茶髪でピアスをつけた一ノ瀬凛助は見た目がヤンキーで、学校内では有名な男だ。しかしクラスは特進クラスで、家は会社を経営している社長が父の金持ちである。
確かに喧嘩をして顔に傷をつくることもあるが、実はその喧嘩はいじめられている他校の少年を助けたことがきっかけだったりと、不本意なものである。
対して、普通科クラスの真面目優秀な佐藤凪は王子として学校内で有名である。彼はなぜ特進クラスではないのかと思われるほど成績優秀で、性格も良いため良い家柄の男だとも噂されるが普通の一般家庭出身である。
だが、そんな彼は真面目すぎるのが欠点だ。
今日見てしまった。凛助が殴られている他人を助けて喧嘩になる場面を。喧嘩をしてきたことがバレて教師に怒られている凛助を、咄嗟に凪はかばった。一部始終を見ていたことを話し、凛助の喧嘩にはちゃんと理由があると話した。その真面目すぎる性格が仇となり、凛助の凪に対するイメージは最悪だった。
それから、何かと心配して声をかけてくることさえなければ、最悪が嫌いになることもなかったのだが…。
【一ノ瀬凛助】
特進クラス、学校内成績一位
ヤンキーのイメージを持たれがちだが、父は社長で金持ち。母の浮気がきっかけで両親は離婚。父は凛助を煩わしく思っている。小学生高学年の時から食費だけ渡され、いつも大きな家に一人。
父は自分の息子なのに優秀でなければおかしいと凛助に言い続け、成績をトップで維持しろと勉強は常にチェックされていた。100点以外を取ったテストはビリビリに破かれて凛助の見えるところに捨てられる。
父に捨てられたくない一心で勉強は完璧、テストに書く文字すらも美しく書いてアピールしたが、母がいなくなってから父に笑顔を向けられたことは一度もない。
母譲りの顔らしく綺麗な顔立ちだが、父にはそれすらも気持ち悪いと言われている。髪の色も色素が薄いだけだが、ピアスは見てほしかったからつけた。しかし、そのピアスを見てもらった時、ため息をつかれたことがトラウマで、今でもその時と同じような顔をされると呼吸がおかしくなる。
昔は家柄と欠点のない優秀さに、今ではヤンキーのような口調や目つきで他人が寄り付かなくなっている。友達がいた経験がなく、異性に好かれることもなかったため、人付き合いが苦手。また、呆れられたり失望されたくないという気持ちから、自分から近づくことすら苦手。
間違いを正さなければという気持ちが少しだけ強い。正義感が他人より強い。その一方で自分を卑下する、過小評価する部分が強すぎるため、喧嘩で解決しようとしがち。一人で全てできなければいけないと思い込み、頼ることができない。そのためか病院や映画館、テーマパークなどに行った経験があまりなく、凪に連れて行かれて初めてをたくさん経験する。
【佐藤凪】
普通クラス、学校内成績二位
真面目で成績優秀、優しい性格のため王子と評される。
真面目すぎてつまらないと言われることも多いが、性格がいいために友達は多い。正義感が強く、間違いだと思うとすぐに指摘する。そのために凛助の喧嘩の理由も大勢がいる前で教師に堂々と大声で言ってしまう。また、凛助の噂話や勝手なイメージの悪口にも大声で怒りを口にする。また、一人でなんとかしようとする凛助の言動は間違っていると思っている。
凛助の家庭事情を知る前から心配に思い、凛助ばかりを目で追うようになるが、凛助がそれを嫌がってもやめないような押しの強さがある。
やや天然な性格で、好き、付き合ってといつもは言っているのに、貴重な凛助のデレを逃すときもある。料理などは苦手であり、凛助の方が家事ができる。
しかし、運動は凛助より実はできるほう。後に凛助に心疾患などの障害があることがわかってからは、競うことはなくなった。
凛助の性格や顔立ちを好きになるが、恋愛において性別は関係ないと思っている。また、凪も顔立ちは母譲りの綺麗な顔立ちである。だが、身長や体格は男らしく、凛助よりも身長が高い。
凛助に喧嘩で負けた不良たちが喧嘩をふっかけて来た時に凛助をかばって凪が怪我をする→
それを同じ学校の同級生が見ていたことで、凛助が凪を巻き込んだと噂が流れる→
凪と仲良くなることで友達も増えてきていたのに、凛助の学校での行き場は以前よりも減る→
父に学校での噂や立場がバレて父は苛立ち、家庭内での無視だけではなく暴力も増える→
凛助は連日の暴力や精神的苦痛によって自殺未遂→
病院に運ばれたことで心疾患があったこと、喘息があったことなどがわかる→
父は弱い凛助をさらに恥じて虐待が酷くなる→
父の凛助への暴力暴言、そんな父に必死に謝る凛助を見た同級生たちが気づく→
凛助の父が警察に捕まった後、凛助はずっと想いを伝えていた凪の告白に応える
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精神的に壊れ、酷かった暴力のおかげか以前よりも体が弱くなっているが、少しずつ学校に復帰して、体育の時
「なんで、無理して体育出てんの。呼吸、苦しそうなのわかってんだよ?」
「うるさい、凪には、関係ない。」
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学校復帰してからは下の名前で凪と呼べるようになる。このあとに、凛助を膝の上に座らせた凪に背中越しに告白の返事をする。
「凪が、いるから…体育もこのあとの授業も、生きるのも頑張る。」
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学校復帰してからは、学費の面や体調の面、凪とのつながりで増えた友達も多いことから、特進クラスから普通クラスに転科した。→
事件が大きかったことから、人の目をより気にするようになり、精神的障害も増えたので通院は欠かせないが変わらず授業には出るようになっていく。父は警察に捕まり、会社とは縁を切ったので父とは関係ない親戚の家に引き取られている。