007-015
レ・ミュウとメファティの交尾は始まってから数時間続いていた、ダインはその様子をぼーっと眺めているだけに見えたが、その脳内ではメファティから得られた情報が整理されて今後の行動計画が練り上げられていた。
レ・ミュウ 「もう降参します、メティの乳量多くてミュウのお腹がパンパンです」
メファティ 「でも、出した分は母乳に周りますから吸い出さないと・・・あ、乳菓子を試してみましょう、ミュウ姉様の乳なら甘い乳菓子が作れる筈です」
レ・ミュウ 「そう言えばこの屋敷には大きな台所が有りましたよね・・・」
メファティ 「はい、元々徴税官達が滞在する屋敷なので上質な素材を蓄えています、具体的には良い小麦粉が用意されてます」
ダイン 「それは都合がいいですね、メティは焼き菓子は作れますよね?」
メファティ 「もちろんです、この村の特産の一つは山羊の乳製品ですから・・・でもあれは癖が強いのでメティは不満だったんです、でも遊魔の乳ならとっても美味しいのが作れますよ」
ダイン 「卵は有るんですか、卵を使うとふっくら柔らかい菓子が作れますし、プリンも作れますから」
メファティ 「村外れに鶏舎があるので大丈夫です、賢人様と天人様への貢物として肉も卵も届けられている筈です」
ダイン 「鶏肉ですか、この前の猛禽はかなり硬かったので楽しみです、二人が菓子作りをするなら私が料理しましょう、結果が明白な創造は楽しいですからね、この地域の食材も気になりますし」
レ・ミュウ 「主の料理は美味しいから大好きです、ミュウ楽しみです」
メファティ 「ダイン様自らが料理を作るんですか?」
ダイン 「料理も私の趣味の一つですから、共栄国では本職がいたので控えてましたが、ここなら思う存分腕を振えますよ、それに遊魔乳菓子は人に振る舞うには辛いですが、私の料理なら大丈夫ですよ」
メファティ 「それはこの村にとって最高の永栄ですね、ダイン様の料理が振る舞われるなんて」
ダイン 「まぁ、食材をちゃんと確認しないと何が出来るか解りませんけどね、あと二人にも手伝って貰うかも知れません」
ダインは妙にやる気の様だ、創造を好むダインは未知の食材に対する興味が収まらない様で、立ち上がって衣服を身に付けるとメファティを急がせる。
メファティの案内で台所に降りて来たダインは早速食材の確認を始め、メファティとレ・ミュウも菓子作りの準備を始めるのだが、ダインがメファティの問い掛ける事が多く、自身の仕事とダインへの対応でメファティは忙しい時を過ごすのだった。
数時間後、遊魔の料理はどちらも大体出来上がりつつあった、レ・ミュウとメファティの乳菓子は薪オーブンで焼き上げられている状態で、ダインの作る鍋料理は手の込んだつゆが完成して、今はしめのうどんを作っている段階だ。
布で包んだ生地を足踏みするダインは、メファティとレ・ミュウに好奇の視線で見つめられていた、うどんなど存在しない北部人類領域での小麦粉料理は殆どがパンで、有っても菓子ぐらいで、麺料理は存在しない。
メファティ 「パンの生地を足で踏むなんて初めて見ました、それで何か変わるのでしょうか?」
ダイン 「確かに生地を捏ねるのはパンに似てますが、これは全く別の料理です、こうやって生地を足踏みする事で麺にコシを与えるんですよ」
レ・ミュウ 「メンニコシという料理なんですね」
ダイン 「違います、生地を捏ねて薄くした物が麺でコシとは麺の弾力の事ですね、こうやって足踏みする事でコシを強くするんです、まぁ私も詳しくは知りませんけどね」
メファティ 「でも斬新な料理だと思います、あのスープはとても美味しそうですから」
ダイン 「鶏ガラを焼いてから、十分に煮込んでますからね、私はその道のプロでは有りませんが、焼く事で臭みが消えるのを意図してます」
レ・ミュウ 「それで美味しくなるのはミュウも解ってる、このスープだけでも絶品」
ダイン 「まだ時間が掛かりますけどね、この後生地を寝かす必要も有りますから、ですが美食を求めるには必要な時間です」
メファティ 「なら、先に乳菓子を召し上がって下さい、あと少しで焼き上がると思います」
ダイン 「そうしましょう、私の料理はまだ時間が掛かりそうですから」
メファティ 「ならパンも召し上がりますか、村長の家で生地を貰ったので一緒に焼いているんです」
ダイン 「それは嬉しいですね、土地の人間の味を知るのは重要な事ですから」
メファティ 「乳菓子ほど美味しくは有りませんよ」
メファティはダインの言葉に少し嫉妬している様だった、料理に自信が有り遊魔乳を手に入れた今のメファティは村一番の料理上手という自負があるのだ。
ダイン 「それは当然でしょう、遊魔乳菓子はこの世界で最高の甘味ですから、ですが人間に与えるのは止めてくださいね、仲間にする牝になら良いですけど男が食べると最悪衰弱死するかも知れません」
レ・ミュウ 「そんなに危険な物何ですか?」
ダイン 「強過ぎる強精剤ですからね、人間の身体には負担が大き過ぎるでしょう、私は大丈夫ですけど」
メファティ 「なら厳重に管理しないと行けませんね、一応山羊ミルクを使って同じ作り方した物も作っていますから、村人にはそっちですね」
ダイン 「メティのお薦めの娘が居れば使っても良いですよ、ただ私の好みはちゃんと理解して下さいね、駄目な者は絶対に駄目ですから」
メファティ 「この村にダイン様にお薦め出来る人材はいませんね、王都なら心当たりが有りますけど・・・でも処女かどうかは解りませんね」
ダイン 「普通人間じゃ見分けられませんからね、ですがメティのお薦めが居るとなれば王都にも行くべきでしょう」
レ・ミュウ 「北部人類圏の情報収集が目的でしたけど、余り長くなるとミュウが共栄国の姉様達に恨まれちゃいます」
メファティ 「メティが居るから大丈夫ですよ、それにダイン様が居なくても遊魔同士で慰め合うんですよね、ミュウ姉様との時間も最高でした」
ダイン 「それは何よりです、私が居なくても成り立つ社会が理想ですから、今人類大陸では遊魔社会の実験が行われています、そして実験には想定外の事態が起こるモノですから」
レ・ミュウ 「主に対して不都合な事も起こるかも知れませんよ?」
ダイン 「むしろ私はそれを求めているのかも知れません、遊魔は上手く行き過ぎてますから、試練という刺激も無いと求めてしまうモノなんですよ、地雷臭のするゲームを買ってしまうのに似てますね」
ダインの物言いが解らないレ・ミュウとメファティはキョトンとした顔をして見つめ合う。
メファティ 「例えは全然解りませんけど、王都に行くならメティが案内します、立場もダイン様の従者ですからね」
ダイン 「村滞在時のお世話係では?」
メファティ 「賢人様の意思は最優先ですから、賢人様が王都に行くなら誰にも止められません、当然、メティのお供は許されてますよね」
ダイン 「それはむしろ喜ばしいです、生まれたばかりの遊魔は一人にはさせたくありませんからね」
産まれたてのトルポやフェイベルには他に任せられる遊魔が居たからで、ダインはメファティに対してちゃんと責任を感じているのだ。
メファティが翼を持つ遊魔へと魔進化したのは、旅の同行を考えた為で始めから放置する気などダインには無いのだ、そしてダインの旅が続く限りお供の遊魔は増え続けて行くだろう。
ダインの料理が完成したところで、村長他村人から何人か選抜された者が一緒に食事する事になり、ダインの北部人類圏を知る旅が本格的に始まった。
その後、ダイン達は三日程この村に滞在してから王都に向かう事になる、滞在中に村人達に色々な事を教えて、威厳と尊敬を増したダインとレ・ミュウは南部で調達した食材の半数で物々交換を行って、この先の準備を万全に行った。
王都へは人間の脚で二週間ほど掛かる道のりらしいが、飛べる遊魔なら半日も有れば十分に到達出来る距離でもある。
村長 「メファティは従者としてお連れくだされ、その方がこの娘も喜びますわい」
ダイン 「本人の意思は確認してますのでそうします、ですが二度と村へは戻れないかも知れませんよ」
村長 「それがこの娘の宿命でしょうな、人には居着く者と旅立つ者がいますからのぉ、メファティは居着ける者で無いのは解っておったわい、この歳で男を好いておらなんだ」
ダイン 「なるほど納得の理由です、家事に長けて美しい娘ですが何処か家庭的では有りませんからね」
メファティ 「メティだってお嫁さんに憧れてますよ」
村長 「いや、お前は家を守る気は無かろうて、賢人様の妾はもっとも似合う立場じゃわい」
レ・ミュウ 「そうですね、これからも仲良くしましょう、主は一人で支えるには大き過ぎる方なので、メティがお供に加わってくれるのは心強いです」
村長 「天人様も認めてくれていて儂も安心ですじゃい」
ダイン 「メティを加えて仲が悪くなるなら加えませんよ、幸いメティとミュウは仲良くなれた様です」
ダインの言葉通り、楽しそうに会話しているレ・ミュウとメファティの姿に村長も安堵している様だ。
メファティの様子から賢人様に抱かれている事は間違い無さそうだが、それで嫉妬しない天人様はやはり人間では測れない広い心を持つ様だと、村長は納得していた。
村長 「では、道中ご達者で、ここより北に四時間ほど進めば次に村へと辿り着けます、道はメファティが知っておりますのでお任せ下さい」
ダイン 「ご案内ありがとうございます、ですが私達には歩かずとも飛んで移動出来るのですよ、それで南の砂漠も越えて来ました、メティは私とミュウの間に、手を繋げば落ちる事は有りませんよ」
ダインの言葉に三人手を繋いで飛行の準備に入る、遊魔姿で飛行するよりも効率は悪いが、ダイン達が空を飛べるという事実を広めた方が、この先の道中で不審がられる事が無いという判断だ、そう、賢人と天人の噂は近隣の村々まで広まって話題となっているのだ。
その後、ダイン達の旅は順調に続いた、空を飛べるという事実はダイン達が神出鬼没でも疑われない理由ともなり、空飛ぶ姿を見た北部民から更に畏敬を集める結果ともなった。
そして七日後、まだ噂も届いていない王都へとダイン達は到着していた、未明に到着した為に外周を囲む堀に掛けられた橋の検問は閉じられており、夜に到着して一夜を明かしていた荷馬車の後ろに並んで開門の時間を待つ。
ダイン 「思ったよりも大きな都ですね」
メファティ 「王都ディグランはディーラル王国の都で王国の西より中央に位置してます、ダイン様の求める人口などは解りませんが、堀の内側だけでも村の数百倍の広さですよ」
ダイン 「基準が無いのは大変ですね、人類圏の大都市から考えると人口は万を超えているでしょうね、十万はいって無いでしょうが・・・ですが混沌大陸の北部にここまでちゃんとした人類の国家が存在していたとは」
レ・ミュウ 「ミュウが耳長の頃は街程度と聞いてましたけど、人間の繁殖力は恐ろしいですね、耳長なら街のままですよ」
ダイン 「百人の耳長が千年経っても精々百二十人ぐらいでしょうから、ですが人間なら万ぐらいまで増えるんじゃ無いですか?」
ダインの言葉は適当だったが、意外と北部人類圏の状況を言い当てていた、レ・ミュウの知る頃は複数の村だけで構成されていた北部人類圏は約千年で人口二十万を超える国家へと成長し、独自の文化を持つ人類圏を構成しているのだ。
レ・ミュウ 「人間って逞しいですね、でも人類大陸の流刑者は流入してませんよね?」
メファティ 「メティが知る限り、南部の砂漠を越えて来た人はダイン様が初めてです、地の王の襲撃の伝承は有りますけど」
ダイン 「砂漠の坑道の事ですよね、時期的に考えて大陸に残った耳長が岩喰いの人類圏進出を阻止した様ですが、そこは本人に聞いた方が良さそうですね」
レ・ミュウ 「ミュウを見ればまた崇めてくれるんでしょうか?」
メファティ 「ディーラル国民の耳長に対する崇拝は何処でも同じだと思います、ミュウ姉様も十分に解ってますよね」
ダイン 「まぁ、それで楽な旅が出来ましたからね、食事や寝床がタダで提供されましたし、この分だと王都の耳長にも楽に面会出来るんじゃ無いですか」
レ・ミュウ 「既に主の考えが解ります、クフィカール使ってるから処女だと思ってますよね」
レ・ミュウは既にダインの思考が読めている、ダイン思考が反映された遊魔基本思考を得た結果ではあるが、短期間で国家を作り上げたダインのやり方の一つは権力者の掌握でもあり、その権力者が美しい処女ならばダインが遊魔に加えない理由などないのだ。
おまけ
ダインの私見パラメーター
魔龍レ・ミュウ 遊魔レ・ミュウ 遊魔龍レ・ミュウ
淫 35 淫 2300 淫 125
技 220 技 475 技 670
体 約32万 体 1500 体 約45万
魔 約23万 魔 145000 魔 約33万
変異体耳長から魔龍化した存在、本人曰く魔龍の中では一番弱いらしいが、ダインが生み出した耳長魔龍に比べて能力は格段に高い。
年齢は二千年以上で、耳長状態で齢を重ねる毎に魔力が徐々に高まって行き、十万を超えた辺りで魔龍化する、魔龍化した後も魔力の上昇は続き、レ・ミュウが一番弱いのは魔龍の中で一番若い個体だからかもしれない。
魔龍には個々に特技が有るらしく、魔龍レ・ミュウのそれは広範囲の魔力探知で有る、その範囲は混沌大陸西部からレブナン島までを範囲に収める様だ。
人、遊魔状態の時に魔龍体は異空間レイヤーに格納されており、消滅している訳では無い、この能力はダインが編み出した能力で、ある一定時期から全ての遊魔の人形態と遊魔形態の入れ替えは異空間レイヤーの切り替えで行われている。
遊魔龍状態の時に淫の値が高いのは、遊魔龍状態でも遊魔は交尾が可能である為だ、遊魔龍レ・ミュウの尻尾の先にはちゃんと尾ニプルが存在しており、遊魔龍同士の交尾はもちろん遊魔と遊魔龍の交尾も可能だ。