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プロローグ 獣人の世界へ
僕は獣が好きだ(特に虎と熊)。獣人が出てくるゲームを中心にやっていたために僕はケモナーになってしまっていた。これはもちろん誰にも内緒である。僕は今高校1年で16歳。友達なんて小学生の時からいないので一人きりになっていた。そんな僕に思いもよらないことが起きようとしていた…。
キーンコーン……
(やっと帰る時間か……。)
鐘が鳴り生徒達は帰る準備をしている。僕も帰ろうと思って鞄を持ち教室を出ようとした。が、その時誰かにぶつかってしまう。
「す、すみません!大丈夫でしたか?」
「ああ。」
「あの…通りたいのですが…「駄目だ」」
言い終わる前に言われてしまった…なんか頑固な人と逢ってしまったようだ。目の前にはぶつかった誰かの体があるのだが銀色の毛がびっしりと生えている。手を見ると鋭い爪があり肉球がついていた。そして視線を上にあげてみると獣のような耳=獣耳がついていた。そう、目の前にいたのは獣人である。しかも僕が大好きな虎獣人である。
「お前を探していた。一緒に来てくれ。」
いきなり腕を掴まれる。物凄い力だったが僕は抵抗して振り払った。
「いきなりなんですか!?やめてください!!」
と反論して離れようとするが虎獣人は無言で近寄ってくる。僕を探していたと言ってたけど……。
「ここは危険だ。安全な場所に行こう。」
「危険って…どういうことですか?」
「話せば長くなる、今は移動するんだ。」
「ひ、人違いでは…」
「間違いない、お前だ。」
「貴方なんて知りません!来ないで下さい!」
「頑冥な……」
と言いながら虎獣人は僕の前で跪いた。
「御前を離れず忠誠を誓うと制約する。」
「な、何を……?」
「赦す、と」
「赦す……?」
「命が惜しくないのか?早く言うんだ。」
「ゆ、赦す……」
そう言った瞬間虎獣人に体を抱えられてしまう。
「お前、軽すぎるぞ。ちゃんと食べてるのか?」
余計なお世話である。そう思っている間に虎獣人は教室から出て屋上に向かっていた。周りにはまだ人がいるので巻き込ませたくないと思ったのだろう。
「くっ…奴が来てしまった。早くしてれば…すまんが少し大人しくしててくれ。」
屋上に辿り着いた時虎獣人は僕を降ろし空を見る。遠くからでも見えるけど鳥のようなものがこっちに来ていた。それにしても随分大きいような…。それを見た僕は倒れてしまうのだった。
「あいつの狙いはお前だ。絶対に動くなよ。リュード!奴を片付けるぞ!」
虎獣人が名前を呼ぶと影からもう一人の虎獣人が現れる。彼は執事服を着ているようで…とりあえずお供のようなものかな?リュードという虎獣人は鳥のようなものに向かうと銃を取り出し発砲した。弾は全弾当たり相手は地面に叩きつけられた。
「…こいつは胡鳥だな。俺がこっちに来る時に一緒についてきたようだ。確か災いの時に出てくる厄介者だったな…まさか俺がこの世界に来た時に出てきた…ってことはないよな?」
「それはありません。獣人の世界は平和ですので安心して下さい。とりあえず坊ちゃま…無事で何よりです。では私は向こうでお待ちして…おや?人族ではありませぬか?もう恋人を見つけられたのですか?」
「こいつ…気絶してるな。あの光景を見たのだから無理もない。さっさと移動するか。」
そう言うと虎獣人は僕を担ぎ再び移動するのだった…。
[newpage]
目的地に着いた時に僕は目を覚ます。そこで漸く解放されたのたが…
「こ、ここは…海!?」
「やっと目が覚めたか。さっきはすまなかったな。俺はシロン。お前はこれから俺の世界…獣人の世界に連れて行くところだった。」
獣人の世界…か。本当にあるんだ。そんな所に連れて行く理由はわからないけど聞いても無駄だと思い素直に頷いてしまっていた。
「素直だな…じゃあ準備するから待ってろ。」
シロンはいきなり服を脱ぐと僕の方に放り投げる。持ってろと言いたいのか?そして獣の姿へと変わる。
『乗れ。後しっかり掴まっていろ。』
獣の姿は本当にモフモフしている。思わず耳を触っていた。シロンは少し気持ちよさそうにしていた。背中に乗ってみるとやはりモフモフで…触りまくっていた。
『気に入ったか?じゃあ行くぞ。』
シロンが移動すると同時に海に穴が開く。そこに飛び込むと風景がガラっと変わる。辺りには何もないけど…
『奴がきてしまった。少し急ぐぞ。』
シロンはそう言うとスピードをあげる。その時海のスレスレを走っていることに今気付いた。
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