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「どうして…どうしてこんなことに…。」
街中に触手が溢れかえり建物は損壊している。住民は全員シェルターに避難していて閑散としていた。今ヒーロー達が触手と対峙しているのだが既に捕まっていて執拗に精液を絞り取られている…というか洗脳されたように自慰して触手に精液を与えているような…。その触手を操っているのが俺達が知っている人物で…悲しそうな顔をして涙を流していた。
『みんな…ごめんな。俺…。』
その人物とは俺達の仲間である氷谷虎一本人である。彼はある理由で怪人になってしまって…自我を忘れ街中を暴れ回ってしまった。漸くのところで彼を止めることができたのだが元の姿に戻すことは出来なかった。今は彼を元に戻すため吾郎さんが薬を作っている最中で…俺達は虎一がまた暴れないか様子を見ているのだった。
「私が油断したせいですね…私のせいで氷谷君がこんなことになってしまって…。」
『また誰かが達也君を怪人にさせるつもりだったんだな…街中はまだ触手で溢れているし研究所からは出ない方がよさそうだな。俺もまたいつ暴れ出すかわからないからな…その時は俺を殺してでも止めてくれよな。』
本当に達也君を狙っていたのだろうか…もしかしたら俺かもしれない。因みに達也君を挟んで右側に俺、左側に虎一がいたので方向的には俺か達也君が狙われることになる。どこから狙っていたのかはわからないのでなんとも言えないが多分そうだと思う。
『怪人になった気持ちがよく分かるよ…達也君は長い間正気を保ててたんだろ?俺は多分無理だ。』
今の虎一は研究所の入口に入れないくらいの大きさだが無理やり押し込んで漸く入れることは出来た。達也君の時は俺達と同じくらいだったけど何が違うのだろうか。とりあえず虎一がなぜこうなったのかを話しておこう。[newpage]
刻は朝のこと…漸くパトロールの許可が下りて出動する時のことである。今回は吾郎さん、氷太、風太も一緒にパトロールすることになり同時に達也君の様子も見ることになった。というのも怪人に操られていた人物は今後も影響があると龍さんが言っていたからである。早速研究所を出て外に出るとすぐに達也君を挟んで俺が右に虎一が左に吾郎さんは後ろについていた。勿論ヒーローの姿になって…達也君はというともう人の姿に戻ることはできないらしい。以前怪人になってしまった時ヒーローウォッチが作動しなくなってしまったため変身機能を使っても解除出来なくなったとか。
「熊森君…氷谷君…少し歩きにくいです。もう少し離れてください。吾郎さんも後ろにいるのはいいですが抱きつくのはやめてください…。」
俺だけでなく虎一と吾郎さんも達也君を恋人対象として見ているためなかなか離れなかった。虎一もいつの間に達也君を好きになったのだろう…。
「とりあえずパトロールの許可は下りたけど怪人の気配はないし…ヒーロー達はなんか態度が違うし…。」
「あいつらも怪人に操られてたんじゃないか?それで精液を執拗に絞り取られて…。」
怪人って…もしかして俺の夢の中にいた奴か?そいつを倒したから正気に戻ったのかもしれない。これで達也君を狙ってくる奴はいない筈だ。とその時である。
「達也君!危ない!!」
虎一が何かに気付いたようで達也君の前に出る。一体何が飛んできたのだろうか…見ると虎一の首には針のようなものが刺さっていてそれの影響で体が膨張し怪物になってしまった。怪物というより獣化したような感じだ。虎一が怪物になったことで街中に触手が溢れてしまいヒーロー達を狙って攻撃していた。虎一も自我を忘れてしまい街中を暴れまわり建物を壊し始めた。
「虎一の奴…一体どうしたんだ?…ってこんなこと言っている場合じゃないな。早く虎一を止めるんだ!」
必死に追いかけたがなかなか追いつかない…と虎一の背中に誰かが乗っているのが見えた。
『!?なんだお前は!早く降りろ!!』
「氷谷君!元に…元に戻って下さい!!」
なんと達也君が獣化した虎一の背中に乗っている!?達也君は少しずつ這い上がり耳元まで行くと大きな声をだした。虎一は今ので更に暴れまわってしまい達也君は振り落とされて建物に激突してしまった。
「達也君!大丈夫か!?」
達也君は相当なダメージを受けていて体中ボロボロになり虫の息になっていた。吾郎さんが急いで回復機能を使ったが相当な時間がかかっていて…その間にも虎一は次々に建物を破壊し続けていた。それでも達也君は無理にでも立ち上がり虎一の所に行こうとしていた。
「うっ…ひ、氷谷君を…止めないと…。」
「無茶するな!このままだと死んでしまうぞ!」
話している間に虎一の動きが止まり俺達の方に近寄ってくる。視線は達也君の方を向いていて…悲しそうな表情をしていた。
「氷谷君…元に戻って…。」
達也君はいきなり虎一の口にキスをした…すると元には戻らなかったが自我を取り戻したようだ。ただ自我が戻っても二人はキスしたままで…俺と吾郎さんは慌てて引き離したのだった。
「よかった…やっと止まってくれた…。」
この一言で達也君は力尽きてしまったようだ。結局虎一
を怪物にした犯人は見つからず今に至る。
『俺…もうこのままでもいいかも…達也君、今度は背中に乗ってほしいな。』
「お前な…。」
獣化になった虎一は今全裸なのだが全身モフモフしていて…達也君が何故か気持ちよさそうに触っている。股間のものは俺達のよりもかなり大きく…既に先走りが垂れていた。そんな虎一の姿に羨ましいと思ってしまった俺だった…。[newpage]
「さて…後は街中の触手だな。虎一が獣化したと同時に出現したのなら元の姿に戻れば消えるんじゃないか?」
「それが出来たら苦労しないよ…でも一理あるかも。でもどうするの?」
みんなが考えて混んでいる間達也君だけは虎一の方を見ている。虎一もなんか知らないけど達也君に近づいているし…まさかまたモフモフしてもらおうと思ってるのか?と俺は推測したのだが不安が的中した。虎一は達也君の近くに座り口にキスをしたのだ。すると虎一の体はどんどん小さくなり元の姿に戻った…しかし…。
「う…羨ましい…。」
俺だけでなくみんな虎一が羨ましく思っていたようだ。と同時に達也君に獣化出来る機能を作ってほしいと懇願したのだが龍さんに止められてしまった。
「獣化するのはいいけど解除出来なくなったらどうするんだ?しかも全員獣化になられたら達也君がもたないと思うぞ?」
「特に雷太は獣化しない方がいい。余計に達也君に嫌われるかもしれないぞ?」
おいおい…それはないだろ?こいつらがいない時にこっそりと達也君に頼んでみようか?
「熊森君はそのままでいいです。獣化になったら多分止めることは出来ないと思います…。」
「また獣化したら達也君にキスしてもらえば解除されるんだな。じゃあ常に一緒にいないとな。雷太今日から一緒の部屋に入らせてもらうぞ。」
「それがいいだろうな…達也君、大変だろうが頼んだぞ。熊森君…君も頼んだ。」
俺をおまけみたいに言わないでほしい。達也君は素直な性格なので納得はしていたが俺はそうでもない。俺は必死に懇願したのだが反論されてしまって…結局虎一も俺の部屋に一緒になってしまった…。
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