003-010
リエルを煽る事に成功したダインでは有ったが、それ以上はリエルに手出しせずに他の牝と交わる事を優先していた。
ダイン不在の間、テガスの遊魔達の不満は高まっており、その解消を優先すると共にリエル自体を焦らす目的もあった。
溜め込むタイプの愛耶が次の相手に選ばれて、知的で冷静な普段が嘘に様に愛欲に呑まれた愛耶がダインに跨って腰を振っている、上げる嬌声は発情期の猫の鳴き声を数段凄まじくした様な声で、何も知らない者が聞けばさぞかし背筋を凍られる事だろう。
七実 「アイヤって見た目は可愛いのにやっぱり熊ですよね、ダイン様が襲われてますよ」
アーキア 「良い子ぶってても牝の本性はどうにも出来ないよね、まぁアキはこの身体にして貰ってから解ったんだけど」
真夏 「快楽の表現は人それぞれですけど、あのダイン様の言葉を失わせるぐらいの激しさですから、相当溜め込んでますね」
七実 「お姉ちゃん気質が強いから、直ぐに人に譲っちゃうんですよ、主張しないと損するとは言ってるんですが」
ファービ 「一番の姉がこんなのだから、アイヤに損な役が回ってますよね」
ファービは冷めた目線を七実に送るが、七実は全く意に返さない。
ニア 「いや、アイヤは元々こうにゃ、だからニャアもアイヤを頼ったし」
七実 「あれ、頼ってたんですか、アイヤ本人は嫌がらせだと思ってましたよ」
ニア 「頼ったというより頼りに行ったけど、何も出来なかったにゃ、でもお尻がムズムズして・・・」
真夏 「まぁ異形の時にはまともな思考なんて普通は持っていませんから、イレイサーの対応マニュアルにも異形にちゃんとして理性なんてないって書かれてましたよ、例外が多いみたいですけど、リエルも普通に暮らしていたんですよね」
アーキア 「うん、強くなった以外は普通だったよ、でも変な表情する事は有ったね、今だとアキにも解るけどアレ昂って発情していたんだよ」
真夏 「何となく解る気もしますね、暴力的な衝動を無理矢理抑え込むと弄りたくなるんですよ」
七実 「なんかマナの言葉とは思えませんけど」
ファービ 「ある種の魔力の暴走だよね、特にマナは魔力が高かったから余計に込み上げていたのかも、ファナは動いて発散してたけど」
七実 「リエルはムッツリスケベですね、ダイン様が好きそうですね」
真夏 「確かに好きそうですけど、ダイン様には大事な前提条件が有りますから、そしてリエルはその条件を満たしてますからね」
アーキア 「リィの悪い虫はアキが許さなかったから、けどその事をリィはアキに感謝してくれると思うよ」
リエルは虚な表情でダインと愛耶の交わりに魅入って聞こえていない様だった、ダインの仕掛けが直実にリエルに影響を与えている様だ。
七実 「アキよりもダイン様が気になる様ですね、それにしてもアイヤって熊ですよね、ナナも熊生態に詳しい訳じゃ有りませんけど、イメージの熊ですよ」
真夏 「ナナのイメージは多分本来とは違う物だとは思いますけど、普段のアイヤから想像出来ない様なケダモノぶりです、ダイン様に抱き付いて正にベアハッグですね」
ニア 「それだけ離したく無いんだにゃ、アイヤは普段見せないところが怖いにゃ」
七実 「解る気がします、沸点が高い為に少々の事では怒りませんけど、怒ると徹底的に相手を潰しに掛かりそうです」
真夏 「なら、しばらくはアイヤの好きにさせて上げましょう、ダイン様は大丈夫ですよね」
七実 「かなり搾られてるけど、ダイン様の精力って無尽蔵ですからね、堕すモノは幾らでも尻尾で生成してますからね」
ファービ 「あ、何か来そう、遂にファナの魔進化が始まるみたいだよ」
その言葉に会話していた遊魔達の視線がファービに集まる、ダインも会話をちゃんと聴いていた様で苦しそうに顔を傾けてファービの様子を伺っている。
そして真夏も自身の異変を感じた様でファービに耳打ちすると二人並んでダインが見やすい位置に移動して股を開いてお腹の変化を見せようとする。
七実 「そのお腹は重くは無いんですか、何だかさっきより膨らんでると思うんですけど」
真夏 「獣人状態だから全然大丈夫ですね、でもさお腹よりも汗がヤバいんですよ、毛がビッチョリと貼り付いてしまって」
真夏の言う通り、二人の身体から出た汗でその毛並みはびっしょり濡れて濡れ狐になっている、特に尻尾のフカフカが失われている様は有力なチャームポイントが台無しにされて何とも言えない悲壮感が漂っている。
七実 「道端で見つけると家に連れ帰っちゃうヤツだ、もちろん動物的な意味だけど」
ファービ 「ダイン様の事は崇拝してますけど、これはちょっと辛いですよ、何だか身体が震えて、隣のマナの体温がとても暖かく感じます」
真夏 「マナもそうです、でもこの震えって寒さじゃ無くて、何かこう別のモノなんですよ」
ファービ 「そうなのかな、確かに身体の芯から震えてる感じで寒さとは違うかも、でもマナはとっても暖かく感じますよ」
七実 「解説役のダイン様が虫の息ですからね、それだけ熊の淫欲が凄いわけですが・・・」
ダインを貪る事に夢中の愛耶には七実達の言葉など全く耳に届いていない、その上視覚からも外れているので、真夏とファービの異変などは全く察していないのだ。
おまけに愛耶の獣欲は衰えていない様で、まだしばらくダインは貪られてしまうだろう。
真夏 「遊魔は何があってもダイン様を信じるだけですよ、それに意地の悪いダイン様にはマナとファナの不安そうな顔も極上のスパイスだと思います」
七実 「あの表情では楽しんでる余裕は無さそうですけど、でも、文字通りの自分の蒔いた種ですから仕方無いですね」
真夏 「でもダイン様って熊のDNAとか持っていたんでしょうか?」
七実 「それがアイヤ別荘には色んな動物の肉が冷凍されていたんですよ、主に食用でしたけどちゃんと熊肉も有りました、他に変なのはワニとかも有りましたね」
真夏 「ワニですか、確かに淫魔型の尻尾に応用されてるかも知れません、ダイン様、尻尾の形が凄い方が気持ちいいとか言ってましたからね」
ファービ 「だからこその淫魔型というわけですか、獣人の尻尾って皆んなフカフカしてますから」
七実 「ダイン様の獣人は哺乳類ですからね、美意識的にワニ獣人とかは無さそうですし」
真夏 「やっぱり可愛い方がいいですよね、マナはダイン様のデザインに満足してますから」
ニア 「ダイン様のデザインは最高なのにゃ、ニャアは特に化け物から素晴らしい姿に変えて貰ったからとても感謝してるにゃ」
七実 「あの造形はなかなか興味深かったですがナナがああなるのは嫌ですね、ニアはずっとあのままだったんですよね」
ニア 「そうにゃ、両親にもバレてて迷惑掛けてたにゃ」
七実 「異形になった娘を庇う両親ですか悲惨な話ですね、でもニアは救われましたよね」
ニア 「でも両親似は辛い思いをさせたにゃ、結局ニャアは死んだ事になったから・・・」
真夏 「それは仕方有りませんよ、それに娘を亡くしたと見られる方が周りからの目がマシな筈です」
ニア 「それもそうにゃ、ニャアが居ない方が絶対に幸せにゃ、マナのお陰で心残りが無くなったにゃ」
七実 「もうナナ達がニアの家族ですからね、目一杯甘えてくれて結構ですよ」
ニア 「ナナは肉が薄くてゴツゴツしてるから嫌にゃ、スリスリするのは柔らかい肉のマナがいいにゃ」
真夏 「その言葉って何気に二人共にダメージ受けるんですけど」
七実 「ナナはそれほど気にしてませんけど、ナナはナナなだけで愛されてますし皆んなそうですよ、そもそもダイン様は愛せない人間を遊魔にはしませんから」
ニア 「異形の状態のニアも愛してくれたのにゃ」
七実 「アレは絶対に改造前提ですけどね、ですが人間だった頃の姿はダイン様の確認していたのでニアはちゃんと認められてますよ」
ファービ 「美人で処女ならば拒まないんじゃ無いですか」
真夏 「どうでしょう、ですがダイン様は自分で口説くよりも牝が言い寄ってくる方を確実に好んでますから、面倒くさがりなんですよ、だから自分からアピールしていかないと駄目ですよ、特にニアは押しが弱いですから、森で取った獲物なんてきっと評価されるのに」
ニア 「アレはニャアが楽しいからやってる事で褒めて貰うのが目的じゃないにゃ」
七実 「ニアって人間ベースの遊魔とは少し違ったところが有りますよね、同じ異形がベースになるリエルがどうなるのか楽しみですね」
真夏 「やっぱりナナが一番ダイン様に近いですよね、考え方がよく似てますよ」
七実 「嬉しい言葉ですね、つまりナナが頑張るとダイン様が喜んでくれるんですよ」
真夏 「それは誰でもだと思いますけど、確かにナナにはダイン様が好みそうなモノをちゃんと見極められると思いますね」
七実 「そうですよ、だからみんなナナに協力して下さいね、差し当たってのダインの興味はリエルでしょうから、ダイン様の代わりに色々と調べてみましょう」
アーキア 「なら、アキの出番だよね、もう回復してきたし」
七実 「体力面ではアーキアでもニアに及ばないんですね、淫魔型は丈夫で体力が有るって話でしたけど」
アーキア 「ニアと使う体力って根本的に違うんだよ柔軟性が必要なんだよね、アキはダイン様の激しさには応えられるけど、ニアのウネウネしたヤツは辛いんだよ、もっともアレに応じられる遊魔はいないと思うけど」
七実 「猫だからですね、ヤツら普通に土鍋に入ったりしますから、あの柔軟性で絡んでこられると確かに辛いかもしれません」
ニア 「ファナがニャアと張り合うからにゃ、ニャアの柔軟性はダイン様から与えられた特別なのにゃ」
真夏 「異形の持つ元々の力の様な気がしますが、それでリエルの異形としての力は若干の身体変化と肉体の強靭化、そして魔力強化ぐらいですかね」
七実 「再生能力とか異臭も有るかもしれませんよ、まぁ再生はともかく異臭は勘弁して欲しいですけど、ここは換気が難しいですし」
七実はニアに視線を向けて話している、異形三宅祥子の異臭の臭いは今でも七実の心に深く刻み込まれているのだ。
ニア 「でもニャアは猫だったけど、リエルには元になった動物がいたのかにゃ?」
アーキア 「強いて言うならオーガかな、強靭な肉体と頭の角ぐらいしか共通点無いけど、大体オーガって肉体派で魔術使わないって話だったし、伝承でも火炎魔術で身体を包まれながらも相手の術者を殴り殺したってぐらいだし」
七実 「ダイン様は異形能力は本人の憧れの具現化って言ってましたけど、リエルはプロレスラーにでも憧れていたんでしょうか?」
アーキア 「ナナ達の世界にはぷろれすらぁって生き物がいるわけ?」
真夏 「生き物というか職業ですね、武器を持たずに闘う剣闘士の様な者です」
アーキア 「ああ、魔拳士みたいな物だね、アキの世界では魔術も個人の技だとされていたから、魔術と素手格闘で闘う魔拳士は憧れの職業だったよ、主に男性向けだったけど、でも、凄い魔術で男を薙ぎ倒す格好良い女性の魔拳士もいたな、リィもその人は好きだったはず、というより女の子の憧れだったよね」
真夏 「格闘家が女性に人気って変な感じですね」
七実 「いや、日本でも人気だったよ、まぁ一般的では無かったけど、男性の好きと女性の好きじゃ意味が違うから、でもアキの好きは強さへの憧れだよね」
アーキア 「うん、そうだよ、そういえばあの頃アキはリィに負け無しだったから」
真夏 「よく喧嘩してたんですか?」
アーキア 「いや、近くの道場に二人で通ってたの、道場に行くと運動の授業が免除されたからね、授業で長距離走とかするよりも道場の方がマシだよね」
真夏 「教育習慣の違いですね、ですが向かない運動を強要されるよりもそっちの方がいいですよね、長距離走を授業カリキュラムに組み込んだ人間は死んで欲しいです」
七実 「いや、とっくに死んでると思うよ、問題は変えられない今の体制じゃないの」
ファービ 「二人ともダイン様みたいに本筋から話がズレて来てます、今はリエルを探らないと」
アーキア 「そうそう、その道場でアキとリィはよく勝負してたんだけど、初めはアキが圧勝してたわけ、それが一年ぐらいしたらリィの力が強くなってきて勝敗が逆転したんだよ、思えばあの頃にリィが今の髪型に変えたんだよね」
七実 「角を隠したわけですか」
ニア 「なるほどにゃ、ニャアの様に猫じゃ無くて、強い人を意識したから人に紛れられるぐらいの変化で済んだのにゃ」
アーキア 「でも人を超えた強さを想像しちゃったから、オーガみたいな角が生えたというわけか」
七実 「なるほどダイン様は能力を求めてましたので、人型に収まったわけですね、尻尾で丸呑みも好きですから合体して完全体になるアレを意識してたのかもしれませんけど」
真夏 「別に変なオチは期待してませんけど」
真夏はちゃんとツッコミを入れて七実をフォローしてあげる、おそらくこの場でこのネタをちゃんと理解出来るのは自分ぐらいだという予測があったからだ、そして真夏は目に入ったダインの表情が微笑んでいる事に気付いて、七実の予測がまんざら外れていない事を感じていた。
おまけ
ダインの思いやり ダイン主導での性交が行われているならばダインはもっと攻める形で愛耶を貪っているのだが、愛耶の嗜好を知るダインは敢えて愛耶主導の性交を行わせる事によって愛耶の満足を高めようとしている。
ダインは自身の遊魔侵蝕度を控える事によって主導権を愛耶に与えているが、その代償として身体能力がかなり低下している。
もし、ダインが完璧な遊魔状態ならば愛耶の体力を消耗させる程の性交を行えるのだが、遊魔の能力を控えている今の状態では逆に愛耶主導の性交で体力を消耗させてしまっている。