バルーンムーンウルフ内にあるフォックの仕事場夜のためか今は暗くなっていて誰もいないため使われていない。
部屋のドアが開いて何者かが侵入してきた。その者は薬品棚に手にかけたすると薬品棚のガラスは割れてしまいガラスの破片が床に落ちてしまった。その者はある一つの薬品に手をかけた。
薬品にはラベルで『筋力増強薬(試作品)』と書かれていた。そのまま薬品をその者は盗んでいく。
「ククク、これさえあれば我の力は取り戻せる!」
盗んだ張本人…大魔王ダルクェースは不敵な笑みを浮かべながらその場を去っていった。
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次の日。
「フォック!」
「智月どうした?しかも俺の仕事場に人が群がっているようだが」
バルーンムーンウルフへとフォックはやってきたところに龍狼がかけつけた。何やら慌てた様子をしていてしかもフォックの仕事場には人が群がっていて様子がおかしかった。
「お前の仕事場が大変だ!すぐに来てくれ!」
「わかった」
急いで仕事場へ集まった人達を解散させてから部屋へ入っていった。
「うわ…マジか」
部屋に入ると薬品棚はガラスの破片が散らばっていてさらに一部の薬品が無くなっていた。薬品棚はフォックが使用する肥満化薬など様々な薬や資料などが整理されていて使用する事が多い、だが今回に限ってはもはや深刻な事態になり得るのだから。
「盗まれたのは『筋力増強剤』しかも試作品ね…あれ一時筋力を増強させるが数分かそのぐらいで副作用が来るというのに」
「誰がなんのために盗んだんだろうか?」
と、龍狼は首を傾げる筋力増強剤を盗む輩はそれほど求めているのかはたまたただ単に金銭に余裕がなく盗んだのか。
「余程だろうね、まあ犯人の目星はついているよ」
「その犯人とは?」
フォックには犯人の目星がついていた。なんのために試作品である筋力増強剤を盗んだのかを。
「魔力の残留がある。この魔力からしたら大魔王ダルクェースの仕業でしょうね」
「あいつが?まあ前に天馬を誘拐したのもあるからな」
大魔王ダルクェース、以前天馬を誘拐してフォックから自身の魔力を取り返すために計画したがあえなく失敗に終わり魔王城を無人島まで運んで悪さを最小限させないためにしたが懲りないようだ。
「そう考えるとあれで筋力強化で俺らに復讐すると大方そうだろうけどあれ試作なのに時間が経つととんでもない事になるというのに」
「復讐で筋力強化なのに時間経ったらどうなる?」
と、龍狼は質問する。
「それはまたあいつが使って時間が経てばのお楽しみまあどっちみち都合よかったし、本当は蒼剣に使う予定だったからとりあえず」
フォックはそう言うと自身のスマホを取り出して誰かに連絡する。
「もしもし莉音君?実は準備してほしい事があるんだけどそうイベントので蒼剣に頼む予定だったのを急遽変更するから準備をお願い」
何やら誰かに連絡していた。それから電話を終えて龍狼を連れてどこかへと向かった。
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フォックと龍狼が着いたのは広い荒野になってる場所だ。木々は枯れていて砂が多く舞ったりしている。龍狼の隣には風狐がいる。
「フォック!」
そこに蒼剣、レイリュウ、ライエイが駆け付ける。
「来たようだね」
「連絡受けたがまたあいつが?」
「奴は何をしようと?」
そう話していると。
「ククク!来たようだな下等な魔王とその僕共!!」
声がする方にフォック達が振り向くとそこには大魔王ダルクェースが立っていた。
「大魔王!」
「あらまだ懲りていなかったの?いい加減諦めればいいのに」
呆れるフォック達にダルクェースは何やら一つの瓶を取り出す。そこには何やらラベルが貼られていた。
「ククク、これを使えば貴様らは終わりだ!」
「やっぱり俺が作った試作の薬、悪い事言わない使わない方がいいよ?」
取り出した瓶は盗まれた試作品でフォックは使わない方がいいと忠告する。
「もう遅い!これで我が力を取り戻し貴様らを倒してくれよう!!」
忠告を聞かずそのままダルクェースは薬を全部飲んでしまう。中身は錠剤でダルクェースの腹に収まる、するとすぐに変化が訪れる。
「ぐ!ぐおおおおおおおおおおお!!!!!」
バキバキとダルクェースのお腹が引っ込んで腹筋がバキバキに出てきてさらに他の部位までも筋肉質となりかなり逞しくなっていった。
「フハハハハハハハ!!!!!魔力はそこまでではないが我の力が戻ってきた!さあ貴様ら覚悟はできてるだろうな!?」
威圧感と共にダルクェースは力を取り戻してしまった。
「やばいぞこれどうすんだよ!?」
蒼剣は戸惑うしかしフォックは。
「時間稼ぎしといて蒼剣のパワーなら互角だし俺と智月と風狐君とレイリュウでサポートを」
「了解!」
「しゃあない奴を止めないと大変だからな!」
「任せて!」
「マスターのためにいきます!」
フォック達は構える。
「食らうがいい!!」
ダルクェースが斧を振り下ろしフォックを叩きつけようとする。
「させねぇ!!」
そこに蒼剣がハンマーで斧の一撃を防ぐ。
「くっ!」
「フハハハハ!そのまま武器もろとも!」
そのまま小競り合いとなり蒼剣が若干押されている。
「雷弾!」
「これでどうだ!」
ライエイが雷を纏った球体、レイリュウは氷塊を放つ。
「ふん!」
しかし片手で二人が放った技が打ち消される。
「片手で!?」
「くっ!ぬぬっ!?」
段々と押されていっていく。
「蒼剣!」
風狐が風の力で蒼剣をサポートする。
「ぐっ!狐如きが!」
「ありがとな!」
そのまま押し返していく。
「おのれ!だが我の方が力が上だ!」
「たとえ上だろうが負けねぇよ!」
今度は蒼剣がハンマーを振り下ろす。
「ぐっ!馬鹿な!?」
重い一撃が大魔王に響くが筋力が増えているため少しのダメージしか与えられていない。
「今度はこっちもいかせてもらう!雷牙拳!」
雷を纏った拳でダルクェースをライエイは殴りつける。
「ぐっ!」
少し効いてはいた。
「馬鹿な…!何故貴様らに我の力が!」
「このぐらいでやられる程蒼剣達は甘くないよ!」
そこにフォックが攻めてくる!
「黙れ!貴様が我の全てを!このままやられるがいい!!」
斧を再びフォックに振り下ろそうとする。
「よっと!」
しかしフォックは見切って斧の一撃を避ける。
「何っ!?」
「紅蓮烈火!!」
炎を纏った剣を左右に薙ぎ払いしていく。
「ぐおっ!?」
怪我したが少しダメージをダルクェースは負ってしまう。
「おのれ!このまま我が負けるなど!!」
再び攻めようとする。
「ぐっ…なんだ…身体が重い…?」
すると何やら身体が重く感じていた。
「忠告したんだけどなそろそろ効果が現れるな」
「どういうことだ…んぐっ!?」
すると段々と自身の腹筋が膨らみバキバキだった腹は緩んで太っていく。さらにそれぞれの部位も筋力がおちてしまった。
「わ、我の腹筋が!!!?」
これにはダルクェースは驚いてしまう。
「フォックこれがお前が言っていた?」
「うん、時間が経つと太っていくし筋肉はつくけど副作用その分太ってしまう肥満化薬なのよ」
「なっなんだと!!?」
しかしダルクェースが気づいた頃にはもう遅く段々と腹がだらしなくなって太鼓腹になっていた。
「ぐぬぬおのれ~!」
「忠告聞かないからだよそれにそんな大量に摂取したとなったら尚更」
「あ…」
その言葉に龍狼は察していた。
「試作品だからそんな大量に摂取すればその分どうなるかわかるよね?」
「ま、まさか…ぐふっ!?」
さらに膨張して止まらなくなっていた。
「なあフォック、大量に薬飲んじまったこいつどうなる?」
「そりゃあその分太って動けなくなるよ、本当は少しずつの予定だったけどね」
どうやら少しずつの予定がダルクェースが余計薬を大量に飲んでしまった結果ダルクェースの肥満化となってしまった。数分後には。
「げふっ!」
かなり膨れた腹をした大魔王が太って動けなくなってしまった。
「効果はこれで終わりだけどとりあえず予定していたのを何とかできそうだし運ばないとね風狐君と蒼剣の力で運ぶかここに運んでほしいんだけど?」
フォックは地図を二人に見せ指定した場所を指で示す。
「わかった」
「任せて」
二人の風の魔力などでダルクェースは運び込まれた。
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「ぐふっ!ごえっぷ!」
おくびを漏らしながらダルクェースは広場に運び込まれかつ色んな獣人の子供達によってお腹をトランポリンされたりしていた。
「莉音君ありがとね」
「いえ、本来蒼剣さんの予定だったのが予定変更で用意できてよかったです」
イベントで本来蒼剣は膨張して子供達に膨張したお腹を使ってトランポリン変わりなどにするつもりで試作品を使う予定をダルクェースによって変更せざるをなかった。
「まあカバーするのも仕事で必要よ蒼剣には自身の力で膨張して何とかなったからよかったよ、風狐君に色々と教わったりなどしなければ失敗だったもの」
視線を莉音から別の方を見ると膨張してダルクェースとは違う形で子供達に遊ばれている蒼剣の姿があった。
「うぷっ!」
苦しい表情をしていても笑顔を絶やさずに楽しんでいる。
「今回は代理で大魔王に強制になったけど試作品勝手に盗んで勝手に使ったのだからその分働いてもらわないとね」
不敵な笑みを浮かべながらダルクェースを見るのだった。
「ごえっぷ!!!(おのれ~!!我はまだ諦めんぞ!!!!!貴様ら絶対に覚えてろおおおおおおおおおお!!!!!!)」
再びおくびをもらしながらも心の中で再びフォック達に復讐を誓うダルクェースだった。