「何で僕がこんな事を……」
「仕方ないよ♪ だって他に適任者、居なかったもんねー」
「何でそんな楽しそうなの……」
「だって、もしかしたら久々に会えるかもしれないしさー♪」
「多分会えないと思う、だって今あの子は……」
三日月の光が照らす真っ暗な夜の学園。
とある学園の敷地にやって来た、2人の猫みたいな喋る生き物。
「奴の計画を阻止する為に来たんだよ。その事を忘れてないよね」
「うん! 勿論♪」
片方の子は真剣そうでしたが、もう片方の子は何だかうきうきと楽しそうでした。
「あれ、学園の屋上に誰かいるよ!?」
「え、ほんとだ。ちょっと様子を見てくるから、奴の事はお願いしてもいいかな」
「お願いされても困るんだけどなー、だってステッキ忘れてきちゃったし♪」
うきうきな子はそう言いつつも、真剣な子はもう行ってしまいました。
何かを任されてしまったうきうきな子は、うきうきしながらも笑顔のまま困っていましたが……。
『パキン! ガシャーン!』
「あ、中庭の方からだね!?」
何かの凄い音を聞きつけ、急いで中庭の方へ向かいました。
「わー、見事にやられてるよー」
「遅かったんだね……」
屋上の方を様子見に行った、真剣な表情の子も合流しました。
「大丈夫かなー?」
「さあ、どうだろう」
「それより屋上の方の様子はどうだった!?」
「……何でもなかったよ」
「そっかそっか♪」
「ところで奴は一体何処に……もうあまり力も残ってないから、何としてでもここで捕まえないと」
「え、もうそんなに力残ってないの? それにしても何処へ行ったのかなー? あ! 向こうの方に居るよ!?」
2人は誰かしらを追っているようです。
2人が追っている「奴」は、校舎方面へ逃げていました。
「チっ、もう追い着いテ来やがったカ」
「逃がさないよ」
「派手にやってくれちゃったねー! 許さないんだから♪」
「知るかヨ。あたしの計画ヲ邪魔するなラ容赦しねえヨ?」
奴はそんな事を言って、2人に攻撃を仕掛けようとしましたが……。
「うっ、何だこレ……何かガ力を妨げテ……」
奴は突然、訳も分からず苦しそうに藻掻き出しました。
「何が起こっているのー?」
「やられるかと思ったよ……」
「ウっ、ウぐっ……うわアアアア!」
苦しむ奴の叫び声が、静かな夜空に響き渡りました。
「奴を捕らえるなら今しかない!」
「あ、あの……こ、これは一体……」
屋上方面の方から1人の少女がやって来て、何だか足をガクガクとさせながらその光景を見ていました。
「君には関係ないよ」
「そ、それはそうですけど……あ、あの、さっきは……うぅっ」
(この子を1人にさせておくのも心配だね……こうなったらイチかバチか)
真剣な表情の子は、最後の力を振り絞って奴にトドメをさしました。
『バキン!』
「ああ! ステッキ壊れちゃったね!?」
「うん、どうしよう……」
力を沢山使い過ぎてしまったようで、真剣な表情の子が持っていたステッキは真っ二つに折れてしまいました。
「でもこれで奴はどうにかできた……」
「あ、あなた達は一体……何者、でしょうか……」
「気になるのかい?」
奴と戦っていた2人組は少女に何かを伝えると、それを聞いた少女は……。
[newpage]
『にゃあ~! にゃあ~! にゃあ~!』
「お兄ちゃん、起きて。ほら、学園に遅れちゃうよ」
「んにゃあ……あともう3時間……」
「3時間ってどんだけ眠いのよ……いいから起きなさい」
女の子は強引に布団を剥がしました。
「みお、寒い……あたしの毛布、返して……」
「3時間も寝てたら学園に遅れちゃうってば。ほら、朝ご飯食べるよ、お兄ちゃん。毛布は一旦みおが預かっておくから」
「そんにゃあ~……」
みおちゃんのお兄ちゃんは、毛布を没収されてしまい仕方なく起きました。
「とりあえず用を足して台所へ降りよう……」
お兄ちゃんはトイレへ入ると、便座へ座って用を足しました。
「未だにこの感覚、慣れないんだよね……」
用を足し終えるとトイレットペーパーを手に取り、綺麗に拭き取って……。
お兄ちゃんと呼ばれていたのに、何だか女の子みたいな事をしています。
「女の子になって、もうどれくらい経って……多分、そこそこ経ってるよね」
何とこのお兄ちゃんは、男性ではなく女の子だったようです。
「手を洗って顔を洗って、台所へ行こうっと……」
お兄ちゃんと呼ばれていた女の子は、台所へ下りて行きました。
「おはよー……」
「おはよーお兄ちゃん。もう目、覚めた?」
「まだ眠いにゃあ……」
「じゃあみおがおはようのチュッ、してあげようか?」
「何言ってるの!?」
みおちゃんはとんでもない事を言い出しましたが……。
「……冗談だよ、冗談。もうお兄ちゃんったら本気にして」
「だよね、毎朝驚かせないでよ」
「だったら早く起きればいいじゃん」
「あたしには無理だよ……猫はコタツで丸くなるって言うもん。あったかい毛布からは逃れられないんだよ」
「やっぱりこういうのって、猫精霊の影響が強く出ているのかな……?」
みおちゃんは「猫精霊」と言いました。
どうやら2人の間で通じるお話、みたいですね。
「とりあえずまずは飲み物でも飲んで……」
お兄ちゃんは冷蔵庫を開けて、手前にあったビール缶を取りました。
「お兄ちゃん! それビール!」
「はっ! ついついまた無意識のうちにビールに手が……」
「もう、気を付けてよね。今の体は小学4年生なんだから。みおの方がお姉ちゃんなんだよ?」
「分かってるよ、何だか屈辱的だけど……みおがお姉さんねえ……」
「朝起きられないで、ご飯もみおに頼ってるダメな兄は何処の誰なのかな」
「それを言われるとぐうの音も出ないにゃ……」
「さ、これから準備があるんだから。早く朝ご飯済ませちゃお」
みおちゃん達は朝ご飯を食べ始めました。
[newpage]
「今日もギリギリになりそうだね」
「そういえば今日日直だった! どうしよう……」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん。一応ギリギリとは言っても、日直の仕事が出来そうなくらいの猶予はあると思うよ」
「みお、外ではたまちゃんって呼んで……本当は嫌だけど」
「うん、分かった。お兄ちゃん」
「分かってないじゃん……」
端から見れば仲良し姉妹に見える小学生の女の子2人。
でもたまちゃんと言った子は、何故か女の子なのにお兄ちゃんと呼ばれています。
「誰かに聞かれたら面倒だから」
「でもお兄ちゃんはお兄ちゃんだもん。みおにとっては、365日いつでもね」
「お願いだからたまちゃんって呼んで……あたしだって我慢してるんだから」
「分かったよ、お兄ちゃん。これでいいでしょ」
「良くない……」
みおちゃんはわざとお兄ちゃんの言う事を聞かないのか、まるで楽しんでいるようでした。
「さ、学園へ着いたよ」
2人は通っているにゃあにゃあ学園へ着きました。
「今日も憂鬱だにゃあ……」
「お兄ちゃん、朝からそんなんじゃ1日持たないよ。ほら、笑顔笑顔。女の子は笑顔が大事だよ」
「笑顔、ねえ……」
たまちゃんは無理やり笑ってみせましたが……。
「お兄ちゃん、逆に怖いよそれ」
「放っといて……あとたまちゃんって呼んで……」
「じゃあお兄ちゃん、またお昼休みにね。おトイレも体育の着替えも大丈夫だよね?」
「だ、大丈夫だから! 一応もうそこそこは経ってるんだし……」
「ま、今日も1日頑張ってね」
昇降口で上履きを履きながら、みおちゃんは何だか楽しそうに言いました。
「じゃあまた後でね、可愛い女の子のたまちゃん♪」
「逆に嬉しそうに呼ぶのも止めて……」
みおちゃんは6年生の教室へ、たまちゃんは4年生の教室へ向かいます。
たまちゃんはお兄ちゃんと呼ばれていたのに4年生の教室で、やはりどうやらみおちゃんより年下のようです。
たまちゃんは少し急いで息を切らしながら、4年生の教室へ到着しました。
「ねこちゃん、日直なのに遅くなってごめん!」
「おはよー、たまちゃん。いいよー、でもあたし、ここねなんだけどー……」
ねこちゃんと呼ばれた女の子、心音ちゃん。
何だか名前がねこっぽいとの理由で、たまちゃんはねこちゃんと呼んでいます。
たまちゃんはまずランドセルから必要な物を取り出し、机の中へしまっていると……ねこちゃんの胸が目に付いてしまい。
「……劣等感」
「うん? なーに?」
「何でもないです……」
ねこちゃんは4年生にしては規格外な程の巨乳でした。
たまちゃんはねこちゃんの胸を見てしまい、ほぼまな板に近い自分との格差を感じてしまったようです……。
元が男だったとは言え、たまちゃんも一応女の子なんですね。
「たまちゃん、職員室へ日誌戻しに行こー」
「え、戻しに行くって?」
「朝の日直の仕事、もう全部済ませておいたよー」
「え、そうなの。何だか悪い事しちゃった……ごめん」
「いいよー、たまちゃんがギリギリでやって来るのはいつもの事だしー」
2人はそんなやり取りをしながら、日誌を戻しに職員室へ向かいました。
「失礼します。あれ、あの子は誰だろう?」
職員室へ入ると、担任の先生の所に知らない女の子が居ました。
何だかとても元気そうな可愛い女の子です。
「あの子誰だろうねー?」
「さあ……?」
先生の元へ向かうとたまちゃんは女の子と目が合ってしまい、女の子は「にぱあ☆」と笑顔を返してきました。
たまちゃんも笑顔を返します、かなり無理やりな作り笑いでしたが。
日誌を戻し終えるとたまちゃん達は職員室を後にして、教室へ戻ります。
「ねえたまちゃんー、いつも時間ギリギリだけどおうちの方、忙しいのー?」
「違うよ、ただの寝坊だから……」
「ほんとー? その割りには髪の毛もしっかり整っているし、結ったリボンもしっかり可愛く着いてるよねー」
ねこちゃんはまるで「本当に時間に余裕無いの?」と言いたさげな感じでした。
「……ほんとにただの寝坊だから」
「そっかー、でもきちんと整えてきてるのは偉いねー。髪の毛もすっごくいい匂いするものー」
「嗅ごうとしないでー!」
たまちゃんは少し恥ずかしい思いをしながらも、教室へ戻って行きました。
[newpage]
「転入生のみやだよ! 宜しくね☆」
朝の会が始まると、さっき職員室に居た子が転入生と言って入ってきました。
「えーとね! 両親の都合で遠くからこの学園へやって来たの! そう、両親の都合でね☆」
たまちゃんは「お仕事の都合なのかな」と思いつつ、転入生の紹介を聞いていましたが……また転入生の子と目が合ってしまいました。
すると転入生の子、みやちゃんは「にぱあ☆」と笑顔で返します。
たまちゃんも思わず、また引きつったような苦笑いで返します……どうやらたまちゃん、笑顔に慣れていないようです。
簡単な紹介が終わると、先生はみやちゃんに学級委員の後ろの席に座るよう指示しました。
分からない事があったらすぐ聞けるように、学級委員の近くへ座らせたようです。
「たまちゃん、ここでも宜しくね☆」
みやちゃんは「にぱあ☆」と笑ってたまちゃんに声を掛けます。
「うん、宜しく……あれ、でもあたし名前言ったっけ?」
「気にしない気にしない☆」
実はたまちゃんは正義感が強いとの理由で、クラスの皆に推薦されて学級委員をやっているのです。
なのでみやちゃんが座ったのはたまちゃんの後ろの席でした。
(先生、あたしの名前は言わないで学級委員の後ろの席って言ってたよね?)
たまちゃんはもしかして先生に名前を聞いていたのかな、と思いつつ特に気に留めませんでした。
[newpage]
小休憩の時間になると、転入生との理由で皆がみやちゃんの元へ押し寄せます。
「たまちゃん! 一緒におトイレ行こ☆」
「うん、いいよ……って、わーっ!」
みやちゃんは多くの生徒達から逃げるかのように、強引にたまちゃんの手を引っ張って行きました。
「たまちゃーん」
ねこちゃんがたまちゃんを追って来たようで、廊下の向こうから声が聞こえます。
「みやちゃん待って、ちょっと強引過ぎる……ねこちゃんがあたしの事、呼んでるから」
「ねこちゃんって、朝一緒に居た子だよね!?」
「うん、そうだけど」
「さ、おトイレ行こー☆」
「わー、だから強引に引っ張らないでー!」
みやちゃんはたまちゃんの手をぐいぐいと引っ張り、どんどんと行ってしまいます。
「おーい、待ってよー……」
ねこちゃんは息を切らしながらも、2人を追い掛けました。
「みやちゃん、ストップストップ……そんなに漏れそうなの?」
「ううん、大丈夫☆」
「じゃあ何でそんなに急いで……もしかして、ねこちゃんの事嫌い?」
「別にー? 嫌いじゃないよー?」
「えーっと……」
たまちゃんは恐らくみやちゃんが嘘を付いている、とすぐに分かったようです。
「分かった分かった! 正直に言うよ☆ 何だかたまちゃんをねこちゃんに取られちゃいそう、と思ってね!?」
「あたしは誰のものでもないから……それに、ねこちゃんはただのお友達だから」
「そっかそっか☆ ただのお友達、なんだね☆ ただのお友達かー! 良かった! たまちゃんはみやのものなんだから☆」
「一体何なの……」
みやちゃんは何かに納得したようで、その後はゆっくりとトイレへ向かって行きました。
「たまちゃん、私の事……ただのお友達って言ってた……」
一方、話を聞いてしまっていたねこちゃんは追い掛けるのを止め……何だか浮かばない様子でした。
[newpage]
お昼休み、たまちゃん達は中庭でランチタイムです。
「そういえばこの中庭にあった猫の像、どうして壊れちゃったんだろうね?」
みおちゃんが疑問に思い、そう言います。
「にゃあにゃあ学園を守る猫の像だっけ?」
「うん、たまちゃん」
みおちゃん、他の子が居る前ではちゃんとお兄ちゃんの事をたまちゃんと呼ぶみたいですね。
「噂だと誰かに壊されたー、って話もあるよねー。誰がやったんだろうねー?」
「そんな悪い人が居るかもしれないんだね。何だかあたし、許せないな」
正義心の強いたまちゃんは、そういう話を聞くとどうしても悪者が許せない、と言う気持ちになってしまうようです。
「ほんとだよねー、ところでたまちゃんのキャラ弁、今日も可愛いねー」
「恥ずかしいからあまり見ないで……みおが勝手に作るんだもん」
「えー、可愛いしいいと思うよー」
「そうだよたまちゃん。みおがたまちゃんの為に愛情込めて、たまちゃんの事を想って作ってるんだからね」
みおちゃんはアホ毛をピクピクと動かしながら、そんな事を言いましたが……。
「と、言うのは冗談だからね。たまちゃんご飯作れないし、仕方なくなんだから」
みおちゃんが言い直すと、アホ毛のピクピクも止まりました。
「みおちゃんはたまちゃんが大好きなんだねー、仲良しで羨ましいなー」
「あたしだってねこちゃんの事、好きだよ」
「私が言いたいのはー……んー、まあいいかなー」
ねこちゃんは何かを言い掛けようとしましたが、止めてしまいました。
「あまり言い過ぎちゃっても……発作、起きたら困るよね……」
ねこちゃんは小声で言いましたが……。
「ねこちゃん?」
「ふぇっ!? な、何でもないよー? それより卵焼き、美味しそうだねー」
「みおの自信作だよ。ここねちゃんもどうぞ」
「じゃあご馳走になろうかなー? ぱくっ……何これ、美味しい!?」
「ふふっ、自慢のかつおダシ入りなのだよ」
みおちゃんは得意げに言いました。
「そういえばたまちゃんー、さっきみやちゃんが職員室へ入って行くのを見掛けたけど、何かあったのかなー?」
「ここねちゃん、みやちゃんって?」
「今日私達のクラスに来た転入生だよー」
みおちゃんはみやちゃん、と言う名前を聞いて何かを考えていましたが……。
「まさかね、そんな事は」
「みおちゃんー? どうしたのー?」
「うん? 何でもないよ。でも転入生なら、ねこちゃん達と同じ4年生なんだね。みおよりも年下の子だね」
「4年生……そう、だよね」
たまちゃんは年下と聞いて、何だか腑に落ちないようでした。
「それでみやちゃん、どうしたのかなー? 何かやったのかなー?」
「もしかして転入生だから、何かやる事とかあったんじゃないのかな? あたしの時も少しそういうのあったから」
「そっかー、だから職員室へ行ってたのかなー」
実はたまちゃん達もにゃあにゃあ学園の転入生なのです。
「でもたまちゃん、転入して来たばかりなのにすぐ学級委員に推薦されちゃってさー、凄いよねー」
「うちのたまちゃんが学級委員だなんてね、みおよりも抜けてるのに」
「みおは一言余計だよ……」
こんなやり取りをしながら3人でお昼を食べ進めていると……。
『みゃあ~! みゃあ~!』
「あ、スマホが鳴ってる。ここねちゃんごめん、ちょっとみお達席外すね」
「うんー、ごゆっくりー」
みおちゃん達はねこちゃんを残して、中庭の奥の方へ行きました。
「ここなら人気が無いよね。お兄ちゃん、変身だよ」
「えー、やっぱり変身するの?」
「当たり前でしょ。お兄ちゃんの為でもあるんだからね?」
「はいはい、分かりましたよ……魔法猫少女! 始動だにゃん!」
「魔法猫少女! 始動!」
2人がスカートポケットから取り出した棒状の物を持ち呪文を唱えると、猫の肉球が描かれたステッキみたいな形状になりました。
そしてたまちゃん達の体は光に包まれながら縮んで行き、人間から猫のような形へと変わって行きます。
人間のようでありながらも頭から足まで全て猫のような造りに置き換わり、まるでそれは猫人間……猫少女とでも言うべきでしょうか。
2人の首元にはそれぞれ大きいリボンが現れ、たまちゃんは頭に模様が入ります。
更にたまちゃんは片耳にもリボンが装飾され、一方みおちゃんの方は両サイドに2つの可愛いリボンが着きました。
ほっぺたからは細い髭が伸び、猫でありながらもピンクのワンピースを着て2足歩行の猫少女に。
手足は猫の模様が散りばめられ、後ろからは尻尾も生えました。
「魔法猫少女たまちゃん! 今日も平和を守るにゃん☆」
「魔法猫少女みお! 変身完了!」
2人は変身を終えて、たまちゃんはパッチリと大きなおめめを開きます。
「お兄ちゃん、いつ見てもその恰好すっごく可愛い。愛してる、抱きしめたい」
「バカにゃ事言うんじゃにゃいにゃん、すっごく恥ずかしいにゃん……喋り方も変ににゃっちゃうし……」
「多分猫精霊の影響なのかもね」
「やっぱりそうにゃのかにゃん……」
「さてみやちゃんを倒しに行くよ。ステッキの示す方向は校庭の方だね」
みおちゃんは「みやちゃんを倒しに行く」と言い、魔法猫少女になったたまちゃんと共に校庭方面へ向かいました。