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「ふっ!ちぃ!」
私はマルディナの家で肉体を鍛え直していた、マルディナに頼みゴーレムを出してもらいそれと格闘していた
「カチャリ」
「!!」
さらには彼女は色んなもので兵なども作れるらしく、廃材からブリキ、色んなものから兵を作り、私の相手を用意してくれた
「フレー!♡フレー!♡ア・ル・ヴァン♡」
当の本人は外野から応援である、アイテールもなんか乗り気で応援している、破壊の神があんな愛嬌があっていいのか
「フン!ハァッ!」
次々来るもの達を一撃一撃丁寧に入れていく…が
ガクン!
「!!」
「アルヴァン?!」
やはりまだ義手義足の派手な戦いができず、いきなり力が抜けるような、膝カックンされた時のように倒れ込む、しかも元々戦闘用には作っていないため、マルディナと調整しながら訓練していた
「んー関節部の負荷が耐えきれてないわね…でも黒オリハルコンはもうないし…今ある素材で関節部を強化する必要があるわね」
「無理させてすまない…本当は私生活用だろう」
「気にしないで、元々改良予定だしこうなるのはわかっていたから」
マルディナがガチャりと義手義足を外し私を車椅子に乗せる
家に連れていき早速彼女は調整をはじめる
「やっぱり関節部ね、脆い場所とはわかってるけど」
「…」
黙々と作業する彼女がなんだか目が離せなかった…誰かを好きになるという感覚はわかっているつもりだが、どこかスレイと違うところがあった
ふわっ
「アルヴァン?」
「あっすまない」
無意識のうちに髪を触っていた、美しい、綺麗な髪を触れたいと思う、これは魅了なのか魅力なのか…触れたマルディナは嬉しそうにしていた
「アルヴァン?どうしたの?」
「いや触れたかっただけだ…無意識だった」
「いいのよ、貴方のものだもの」
「まだ早いだろう…」
照れる顔すら彼女には可愛らしいだろう、顔を隠したくても腕一本では無理だろう
「可愛いわ♡」
「…やめてくれ…それよりそろそろ動くべきじゃないか」
「そうね、じゃあ直ぐに治すわ…貴方の仲間を助けにいくためにも」
私がクロムに提案した作戦、それはシルビアにいるだろうドゥーム隊の仲間をバリアルに集めることだった
シルビア 裏路地
マルディナの転移魔法を使い転移した先はシルビアの裏路地、人気のない場所でローブを羽織ったふたりは周りを確認する
もし自分がい来ていると分かれば間違いなく騒ぎになること間違いないからだ…
慎重に回りを確認するがやはり人はいないようだ、クロムの密偵があらかじめ調べてくれており、その中でもドゥーム隊副隊長、エララとバアルテが飯屋を営んでいると聞いた、だいぶ偏屈な場所にあるらしく、儲けてはいるが人気がないらしい、私はマルディナを連れてそこへ向かう
「楽しみだわ、貴方の仲間だなんて」
「あぁ、大切な仲間だ」
「ただ副隊長が女性って聞いたけど…まさか恋仲?」
いきなりどす黒いオーラがでてきた、忘れていたが彼女は世界を滅ぼせるヤンデレである、迂闊な発言は世界滅亡だ
「エララはなんというか女友達みたいなやつだ、確かに戦災孤児を拾って懐かれたが当時スレイがいたし、彼女は恋愛なんて出来ないっていってたからね」
「なら大丈夫ね、将来の妻として挨拶できるわ」
「エララのやつなんて言うかな」
目的の場所に着いた瞬間
「スレイの豚に伝えとけ!ケンタウルスは出禁だってな!!」
ドンガラガッシャーン
扉が勢いよく蹴破られた、中からケンタウルスが蹴り出される、鎧を着てる様からおそらくアルテミスでスレイの部下だろう、しかし彼女達はボコボコにされたようであり、店主に蹴り出されたあとだった
「貴方の副隊長さん蛮族?」
「アルテミスが評価されがちだがエララはうちの隊では腕っ節ではかなり強いぞ」
蹴り出された店を覗き込む、店主のエララはかなりご立腹でありガタイのいいバアルテがエララが暴れたあとを片付けていた
「入って大丈夫?」
「まぁまかせてくれ」
カランコロン
「あん?まだ店開けてないだろ、表のCLOSEが見えないのか」
「そういうなエララ、焦げ飯おこげ多めで頼むよ」
「え?」
「え?」
エララとバアルテは信じられないものを見てる目を向けた、私はフードを脱ぎ顔を晒す
「久しぶりだな、2人とも」
「た…隊長ォォォォ!」
エララは飛びつきバアルテは安心したかのような顔をした、変わらないというかバアルテは最初から私が生きてるのだとわかっていたのだろうか
「バアルテ!隊長生きてるぞ!」
「だから言ったろ、隊長が焼かれたくらいでしぬかってよ」
「実際死んだがな、蘇生されたんだ」
「誰にです?」
私は後ろにいるマルディナを呼び込む、彼女はなにかしていたようで振り向き、手招きしてるのを見て歩いてきた
「こんにちは、私はマルディナ、滅びの魔女って言ったらわかる?」
「ほっ!」
さすがのバアルテも顔が歪んだ、無理もない、今まで自分達を苦しめた元凶が目の前にいるんだから
「おおおおおおお前なにしにきたぁ!」
エララがほうきを構え、バアルテがちりとりを構える、私が落ち着くように諭すがふたりはかなりビビってる、まぁそうだろう、魔導兵器じゃなくて本人が来たんだから
「おちつけ、彼女は私の命の恩人だ」
「隊長騙されてませんか?」
「いや正気だ、というか話を聞いてくれ2人とも」
「大丈夫ですよ。私はアルヴァンの将来の妻ですから」
また投げられた爆弾発言にふたりは次は困惑した、エララは私を掴み奥へと連れていき、バアルテと顔を合わせて話し始めた
「隊長マジすか」
「マジだ」
「なにがあったんですか、滅びの魔女に蘇生されたってまさか隊長操りゾンビ…」
「いやなわけないだろ、心臓動いとるわ」
「え、じゃあなんで」
私は事情を話した、彼女に惚れられ婚約者になり、裏切れば世界滅亡という話をしたらふたりは顔を青ざめた
「…まじ?」
「とんでもねぇことになりましたな」
「というわけだ、まぁ私の言うことは聞いてくれるから安心してくれ」
話終わるとマルディナは待っていたのかニコニコしていた
「誤解解けた?」
「非現実すぎて頭痛い」
「右に同じ」
「とりあえず話をしよう」
「あーでもあんまり長居できないですよ隊長らアタシら監視されてて」
「それなら大丈夫よ、さっき監視らしい人がいたからちょーっと頭弄らせてもらったわ」
頭を弄る、監視の目は無くなったと考えたかったが、マルディナの言葉が不穏極まりなかった
「ほい隊長コーヒー、で、マルディナさんは…パフェってたけどいいのか?」
「ありがたくいただくわ」
と彼女はパフェを食べ始めた
「最近頭ばかり使って糖分足りないのよ、街に行かないと甘いもの食べれないしバリアルっ甘味が少ないのよね、でもエララさんのこのパフェは素晴らしいわ、頭に糖分がダイレクトにくるわ!」
「お気に召したなら良かったよ、で隊長、あんたたしか今バリアル側にいるって話だけど」
「さっき話したろう、私は盗賊のアジト偵察が任務だったが、内容は私の謀殺…合図前にアルテミスが突撃しそれらしい理由で私をその場で処刑だ」
「国の連中ならやりそうなことだ、隊長の排除はスレイの婚姻には必須だからな」
「あれは間違いなくアルテミスと貴族の計らいだが…それだけじゃない」
私はあるものを机に置いた、それを見たふたりは目を見開く、そこに置いたのは金色の矢だ
「私にトドメを刺した矢だ、蘇生の時にマルディナが保管してくれていた」
「なんで…これってたしか!」
「あぁ、この矢は破魔の矢、スレイの持つ2つ目の神器アポローンの矢だ」
スレイはドヴェルグス以外にもう1つ神器がある、神弓アポローン、彼女が遠距離を主体にするとき使われる矢で破魔、つまり悪魔や魔獣などに特攻があり、金の矢を用いて射抜く、これはその矢であり
スレイが彼を殺そうとした動かぬ証拠だ
「あいつ…本気で隊長を殺す気だったのか?!」
「動かぬ証拠だ、神器は認めた主以外には扱えない…スレイめ…貴族に魂を売ったか」
「…だとしたら少し不可解な点があるわね」
マルディナがパフェを食べながら口を挟んできた
「なにがだ」
「アルヴァンはたしかマルクのヴァンダルスに焼かれたって聞いたわ、でもヴァンダルスは神器、アルヴァンを認めたのにマルクに渡ればすぐに宿主を鞍替えするのよ?アポローンも誰かに譲ったと言われたら逃げれるわ」
確かにそうだ、ヴァンダルスみたいにあっさり宿主を変えられるならばスレイが現行犯だと決めつけるのは難しい
「確かに…」
「でも神器は使い手が死なない限り変わることがないと言われているわ、なぜヴァンダルスがあっさり使い手が変わったのか、そこを調べる必要もあるわね」
「…いずれにせよなにかあるだろう…国絡みで隊長を殺そうとしたのは事実だ、私がこの国に従うギリもないしスレイはもう婚姻した、私がこの国のために戦う理由もない」
「ならなんでわざわざアタシらに会いに?」
「エララ、ほかのドゥーム隊の奴らは」
「みんな国でな二頭働いてますけど監視とか着いて国から出れてない」
「ならいい、私の目的はドゥーム隊の再編だ、エララ、お前達には私とバリアル側について一緒に戦ってほしい」
私はエララとバアルテにそう告げるとふたりは目をひん剥いた、国を裏切り自分につけと言ったのだ
尋常じゃないし普通な話でもない、しかしふたりはそんな提案を聞いてむしろ笑顔だった
「もちろん!アタシは隊長の為ならこんな国裏切ってやりますよ!」
「ドゥーム隊は私の居場所でしたからね、他の奴らもかったるい生活に嫌気が刺してるでしょうし」
「あっさりだな」
「当たり前ですよ、店開いたけど監視されてるわ、スレイは出禁にしても食いに来るわ、最悪ですからね、アルテミスがいないなら他の国に行くのがいいに決まってます」
「それに私達は隊長に忠誠を誓ったわけでシルビアなんてどうでもいいですからね」
「…お前達…」
「慕われてるわねアルヴァン」
かつての部下たちがまだ慕ってくれていることに感謝し、私は計画を伝えた、エララとバアルテはそれを聞いてメンバーを集めるために3日欲しいと言った
私はそれを承諾し、3日後にまた来ると約束しその場は去ったのだった
「おーエララ、飯食えるって聞いたぞ」
「おー!いやー最近商売あがったりでよー!食材腐る前に消費したくてなー」
「タダ飯タダ飯ー!」
続々とドゥーム隊の人が集まっていく、マルディナと私はその様子を地下で見守りながら準備する
「マルディナ、いけそうかい」
「問題ないわ、結構規模が大きいとはいえどこの程度私には簡単よ」
「中にいるドゥーム隊の仲間たちをバリアルへと移す術式だから大変だろうが…頑張ってくれ、私は周りを見張る」
「お願いね」
マルディナが術式を書いている最中、私は見張りのために地下から出る、隊員たちは隊長が生きていることを見て喜んだが、今騒げば問題になる
彼らは長年一緒にいた、だからあえて今ではなく後で再会を祝おうと今は見てないふりをする
(ありがとう、お前達)
私が扉を開けて外に出る、周りの彼らの見張りは今マルディナの領域にはいり認識阻害を受けているため、私がいることも彼らが騒いでることも問題ないと思っている
(このまま上手く行けばいい、このまま)
カラン
すると周りが時が止まったように静かになる…私は様子がおかしいことにすぐ気が付き警戒する
「なんだ…?!」
『アルヴァン・ファランクス…元ドゥーム隊隊長…』
私が声をする方をむくとそこには氷の入ったグラスを傾ける男がひとりいた
「お前は誰だ」
『アルヴァン・ファランクス、お前は今世界を滅ぼそうとしている』
「…マルディナの事か?まさか私が彼女を嫌うとでも」
『違う、世界を滅ぼすのはアルヴァン・ファランクス…お前だ』
「…は?」
『お前は滅ぼす力を持っている…気をつけろ…飲まれるな、さもなくば全てが世界がゼロになる』
「…お前はなにを知ってる…お前は誰だ」
『はるかに深い所…』
「…貴方そこでなにをしてるの?」
後ろから声をかけられ私は振り向くとそこには…かつて愛したスレイがいた
「なにをしてるのか知らないけどここは危ないから…」
月明かりが2人を照らす、そしてスレイの前に私の顔が晒される
「アル…ヴァン…?」
「スレイ…!」
「アルヴァン…どうして…」
3年ぶりに再会したスレイ…しかし彼女の口からは信じられない言葉が飛んできた
「どうして…[[rb:生きているの > ・・・・・・]]…?」
「!!」
私は反射的にスレイに蹴りを入れた、スレイは反応する前に彼女に一撃を叩き込み、吹き飛ばす、そしてすぐさまマルディナのいる場所に向かう
「マルディナ!!スレイに見つかった!!」
「なにぃ?!あいつ出禁にしたのに性懲りも無く!!」
「転移できるか!!」
「今終わったわ!アルヴァン入って!!」
「待ってアルヴァン!!」
スレイが手を伸ばす、しかし私はそれを跳ね返した
「アルヴァン!」
スレイの声と同時に転移する、着いた場所は予定通り、マルディナが指定した場所だった
「何とかなったわね…アルヴァン…?大丈夫?」
「隊長…?」
「隊長大丈夫ですか」
マルディナや隊の仲間が声をかける中、私は頭を抱えていた
「…」
スレイの言葉を聞いた私はスレイの言葉の意味をすぐに理解した…それは私には最悪なものだったからだ…
さらに黒い男の世界を滅ぼすのは私だと言う言葉、なにがなんだかわからない私はただ混乱する情報を整理するしかできなかった
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