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大学生男子がお金を出して同級生虎獣人のオナホになったあとの話
◆◆◆
「ぁ……っ、ぅ……ッん!」
夜中の公園。ぼんやりと古い照明の灯るトイレの中でくぐもった二人の声が、リズミカルな殴打音に交ざる。濡れた毛皮が、人の毛の無い肌を叩いて小気味良い音を奏でている。
「ぉ、――ッ、イく、ぞっ」
虎獣人――武雄吼がその石突で尻の中をかき回してやれば、抱かれる人間の男は情けなく嘶き、その屹立から涙を溢す。
パチンコ屋で出会ったその変態男は、吼にとって都合の良い性欲の発散相手だった。始めこそ金を貰って掘っていたが、大学でその顔を見かけてからは止めた。連絡すれば精壺にしてやる事と、大学では関わらない事を決めた。
吼の言葉にこの変態は従う。
小振りな吼の包茎を見ても嘲ずに奉仕する人吉純太という道具。俺が犯して、床に無様に種を吐き出させている。そんな支配欲が満たされる快楽、もう手放す事も考えられない。
「そんじゃ、またな」
媚びるような目で見上げる純太に短く告げて、吼は来慣れたトイレを出ていく。
その背を見つめる視線に、気付くことも無く。
◇◇◇
(少し早かったかな)
純太は、スマホの時計を眺めて画面の数字を再確認する。
メッセージで来た時間まではまだ少しある。ゲームでもして適当に時間を潰そうか。そんな事を考えている、その時。
背後に誰かの気配が立った。
「よお、待ったか?」
掛けられた声に純太が振り向く。だが、純太は振り向きながらも、その声に違和感を覚える。
吼の声じゃない。
彼の声はもっと通る声だ。今の声は濁ったような掠れがあった。
そして、振り返った先にいた人物は、やはり吼ではなかった。
「……な、なんですか?」
其処にいたのは、土方の服を着た豚獣人だった。ニタニタとした笑みで純太の体を舐めるように見つめる。
「すみません……っ」
怖じ気が走る。純太は固まる足を奮い起たせ、彼の横を通り抜けようとするが、胴体に片腕を回された。太っているように見える体は全身が固い筋肉に覆われている。振りほどく所か、微動だにしない。
そのまま純太はトイレの奥に連れていかれていく。いつも純太と吼がセックスをする場所。
「へへ、なに怯えてやがんだよ」
「……っ」
慣れた風景に、見慣れない人影。豚の男は、ニッカポッカの前合わせのジッパーを下ろして、中から浅黒い肉芋を取り出す。
「見てるぜ? ここでお前らがヤってるとこ」
汗の籠った臭いが鼻を突く。豚の指が太い包茎を擦ると、それはどんどん膨らんでいく。
見られた。純太は愕然とその事実に打ちのめされながら、目の前で昂っていく雄を見つめる。純太が知る中、最も大きいだろうそれ。
逃がしてもらえない。
「ほら、咥えろ」
鈴口が唇に押し付けられる。剥けた皮の中にへばりつく白い垢が、強烈な酸い臭いを発して押し寄せてくる。揺らす雄茎から漏れる先走りが唇に塗りたくられる。
「おーしおし、出来んじゃねえか。いつも通り舌使え?」
堪らず口を開けば、臭いの塊が奥へと遠慮なく侵入り込んできた。純太は吐き気を抑え込みながら、舌を這わせていく。
「あぁ……、そうそう、たまんねえな」
ヌジュク、グチュ。舌の上を転がるざらついた粉の感触。溢れてくる唾液に混ぜてどうにか飲み下せば、豚は血管で凸凹になった剛直を純太の口から引きずり出すと、唾液を泡立てるように扱きながら純太を見下ろす。
醜いナメクジのような太い舌がその口を舐め摩る。
「じゃ、ケツ出せ」
雫を溢す良く育った茄子のような質量。それを前に、純太は従うしか無かった。
◆◆◆
「はぁ、は……、はあ……」
息が荒くなる。
いつものトイレの中。
「あぁッ、ア゛っ、あ……ぅくッ、ん……ぁッ!」
「なんだ結構イイじゃねえか。あんな粗チンにゃ勿体ねえマンコだ!」
純太が犯されている様を吼は呆然と眺めていた。
「あ、ぐ、ぅ! ……も、ヤめ……ッ」
「嫌がる割にチンポもびんびんじゃねえか、種汁ダラダラでよ」
見知らぬ豚に後孔を穿たれ、腰がぶつかる度に聞いたことの無いような声が弾ける。
「お、ケツ締まったな? 詰られて嬉しいか変態。どうだ、おっちゃんの肉便器になるか、毎日犯してやるぜ」
下着の中で痛いほどに吼の男根が腫れ上がっている。
純太の声に否応なく興奮して、その声を上げさせているのが自分ではないという事に感情が揺れ動く。
「お粗末なチンコに比べて俺のは良いだろ? 鳴いてばっかねえで答えろよ」
「ぁ、っ……う、あ」
答えない。それでも吼には分かった――いや、あの豚の男もそうだろう。
「まあ、こんだけヨガってりゃ、一目瞭然だわなあ! おい、そろそろイくぞ、……イくぞッ!」
ぎり、と歯を噛んだ。躊躇っていた領域に吼が脚を踏み入れると同時、男が純太の中へと腰を強くぶつける。射精するのだと見て分かる。
「ぁ……ッ、づ」
純太の声。どぼりと純太の尻と豚の性器の隙間から、濃い白濁が塊になって零れ落ちていく。
「離れろ、クソブタッ!」
視界が真っ赤に染まるような怒りが吼の脳を揺さぶった。
「……ぁ」
純太の目が見開かれる。だが、その口から声が発されるより早く――速く、吼の体が猛進する。
恍惚に浸る豚の横顔に、拳が容赦なく突き刺さった。
◆◆◆
その後、吼は純太をマンションに連れて帰った。解放された後泣き崩れた彼を放って置くことは出来なかったから。
シャワーを浴びたい。消え入るように言った純太を風呂場に案内して、畳まれた純太の服を洗濯機に放り込んだ。
豚の臭いが染み付いている気がした。シャワーの音が途切れては、再開する。嗚咽と嘔吐、床を叩く水音。吼はそれから目を逸らすように、着替えを探しに脱衣所を離れた。
「……ありがと」
バスタオルを体に巻いて風呂場から出てきた純太は、目を泣き腫らし赤くしていた。
「いや……、殴られたりしてないか?」
「だ、大丈夫」
言いつつ、純太はバスタオルの袂を締めた。何か隠そうとしている。吼は、静まりかけていた怒りがまたしても噴出しそうになるのを抑え込み、バスタオルを握る。
一瞬、純太が怯えたようにびくりと跳ねた。
「見せろよ」
奪うようにタオルを剥がす。だらしない、小太りの男。思えば始めてみる純太の裸体、そのかしこに刻まれた半月上の赤い点線。
「はは、その、噛まれて」
無理をした下手な笑いもうざったいだけだ。吼は、豚が純太の体につけた痣を数える。まるであの豚が、俺のものだと嘲笑っているような気がする。
「……っ、ぁ?」
嗚咽が込み上げる。吼の瞳からボロボロと涙が零れていくのを、純太は静かに見ていた。純太の腕が引かれる。歯形の上に虎の牙が触れる。
「いっ……」
皮を牙が破って、血が滲む。ざらつく舌が労るように傷を舐めた。
「……違う」
吼は唸るように言う。
「俺のもんだ、コイツは俺の……ッ」
純太から離れた吼は乱暴に服を脱ぎ捨てた。上着も下着も一緒くたに床に放る。
「っ……は、ぁ」
涙が止まらない、ミキサーに掛けられたような感情が吼の中で渦巻く。ただ、証明しなければと気が逸る。
吼は、脈打つ屹立を握る。純太が犯されている時から煽られ続けているそれは、僅かに鈴口を覗かせる包皮の先から床に透明な糸を垂らしている。
根本に引いても殆ど剥けやしない。大きさだって、あの豚はおろか、純太と比べても一回りは足りない。
その小さな雄根に肉欲を漲らせながら、吼は純太の肩を掴む。床に押さえ込み、脚を抱え上げる。
「え、あ……」
純太は困惑したように吼を見上げる。これだけ近くで純太の顔を見たことは今まで無かった。
吼が一番知る純太の姿は、背を向ける姿。一度として向き合って交わった事はない。頬を伝う涙が純太の顔に落ちる。
「――ぁ、……ッく」
吼は、浮かせた純太の腰に情動を沈み込ませていく。
嫌がれば、止めていた。二度と会うことは無かった。だが、純太は嫌がらない。喉を鳴らし、挿入される吼の熱に嬌声を上げる。
角度が違うからか、感触が少し違う。ごこりと道中に触れるのは、肉か骨か。
滑る感触はない。シャワーを浴びた時に中も流したのか。だとしても、吼は許せなかった。この中に吼以外の子種が放たれた、その事が許せない。
「……っ、ぅぐ……ふっ、……っ、のッ」
次第に抽挿を激しく、純太の体を抉り取るように。その襞に触れた豚の名残を削ぎ落とすように、熱を擦りつける。
「あっ……ぁ、んぁ……あッ、ぃ、ぁあッ!!」
「ん……っぐ、ぁ」
首に見えた歯形をかき消すように牙を立てる。苦痛の声と共に内壁が狭まり、抉じ開けるように摩擦する肉茎が、堪らずにマグマを放出する。
しかし吼はまだ治まらない。まだ固く張り詰めたままの屹立を動かす。
「ぁ、ぐ……ん、ぁ……ッ」
首から牙を離し、純太の目を見ながら腰を振る。
ズッチュ、グチュ。と吐き出した白濁が絡まる挿入音に揺れる純太の瞳は潤みながら吼を見上げる。
「ぁ……っ、ん、も……っと」
純太が吼を見上げる。無造作に置かれていた腕が吼の脇腹を抱くように伸びる。萎びていた純太の逸物が、次第に膨らんでいる。
「もっと、掘って……ッ」
「――ッ」
「ッ、ぁ――ッ!」
ズ、パンッ! 文字通りに腰がぶつかる振動が純太の脳天まで突き抜ける。
吐精の最中に、次へのストロークを再開する。何度も、何度も吼は純太の中に注ぎ込み、純太は吼の精液を絞り出す。
何度も吐き出した白濁が秘孔の縁から溢れ出る頃に、漸く吼の腰が落ち着きを見せた。鼻は精液の香りしかしない。
涙はまだ流れている。
感情が追い付いていない。ただ、目の前の存在を認識したいと。
その顔を見つめた。
「大丈夫?」
「……、……ぁ?」
その声が吼の耳に触れた瞬間に、ざわり、と頭の中に埋もれていた記憶が、瓦礫を掻き分けるように浮かび上がってきていた。
◆◆◆
「お前がやったんだろ?」
高校の時、職員室に呼び出された吼は、藪から棒に教師にそんな言葉を投げられた。
それが、不登校になった生徒へのイジメに関する言葉だとすぐに分かった。
「やってねえ」
否定した。それは不良としての反抗ではなく、実際に身に覚えのない――いわゆる冤罪だった。
「見たって言う生徒がいるんだよ」
「は? どいつ?」
「誰かは言えない」
知らない。吼はそんな覚えはなかった。だが、受験勉強の最中、吼の頭に過ったのは見知らぬイジメの犯人として烙印が押される、という怒りと焦り。
「今ならまだ穏便に――」
「やってねえ、つってんだろッ!」
気付けば叫んでいた。職員室の空気が凍り付く。
向けられる嫌悪の視線。
教師が聖者でないと知っている。よく知っている。それでも彼らは、権力者だ。急速に冷えていく頭でその視線を受け止め、拳を握った。
今この瞬間に、吼は自分が『悪者』になったのだと理解した。してしまった。冷や汗が伝う。
「あの……先生」
全部終わったと思ったその時、横から教師に話しかける生徒がいた。そいつは吼を見ずに教師に言う。
「武雄君、最近すぐ帰ってるので、そんな暇無いと……」
「……いや、でもだな」
「それに……」
「まさかお前もイジメ……」
二、三、教師はその生徒と話をすると、渋るように吼に謝罪して、帰っていいぞと告げる。
その間、吼はただ押し黙っていた。何か声を発せばそれを責められるような気がして。
「え、と……大丈夫?」
その態度にまた腹を立てた吼は、なにか話しかけてきたその生徒を押し退け、そそくさと職員室を後にしたが、思えばあれは。
あの生徒は。
あの、誰かは。どんな顔をしていた?
◇◇◇
「……お前、高校の」
吼が、じいと純太の顔を見下ろして言う。
続く言葉の代わりに、見開いた目からまた涙が溢れてくる。
「ごめん、……ごめん、俺……」
泣きながら謝る吼は、純太を抱き締めて苦しそうに何度もごめんを呟く。
「いいよ、僕は……いいんだ」
純太は、腕を彼の背中へと回し、優しく抱き締めかえす。
そのまま、ゆっくりと時間は流れ――。
◆◆◆
練習終わりにシャワーを浴び終わった時、スマホが震えて、メッセージの着信を伝える。
吼は、パンツを手にしながら、着替えよりもそっちを優先する。
開く。読む。
勝ち気な笑みが吼の顔に広がった。
「んじゃお先に!」
チームメイトにそう告げると、急ぐように吼は帰っていった。
恋人の待つマンションのワンルームへと。
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