Scape wolf 序章「ある獣の独白」

  序章 「ある獣の独白」

  

  あれは、ある雪の日の事だった。

  その日、私は、人としての生を断たれ、獣として生まれ変わった。

  獣としての私の生は、血に穢れされた闇の世界だった。

  私の闇は、月日を重ねるごとに深くなり、気づけば足元も見えないほどになっていた。

  闇の中、私は手探りで生きる意味を探しながら進み続けた。

  見つけては失い、また見つけては失いを繰り返して…。

  あたしの世界には瞬きほどの光もなかった。

  そう、彼らと出会うまでは…。