二次小説「ご注文は何語ですか?」

  [chapter:私]

  亞剌比亞語、ヘブライ文字、希臘語を、「デュオリンゴ」で無料で勉強してゐる。

  トル語とコリ語、シナ語、ロシ語、ウクライナ語、フラ語、スペ語、英語、ハワイ語、マレー語、バントゥー語もやりたいらしい。

  エスペラントとアラビヤ語で「プログラミング言語」を設計する爲に、百のプログラミング言語を自由に操る[[rb:聖者 > アキスト]]を訪ねた。

  然し當人は既に亡くなつてゐたと知り、愕然とする。

  現在はその孫娘に、クルアーンと古代ヒブル語・古代希臘語の三つを同時に教はる事になつた。

  [chapter:うさぎはスペイン語を話さない。]

  「フフフ、あなたの爲に、三言語からなるピジンを作つてあげます。」

  「いや結構です。分からなくなるのでやめてください。」

  「實はもうできてゐます。その言語でプログラミングした OS がこちらです。」

  「すごすぎない?」

  בשפה הסינית העתיקה? «[[rb:νερό > מים]]» איך אומרים

  『あの、古代希臘語で「水」つて何つて言ふんでしたつけ・・・』

  「ほらー、機械も分からなくなつてるじやないですか。」

  「仕方ないですね・・・。」

  ティッピー " Chino aún no ha llegado."

  (チノもまだまだぢやのう。)

  「あの、流暢な西班牙語やめてもらへます?」

  「腹話術です・・・。」

  「チノさんの聲じやないですよね。ダンディーな聲で菟が喋つてゐましたよ?」

  「Los conejos no hablan español. 私の腹話術です。」

  「ティッピーつてもしかして、AIですか? 可愛いですね。」

  「むう・・・。」

  "Es de mala educación decirle "guapa" a un hombre."

  (儂に向かつて「可愛い」とは、失禮なやつめ。)[newpage]

  al-16th min Ramadan

  1 011 000 111 100 100 000 (2)

  2 460 396

  3.26 語言の名前が決まつた。

  「ピジノ(Pijino)」だ。

  別名は「[[rb:私のランゲージ > ミ・イディオマ]]」、「[[rb:おじいちやんの舌 > ラ・ロンガ・ド・ミ・アブエロ]]」、「イェフェ(pidgin de yefe)」など。

  祖父が決めた正式名称は、ピジノ・ヤマト・インギリシ・フォンセ・イ・イスパニョルだ。

  Pidgin en yamato, english, français y español

  何でも、日本に喫茶店をオープンするにあたつて、設計したらしい。

  マヤ 「チノの言葉は、名称のバリエーションだけで、同じものを指してゐるとは思へないほどあるよなー。」

  "Hay tantas variaciones del nombre de 'la lengua hablada de Chino' que cuesta creer que todas se refieran a lo mismo."

  例:ピドギン、ピッギン、ピギン、ピジン、ピジ、ピジー(全部 "pidgin" のこと)[newpage][chapter:チノちやん(香風智乃)]

  Ello yo suis Chino. (エロ・ヨ・スイ・シノ。)

  「エ、エロ?」

  「I say "I'm Chino." in my language. いらつしやいませ。ラビットハウスへようこそ。」

  父は英吉利人、妣は French Canadian、内祖父が Hispano。

  父の母語は Cockney だ。普段、日本語しか話さない。

  娘には Posh な英語を教へた。具體的には、international な幼稚園と、英語塾に通はせ、更に英吉利人の家庭教師までつけた。

  然しチノ自身は父の下町言葉を愛してをり、父の居ないところで物眞似を披露してゐる。

  小學校では佛蘭西語で授業を受けた。亡き母と生前會話してゐたものの、言葉や母の話した内容を忘れない爲に、仏蘭西語を選んだといふ。外國語は祖父の言葉(西班牙語)を學んだ。

  中學は西班牙語で授業を受けた。友人のマヤとメグはイスパノである。

  チノ一家は祖父の代より、日本でカフェー屋さん「Casa del Conejo」を經營してゐる。

  しかしチノは言語の天才であり、百言語を並行して操る事が出來るといふ秘密があつた。

  toki pona、Cityspeak (ブレードランナー)、Newspeak (1984)、Esperanto、Latino sine flexione(筆記言語)、・・・。

  マー語。コイサン語。アイヌ語。ブラーフイー語。(グーグル翻訳に無い言語)

  タガログ語。(デュオリンゴに無い言語)

  その頭脳を生かし、谷歌翻譯や DeepL翻訳、ChatGPT の開發に携はつてゐるとかゐないとか。

  祖父が、チノの兩親(と喫茶店の客)と難なく會話するために設計した、ピジン語「日英佛西語」を愛し、日用してゐる。その言語の完成度は凄まじく、日本人やイスパニック(マヤやメグ)とも難なく會話が成立してゐる。そのメカニズムは謎である。

  [chapter: 「ラテニスト LΑΤΙΝΙSΤ」、「エスペランティスト ΕSΡΕRΑΝΤΙSΤ」、「ΑΥΝU ΟΤΑΚ」]

  後述する「ティッピー」の、單獨部分。

  それらの合議制によつて、ティッピーの表象は形成されてゐる。

  [chapter:ティッピー]

  スーパーパソコン「トリグランマトン」の愛称、また、その通信装置。

  チノの祖父が開発した。

  α 少数言語

  λ 古代語、ヒト語、リンガフランカ

  ε 人工言語、機械語

  上記のトリプルコアにした。理由は、比較神話學では三は安定を表すからだとか、神は奇數を愛するからだとか。TNK(タナハ)や三位一體、天地人(三才)、ユ・基・伊の協働、または、言葉と意識と物質のトリレンマを表現してゐるらしい。

  チノからは、「永遠の3才・・・」と揶揄はれてゐる。

  ティッピーなのか祖父なのか分からないが、ググラ翻譯とウィキペディア・プロジェクト、ディープエル、オープンエーアイ、うるふらむ、カスラックの創設と維持に關はつてゐるらし。祖父の死後、チノがその役目を任されてゐる。

  [chapter:ココアさん(保登心愛)]

  チノちやんに、百言語を同時並行で吹きこまれて、ピジノしか話せなくなつてしまつた。

  いつかチノに追いつく爲に、百言語をマスターするつもりらしい。

  「百萬年かかつてもマスターするからね、チノちやん!」

  「もう死んでます・・・。」

  「エロ・ヨ・スイ・ココア」

  Ello yo suis Kokoa.

  マヤとメグ、お客さんとは日本語、スペイン語、ピジノのコードスイッチングで話してゐる。

  たまにこんがらかつて、「うぇるかむ・かもーん」になつてしまふ。

  ココアは自身がサイボーグであると思ひ込んでゐる。

  それで複雑なピジノをマスターでき、チノの心を開くことができた。

  口癖は「こんにった」「kon'nichipa」「kepupa」「うぇるかむ・かもーん」「お姉ちやんに、任せなさーい」。

  實はティッピーの本體をハッキングして、知識を得ようとしてゐる。

  が、ティッピーがそのデバイスであるといふ事に、氣付く気配がない。

  「[[rb:今日者 > kepupa]]、私さん。またチノちやんに亜剌比亜語を教へてもらつてるの?」

  「あ、どうもココアさん。ヘブライ文字と、希臘語もです・・・。」

  [chapter:最初の人、青山ブルーマウンテン]

  遠い遠い未來の世界から來た、人造人間である。

  かなり長い事生きてゐる、不老不死の人。また、かなりの怠け者でもある。

  亜剌比亜語の知識があることを隠してゐる。

  實は人類最初の言葉は、彼女の話す日本語である。

  バントゥー語と埃及語は話せず、通譯に譯してもらつてゐた。

  青山は、「青い狼」の青と「コンゴ(バントゥー語で”山”)」から作つた偽名である。

  「ねえ凜ちやん。灰山と斑山だつたら、どつちの方が聞いた事がある?」

  眞手凛「どつちも無いですけど。強いて言へば、灰山の方が自然かな。」

  「めんどくさ・・・。もう青山でいいや。」

  「ほんとにめんどくさがりだな・・・。」

  「私は今日から、青山ブルーマウンテンです。」

  「待つて、それは流石におかしい。」

  「凄いですね、私さんは。私なんか、英語も出來なくつて・・・。」

  「いやいや、小説が書けるなら、日本語が相當上手いつて事じやないですか。そつちの方が凄いですよ。」

  「うふふ。實はその小説も、チノさんに手助けして貰つたんですよ。」

  「え、ほんと?」

  「青山さんは、阿弗利加に興味があるみたいですよ。」

  「よく行くんです。」

  「へえ~! といふか、チノちやん、阿弗利加の言語もできるんだ・・・。」

  「バントゥーとマサイ語、コイサン、ベルベル、セム語なら話せます。」

  「全部ぢやん。」

  「地圖に載つてゐる國の言葉は話せますから。」

  「全部ぢやん。」

  この小説も、青山ブルーマウンテン先生が書いた(といふ設定)。[newpage][chapter:未登場キャラクター]

  リゼ 主人公「私」のモデルといふ事にしておく。

  シャロ フランスの貴族だと思はれてゐる?

  千夜 和學家元「甘兎庵」の一人娘。

  古文が好き。漢文は苦手。

  國學院高校に通つてをり、国語学科に進学したいと思つてゐる。

  [chapter:日本語→人類祖語→日本語]

  最初の人、青山は日本語の痕跡が殘るやうなへまはしなかつた。

  その爲、青山を崇める原始人達は、青山の言葉を習得してゐたが、文字を発明する頃には大分バベつてゐた。

  卽ちバラバラの言語が生まれてゐた。

  青山はシリアのウルを旅し、そこの住民と意思疎通ができない事を確かめると、大変喜んだ。

  彼女は埃及語で埃及の王家とやり取りをしてゐた。

  不老不死の彼女は生き神として崇められた。

  やがてアラビア語が話されるやうになると、青山もアラビア語を話すやうになつた。

  さうして青山は、コプト語を忘れてしまつた。

  青山は自分の言語が現代の日本語であることを知つた時、天と地がひつくり返るやうな想ひをした。

  慌てて未来に連絡を取つたところ、「さうだよ。言つてなかつたつけ?」と返つてきた。

  機械はいつもこうだ。

  青山はチノか「私」のどちらか、或いは両社が協力して、アラビア語及びエスペラントからなる機械を設計するのだと知らされてゐる。

  「私」に、チノの祖父やチノの事を教へたのは彼女である。

  また、ココアを送り込んだのも彼女だ。

  ココアは抜けてゐて、ティッピーの内情を調査させてゐるが、一向に成功しない。

  又、ココアは、チノと「私」の監視役、兼潤滑剤の役割を担つてゐるので、今はこれで良しとしてゐる。

  ココアは自身をサイボーグであると認識してゐるが、実際は青山と同じ「人造人間」である。

  青山はココアの母親みたいなものである。

  この SF の骨子

  私とチノ、ココアは百年も経たずに死んでしまふ。

  しかし青山は死なない。

  青山はティッピーと、アラビア語OS、およびエスペランティスト(ティッピー)を手に入れる。

  そしてそれらは、機械帝国の起源となるのであつた・・・。

  ・・・

  青山は死んだ。

  かなり未来の話である。

  どれくらゐ未来か、といへば、人類はほとんど地球外に住んでゐる「宇宙時代」になつてゐる位の先の未来である。

  青山は宇宙葬に付された。

  しかし棺桶がトランスフォームして、巨大青山になつた。

  青山は死んでゐなかつた。

  情報として生きてゐたのである。

  クソデカ青山は機械帝国の樹立を宣言し、子青山を大量に生産し始めた。

  同時に青山は、自分の分子構造から自らの複製(クローン)を復元した。

  そしてタイムマシンにのせて過去に送り、それが人類の起源となつたのである。

  [chapter:靑山國]

  青山は最初コンゴ盆地に降り立つた。

  青山は、コンゴを「ヤマアト」と呼んだ。

  山の迹といふ意味である。

  「ヤマート」 はやがて「ヤマト」になり、すつたもんだの末に世界祖語となり、ニジェール・コンゴ祖語で「山」を意味し、現在のコンゴ語では「コンゴ」になつた。

  世界祖語は、現存する言語の共通祖先であり、最古の言語(青山の日本語)ではない。

  ニジェールコンゴ語か、コイサンか、はたまた滅んだ言語か。それは、埃及に引つ越した青山自身ですら、知り得ない事である。

  すつたもんだといふか、青山は埃及に引つ越した。

  古代埃及文明の起源は、古代青山文明とでも言ふべきものであつた。

  上下埃及を統一し、初代王朝を建てたのも、青山が造つた人間であつた。

  なんやかんやで、クレオパトラまでは面倒を見たと思ふ。

  嘘である。

  青山はズボラであり、金字塔(ピラミッドの事)の最奥で、アニメやゲーム漬けの怠惰な毎日を過ごしてゐた。

  (それらは日本語であり、青山は機械が青山のために翻訳して呉れたのだと思つてゐた。)

  青山は何なら、スフィンクスの存在を知らなかつた。

  スフィンクスの視線の先に、チェーンの飲食店を建てたのは青山である。