混沌探索編 第三十五話 人の欲

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  ダインの激しい攻めに対して、拒絶では無く悦びを示しているリリルカは自身の予期せぬ成長を感じていた、お尻から生え出した尻尾の感覚が強くなり、思う様に動く様になってきたのだ。

  そこでリリルカが求めたのはダインとの繋がりであった、リリルカの尻尾はその欲求を反映して成長してダインの右脚に絡み付いて行く、その行為はダインを独占したい意思の現れであり、思考が遊魔に染まっていない証でもある。

  ダイン 「尻尾という物が解ってきてる様ですね、リリルカの心が素直に現れていて良いですね」

  リリルカ 「賢人様をぉ離したくぅありませんけどぉ、動いて欲しいんですよぉ、だから邪魔しない尻尾でぇ繋いじゃいますぅ」

  メファティ 「独占欲の現れですね、これだから人間は争うんですよ、早く遊魔の思考に染め上げてあげないと・・・」

  遊魔思考に染まったメファティはリリルカの行いを浅ましいと感じていた、ダインを独占しようとする考えは今の遊魔には存在しないのだ。

  リリルカ 「メティにぃ嫌われるの嫌ぁ、メティとも仲良くしたいぃ」

  ダイン 「リリルカは欲張りですね、人間なら友情か恋愛か選択を迫られるかも知れませんが、遊魔なら問題有りませんね、私はメティの愛情もリリルカの愛情も受け入れますし、二人の間に亀裂など生じません、遊魔が私に愛される事は当然で、遊魔が遊魔を愛する事も当然です、例えそれが同性であっても」

  メファティ 「ダイン様のお言葉の通りです、メティはもう三天人と言われた妹達を愛してますから、天人様達が姉妹ってまだ慣れてませんがその内この違和感も無くなると思います」

  リリルカ 「それってぇ、リリルカがぁ天人様にもぉ、愛されるってぇ事ですよねぇ」

  ダイン 「そうなりますね、ディセルト、ディーティエ、ディーティルの三天人は既に私の遊魔ですから、リリルカも遊魔に加わって遊魔の繁栄に尽くしてもらいます」

  メファティ 「遊魔の繁栄というより、ダイン様の野望だと思いますけど・・・でもダイン様の野望の実現こそ遊魔の望みですからね」

  ダイン 「リリルカには酷かも知れませんが、私の野望の為には三天人を失うわけには行きません、そこで北部の守護者が住まう奇妙な山をリリルカに担当して貰うつもりです」

  ダインは申し訳無さそうにリリルカに告げる、だが、当のリリルカは芽生えつつある遊魔の力を感じて、悦びを感じている様だ。

  リリルカ 「それはぁ、願ったりぃ叶ったりぃですぅ、早く翼が欲しいぃ」

  ダインはリリルカの意思が固い事を確認すると、次の段階へ移行する事にする、リリルカの思考はかなり遊魔に染まった様で今が堕とし時なのだ。

  大きな翼の手でリリルカの両肩を固定して逃げ場を奪うと、肉槍の突き上げを深くして射精の準備に入る、そしてリリルカもダインの欲望が放たれるのを感じ取り、陰裂を前に突き出してその時に備える。

  深い突き上げの最到達点で肉槍が脈打つと堕液の放出が始まる、リリルカに堕される堕液は人間の雄の射精とは比較にならないほど多量で、一行に収まる気配など無い。

  リリルカの腹部は堕液が堕される度に徐々に膨れ上がって、その姿を妊婦の様に変化させて行く。

  リリルカ 「お腹にぃ凄いの来てますぅ、どんどん膨れちゃってますぅ」

  ダイン 「リリルカをより良い遊魔へと魔進化させるには、多くの堕液を注ぎ込む必要が有ります、既に尻尾の生えたリリルカの胎内は既に遊魔細胞が侵蝕して普通では不可能な拡張が可能ですから、まだまだ堕しますよ」

  脈打ちながら吐き出されるダインの堕液注入は未だ終わる気配は無いが、胎内に出せれた堕液は既にリリルカを侵蝕している、腹部の魔力が異様に増大して淫紋が浮かび上がって来たのだ、これはリリルカの卵子が堕液を受け入れて着床した証で、魔進化という戻れない道を進んでいる証だ。

  メファティ 「リリルカに遊魔の種が根付きました、そして身体に根を張って遊魔として開花するんですよね、正に新しい生が始まるんですよ」

  リリルカ 「賢人しゃまやメティの様にぃ、翼が生えるぅって事ですよねぇ」

  ダイン 「まぁ尻尾が一番遊魔の重要なところなんですけどね、ですが求められる役割から考えるとリリルカの翼はとても重要です、従来型より飛行性能を上げる意図も有りますから必ず私の元に戻って来て下さいよ」

  リリルカ 「リリルカぁ賢人しゃまのお側に置いてもらえるんでしゅね、誠心誠意おちゅかえしますぅ」

  ダイン 「私もリリルカの忠義に応えられる様頑張らないといけませんね、当面の目標はこのディーラル王国の掌握ですが・・・」

  メファティ 「三天人を従えたダイン様には予言に記された正当な権利が有りますよ、ディーラルの伝承では三天人全てを娶った者がディーラルの王となると語られてますからね・・・メティもまさか一日で達成するとは思いませんでしたけど・・・」

  ダイン 「三天人が人から隔離されていたのはその伝承の為というのも有るでしょうね、今回はそれで邪魔されずに進める事が出来ました」

  リリルカ 「その言い伝えぇ、ディーラルの建国以前からありましゅぅ」

  ダイン 「やはり北部の守護者の意思ですかね・・・今後の展開は記されているんですか?」

  リリルカ 「リリルカのぉ読んだ本には無かったですぅ、でも、王城にはぁ原本があるってぇ噂されてますよぉ」

  ダイン 「ふむ、ディセルトを王城担当に任命しましょうか、現権力層が予言で大人しく引き下がるとも思えませんし、別に排除でもいいんですが年頃の美姫でも居れば利用出来ますが・・・」

  メファティ 「それなら現国王の年の離れた妹が使えそうですね、メティより若くて美人だって話です、前国王にかなり可愛がられていてこの国一番の傑物を婿にするとの遺言が有るんですが、それってダイン様の事じゃ無いですか・・・」

  ダイン 「まぁ人間のという条件が無ければ私でしょうね、それに前国王が娘の幸せの為に残した遺言なら、遊魔以上の幸福など無いでしょう」

  ダインは淀み無く言い放つ、ダイン也に遊魔に幸福を与えているという自信があるのだ、そして、ここにはそれを否定する者は存在しない。

  メファティ 「幸福な牝が増えるのは喜ばしい事です、リリルカも幸せですよね」

  リリルカ 「はいぃ、賢人しゃまに満たされるのとっても気持ちいいでしゅぅ、こんな幸福が存在してたなんてぇ」

  パンパンに膨れ上がった腹を撫でながらリリルカが応える、その膨れ上がった腹からは淫紋が全身へと拡がって来ており、魔進化への準備は着実に進んでいる。

  そして、堕液を堕し終わったダインが肉槍を抜くと、流れ出たドス黒い堕液が意思を持つかの様に陰裂内へと逆流して行く、まるで液体自体に意思が有るかの様に。

  ダイン 「後は時間が解決してくれます、もともとリリルカの身体、いや北部の人類自体が魔進化との相性が良いみたいですからね、尻尾の侵蝕に対する拒絶反応もほとんど無かったですし」

  メファティ、リリルカと北部人類を魔進化させたダインは、二人の結果から北部人類の魔術抵抗の低さを感じとっていた、魔術の行使されない社会で抵抗力が低下しているのか、元々そういった人種なのかはわからないが、遊魔を受け入れる土壌は人類大陸人類より高いのは間違い無い。

  メファティ 「魔進化する前から尻尾生えてましたしね」

  ダイン 「あれは時間の節約ですね、かつてこの大陸に侵攻した魔王ザキトスのやり方なんですがそのままでは成功率低いんですよ、私はちゃんと改良してますけど、大陸南部の魔族の事は伝えられて無いんですよね?」

  メファティ 「南部の砂漠が禁忌の土地ですから、地の王の侵攻の時も砂漠には踏み込まなかったと聞いてます、天人様達は別ですけど・・・だからダイン様が南から来たと言われても大丈夫だったんですよ、ミュウ姉居なかったら処刑されてたかも」

  ダイン 「砂漠はそんなにも恐れられているんですか、色々怪しげな痕跡は有りましたけど」

  リリルカ 「その話し聞きたいです、文献にも砂漠の事は書かれて無いんですよ」

  ダイン 「完全な魔進化を遂げれば、私やミュウの記憶を見る事が可能になるので楽しみにしていて下さい、リリルカにはディーラル攻略の参謀を務めて貰いたいですから、地理には詳しいですよね」

  リリルカ 「確かに遺跡の探索などで国中に行った事有りますけど、戦には疎いですよ」

  メファティ 「ユーマの前ではこの国の武力なんてほぼ無意味なんですよ、ダイン様は天人様達よりも凄い巨人魔導具を持ってますから、メティも実物は見てませんが巨人魔導具を運べる巨大な巨人魔導具も存在してます」

  リリルカ 「はぁ、何だかよく解りませんね、どの道三天人様を娶った賢人様がこの国の王である事は揺るがないと思います」

  ダイン 「たかが伝承ですよね?」

  リリルカ 「その伝承でディーラルは救われてますから、もし伝承通りに天人様達が現れなければ今のディーティル王国は存在して無いでしょうから、そう本来ディーラルは天人様を王とする国家であるべきなんですよ」

  ダイン 「現国王はそれほど有能では無いんですか?」

  メファティ 「ダイン様以上に有能な者などいませんが・・・現国王は凡庸ですね、一族を大事にし過ぎて良いように使われてます」

  ダイン 「まぁ、今はディーラル王家よりも先ずは北方の守護者ですから」

  メファティ 「あの戦力を持つダイン様が恐れてるって不思議に思えます、戦って負けるとは思い難いですけど」

  ダイン 「いや、奇妙な山には私が保有する以上の魔導具が有りそうです、そもそも上に乗る山が巨大な魔導具だと思いますよ」

  リリルカ 「有り得るかも知れません、自然にあんな山が出来るとは思えませんし・・・はぁ、何だか熱いですね」

  リリルカの身体は淫紋が拡がり埋め尽くそうとしている、急激な腹部の膨張に対して痛みなどの負担は無い様だが、紋様の拡大に伴う魔導細胞の侵蝕は熱となってリリルカを焦がしている様だ。

  ダイン 「北部の人間は魔力に慣れていないんですよ、魔力が熱に変換されるのは魔術の基礎の様で、慣れない身体の魔力に対する免疫の現れなのかも知れません」

  メファティ 「魔力に慣れるのですか・・・確かに耳長達は熱が出ている感じはしてませんでしたね、あの娘達は普通に魔術が使えましたから」

  ダイン 「遊魔も魔術適性高いですからね、遊魔の飛行は魔術と魔導の複合で、翼は生体魔導具とも言えるモノですので、メファティも魔力を込めるだけで使えましたよね?」

  メファティ 「はい、扱い方は頭に入ってましたから、メティも難なく飛べちゃってます」

  リリルカ 「でも、飛ぶって怖く無いんですか?」

  ダイン 「飛ぶのが怖いんじゃ無くて、落ちるのが怖いんですよ、基本遊魔が飛ぶ時は浮遊魔術を併用してますので落ちる事は無いんですよ」

  メファティ 「あのふんわりしたやつですね、推力を止めてふらりと降りるの好きなんですよ」

  リリルカ 「メファティは飛ぶ事が楽しいみたいです、リリルカも早く慣れないと」

  ダイン 「多分、メティとリリルカの飛ぶ感覚はかなり違うと思いますけど、リリルカの方が楽に飛べますね、理由は魔進化が終われば解ると思いますが・・・」

  メファティ 「メティはミュウ姉と余り変わらないのに、三天人とかリリルカは狡いですよ」

  ダイン 「メファティ達が一番バランスの取れた遊魔なんですけどね、リリルカやディセルト達は機動力には優れてますが防御は弱いです、鱗皮の防御力は毛皮などより数段上ですからね」

  メファティ 「でも、ダイン様って柔らかい毛並み好きですよね、メティちゃんと知ってますよ、毛並みが恋しいから飛べる獣型を模索したんですよね?」

  ダイン 「まぁ一人の遊魔で複数の効果を持てばお得ですから、そもそも遊魔には無駄など有りませんし」

  リリルカ 「あの・・・ちょっと眠くなって来ました、眠るご無礼をお許し下さい」

  ダイン 「人の思考から遊魔思考へと切り替わるんですよ、次に目が覚める時は立派な遊魔ですから気にせずに休んで下さい」

  ダインの言葉に安心したのか、目を閉じたリリルカは直ぐに意識を失った様だ、既に紋様は全身を覆っており、背中には紋様が濃く集中しているところが何ヶ所か有る。

  それらの部分は遊魔細胞が活性化している部分でもありリリルカの魔進化が順調に進んでいる現れでもある。

  おまけ

  ダインとってのディーラル ディーラル王国という混沌大陸北部人類圏はダインに新しい遊魔国家の構想を抱かせた、ユーマ共栄国国土よりも遥かに広い土地と多い人口それと豊かな資源、何より人類大陸より隔絶された土地はダインがその能力を発揮するのに打ってつけの場所で、混沌大陸への進出も視野に入れていたダインにとって天からの贈り物とも言える土地である。

  そして、国に根付く預言を利用すればダインの王位に正当性を持たせる事が可能でもあり、結果、ダインは一日で三天人を取り込んで国家掌握を進めようとしたが、事はそう単純では無かった。

  ディーラル王国には北部の守護者と目される高度知性体、他にも百五十年の沈黙を破って再侵攻を画策する地の王など、解決すべき問題が山積みで、この二勢力との争いを制した時こそ、ダインは混沌大陸北部人類圏を手中に納めたといっていいだろう。