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俺は熊本雄太郎。熊獣人で三十路を迎えたが未だに独身。苗字の通り熊本に棲んでいて十年サラリーマンとして仕事をしていた。今は両親のもとを離れ東京に引っ越した。疲労感を感じながら仕事に励んでいる…と言いたいところだが何しろ俺に合う仕事がないのだ。更にアパートやマンションに棲もうにも金がなく両親の仕送りでもギリギリ足りない。一番酷かったのが『熊獣人のおっさんお断り』の看板が立っていた事。熊獣人ってそんなにおっさんに見えるのだろうか…。とー
「お!おっさん!金出せよ。」
「だ·れ·が·おっさんだ!!俺はまだ三十路だ!」
「んなこと言われても…どう見てもおっさんだろ?そんな腹してる奴はおっさんに見えてしょうがないだろ?」
俺はガチムチでぽっこりお腹の体型だからな…おっさんに見えるのは仕方がないが…。やはり気性が荒すぎて落ち着きがない人族に絡まれた。こんな奴ら相手にしても仕方がないな…さっさと追い払ってしまうか。
「俺はお前らとは相手にしないぞ!殴られたくないならさっさと消えろ!!」
「熊のおっさん…金出せばさっさと消えるから。」
「俺は…一文無しだ。財布も何も持ってない。」
「はぁ!?おっさんの癖に一文無しかよ…お前ら!ずらかるぞ!!」
やっといなくなった…財布は持っていたが騙せたようだ。しかしこれ以上歩き回るとまた絡まれそうだな。仕方ない、人気のない公園にでも行くか…。[newpage]
とりあえず公園に来てみたが昼前なので人気がある。しかもすれ違う度におっさんと言われるのがかなり最悪である。とりあえず俺はベンチに腰掛け夜になるまでここにいようと思った。夜なら人族と逢うことも滅多にないだろうが…それより腹減ったな…。ここまで来るのに店を覗いて来たのだがどこも人族の営業しているので入るのは遠慮した。暫くこのままホームレスかな…。とー
「あ、あの…大丈夫ですか?」
また人族に絡まれたか…でもあいつらと違い大人しそうなのが来たな。だがそれでも話しかけられても困るので無視していた。しかし…
「お腹…減ってるんですか?何か食べたいものありますか?私が何か買ってきましょうか?」
「俺は人族には絡まれたくないんだ。話しかけられても困る。あっち行ってろ。」
「…はい。すみませんでした…。でもほっとけないです。また人族に絡まれるか心配で…。」
「いいからあっち行ってろ。もういいから…。」
人族はそうですかと言わんばかりの顔で俺の前から去っていった。それでいい。誰にも話しかけられたくない。しかし…あの人族は親切だったな…。そして夜になる。辺りは真っ暗だが街灯の光が俺を照らす。人気のない公園で俺はベンチに横たわり寝ることにした。がー
「…すみません。ここでは寝ないで下さい。」
昼間逢った人族がまた俺の前に現れた。手には袋をもっている。その人族は俺の隣に腰掛けると袋を俺に手渡した。中には弁当と飲料が入っていたが俺は人族に袋を突き返してしまった。
「悪いな、それはお前が食べてくれ。」
「すみません…コンビニで働いてるんですがこれしか残ってなかったので…どうぞ。」
「…いいのか?俺…獣人だぞ?俺と一緒にいたらお前まで絡まれるぞ?」
「私も独り身なのでよく絡まれます。両親は三年前に亡くなって…独りになってしまいました。もう慣れてしまいましたけどね。」
「本当にいいんだな?じゃあ…ありがたくもらうぞ。」
俺は人族から弁当と飲料を受け取った。中には俺の大好物なものばかりで…思わず唾を飲み込んだ。
「それより…これからどうされるのですか?獣人でも棲めるシェアハウスがあるんですけど…どうですか?」
人族はシェアハウスのビラを俺に手渡した。場所はこの近くでしかも獣人も棲めるのか。行くところもなかったから嬉しい限りである。
「もしかして…連れて行ってくれるのか?」
「はい。私の働いているコンビニに近いところにあります。そこは獣人でも入れますので大丈夫ですよ。」
本当に親切な人族だ。獣人が怖くないのか?俺は仕方なく人族といくことにした。
「そういえばまだ名前聞いてませんでしたね。私は井上猛です。三十路で…ただのしがない人族です。」
「俺は熊本雄太郎だ。まさか同じ年だとは思わなかった。昼のことは忘れてくれ。」
「…同い年だったんですか?私はてっきり50代のおじさんだと思っていました。」
「誰がおじさんだ!」
俺が怒ってるのに猛は笑いを堪えていた。猛とはなんだかいい感じになりそうだ…。[newpage]
シェアハウスにやってきた俺達。『獣人歓迎』の立て札を見た時俺は思わず笑みを零していた。
「嬉しそうですね。因みにですけど虎獣人と犬獣人も棲んでます。」
ということは三人で暮らすことになるのか…。と思っていたら誰かがシェアハウスから出てきた。
「また誰か入ってきたのか?猛。」
「まあ大歓迎だけどね。」
「紹介しますね。虎獣人の虎縞嵐さんと犬獣人の柴耕太郎さんです。虎縞さんはプロボクサーで柴さんプロレスラーだそうです。しかも二人共三十路だそうですよ。これからですけどよろしくお願いしますね。虎縞さん、柴さん、こっちは熊本雄太郎さんです。彼も三十路だそうですよ。」
「よろしくな。…本当に三十路か?俺達よりおっさんに見えるぞ?」
やはり熊獣人はおっさんに見えるらしい。もう言うのも面倒臭くなってきた…。
「じゃあ部屋に案内しますね。二人はこれから試合ですか?応援してます。」
「猛、必ず優勝してくるからな。」
「またやられそう…レスラー辞めようかな…。試合する度に嫌らしいことしてくる奴がいるからな…。」
「また怪我したら治します。」
「じゃあ行ってくる。」
「じゃあ熊本さん、上がって下さい。貴方の部屋は奥の部屋になります。」
部屋があるだけでありがたい。猛には本当に感謝しかない。こんないいやつに逢えて良かった…。
「これからよろしくお願いしますね。」
「ん?これからって…どういうことだ?」
「すみません…私はここの大家です。ビラにも描いてありましたけど…言うのを忘れてました。」
「な…まあいいか。知ってるのは猛しかいないからな。こちらこそよろしく。」
「家事は全てやらせていただきますので熊本さんはやりたいことをしてくださいね。」
やりたいことか…と言っても仕事を探すことしかない。それにしても家事全般やってるのか…大変だな。
「…それなら俺も家事を手伝う。仕事が見つかるまではやってやるぞ。」
「ありがとうございます。仕事を探すなら私の部屋にパソコンがありますので使って下さい。部屋も相部屋になりますのでご了承下さいね。」
「いいのか?俺…獣人だぞ?相部屋までは…「いいんです。虎縞さん達も普通に出入りしてますし…。」」
素直に従うしかないか…。俺は相部屋をするのは初めてだから少し心配である。しかも人族の猛と一緒だから…何かやらかしそうだ。
「じゃあ私もこれから仕事なので行きますね。」
さて…俺も仕事探すか。早速猛の部屋に入ってみる。綺麗すぎて俺には落ち着かない。少しでも汚すと怒られそうだ。財布を机の上に置きとりあえず机にあるパソコンの電源を入れて求人サイトをみる。俺がやりたいのは簡単なものに限定される。なければ猛と一緒に家事をするしかない。
「う〜ん…ないな。仕方ない。それしても腹減ったな…猛の働いているコンビニに行ってみるか。」
パソコンの電源を切り部屋から出る。その時財布のことを忘れていてそのままシェアハウスから出てしまった。外に出ると向かい側に灯りが見える。見てみるとコンビニだった。本当に近いんだな…。店の前に来ると猛の姿が目に入った。彼も俺に気づいたようで笑顔になり店から出てきた。
「熊本さん、お買い物ですか?」
「ああ、お腹空いたからな。俺…自炊出来ないからな…。コンビニやスーパーに行ってカップ麺とか弁当のような簡単なものですませてたんだ。」
「そうですか…何がいいですか?」
「弁当がいいな。唐揚げがあったら頼む。」
猛は弁当ゾーンに行ってすぐに持ってきた。俺が頼んだものをしっかりとわかっている。本当にいいやつだ。
「三百円になります。」
「ん?財布がない…どうやらシェアハウスに置いて来てしまったようだ。取りに行くから待っててくれないか?」
「…代金は支払いますので待ってて下さい。」
猛はレジに行って代金を支払い袋に入れて持ってきた。後で返すとは言ったけど顔を横に振っていた。
「もう終わりましたので待っててもらっていいですか?それよりいい仕事見つかりました?」
「いや…特にはな。」
「そうですか…ゆっくりでいいですよ。家賃は三人で分担しますので大丈夫です。」
「…迷惑かけるが必ず仕事を見つけるからな。」
猛は頷いて店の中に入っていった。その数分後に戻って来たのだが手に何かもっている。
「あ、これですか?蜂蜜のケーキです。熊本さんも食べますよね?」
蜂蜜というだけで口から涎が…それを見た猛はやっぱりという顔をしていた。
「じゃあ行きましょうか。いつでも言って下さいね。私が出来る範囲でですが…。」
「ありがとな…俺も頑張るからな…。」
これから猛達と一緒に棲むのが楽しみになってきたな…。俺は思わず目に涙を溜めていたのだった…。[newpage]
シェアハウスに戻って来て夕食を採る。俺はコンビニ弁当、猛は蜂蜜のケーキを食べている。
「実はコンビニにあるもの…全て私が作っています。店員も私独りで営んでます。」
「そういえば他の店員はいなかったな…。」
「あそこのコンビニは『獣人限定』の立て札を立ててあるんです。街中を見ても人族が営んでいるのはわかってますよね?しかもほとんど『獣人お断り』の立て札がありました。それを見て思いついたんです。」
「そうか…猛も苦労してるんだな…。」
「ですので私は獣人が安心して入れる場所を作ったのです。熊本さんを誘ったのはそのためです。」
「そういう経緯だったのか…。もしかして獣人が好きなのか?それなら納得出来る。」
「虎縞さんと柴さんに逢うまではそうではありませんでしたけど…二人のおかげで今では獣人が好きになりました。それに…熊本さんも好きになって…。」
「!?今なんて…。」
「あ、忘れて下さい。でもこれは本音ですよ。」
「ふ…風呂入ってくる!!」
今のは本当に…俺は顔が赤くなる。しかも体温が上がり体が火照っている。あんな笑顔で言われるとまずい。おまけに股間のものが既に勃っていることに気がついた。俺も多分猛のことが好きになったんだろうな…。
「熊本さん、背中洗いましょうか?」
いつの間にか猛が後にいた。俺は股間を隠し顔を赤くして風呂場に入ったが猛も来てしまった。
「み…見るな!さっさと出ていけ!!」
「熊本さんとは初めてですから一緒に入ろうと思っただけです。失礼なことしてすみませんでした…。」
猛は涙を溜めて俯いていた。怒ったわけではないが俺が悪いのは確かだ。
「怒鳴って悪かった…一緒に入ろう。背中洗ってくれるんだろ?」
「は…はい。少し待ってて下さい。」
猛は涙を拭き服を脱いだ。華奢な体をしているんな…。ん?なんかまた体が火照ってきた…股間のものがもっと膨らんでいて先走りが溢れている。しかも腹まで届く長さに…俺は猛に発情しているのか?それは置いといて風呂場に入る。シェアハウスとはいえかなりの広さである。というか四人で入るのには十分すぎる大きさである。もしかして…獣人に合わせているのだろうか。
「じゃあ…背中洗いますね。」
手が俺の背中に触れた瞬間動悸が激しくなる。猛の柔らかい手が俺の体を震わせる。俺はたまらず射精してしまった。長い間抜いていないから大量に出てしまう。目の前に俺が出した精液が水たまりのようになっている。これは猛には見せられないな…。しかし時既に遅し。しっかりと彼に見られてしまった。
「大丈夫ですか?」
「…すまない。あまりに気持ちよかったものだから出てしまった。恥ずかしいから見ないでくれ…。」
「虎縞さんも柴さんもそうでした。気にしないで下さいね。それよりまだ出したりませんか?」
猛は俺の股間を見ている。出したばかりなのにまだ勃っている。俺のものからは精液が垂れていて…だらしないことになっていた。
「…猛、少し頼みがある。俺の…触ってくれるか?」
「それは…本当にいいんですか?」
「二人には内緒だぞ?やってくれ。」
猛の手が俺のものに触れる。それのせいで俺のものは熱を持ちまた大きくなってしまった。
「猛、少し擦ってくれないか?」
「…分かりました。」
擦られる度に猛の手の中でぐちゅぐちゅと精液が泡立つ。それがローション代わりになって気持ちがいい。俺は思わず喘ぎ声を出し体を震わせてしまった。
「猛…俺…我慢出来ない!」
俺は猛の体を抱き口にキスをしてしまった。今全裸なのを分かっているのに…俺と猛の体が密着する。それのせいで更に動悸が激しくなる。
「く…熊本さん?」
「俺は…猛が好きになってしまった…。」
本音が出てしまった。猛の前でそれはないだろ!その本人はというと目に涙を溜めているようで…。
「あ…いや…今のは忘れてくれ。」
「…私も熊本さんのことが好きになりました。もしよければ付き合って下さい。」
猛は俺を抱いてくれた。それで気が緩み俺は再び射精してしまうのだった。[newpage]
風呂から上がり服を来てリビングに戻って来た。猛は冷蔵庫から飲料を取り出すと俺に渡す。
「猛、コンビニの手伝い…俺もしていいか?」
「え?仕事…見つけるんですよね?」
「手伝いをしながら見つけるから大丈夫だ。一人で大変だからな。全部やるのはいいが体を壊すぞ。」
「…そう言ってくれると嬉しいです。じゃあ頼んでいいですか?私はこれから弁当とかを作らないといけないですので…熊本さんはそれを陳列棚に並べてくれると嬉しいです。給料は勿論渡しますよ。」
「それから家事全般も俺がやる。猛に少しでも負担にならないようにしたい。」
「ありがとうございます。じゃあお願いします。」
猛はそう言うとキッチンに行って鍋やフライパンを取り出し弁当作りに取り掛かる。彼は肉や野菜を手早く切ると鍋やフライパンに移し…それが出来上がる前に調味料を合わせてタレを作っていた。猛は動きが早くて話しかけられない…いつもこんな感じなんだな。
「猛、何か手伝うぞ?」
「じゃあ弁当箱に詰めてもらえますか?これはいつも徹夜になるので大変です。二人は帰ってきても疲れてるので手伝わせるわけにもいきませんし…。」
「そうだよな…。」
そう言っている間に二人が帰ってきた。
「お!また美味そうだな!」
「二人の分もちゃんと作り置きしてあるので風呂に入ってから食べて下さいね。それより二人共少し怪我してますね…後で薬塗りましょうか?」
「こんなのかすり傷だ。なんともないぜ。」
「ですけど…そのままにはできません。」
「分かったよ。猛の言う通りにする。」
「俺の好物ばかりだ!猛の料理は本当に美味いからな。ここに来て良かったぜ。実はというと猛のコンビニで買ってから好きになったんだぜ。」
“好き“という言葉に猛は反応した。さっき俺も告白したから体が跳ねている。
「じゃあ風呂入ってくるな。虎縞君、行こうぜ。」
二人は猛の反応に気づかず風呂場に行ってしまった。分かるのは側にいた俺だけだ。
「…猛、顔赤くなってるぞ?」
「気にしないで下さい。続けましょう。」
猛が可愛い…これからずっと見られるのか…俺にとっては残しておきたい思い出となった。弁当作りが終わり猛の部屋に入る。どこも整頓されていて気持ちがいい。俺にはもったいないけどな。
「熊本さんはベッドを使って下さい。私は床で寝ますので「猛、一緒に寝たい。」」
「あの…それは「せっかく相部屋なんだからいいだろ?俺は猛と寝たいんだ。」」
猛は諦めたようで溜息をつき頷いた。とりあえずベッドは一人用だったので床で寝ることになった。
「…恥ずかしいです。動悸が激しくなってます…。それに熊本さんの…大きくなっていて手にあたってます…。」
知らない間に俺の股間のものは大きくなっていた。猛の前だから仕方が無い。
「俺はこのまま寝てもいいけどな。だが猛はそうはいかないな…またやってくれないか?」
俺は猛の手を採り自分の股間に導く。さっき出したばかりなので敏感になっていた。そのせいで俺の体は跳ねてしまい喘ぎ声を出してしまった。
「もう先走りが出てますよ?やめ「続けてくれ。気持ちよくなりたい。それから…キスをしてもいいか?」」
「…積極的ですね。でも付き合うと言ったのは私ですから…熊本さん、大好きです。」
猛は俺を抱きキスをした。これから猛を幸せに出来るか分からないが精一杯のことはしたい。そう思っている間に俺のものからは精液が出ているのだった…。
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