PRPR
  
【ファンコロ】とある捻くれた魔導師

  名前:エドワード・ミトロード-通称エド爺

  真名:ジョセフ・ファンディナルⅢ世

  或いは、ヨアヒム・ファレル(裏稼業での通り名としても使用)

  年齢:60歳

  身長:171cm

  体重:105kg

  種族:ぽっちゃり体型の白く豊かな口髭と顎髭を生やしたグレートピレニーズ

  性癖:ホモで超重症のどM(拷問に近い苦痛を、快楽に感じて股間を濡らす。緊縛・目隠し・猿轡・吊り・鞭・蝋燭等々大好きっ子)。自分の店の地下にSMプレイルームを作っております。

  ※しかし、女性も行けなくはない。隠し子が居ます。

  ワノクニの出身である魔導剣士の木之本貴文(きのもとたかふみ-21歳)が弟子に居ます。

  [pixivimage:67079485-1]

  職業(表):カードマジシャン芸人で自らの店で芸を披露しながら、手品の道具や怪しげなマジックアイテムや日用雑貨などを売っている「よろず屋-夢庵」の店主。喫茶スペースもあり、そこで出されるお茶と羊羹は絶品との評判で、寧ろそっちの方の稼ぎが多い。又、時々、客相手に嘘か本当か判らないトランプ占いをしたりして場を和ませる。東夷の紺の長着に、茶の羽織を羽織っている。伊達メガネ。

  偶に「品物の仕入れ」と称して店を暫く空ける事があるが、その場合は「裏」の仕事が原因である事が大半である。

  性格(表):人当たりの良い店主である。滅多に怒る事は無い。怒った様に見せる事はあるが、殆どは見せかけである。仮に本気で怒ったとしても其れが行動に繋がる事は無い。

  重度Mである事は隠しておらず、偶に夜の場末の酒場で、全身を全裸緊縛・猿轡された姿で朝まで『マワされている』痴態を晒したりしている(緊縛された状態のまま、貴文が回収して介抱する)。

  一人称:儂  二人称:貴方  三人称:あの方

  「よろず屋-夢庵」

  創業5年  「喫茶スペース」と「売り場スペース」に分かれたお店

  定休日:月曜日    営業時間:9:00-18:00

  ※尚、コロシアムの試合によっては、急遽、臨時休業になる事もあり

  店長と店員が試合の観戦に行く為。或いは出場の為。

  店の雰囲気は、ワノクニの趣味で統一されている。エド爺も貴文も基本和装

  ※裏稼業のヨアヒムとして、あるトラブルを秘密裏に解決した際に、店舗と裏手の倉庫の権利書を譲り受けた為、店舗も敷地もエド爺の所有である。

  「喫茶スペース」

  ワノクニ出身の貴文が取り仕切るスペース

  貴文が実家で作らされていた羊羹と、お茶(抹茶・煎茶・玉露)がメインメニュー。チョコレート関連の菓子(チョコ大福)なんかも最近は出している。休憩スペースとして作ったのが、今では店の売上の70%を占めている。寧ろ本業。大体、一品あたり銅貨10枚(500円)

  エド爺が2時間に1回、カード奇術の実演を行う事でも有名。時々、貴文が剣術の演武を見せたりもする。

  「売り場スペース」

  <奇術(魔法を使用しないトリック)での道具販売(主にカード系)>

  エド爺が工房で作成した物-趣味兼研究の残り物

  トランプ(カード当てトリック用)

  ステッキ(花やロープに変化)

  ダイス(確立変動)

  ※魔法を使用しない道具なので、魔導師や一般人が珍しがって買っていく事もある

  ※大体、銀貨1枚以下(5千円以下)

  <魔法薬『ティグのアメイジングマジックドラッグマート』の品>

  本店と同じ価格で販売している(訳あって安い仕入れ値で売らせてもらっている)

  ※売り場スペースで確実に売上を上げている。流石、ティグ氏ブランド。

  <骨董品-マジックアイテム>

  エド爺が、日曜開催のフリーマーケットや骨董市にて珍しそうな物を買ってくる。

  ※魔力は確実にあるが、実用性に関しては当たりハズレが激しい

  ※本当の当り物はエド爺の研究対象になるので、店頭に出るのはよく判らん物ばかり

  ※大体、銀貨1枚以下(5千円以下)

  <マジックアイテム>

  エド爺が工房で作成した物-エド爺の魔法陣の研究成果を一般化して商品化した物

  魔法陣-------魔除け等、一般的な効果の物

  全自動亀甲縛り縄--とある魔導師の魔法をエド爺が50%程再現し、残りを他の呪法で

  補う事で執念で完成にこぎつけた対象者を亀甲縛りする縄

  対魔法陣も組み込まれている為、魔導師でも解除不可

  使用者以外には、解く事は先ず出来ない。

  ※魔法陣は銀貨2~10枚(1~5万円)、縄は銀貨20枚(10万円)

  店の裏側にかなり大きな2階建ての「倉庫」があり、手前のエリアから以下の様な使い方がされている。

  ------------------------------------------------------------------------

  1階手前<和菓子とお茶の保存所>

  ・貴文の実家から送られてくるお茶

  ・リトルワノクニから仕入れた和菓子の材料

  1階中央<魔法薬の保存所>

  ・『ティグのアメイジングマジックドラッグマート』から仕入れた品

  1階奥<フリースペース>

  ・特に使い方は限定されていない(掃除すれば居住可能-窓あり)

  ・かなり広く、ちゃんと整理すれば5人位は住める

  ・今はジェーフェイが占拠している

  ------------------------------------------------------------------------

  2階手前<魔導関連の骨董品倉庫1>

  ・エド爺がフリーマーケット等で見つけてきた、効果が良く判らないアイテムの倉庫

  ・或いは、それほど大した効果が無い物(売り物)

  2階中央<魔導関連の骨董品倉庫2>

  ・上記の中で、貴重な物だと判った、研究対象物の保管所

  2階奥<「エド爺」あるいは「ヨアヒム」の魔導工房>

  ・いわゆる『奇術』(魔法を使用しないトリック)用の道具を作っている(趣味)

  ・ヨアヒムとしての魔法陣の研究や作製も此処で行っている

  ・貴重なマジックアイテムの研究も此処で行っている

  ------------------------------------------------------------------------

  地下<SMプレイルーム>

  「倉庫」の地下に秘密のプレイルームがあり、各種SMプレイもしくは本格拷問プレイ用の道具を完備。ある程度仲良くなれば使わせてくれるようになる。

  [newpage]

  職業(裏):「ヨアヒム」と名乗っている特異タイプの魔道士。殆ど魔力を消費しない上に瞬時に消えてしまう魔導の為、目の前で術を見ても余程の高位術者でなければ、魔法である事さえ気が付けない。魔法絡みの揉め事の解決を得意とするトラブルシューター。対峙した事がある魔道士達の大半にも『対魔法耐性が異常に強い短槍使い』だとしか思われてない。正体を隠す為、洋装で、緋色のフードを目深に被り、殆ど喋らない。

  偶にコロシアムに出る事もあり。その場合、大半の相手が魔導師なのだが、負けた相手に『一定期間、魔法を使えなくする魔法陣』を体内に打ち込む。非常に複雑な陣であり、ヨアヒム以外には、解除は余程の高位術者でなくてはほぼ無理。下手にいじると、期間が伸びたりするペナルティがある。

  また、ヨアヒムならではの特殊な魔法陣やマジックアイテムの製作も受け持っている。

  又、秘密結社『ヴェリナス』の一員である(「魔導の目」を見込まれて18歳にスカウトされる)。

  [pixivimage:67079485-2]

  戦い方:「短槍」兼「魔法杖」と、指の爪先に仕込んだ「超高速自動書記」のペン先による、対魔法陣での相手の魔法の打ち消し or 三倍返し。体毛に隠れる形で全身に入れ墨で刻み込んだ魔法陣による身体強化による槍術。カード等の奇術道具に、魔法と気づかせない瞬間的な超低消費魔法を織り込む事による相手の幻惑。

  特に得意にしているのは、カードを使用した物。通称「ブラッディカード」。

  「縁がオリハルコンで薄くコーティングされた」スペードからハートまでの52枚のカード

  「全てオリハルコン製」ジョーカー1枚

  指に軽く刺して、魔力を含んだ血を染み込ませて使用。光学系の「幻惑系」「屈折系」の魔法陣が刻まれており、数枚を飛ばすだけで、相手には周囲を大量のカードが飛んでいる様に見えてしまう(殆どカードの嵐)。それらに幻惑されている間に、縁がオリハルコンで薄くコーティングされたカードが鎧越しでも相手に刺さり、そのカードに刻まれた魔法陣の術が、対象者自身の魔力により体内で発動する。色々と種類があり、麻痺毒の体内合成から、体温上昇、体温低下、蟲の体内召喚、血液凝固、骨まで焼き尽くす超高温の炎等々、物騒な物が揃っている。まあ、大体は麻痺毒の体内合成で済ませており、滅多に殺害に繋がるような物は使わない。

  因みに53枚目のカード「ジョーカー」は全てがオリハルコン製のカードで、相当に防護力が高い硬度が非常に堅い金属製の鎧でなければ、簡単に貫通される。

  <奥の手『命脈の53枚』>

  自身の血を常に注ぎ込ませる事で、限定的だが自身の魔力を無理矢理直接使えるようにした術。この時ばかりは自分から無制限に高威力の魔法を使用する事が出来る。ただし、使用中は常に出血している状態である為、戦闘が長引くと失血死する危険がある。

  <ヨアヒムとして裏で製作を請け負っている魔導具>

  無消費魔法陣--大気中の『魔素』を集積して発動する、術者の魔力を必要としない物

  低消費魔法陣--発動魔力が非常に低コストな魔法陣

  ※上記の物は魔法の素養が無い者でも使用可能

  魔道具-----上記魔法陣を道具に組み込んだ物

  魔法陣の受注--客の特殊な要望に応えてエド爺が自ら設計・作製する魔法陣

  ※ほぼ全てオーダーメイドであり、実は店の全売上よりも、こちらの方が遥かに儲けている。

  ※趙の『茶毛商会』からの資金援助、ヴァルガードの『白牙運輸』からの資金援助も合わせると合計で4000万円近い金額が入ってきている。

  <能力>

  『魔導の目』

  全ての魔法現象があらゆる障害物を通り抜けて半透明の光の幾何学模様として視える(全てを見通せる様な「神の目」では無く、あくまでも魔法現象が視えるだけ。他の要素が視える訳では無く、又、特殊な魔法陣を使えば見えなくするも可能)。ヨアヒムは全ての人から立ち上る『魔力オーラ』を見て人を覚えており、外面上だけ変装されてもヨアヒムには無意味。又、障害物を素通しで視えるので、一度オーラを見て覚えた人なら、その人がどの建物に居るのか、簡単に外から見分けられる。ただし、先にも述べた通り、初めから『魔力オーラ』を隠すような服(特殊な魔法陣が描かれた)を着られた場合には見分けられない(ただ、特殊な魔法陣の事は当然バレるので、怪しまれる事は避けられない)

  『対魔法陣』

  「魔導の目」で相手がどの様な魔法を唱えようとしているかを事前に察知して、魔法を無効化もしくは威力を倍増させた形で反射させる魔法陣を空気中の魔素の上に「超高速自動書記のペン先」で描いて、相手の魔法攻撃を無力化する。同時に5個の魔法まで対応可能。

  『超低消費魔法』

  空気中の魔素を集積する魔法陣を空中に描く事で発動させる魔法。空気中の魔素の量は非常に微量である為、強い威力の魔法は無理だが、幻惑系や対魔法陣などあまり魔力を必要としない魔法を自身の魔力を消費する事なく、幾らでも発動させられる。又、あまりに低消費で瞬間的に発動するので、それが「魔法」である事自体を悟られにくい。又、空気中に魔法陣を描いて発動させる為、自身に直接的な「魔法禁止」の制限を掛けられても、関係なく使用可能。

  『奇術と魔術を組み合わせた騙しのマジック』

  基本的に弱い魔法しか使えない為、奇術(トリック)を織り交ぜた相手を幻惑する攻撃を得意とする。特に「ブラッディカード」によるカードでの幻惑等が得意。

  『躰に刻み込んだ身体強化魔法陣による槍術』

  体毛に隠れる様に全身に刻み込んだ身体強化魔法による槍術。師匠が「魔法」にも打ち勝てる槍術を極めており、その一部を伝承している。なので槍でも「魔法の打ち消し」が可能。年齢による体力の衰えを補う為に、魔法陣にて「35歳の平均的な武芸者」くらいの体力に嵩上げしている。

  <師匠達(エド爺が18歳の時に拾われた大道芸一座に居た者達)>

  ソアラ:猫獣人-40歳

  魔法が全盛のこの世界にて廃れようとしていた「見世物としての魔術(マジック)を使わない奇術(トリック)」を伝承する者。其れを見込まれて『ヴェリナス』の一員となる。ヨアヒムの奇術の師匠である。カード奇術に関しては凄腕で、とある貴族の盟主争いにて直系の少女の側に付き、相手側が提案してきたポーカーによる勝負での決着(インチキ無しと言いつつ、相手は魔法を使ったイカサマを仕掛けてきた)を受けて立ち、逆に「魔法での万能なイカサマ」という相手の思惑を逆手に取って、奇術のみで圧勝してみせた程の実力の持ち主。ヨアヒムの奇術の師匠である。ヨアヒムはその技の全てを継承している訳では無いが、ソアラが残した「奇術大全(様々な奇術のやり方を記した書物)」を引き継いでいる。現在、既に鬼籍である。

  喜三郎:熊獣人-42歳

  魔法にも純粋な武の力で打ち勝つ事を目指した「華幻流槍術」の伝承者。其れを見込まれて『ヴェリナス』の一員となる。御前試合にて代理を務める事、20回。そのどの勝負でも、相手の「魔法騎士」に槍術のみで打ち勝ってしまった剛の者。ヨアヒムの槍術の師匠。ヨアヒムが全ての技を伝承した訳ではないが「指南書」を引き継いでいる。現在、既に鬼籍である。

  『ヴェリナス』

  世界中に構成員が居るという秘密結社。真の目的は不明だが、

  ・失われようとしている技術(工学系に限らず、芸術、武芸や大道芸、等も含む)の伝承

  ・新たな技術の開発や、知見の開拓

  ・困難な事業へ、適材と思われる構成員の派遣

  などの行動が確認されている。総裁は長命種らしいとの噂だが、構成員でも会った者は

  殆ど居ないという。規模も不明。基本、構成員である事を他の一般人には隠す。しかし、

  バレたからと言って罰則がある訳ではないらしい。

  入会だが、「本人特有の技術」を持っている事を、構成員5人以上に認められて、本部に

  送られた推薦状が受理されれば、構成員である証しのペンダントが送られてくる。どうやら

  未知の魔法で作られた物であるらしく、本人以外は身につける事が出来ない。構成員同士、

  このペンダントで身の証を立てる。これにより、色々と便宜を図ってもらえる事があり。

  ヨアヒム(エドワード)も、構成員である(「魔導の目」を見込まれて18歳の時に入会)。

  性格:かなりの毒舌。あけすけに物を言う。しかし必要な気遣いはちゃんとする。表の性格と違って喜怒哀楽がかなりはっきり出る。しかし表同様に、怒った様に見せる事はあるが、殆どは見せかけである。仮に仮に本気で怒ったとしても其れが行動に繋がる事は無い。

  ただし『すべき行動』に関しては、感情と切り離して実行出来る精神の持ち主。

  一人称:儂  二人称:お前さん、貴殿  三人称:あの方

  [newpage]

  <魔法に関する考察-あくまでも私的な物>

  魔法とは、

  ①何らかの方法で魔力を自身の躰に集積させ、

  ②その魔力を自身の力として感じ取り、

  ③その魔力を制御して、魔導回路に流し込んで「魔法現象」を発動させる

  という手順を踏む、このファリファリスに確立された技術である。①の場合、

  ・血統か、突然変異か、で自分自身の血液に強い魔力が宿る場合

  ・何らかの代償を元に、魔導的存在である高位存在との契約

  ・何らかの魔導回路(杖等の魔道具・魔法陣)による周囲からの集積

  ・魔力の塊(魔導石・賢者の石・オリファルコン・ヒヒイロカネ)に触れる

  ・儀式により、パートナーと契を結び、パートナーから魔力の供給を受ける

  ②は、本人の素質と修練度で決まってしまう。③では、

  ・呪文詠唱により、心の中に魔導回路を構成させ、そこに魔力を注ぎ込む

  ・アイテム(杖等の魔道具・魔法陣)に刻み込まれた魔導回路に魔力を注ぎ込む

  ・召喚した魔導的存在に魔力を注ぎ込んで魔法現象を起こさせる

  となる。①と③は幾らでも補完する方法があるが、②だけは本人の素質と修練による所がほぼ全てである。

  <エドの能力の考察-あくまでも私的な物>

  魔導の名家として名高いファンディナル家の出身である為、その躰に宿す血は非常に高い魔力を秘めている。しかし、前述した魔法を行使する為の手順①②③の内、②が完全に欠落していた。自身が秘める魔力を全く感じ取る事が出来ない。その為、幾ら躰に宿す魔力が強くても、行使する事が出来ない。

  だが、自身の魔力を全く感じられない副作用か、自身の周囲で生じる魔法現象を非常に高い精度で敏感に感じ取る事が出来た。これは魔道士の血統である事により、魔力の感知能力が常人よりも高い事も関係していると思われる。

  そして魔法を行使できない事から、最初は仕方なしに、途中からのめり込んでいった『魔法陣』の学習。これは魔法の根本原理....魔導回路をイメージとして理解する事に役立った。

  上記の二点により、エドは十四歳の頃から、周囲に起こる魔法現象を瞬時に「目視して」魔導回路ごと理解できる様になっていた(知っている者達からは「魔導の目」と呼ばれている)。一度見た魔法は勿論、初見の魔法でさえ殆どは二秒で魔法陣の形状に分解できる(これまでエドが見てきた魔法の系統に属する物に限る。流石に全く知らない系統での初見の魔法は、解析に20分程の時間を要する)。

  そしてエドが唯一使えると言って良い魔法。このファリファリスの大気に漂う濃度が非常に薄い『魔素』を使用する、『超高速自動書記術』を用いた空中への魔法陣の形成。

  エドは、相手からの魔法を感知したその瞬間に、「目視」で魔導回路の構造を理解し、『超高速自動書記術』を使って空中の魔素に瞬時に『対魔法陣』をその魔法に向けて形成する。対魔法陣に飛び込んでしまった魔法は、その魔法陣に魔力を利用されて、良くて魔法現象の無効化、酷い時には数倍の威力で強化された魔法が放った術者へ向けて飛んでいく事になる。

  また、長年の訓練と研究により、僅かな魔力でも発動させる事の出来る魔法陣を完成させており、この魔方陣は瞬間的に周囲の魔素をかき集めて魔法現象に変換してから、瞬時に掻き消えてしまう。

  また、このファリファリスに生きる生き物の殆どは無意識の内に魔力を集めている。それらが、エドの魔法陣に触れれば、魔法陣を発動させる魔力源足りえる。これはエド自身にも言える事で、躰を動かすと無意識に僅かにその箇所に魔力が集中する。この現象を利用して躰に直接魔法陣を描いて身体強化を行っている。

  これらを、旅芸人の師匠に長年学んだ奇術に織り込む事で、魔道士にも、奇術師にも、其れが魔法なのか奇術なのか判別する事がほぼ不可能な『エドのマジック』を成さしめている。

  [newpage]

  <来歴-或いは「始まりの物語」>

  魔導の名家として名高いファンディナル家の長子として生まれる。生まれた当初は、その血に流れる高い魔力から将来高名な魔道士として家を担う期待を込めてファンディナル家の始祖の名前であるジョセフを名付けられた。

  しかしながら、いつまでたっても魔法を使う事が出来ず、ジョセフが十歳の頃に両親は宮廷付きの医療魔術師に相談する。診断の結果、余り知られていないが、魔導師の血統で偶に現れる『自身の魔力』を感じる事が出来ない病である事が判明した。症例も少なく(魔導師の家の恥として隠される事も多かった)、治療法はおろか原因の手掛かりさえ掴めていない難病であった。

  その頃、既に第二子・ジョアンが生まれて六歳になっており、ジョセフと違って高い魔法の素質を示していた。両親はそれでもジョセフを家に置きたかったのだが、当時の当主である祖父・アルバートがそれを許さなかった。『家の恥』であると。

  その時に、ジョセフを引き取る事を申し出たのが、ジョセフにとって最初の魔導の師であり、その後のジョセフの生涯に暗い影を落とすことになる、ファンディナル一族の傍流に位置していたピレニーズと狼の混血であるバージル・ファレルだった。

  バージルはこう申し出た。

  「魔法が使えずとも、魔法理論や魔法陣を学ぶ事は出来ます。私が引き取って育てましょう。それに魔導に関わっていれば、何かの拍子に魔法を使える様になるかもしれない」

  両親は賛成しなかった。バージルには色々と黒い噂があったからだ。たとえ魔導から離れても信頼のおける知り合いの貴族に養子に出す事にこだわった。しかし、事を外部に漏らしたくないアルバートはそれを拒絶した。『出来る限り身内で処理したい』。それにバージルはファンディナル一族の中でも随一の魔法陣の研究者だった。アルバートはバージルに金貨100枚の養育費を渡して命じた。

  「この金でジョゼフを養え」と。

  こうして十歳のジョゼフは、バージルに養子に出されて、名前もヨアヒム・ファレルと改名し、バージルが住む、町外れの深い森に立つ高い塔に一緒に住む事となる。以後、ファンディナルの本家では、ジョゼフの名前を出す事は禁忌となった。

  金貨百枚と共にバージルの元に連れてこられてしまったジョゼフ改めヨアヒムだが、その後の生活は一変する。バージルは両親の心配どおりの素行の悪い人物であり、小児性愛、それも男子の方に興奮する性癖の持ち主だった。その上、嗜虐嗜好の持ち主であった。それまでも、街に出かけては、男娼の館に入り浸り、気に入った男児を過度なプレイで傷つけるトラブルを度々起こして、賠償金請求と出入り禁止処分を食らっていたのだ。金貨百枚の半分以上が賠償金であっという間に消えた。何よりも、出入り禁止を食らっていたバージルには、ぽっちゃり体型で世間知らずのヨアヒムは格好の玩具だった。その日からヨアヒムとしての生活が始まった。

  昼間は、バージルの世話(掃除・洗濯・料理他)をさせられ、失敗すれば直ぐに折檻された。顔だけは殴られなかったのは、外の者に事が露見するのを恐れた為だけである。夜は否応なしに地下牢に連れて行かれて、裸に剥かれ、緊縛され、バージルの性欲のはけ口にされた。そして決まって言われる事は

  「お前の様な役立たず、儂以外の者は引き取りなどせん。お前は本家に捨てられたのじゃ。精々儂の役に立つ事じゃな。捨てられん様に」

  両親が一度も会いに来ない事も、その言葉の裏付けの様に感じていた(実際にはバージルに上手い事を言われていたアルバートが止めていたのだが「修行の邪魔になる」と)。ヨアヒムは、黙り込む様になり、家事を黙々と手早く上手に済ませる様になっていった。それでも、何かと難癖をつけてバージルに顔以外の部分を殴られ、夜は地下牢でバージルの性欲のはけ口にされる事に変わりなかったが。

  残った金貨も、バージルの欲求を満たす為だけに使われた。珍しい魔導書を購入したり等々....確かにバージルは研究者としては優秀であり、探究心も本物だった。しかし其れがヨアヒムの教育に割かれる事は無かった。ただ....普段はそんなに派手な生活をしている訳ではないバージルの世話は、慣れてくれば、幾らか時間が余る様になる。本家にて十歳までは魔法の初等教育を受けていたヨアヒムは、余った時間をバージルの書庫で過ごす様になった。勿論、書庫の掃除をしているフリをしてだが。

  空いた時間を、黙々とバージルの蔵書を読みふける毎日。魔法が使えない以上、実践の機会など全く無いのだが、それでも何もしないよりはマシだった。何よりも、気になっている事があった。バージルが研究室にこもって居る時に、時折感じるビジョン。光る何かが円になって、目の前でイメージを結ぶのだが、其れが何なのか判らないのだ。其れは、ごく偶に、塔の周囲、森の中でも起こっている事が感じられた。その正体が知りたかった。

  その時は突然やってきた。何でもない、ある日の事。バージルの研究室の方に再びビジョンが見えた。其れはヨアヒムの目の前で明確な形を取り始め、やがて....ヨアヒムが本で見た事がある魔法陣の複合型となって像を結んだ。まさにバージルが研究室で描いていた魔法陣そのものだった。その後も、何かビジョンを感じると、その方角に魔法陣が形どっていた。

  ヨアヒムが、魔法の根本原理....魔導回路を視覚化して認識した瞬間だった。血統的に魔力を感じる事に敏感な能力が、自分の体内の魔力を感じられない代わりに、いや、だからこそ、より鋭敏に自分以外の魔法現象を感じる事が出来たのだ。

  その時からヨアヒムの密かな魔導の学習が始まった。バージルが作成し発動させる魔法陣。其れが何なのかを、バージルの書庫で調べる日々。塔の周辺の森で起きている魔法現象に関しても調べ始めた。ヨアヒムは徐々にバージルの研究を理解し始めた。それと共に、ビジョンで見る魔導回路への理解が急激に深まっていった。

  その内に、ヨアヒムは自分で魔法陣を描くようになった。無論、魔力をつぎ込まなければ魔法陣とて発動しない。だが、ヨアヒムは、徐々に魔法現象以外のビジョンも見える様になっていった。『魔素』....ファリファリスの大気に漂う濃度が非常に薄い魔力の源。ファリファリスの生き物は例外なく、空気と一緒にそれらを吸い込み体内に蓄積していた。又、時折何か届け物をしに塔を訪ねてくる者と、バージルとでは、確かにバージルの方が魔素の集積率が高い事も見て確かめる事が出来た。

  物は試しと、自分が描いた魔法陣の上に、蛙を置いてみた所、蛙の呼気から漏れ出る『魔素』により、不完全ながら魔法陣が作動した。蛙が浮かび上がったのだ。其処で試しに自分の呼気を魔法陣に吹き込んだ。しかし....何も起こらなかった。何よりも、自分の呼気に『魔素』が見えないのだ。何度やっても同じ事....結局、どういう訳か、自分は魔法を行使できない。その事だけは確認できた。

  しかし諦められる物でも無かった。時間は充分にあった。答えは直ぐに見つかった。魔法陣の中には、周囲から魔力を集積する物がある。それを組み込む事で、周囲の『魔素』を集積して一定の濃度にする事が出来る様になった。無論、それでも『魔力』と呼ぶには微々たる濃度だったが。今度は、是迄の術式を再検討して、一度集まった『魔素』を核にして、より多くの『魔素』を巻き込む様に。こうして1ヶ月も経つ頃には、一瞬だが物を浮かせる程度の魔法陣を作れる様になった。近くに強力な『魔力』の供給源も無しにである。これは、この年(十四歳)にしては、いや、大人の魔導師達と較べても非常に高度な技術である。だが、比較対象がバージルだけしか居ないヨアヒムには、其れがどれだけの事なのか判定のしようがない。ただ自分は未だに満足に魔法が使えないという事と、まだまだバージルの技術に対する理解が足りない。ヨアヒムにとってはそれだけだった。

  両親は一度も尋ねてこない。偶に外から来る者も、バージルに用事があるだけだ。自分は「捨てられた」のだ。だから、今はバージルに縋るしか無い。今はバージルがヨアヒムの全てだった。

  掃除・洗濯・料理....こっそり魔法陣を使って省力化を図りつつも、料理の味はバージルの好みを覚えた。夜の行為にて、よりバージルが喜ぶ反応を覚えて演技する。その内に、演技は演技ではなくなっていった。バージルの嗜虐に喜びを覚える様に躰と心が変化していった。

  研究室にこもったバージルの描く魔導回路をより熱心に覚え、書きとめていく。その内にヨアヒムは奇妙な事に気がついた。いや、今まで気が付かなかった事がおかしいくらいだったのだが。

  バージルが魔法陣を形成したり、書き換えたりするスピードが異常に早いのだ。とても人の手で描かれているとは思えない。しかし、バージルが詠唱によって魔導回路を形成させた形跡は、ヨアヒムのビジョンで見る限りでは、無かった。

  『研究室に入って確かめるしか無い』

  ヨアヒムは、恐る恐るバージルに研究室の掃除を申し出た。自分の召使として、夜の玩具として、すっかり信用していたバージルは、何の警戒心も無く、その申し出を快諾した。寧ろ、この所、家事に関しては殆どヘマをしなくなったヨアヒムに、あらぬ難癖をつけて折檻して遊ぶのに丁度良いとさえ思っていた。

  ヨアヒムは、バージルの蔵書からの知識により、魔道具の存在を疑っていた。いや寧ろ、使っていない方が不自然だと。バージルは魔法の発動に魔法陣以外の物を使っている形跡は、自分が見るビジョンの中では見られなかった。時折、森の中で冒険者の中の魔導師が、魔法の補助に杖を使っているような、そういうビジョンはバージルには無かった。魔法陣に自分の魔力を注ぎ込んで魔法を発動させているのだ。そんな高度な魔法陣を、人の手だけで、そう簡単に形成させたり、あの短時間で書き換えたりする事は不可能だと考えていた。

  魔力に敏感なヨアヒムにとって、バージルの研究室は、様々な魔導の色を帯びた一種のジャングルの様な場所だった。一応、研究内容が外部に漏れない様に魔法陣でシールドしてあった研究室は、ヨアヒムが外から見る分には、バージルが実験で形成する魔法陣の強いビジョンだけが見えていたのだが、中から覗けば様々な魔導の色の洪水だった。ヨアヒムは目眩を起こしながらも、なんとか目を慣らし、少しづつ、魔力を帯びた魔導書や、魔道具、魔法薬を見分けていった。そして、似通った系統の魔導色の本や道具や薬をまとめていった。とてもでは無いが、今はこの魔導色の洪水に慣れるので精一杯であり、目的の魔道具を探す余裕は無かった....

  さて、2時間も過ぎた頃、バージルが戻ってきた。そして目を丸くする。魔導に関する知識が殆ど無い筈のヨアヒムに研究室のきちんとした整理など不可能な筈だった。どうせ見かけだけ似ている物をまとめるのが精々だと。しかし....研究室はかつて無い程、きちんと系統だった整理が成されていた。バージルにも、こんな整理は無理である。思わず呟いた。

  「ヨアヒム....お前、一体、どうやって....」

  「なんとなく、似ている物をまとめただけです」

  本当は疲労困憊していたが、出来るだけ其れを隠して、入り口で直立不動の姿勢を保っていたヨアヒムにバージルは

  「まあ、悪くない。これからも頼もうか」

  そう言って、肩をポンと叩いて研究室のスペアキーを渡すと中に入って行った。こうしてヨアヒムは研究室の出入り自由の許可をもらい、様々な魔道具や薬や魔導書に触れる機会を得て、更に魔導に対する造詣を深め、更にバージルの研究内容を理解していくのだった。

  三度目の研究室の掃除で、ヨアヒムは目的の物を見つけ出した。魔力による自動高速書記を実行する魔導ペンとそのペン先だった。ペン先は沢山のスペアがあった。ヨアヒムはその内の5個を研究室から持ち出した。

  バージルが研究室にこもっている間に書庫で色々と試してみる。やはり魔力を必要とするのか、始めは作動しなかった。だが....試しに指先に付けて見た時、其れは起こった。指先で魔法陣を描くイメージを浮かべた瞬間に、魔法陣が瞬時に空中に描き出されたのだ。そして発動。周囲の魔素をかき集め凝縮し『魔力』にまで高まった瞬間に陣の魔法が作動して室内に風が起きた。これが生涯延々と使いづつける事となる、超高速自動書記による瞬時超低消費魔法が初めて成功した瞬間だった。何故、この魔道具だけが自分で使えるのかは、判らない。ただ、何かを描こうとしてイメージを浮かべる時だけ、僅かながら自身の指先から魔力が溢れる事だけは確かに見えた。ヨアヒムは一人呟く

  「躰の動きに付随する様な事なら、少しだけ魔力が使えるのかな?」

  果たしてヨアヒムの予想は的中した。そのお陰で躰の各所に見えない様に魔法陣を描けば、躰の動きに合わせて、魔法が発動して、動作の力強さや俊敏性が増す事が確認できた。しかし、夜となれば、地下牢で裸に剥かれて緊縛され、バージルに体の隅々までを虐められてしまう。ヨアヒムは昼間だけ其れを試すと、夕方には魔法陣を全て消していた。

  それから4年間、十八歳になり、とある事件とも言えない出来事により、ヨアヒムがバージルの元を去る頃には、ヨアヒムの知識も技術もバージルの其れを完全に上回っていた。それから....

  ............

  ........

  ....

  それから40年以上の月日が経った.....

  コロシアムの前に開いた、手品の道具や怪しげな魔導アイテムや日用雑貨などを売っている「よろず屋-夢庵」の店主になって早5年。店内で自らの芸(主にカードマジック)を披露しながら売り物の販売促進と、喫茶スペースにてお茶と羊羹を出して売上の足しにする日々。弟子である貴文(たかふみ)に店を手伝わせながら、そこそこ繁盛している。どちらかと言うと、貴文が実家経由で仕入れているお茶と、貴文が作っている羊羹の方が評判になりつつあるのだが。店も貴文の出身国である東夷風に作り、店長自ら紺の長着に茶の羽織と異国情緒を演出している。無論生活の為というのが大きいが、ここに店を出した理由といえば

  「まだまだ、もっと色々な魔法を見たいからのう....」

  もう世の栄達とか、富とか、色々と諦めてしまっているヨアヒム改めエドは、その一点だけにしか興味が動かなかった。裏で魔法関連のトラブルシューターをしているのも其れが理由だ。裏で暗躍する魔導師達には、いわゆる秘術という物を持っている者が多い。別に裏で暗躍する魔導師達に対する義憤などではない。もっと色々な魔法が見たい。其れだけである。魔導師に限らず人という物は、何かを奪うとなれば幾らでも無慈悲になる。そんな世の中で、自分が唯一興味を覚える物に対してだけ行動するのが悪い事だろうか?

  「ま、好きあったり、愛したりを、出来る方が、楽しいかもしれんがの....」

  そんな事を一人呟きながらお茶を啜り羊羹を囓る午後の一時....

  ............

  ........

  ....

  一方、ジーグランドに入国した一団が居た。壁を抜け、コロシアムの方へと馬車を走らせる。中には地味で目立たない服装だが、明らかに高価な布を使用した服をまとう5人が居た。その中の年長....膨よかな白いグレートピレニーズの老人が呟く。

  「今度は、間違いないのだな」

  年若い虎が頷く。

  「はい。ジョゼフ様に間違いないかと....」

  ふぅーと溜息混じりに老人が呟く。

  「兄上、今度こそ....必ず父上の贈り物、受け取ってくださいませ」

PRPR