「ん~♪このおだんごおいし~💕」
一人の女子高生が、とあるスイーツの店で買ったおだんごを食べながら、学校からの帰路についていた(そのスイーツ店の女性、実はただのスイーツ職人ではないのだが、それはまた別のお話………)。緑色の瞳はキラキラ輝き、ツインテールにまとめられた長い茶髪が、歩くのに合わせプラプラと揺れている。
と、そんな彼女の鼻腔に、おだんごのものとは違う甘い匂いが微かに広がった。
「ん……?(この匂い、なんだろ………?おだんごの匂いじゃないよね?)」
不思議に思う少女だったが、
(なんか……いい匂い………甘くて………落ち着く匂い………頭がふわふわして………ボーッ……て………してくる…………)
その甘くて魅力的な匂いに、少女の碧眼は虚ろに揺らめき、思考がぼんやりとしてゆき………少女は持っていたおだんごをポトリと落とし、自宅とは違う方向へトボトボ歩き始めた。
(もっと………もっと嗅ぎたい…………)
少女が辿り着いたのは、人知れぬ場所にポツンと開いた洞窟だった。洞穴の中に吹く冷たい風に、ふと少女は正気を取り戻した。
「えっ?ここ、どこ……?なんでこんな洞窟の中に?」
全く見知らぬ光景にキョロキョロ戸惑う少女。
(あの甘い匂いがしたと思ったら、頭がぼんやりとしてきて、気付いたらこんなとこに………どうなってるの………?)
混乱しつつ、ウロウロ洞窟の中を歩き回っていると………少女はぶにゅッ、と何やら柔らかいものを踏んづけた感覚を覚えた。
(えっ?)
その違和感に少女が驚いた次の瞬間!“それ”はジュルルルッ、と伸び上がり、グニグニ蠢きながら少女の脚を伝い登るように包み込み始めた!
「きゃあっ!な、何!?」
驚く少女。
暗がりの中でぼんやりとしか視認できなかったが、それは洞窟の入り口から差し込む薄明かりに照らされツヤツヤと煌めく光沢を孕んだ、黒い粘液状の何かだった。それはムニュムニュと少女の体をせり上がり、すぐにへそ下あたりまでを覆い尽くした。
「き、気持ち悪いッ……!///しかもこれっ、服溶けてる……!?なんなのこれッ、剥がれてよ………ッ!///」
粘液は少女の衣服を包んだところから溶かして分解し、少女の柔肌を直接むにむにと揉み解し、ラインをくっきり浮かばせながらぴとっと吸い付いてくる。彼女のかなりふっくらしたおしりや粘膜によりぴっちり強調された股間の膨らみも例外ではない。
「ふぁあんッ!///💕やめ、揉むッ……なあ………ッ///」
紅潮し涙目になりながらも、粘膜を剥がそうと腰元に手をやり膜を引っ張る少女。両手にもベッタリと粘液が付着し、そこからも粘膜が広がり、着ていたセーラー服の長袖をも溶かしながらすらりとした腕を、指先までぴっちりさせながら覆ってゆくが、粘膜は少し伸びては元に戻るだけでまるで剥がれる様子はない。
と、体の粘膜がアンダーバストまで、腕の粘液が二の腕まで包み、服もすっかり消化されて彼女の肩もトップがギリギリ粘膜で隠れた豊満なバストも覗いたあたりで、
「あれ……?またあの匂い………」
彼女の鼻腔にあの甘い匂いが、今度は先ほどより強く流れ込んできた。この粘液から、あの匂いが発せられているようだ。
(さっきより濃い匂いが……頭……またボーッてしてきて……体も揉み揉みされてて……///なん、か………気持ち……いい…………///💓)
谷間あたりまで包まれ、脇あたりで腕と体の粘液が合流する中、先ほどより濃縮された甘い匂いにより、洞窟に引き寄せられた時よりも少女の頭の中は朦朧としてくる。股間におっぱい、バストトップ……気持ちいい箇所は無論、全身をムニュムニュとマッサージされているのもあり、ふわふわと微睡むような快感が彼女の脳内を支配してゆく………
匂いは粘膜の蹂躙が顔に近付いてゆくごとにより強く濃厚になってゆき、少女の意識はますます朦朧としてゆく。
「あ……んぁ………あー………///💕」
瞳はすっかり虚ろに蕩け、だらしなく開いた口からはよだれをこぼしており、少女はただ力ない声を上げるだけとなってしまった。そんな中で粘膜は彼女の首筋を覆い尽くし、バランスもグンバツもいい密かに自慢のスタイルをぴっちり強調させ、黒光りのツヤがその色気をますます引き立てる中………頬や顎にまで侵食を進め、後頭部に辿り着いた粘膜はガバアッとフードのように頭のてっぺんまで覆い、前髪にまで魔の手を進め坊主頭に近い状態にしてゆく。粘膜からはみ出た前髪は無論、根元を包み込まれたツインテールも………否、彼女の髪そのものが根元から溶かされ、前髪も耳元に垂れた横髪もツインテールも、スルスルと啜られるように吸い込まれてゆき、やがてツインテールが収まっているらしい僅かな膨らみを残し、つるんつるんな坊主頭へと変えてしまった。その膨らみすらも、ぐじゅぅうぅうっ、と溶かすような音を立てながらみるみるしぼんでゆき、完全な坊主頭に変えてゆく。
顔もさらに粘膜に包まれ、口は塞がれて大量に粘液が腹の中にも流れ込み、口内の壁や舌にもぴったり貼り付いてただの凹凸に変え、残すは鼻と左目のみとなった。覆われた右目も、包まれる直前閉じた状態のまま粘膜に瞼が隔てる眼球の膨らみが仄かに浮かんでいる。
そこまで包まれ、彼女の鼻腔に流れ込む匂いはますます濃縮され、少女の意識はさらに酩酊してゆく。口も塞がれた上に大量の粘液が流れ込んでいるが、不思議と苦しくはなく、むしろその感覚すらも少女にぼんやりとした快感をもたらしていた。
「んぶ………カ…ハ………ムゥ………ッ(あー………もうすぐ……全部包まれ、ちゃうなあ………でもなん……だろ………頭……すっごいふわふわして………苦しくない………むしろ……気持ち………いい~………///💕)」
朧気ながらにそう考えた次の瞬間、虚ろな左目も反射的にフッと閉じた直後に包まれ………ギュプッ、トプ………
「んぎゅ………ッ」
唯一残った鼻先も、とうとう完全に覆われ………少女は全身を、黒光りする粘膜にぴっちりと塗り潰されてしまった。
「ンブッ………ン……ムゥ……ッ………ンム…………」
黒光りする女体型のオブジェと化した少女は小さく虚ろな呻き声を上げながら、時折ピクッと痙攣しつつプラプラと小さく身を揺らすのみとなった。その体は首から下はおっぱいにおしりへそ、Vラインの膨らみや鎖骨に至るまでくっきりぴっちりと浮き出ていて、黒光りのツヤがそれをますます引き立てている。
それでいて頭はツヤツヤと煌めく坊主頭で顔も鼻や口元、眼球の凹凸がかろうじてわかるぐらいなのっぺらぼうと完全に元の個性が無に帰している………見る人によっては“無様で、扇情的な姿”と取れるような姿となっていた。
ここまで包まれ、少女の体が粘膜の中に完全密閉されたことで、膜から発せられる匂いも逃げ場を無くし、鼻から口から容赦なく雪崩れ込んできて、ますます意識を酩酊させ、彼女を心地よい気分にさせてゆく。粘液にしても、中で全裸となり意識の混濁により弛みに弛んだ彼女の穴という穴から流れ込み、臓腑は無論血管の隅々に至るまでを黒くねっとり満たしてゆく。
こんな状態でも、少女の意識はすっかり微睡みつつも微かに残っており、
(全部………包まれちゃった………///あの匂いも……ますます濃くなって………頭……もっとふわふわ、して………あっ……💕なんかしあわせ……ぇ…………///💕)
彼女は性的な快感とは違う、例えるなら心地よい眠りにつく手前の微睡みのような気持ちよさを感じていた。意識がこの心地よさに蕩けて消えてゆくような………そんな感じだった。
………と、微かに身を揺らし小さく呻くのみとなった少女の元に、何かが近付いてきた。オスのヤトウモリというポケモンである。もっとも、我々が知るそれよりサイズが大きい彼は他とは違う力を持っており、同じく異質な力を持つ部下たちによりこの匂いも粘液も生成させていたのだが………
そんな彼が、少女の足元を包み地面に広がっている粘液に触れると………彼の体からは“何か”が放たれ、粘膜を通して少女の体内へと入り込んだ。
………ドクンッ、と何かを感じる少女。
「ンムゥ………?(……?何かがわたしのナカに………入って……きて………)」
ほぼ封じられかけの意識で少女がぼんやり考えたその時だった。
ぐぷッ………グチュ、ぐぽぽっ………グジュルルルルッ………ぐぱんッ………そんな音を響かせながら、少女は自らの肉体が粘膜の中でドロドロに溶かされ、かき混ぜられ………遺伝子もろとも、人ではない何かに造り換えられてゆくのを感じた。
「ムブッ………!ん………コポッ……///💕んうぅ………ッ!///💕」
限界までぼんやりとした脳内が、さらに微睡んでゆく中、少女は体に走るさらなる快感にビクビクと震え、気持ち先ほどまでより高く上ずった呻き声を上げた。
(ふ……ふわあぁあぁああ………!///♥️💕体ッ………頭の中もッ………///💓ドロドロになって………グチャグチャかき混ぜ、られ…てぇ………ッ💕気持ちいいよぉお~~………!💕)
心の中で、丸裸な身を抱き打ち震える少女。
そんな中、少女の黒光りする粘膜に包まれた少女の体に異変が起きる。グキッ、メキメキ、と痛そうな音を立てながら、その骨格が変わり始めたのだ。地面の粘液を残らず吸い上げながら、足の指は間が裂けて指先が尖り、女性特有のなだらかな肩はさらに起伏を失くし、太ももがみるみる太くなってゆくのに反しふくらはぎは細長くなってゆく。胸の膨らみや括れ、おしりはそのままに、尾てい骨あたりからは、ずぼじゅるるっ!と太くムチムチなしっぽが飛び出し、その付け根からもヒラヒラとした細長い触手のようなものが二本、形成されてゆく。あれほど艶やかだった質感も光沢をみるみる失くしてゆき………爬虫類的な質感へと変わってゆく。
そんな変化が起きている中、
(ああぁあぁ………///💕ますます頭の中……気持ちよくなって………ふわふわして………ッ///♥️ボーッ……てして………わた、し………わた……し…………?)
気持ちよさに最早繋ぎ止めているのが奇跡と言えるほど微睡んだ意識でそう考えているうちに、少女は気付いた。
(わたし………誰……だっけ………?誰、って………何……?)
少女は自らが誰なのか、そも、誰というワードが何を指すのかすらわからなくなっていた。肉体だけでなく脳内………思考すらも、蕩けて造り換えられ始めたようだ。
微睡みとそれがもたらす心地よさが一気に加速してゆく中、肉体にはさらなる変化が起き………胸から太ももにかけてが紺色に染まり、みぞおちや手の平、しっぽの裏、そこから繋がる形で股間がマゼンタに変色し、胸や脇腹の一部にもマゼンタの模様が現れる。
そう、少女はヤトウモリが持つ力によって産み出された“生命の素”とも呼べるものによって遺伝子も、記憶も全てを書き換えられ………肉体までも全て奪われ、エンニュートへと“進化”していっているのだ。もっとも、この場合は本来ポケモンでいう進化とはまた根本的に違う、生物学的な意味合いでの“進化”なのだが………そんなことは誰も知るよしもない。
そんな中でも、
(あぁあ………!💕気持ちいい………んッ♥️ふわふわするよぉ………///💓なにもかも……蕩けて混ざって………呑まれ……て………ッ💓消えてっちゃう………ッ///💕♥️)
いよいよ完全に途切れる寸前となった意識で、少女は全てが溶けて奪われるその感覚にすっかり酔いしれていた。最早自分が何者なのかなど、どうでもよくなるほどに………
(あ………もう、いし…きが………げ……ん…か………い………みた……い…………///💕)
その一片だけ残った最後の意識すらも微睡み始める中、首がニュッ、と僅かに細長く伸び………鼻の形以外のっぺらぼうの、真っ黒な坊主頭。そのマズルがメキメキと長くなり、上唇が鼻と融合して鼻の穴が開き始め、顎が退化し大きく裂けた口には牙が生え揃い、仄かに残っていた眼球の膨らみは鋭くつり上がったものへと変わり、閉じた瞼の裂け目も形成されてゆき………まさしくエンニュートの顔つきとなっていった。
こうして、匂いによって誘い込まれ、同じ匂いを発する粘液を踏み抜き、濃縮された匂いに気持ちよく朦朧としながら全身を包まれた少女は、全てをヤトウモリが放った“命の素”に奪われ………胸元には前と変わらぬサイズのおっぱいをたたえたエンニュートへと姿を変えた。
そして、そんな彼女の意識は、
(あーー………も……う………ダメ、みた………い…………///💕眠たくて………気持ちよくて………なにもかも………消えて………っちゃ……………💕♥️)
(……………💕)
(………///♥️)
(……)
………甘く魅惑的な香りとふわふわとした快感、微睡み、流し込まれた“新たな命”に沈み、埋もれ………溶けて消えていった。最後の最後までその気持ちよさに朦朧としたまま………
やがて、あの少女“だった”エンニュートは目をゆっくり開き、完全に人のものではなくなったすみれ色の目を覗かせた。
『ここは……? わたし……どうなった、の……?』
ヤトウモリとエンニュートの間だけで聞こえる声で、まるで寝起きのような口調で話すエンニュート。その声は、我々には聞こえないがまさにあの少女と同じものだった。
ここがどこだか、そも自分が何なのかすらわからぬエンニュートのぼやけた視界に、あのヤトウモリと、部下だろうか、一回り小さなヤトウモリが最初ぼんやり、やがてはっきりと映った。
『おっ、目が覚めたみたいッス』
『おはようさん。……突然だが、昔のことは覚えてるか?』
エンニュートに気さくに声をかける二匹のヤトウモリだったが、
『昔……? ……ううん、わからない。わたし、何も覚えてない……』
首を振り、エンニュートは落胆したように答えた。最後に記憶に残っているのは、今ここに漂っているような甘く濃厚な香りに包まれ、ふわふわと心地よくなりながら意識が朦朧と微睡んでいったことだけ………それが“今の彼女の記憶”だった。
『……そっか。じゃあ“おめでとう”のほうがいいかもな。何せお前はたった今生まれたばかりなんだしよ』
『生まれた…ばかり?』
オヤブンらしきヤトウモリの言葉に、首を傾げるエンニュート。
『ああ。お前は生まれたてのエンニュートさ。それ以外の何者でもねえ』
答えるオヤブンヤトウモリ。先ほど彼女が感じたように、彼女は人間としての身体が溶けた際に脳までも溶けてしまい、それと同時にニンゲンとしての記憶も人格も失われてしまったのだ。そういう意味でも、彼は彼女を『生まれたばかり』と表現したのだろう。
その後、エンニュートは彼の部下であるヤトウモリに任せられることとなり、二匹はそのまま番となる手筈となった。生前――人間だったころの肉体も記憶も人格も奪われ消え失せた今、人間としての少女は“死んだ”と言える。それ故の“生前”だ――その記憶の一切を失い戸惑う中でいきなり知らないヤトウモリと夫婦になり、戸惑いを隠せない彼女だったが、不思議と悪い気はしなかった。
(なんだろう………このヤトウモリと一緒にいれば、あの気持ちよさをまた………ううん、それ以上に満たされた気分を味わえそうな気がする………!)
エンニュートはそう思いつつ、二匹で新たな住みかを探すべく洞窟を後にした。
人間だったころ………全てを奪われる直後、否、その前に粘液でほとんどを覆われた時に感じ、記憶を失ってなお脳裏に強く刻まれた快感が、彼女をそう思わせたのかも知れない………
しばらくして、あの洞窟最奥部………
「ぅあ………あーー………」
「ぁ……あ………ンムッ………///」
「ンッ………ブ………ッ///💓ンムゥ………💕」
そこにはあの黒光りする粘液が地面いっぱいに広がり、虚ろな目で虚空を見つめ、朦朧とした様子で粘膜に全身を包まれてゆく少女たちの姿がいくつも点在していた。エンニュートへと造り換えられた、あの少女のように………
TO BE CONTINUED…