流)
アハハハハハ!
見た?あいつらの顔!
毛虫落とした程度で逃げちゃってさ!
まあキミは一切驚かなかったけど、、、
、、、どこ行くの?
家に帰る?
じゃあボクもついてくよ
1人じゃ心細いでしょ?
(夕食後)
あーおいしかった!
あんなご馳走食べたの久しぶりだよ〜
、、、食べてないって?
実はね、キミが封印を解いた時にボクとキミの魂を繋げたの
つまり、キミが何かを食べるとボクも同じものを食べれるってわけさ
これからはおいしいものをボクにたくさん捧げてね
、、、狐は玉ねぎ駄目?
ボクは妖怪だから大丈夫
そうだ、言い忘れてたけど、ボクはキミ以外には基本見えないからね
まあたまに見えちゃうやつもいるけど、、、
(学校)
いろんな子供がいるなぁ〜
1人くらい化かしても、、、
、、、はいはい、分かってるよ
全く、キミは真面目だね
てすとの時も、ボクを頼ってくれたらもっと点数取れたのに
不正はしたくない?
、、、つまんないの
(家で調べ物)
?
どうしたの?
その四角い板なに?
、、、すまほ?
便利な道具?
そのすまほとやらで何してるの?
調べ物?
妖狐、、、ボクのこと?
そんなの、ボクに直接聞いてくれればいいじゃん
ボクのこと知りたいなら、好きなだけ教えてあげるよ
位?
ボクは妖狐だけど、その中でも結構高位の妖狐なんだ
しっぽが3本しかない?
、、、隠してるだけだよ
ちょっ触らないで!
全く、、、次許可なしに触ったら狐火で燃やすからね!
次は、、、いつもの食事?
封印される前は魂とか食べてたけど、今はそれよりおいしいの食べれるから食べてないね
というか食べるタイミングないし
実はね、人によって魂の味が変わるんだよ
幸せな人は甘くておいしいし、不幸せな人は苦くてまずいんだよね
あとお金持ちはあんまりおいしくないかな
あっでも、魂を繋いだ時にちょっとかじったキミの魂はおいしかったよ
年と性別?
ボクは大体、、、1000年くらいは生きてるかな
500年くらいあそこで眠らされてたけど
、、、あの神主、次見つけたら食ってやろうかな、、、
、、、早くしてって?
ボクは雄だよ
、、、まさかとは思うけど、ボクのこと雌だと思ってなかったよね?
(休みの日)
あっそれおいしいやつ!
しばらく甘い味が楽しめるから好きなんだよね〜
、、、何その顔
なんか悪巧みしてるの?
あっ食べた
、、、!
なにこれ酸っぱ!
お茶お茶、、、
苦ぁ!
なにこの黒い液体!
一回繋がり切るよ!
甘い物!
、、、
ふぅ、やっと落ち着いた、、、
もう!あれなんだったの?
ものすごく酸っぱかったしものすごく苦かったよ?
、、、れもん飴?
、、、こーひー?
、、、とにかく、今後そういうものを食べる時は先に僕に言ってね!
次言わずにやったら化かしちゃうからね!
(唐 突 な 数 年 後)
どうしたの?そんな黒い服着て
すーつ?
めんせつ?
とりあえず、緊張から大事なことだってのは分かったよ
、、、ほら、焦んないの
今日はボクのしっぽ触っていいから
、、、今回もついていかなくていいの?
、、、そっか
こーこーの時もそうだったもんね
じゃあ、ボクは今回も真面目なキミを見守るだけにするよ
(帰ってきて)
バーン!
くろーぜっとから登場!
びっくりした?びっくりした?
、、、元気ないけどどうしたの?
、、、失敗した?
それも大事な場面で?
、、、大丈夫だよ
ボクはキミの苦労を全部知ってるからね
もし駄目だったらボクと一緒に神社でも行こう
、、、妖狐なのに、神社に入っていいのかって?
ボクほとんど怒られるようなことしてないし、そういうところにいる神様ってボクみたいなのには大体中立的だからね
悪いことしなきゃ怒られないよ
、、、まあ、それでも稲荷様が祀られているところが望ましいけど
駄目だったらボクが神様に口利きしてあげるよ
(数日後)
どうしたの?そんなに慌てて
ボクお茶してたんだけど
とりあえずおはぎでも食べる?
、、、合格?
へぇ、そうなんだ
、、、合格⁉︎
やったじゃん!
やっぱりキミはすごいよ!
そうだ!
今日はボクがご飯作るよ!
すまほで色々調べたんだ♪
(数十分後)
おまちどう!狐うどんだよ!
それじゃあいただきまーす
、、、食べないの?
まだ興奮してる?
とりあえず食べて落ち着きなよ
、、、おいしい?
よかった
最近はこの、、、なんだっけ
、、、あいえいち?でものを温められるんだから便利だよね
、、、落ち着いた?
うん、、、うん、、、
、、、!
、、、とりあえず、今日はもう寝なよ
しっかり休んで、体力つけてね
(深夜)
、、、あれ、おこしちゃった?
ごめんね、うるさくて
、、、
こっちにこないで
いまのぼくは、きみがいつもみてるぼくじゃない
いまのぼくをきみがみたら、きっときみはぼくを、、、
、、、なんで、にんげんはこういうときにとびらをあけちゃうのかな、、、
いったはずだよ
ぼくは妖狐だって
500ねんふういんされてたって
しっぽをかくしてるって
ぼくのしっぽはね、ほんとうはちゃんと9ほんあるんだ
ぼくがいまたべてるくろいもや?
これは悪霊だよ
きみに憑こうとしてたからたべたの
、、、あんまりふかくかんがえちゃだめだよ
きみがぼくいがいのものまでみえるようになったらたいへんだから
、、、あいかわらず、ぼくのことをおそれないんだね
、、、かっこいい?
ありがとう
もうおそいんだから、はやくねないといけないよ
ほら、なにもかんがえないで、このひのちゅうしんをみつめてごらん
、、、きみはすこしずつねむくなる
ねむくなる
ねむくなる、、、
(翌朝)
おはよう!
昨日はよく眠れた?
、、、夢?
ボクが、、、大きくなってた?
悪霊を食べてた?
何言ってるの?
ボクはこれがいつもの姿だよ?
それよりほら!仕事に遅れるよ!
準備して!
(ま た も や 数 年 経 過)
おかえり
今日はちょっと遅かったね
、、、その人間誰?
彼女?
あぁ、番のことね
まさかキミが番を連れてくるとは思ってなかったよ
おめでとう
、、、そうだ!
この際だし、その彼女さんもボクのことを認識できるようにしようか?
、、、うん!分かった!
じゃあ行くよ、、、パチン!
やあ彼女さん!
ボクは狐金!
彼に憑いている妖狐さ!
、、、うわっちょっと!
急に触らないでよ!
ああもう、、、せっかく綺麗に毛繕いしたのに、、、
、、、まあ、歓迎するよ
(さ ら に 数 年 経 過)
結婚式?
ああそっか、人間はそういうのしなきゃだもんね
どこでやるの?
、、、ふーん
まあそこの神様とボクは顔見知りだから、いい式になると思うよ
(式が終わって)
アハハハハハ!
イタズラ大成功!
いきなり狐火が現れてびっくりしたでしょ!
あの神社に祀られてるのは稲荷様だから、ボクにも恩恵があるんだ♪
許可をもらって、狐火を出したの!
特別な結婚式になったでしょ?
(あれから数十年経過)
おーい、見えてるー?
、、、見えるわけないか
こうやって確認するのも何回目だろうね
キミはボクのことが見えなくなってしまった
ボクの封印を解いたのはキミのはずなのに
、、、それもそっか
今の時代の人間は、とにかくしがらみが多いからね
考えることが多くなって、別のことを考える暇がなくなっていくんだ
少しずつボクのことを認識できなくなって
少しずつボクの言葉が届かなくなって
少しずつボクとの記憶も消えていって
少しずつボクとのつながりも薄れていって、、、
、、、聞こえてないから言うけどさ
最初は、封印を解いてくれたから何かしてやろうと思ってたんだ
狐火で脅かしたりとか、化け物に化けて怖がらせたりとか、、、
、、、でもキミは、ボクを見ても一切驚かなかった
それに関してはちょっと傷ついたんだよ?
ボクだって妖怪だから、人を驚かせたりするのは好きだったからさ
だから、一切ボクを恐れないキミを守ってやろうと思ったんだ
そうすれば、他の神様に怒られることもないし、色々と楽しそうだったからね
、、、認識していないのは、居ないのと同じ
とか、昔の遊び人が言ってたけど
今のボクは、キミに触れることもできない
ボクは、本当に、認識されてないんだね、、、
、、、まあいいさ
一度決めたことなんだから、キミが気づいてなくても貫き通すよ
(忘れられてから数十年経過)
人間が老いるのは早いねえ
まだ出会ってから70年ぐらいしか経ってないのに、キミはこんなにも老いちゃった
、、、体はしわしわだし、動きも遅い
真面目なのは変わってないけどね
、、、悪霊も疫病神も、何体も退治した
キミに近づく災いは、ボクが全部祓ってたはずなのに、、、
最後の迎え方が病とはね
、、、ボクは、キミが死ぬまでそばにいる
キミが死んだら、キミの魂を導いてあげるよ
、、、
、、、え?
今、ボクの名前を呼んだの、、、?
ボクのことが、見えてるの?
、、、なんで今更、見えるようになるの、、、!
、、、ボクが何言ってるか、わかる?
、、、うん、、、そっか
最後だもんね
、、、ありがとう?
、、、それは、ボクのセリフだよ
ボクの封印を解いたのが、キミでよかった
、、、おやすみ
、、、やあ、また会ったね
なんでここにいるかって?
言ったでしょ?
キミの魂を導いてあげるって
さあ、神様に会いに行こう?
ボクの大切な、、、
、、、大切な〇〇
<終わり>[newpage]
「キミ」
学校の仲間に言われて、山に肝試しに行っていた中学生の少年。
頂上にあったしめ縄のされた岩に触ったら封印を解いてしまった。
動物は好き。
狐金
山の頂上に封印されていた雄の妖狐。
「キミ」に封印を解いてもらって、「キミ」のことを気に入った。
好物は油揚げと肉で、狐がダメな食材も「妖怪だから(作者権限)」平気。