今日の配信虎 配信16~23回目

  配信16回目

  バタン

  

  「ふぃ~今日も疲れたぁ~」

  仕事から帰るとネクタイを緩め、帰りに寄ったコンビニの袋をテーブルに置く。スーツやシャツをハンガーで壁に掛けパンツだけの姿になると地面に座った。定時帰りではあるが結構な仕事量で大変だった。それに鮫先輩を慰めたり……。

  (この仕事辞める!俺はお前と一緒にアパート住む!)

  (いや先輩一戸建てじゃないですか、今辞めちゃうと大変ですよ)

  (だってよぉ……お前キャンプ、滅茶苦茶楽しそうだったじゃないか。スケベの頂点だったじゃん……俺も行きたかった、行きたかったんだよぉ……ぐす、ふえぇ)

  (会社で泣かないでくださいよ!今度また何か、そう!や、休みの日に二人で楽しみましょう!だから、ね?)

  (絶対だぞぉ?俺本気でお前のファンなんだからよぉ、他の奴がお前とイチャイチャしてて俺も出来る距離にいるのに出来ないなんてよぉ、もう結婚しようぜ後輩よぉ)

  (はぁ……酒飲んでないのに酔っ払いみたいなこと言わないでください。ほら午後の仕事始まりますよ)

  (うぅ、約束だぞ~)

  「俺の事そんな風に思ってくれるのは嬉しいけど、なんかちょっと面倒くさい彼氏みたいになってたなぁ。悪気はないと思うんだけどなぁあの人も」

  ファンだって言ってくれるのはいいんだけどそれは純粋に俺の配信が楽しいとかなのだろうか。それともエッチなことしてるから?そういうこともできるから?全部を含めて楽しんでもらえてるならいいなぁ。

  

  買ってきた桃のビールと弁当を袋から出す、今日は唐揚げ弁当だ。レンジに持っていくと中へ入れて時間を指定する。今日は配信……いや、するか~楽しみにしてるだろうしな。俺は軽く腕を伸ばすと机の前の椅子を引いてパソコンの電源を入れたんだ。ヘッドセットを装着しウェブカメラの位置を調整。これで良しっと。

  

  ポチッ

  

  『あーあーマイクテス中。音量調整は~って、大丈夫?OKか?早いな言うの!ははは、いつもやってたからか。ただいま~ついさっき仕事から帰ったところだ』

  配信開始してから5秒も経たずにコメントが来る。俺のチャンネルをお気に入りしていると通知が飛ぶようになっているから分かるんだ。それに大体仕事が終わるのがこの時間、皆待ち伏せをするように待っているらしい。最初の頃は平気で数分しても0人0コメントだったしそんなもんだと思ってたけど、なんか成長したなぁこのチャンネルも。

  『今日は暑かったからパンツだけだな。流石に上は着た方が良かったかなぁ、いやまぁセックス配信とかしちゃってるし見慣れてるかもしれないけどよ、なんというか……改めてこうやって見るとちょっとどうかと思ってな、っへへ!ん?何だか上機嫌に見えるか?分かっちゃうか?実はだな……ちょっと待ってろよ』

  俺はそう言うと一度立ち上がりキッチンに行って置いてある瓶を一つ取る。落とさないよう慎重に運ぶとそれを持って椅子に座り、カメラに映す。

  『じゃ~ん。これ、ワイン貰っちゃったんだ、くれたのはハスキーさんだ。なんか結構高めのワインらしくてさ、美味しいらしいぞ』

  そう、キャンプが終わり数日後、ハスキーさんが部屋を訪ねてきたんだ。どうやらたまにの褒美と自分にワインを買ったらしいんだがそれにくじが付いてたらしい。スクラッチタイプで期待せずそれを削ったらまさかの当たりでもう一本。だからそれを俺にくれたんだ。さすがに最初は断った、そんな悪いですよって。ただ、いつも仲良くしてくれているからそのお礼だと。じゃぁ俺も何か差し上げないとというのだが、ハスキーさんは気を遣わずにって。そんなの無理ですよって言ったらさ、じゃぁ……って少し間を開けてだな。

  『これからも仲良くしてくださいって言われたんだ。私にとっては物を貰うよりそうしてもらえた方が何倍も嬉しいですってさ。なんかハスキーさんらしいよなぁ本当あの人真面目で格好良いわ。あ!今の話したからって俺からハスキーさんに心変わりするなよな!』

  どっと笑いが起きる、と思う。いや声は聞こえないけどwを大量に打ったり草とか言ってくるんだ、まぁ反応は良いと思う。そんなことを話していると後ろからチンというレンジの音が聞こえたんだ。

  『あぁ今弁当温めててな。ちょっと待っててくれ』

  一度席を立ち温めた弁当を持つと机の上に置く。そのついででコップを持ってくると椅子に座ったんだ。生憎俺にはワインに合うようなオシャレなグラスはない。だから普通のそこらへんで見るような安いコップだ。こういうことがあるなら今度一つ二つくらい用意しておこうかな。

  『いつも食ってからやってるんだけどたまには食いながらの配信……いや、どうだろう。咀嚼音嫌いな奴もいるだろうしなぁ、ごめん今日だけ許してな?え、むしろ食べてる所がみたいか?う~ん、そっちの方が生活感出てていいかぁなるほどなぁ。じゃぁなるべくくちゃくちゃさせないようにするからな、もしあれだったら何か言ってくれればこっちでやるから言ってくれ。おぅ今日は唐揚げだ、コンビニとはいえ中々美味そうだろ?』

  少し斜めにしてカメラに映した後、ワインを持ってカメラに見せてみる。

  『俺こういうの全然詳しくないんだけどさ、良いワインなんだろ?なんか葡萄とか使ってるみたいだ。ちょっと開けてみるな、コルク手で外れるかな……あ、ちょっと緩めてあるかもしれない。ハスキーさんがやってくれたんかな』

  吹き飛ばさないようしっかりと持ちながらコルクを指で挟み持ち上げる。思ったよりもキツくなく引き抜くとポンと良い音を立てて抜けたんだ。途端に顔の周りに葡萄の良い香りがふわっと立ち上る。思わず鼻をひくつかせてしまった。

  『うわぁなんか凄いなこれ、もう香りから高級感漂ってるわ。凄いなんか、美味そうな香りだ。う、うるさい語彙力皆無とか言うなって!美味そうなんだから美味そうって言ったんだってば!笑うなよ~。あ、おぉコップに注いでみるな。よっと……あぁやっぱり紫色なんだなぁ、おぉ~部屋ん中に良い香りが充満してきた。俺もちょっとは高級な虎に見えてこないか?』

  〔う~んワインが浮いて見える〕

  〔目の前の弁当が庶民派って感じだなぁ〕

  〔さすがにそれだけで高級感はないわ〕

  散々な言われようである。まぁ確かにこれ一本で変わるとは思ってなかったからそこまで気にはならなかった。笑って箸を取るといただきますと言ってから食べ始めたんだ。この間は他愛もない雑談タイムとなっていた。喋る時はもちろん口に手を当てて中が見えないように……汚い所を見せたくないだろ?

  『ん~酒は結構好きだなぁ、そんなに強くないけど大体仕事帰りはビール買って飲んでるな。勿論運動もしてるぞ、太っちゃうからなぁそうなると絶対からかってくる人いるし。主に二人……いや三人?あ、思い出した!酒と言えばこのワイン、ハスキーさん度数がちょっと強いかもしれないですがって言ってたなぁ』

  一度箸を置くとコップを持つ。じゃぁ試しに飲んでみると言ってから口へと運んだ。

  『んぐ、んぐ……ん!っはぁ~。なんだこれ凄い美味いぞ!?あぁ~喉ごしも良くて口の中に入れた瞬間葡萄のフルーティな香りと味がこう舌全体に広がってさ、鼻から抜ける香りとか、濃い目の葡萄の味なんだけど癖とかもなくてクドくもなく、酸味も強くなくて飲みやすいんだ。うわぁ高いワインってこんななのかぁ。そりゃ値も張るだろうなぁ、いくらなんだろうこれ』

  貰った時に実は聞いてみたんだが教えてくれなかったんだ。言ったら虎君遠慮しそうだしって。そんなに高いんですかって聞くとそこまでじゃないですよとは言われたが。

  『知ってる奴いるか?ん……ちょっと待て、今なんか、え……5万ちょい……マジで?本当かそれ?そんなに高いのか!?え、そんなもん貰っちまっていいのか?あ~……いや5万は高いって。確かにそれ言われたら返しちゃってたかも。もう開けちゃったしなぁ、ほんと、ハスキーさんもし見てたら、本当ありがとうございます!有難く、有難~くゆっくりと楽しんで味わわせてもらいます!いやぁ凄い美味しいワインだ。覚えておこうっと』

  

  その後も飯を食べながらなるべく少しずつワインを嗜む。食べ終わって容器を片すと背凭れに寄り掛かりながらほっと一息ついていた。なんか幸せな感じだぁ。

  『ん~言うほど度数は気にならないかなぁ、味が強めだからそっちで度数が隠れてるのかも。量があればじゃんじゃん飲めちゃいそうだ。え?顔が緩んでる?へへへ、だってよぉこ~んな美味い酒を貰っちまってさぁ、腹も満腹だし、良い気分だ~』

  〔完全に酔っ払いである〕

  〔それマタタビ入ってるんじゃないの〕

  〔だらけきった虎さんもエッチだなぁ〕

  頭がふわふわしてきて、それでもワインを止められず飲み続ける。明日にも取っておこうと思ったのに気づけば半分以下になっていた。でも明日も仕事だし明日も飲みたい。

  『このワインは今日はここまでだ~。明日も飲むぞ!そんでもって買ってきたこの桃のビールも飲んじゃおう、え?いや酒は強いって!え?最初は強くないって言ってた?そうだっけ?まぁ細かいことは気にするなよ。よっと、俺と言えば桃のビール~。いやケツじゃねえよケツは使うもんだろ、いやエロい意味じゃないぞー』

  最初で止めておけば良かったかもしれないがもはや勢いづいてしまった俺は止まらない。ごくごくと飲みなれたビールを飲むとぷはぁと配信してるのにだらしなく声を上げていたんだ。

  『こっちもこっちで美味いな~さすがにさっきのワインと比べちゃうとあれだけどやっぱ美味いし安さで手に入りやすいってのは良い所だな~。あぁいうのはたまぁに飲むからいいんだ。そうだ!ハスキーさん折角くれたんだからお礼しないとな!どうするか、近くだし今呼びに行っちゃうか~?』

  〔まさかのゲスト参戦!?〕

  〔配信途中で自分から行くのか……新しいな〕

  〔ハスキーさん見たい!絡みが見たい!〕

  俺の発言でコメントは大盛り上がり。早くもエロい要素を期待してる素振りを見せていた。この時の俺は頭がふわっふわだったからまともな思考とか全然できなかったんだ。喜ぶ奴らがいる、じゃぁそいつらの期待を裏切っちゃいけない。なら呼ばないとなってなってたんだ。

  『お~そうか!じゃぁちょっと待っててな、今呼んでくるからな~』

  ヘッドセットを置くと席を立ちパンツ姿のまま玄関へと向かったんだ。そのまま外に出るとハスキーさんの部屋を目指す。

  

  ガチャン

  

  「えぇっと、ここだったなぁ。ハスキーさんいます~?」

  

  ピンポン

  

  数秒して足音がしてゆっくりと扉が開く。するとそこから顔だけ覗かせたハスキーさんがいたんだ。すでに顔が赤い。

  「あ、あの……虎君その、もしかして……私を――」

  「おー居た!ハスキーさん俺の部屋来てくださいよ!皆待ってますよ!」

  「わぁ!ちょっと待ってください!そんな私はまだ配信とかに慣れてなくて、ふ、服を着てくださいよ!」

  汗までかいて慌てるハスキーさんを無理矢理外に出させると背中を押して自分の部屋へと戻る。あれこれ何か言っていたけど正直あまり耳に届いていなかった。

  

  バタン

  

  「と、虎君気持ちは嬉しいですけど、そんなお礼とか……」

  「だってあんな高いワイン貰っちゃったんですから。ほらほら、あ、まずこれ。いつもの桃の奴ですけど飲んで飲んで。安いですけど」

  「……うーん、じゃぁ折角なので。嫌ではないですよ勿論嬉しいです。でもお礼を期待してあげたわけじゃないというのは言っておきますね」

  苦笑しながらタブを開けるとハスキーさんはビールを飲む。

  『呼んできたぞー。突然だがゲストのハスキーさんだ!』

  『皆さんこんばんは』

  ハスキーさんの登場に皆喜ぶ画面を見せる。慣れていないとは言ったがハスキーさんも初めてじゃないしそこまでの緊張ではないようだ。それじゃぁ早速お礼をしようと考えどんなお礼がいいか皆に聞いてみる。するとコメント欄はどんどん流れていきハスキーさんは赤くなりながら眉を顰める。当然だ、俺からのお礼でしかも皆に聞いてみるとなったらこの後の事を予想するのは難しくないだろう。

  「ほらほらハスキーさん、俺からのお礼を受け取ってほしいみたいですよ。勿論俺もです」

  「……虎君がエッチしたいだけかと思ったんですが?」

  「えへへ、それも少し……いや多くありますよ!だってハスキーさん格好良くてセクシーですし!それに何だか良い匂いもしますから!」

  近づいて首元に鼻を押し付けるとすんすんと匂いを嗅ぐ。若干の汗とハスキーさんの体臭だ。ふわふわの毛が鼻を埋めて心地良い、なんかお日様のような落ち着く匂いがする……かも?酔っているからかな。

  突然の事で驚き恥ずかしがるハスキーさんだが手を出そうとして空中で一旦止めるとはぁと息を吐いて優しく肩に手を置いた。

  「と、虎君ストップしてください!分かりましたから!わっとと、ほら危ないですから」

  「えへへぇ」

  椅子に座っていたのだがそこから落ちそうになる。そんな酔っ払いの俺を立たせると場所を移動させたんだ。許可を得た俺はパソコンとウェブカメラを移動させる。これからエッチするということにハスキーさんは落ち着かずちょっとそわそわしていた。馬さんとあんなにがっつりやっていたがこれに関しては慣れることはないのかもしれない。多分。

  「俺が脱がしますよ!これはお礼なんだからハスキーさんにはたっぷり良い気分になってもらわないと!」

  「う、う~んそういうものなのでしょうか」

  言いながらシャツに手をかけると脱がしていく。次いでズボンのボタンを外しチャックを下ろすとズボンも脱がしていく。そこで気づいたがすでにハスキーさんはパンツに山を作っていた。薄い赤色に一部が縞模様のなんかおしゃれなパンツだった。こういう見えない所も気を遣うのがイケメン……もしかして俺がすることを見越して見せたい為に?なんて、酔いすぎか。

  「しっかり勃ってるじゃないですかぁ」

  「……だ、だって虎君が……うぅ、私だって、したくなっちゃいますよ」

  視線を泳がせて頬をかくハスキーさんはまるで俺を誘っているようだった。ムフーと鼻から息を出すと思わず飛びついてしまう。そのまま地面に倒すと上から伸し掛かって頬にすりすりと鼻を押し付けていた。

  「よ、酔いすぎですよ虎君!」

  「ワイン美味しかったですハスキーさん。確かにアルコール強かったかも?桃よりありそうだったけどいい気持ちですよ~」

  「とらく……んんん!」

  

  クチュッチュプッ

  

  お礼のはずなのに俺はそのことも忘れてハスキーさんを求めていた。口を合わせ、すぐに舌を入れるとハスキーさんの舌を探す。そして見つけると合わせて絡め、ゆっくり擦ると唾液を絡め取っていくんだ。沢山分泌するそれを何度も飲み込んでいく。今日は俺が一方的に唾液を欲しがっていた。絡めた舌を一緒に口から出させるとぱくりと舌を咥えて弱く吸い出す。あぁハスキーさんの唾液が直接口の中に流れていく、美味しいなぁ。

  「ひょ、ひょひゃひゅん、ひぇんひひゃふひゃは、ははひへふははひ~」

  「んぁ?あ、ごめんなさいハスキーさん。いっぱい飲んじゃいましたぁ」

  「ケホ、うぅ……なんか新感覚でした。って、もうびっくりさせ過ぎです」

  「えへへ~」

  「と、虎くん……」

  首元に顔をやるとすりすり、のどを鳴らしそうなほどだった。今はなんかハスキーさんが大きなお兄ちゃんになった気分、こういう人が自分の兄だったら喜びそうだなぁ。いやこれ多分馬さんや他の人にも言いそう……。そんな甘ったれになった俺をハスキーさんは苦笑しながら撫でてくれた。

  「もっともっとハスキーさんを味わいたいです。ハスキーお兄ちゃん!」

  「お、お兄ちゃん?虎君さすがにお水を飲んだ方が――」

  「俺の事は弟だと思って、今は敬語止めてよー。ほら虎って言って?」

  「で、ですが……いやその、うぅ……後でちゃんとお水飲んでくださいね」

  少し心配になってるが分かったと頷くと深呼吸してから俺の事を呼んでくれる。

  「わ、私の弟の、虎」

  「やったーハスキーお兄ちゃんだ!」

  「あぁ!ま、待って!んあぁ!」

  喜ぶと体を持ち上げてその場から下がっていき一気にパンツを脱がす。がちがちに硬くなったチンコが飛び出るとハスキーさんの腹を弱く打った。すぐさま根元に鼻を押し付けて匂いを堪能する。あぁエッチな匂いがする~と呟くと舌を出して玉の中央を下から舐めて行った。そしてそのまま口で咥えて上を向かせると一気に根元までしゃぶる。と同時に両手で乳首を弄るサービスだ。

  「あぁぁ!と、虎く……虎、ダメだよそんな!いきなり激しくされたら、あぁぁ!!」

  〔これが兄弟プレイか……〕

  〔いつもと違う二人のイチャイチャエッチとかやばない?〕

  〔折角オナホで楽しもうと持ったのに見てるだけでイキそうエロ過ぎですぐ出る〕

  ちゅぽんと口を離すと舌を出して亀頭を舐める。雄の味がたっぷり詰まった赤くておいしい実は舐めれば舐める程果汁を出してくれる。粘つく透明のそれを見てにやりと笑うと亀頭を咥えて吸い付いたんだ。それと同時に舌を動かしてカリの部分をじゅぶりじゅぶりと擦る。この凹んだ部分が皆気持ち良いんだ。ハスキーさんは真っ赤になりながら若干涙目で俺のやることを見ていた。舌を出しハァハァと息を吐きながら軽く悶える。途中で目が合うとすぐさま顔を背け地面に頭を置いていた。可愛い……。

  「お兄ちゃん気持ち良い?」

  「はぁはぁ、き、気持ち良い……よ。もう出ちゃいそうだよ」

  「へへ、我慢しないで一杯出してね」

  「あぁぁ!」

  

  ジュブッジュブッジュブッ

  

  両手を太ももに回すとしっかり押さえて頭を上下する。いきなりの刺激に甲高い嬌声を上げると背をのけ反らせるハスキーさん。手も拳を握り尻尾もふらふらと落ち着かなかった。口の中の竿はびくびく怒張し限界がそこまで近づいている。最後に根元に吸い付いて舌を巻きつけると激しく擦りまくったんだ。

  「あぁぁ!だ、ダメだよそれ!気持ち良すぎて、い、イクッ!イってしまうから!あぁぁぁぁ!」

  

  ドピュッドピュッドピュッ

  

  「んぐっぐっんんぅ」

  叫ぶと口の中で果てる。相当気持ち良かったのだろう量が多く一回の射精が長かった。目を瞑り耳まで赤くするとひたすらそれを飲み続ける。美味しい物が美味しい所からどんどん出てくる、ずっと飲み続けられたらいいのになぁなんて思ってしまうくらいだった。

  少しして口を離すと口に貯めてそれをカメラの前に持っていく。

  「んべ……おひいひゃんははへはへーへひはほ~」

  舌の上に乗る精液が画面いっぱいに映し出される。それを見てコメント欄が流れていく。エロ過ぎる……、まるでAVだ!白くて美味しそう、顔も精液だらけだ、エロ虎すぎる……そんなコメントを見て俺は満足感を得ていた。最後に口に入れるとごくりと飲み込んだ。

  「はぁはぁ」

  「お兄ちゃん可愛い」

  「と、虎君……虎君?」

  「もっとエッチしたいけど……眠い」

  そのままハスキーさんに抱き着くとキスをする。とろんとした目で見つめ合い、頬に鼻を押し付けるとゆっくりと瞼を閉じたんだ。今日はなんかとても良い夢が見られそう……優しいお兄ちゃんができたなぁえへへ……。

  

  「……虎君?起きないか……可愛い寝顔だ、もし本当に君が弟で私が兄だったら……なんて。でももしかしたら、兄弟ではなく一人の人としてお互いの事を想えたら、そんな未来もあるのかな……なんて。私は何言ってるんだろね。ごめんね、ちょっとヘッドセット借りるよ」

  『あーっと、ゴホン。皆さんお疲れ様でした。どうだったでしょうか?満足していただけました?それは良かったです。えぇ虎君ぐっすり眠っちゃっているので、小声で……今日は見てくれてありがとうございました。虎君に変わってお礼を言います。この後虎君体拭いて、ちゃんと布団で寝かせるので大丈夫でしょう。はい筋肉はありますから、起こさないように……ね。え、最後までやってほしかった?う~ん今起こすのはかわいそうなので、その……ごめんなさいまたいつかで……私もせ、ううん……セックスしてるの配信で見られるの凄く恥ずかしいんですよ?っとと、ではでは今日はこの辺で失礼します、また会える日を楽しみにしてますね。え、慣れてきた?いやぁ、はは、まだ緊張しっぱなしですよ。それじゃぁ失礼します。ありがとうございました~。……ボタン、これかな?よっと』

  「……これからもよろしくね、虎君」

  

  

  カチッ

  

  

  完

  

  

  [newpage]

  配信17回目

  (まさか本当にここまで太るとはねぇこっちも可愛いよ)

  (その……筋トレすれば元に戻りますよきっと!これはちょっと大変だと思いますが……)

  (……デブ猫)

  (お前もこっち側だな!脂肪獣人同士仲良くやろうぜ)

  (そんな……そんな俺はしっかりやっていたはずなのに……どうしてこうなってしまったんだー!)

  

  「っていう夢を見てですね」

  「なるほどなぁ、夢っていうのはなんかこう心配事とか考えてる事が夢に出るみたいなのをどっかで聞いたな」

  仕事の昼休憩に今日あった夢の話を鮫先輩に話したんだ。太ってころころにならないようにって筋トレを合間合間にやっていたはずなのに、夢の中の俺はそりゃもう見事な脂肪たっぷりのゼロ筋肉な体となっていた。驚いてがばっと起き上がりすぐさま腹を触って確認したっけ。まだ割れてる自分の腹がそこにあった時は心底安心したなぁ。

  「ちょっと立って横向いてみろよ」

  「え?はい」

  言われるがままに椅子から立つと横を向く。それを座りながらうーむとじっくり見つめてくる。少し恥じらいを感じているともういいぞと言われその場に座る。

  「やっぱりちょっとだが太ってきてるかもな」

  「え……服着てるのに分かるんですか?」

  「そりゃお前の体よく見てるからな」

  「……先輩それセクハラです」

  「がはは!」

  笑い事ではないぞ。いや本当に笑い事ではないって!まだ大丈夫と高を括っていたが他の人から見てそう見えるならさすがに危機感を持った方がいいのかもしれない。鮫先輩は俺だから分かる程度だしまだあんまり気にしなくていいんじゃないかと言ってくれたんだが、いやいやここで油断しているとあっという間にぶくぶくに太ってしまうだろう。そうか、俺太ってきているのか……これはしっかりとトレーニングするべきかな。

  「ふ~ん」

  「何ですかその目」

  「いや、今日の配信決まったなぁと思ってな」

  細めた目でにやにやと笑う。彼の頭の中ではすでにエッチな配信をしているイメージが出来上がっているようだ。ちょっと鼻息荒いし。やりませんよというのだが鮫先輩はどうだかな~と俺の言葉を信用していない。少し前に筋トレと言いつつ結局エロ方面に行ってしまったことがあったが、もしするなら今回こそ普通の、いたって普通の!配信をするぞ。エッチのエの字もない健全配信してやる。

  「えー俺お前の裸みたいんだけど。最終的にセック――もが!」

  「だ、だから会社でそういうこと言わないでくださいって何度も言ってるじゃないですか!」

  慌てて口を閉じさせる。ふざけているが俺の頭では今日の配信と筋トレ内容を考えていたんだ……。

  

  「お疲れ様でしたー」

  「おぉまたな後輩。楽しみにしてるからな」

  「……期待しないでくださいよ」

  はぁと溜息をつくと仕事が終わりその場を後にする。ビルから出て夜道を歩きながら独り言を呟いていたんだ。

  「最近ビール多かったしなぁ。がつがつ食ってたりしたし、ストレスには~とか言いながらチョコとかも食ってたし。疲れてはいるけどやっぱ運動した方がいいよなぁ」

  いつものコンビニに立ち寄ると店内を歩いて見て回る。桃のビールを一本手に取りいつものように二本目に手を伸ばしたところでぴたっと止めたんだ。いかんいかんつい癖で二つ目に手を伸ばしてしまった。今日は一つで様子みよう。後は飯だが、これでおにぎりだけとかサンドウィッチだけは体に悪い。飯だけはちゃんと食べないとと心の中で言うと弁当を買うことにしたんだ。それをレジに持っていきお金を払うと受け取って自分の住むアパートへと歩いて行った。

  

  バタン

  

  家に帰ると早速着替えて普段着になる……と言ってもシャツとパンツだが。袋から買ってきた物を取り出し弁当を温める為にレンジへ入れてタイマーをセットする。待っている間に缶ビールのタブをカシッと開けるとごくごくと飲んでいったんだ。

  「んぐ、んぐ……ぷはぁ!は~やっぱ美味いなぁ。飲めば飲む程これ我慢するの辛く感じるわ。うーん我慢して量を減らすより運動量を増やす方がいいんかなぁ」

  あれこれ考えていると音が鳴り弁当を取り出す。箸を持っていただきますと言うと俺は弁当を食べ始めたんだ。

  

  「どうしよっかなぁ」

  飯を食べ終わり容器を片して今はほっと一息タイム。ビール片手に足を投げ出して地面に座っていた。考えていたのは筋トレの事。やるなら配信で?普通にやっても面白みに欠けるかなぁ、そもそも疲れてて筋トレ適当になっちゃいそうかなぁだとすると意味があるのか。

  「あ、そうだ。馬さんに話してみようかな」

  筋肉と言えば馬さんだ。あの人はどうやってあの体を維持しているのだろう、訳を話せば何か有益な情報を聞けるかもしれない。そう思った俺は早速ズボンを穿いて馬さんの所へと向かったんだ。まぁすぐ隣なんだけど。

  

  ピンポーン

  

  「すみません馬さんいますか」

  インターホンが鳴ると数秒して足音がし扉が開く。中から先ほどの俺のような姿の馬さんが出てきたんだ。うーむ、パンツ姿の馬さんはもっこりが凄い……っとと、そこじゃないそこじゃない。

  「……どうした」

  「あ、ごめんなさい馬さんちょっと相談したくて」

  「……相談?」

  「はい、俺最近ちょっと腹回りを気にしてて、筋トレしようかなぁと思ってたんですけど、効率よくなんかこう筋トレできる方法ないかなぁって」

  そう言うと馬さんはふんと鼻から息を出す。俺が協力してやろうかと。有難い展開だ、馬さんがいれば俺も馬さんのような超マッチョな体を手に入れられるに違いない。ぜひお願いしますというと分かったと頷いたんだ。少し話をして俺の部屋に来てくれるから自室で待っていてくれということになった。ありがとうございますと言って俺は一度別れ自分の部屋に戻っていった。

  数分して玄関が開き馬さんが入ってくる。来る時はそのまま入ってきちゃっていいと伝えてあったんだ。馬さんは小さくお邪魔しますと言って俺のところまで来る。

  「……これ、ダンベル」

  「おぉ、これは本格的な筋トレ道具!」

  「……後、おもりのベルト。足とかにつける奴」

  馬さんは部屋に色々な筋トレ道具を持っているらしい。その一部を持ってきてくれたんだ。中には砂が入ったペットボトルなんてものもあった。中身は水でも何でも重くなればいいらしい。これなら俺も買ってすぐに筋トレ道具として使えそうだ。

  試しにダンベルを持って見る……が、持ち上げようとして力を入れるが少ししか持ち上がらなかった。何これ重っ!と思って馬さんを見るとうーんと唸っていた。横についてるおもりが多いのかもしれないと。馬さんが留め具を緩めおもりを少し減らすとそこでようやく持ち上がるようになった。これでも俺を思って減らしてきたらしい、ってことは馬さん普段もっと沢山つけて持ち上げてるの……あなた本当に草食動物ですか?

  「たしかにこれらを使えばかなり効果を期待できそうですね!」

  「……配信するのか?」

  「え?あ~そうですねぇ、折角ならこういう道具を使っての配信も面白そうですね」

  「……エロ配信?」

  「もー馬さんまで~。普通にやりますって」

  なぜか残念そうな顔の馬さん、そんなに俺の痴態を見たいのだろうか。少し考えた末馬さんも配信出てみないか聞いてみたんだ。すでに過去にも出ているしなんならまぁ、行為してるのとか普通に載せてるし。

  「……うん、楽しそう」

  「分かりました!じゃぁすぐ準備しますね」

  机の上にあるノートパソコンを開くと電源を付け、カメラを調整する。ヘッドセットを装着し馬さん用に椅子を用意するとパソコンの前で二人で座ったんだ。マウスを操作し、準備が整うとライブ開始のボタンを押す。

  

  カチッ

  

  『あーあー、音量調整中。ん、大丈夫かな?よしよし、こんばんわー』

  〔お!馬さんがいる!〕

  〔こんばんわ~今日は筋トレですか!〕

  〔ニヤニヤ〕

  『おいおいにやにやするなって。最近ちょっと脂肪が気になってきてな、だから前にも配信でやったけど、今日は筋トレをしようと思ってな。まぁ仕事から帰った後だからそんなに長くはできないけど楽しんでくれたら嬉しく思う!そんで、筋肉と言えばこの人、元ボディビルダーの馬さんだ。今回俺の筋トレに協力してくれるみたいだから皆もお礼言うんだぞ~』

  俺の言葉にありがとーとか、よろしくお願いします~という言葉が飛び交った。うんうんと頷いていると早速俺たちは椅子から立ち上がりカメラを調整する。全体が映るようにすると二人で立って筋トレを始めたんだ。まずはスクワットから。

  「……手、頭の後ろ。立ち上がる時、すぐじゃなくゆっくり、ゆっくり立つ」

  最初に馬さんがやって見せてくれる。しゃがむ時は普通でいいが、立ち上がる時は時間をかけてゆっくりと立つらしい。その方が太ももに負荷がかかる時間が多く効果的に筋肉を使えるんだとか。成る程と納得すると隣で実際にやってみる。

  「う……ぉぉ、確かにこれ、足に効いてる気がしますっ。はぁ、結構大変だこれ」

  「……疲れるけど頑張る。途中で休憩、大事」

  「分かりました!頑張ります!」

  何度も立ってしゃがんでを繰り返すとすぐに息が切れる。いつもより早めに体が疲れを感じ、汗も何だか早い段階で沢山かいてる気がする。これは結果が期待できそうだ。横でコーチのように見てくれている馬さんもうんうんと頷いていた。

  

  「ちょ、ちょっと休憩」

  「……虎、早い」

  「だ、だって疲れちゃったんですって。仕事が終わった後だし」

  「……言い訳」

  「あ~少しだけ休ませてー!」

  子供のようにわがままを言うと馬さんは苦笑した。俺ももういい歳したおっさんだし無理は禁物だって。腰とかやっちゃうからな。少し落ち着いてからまたスクワットをする。結構やってもう50回はしゃがんだだろうか。すでにバテバテだ。

  「……次―」

  「ちょちょっ!待って待って早いですって!」

  休憩を求めると馬さんは頷いてキッチンからペットボトルの水を持ってきてくれたんだ。有難くそれを受け取るとごくごくと飲み、一度パソコンのコメントを見る。

  〔普通に参考になるな〕

  〔頑張ってる虎さん純粋に格好良い〕

  〔頑張る男の汗素敵……〕

  『おおなんか普通に褒めてもらっちゃってる……なんだろうちょっと恥ずかしいな。え、いや今までエロい事で色々嬉しいこと言われたからさぁこんな風に褒めてもらうのその、あんま慣れてないというかだなぁ。あ~だからってエロいことしてとか言うなって!折角いい感じの事俺が言ってるのに!』

  少しの休憩をした後、筋トレの続きをすることにした。今までのスクワット+今度はダンベルを持ってみようということになったんだ。いきなりきつ過ぎない?と思ったが馬さんは許してくれない。ダンベルを両手で一つ持たせ、それを顔の前まで持ち上げてまっすぐ伸ばし、この状態のままスクワットをするらしい。正直持ってるだけでもすでにちょっと大変。

  「う~っ!ん~っ!はぁ!これ、重いの増えただけで、相当……うおー!はぁはぁ!んあー!」

  「……虎うるさい」

  「だ、だって声出さないと!あーっ!持ち上がらないんですって!」

  10回も満たないうちからダンベルを地面に置いて横になってしまう。ギブギブ、無理ーと言いながら荒く呼吸を繰り返していた。すでに全身汗びっしょりだ。だがその分体への負担もかなり感じていて効果はかなりのものだと思う。冗談ではなくこれ馬さんみたいな体になれるかも!そう思ってると馬さんは俺の足を持ち膝を立てさせ、砂の入ったペットボトルを腹の上に置いて座り、両手でがっちりと抱え込む。

  「……次、腹筋」

  「重たいの退かしてほしいんですけどぉ」

  「……加重、効率上がる」

  「疲れてる―」

  「……もっと乗せる」

  「あー分かりました!俺が悪かったからこれ以上乗せないでー!」

  必死になって懇願するとふっと鼻で笑われてしまう。そして早くやれと……。もしかして馬さんに頼んだの間違いだったかも、鬼コーチ過ぎない?

  あーだこーだ言いながらも俺は必死になって腹筋を繰り返す。途中で言葉は無くなりひたすらに筋トレを続けた。頑張る俺を見る馬さんの目も真剣で、決してふざけてなんかいない。鍛えるということには馬さんは熱が入るらしく厳しくなるんだ。だが言い方は優しい、時にちょっとからかってくるような言い方もあるが、落ち込むような辛い事は言ってこないし褒めてもくれる、それが嬉しくて頑張れるんだ。

  「ぜぇ……ぜぇ……」

  「……虎、水飲む」

  「あ、ありがとうございます」

  横になる俺を背中を押して起こしてくれて水を渡してくれる。それをごくごく飲むと大きな声ではぁぁ~と息を吐いたんだ。少しの休憩、大体この時にコメントを見るようになっていた。

  『あぁかなり疲れた、今まで以上に体を酷使している気がするな……凄い大変だけど、嫌じゃないんだ。割と楽しいし馬さんもいて色々教えてくれる、助けてもくれるから全然続けられる。うん無理はしてないぞ、ありがとな』

  心配するコメントに返事をし、もう少しだけ頑張るなと言うと俺を応援してくれる。それを見てやる気を貰うと次の筋トレをやることにした。次は腕立てみたいだ。

  「……背中、俺乗る」

  「え?えぇ!?いや無理!持ち上がるわけないですって!」

  「……冗談、さっきのペットボトル」

  まだ膝をついて四つん這いの状態だがその背中に砂入りペットボトルを載せられる。一本だけでも結構重みを感じるんだ、この状態で腕立てか……できるかな。

  徐々に足を移動させてまっすぐ伸ばし腕立ての姿勢になる。ゆっくりと体を下ろし、腕の力を滅茶苦茶使って持ち上げる。これの繰り返しだ。

  「あ……無理……」

  

  ドタッ

  

  力が抜け地面にべたっとくっつく俺。もう力入らない、もう体力ない。

  「……虎、情けない」

  「ぜぇぜぇ、も、これでも頑張ったんですって……ほんと、勘弁……」

  「……うん、偉い。よく頑張った」

  「え?」

  「……無理をしないでちゃんと言うの、大事。体壊したら元も子もない、相手に気を使わない、自分の体に気を遣う、大事。だから虎は偉い。偉い偉い」

  「なんか、子ども扱いしてません?」

  へばる俺の頭をなでなでしてくれる馬さん。嬉しいんだけどなんかお子様を相手にしてるみたいに扱われてる気がする。俺はいっぱしの大人なんですけども!

  

  「……俺も頑張る」

  「え?」

  「……コメント見た」

  今はパソコンから離れて横になっていて見えないが、どうやら何かのコメントを見たらしい。なんて書いてあったんだろう?

  「……虎、バテバテ。何かするなら、今がチャンス」

  「何かってなに……ってちょちょ!!」

  下から見てると馬さんは服を脱ぎ全裸になった。その後にゆっくり俺の体に手を這わすと服やズボン、パンツを脱がしてくる。いきなりの事で驚き手を伸ば……そうとするが力が入らない。手を持ち上げる、そんな動作でさえ今はうまくできない。思った以上に体力を消耗していた俺は本当に動けない状態だったんだ。

  「う、馬さんちょっと……待ってくださいって!そんないきなり、ひゃぁ!」

  俺の上によじ登る馬さんは赤い顔で舌を出し胸や腹をぺろぺろと舐め始めたんだ。その舌がこそばゆく暖かくて変に悶えてしまう。

  「……しょっぱい。汗だらけ」

  「あんだけ動いたんですから当たり前、ま、待ってください馬さ……んはぁ!俺準備がぁ!」

  「……抵抗しても無駄、力は入ってない手、退かすの簡単」

  ようやく伸ばした手は馬さんの手で簡単に押さえつけられてしまう。そもそも力入れても多分というか絶対無理だけど、今はなおさらだった。片手で両手首を抑えられ顔を胸に持っていくと乳首を吸ってくる。

  

  チュプッチャプッ

  

  「あっ、んぁ!はぁ!」

  「……汗まみれの虎、美味しい」

  「はぁはぁ、馬さん……」

  「……体力全部なくさせる、気絶させて、持ち帰る」

  「だ、だから馬さんが言うとシャレにならないんですよ~!あぁぁ!」

  徐々に攻めっ気を出し始めた馬さんは体中をぺろぺろと舐めてくる。塩分補給とか言いながら俺の汗を舐め、毛繕いをしてくるんだ。首から肩から脇の下まで……汗かいているのににおいとか無視して舐めて、たまに体のにおいを嗅がれ興奮するとか言ってくる。普段俺がにおいを興奮剤にしてるけど、なんかこう逆に体臭を嗅がれるってちょっと恥ずかしい……。

  「……楽しく筋トレする」

  「え?あの、はい?」

  俺の顔に跨るとその場で立つ。足の間から見上げる馬さんの股間はなんかこう……絶景というかなんというか、言葉にならないくらい凄い。ボディビルの全裸を下から見上げる機会なんて今後ないだろうなぁ。

  そんなことを思っているとゆっくりとその股間が下がってくるんだ。なんだなんだと思ってたら止まらずその場所を顔に下ろしてくる。

  「んんっ!」

  鼻の上に馬さんの玉が乗っかる。そのまま軽くずりずりと擦られ、一度持ち上がったんだ。げほげほと咳き込み空気を吸うとまた顔に、そしてずりずり……。

  「馬さ……んん!はぁ!ちょ、なにこれ!んん!はぁ!口と鼻に入っちゃ……んん!」

  股間が顔に押し付けられる度に口の中に玉が少し入る。鼻腔はもう馬さんの玉のにおいが奥まで充満していた。徐々に汗をかきにおいが強くなる。そのにおいを嗅がされるんだ。退けばいいのだが疲れて体動かしたくないし……。いや、本当に動きたいと俺は思っているんかな?なんかちょっと俺も興奮してるのかもしれない。

  「……次、腕立て」

  「はぁはぁ、え?ちょちょ!待っ、んん!」

  俺の反対を向いて横になる馬さんは勃起した巨大チンコを俺の顔に押し当てて擦ってくる。そのまま位置を調整し、タイミングを見て口へと入れてきたんだ。しっかりしゃぶってるとか言いながら。一気に口の中に馬さんのチンコの味とにおい、今回は筋トレで汗をかいているから余計濃い味がした。俺結構濃い目の味って好きなんだよな。今日の馬さん肉は汗が染み込んでてこう……思考が……。

  「……はぁ気持ち良い、気持ち良く筋トレする」

  一言言うと馬さんは俺を挟むように腕を地面に置く。そのまま体を上下して腕立てを始めたんだ。

  

  ジュブッジュブッ

  

  「んっんん!ん、んん!」

  「……んんぅ」

  体を下げた時に馬さんは俺のチンコをしゃぶる。少しそこで止まって舌で味わうと体を持ち上げて口から出す。そして下げた時にまたしゃぶってくる。その断続的な刺激はどんどん俺を深みへと落としていく。途中で無くなる刺激と快感、そしてまた与えられる。これが何だか癖になるんだ。そして俺の口からずるずると擦れるチンコ。馬さんのチンコは長いから体を持ち上げても口から出ることはない。ずっとしゃぶりっぱなしだ。まるで乳飲み子のように気づいたらそれを求めていた。しゃぶればしゃぶるほど唾液が出て、その唾液が馬さんのチンコの味になり飲み込むとびくんと体が反応する。媚薬を直接口に入れられてる気分だ。先走りが出てそれが欲しくて舌で先端を擦ると馬さんはブルルと嘶く。

  「……はぁはぁ、虎、気持ち良い……イキそう」

  馬さんはそれだけ言うと動きを速める。じゅっぽじゅっぽと口から出入りしその度に顔中に汁が飛ぶ。欲求に飲まれた俺はそれが嬉しいと思ってしまうんだ。馬さんの味が付いた唾液が顔中を汚す。俺は馬さんに汚されている。どうせなら、あの白い特濃の馬さんミルクで汚されたい……。

  「……はぁはぁはぁ!我慢できない!イクッ!イクッ!虎、飲め、飲めっ!ブルルルッぐおおおお!!!」

  

  ドプッドプッドプッ!

  

  「んんんっっ!んっ!んぐっんぐっゴフゴフッんん!」

  最後に一突きされると長いホースがビクビク震えて俺の口に大量に精液を放出する。一生懸命飲んでいるがあっという間に溢れて口周りを汚す。ゲホゲホ咳き込めばそれが飛んで顔に飛び散り、馬さんの股間も汚していく。鼻の穴からもだらだら流れるくらい沢山の精液だった。途中で馬さんは体を起こすと息を荒げながら自分のチンコを握る。まだ出てる最中だがそれを引き抜くと俺の顔目掛けて射精していたんだ。縞模様はあっという間に白へと変わる。赤い顔で震えながら射精する馬さんを俺はうつろな目で見ていた。

  

  それだけで終わりじゃなかった。馬さんは少し休憩と言って俺の体を舐める。すっかり味が気に入ってしまったらしく、虎は食べ物と言われてしまった。そしてその際に足を持ち上げ、尻を上に向けさせて穴を舐めてくる。

  「あぁぁ……う、馬さん……ぁぁ!」

  舌を入れ、中に唾液を流しじゅぼじゅぼ抜き差しされる。もはや醜態とか考える余裕もなく恥ずかしい嬌声を口から漏らしていた。馬さんはそれを聞きながら穴を解していく。舌が終わると指を使い、丁寧にゆっくりと……。

  その後は馬さんに力で無理やり体を動かされる。ふらつく足で倒れないよう注意しながらなすがまま、なせか馬さんに抱っこされる。顔を肩に置くと馬さんは小さく呟いてくる。

  「……これからスクワット。加重して筋トレ効果増やす」

  「か、加重って……追加のおもりは俺ですか?」

  「……きっと気に入る」

  ぶふーと鼻から息を出す馬さん。尻の方を抱えていた両手をゆっくり下ろしていくと尻の間にぴとっと何かが当たる。さっきの解しですでに分かっていたが実際にそこまで迫るとやっぱり緊張する。しかし今はそれ以上の期待が大きかった。またあの馬チンコで犯されるんだ……また、俺は壊される。

  

  ズブブ……!

  

  「ぁぁぁあああ!あああ!」

  「……ぉぉぉ、きつい、気持ち良い」

  嬉しそうに嘶く馬さんはがっちりと俺を抱えるとそのまま体を大きく上下しだしたんだ。スクワットだからギリギリまでしゃがみ、そして持ち上げる。激しさはないがエレベーターのような体にかかる重力がちょっと変に感じた。ゆっくりと、確実に中が擦れる。ジュブブと長い感覚でチンコが出ていき、また中にジュボボと入っていく。腸内が一緒に引きずり出されるみたいにさえ思えてくる。腸の奥、行き止まりまで貫かれ肉を擦られて俺は馬鹿みたいに情けない声を上げていた。

  「あぁぁ~!んはぁぁ!こ、擦れて……ひぎぃぃ!」

  「……ぉぉっぉっぉぉぉ!」

  馬さんの体が汗だくになり、お互いの汗が交じり合う。部屋は筋トレによる汗とセックスによる汁で酷いにおいだったが、むしろそれが俺たちを興奮させたんだ。途中からこの部屋に入ったなら鼻を覆うくらいだろうが、最初からいた……ましてや今セックスをしている俺たちはこのにおいに慣れてしまっている。これが俺たちの心を更に高まらせたんだ。

  「……虎、こっち向け」

  「馬さん、んん」

  言われてキスをされる。口をつけながら鼻息荒く筋トレを行っていた。さすがに馬さんも疲れてきたのか、動きは緩やかにおとなしくなる。やがて少し歩くとカメラが置いてある地面の近くにしゃがみ俺を横にさせたんだ。

  「……はぁはぁ、最後の筋トレ。腰、鍛える」

  「ま、待って……俺もう体力が――」

  「へへへ」

  耳まで赤くしてにやりと笑うと太ももをしっかりと持たれる。すると次の瞬間馬さんは激しく腰を振ってきたんだ。

  

  ジュボッジュボッジュボッ!

  

  「あぁっぁっあっ!馬っさんっまっ待ってっあっぁぁ!激しっすぎてっあぁっ!腰がぁぁっ!!」

  「……はぁっはぁっはぁっ!虎、壊す!虎、俺の物!俺が貰う!」

  「何をっ言ってっあっ!だめ、もっ壊れ、ほんとっ壊れるぅ……っ!」

  がつんがつんと体全体に響く重い腰振りで、太くて長いのにそれが速く腸内を擦れるんだ。さっきとは比べ物にならない快楽、目の前がぼやけ頭が真っ白になる。俺のそんな壊れかけの雌の顔は今しっかりとカメラに映っていた。

  〔トロけきった虎さん可愛い……エロい〕

  〔これコメント見ても頭で認識できてなさそう……〕

  〔人って壊れるとこうなるのか、滅茶苦茶シコれるわ〕

  

  ゴポッゴポッゴポッ!

  

  「あぁぁ、ぁ、ぁぁぁっ漏れ、漏れるっ漏れるぅぅ……っ」

  体がビクンと跳ねる。その瞬間俺は果ててしまいチンコからビュルリと精液飛び散った。勢いが良かったのは最初の数回で後はだらだら垂れ流すように精液が出っぱなしだったんだ。我慢できず止められない、今もがくがく体は揺られっぱなしで掘られっぱなし。体力はないからもう喘ぐ人形のようになっていた。体中汗まみれ、もう何が何だか分からない。

  「も、もう出る!虎!俺を見ろ!」

  片手で顔の向きを変えられる。隠れてた馬さんの瞳と視線が合い、見つめ合う。数秒し、俺は馬さんに口を奪われる。それと同時に馬さんは鼻からぶふーと息を吐きくぐもった声を上げたんだ。

  「んんっんっんんんっんんんんんん!!!」

  

  ゴプッゴプッゴプッ!

  

  「……ふーふー」

  唸る馬さんは当たり前のように根元まで差し込んで腸内に出精する。やはりどんどん逆流して腹に溜まり少し腹が膨らんだ。馬さんとする時はいつもこうだ、他の人にはできない、本当に孕んだと思わせられるくらいの量を腹に送り込まれる。これが俺にとっては嬉しく思えたんだ。

  射精後もしばらく口を離さずキスをし続ける。最初の時はがっつくように激しかったが出し終わった今はゆっくりと愛し合うように舌を絡め合わせる。唾液を交換するとちゅぷっと口を離し、見つめ合った後に抱きしめ合ったんだ。

  「馬さん……と、トイレで……」

  「……はぁはぁ、俺が掃除」

  「で、でも……」

  そっと耳元にマズルを近づけると呟いてくる。

  「虎、俺に任せてくれ。俺を頼ってくれ」

  「は、はい」

  荒々しさは残りつつもはっきりとした口調で言ってくる。あのたどたどしさがない馬さんは妙に格好良さを感じ思わず即答してしまった。馬さんは俺を見てくる、赤い顔でまっすぐな目で見つめ合う。何だか引き込まれそうな綺麗な目だった。

  俺の背中に両手を伸ばすと体の向きを変える。さっきまではカメラには俺の顔が映っていたが、今度は尻が映っていた。穴はまだ馬さんと結合中で、地面に置くと馬さんはゆっくりと上下する。する度にごぷりごぷりと音がし、引き抜いた時に真っ白な精液がびゅるりと飛び出ていった。はぁはぁと息を荒くして馬さんはゆっくりとチンコを抜いていくとちゅぽんと音を立てながら中の精液が途端に外へと流れていく。

  

  ビシャッビシャッ

  

  すぐにでも地面に精液溜まりが出来てしまう。まだ出ている最中なのに馬さんは蓋をするように中へと硬いチンコを入れたんだ。根元まで入れると今度は全て出るまで腰を引く。そしてまた精液が出てくる……そんなことをしばらくカメラに映していた。さすがに馬さんのチンコも柔らかくなり中へと入らなくなるとずりずりと擦るだけになる。泡立った精液はぱちんとはじけて俺の尻や太ももを汚していった。

  「も……やば……」

  「……虎、後で起こす」

  本当に限界だった。壊された、堕とされた、そんな風に思った俺は気づいた時には気絶するかのように意識を失っていた。

  

  

  「……あ、あれ……ここは……」

  「……虎、起きた。大丈夫?」

  「あ、馬さん」

  未だにぼやける頭で返事をする。俺はいったい何を……と聞きかけたところで徐々に思い出しはっとした。慌てて起き上がろうとしたが体が動かない、まるで全身が筋肉痛のように動かそうとすると痛みがあちこちから来て悲鳴を上げてしまう。

  「……俺が、手伝う。ごめん、無理させた」

  「痛てて、だ、大丈夫じゃないですけど大丈夫です。気持ちは大丈夫です!謝らないでくださいよ、俺が望んだことですから」

  「……うん、もし怒ってたら言って、俺ちゃんと謝るから」

  心配そうな顔にへへへと笑うと顔を横に振った。本当に気にしてないですからと。現に筋トレは凄く楽しかったし効果だって絶対後で出てくるだろう、それにやっぱり最後はセックスしてしまったがそれも俺は気持ち良かった。最高に気持ち良かったんだ。まさか本当に意識を失うとは思わなかったけど。

  馬さんの手を借りて上半身を起こすと周りを見る。すでに近くにはタオルの山が出来ていて、あちこち飛び散った行為の後はほぼ拭き取られていた。俺の体も今は綺麗になっている。馬さんを見ると拳を作ってぽんと胸を叩いていた。感謝を言うとうんと頷き、俺にヘッドセットを渡してくる……?ん?あれ、配信してたっけ?……あ。

  

  『あーあー、ごほん。皆お待たせ、どのくらい待たせちゃったんだろうなぁ……本当にすまん!俺意識ぶっ飛んでた!そんなに長くない?そうかぁそれなら良かったが……』

  〔まさに支配的な配信でした!凄かった〕

  〔完全に狩られて雌になる虎さん最高でした、ごちそうさま〕

  〔壊された虎さんはもう戻れない……〕

  『しょ、しょうがないだろ!馬さんのあのがっつきを食らったらお、俺だけじゃないだろあんなの!絶対皆壊れるって!まぁそのあれだ、楽しんでもらえたんだよな?うんうんなら良かった、痛てて……あぁ体が結構痛むんだけどまぁそのうち良くなるだろう。今日はちょっともう続けられそうにないから配信はこの辺で失礼するな。うんまた体が治ったら配信するからな!今日は見てくれてありがとうそれじゃぁまたな~』

  皆の感謝のコメントを見ながら俺はライブ終了を押したんだ。

  

  カチッ

  

  「……虎、頑張った。お疲れ」

  「お疲れ様です馬さん。今日は俺に付き合ってくれてありがとうございました」

  「……俺の方こそ楽しかった。ちょっと無理させた、ごめん。次は気を付ける」

  「はは、大丈夫ですって。だけどさすがに何度も気絶させられたら多分本当に死んじゃいますからもう少し手加減してくれるとありがたいです」

  「……うん、分かった。何なら俺を壊して」

  え?と声を上げると頬を染めて鼻先を指でかいていた。少し間を開けると馬さんは俺を見ずに言ってくる。

  「……虎に、ほ……掘られたい」

  ドキンと心臓の音が鳴る。その言葉だけで俺の股間はあんなに出したのにまた硬くなりかけていた。俺が本気で馬さんを?肉食が草食を狩るように?がっついて穴を?あんな筋肉だらけの体を俺が支配?……やばい、やりたい……。

  ぶふーと鼻息を荒くし、今度は俺が馬さんを食べる番ですね!というと馬さんは俯き小さく頷いた。なんだろうちょっと可愛い。

  「痛てて」

  「あ、動かなくていい。俺が動かすから。準備も俺がする」

  慌てて馬さんは静止するとすぐさま布団を敷いてくれた。座っている俺を痛まないように持ち上げると布団の上に置いてくれて、手で背中を支えてくれて横になったんだ。その後に馬さんは枕の横にペットボトルの水と桃の缶ビールを置いてくれる。喉が渇いたら飲んでと。

  「何から何までありがとうございます」

  「これぐらいさせて。これは俺の罪滅ぼしじゃなく、ちゃんとした好意」

  「馬さん……」

  「俺、虎のこと好きだから……これからも仲良くして」

  はいと頷くとふあっと欠伸が出る。はははと笑う馬さんは俺に近寄って赤くなりながら口をつけてくる。優しく、ゆっくりと……少しだけ舌を絡ませた。

  「お休み、虎」

  「おやすみなさい、馬さん」

  そう言うと俺は夢へと旅立ったんだ。最後に電気を消して歩いていく馬さんの足音が聞こえた……ありがとうという呟く声と。

  

  パチン

  

  

  完

  

  [newpage]

  配信18回目

  仕事が終わりいつもの道を歩く。コンビニに寄っていつものビールと弁当を買う。今日も帰ったら配信するんだろうなぁと考え、いつも通りの日常だなと苦笑していた。アパートに住む人も徐々に増え、仲良くしてくれて少しずつ変化はあるがどこかその変わらなさに安堵していた。ずうっとこうやって皆と楽しく過ごせたらいいな――

  「……の野郎!」

  ふと耳にドスの利いた荒々しい声が聞こえた。耳をぴくんと動かしそっちの方向を見る。自分の家とは違う道だが何となく気になって確かめに行ったんだ。まぁ喧嘩だろうしちらっと見て帰ろう、俺には関係ない事だ。

  「あっ!」

  思わず声を出す。そこにいたのは……。

  「いい度胸してるじゃねえかジジイ!」

  叫んでいたのは獅子の獣人だ。酷く怒っているみたいで唾を飛ばして叫んでいる。その前にいたのは一緒のアパートに住んでいる犀さんだった。額から汗を流しちょっとふらついている。俺の事はまだ二人とも気づいてないみたいだった。

  「調子に乗ったガキが、説教されなきゃ分かんねえのか」

  「うるせえ!てめえみたいな老害はさっさと隠居してくたばっちまえばいいんだよ!」

  興奮した獅子は拳を握ると近づいて殴りにかかる。それを犀さんは横に避けるとカウンターのようにパンチをくりだした。だが獅子は分かっていたかのように逆の手でそれを掴むと手前に引っ張る。

  「ぬぉ!」

  よろめく犀さんは隙が出来、獅子は即座に顔に殴りかかったんだ。

  

  バシッ!

  

  「ぐうう!」

  痛そうに声を上げ後ろに下がると倒れそうになる。何とか持ち直すと頬を押さえていた。暗くて見えづらいが何だか服もあちこち汚れている。獅子も少しだが泥が付いていたしこれが今始まったんじゃないことが分かった。それにしても痛そうだ……大丈夫だろうか。

  「年寄りは大事にしないと罰が当たるぞ」

  「へっ、お前みたいな奴なんざぶっ飛ばした方が世の為になるってもんだ」

  その後も二人は熱が収まらず近づいては掴みかかる。殴る蹴るを互いやって相手を倒そうとして見ていてひやひやしっぱなしだった。どうしようどうしようと汗を流しながら物陰に隠れることしかできない。誰か人を呼んで止めさせた方がいいだろうか?危ないよなやっぱ……。

  あっ!

  

  ドゴッ!

  

  「ぐあああ!」

  強烈な蹴りを腹に食らうと犀さんは吹っ飛んで後ろの壁にぶつかった。ゲホゲホとせき込み苦しそうに呻いている。獅子はにやりと笑うと近づいて犀さんの角を持ち上を見させた。

  「素直に謝っていりゃぁ死ぬこともなかったかもなぁ」

  「はぁはぁ、ごめんなさいすら教えてもらえてない哀れなガキが何言ってやがる。代わりにワシが教えてやろうか?まぁ覚えられんだろうがな」

  「てめぇ!」

  「ぐあぁっ!」

  あぁどうしよう、あの獅子犀さんを何回も殴ってる、止めないとだけど……。助けたい気持ちは勿論ある、だけど……喧嘩なんてろくにしたことがない俺は怖くて足がすくんでしまっていたんだ。尻尾だって足の間に入ってるし何だか体が震える。テレビや映画じゃない、本当の暴力が、しかも自分の知っている人が殴られているんだ。

  「どうしたよさっきの威勢はよぉ!」

  「ぐぅぅ……」

  片腕を前に出して何とかガードしようとするが、動かない相手に攻撃なんて楽にできる。わざわざ手で掴んでそれを解くと顔面を殴るんだ。

  

  ドガッ!バキッ!

  

  「……」

  だめだ、こんなのだめだ。見ているだけなんて……やっぱり助けないと。怖いけど、それでも……それでも俺は犀さんには笑っていてほしいんだ。あんな苦しそうな顔見たくない。

  ぐっと拳を握るとその場から勢いよく走りだす。

  「や、やめろー!」

  「あ?うぉ!」

  コンビニの袋を持ったまま両手を前にして獅子を突き飛ばす。いきなりの登場に予想していなかったのだろう獅子は驚き俺に飛ばされてしりもちをついたんだ。さぁ今のうちだ!

  「と、虎!なんでここに、お前の家ぁあっちだろうが」

  「声が聞こえたんです、何かと思って……ってそんなこと言ってないで早く立って」

  「てめぇ仲間かよ!ふざけやがって!」

  はっとするとすぐ横に獅子が立っていた。気づいた時には拳がすぐそこにあり、次の瞬間には頬に痛みを感じていたんだ。

  

  バシッ!

  

  「うわぁぁ!」

  手加減のないパンチにすぐにでも涙が出る。痛くて体もびっくりしていて転んだ俺は地面から立ち上がれなかった。すると獅子は走ってきて俺のネクタイを掴むと上半身を持ち上げる。その流れで獅子は片手で拳を握ると俺の頭を殴りつけてきたんだ。

  「虎っ!」

  

  バゴッ!

  

  「があああ!」

  地面に思い切り頭をぶつける。多分血は出てないと思うけど意識が飛びそうだった。前からも後ろからも痛みが来て呼吸も荒くなってくる。こんな時どうすればいいかなんて分からなくて、ただただ両手を顔の前に持ってきていたんだ。

  「出てこなけりゃこんなことにならなかったのになぁ!」

  「な、なんでこんな事を、理由は分からないけど喧嘩する前にやれることだってあるんじゃないか!?」

  「っるせぇ!利口ぶったこと言ってんじゃねえ!」

  バシッと腕を殴られて痛みで声が出る。その後も獅子は俺を殴り続けた。何やってるんだろう俺……だんだんと思考が他人事になってくる。

  

  ふと攻撃が止み、恐る恐る目を開く。それと同時に獅子の声が聞こえたんだ。

  「ぐあああ!」

  「ガキぃ……さっきまでなら許してやろうと思ったがなぁ、もうだめだ。覚悟できてんだろうなぁ」

  「はぁはぁ、ジジイはすっこんでろ――」

  「黙れぇ!」

  びくっと体が震えた。それは俺だけじゃなかった。近くにいた獅子は驚き、犀さんの変化に動揺しているようだった。だがすぐさま拳を握ると犀さんに殴りかかる。

  「うらぁ!」

  それを避けてがしっと手首を握ると獅子のシャツを掴む。力任せに手前に引き寄せると腹に向かって思い切り蹴りを繰り出したんだ。

  

  ドゴッ!

  

  「ぐはっ!」

  力強い蹴りはもろに入ったようで地面に倒れると腹を抑えながら身悶える。間髪入れず犀さんは近づくと馬乗りになって両手で殴り掛かったんだ。さっきやられたことを倍にして返すみたいにパンチは止まらない。鬣を掴んで地面に何度も打ち付けるなんてこともしていた。

  「さ、犀さん!」

  思わず叫んでいた。だが俺の声は完全に無視され攻撃を続けている。一度その場で立つとシャツを掴んで立たせ、ずるずる引っ張ると横の壁に押し付けたんだ。

  「ぜぇぜぇ」

  「ワシからも言わせてもらう。ちゃんと謝っていりゃ死ぬこともなかっただろうな、だがもう遅い」

  「ぐぁぁ……ぁぁ」

  両手で首を掴むと押し付けたまま上へ持ち上げる。息ができない獅子はあまりの苦しさに暴れ、犀さんの手を掴んで退かそうとしていた。それが無理だと分かると力任せに犀さんを殴る。だがどんなに殴っても犀さんの力が緩むことはなかった。

  「ぁ……ぁ」

  「犀さん!待って!ダメです!」

  慌てて近づいて犀さんの手を掴む。俺を睨む犀さんの目は迫力が凄すぎて思わず泣きだしそうになった程だ。

  「帰れ虎、お前にぁ関係ねぇ」

  「こんなことしていて関係ないわけないじゃないですか!俺だって殴られました!もう関係者ですよ!」

  これでもかっていうくらい力を入れて獅子を掴む両手をゆっくりと退かせる。犀さんも抵抗して力を入れていたが徐々に諦めるようにしてその手を離していったんだ。

  「ゲホゲホ」

  「こんな奴殺したってかまわねぇだろ」

  「だめに決まってるじゃないですか!理由は分かりませんけど、俺は犀さんに人殺しになってほしくないです!」

  殺気立っていた犀さんだが俺を一度見るとあぁクソッ!と言って獅子の頭を思い切り蹴り飛ばしたんだ。

  

  ゲシッ!

  

  「さ、犀さん!」

  「うるせぇ!!もうやらねぇよ」

  そう叫ぶとすたすた歩いて行ってしまう。道端に倒れて獅子は動かなかった。まさかと思って近づいて確認したがどうやら気絶しているだけのようだった。殺していないことに安堵するとどうしようかと思ったけどごめんなさいと言ってそのままにして犀さんの所に走っていったんだ。

  

  「どうして喧嘩なんかを?」

  「ふん、あっちが絡んできただけだ。ワシからじゃねぇ」

  ズボンに手を突っ込む犀さんは明らかに機嫌が悪そうだ。ちょっと怖かったけど理由を聞くと歩いている最中に肩がぶつかったらしい。発端はそれだけ、聞けばなんとも簡単なことだった。だが運が悪く獅子は気が強くて喧嘩も余裕でしちゃうような性格みたいだった、そして犀さんも気が強くて、こっちも喧嘩上等みたいな人。お互いがぶつかり合い謝る謝らないでどんどん状況が悪化していったらしい。そしてそのまま殴り合いになった。一方が謝っていればこんな怪我なんかしなくて済むのに……。

  「犀さん顔腫れちゃってますよ、たんこぶだって出来てる。大丈夫ですか?」

  「これくれぇなんともねえ。それにお前だって口から血が出てんぞ。酷くやられたのか?」

  「ま、まぁ結構殴られちゃいましたけど、でも犀さん程じゃないですから。軽く切っちゃったのかなぁ。あ!お弁当!」

  慌ててコンビニの袋を確認するが弁当が見当たらなかった。あれあれと探すが今来た道にもない。もしかしたらあの喧嘩の現場に落としてしまったのかも……あ~とショックで肩を落とす。今日の晩飯抜きじゃん、あんなに頑張ったのになぁ。幸いにしてビールは二つ入っていたからこれだけで我慢しよう。

  「はっ馬鹿な奴だな虎。ワシの喧嘩に飛び込んで自分が損するなんてよ」

  「言わないでくださいよ、心配だったんですから。それに損ばかりじゃないですよ」

  「あん?」

  「犀さんの喧嘩を止められましたし、犀さんを人殺しにしなくて済みました」

  「……ちっ」

  気まずそうにそっぽ向く犀さんにふふっと笑う。そうだ、俺だって役に立てるんだ。折角仲良くなったんだから酷い目にあってほしくないって。

  「あんな風にすぐ喧嘩しちゃだめですよ」

  「お前ワシの性格知ってんだろうが。……あぁそんな目で見るんじゃねえよったく。わぁったって、なるべくすぐにゃぁ手を出さねえでいてやる」

  「怒ってますか?」

  「お前にはイライラする虎」

  「そんな~」

  「っは!だがさっきよか気分はいいぜ」

  ようやく犀さんは笑ってくれた。そのままガハハと声を出し、つられて俺も笑ったんだ。良かった、これで関係が悪くなったらどうしようかと思っちゃった。

  

  話しているうちにアパートに着く。俺はそれじゃぁと言いかけると待てと犀さんは呼び止めてくる。

  「飯ねえんだろ?買い置きがワシの家にあったはずだ。それをくれてやる」

  「え、でも犀さんは?」

  「面倒くせぇから何個かあんだよ。ちゃんと食う分は残ってる。それで今回の貸しはチャラだ」

  「安い払い方ですねぇ」

  「んだと?」

  「わぁ冗談ですよ!」

  「まったく、今持ってくるから待ってろ」

  言いながら犀さんは部屋に戻り、数分すると弁当を二つ持ってきたんだ。ん、二つ?

  「お前の部屋で食う」

  「え~何でですか?」

  「お前がビールを持ってるからだ」

  なんだかんだ理由をつけるとほれいくぞと階段を上がっていってしまった。やれやれ、まだ俺はゆっくり休むことはできなさそうだ。

  

  バタン

  

  部屋に入ると服を着替える。ワイシャツやスーツは泥だらけだ……破れてる所がなかったのは不幸中の幸いかも。パンツ一丁になると俺は弁当を温めるためにレンジへ。戻るとすでに犀さんは俺が買ったビールの一つを開けていた。この人遠慮って言葉知っているのだろうか。

  「あ~犀さん体やっぱりちょっと痣になってる所ありますね、大丈夫ですか?」

  「痛いに決まってんだろうが。だがまぁこんなもん放っておけば治るしよ。怪我だって今に始まった事じゃない」

  「もっと若い頃から?」

  「あぁ、今よりずっと喧嘩の毎日だったよ」

  「へへ、困った性格ですね」

  「これでも丸くなったんだぞ?」

  「どーだか。でもお腹は丸いですね~」

  「その丸い腹がお前は好きなんだろうが淫乱虎」

  「い、淫乱じゃないですよ!まぁ……さ、犀さんのお腹は好きぃ、ですけども」

  「っへへ」

  チンというレンジの音で俺は立ち上がる。一つを持っていくと先に犀さんに渡したんだ。続いて俺用にもう一つ温め、その間は戻って会話をする。先に食べ始めている犀さんだが遠慮せず待ったりしない所が犀さんらしくて好きだった。こっちも気を遣わなくて済むんだ。

  「ほれ、一つやるよ」

  「あ!ありがとうございます。あーん」

  「甘ったれやがって。今日だけだぞ」

  犀さんが食べる弁当は唐揚げ弁当だ。そのうちの一つを俺にくれた、助けてくれた礼だと。お言葉に甘えて口に入れると熱いそれをハフハフしながら噛みしめる。うん美味しい、仕事帰りだしなんならもう一仕事やり終えたし今日はより美味しく感じたな。

  「はぐ、虎お前今日配信するのか?」

  「ん、ん~どうしましょうかね。体痛いしなぁ」

  「エロい事できねえってか?」

  「……あのねぇ犀さんエロい事をしなくちゃダメってわけじゃないですよ」

  「でもしたいんだろ?スケベ野郎が」

  「そりゃしたいかしたくないかって言われたら……さ、犀さんに誘われたら断れなさそうですけど」

  「ほ~んそりゃいい事聞いたな」

  にやにや笑いながら食事をする犀さんはすでに鼻息を荒くしていた。あんだけ派手にやられて怪我だってしてるのにそれでもエッチなことをしたいというんだからもうさすがというかなんというか。ここまでくるあっぱれである。

  途中でチンという音が鳴り立ち上がって温めた弁当を取り出す、俺のは生姜焼き弁当だ。蓋を開けるとふわっと良い香りが食欲をそそる。いただきますと一言言うと俺も弁当を食べだしたんだ。この時も他愛もない世間話を交えながら談笑していた。今ではすっかり犀さんの機嫌も直り、ビール片手にガハハと笑っていたんだ。

  

  「……まぁ若い頃ぁどっちかって言うと喧嘩っ早い方だったな、さっきも言ったがそれこそ喧嘩の毎日よ。自分の力で相手をねじ伏せるのが快感だったぜ」

  「やれやれ、それでよく生きてこれましたね」

  「はっ!周りの連中が弱かったからな」

  食事が終わると満腹の余韻に浸りながら会話をしていた、何でもない過去の話だ。冷蔵庫にあった買い置きの俺の桃ビールも追加してすでに三本飲んでいるというか……飲まれてしまった。断ったら何されるか分かったもんじゃないし。そのせいでアルコールが入った犀さんはガハガハと笑いっぱなしだった。

  ふと犀さんはゆっくりと俺の方ににじり寄ってくる。いきなり腕を首に回すと頬をくっつけてきたんだ。

  「だがよぉ、今は違うぜ。喧嘩よりもこっちに明け暮れてぇ毎日よ」

  「え?あの……ひゃぁ!」

  「相変わらずいい声じゃねえか」

  突然股間を揉まれる。パンツの上からだがその感触や刺激は大きく思わず声を上げてしまったんだ。赤くなって止めてくださいよと一応言うのだが、犀さんは瞼を半分下げるといやらしい顔で俺を見てくるんだ。そのまま何も言わず手を動かし続ける。へへへと笑うと回した腕の方の手で顔の向きを変え、そのまま俺にキスをしてきたんだ。

  「ちょっ!んん!」

  「んっんん」

  急がないねっとりしたキス、緩やかに舌を動かすと葉や歯茎を擦り、やがて舌を見つけると巻きつけるように絡めてくる。擦り合わせて唾液を拭い取り、ごくりと俺の唾を飲み込んでいったんだ。犀さんの舌から分泌する唾液は口の中に溜まり、俺もそれを飲み込んでいく。交じり合った唾液を互いに飲みあいながらいつしかキスに夢中になっていた。

  「っぷは、さ、犀さん……」

  「ワシから誘ったら断れねえんだろ?」

  「い、言いはしましたけども」

  「ならよぉ」

  一度犀さんは離れると自分の股間を揉んで見せる。ズボンを脱ぎそのままパンツに手を置くとゆっくりずらし始めたんだ。やがて見えてくる犀さんの根元、だがそれを少し過ぎたところで止まってしまった。見えそうで見えない、ちょっとだけ見えてるそれから俺は目を離せないでいた。

  「ワシに今から礼をさせやがれ虎。お前にゃ助けてもらったんだからよ」

  「そ、それって」

  「ワシの体……好きに弄っていいって言ったら、どうするよ?」

  

  『よっと、あーあー音量チェック中。だいたいこんなもんか?お!こんばんはー』

  〔こんばんは!なんかはっちゃけちゃった?〕

  〔ちょっと待て怪我ありって大丈夫か〕

  〔無理しないでくださいね〕

  結局俺は配信することになりいつものように準備をした。今回はテーブルの上にノートパソコンを置いてそこで配信することにしたんだ。タイトルに若干怪我をしたとつけたところ、心配する声がどんどんきたんだ。それに対して俺は対処する。

  『ありがとうな皆、怪我については大丈夫だ。ちょっとまぁ……わわ!』

  『こいつのこたぁ心配ねぇ。ワシの喧嘩にちょっかい出して馬鹿みたいに貰っちまっただけだ。だが酷くないしワシも虎もすぐ治る。気にしなくていいぞ』

  途中でヘッドセットを奪われると言ってしまう。喧嘩の事は伏せておきたかったのになぁ。コメントには、怖っ!でも犀さんならしそうとか、虎さんはほのぼのタイプで喧嘩とは縁がないかと思ってたとか、怪我をした二人は見たくないのでエッチなことで怪我してくださいとか来ていた。おいちょっと待て最後矛盾してないか。

  慌ててヘッドセットを取り返すと一つ咳をする。

  『あー、ゴホン。まぁもう喧嘩とかそういう危ないことはしないし、犀さんも落ち着いてくれると思うから大丈夫だ。痛いの嫌だからな俺も。んで、犀さんの喧嘩を止めるきっかけ作りをした俺に、犀さんは礼をしてくれるっていうんだ。その礼だがぁ……』

  「へへへ」

  にやりと笑うと舌を出し足を広げる。パンツの上から手を股間に置くと揉み、顔を上げると手を軽く握り顔の前で前後に動かしていた、まるでそういうことをしている動作だ。コメントは途端に沸き立つ。今日は速攻でセックス配信か!なんてコメントを見て俺は赤くなり頭に手を置いてしまった。なんかもう今更なんだけど、本当にこんなのでいいのかと。

  「虎、こっち見ろ」

  「え?」

  好色な顔つきで後ろに片手をつくと片膝を立てて足を開く。先ほどと同じように股間を揉み、徐々に犀さんのパンツに低く山が出来上がってくる。

  「……ぅぅ」

  ごくりと唾を飲み込んだ。その誘ってくる犀さんの姿がとてもエロく感じてしまったんだ。パンツの裾の隙間から奥が見え、俺の目には犀さんのでかい玉が映っている。触りたい、嗅ぎたい、しゃぶりたい……そんな欲求が俺の頭を駆け巡っていく。

  『ん、まぁ……誘われてるな俺……。なんかキャンプの時よりもずっとエロく感じる。や、やらないのかって、そりゃぁ……』

  どんどん過激になる犀さんのアピールに息が荒くなっていく。ワシを好きにしていいんだぞ?今日はお前がワシを食う番だ。ほら、遠慮なんかしなくて何でもできるぜ?そんな言葉を聞いて俺は舌を出す。涎がぽたっと地面に垂れた。

  『や、やる……もう我慢できない』

  

  四つん這いで歩くと犀さんの足の間に入り込んだ。鼻先をパンツに押し当てるとすんすんとにおいを嗅ぐ。あぁ、犀さんのあのにおいだ……脳を蕩けさす媚薬の香りが俺の体を支配していく。

  「楽しもうぜ」

  片手で頭を押さえると犀さんはパンツを弄って社会の窓を開ける。そこに俺の鼻を突っ込ませたんだ。ぴとっと二つの玉の間に鼻がくっつく。柔らかくちくっと生えた毛、生の感触とより強くなった生のにおいが俺の鼻腔に充満していく。

  「はぁはぁ」

  我慢できずパンツの裾から手を入れて玉を探す。見つけるとゆっくりと撫でて軽く揉む。少し持ち上げると鼻に埋もれさせ息を吸った。あぁやばい……皮が鼻の中に入ると何だか喉が渇くようだった。

  「さ、犀さん俺我慢が出来ないです」

  「まぁだだ、ほれこっちもあるぞ」

  肩を持って引っ張られると胸へと持って行かせられる。目の前にある赤黒い乳首を見つけるとすぐさましゃぶりついたんだ。強く吸って中で舐めまわし、もう片方も指で弄る。すでにぴんと硬く張った乳首は美味しい味がした。

  「おぉいいぞ、気持ち良い。っへへ、ミルクが欲しそうだな?しっかり良くすりゃぁ後で沢山ミルクが出るぜ」

  「犀さん、犀さん」

  「可愛いじゃねえか……」

  腕を持ち上げる犀さんの脇にマズルを突っ込み舌を出す。ぺろぺろ……それに満足すると胸の谷間に顔を置いて生えた毛をぺろぺろ……上から下に向かって生えていく体毛を順に舐めていき、見えている竿の根元にマズルをやると陰毛を食みながらぺろぺろ……犀さんの毛深い体はどこもかしこもが美味しくて舌鼓を打ってしまう。

  「なんか今日俺、変です……」

  「おぉおぉ酔っぱらってるな?酒に酔ってんのかワシに酔ってんのか」

  「りょ、両方かも」

  突然体を引っ張られると首に手を回される。お互い抱き合う状態で見つめ合うとにやりと笑っていた。

  「酒なんかよりよっぽど強いもんが目の前にあるだろうが。でろでろになるまで酔わせてやるよ」

  「犀さ……んんんぅ」

  かぶりついてくる犀さんに身を預けるとキスをされる。今度は激しく深いキス。舌が蛇のようにうねり絡めるとそのまま擦り唾液を飲みあう。舌を出せ、その命令に従うと犀さんに舌を吸われる。

  「んんんっ!」

  ビクンと体が震えた。まるで舌が飲み込まれるようだ。奥の方まで吸われ、犀さんの口の中で擦り合うと軽く食まれる。それと同時に体を揺さぶられていた。すでにお互い硬く勃起していてそれが擦れていたんだ。

  ようやく口を離してくると俺はぜぇぜぇと息を乱しながら見つめ合う。何だか少し恥ずかしくなってその場から移動すると犀さんのパンツに手をかけたんだ。

  「も、無理です」

  「へへへ、いいぜ虎。食っちまえよ」

  お許しを得たところでずり下げると最後まで脱ぎきって横に置く。全裸になった犀さんは今は他のどんな物よりも魅力的に見えた。ゆっくりと太く熱いチンコに触れ扱きながら求めていたものを口にする。

  「犀さんの金玉……」

  「お前が沢山良くしてくれたからたっぷり詰まってるぞ、だがまだ入る余裕はある。精液満タンにさせてくれや」

  「はん、んんぁ、はぁ、んん」

  片方の玉を口に入れるとしっかりと吸い付く。丁寧に舌で舐めまわし、吸い込むと玉を奥へ、窄めると玉を手前へと移動させた。何度も口からちゅぽんちゅぽんと出し入れをすると今度は反対側も同じように味わう。全体が唾液にまみれたらそれを手で揉みながら持ち上げ、裏側も。次いでふっくらとした会陰も舐めまわす。蒸れて濃い味のそこは一舐めする度に舌が喜んでいるようだった。美味しくて止まらないとはまさにこの事かと思ったくらいだ。裏だけじゃない、横も根元も、鼠径部もべろべろと舐めまわす。

  「はぁはぁ、いいぜ虎最高だ。やっぱりお前の舌技は癖になる、くぅ……!たまらねぇ、ワシが酔いそうだ」

  耳まで真っ赤にしてにやりと笑う犀さんは俺のマズルにぺちんぺちんとチンコを当てる。その度に流れ出ていた先走りが飛んで俺の顔を汚していった。眼前に迫る硬いチンコ、その迫力に俺は圧倒される。だめだ、もうだめだこれ以上我慢なんてしたくない。

  「んんん!」

  「ぉぉぉ!いいぞ、お前の好きなようにやってみろ。ぐおおお気持ち良いぞっ」

  

  ジュブッジュブッジュブッ

  

  大きく口を開くと一気に全てを咥え込み、吸い付くとすぐさま頭を上下する。ようやく手にした好物を前に理性が利かず、それも徐々に溶けてもう残っていないかもしれない。舌を絡めて雄臭いチンコをべろべろ舐めまわしたんだ。ちゅぽんと一度口を離すと手で皮を下げてカリの部分を舌を添える。溝を綺麗にするように擦ると犀さんは歓喜の声を上げていた。

  「たまらね、あぁぁたまらねぇ!はぁはぁ!クソ、そんなにされちまったらすぐ出ちまうだろうが」

  「ください犀さん、俺に犀さんのミルクたっぷり飲ませてください」

  「淫乱虎が……うぉっ!はぁ!だったらよくしゃぶっとけ!」

  

  グチュッグチュッグチュッ

  

  「んっんんっんっんっ!」

  片手で頭を押されると腰を振り出す。口を離さないようにしながら両手を前に伸ばすと乳首を弄っていた。お互い荒く呼吸をしながら求めあう。口から出入りするそれが今俺達は繋がってるんだと思えて嬉しくなった。

  「イクッ!イクぞ虎!沢山出そうだ……出す!出すぞ!ぐおおおおお!!!」

  

  ドブッドブッドブッ

  

  思い切り叫ぶと股間に顔を押し付ける。ネバっとした濃いミルクが口いっぱいに広がり急いで飲み込んでいった。味わいたかったけど次から次へと出てくるからゆっくりじゃ間に合わない。跳ねる度に太く脈打つチンコを吸い続け、十数秒してようやく収まってきたんだ。あっという間に口は白く濁り独特のあのにおいと味が口も鼻も犯してくる。犀さんから作られた精液、子種が俺の胃袋の中に入った……そう思うと俺までイきそうになってしまう。他の誰でもないこの人だけの雄の証……今の俺は犀さんの物なのかな……。

  「はぁはぁ」

  綺麗にしてから口を離すと汗だくの犀さんを舐めていく。やがて顔を肩の横に置くと抱きしめ合ったんだ。互いに心臓の音が速くまだまだ興奮してるのが分かる。

  「はぁ、虎……顔見せろ」

  言われて持ち上げると見つめ合った。片手を俺の頬に添えるとしばらく目を見てくる。そのまま緩くひっぱられ、やがて鼻先同士がくっつきあう。

  「ぅ……ぁ」

  すりすり、ちょっと擦り合いそれはやがて頬になる。まるで動物の愛情表現のようだ。

  「こそばゆいです犀さん」

  「そうだな、ワシもだ。今のお前は妙に色っぽく見えるぞ」

  ぼそっと耳元で呟いた。

  「お前が……欲しくなっちまうだろうが」

  「え……」

  持ち上げて顔を見るが犀さんはむすっとして顔を逸らしてしまう。顔中耳まで赤くしていつもとは違う犀さんがそこにはいたんだ。

  「いつまで見てんだエロ虎!お前も出したいんだろうが」

  「わわっ!」

  急に両肩を押されるとどてんとその場でしりもちをついてしまった。何か言おうとするとそれより早く犀さんは足を持ち上げる。今俺の前には恥じらう彼の肛門が丸見えだった。少しだけ呆けていたがはっとすると膝立ちで近づき太ももを押さえる。

  「優しく……しやがれ」

  「へへ、今日の犀さんは何だか可愛らしいですね」

  「ほっとけ」

  怒られるかなと思ったが犀さんはふんと鼻を鳴らしただけだった。そんな珍しい仕草にふふっと笑うと顔を下げて穴のふちを舌で舐める。力が入る犀さんだが何度も舐めているとやがて穴が広がり、そのタイミングを見てぐっと奥に舌を押していったんだ。ぐるりと周りを舐めると上下に舌を動かして中の溝やヒダを舐めまわしていく。

  「ぁぁぁ……ぐぅ、はぁ」

  ずるずる擦り中がたっぷりと唾液まみれにになると引き抜いてから指を入れていく。何回か掘られた犀さんだがまだまだ不慣れのように体が強張っていた。ゆっくり力を抜いて……俺の言葉にはぁふぅと息を吐くと脱力を心掛ける。表情を見ながら腸壁を押して広げていき、中の具合を見て指を追加していったんだ。

  

  「ぜぇ、いいぞ虎」

  「お疲れのようですけど大丈夫ですか?」

  「へっ、心配されるほど年老いちゃいねえよ。それにやりたくてしかたないんだろうが」

  「ま、まぁ正直言うと……」

  犀さんはにやりと笑うと俺を挑発する。お前の方こそ怖くなっちまったのかと。ワシの虜になるのにビビってるんだろうなと。さすがに俺もなにおーと叫ぶと覆いかぶさる。

  「さ……犀さんの方こそ!俺のっ、俺のテクニックでメロメロにしてやりますからね!」

  「おぉよ、お前に酔わせてくれ虎」

  ドキン、胸が鳴る。上半身を起こすと慌ててチンコを穴に当てた。なんか俺がタチでやろうとしてるのにまるで俺が食われてるみたいだ……心を鷲掴みにされそうになる。すぐそばまで手が迫っていて、何かきっかけさえあれば掴まれてずるずる持っていかれてしまう。

  「い、入れますよ!」

  そう言うとずんと腰を押し付けた。俺だって一人の男だ、俺の魅力で犀さんの心を鷲掴んでやる!

  

  ズブッ!!

  

  「ぐぉぉっ……あ、相変わらずでけぇな。ん、ぬおお!んはっ!い、いきなり激しくするなって!ぐああ」

  「はぁはぁ、今日は手加減しませんよ!」

  腹の肉をしっかり掴むとぱんぱんと音を立てながら犀さんに何度も突き刺す。相変わらず中はきつくて締め付けが強く気持ち良い。すぐにでも俺は夢中になり腰を振り続けたんだ。少し苦しそうな顔をする犀さん、だが今の俺は止まれない。気持ち良さと欲望がむき出しになって捕食するかのように犯していく。

  

  パンパンパン!

  

  「がぁ!はぁ!や、やさし、ぐお!優しくしろってっんああぁぁ!」

  「へへへ、食われたいんでしょ犀さん、はぁはぁ、ちゃんと最後まで食べて上げますよ。可愛いです」

  「ちょ、調子に乗るんじゃ、ねぇ……」

  歯を食いしばって耐えようとしていたが激しい攻めに徐々に表情が変わってくる。眉は下がり、口は半開き。声も今では蕩け切った甘い声を上げていた。両手で胸を揉みまるで女みたいですよと言うと犀さんは真っ赤になって目を瞑る。もう勝手にしろと。そこから犀さんは俺に身を任せるようになったんだ。

  「あん、あっ、はぁ!くぁ、んああ!」

  「はぁはぁ、体痛まないですか?」

  「い、痛てぇけど、なんか……変、なんだよ。はぁ、ケツ掘られて揺さぶられて、痣の痛みがなんか、痛みと気持ち良いのが同時に来て……頭おかしくなりそうだ」

  「痛いのも気持ち良いんですか?もしかしてMに目覚めちゃいました?」

  「ば、バカ言うんじゃねぇ!ワシぁいつだって攻め……ひゃあああ!」

  痣の一か所を優しく、かなり優しく舌で舐める。犀さんは俺をぎろっとにらむがすぐにまた蕩けてしまう。やめろ!そんな所舐めんじゃねえ!そうは言うが犀さんのチンコはビンビンでさっきから先走りを流しっぱなしだ。

  

  ズブッズブッズブッ!

  

  「くっもうだめだ……イっちまう、はぁ!お前のせいで、ワシとしたことが……」

  「はぁはぁ、俺ももう出ますよ、欲しいでしょ?ほら言ってください中に出してって」

  「クソッたれが!……きょ、今日だけだぞ」

  悔しそうにしてるがどこかまんざらでもない犀さん。俺の頭を掴むと引き寄せてくる。そして耳元で囁くんだ。

  「はぁ、虎ぁ……お前の精液全部ワシの中に出せぇ。ワシをお前の物にしろ……ワシを愛してくれ」

  「さ、犀さ――」

  「ほら、中に種付けしてくれや。虎の種で、ワシを……孕ませてくれ」

  ドクンドクンドクン、心臓が飛び出そうだった。こんな事誰にも言われたことない、しかもこんな近くで、こんな渋い声で……俺の脳で何かが弾ける。それはまるで花火のようで目の前を真っ白にさせた。

  「虎……んんんんっ!」

  

  パンパンパンパン!

  

  キスをしたまま凄い速さで腰を動かした。こんなにも欲しくなるなんて、こんなにも……今のこの時だけは犀さんを誰にも渡したくなかった。俺のチンコで、俺の精液で。誰にも取られないように犀さんをマーキングして、それで……二人で一緒に……そう思わせられてしまったんだ。

  「っぷはっ!イクッ!イクッ!イクうぅ!犀さんもう出る!種付けするから!中に……中に出す!グルオオオオオ!!!」

  「虎っ虎ぁ……ワシも出る、漏れる……!あっあぁあぁ!出るっ出る!あぁぁぁイっちまうううう!!!」

  

  ドプッドプッドプッ!ゴプッゴプッ……ドプ……ヌプ……

  

  「ぜぇ……ぜぇ……」

  「はぁ……はぁ……」

  筋肉を強張らせ背を仰け反ると犀さんの腸内に射精をする。自分でも驚くほどの量を出し、情けなくなるくらい女々しい声を出しながら気持ち良さに浸っていたんだ。俺の下では犀さんも一緒に果てて、まるで完全に雌になったかのように弱々しい顔で喘いでいた。朝の犀さんからしたら絶対に考えられない顔だった。

  「ぁっくぁ……はぁ」

  体力を持っていかれ、がばっと抱き着くと犀さんはゆっくりと背中に腕を回す。

  「……馬鹿野郎、恥ずかしい事言わせんじゃねえよ」

  「へへ、でも割と乗り気だったじゃないですか」

  「うるせぇ、ワシはお前の物にはならねえからな。なるのは……お前の方だ」

  「どうですかね、俺は皆の物ってことで」

  「っち、後で見てろよ。ワシが一番だって所その体に教え込んでやる」

  「……期待してますよ犀さん」

  「おぉ、期待してろや虎。っへへ」

  見つめ合うと軽くキスをし、鼻を擦り合わせたんだ。何だか今はとても幸せな気分だった……。

  

  『あぁ、ううん。お待たせ皆、もうあれだな……行為に夢中でつい配信忘れるのはいつもの事というか、もう俺の定番ってことで……いやすまん!今日は本当にどうかしてた!なんかもうな、いつも以上に雰囲気に飲まれちまって……』

  〔凄いエロかった!なんかイチャイチャ感あって尊い!〕

  〔二人とも出来てるんです?〕

  〔ハスキーさんや馬さんともいい感じだった!この男たらし!いいぞもっとやれ〕

  『は、ははは……まぁなんだ、いや俺と犀さんは別に仲がいいだけで、そんな関係じゃないからな!?とにかくだ!皆満足してくれた、んだよな?よしよし、今日の所はここまでにしようと思う。あ、体?そういえば怪我してたんだっけな。痛てて!思い出させるなよ~折角忘れてたのに意識するとちょっと痛みが。まぁ重体ではないし軽いもんだからこれもすぐ治る、大丈夫だ。また元気になったら配信するから、その時はよろしくな!それじゃぁ皆またな~』

  『おぉお疲れさん。また見てくれや』

  俺と犀さんが笑顔で手を振るとお礼の言葉を言われ、沢山投げ銭をされてしまった。苦笑しながらそれにお礼を言うと俺はライブ停止のボタンを押したんだ。配信が終わった途端犀さんは疲れた~と倒れてしまう。俺は苦笑するとその横に倒れたんだ。

  「お疲れ様でした。怪我してたのにがっついてすみません」

  「まったくだ、今日は痛くて動けねえからお前の所で寝かせろよ」

  「ええ?そんなスペースないですよ。犀さん太ってるんですから」

  「ワシが疲れたのはお前のせいでもある!責任取れ責任!」

  「そんな無茶苦茶な~」

  

  後始末をほぼ一人でやり、綺麗になると布団を敷く。当然一枚しかないから二人でそれを使うことになった。電気を消し、すでに入ってる犀さんの隣に失礼しますと言って入っていく。すぐにでも体がくっつき、片手を俺の背中に回してきたんだ。

  「……今日はよ、なんつうか……あれだ、ありがとよ」

  「え?」

  「ワシぁ熱が入ると止まんなくなる所があるんだ。正直お前が来て止めてくれて助かった、本当にやっちまってたかもしれんからな。感謝してる」

  「犀さんお礼言えるんですね」

  「んだよ、折角ワシが言ってるってのに」

  「えへへ、役に立ってよかったです。でも今日だけじゃなくていいかも、もっと俺を頼ってくださいね」

  「あぁ、そう言ってもらえると助かる。言葉に甘えさせてもらうぞ虎……その、これからもよろしくな」

  「こちらこそ、よろしくお願いしますね」

  最後にぴとっと鼻をくっつけると俺たちは眠りに落ちたんだ……いびきが凄かったのは秘密にしておこう。

  

  

  完

  

  

  [newpage]

  配信19回目

  ふぁっと大きな欠伸をすると背筋を伸ばす。肩に手を置くと軽く首を回してストレッチをした。こきこきと気持ちの良い音を聞くと立ち上がり朝の生理現象をなくすためにトイレへと行く。便座に座りやや前のめりになって股間のそれを下に傾けると用を足した。

  「なんだ、思ったより早く起きちゃったなぁ」

  机の上にある時計に目をやると朝の8時。外は良い天気らしくカーテンの隙間から朝日が差し込んでいた。軽く腹が減ったため冷蔵庫の中にある弁当を取り出すとそれを温める。さて今日はどうしようかな。

  「う~ん、休みの日ってついつい部屋にこもりがちだよなぁ」

  休日、特に予定もない俺は座って考える。朝から配信?何をやればいいかな……そう考えるが浮かばない。少しだけスケベな妄想をしたがこんな朝っぱらからやるもんじゃないと頭を振ってそれを消した。どこかへ出かける?この近くに遊ぶ場所なんてあったかなぁ。そういえば最近一人で出かけるなんてことはあまりなかったかもしれない。誰かと一緒にはたまにあるが自分から好んで外に遊びに行こうとは思わなかった。つい、面倒くさくてさ……。

  じゃぁどうしようか。特に何かを考えてやる必要もないのではないか。

  「ご飯食べてぇ……また寝ちゃおうかな」

  二度寝の誘惑に意識がそれているとレンジのチンという音に耳が反応する。立ち上がり弁当を取り出しコップに水を入れるとテーブルに置いたんだ。さすがに朝からビールは飲まない。いや休みの日くらい飲んでもいいか?それだと犀さんと同じになりそうだ……。

  

  ピンポン

  

  「んぁ?」

  ふと食べている最中でインターホンが鳴る。こんな朝から誰だろう?アパートの誰かだろうと思いパンツ姿のまま玄関へ行き扉を開ける。

  「は~い」

  「あ、虎君朝からごめんよ。おっと、エッチな事の最中だったかな?」

  「割と起きてすぐだっただけですよ、っていうか朝からそんなこと考えないですって」

  「本当かなぁ?」

  にやにやと笑う熊さんはそぉっと手を股間に伸ばしてきたので軽くぺしっと叩く。そんな~と言う熊さんにまさかスケベなことしたいから来たのかと言うと慌てて顔を横に振った。さすがの儂でも年がら年中一日スケベというわけじゃないよと。それが本当かは怪しい所だ。

  「実はね、ちょっと掃除を手伝ってほしいんだ」

  「掃除ですか?」

  「うん、儂はあんまり頻繁に掃除する方じゃないんだけど、さすがにそろそろちゃんとしっかりやった方がいいと思ってね」

  苦笑しながら頭をかく熊さんはどこか遠慮がちだった。頼みに来ながら実はあまりやりたくないといった様子だ。そういえばいつだったか、ハスキーさんは熊さんの部屋に入ったことがあり、その時見たらとても汚かったみたいなことを言っていたような……だとすると俺に見られるのは恥ずかしいのかもしれない。

  「俺で良ければ手伝いますよ、今日予定とかないし」

  「本当かい?いやぁ助かるよ。あ、中に入っても感想は言わなくて……というか言わないでね。儂ガラスの心だから」

  はははと笑うとじゃぁ着替えてすぐ行きますと伝えた。どうやら熊さんはここで待っているみたいで一度戻るとズボンを穿いて少し水を飲んでから熊さんの所へ行ったんだ。準備ができたことを伝えるとそれじゃぁよろしくねと言って部屋を出る。

  

  バタン

  

  階段を降り、すぐ下の熊さんの扉の前に到着すると熊さんは少し苦笑いだった。自分で言うってことは相当なのかと思い頭の中で想像する。

  「さぁ中に入ってよ」

  「おじゃましま……うわ」

  「うわって言わないでよ」

  「だ、だって……」

  まず玄関。すでにゴミ袋を三つ見つけた。そしてここから奥を見る。そこでゴミ袋をさらに三つ。部屋には脱いだのだろう服が散乱しお菓子の袋なども見えた。あ、缶ビール落ちてる。地面や廊下を見ると結構埃も溜まっているようだ。思ったよりも汚いぞこれ。

  「う~ん、熊さんこれは良くない、良くないですよ。良くない」

  「さ、三回も言わなくていいよ!分かってはいるんだけど億劫でねぇ」

  「気持ちは分かりますけど衛生上の問題で良くないです。体の調子も良くない感じになりますよ」

  「わざと良くないって言わなくていいから!うぅ虎君に言われると結構傷つくなぁ」

  露骨にしょんぼりするがその原因は自分にあるのでしょうがない。なら言われないようにしましょう!今日から頑張ればいいんですからとやんわりと言うとそうだよね、今日から頑張るからねと元気になった。多分これ頑張らないかもしれない。いい歳したおっさんがこれはさすがにだらしないので意識を改善させる必要があるだろう、何より熊さん体調崩したら俺も心配するし。

  ふぅと息を吐くとよし!と声を出す。

  「それじゃぁ気合い入れて掃除しましょう!扉は開けておいて……あ、そうだ!」

  「ん?どうしたんだい」

  「せっかくなら配信しましょう!お掃除配信です!」

  「えぇ見られるの恥ずかしいなぁ」

  渋る熊さんを説得させる。少しでも誰かに見られた方が本人にも効くだろう、次回もしこの部屋で何か配信することになった時に、綺麗なままになっていればきっと褒めてくれるはず。やればできるおじさんなんだと思わせれば人気もさらに出るかもしれない。思い付く言葉を並べると、そうかい?じゃぁいいかもと案外すんなりと受け入れてくれたんだ。

  決まったなら行動は早かった。俺は外に出ると自分の部屋に戻り、配信器具を持つと熊さんの部屋へ。お邪魔して奥へ行くとゴミをとりあえず横に退かし、置けそうな場所を探して配置する。掃除だからなるべく端っこに置いて全体を見渡せるように。これをここに置いて、カメラをこの辺……いやもう少し角度は上かな。後は線を気を付けて……。

  「よし、準備できました。それじゃぁ配信しますよ」

  「な、なんか緊張してきた」

  「エッチの時はあまりなのに?」

  「う~んなんでだろうねぇ、結構気にしてるのかな」

  これがいい方向への刺激になることを期待しつつ、ライブ開始のボタンを押す。

  

  ポチッ

  

  『あ~っと、音量調整中。お!来たな、おはよう、こんにちは~』

  すぐに来るコメントに返事を返す。地面に座った俺たちは見てる皆に軽く手を振ったんだ。今では5分かからずにコメント数は数十くらいと増えていく。皆違う場所からの配信に興奮しているようだった。

  〔お掃除配信!ってここどこ?〕

  〔違う場所からって珍しいですね〕

  〔部屋汚っ!これはお掃除のしがいある〕

  『ははは、ここは熊さんの部屋だ。結構ずぼらな所あって掃除をついつい先延ばしにしちゃったりしてな。それで流石に汚くなり過ぎたからってお掃除に来たんだ。あ、あんまり直接的な言葉は控えてな?本人傷つくからな』

  「やっぱり配信するの間違ってたんじゃ……」

  「そうでもないですよ、ほら」

  コメントを指差すと顔を近づける熊さん。その気持ち分かる~、俺も割と掃除苦手で汚くなりがちだなぁ、少し散らかってるけどこれくらい余裕じゃない?もっと汚い所あるし……と、熊さんに親近感を感じたというコメントが多かった。俺の言葉にはーいと言う視聴者に熊さんは腕を組んで頷く。

  「なるほど……じゃぁ掃除しなくていいんじゃないかな」

  『だめですよ!ほらほら皆も甘やかさないの。熊さんこのままだとずっと掃除しなくなっちゃうからな。ははは、清潔な方が健康的だよな。よし!それじゃぁ始めるからな~。今回もちょくちょく反応はすると思うけど、結構見れない時もあるからそのつもりでな!』

  頑張ってください!ゆる~く見させてもらうね~というコメントを見ながら俺たちはよっこらせと立ち上がると掃除を始めたんだ。

  

  「それじゃぁとりあえず外に出せる物は出しちゃいましょう。あ、掃除のカレンダーあります?」

  「うんキッチンの壁にあるよ」

  「ちゃんとあるんですから行かないと~」

  「えへへぇ」

  赤くなって頭をかく熊さんにやれやれと苦笑すると確認しに行く。今日は……可燃ゴミだな。溜まってるゴミ袋の中身を確認して燃えるゴミに分けられてるゴミ袋を持ち外に出す。どうやら分別はちゃんとしているようだ。そこが出来るなら掃除もちゃんとやろうよと思うがあれこれ言うと熊さんのやる気を損なわせる為胸にしまっておいた。

  「あ、ゴミ置き場には儂が持っていくね」

  「あぁありがとうございます!」

  両手にゴミ袋を持った熊さんが歩いていくのを見送ると大きい物から小さい物まで外に出したんだ。そこまで沢山物があるわけじゃないらしく時間はあまりかからない。

  「よっと、こんなもんか」

  手をポンポンと叩くと部屋を見る。物が無くなった部屋は広く感じて綺麗に見えた。床にカーペットが敷かれているがこれには埃が乗っかってしまっているようでこれも掃除しなければならないな。とりあえず最初はその埃を何とかしよう。部屋を軽く見まわし探してみると掃除機を見つけたが、これにも埃が積もってしまっていて随分使われていないことが分かった。宝の持ち腐れだなぁと笑うと掃除機を持ち一度外に出て綺麗にしてから再度中に入りコンセントを差し込む。

  『よっと、どうだ?楽しんでるか?結構良い部屋だろ?そこそこ広いし皆優しくて楽しい人ばかりだから住み心地が良くてな、気に入ってるんだ。ははは、住みたいか?それは熊さんに言ってみないとな~。あ、これから掃除機かけるから、音量少し小さくしておいた方がいいぞ』

  〔自分の家からじゃ遠くて引っ越せない……ぐぬぬ〕

  〔虎さんに会えるならそれも可!〕

  〔俺もこの場所に住んでアパートの人全員とエッチしたい!〕

  様々な感想にはははと笑いながらそれじゃぁまた後でなと立ち上がる。掃除機を確認しスイッチを入れるとフローリングの埃を吸い込んでいったんだ。

  最初は骨が折れるなぁとかどこをどう掃除すればいいんだこれとか思っていたが、一つ一つやっていくと割とできてしまうもので、掃除自体もそこまで嫌ってわけでもなく結構楽しくやっていたと思う。綺麗になって行く様を見ていると達成感が湧いてくるんだ。後はこの状態をちゃんと保てればだが……熊さんすぐ汚くしそうだなぁ。

  

  掃除機が終わったら今度は雑巾がけだ。やるからには徹底的に。床も零したジュースの汚れとかが乾いていたりして掃除機だけでは取り切れないものもある。そういう汚れを掃除していくんだ。洗面所に行って少し探すと雑巾を発見する。それを水で濡らししっかり絞ると先ほどの場所へ。

  「あ、お帰りなさい熊さん」

  「ただいま虎君、おぉ綺麗になったね」

  「物出して掃除機かけただけですよ。一応言っておきますけどこれで終わりじゃないですからね」

  「こんなに綺麗になったのにぃ?」

  「綺麗になってないです」

  何だか面倒くさいなぁと言い出す熊さんの背を押してほらほらと洗面所へ行かせる。雑巾がけを手伝ってもらわなきゃ。アパートの一部屋とはいえ一人でやるには少し大変だから協力してもらわないとな。俺が地面に膝をついて拭いていると熊さんも後から来て逆の隅から始めたんだ。

  「虎君と二人での共同作業……ドキドキしちゃうね」

  「しないでください、俺たちべつに新婚夫婦じゃないんだし」

  「新婚かぁ……ふふ」

  違いますよと言うがなぜか赤くなって妄想にふけっているようだ。熊さん!と声を出すとはっとして手を動かし始める。やれやれ、掃除だけじゃなく熊さんの面倒も見なければ……と思いつつ先ほどの言葉が頭をちらついた。もし熊さんと結婚して二人で住むことになったら?まぁお互い男同士だけどやることはすでにやっていて、だが夫婦となると意味合いも違ってくるわけで……。

  (愛の子作りだね虎君……愛してるよ)

  う……いかんいかん俺まで妄想モードに入ってしまっている、今は掃除中だ。こんな所で勃起なんてしたら絶対熊さんに襲われて掃除できなくなってしまう。慌てて首を振ると集中する、横で俺を見ていた熊さんは途端ににやっと笑っていたんだ。違いますから!と叫んではおいた。

  

  フローリングを綺麗にし終わると次はキッチンをやることにした。一度カメラに近寄り、台所を掃除するから少し待っててな~と伝える。言い残すと二人でキッチンへ向かったがここもやはり汚かった。食器の数は少ないのだが、使ったものは基本置きっぱなしだ。カップラーメンの容器もそうだし油も飛び跳ねたものはそのまま、ごみ箱も溢れ気味になっている。うんかなり汚いな。ここも気合いを入れなければならない。

  「儂にはまだいけるように見えるんだがぁ」

  「もうだめです、限界突破してます。余裕のよの字もありませんよこれ」

  「そんなもんかい?やらないとダメ?」

  「毎日ここに来て掃除しますかそれじゃぁ」

  「うっ!ま、毎日はいいよ!虎君来てくれるのは嬉しいけど掃除を毎日は嫌だよぉ」

  やるから!と焦って言うあたり本当に掃除が面倒なのだろう、これは性格なのでしょうがない。筋金入りだなぁと苦笑すると二人で掃除を始めたんだ。シンクの中や外、とりあえず置いてあるものや生ごみなんかを全て取り除く。それを片したらスポンジで洗い、俺が中をやっている間は熊さんが雑巾で壁の油などを拭いていく。何度も何度も拭いてゆすいでを繰り返していくと徐々に綺麗になり元の色を取り戻していった。

  最初は楽しく話しながらやっていたが徐々に疲労がたまり体力も消費していって徐々に口数は少なくなっていった。集中してやっていると時間はあっという間に過ぎて汗も沢山かいていた。

  「こんなもんですね」

  「おぉ、随分綺麗になったね」

  少し離れて掃除した場所を見るとかなりの変化が見られる。もう油汚れもなく光って見えてとても気分が良かったんだ。熊さんも喜んでくれて頑張ったかいがあったと俺も内心喜んでいた。

  「後はどこを掃除しますか?」

  「え~?さすがに今日はもういいよ、儂疲れちゃった。何も今日全部やることはないだろう?」

  動きたくな~いと駄々をこねる熊さん。まぁ後はトイレやふろ場などもあるが、そこは比較的まだ綺麗な方だろうし言った通り今日全部やる必要はない。しょうがないですねと苦笑すると掃除を終わりにすることにしたんだ。

  

  出した物を中に入れ元に戻す。ふぅと一息つくとカメラの前に戻ってきて座ったんだ。

  『お待たせ皆。掃除を終わりにしたぞ~結構疲れたな。まぁ皆が見てたのはこの一部屋だけだけど、結構綺麗になっただろ?』

  〔最初と比べると凄い綺麗になった!〕

  〔ゴミ袋ないだけでも広く感じる〕

  〔熊さんすぐに汚くしそうな予感……〕

  「わ、儂だってゴミ捨てにはいくよ!虎君が目を光らせてるだろうし流石にちょっと注意するから!」

  慌ててパソコンに向かって反論する熊さんはなんかちょっと可愛く見える。どうやら掃除もろくにできないダメなおじさんという印象を与えないよう何とかぬぐい取ろうとしていた。だけど最初に部屋のあの光景を見ちゃってるしなぁ、皆の中での熊さんのイメージが固まりつつあるだろうな。頑張れ熊さん。

  「大分汗かいたねぇ疲れちゃった。お風呂入らない?」

  え?と熊さんを見ると少し赤くなって笑う。一緒に入りたいなぁ~と。どこかへ行くのか聞いたら熊さんの部屋の風呂場らしい。だがアパートの風呂場などそう広くもなく、熊さんは太ってるから入ったらきつきつで身動きできないのでは。だが熊さんは詰めれば大丈夫だよともはや一緒に入る気満々のようだった。う~ん……体を綺麗にというより風呂場でエッチしたいだけなのでは。

  「そんなことないよ、エッチしたいのは8割だよ」

  「……ほぼ全部じゃないですか」

  「いいじゃないか、男同士裸の付き合いも必要だよ」

  「それってそういう意味合いじゃない気がするんですけど!」

  「いいからいいから!」

  無理やり立たされると結局一緒に風呂に入ることになったんだ。そこで熊さんはふと閃いたと手のひらをパンと叩く。

  

  「お風呂配信しない?」

  「え?」

  言葉をマイクで拾い画面の向こうに伝わってしまう。コメントは勢いを増し欲望がだらだらと書き込まれる。

  〔エッチな配信キター!〕

  〔今日はお風呂でヤるのか!見たい!〕

  〔今まで見たことなかったし新鮮な気持ちで見れそう……〕

  『お、おいおいまだ決まったわけじゃないぞ?何なら今日の掃除は終わったし配信切っても……あ!待て!こら!投げ銭するなって!わー待て待て!分かったやるから!投げなくていいって!はぁはぁ』

  俺が終わりにしようかなという素振りを見せるとお金の力でどうにかしようとしてくる。こうやって貰ってしまうと俺もそのまま何もしないなんてことはできなくなってしまうんだ。だってほら、お金貰っちゃって結果終わりましたなんて期待損だし俺もなんか気分悪いだろ?

  『まぁあれだ、一応言っておくけど本当に気持ちだけでいいからな?お金払えば俺が動くとかそういう意識は持たないでくれよ、やりづらくなるし活動制限にもなりそうだし。あ、だからって投げ銭が悪い事ってことじゃないからな?まぁ俺の場合は、投げてくれたら素直に感謝するし活動資金にさせてもらうって感じだ。なんでもするって思わないように!』

  コメントは分かりました!とか、楽しめたり感謝してる時に投げるね!と来ていた。そうそれでいいんだ、これしてほしいお金出すっていうのはなんか違う気がしてな。別にお金に困って配信しているわけじゃないし。

  「商売上手だねぇ」

  「止めてくださいよ、本当にそういう気持ちないんですから」

  「ごめんごめんちょっとからかっただけだよ」

  「も~」

  苦笑するとごめんねという熊さんに顔を横に振った。カメラやパソコンを持ち、洗面所へ向かうとよく見えそうな場所を探して配置する。風呂の配信か……そうなると風呂場は開けっ放しで、窓も少し開けた方がいいかな。湯気で曇って見えなくなりそうだしな、ちらっと……ちょっとだけ開ける感じでな。

  タオルを持ってくる熊さんと二人で洗面所にいるがすでに狭い。やっとこさで服を脱ぐと横に置いて一緒に入っていくがこれ大丈夫かな。尻尾とか洗面所に飛び出してるし身動きするところほとんどない。四苦八苦している俺だが熊さんはなぜだがとても楽しそうだった。

  

  シャー

  

  「ふぅ~一仕事終えた後のお風呂はやっぱり気持ち良いねぇ」

  「そうですね、それはそうとなんでそんなにくっついてるんですか?」

  「うーん、狭いから?」

  シャワーを持って自分や俺にかけてくる熊さんはなぜだが体をぴったり俺にくっつけているんだ。確かに狭いがそれでも少し隙間を開けるくらいの余裕はある。それなのに体をぐいぐいと押し付けてくる。色んな所が擦れてちょっと恥ずかしい。そう思っていると熊さんは近くにあったスポンジにボディソープをたっぷりつけて俺に手渡してくる。

  「ごめんね、背中を洗ってくれると助かるよ」

  「あ、分かりました」

  何なら前も……と言いかけたところにそこは自分でと口をはさむ。頬を膨らませて冷たくしないでよぉと言う熊さんはちょっとおかしかった。ほらほら洗いますよ。背中を向かせると座れるほどのスペースはないので立ったまま洗っていく。上から下へ、まずは首から。ゆっくりとスポンジと手を動かして揉むように……ただ洗っているだけなのだがこれが中々楽しいもんで、他人の体を洗うというのも滅多にない事だと思うし割と熱が入ってしまう。熊さんの体は脂肪がたっぷりで触っていて柔らかく、感触が良い。それに短めの毛並みも洗うとどんどん艶が出てきてふんわりとなってくるんだ。普段こんなにしっかり見ないからちょっと新鮮。気づけば背中だけとは言わず、腕や脇の下、尻や太腿など後ろ側のほぼ全部を洗っていた。

  「ひゃっ!」

  「おっと、痛かったですか?」

  「ううんちょっと驚いただけだよ。尻尾はほら、分かるだろぅ?」

  「あぁ俺たち獣人はだいたいそうですよね、ここは優しく丁寧に洗いますね」

  「何なら前の尻尾も丁寧に優しく~」

  「背中終わりました」

  「わぁ冗談だよぉ!」

  はははと笑うと手を下げて短めの尻尾を軽くつかむ。そのまま弱く撫でるように洗い、たまに指で毛をかき分ける。熊さんもここはやはり性感帯の一部らしく、可愛らしい声が口から漏れていた。

  全て洗い終わるとスポンジを熊さんに渡す。俺が洗わないと言ってあるから渋々前は自分で洗っていた。流石に俺も恥ずかしいしな、いくら何度もセックスした相手だって言ったってだから気軽に体も触れますよというとそうでもない。裸だって男同士とはいえ若干の羞恥心も湧くし、エッチなことしてる時はその時限定の気分や雰囲気があるんだ。普通の時はやっぱりちょっと違う。熊さんは大体その限定的な雰囲気に引きずり込もうとしてくるけどな……。

  前が終わり、シャワーで泡を流していく。たまに俺が持って背中側を流したりもした。狭いし体が大きいから協力しないと。次は俺の番だ。

  「じゃぁ前行って」

  「後ろでも洗えますが」

  「洗面所に飛び散っちゃうよ。ほらほら」

  「な、なんか企んでません?わわっ!」

  にんまり笑うとそんなことないよ~と楽しそうに言ってくる。いや絶対良からぬことを考えてるでしょこれ。俺が体洗う番なのに自分の体にスポンジ擦ってるもん。すでに熊さん泡だらけだもん。

  そう思っていると熊さんはいきなり俺に抱き着いてきたんだ。じゃぁ洗っていくよと言うと体を擦りつけてくる。洗うってこれ……。

  「えへへ、一度やってみたかったんだよね、こういうの」

  「す、スポンジあるんだし俺は自分で背中も洗えますから!んあぁ!」

  「今スポンジで洗っているじゃないか、儂がそうだよ。ほらほらしっかり洗おうねぇ」

  ぐいぐいと体を押し付けてくる。俺が奥側でスペースもあまりないから身動きが取れない。そういうことか……俺を逃がさずやりたい放題するために……おのれ熊!

  「ちょ、く、熊さん……待って!当たってる!」

  「どうやら熊スポンジが気に入ったようだね、喜んでくれて嬉しいよ」

  わざと股間を突き出して擦られ、そこから快感が生まれてしまう。泡で滑るからなおの事だった。狭いためお互いが抱き着くような形になってしまったが柔らかい熊さんの体は全身から気持ち良いと思えてしまうんだ。もう完全に勃起してしまった。気持ち良いんだもん……。はぁはぁと呼吸が荒くなり赤くなってくると熊さんはあの好色な目つきをしてくる。抱き着いたまま片手を下に持っていくと互いの硬い竿を一緒に掴み扱く。もう片方も手を下げると尻を撫で、肛門を撫でてくる。どっちも摩擦がなくぐちょぐちょと音が鳴り思わず悶えてしまった。

  〔泡だらけでぬちゃぬちゃ言ってる!エロい!〕

  〔ここからだと熊さんの背中で前が見えないけどそれがまた妄想をかきたてるわ〕

  〔大きいふぐりがぶるんぶるん……エッチすぎない?〕

  最初こそ若干の抵抗を見せていたが徐々に疲れと快楽に飲まれて脱力してくる。首を熊さんの肩に乗せると目を半開きにして抱き着いていた。そうなると熊さんは俺の体を遠慮もなんもなく触ってくるわけで……あぁもうなんかこれもいいかなって思えてさ……もっとされたいかも。

  「熊さ……あぁ!んんん!」

  「んっんん!」

  俺の口に熊さんの口が合わさり、舌が侵入してくる。顔を傾けて舌同士が絡まり合うともはや何度もやったキスをした。擦り合いながら互いの唾液を飲み込んで味わう。自分以外の液体が自分の中に入るという感覚、意識。やっぱり興奮するもので、体がどんどん熱くなり鼻息が荒くなってしまう。キスをしている間は互いのチンコをぴったり合わせながら熊さんが扱き、後ろの穴にも指を突っ込んでくる。あちこちからくる刺激と快感に悶えるとそれを押さえるように俺を壁に押し付けていたんだ。逃げ場を無くした獲物が壁に追いやられ結局食べられてしまう、そんな構図がここにできていた。

  

  ぐちゅっぐちゅっ

  

  「んっぷは!俺もう……い、イキそう」

  「儂も出そうだよ、ぬるぬるしてて気持ち良くて。あぁ虎君のチンコはやっぱり大きいなぁ」

  ぎゅっと抱きしめられると体を上下する。お互いの股間は肉で埋もれてそのままずりずりと擦り合ったんだ。先ほどとは違う感覚の快感に体を震わせると毛が逆立つ。もう我慢できない……そう思っていると熊さん越しにカメラを見つけた。今俺の顔映ってるのかな……なんか恥ずかしいけど、でももう今となっては隠す必要もないしな。

  〔虎さんの顔がとろけてる……気持ち良さそう〕

  〔いいなぁ熊さんに色々されたいわ〕

  「も、だめ……!い、イクッ!出ちゃううう!!」

  「儂も行くよ!い、一緒っ、一緒に……おおおおお!!」

  

  ドプッドプッドプッ

  

  雄々しく叫ぶと互いに腹の間で射精をする。隙間がなくて飛び散らずすぐにでも腹やチンコが精液塗れになっていった。熱さでそれが周りにゆっくりと行き渡るのが分かる。熊さん相変わらず凄い量だ……少しずつ下に流れていきチンコや玉を通じてぽたりぽたりと下に垂れていった。数秒してはぁはぁと呼吸しながら体を離すとじゅぶっと音を立てながら溜まっていた精液が地面に落ちる。びちゃり、飛び散るとそこに小さな精液だまりが出来上がったんだ。

  「はぁ、気持ち良かったよ虎君。泡と混じってどれが君のか分からないけど」

  「俺も良かったです。こういうのもなんか、たまにはいいですね」

  恥じらいながら笑うと熊さんも笑ってくれたんだ。

  

  一度体を洗うと熊さんはちょっと待っててと洗面所の戸棚を開ける。そこに置かれていた一つの容器を取り出したんだ。これは……ボディソープ?

  「これねぇ凄い泡が立つんだよ。もっこもこになって楽しいんだ」

  「え、でも体洗いましたよ」

  「洗うためじゃないよぉ何のために君の尻穴解したと思ってるんだい?」

  途端に顔が熱くなる。ま、まだするんです?まだって何も始まってないよ。平然と言われると俺がおかしいのかと思ってしまう。そうこうしているうちにも熊さんはそれを手にたっぷりと出して擦り合わせたんだ。数秒すると言っていたようにすぐにでも泡立ち、まるで増殖するように広がっていく。風呂場にも飛び跳ねた泡がまるでシャボン玉のように宙に浮いていた。

  『えぇっと、皆さん。今日は顔とお尻どっちが見たいかな?顔なら虎君があへあへになるのが見れるしお尻ならずぼずぼしてるのが見れるよ~』

  「ちょっ、ちょっと熊さんなに勝手に言って――」

  『うんうん狭いからどっちかだけだねぇ、おっと……後ろの方が多い感じかな?よしよし、じゃぁ今日はカメラには結合部をしっかり映すからね~』

  「俺の配信乗っ取らないでくださいよ!っていうかもう決定事項なんですか!?」

  「だって君の最大のメインコンテンツでしょ?他のも見てて楽しんでるけどやっぱりエッチな君を見れると儂も興奮しちゃうし。まぁだからと言ってそれだけになっちゃうのもどうかと思うけど。少なくとも儂はエッチしたい」

  「ただの熊さん個人の願望じゃないですかそれ!あ!ちょっとまって!あぁ!」

  抗議していると熊さんは先ほどのボディソープをあちこちにつけてくる。そのまま両手でわしゃわしゃされるとあっという間に体中がもっこもこのふわっふわになってしまった。まるで羊だ……そんな羊虎の俺は熊さんに押し倒され、今カメラの前で仰向けに横になっていた。その上から羊熊が覆いかぶさってくる。

  「うーん、エロいなぁ虎君。ものすごくエッチしたくなる顔してるよ、可愛いねぇ」

  穴にぴたりと竿が当たるとどきっとして一瞬緊張するのだが、これからあれが入ってくると思うと自然と体がそれを望んでしまい受け入れてしまうんだ。熊さんとのセックス、毎回気持ち良くて……熊さんは脂肪が多いからどっしりとした圧力を感じるセックスになるんだ。肉に押しつぶされ、体を包まれ、熊さんのあのどスケベで優しく抱擁するような性格で言葉攻めされて……それらが今俺に起こると思うとやっぱり、したくなる。欲しくなるんだ。熊さんが欲しい、熊さんに犯されたい、熊さんの物に……なりたい。

  「それいじゃぁ入れるよ虎君。ほら……ほら」

  

  ジュブブ……

  

  泡に包まれた熊さんのチンコがぬるりと俺の中に入ってくる。すぐにでも根元に入り俺にのしかかってきたんだ。重さと熱さ、圧迫感とか、色んなものが中と外から俺を刺激して感じさせてくる。敏感な所に熊さんだけの雄特有のあれが擦れる……そう考えるだけで俺はすぐにでも満足感を感じてしまう。熊さんはゆっくりと体を前後に動かしはじめ同時に俺にキスをする。

  

  ジュブッジュブッジュブッ

  ぬちゅっちゅぷっ

  

  「んっんん……」

  「はぁ、んんんぅ」

  そこに遠慮なんてものはない。ただひたすらに肉欲のままにセックスをする。しかもお互い知っている人だから余計だった。最初の緊張も今では程よく蕩けて心の底から快感を感じていく。勿論体も気持ち良いけど、心も気持ち良い。

  「可愛いよ虎君、頑張ったねぇありがとう。儂は嬉しいよ、君と一緒に居られて嬉しいんだよ」

  「はぁ、く、熊さんあまり褒めないで……」

  「照れてるのかい?おじさんにもっと身をゆだねて、そう……力抜いて儂だけを求めて……」

  「あぁ、熊さん……っ!」

  じゅぶりじゅぶりと粘質な音がし、それは徐々に速くなる。体を動かせば動かすほど泡も増える。俺たちだけじゃない、もはや風呂場が泡だらけだった。その泡の布団の上で、泡に包まれながらひたすら行為をしていた。どんなに速くしても泡と粘質な水でぱんぱんという甲高い音が出ず、代わりにずっとぐちゅぐちゅと肉が擦れる音が響いていたんだ。

  〔エロい……凄いエロいわこれ〕

  〔もこもこセックスいいなぁ間に挟まりたい〕

  〔泡がこっちまで飛んでくる!あのシャボンエロい液ついてるのかな、食べたい〕

  「はぁはぁ、虎君そろそろイキそうだよ、君の中に出していいかい?」

  「く、熊さんっ……んはぁ!だ、出してください!俺の中に種付けしてください!」

  「うんうん分かったよ、それじゃな遠慮なく君に儂の印を……ぐぅう!」

  ぎゅっと体を抱きしめると肩に頭を置く。すぐそばで穏やかな熊さんの珍しい獰猛な荒々しい声が耳を犯す。体はがくがく揺れてなすがままにされ、今熊さんとしたっていう証を俺の中に残そうとしている。あぁまた俺熊さんの精液入れられるんだ……なんかいつか孕みそうだ。

  「い、イクよっ!イクッ!イクッ!あぁ虎君!虎く……ぐうおおおおおっっっ!」

  「あっあぁ!お、俺もイ……あぁそんなに激しく突っ込まないでくださいって!あぁっあっああぁああああ!!!」

  

  ゴプッゴプッゴプッ!

  

  全体重をかけて俺にのしかかると中に射精される。びゅうびゅうまるで小便をするかのように精液が腸を逆流していくのが分かった。多くて熱くて……耐えられず俺もそのまま射精をする。一塊になってびくんびくんと体を揺らしては最後の一滴までも出し切ろうとしていたんだ……。

  

  「においとか取れましたかね」

  「うんもう大丈夫だよ、今はエッチなにおいはしないねぇ。させてあげようか?」

  「……また今度にします」

  少し休憩するとシャワーで泡を流し体を綺麗にした。いつもは後処理面倒だけど風呂場だと少しそういうのが楽でいいなと思った。流せばいいしな。詰まらないよな?

  散々中に出されてまぁそのまま出るわけにもいかないからしゃがんで精液を出すのは少し恥ずかしかった。配信で映していい?と聞かれて性欲が抜けきった後だったから流石に今回はそれはとお断りしたんだ。いや前にも見せたりしてるけどよくよく考えると滅茶苦茶恥ずかしいって。だって肛門に出された精液を踏ん張って外に出すのをカメラに映すって……いや思っただけでも相当だこれ!まぁ多分終わったすぐとかだとしちゃうんだろうけど。大丈夫かこれ。

  タオルで体を拭くと洗面所に座る。狭いから後ろで熊さんが中腰になっていた。俺の肩に手を置いて一緒に画面を見ている。

  『っと、今日の所はここまでにするかなぁ。なんだろうな、掃除垂れ流し配信のつもりだったんだけどなぁ……なんでか風呂まで映しちゃったしなんでか風呂場でヤっちゃってるしそれ映してるし。ん?楽しめたか?そうかそうか、まぁ皆が喜んでくれたなら俺も嬉しいぞ。熊さんも喜んでるみたいだし……え?いやそう何度もやりませんよ、たまにはって!たまには……まぁいいかもしれませんけど。と、とにかく!今日は俺も疲れたしこのままここでお別れにするな!皆見てくれてありがとうな!お、投げ銭もありがとう助かる!有難く使わせてもらうな~。それじゃぁまたいつかやると思うから、その時にでも!じゃぁな~』

  『皆またね~』

  〔お疲れ様でした!最高にエロかったです!〕

  〔後でまた見直そう何回も出しちゃった〕

  〔ずっとファンのままでいます!ゆっくり休んでくだせー!〕

  俺と熊さんは二人で手を振るとライブ終了のボタンを押したんだ。

  

  カチッ

  

  「うんうんお疲れ様ぁ」

  「お、お疲れ様でした。いやほんと疲れましたよ~掃除だけじゃなくこんなところでやるなんて」

  「でも刺激的だっただろう?儂は気持ち良かったよ」

  「まぁ俺も……俺も熊さんとできて嬉しかったです」

  「えへへ、何だか照れるなぁ」

  お互いに服を着るとと洗面所を出る。そのまま部屋に戻ると熊さんは少し待っててと台所へと向かったんだ。そして数分すると手に桃の缶ビールを持って手渡してくる。

  「こんなもので申し訳ないけど、掃除のお礼だよ。今あげられるものがこれしかなくてねぇ」

  「そんな!気を使わなくてもいいんですよ?まぁ、じゃぁ折角なので頂戴しますね。喉乾いてたんですよ」

  二つの缶ビールを両手で持つ。ひんやりとしていて風呂上りには持ってこいだった。ふと窓の外を見ると日の光が部屋に差し込んでいる。それと同時に腹がぐうと鳴ったんだ。

  「えへへ、お腹減っているみたいだね」

  「あんだけ動けば減りますよ」

  「うんうん儂ももうぺこぺこだよ。それでどうだろう、これから一緒にご飯食べに行かないかい?」

  熊さんは是非奢らせて欲しいと言ってきたんだ。ビールまで貰っちゃったのにと喋ってる最中でいいのいいのと被せてくる。儂がお礼したいんだからと。あんまり断ると気を悪くしちゃうだろうし、折角なのでとその気持ちを受け取ったんだ。

  「一度帰って支度してきます。このビールは帰った時に飲ませていただきますね」

  「うん分かったよ。待ってるからね」

  はい、と頷くと玄関に行く。

  「虎君」

  「何か……んん」

  近づいてきた熊さんがキスをする。その後に鼻同士をぴたりとくっつけてきたんだ。それらは数秒ですぐに終わってしまったが熊さんは異様に照れている。

  「楽しみにしてるからね、虎君とのデート」

  どきん、心臓が高鳴る。普段淫乱みたくスケベなことばかり言っている人の、ちょっとした初々しさを感じる仕草。ごくりと生唾を飲むとこくんと頷いた。

  「俺も楽しみです!一緒に沢山食べましょうね!」

  「わぁ、うん!そうしよう!」

  一緒に笑うと俺はこの後の全てを期待して自分の部屋へと戻ったんだ。今日は最高のデートにするぞ!

  

  バタン

  

  

  完

  

  

  [newpage]

  配信20回目

  ガチャンと音を立てて部屋から出る。外は良い天気だが朝早いからか少し肌寒さを感じた。昨日遅くまで起きていたためまだ少し眠い。ふぁっと欠伸をすると階段を下りていく……っとと、気を付けないとな、前に落っこちそうになったし。

  ゆっくりと階段を下りていると声が聞こえてきたんだ。一人はよく知ってる熊さんの声だ。あと一人はぁ……。

  「何かあったら儂たちを頼ってくださいね」

  「えぇそうさせてもらいますわ。あっしは寂しがりやなもんで」

  「ははは、ここは皆気の良い人達ばかりですよぉ」

  ちらっと見てみるとそこにいたのはシャチの獣人だ、背が少し高くて体が大きい。でもあれは多分筋肉じゃない、どちらかというと太っている熊さんや犀さんタイプだ。

  俺が見ていると熊さんは気づいたようで手を振ってくる。後ろを向いていたシャチは振り返ると俺に軽くお辞儀をした。それに俺も同じようにして返す。ちょいちょいっと手招きをされたので近づいていったんだ。

  「おはよう虎君。この人は今日からこのアパートで一緒に住むことになった人だよ」

  「よろしく頼みますわ。後で何か気の利いたものでも見繕って持っていきますんで」

  「はい、よろしくお願いしますね」

  なるほど、この人が余っていた部屋に来たんだな。笑顔で互いに軽く会釈をする。何だか性格も穏やかで気の良い人って印象だ。この人は優しくしてくれそうで安心した。最初犀さんが挨拶来た時滅茶苦茶怖かったからなぁ。

  あっと、そういえば仕事に行くんだった。これから仕事だと伝えると熊さんはいってらっしゃいと言ってくれた。そしてシャチさんはそれは奇遇と驚く。

  「実はあっしもこれからちょいとお仕事なのでね、どうですかい?途中まで一緒に行けたら嬉しいかなぁと」

  「あ、全然構わないですよ!別に時間もぎりぎりというわけじゃないですし」

  「おぉそれは良かった。いやぁ管理人さんが言う通り優しい人ばかりですわ」

  わははと笑いながら一旦失敬と言って小走りで部屋に戻っていく。シャチさんがいるのは一階の一番右側だ、ハスキーさんの下だな。中に入って一分もしないうちに戻ってくる。手にはバッグを持っていた。いったい何のお仕事なのだろう?服装も淡い青色のシャツに下はよく見るズボンでスーツ姿じゃない。サラリーマンというわけでもなさそうだ。

  それじゃぁいきましょかと言われ熊さんに手を振るとお互いにアパートから出たんだ。

  

  「へぇじゃぁそれなりにここに住んでるんですなぁ」

  「まぁほんとそれなりにって感じで。こんな俺と仲良くしてくれてありがたいですよ」

  「ははは、今回はあっしがその立場ですな。こんな太っちょなあっしとも仲良くしてくれると怖がらなくて済みますわ。若い虎の兄ちゃんだと食べられちゃいそうだし」

  「そんなことしませんよ、っていうか俺より大きくて力ありそうだしシャチさんの方が俺を食べちゃいそうですよ」

  道中他愛もない事を話しながら歩く。話せば話すほどこのシャチさんは朗らかな性格なのが伝わってきた。冗談とかも言うしよく笑うし。背や体こそ大きいものの威圧感は感じない。リラックスしながら話せていた。

  「そういえばシャチさんは仕事なにしてるんです?」

  何気なく聞いてみたがそれを聞いた途端シャチさんは少し頬を染めにやりと笑う。

  「気になりますかい?」

  「え?ま、まぁ少しは……」

  「えへへ」

  なんだ、なんか突然ちょっと怪しい雰囲気になったぞ。にやにやしてちらっと俺の目を見てくる。なんだろう危ない仕事とかじゃないだろうな。ま、まさか麻薬の密売とか!?

  「実はあっし、マッサージ屋さんなんですわ」

  「え?マッサージ?」

  「そ。出張専門であっしがそこまで行ってマッサージさせてもらってますん」

  なんだ、別に変なことじゃないじゃないか。っていうかそれが変というなら配信でエロいことばかりしてる俺の方が――

  「いわゆる、ゲイマッサージってやつ」

  「あ~あのエッチなこととかも込みでする~……え?」

  「ほぉよくご存じで」

  わははと笑うシャチさんだがちょっと驚いて言葉に詰まってしまった。ただのマッサージではなかった!シャチさんはちょっと誇らしげに、これでもそっちの業界ではちょっと人気あるんですよと。取り出した携帯を指で操作すると画面にはシャチシャチマッサージという名前のサイトが映っていた。大き目の写真が真ん中に載っていて、その下にプロフィールやら概要やらと移動するリンクがある。そんな風に見えなかったからちょっと意外だった。

  シャチさんはこんな感じと一番右の写真と書かれている所をタップする。するとサイト内で移動して写真が沢山載っているページが出てきたんだ。

  「う、うわぁ」

  そこにはあまり外で見てはいけなそうな写真が出てきたんだ。普通にマッサージする様子もあるけど、お尻を揉んだり指を後ろの穴に入れてたり、仰向けの人の股間に舌を出して顔を近づける様子もあった。そんな隠しもしないどストレートな写真が凄くエロく感じて思わず股間が反応してしまう。

  こういうの、まぁ興味はあった。だけどやっぱり恥じらいとかあって中々手が出せなかった。どんな感じでやってもらうんだろうとか、やっぱりエッチなことするのかなとか。どれだけ気持ち良いんだろうとか。でも色々考えてやっぱり手が引っ込んじゃうんだ。後やっぱ個人でやってる分ちょっと値段が高めだったりして、そこで渋っちゃう時もある。だからまぁ多分俺はやらないんだろうなって思っていつしか忘れてしまっていたんだ。

  「お?中々良い反応しますわ」

  「いやだって、も、モロじゃないですか」

  「うんまぁ、どこまでやるかというのは分かりやすい方がいいですしなぁ。ゲイマッサージの中ではあくまで全裸で手でやるまでとか、抱き合うような全身の接触はするけど口や尻とかは使わないとか色々あるんで、基準の判断が難しいと。がっつりセックス込みで行ったけど手で扱かれただけで少し心残りあって満足しきれないとか、そんなのは良くないんでね。あくまであっしらみたいなのはお客様が心の底から満足してリフレッシュしてくれるのが目的なもんで、それなら最初から分かりやすい方が相手ももう分かってるから何の心配もいらずできると、そういうわけですわ」

  「へぇなんか色々考えているんですね」

  「まぁ偉そうな事言ってるけど、大体はエロい事したいされたいでそういう目的の人がほとんどですな、勿論それだけってわけじゃないけども。それなら売り専の人とかセックス目的の掲示板とかで探した方が見つかるだろうし。要望によってセックスもするけど、大前提としてマッサージでその人の体の疲れを癒したいっていうのがあっしにはありますわ」

  喜んでくれて気持ち良かった、体が楽になったって言ってくれるの、嬉しいんですわと。シャチさんはその時はなんの含みもない素直な笑顔を見せてくれたんだ。この人は欲望のままにやっているわけじゃない、ちゃんと相手の事を思って、相手の力になりたいとやっているんだ。俺の中でのシャチさんという人物がどんどん好印象になって行く気がした。うん、この人とは仲良くなれそう。

  「まぁそうなると、自然とあっしはホモっていうことになりますがねぇ」

  「え?あぁまぁ……」

  「虎さんとも良い付き合いになれると思うんですわ」

  「え?」

  急にシャチさんはにやりと笑う。その目は妖しく光っているように見えたんだ。嫌な予感が……。

  「虎さん、あなたもしかしてエッチな配信とかしてますかい?」

  「うっ!」

  や、やっぱり!一気に体温が上がって変な汗が出てくる。いやそれはあの!と焦って声を出すがシャチさんはわははと笑っていた。

  「いやいやほら、あっしだってホモ向けのマッサージしてるからね?気にせんと。あっしもこっち側なんですが、まぁ結構有名みたいであっしの目にも流れてきましてなぁ」

  頬を染めるシャチさんは、アーカイブも見せてもらいましたが、なんとも激しい行為で……と苦笑していた。俺はもう内心バクバクになりながら一度深呼吸をする。

  「き、嫌いにならなければありがたいです!」

  「わはは!さっきも言ったようにあっしもマッサージで男とセックスしてるし、気にせんでください。むしろなんかあっしは嬉しいですわ。分かっているなら気にする必要もないし何かと力にもなれるだろうし」

  「そう言ってもらえると助かります……めっちゃビビりました」

  「はは、案外可愛いんですなぁ」

  「う~」

  未だに耳まで熱くて顔を直視できない……いやっていうか俺まだホモだと認めたわけじゃ!うーんまだ?いやでももうエッチしまくってるし配信載せちゃってるし。今となっては男性じゃないと興奮できないみたいなところもなくはない?ホモだったのか?俺。

  「あっと、今日のお客さんはあっち側にお住いのようなんで、ここらへんでお別れですな」

  「あ、分かりました!それじゃぁまた」

  「はい、今後ともよろしくお願いしますな」

  「勿論こちらこそです!」

  お互いに頭を下げた後、シャチさんは肩をポンと叩いて顔を寄せて耳打ちをしてくる。

  「アパート仲間ということで、マッサージが必要なら格安でご提供しますんでな。体もあっちも気持ち良くなりたかったら声かけてくだせえ」

  「え!?あ、あの!は、はい!」

  「わはは!それじゃぁまた~」

  手を振りながら分かれ道を歩いていくシャチさん。後姿を見ながら今の言葉を思い出していた。シャチさんがどれほどの金額でやっているのか分からないけど、安くやってくれるなら……それにただのマッサージじゃない……。

  (ゆっくり解していきますんでな~)

  (あっしのチンポは美味いですかい?好きなだけしゃぶってくだせえ)

  (これがあっし流のマッサージですわ、気持ち良いですかな?)

  (はぁはぁ、も……もっと奥まで突いてくだせぇ!お互いに満足……あぁ!い、イクッ!)

  「……」

  やばい、鼻血出そう。今まで興味はあったけどないものとして考えていた事が、実際にできるかもしれないと。思えば思うほどに妄想は膨らみ股間も膨らむ。やばいやばい、こんな所で勃起したら不審者で警察に捕まるかもしれない。周りを見て即座にポジションを直すと冷静を保って歩こうとした。

  「ん?あ!っていうか時間!」

  ゆっくり話しながら歩いていたら思ったより時間は経過していた。まだもう少し距離があるがこれのんびり歩いていたら遅刻になる!慌てて走り出すと会社を目指したんだ。正直滅茶苦茶走り辛かった。

  

  会社に着いて仕事を始めたが正直頭の中に今日の朝の事がちらついていまいち集中できなかった。仕事自体は問題なく終わったがいつもより時間かかったし。すると横の鮫先輩がそれを素早く察知して聞いてくるんだ。大丈夫か?って。この人スケベだけど、俺の事を大事に思ってくれるから好きだ。それでまぁ、会社で話すことではないと思ったんだけどやんわりと聞いてみた。シャチ獣人のマッサージをする人を知っているかと。いわゆる、ゲイマッサージ(凄い小さい声)なんですけどと。

  「あぁあの人か、知ってるぞ」

  「え?あぁってそんな知り合いみたいな」

  「俺も何回か利用させてもらったからな。最近は仕事忙しくて呼べてないけど」

  驚愕の事実だった、すでに体験済みとは!俺がこんな話題を出すものだから鮫先輩はまたあのやらしいスケベ顔で俺を見てくるんだ。なんだなんだ~と。頬を染めながらそういう聞き方しないでくださいと注意するもニヤニヤしっぱなしだ。

  「そうだな、あくまで俺はだがぁ……やってもらった時は正直凄い気持ち良かったな。優しく揉んでもらって的確に疲れてるポイントを突いてくるんだ。まさに効くっていうんかな、コリが溶けていくって感じだった」

  「ほうほう」

  「そんで俺の頼みで全裸でやってもらってて、見た目もなんかむっちり感が妙にエロくてなぁ。すぐ興奮しちまって、そんな俺にあのシャチは手や口を使ってねっとりとな……慣れているみたいで凄かったわ」

  「ごくり……」

  「聞けばどっちも対応できると。俺は突っ込んでもらってたけどよ、あのシャチのアレ……結構でかかったぞ。どっちかって言うと太いというか、肉が詰まってる感あったな。ぬるりと入ってきてみっちりぎゅうぎゅうってやつだ。体も疲れ取れて性欲も発散出来て最高だったなぁ。値段も他と比べると少し安めに感じたし。頼むんならシャチマッサージはおすすめだぜ」

  「あ、ありがとうございます」

  「がはは!なんだもう興奮してるのかぁ?」

  途中から隠すように机に肘を置いて前のめりになっていた。だってそんなの聞いたらよぉ……すると鮫先輩は俺に顔を近づけてくる。

  「無料のエロエロマッサージなら俺でもできるぞ?体の方は知識ないけど、気持ち良くはさせられるからなぁ?どうだぁ?」

  「い、今は遠慮しておきま――」

  ゴホンというわざとらしい咳が後ろで聞こえてはっとして振り向く。そこには腕組みをしながら眉を顰める部長がいたんだ。

  「君らね、会社で堂々と大きな声で猥談をするんじゃない」

  どうやら話に夢中になっていて気づいたら声が大きくなっていたようだ。いや俺じゃない鮫先輩が。周りにはほとんど人がいなくて帰った人が多いから少しくらい大丈夫かと思ったけども。いやいや何言ってんだ俺は!会社でそういう話はいかんだろ!完全に鮫先輩に毒されている気がするのだが。

  慌ててすみませんと謝るとふぅと息を吐く。そんな部長に鮫先輩は丸聞こえでしたかと聞いていた。すると部長は軽く頬を染めながらそっぽを向く。

  「そ、それなりだ。そういう話題は二人きりの時にしなさい」

  「はーい」

  気を付けるんだぞと言って部長は自分の机へと歩いて行った。どうやらもう少しやることがあるらしい。

  「……部長あれ真面目堅物気取ってるけど絶対むっつりだよな」

  「そ、そうですかね?」

  「絶対スケベだって」

  象獣人の部長は体が大きく、顎髭を生やしていて性格も真面目であまり冗談を言うタイプじゃないことから周りは少し近寄りがたい印象を持っているみたいだ。仕事以外で何か話している所を見たことがない。あんまり目立ってしまうとこっぴどく怒られそうだ、気を付けよう。仕事も終わったしと俺はさっさと帰ることにしたんだ。用意が終わると鮫先輩に別れを言って会社を後にした。

  

  夕方帰り道、いつものコンビニでいつも通り弁当と桃の缶ビールを買う。歩いていると後ろからおーい虎さーんという声が聞こえて振り返った。そこには手を振ってどたどた走るシャチさんがいた。足を出すたびにお腹が揺れていて何だか可愛い。

  「はぁ、今帰りかい?」

  「そうです、っていうか走らなくてもゆっくり来てくれて良かったんですよ?」

  「ははは、一緒に帰りたくてなぁちょっと無理しちゃいましたわ」

  息を整えながら苦笑する、走ったのなんて何年ぶりかねぇと。ちょうどシャチさんも帰りのようで横に並んで歩き出したんだ。

  今回はたまたま会えたけどシャチさんの帰りはまちまちらしい。早い時もあれば遅い時もあり、相手のお客様次第ですわと言っていた。中には延長してということもあるらしい。驚いたことに今日は三件も回ってきたと。そんなに人気なのか。

  「それはお疲れでしたね」

  「まぁそんなに激しい運動ではないですがね、やっぱりやることやって動いてるから疲れは溜まりますわ。虎さんもセックスした後疲れますでしょぉ?」

  「……まぁそうですが。っていうかその、それじゃぁその三人と?」

  「あ、今日は二人ですな。一人は単純にマッサージを受けたいと。本当はエッチしたいけど疲れが溜まってるから次呼んだときは~って感じでしたわ」

  あくまで少しの興味で、若干の興味として!どんなマッサージなのか聞いてみたんだ。内容としてはテレビとかでたまに見るような誰でも受けてるマッサージ、親指で押したり肘で圧力をかけたりという一か所に圧をかけたり、手の平で緩めの圧をかけながら撫でていくようなもの。足を曲げたり、手を開いてその横でとんとんと叩くような方法らしい。誰でも出来そうな感じだが、しっかりコリを解すとなると結構難しいんだとか。適当にやって全然違う所叩いたり揉んだりしてもそりゃぁねぇとは思う。

  「後は、お話したようにエッチなマッサージですな」

  「え、エッチな……」

  「中にはあんまり経験なくて、後ろの方慣らしてほしいとか開発してほしいなんて人もいらっしゃいましたわ。何度かやって実際セックスしたら痛まず気持ち良くなれたと感謝の声も聞けましたな」

  「なんというか、ほんと色々やってるんですね」

  「わはは、気持ち良くさせることなら自信ありますんで。どうですかい?この後マッサージでもしましょうか?お疲れでしょう」

  「え!?」

  突然の言葉に驚く。だがシャチさんは笑顔のまま冷静だった。いやいや、何も必ずエッチしないとというわけでもなく、楽にしていればいいと。それにだ……。

  「うーん、他の人は言わんでくださいよ?初回限定で無料でやってもいいですよ」

  本来そんなことはやっていないが、アパート仲間であり、虎さんは良い人だから~と言われてしまう。そんな甘い誘惑に迷っていたがどんどんとそっちの方に流れて行ってしまった。そうだよな、なにも必ずエッチなことしなくちゃいけないわけじゃないし。疲れているのは実際そうだし癒されるなら、それにむ、無料だし!無料だから!

  「じゃぁ、折角なので……」

  「わかりました!それじゃぁ楽しみにしててくださいな」

  「なんか嬉しそうです?」

  「ははは、仕事とはいえやっぱりマッサージするの好きなもんで。そこに邪な気持ちはありゃしませんよ?」

  

  アパートに着くと一旦互いに別れることにした。色々準備があるみたいだし俺も着替えたりとかちょっとゆっくりしたい。十数分して酒を飲みながらほっと一息ついているとインターホンが鳴る。そして玄関の扉が開いたんだ。来ることは分かっていたから勝手に入ってきちゃっていいですよと伝えておいた。

  「失礼します~」

  鞄を片手にシャチさんが入ってくる。テーブルを退かして座るとよろしくお願いしますと言ったんだ。

  「はい、よろしくお願いしますな。あ、そうだ!配信とかしてみますかい?」

  「配信ですか?そうですねぇ、そういえばマッサージ配信なんて過去に一回やったかどうかくらいだったかな。その時は熊さんが見様見真似でと言ってたんですけど」

  「ふむふむ、あっしはこれでも一応プロとしてやらせてもらってますんで。見てみます?」

  なんだろうと思っているとポケットからカードを取り出したんだ。そこにはいわゆるマッサージ師としての資格を証明する事が記されていた。つまりこの人はちゃんとそういう技術を持っていて認められているわけだ。っていうか本物じゃん!そんな凄い人なら気持ち良いに決まってるわ。

  「す、凄いですね。なんかちょっとドキドキしてきちゃいました」

  「わはは、虎さんは可愛いですなぁ」

  「も~あんまりからかわないでくださいよ。そうですね、プロのマッサージ師の配信とか盛り上がるかも」

  うんうんと頷くと互いに了解して配信の準備をしたんだ。ついでに布団を敷いてすぐにマッサージできるようにそっちの準備もする。そして全部整った後にヘッドセットを装着してカーソルを動かしたんだ。

  

  ポチッ

  

  『あーあー、音量調整中~っと。おっ、こんばんは~どうも』

  早速コメントがやってくる。こんばんは!待ってました!マッサージ配信?知らない人がいる!太い!などなど、すでに盛り上がっている様子だった。

  『タイトルにもある通り、今日はマッサージ配信だ!横にいる人を紹介するな?お、知ってる奴もいるか?おぉマッサージしてもらった奴もいるのか~。この人はな、ちゃんと資格を持ったプロのマッサージ師だぞ。今回俺にマッサージしてくれるっていうんで、有難くやってもらおうと思ってな』

  〔プロの!?凄い!うらやましい!〕

  〔絶対気持ち良いにきまってるんだよなぁ〕

  〔体もムチムチ大きくて笑顔も可愛いし俺もマッサージされたい……〕

  知らない人も外見を見て好印象を抱いたらしい、最初からかなりの人気だった。シャチさんは照れ臭そうにして頭をかいていた。横を見て少し話します?と聞くとじゃぁとヘッドセットを渡す。

  『どうも皆さんこんばんわぁ、初めましてです。今日はこの虎さんを心からリフレッシュさせていくつもりです~。もしかしたら会った事ある人もいるかな?やるからにはプロの意地を見せて絶対満足させますよ~』

  軽く挨拶をするとヘッドセットを返してくる。じゃぁ早速始めていくぞと言ってマッサージを開始したんだ。

  

  「あっしはお客様の要望になるべく合わせたいと思ってるんですわ。なんでも言ってくだせえな!とりあえず……」

  鞄を開くと中から横長の瓶をいくつか取り出す。これには香りを発するジェルが入っているらしく、好みで選んでもらっているようだ。林檎や葡萄などの果物から、薔薇みたいな植物、ハーブなんかもあるみたいで色々あった。勿論なしもできると。それぞれ香りを嗅がせてもらい、正直全部良い香りで迷ってしまう。ちらっとコメントを見ると桃!桃!、虎さんなら桃だよな~、桃一択っしょ!という言葉があったから苦笑しながら桃の香りを選んだんだ。実際好きだしな。

  「ほい分かりました。じゃぁこれは近くに置いておきますな。水を少し入れてと……。後はマッサージ用にジェルも使えるんですが、どうしますかい?これは人によって結構別れるんですがね、ジェルの感触が苦手とか洗うのが面倒とかでなしという人もそれなりですわ」

  「なるほど、うーんそれじゃぁ俺も今回はなしでいいかなぁ、マッサージ終わった後すぐ寝ちゃうかもですんで」

  「ははは、了解しました。それじゃぁマッサージさせてもらいますが、全裸になりますかね?パンツ姿でもできますし、脱いじゃってもいいし。あっしも虎さんのお好みのお姿になりますんでな」

  そう言われて少し考えたが、まぁ俺の配信としては全裸以外ないものみたいなもんで。ほら、コメントだって早く脱いでとか全裸見たいとかあるし。コメントの皆もそう言ってるしと苦笑すると互いに全裸になることにしたんだ。

  全て脱ぐとシャチさんを見る。思わずおぉ……と声が出てしまった。黒い背中側や頭とお腹の白さ、太っているシャチさんの胸やお腹の曲線、大きい体の迫力……それら全てが蠱惑的に映ったんだ。色っぽくてドキドキしてしまう。そんな俺の視線に気づいたのか、少し頬を染めると両手を広げてくる。

  「抱き着いてみますかい?」

  「えっと、じゃぁ……」

  近づいて腕を広げると抱き着く。ぴたりと肌がくっつくと抱きしめてきたんだ。鮫先輩の肌も触ったことあるけど、魚系獣人は皆こういう感じなのだろうか?シャチさんの体も本当に肌触りが良かった。滑らかな肌はつるんとしていて中々に新感触で触り心地が良い。それにひんやりかと言われるとそうでもなく、シャチさんの体温で体は暖かくてなんかうっとりしてしまった。獣毛がある自分とは違ってなんか病みつきになりそうだ。

  「ははは、積極的な抱擁で舞い上がっちゃいますわ。でも体だけで満足はさせませんのでね、あっしの技術で魅了されてくだせえな」

  体を離すとまずはうつ伏せに横になる。枕を置いてそこに横を向きながら頭を置いたんだ。それじゃぁ始めますよ~と言うとカメラの位置を調整する。俺の頭より少し下げて、斜めに肩や背中、足の方が見れるような画面になった。シャチさんは俺の体を跨ぐと両手を肩に置いてやんわり揉み始める。

  「ん、これは結構コリがある感じですな、しっかり解さんと」

  「触って分かったりするもんなんです?」

  「えぇもう結構長い事やってるんでね、凝り固まってるって表現がそのままですわ。あっしに任せて力抜いてくださいな~」

  優しく揉まれ、たまに親指を置いてぐりっと力を入れつつ揉まれ、また優しく揉まれて……揉むと言ってもただぐにぐにしてるだけじゃなかった。横から首の方に押すように揉んだり、逆方向に撫でていったり。肩甲骨のあたりを手で押しながら回すようにして手を動かして揉んでいた。

  「ぁぁ~……はぁ」

  なんだろう、ほんとこれ、自然と声が出ちゃう。いや凄い気持ち良い……だんだんと瞼が下がってきて目を瞑る。疲れもあってかこれ続けられたら本当に眠ってしまいそうだ。効いてる感じが俺でも分かった。

  肩が終わると徐々に手は下がり中央当たりもマッサージをしていく。指だけを当ててその指の腹でぐっと押され、そのまま上や下に動かしていく、かと思えばわき腹の方に手の平を置いて中央へとぐぐっと寄せるように撫でる。絶妙な力加減で痛みもなく、筋肉が動いて気持ち良さを感じたんだ。

  「お仕事はどんな感じでやってるんですかな?座りっぱなし?」

  「えっと、いわゆるデータ入力みたいな。基本座りっぱなしですね」

  「ふむふむ、それじゃぁ腰も疲れるでしょうなぁ。この辺とかどうです?」

  「あぁ……そこ、あぁ~そこ気持ち良いですぅ」

  まさにピンポイントだった。仕事は終わりごろになると腰が固まってて背を仰け反らせたりなんてこともしょっちゅうで。その疲れてる部分を見事に当ててくるんだ。流石プロ……うわぁはまりそうこれ。

  指圧の後は軽くとんとんと叩き、その後にまた指で押してを繰り返す。広い背中を満遍なく解し、気づけば体はポカポカしていた。近くに置いた桃の芳香剤?この香りも良くて心の底からリラックス出来る。しかもこれが今回は無料というんだからもうね、生きててよかった~って感じ。

  「よしよし、それじゃ今度はお尻から太腿当たりをやっていきますよ~。恥ずかしがらず、力を抜いてくださいね」

  どきっとしたがその手つきにいやらしさは感じなかった。臀部の上の方、尻尾の付け根から下に向かってゆっくりと撫でて揉んでいく。お尻を揉むってなんかエッチな響きだけどこれはそういう性的目的じゃなかった。お尻がマッサージ的な意味で気持ち良いんだ。

  「座りっぱなしだとここも凝るんですわなぁ。長時間座ってても大丈夫なようにしっかりやっていきますよ」

  〔凄い気持ち良さそう……普通にこれはお金払いたい〕

  〔これがプロの技なのか。テレビでもこんなにしっかり映さないと思う〕

  〔全裸でやってるのにエッチな感じしない、虎さんのチャンネルなのに!〕

  気づけば目を瞑っていた。眠さが俺を襲う中シャチさんはマッサージを続けてくれる。太ももを下から持ち上げるように上に押していき、両手で掴むと痛まない程度に横に引っ張る。今後は逆に両手で押したり。ぐっぐっと力を入れてしっかりと筋肉を動かしていったんだ。なんか普段使わないような筋肉まで動かされて使ってる感じ。全身の血流が良くなってるような気がした。

  太ももが終わると次はふくらはぎ、足裏へと続いていく。特に足は歩いたりなんだりで沢山使うからよぉく解していきますよ~と言っていた。その言葉もあんまり耳に入っていなかったんだ。眠い……このまま寝たら絶対良い夢見れそうだ。

  

  「はい、背中側は終わりましたよ」

  「ふぇ?あ、はい~」

  「ははは、良い顔で眠っていましたなぁ」

  気づいたら完全に眠っていたらしい。自分でも気づかないうちだった。言われて体を動かしびっくりする。体が軽くて動かしやすい、なんか全然違う。なんか体が凄い!言葉にならないけど凄い!

  「しゃ、シャチさん体が浮いてるみたいです!凄いきびきび動く!」

  「喜んでもらえたようで良かったですわ。でもまだ前が残っておりますよ。こっちも解すとさらに体が浮きますよ~」

  俺は楽しみで仕方なかった。背中だけでこんなに変わるなら全身やったらどうなってしまうのかと。すぐにでも正面を向くとお任せすることにしたんだ。シャチさんは俺に跨りまた上から下に向かって順番に解していく。肩や腕、二の腕、胸といき、腹や太腿、脛と表側も余すことなくやっていく。一つ何かやる度にあ~~と情けない声が出てしまっていた。

  「は~気持ち良いぃ」

  「その言葉が聞きたかったんですわ。どうですかな?こっちの方もやりますかい?」

  「え?んあ!」

  徐に股間に手を置かれる。目を見るとシャチさんは赤い顔で口を開ける。大きな口だった、鮫先輩より大きいかも……そこから舌を出してちろちろ動かす。分厚い、あんな舌で包まれたら……ごくりと生唾を飲むと萎えていた俺のチンコは徐々に硬くなっていく。それに合わせてシャチさんは手を動かし、乗せていた手はチンコを掴むと軽く扱く。

  「んぁ、はぁ……お、お願いします」

  「分かりました、何の遠慮もせず言ってくだせえな。ゆっくりゆっくり……力を抜いてぇ……」

  低い言葉が耳から誘惑してくる。言われたとおりにして目を瞑ると意識が股間に集中する。チンコを優しく扱かれ、玉を両方片手で揉まれて。ここもマッサージされてるような気分だった。いわゆる性感マンサージ的な?これだけ見るとなんか雰囲気のあるエッチな動画みたくなりそうだ。

  不意に熱く湿った感触がしたんだ。見なくても分かる、これは多分舐められてる。あの舌が俺のチンコをべろべろ舐め、ぐるりと巻き付けて包んでくるんだ。相当気持ち良いぞこれ……鮫先輩にもされたけど、口が大きい獣人はこういうことが出来るのは得かもしれない。

  「んっんん……」

  「あぁぁ!すご……気持ち良い!」

  ビクンと体が震える、今までにない体験だ。さっきはチンコだけ舌の感触がしていたのだが、今は玉もチンコも全部だった。ちらっと見てみるとどうやらあの大きな口で両方いっぺんに咥えているらしい。それができるのは知ってる人でこのシャチさんだけかもしれない。さすがの鮫先輩も玉とチンコはちょっと大変だろうそれほど口が大きかった。

  舌を蛇のように動かしながら根元に吸い付いてくる。チンコも玉も肉に包まれながら飲み込まれるような、その中で舌が亀頭やカリを舐め、玉を動かしながら舐めてくる。口の中は熱くて唾液がいっぱいでドロドロで、これはこれでハマりそうだった。

  「や、ヤバイシャチさんっ、はぁはぁ、俺イキそうですっ」

  すぐにでもその時が迫ってしまう。こんなの耐えられるわけないって。ハァハァと呼吸を荒くしているとシャチさんは空いている両手で俺の乳首を弄ってくるんだ。その指も唾液に塗れているようで摩擦がなくくりくりと動かす。上からも下からも来る刺激に俺はぶるりと震えると毛を逆立てる。

  「あぁ!い、イクッ!イッちゃう!あぁぁ!あっああああああ!!!」

  

  ドプッドプッドプッ!

  

  両手で頭を押さえると口の中に出してしまう。シャチさんは嫌がらずゆっくりと喉を鳴らして飲み込んでいった。出している間も舌でずりずりされてその刺激でまた出てしまう。あまりに気持ち良すぎて何も考えられず頭が真っ白になって弾けていく。

  ふとシャチさんはカメラを指差し、次いで俺の腹のへと動かす。なんだろうと思ってカメラを持ち俺の腹の上へ。そのまま持っているとシャチさんは口を開けながら舌で俺の股間を舐めまわしていたんだ。いわゆるゲームとかなら一人称視点っていうのか?自分目線で、今はシャチさんの顔が正面で映っている。大きな口で俺の萎えたチンコは口の中、まるで食べられているような迫力のある構図が出来上がっていた。だけどその口は出したばかりの精液で白く汚れている。まだ少し垂れてる俺のチンコを舌で動かす姿はかなりエロいと思う。

  〔画面ドアップで大きな口……凄い迫力だこれ〕

  〔なんかちょっと顔突っ込みたいわ。まだ精液ついてるし〕

  〔食べられたいみたいなのちょっと分かった気がする。しゃぶられたら絶対気持ち良いだろ〕

  横にした顔でコメントを見るにかなりいい感じみたいだ、エロいエロいと言ってくれている。シャチさんも配信の事を考えてサービスしてくれてるみたいで本当にありがたかった。少しして股間を綺麗にすると体を持ち上げてごくんと喉を鳴らした。

  「っはぁ、流石若いだけあって沢山出ますなぁごちそうさまでしたわ」

  「こ、こちらこそです。マッサージもしてもらって、はぁなんか凄い色んな所が気持ち良かったぁ」

  「ははは、終わりにしますかな?それとももう少し……エッチなことしますかい?」

  「え?」

  シャチさんは膝立ちすると徐に股間に手を伸ばす。縦割れなシャチさんは指を中に埋めると呻きながら弄っていた。正直これだけで相当エロくてさっき出したチンコが興奮状態になってしまう。まじまじと見ているとやがてそこからシャチさんのチンコが出てきたんだ。

  「ふ、太い……」

  「よく言われるんですがねぇ普通だと思うんですけども」

  いやいや、長さは俺と大して変わらないかもだけど明らかに俺より一回り二回り太さが違う。鮫先輩が言っていたけど確かにこれは肉が詰まってる感じ、極太だ。すぐにでも目を奪われてごくりと唾を飲み込んでしまう。

  「どうしますかねぇ?」

  完全なる誘惑、半目で低くねっとりとした声で俺を誘う。そんなこと言われたらだめだって……抗えるわけないだろこんなの。俺はカメラを横に置いてちゃんと見えるよう配置すると自分から足を上げてしまう。もはや服従のポーズだ。シャチさんの好きにしてほしい。

  「そうですかい、それじゃぁあっしがこいつで中からリフレッシュさせてあげますわ」

  体を下げると太ももを掴み舌を出す。肛門に顔を近づけるとべろりと舐めてきたんだ。まるで蓋をするように表面をぴたりと当てるとずりずりっと擦ってくる。肛門全てがまるで包まれるような感じで全部をいっぺんに刺激される。たまらず俺は身をよじり女々しい声が飛び出てしまったんだ。

  「んあぁ!はぁぁ」

  「んっんんぁ」

  「ひぁ!熱っあぁぁ!」

  穴が開くタイミングを見計らって強引に舌先を入れてくる。なんかもうすでにチンコ入れられてるような錯覚になるくらいだった、分厚くて熱い舌はミチミチと穴の皴を伸ばし隙間を埋めてくるんだ。それが奥の方まで伸びてくる。今までの行為で散々開発されてきた穴はそれくらいではまるで痛まずただただ俺に快感を与え続ける。

  数分して中がトロトロになると一度引き抜き、今度は指で鳴らしてくる。シャチさんの太い指でも一本二本と飲み込んでいき俺は思わず舌をだらんと垂らしてしまう。

  「これは随分と柔らかく広がりますなぁ、経験が豊富そうですわ」

  「はぁはぁ、は、恥ずかしいです……」

  「気にすることありませんわ。むしろ痛まないのは良い事、物事がスムーズに運びますんでな。どれ、このへんですかい?」

  「あぁぁぁ!」

  曲げられた指で腸壁を擦る。その度にビクンと体が反応してしまった。どうやらシャチさんは中のポイントを探し当てるのも上手なようで、俺の気持ち良いとなる部分をしっかりと押してくるんだ。全身がぞわぞわしてこのままだとこれだけで射精してしまいそうだった。

  「うーむ、とても助平ったらしいエッチな顔をしますな、あっしも興奮しすぎちゃって……収まんない収まんない」

  ちゅぽんと引き抜くとすぐさま穴に押し当ててくる。

  「それじゃぁ入れますな、力を抜いてぇ……優しく優しく、快楽に飲まれてくだせぇ……」

  

  ズブブ……

  

  「ああああっ!!」

  ぬるりと入ってくるシャチさんのチンコ。すぐさま根元まで入ると腹同士がくっついた。そのまま地面に手を突くと擦るように前後に動いてくる。激しさはなく緩やかな動きだった。

  「おぉぉ、気持ち良い……これはなんとも、素晴らしい名器ですな。最高ですわ」

  「はぁっ!あっ!お、俺も気持ち良いです!あああ!中がマッサージされて……んんぁ!」

  限界まで広がった肛門は捲れ上がり一切の隙間が無くなる。出し入れするたびに中のヒダが擦られ、カリがその襞に引っ掛かり俺を喘がせる。それに加えて腹で挟まれた俺のチンコもシャチさんが動くと皮が擦れ動いて前からも俺に快感を与える。同時に攻められて俺は涙目になりながら抱き着いてしまったんだ。

  「目を開けてみてく出せぇ」

  「ふえぇ……?あっああ!」

  大きく口を開けるシャチさんは徐々に俺の顔に近づいてくる。そのままマズルを通り越し顔の前面に食らいついてきたんだ。流石に頭全部は無理みたいだがそれでも俺の視界は口の中だけになる。食われる!飲み込まれる!そんな体験をしていた。

  「んっんんん!」

  口を開けると舌が俺の中に入ってくる。絡め合わせ、だらだらと大量の唾液が俺の顔や口に降ってくるんだ。こんな状態なのに俺は全く不安も恐怖もなかった。ただただ興奮して肉の色をした口内を見ながらキスをしていた。

  片手でカメラを持つと少し位置を調整して全身が映すようにする。

  「しゃ、シャチさん……俺をしゃぶって、しゃぶってください!」

  「んぁ、いいんですかな?」

  「お願いします、出来るところまででいいんで……そういうのちょっとやってみたい」

  「ではでは、苦しかったらぽんぽんと叩いてくだせえな、うーん虎さんはなんとも美味しそうだ」

  言いながらがばっと口を開くと顔にしゃぶりついてきたんだ。俺はシャチさんの舌を咥えながら吸い続ける。水道から流れてくるような唾液をごくごく飲みながら閉じる口の中を見ていた。徐々に周りが暗くなる。すると音が口の中で響いてくるんだ。ぬちゅりぬちゅり、ごきゅっごきゅっ……俺は今シャチさんに食べられてるんだ……。

  〔なにこれやばい……初めて見たこんなセックス〕

  〔ちょっと怖そうだけどこれはこれで体験してみたさある〕

  〔新感覚のエロ動画見てる気分だ、滅茶苦茶エロい。やばイキそう〕

  徐々に腰の動きは速くなる。シャチさんは地面についていた手を背中に回すと両手で抱きしめてきたんだ。もはや完全に捕食されてしまっている。俺は今はもうシャチさんにとって食べ物でしかないのかもしれない。そして俺も俺でこうやってシャチさんに味わわれることに満足しまくっていた。興奮して、快感がやばくて、思考なんてもうぶっ飛んでいて……ぁぁ……。

  「んはぁ、イクッ!!シャチさんもう俺!い、イクッ!イクッ!ああああああ!」

  「ひょひゃはんはっひほ、ひ、ひふぅうううううう!!!」

  

  ゴポッゴポッゴポッ!

  

  ずんと突き入れられると腸内に熱い精液が放たれる。それはどんどん逆流して腹へと向かっていったんだ。シャチさんは量も多いが射精の勢いが強いタイプのようで、びゅうびゅう小便のように出してくる。奥の腸壁に当たりびちゃびちゃと腸内で飛び散る感触が分かった。それが気持ち良くて一緒に果てた俺も長い事射精してしまっていた。互いの腹でぬちゃりと泡立ち横へと流れていく。

  「んっぶはぁ……」

  「はぁ、はぁ……すご……こんなの初めて……はぁ」

  「あっしもですよ、ふぃ気持ち良かったですなぁ」

  「は、はいぃ」

  カメラを持つシャチさんは俺を映す。顔や頭は唾液で塗れ地面にも唾液溜まりができていた。ゆっくりと体を映しやがてまだ繋がっている部分を映す。徐々に萎えてくるチンコは穴からぬぷりと出てきてその瞬間精液が穴から飛び出したんだ。合わさった液体は俺の尻や近くのシャチさんの股間を真っ白に染めていった。

  「はぁはぁ」

  あぁなんか……凄い、今俺幸せだ……全身が癒されたと叫んでいる気分だ。最高のマッサージだった……。

  

  

  『あーごほん、げほげほ。あっとごめんな、まだちょっと喉に残っててな。なんせいっぱい唾液飲んじゃったからなぁははは。どうだったか?凄かった?いやぁ俺もまさかあんなことが出来るとは思わなくてな。凄い新体験で気持ち良かった。なんせ作り物じゃない実際のシャチ獣人に顔をしゃぶられるってまずないだろ、凄いぞ?中の肉が動いてるのが見えるし唾液が糸を引いて垂れてるし舌はぐにぐに動いてるし喉の方まで見えるし。やば……また勃ちそう』

  俺が話してる間はシャチさんがタオルで拭いてくれていた。手伝いますと言ったんだけどこれも仕事の内だと。あくまで俺はお客様、後片付けはシャチさんがやってくれるらしい。だもんでそれじゃぁと俺はこっちに集中させてもらったんだ。

  あらかた終わるとシャチさんが戻ってくる。横に座るとありがとうございますと頭を下げた。

  「気にせんでくだせえあっしも随分楽しく気持ち良くさせてもらっちゃったもんで」

  「凄かったです。プロのマッサージってやっぱ違うんだなぁと思いました。今も疲れてはいますけど体はまるで別のを取り換えた感じで軽いですもん。何回もお願いしちゃいそうです」

  「わはは、気に入ってもらえて嬉しいですわ。ぜひとも御贔屓に~」

  「はは、こちらこそですよ!あ、そうだもう一つだけ視聴者にサービス、いいですか?」

  「ん?なんですかな」

  口を開けてこのカメラを食べる感じでちょっとだけ入れていいか聞いてみたんだ。そう言った途端コメントはばばっと大量に増えていく。見たい見たい!視覚的に食われる体験ができる……、さっき出したばかりなのに!また勃起しちゃう!興味津々な視聴者は早く早くと急かしてくる。シャチさんもそれぐらいお安い御用と口をぐわっと開けたんだ。

  「うーん何度見ても大迫力だ。それじゃぁ少し入れますー」

  徐々にカメラを中へと入れていく、そして頃合いを見てシャチさんは口を少し下げたんだ。完全に閉じちゃうと真っ暗で分からないから外の光が入るくらいまで。サービスとして舌を動かしてくれたり、そのまま唾液を飲んでごきゅっごきゅっと音を立ててくれた。見てくれてる人はそんな口の中の画面に大興奮しているらしい、スクショするから少し待ってとか、なんか録音とかするからとかそんなコメントまで見えた。おいおい録音て……まぁエロい音だと思うけども。

  『はい、ここまでにするぞ~シャチさんも疲れちゃうからな。どうだった?中々こういうのも新鮮味あって面白かったんじゃないか?ぬお!こ、高額投げ銭ありがとな!嬉しいけど無理するなよー!よし、じゃぁこの辺でそろそろ終わりにするからな。こっちこそ見てくれてありがとうな~それじゃぁまたいつかの配信で!またな~』

  シャチさんと一緒に手を振るとライブ終了のボタンを押す。

  

  カチッ

  

  「ふ~終わりました。色々ありがとうございますね」

  「いやいや、あっしも楽しかったもんで。配信に出るなんて初めてでしたわぁちょっと恥ずかしかったですな」

  「意外と可愛い所もあるんですね」

  「そんなやめてくださせえなぁ」

  照れて頭をかく姿は紛れもなく可愛いと言える仕草だ。大きい体でなんか癒し系だなほんと。マッサージするし。

  「それじゃぁあっしは部屋に戻りますわ。また何かあったら遠慮なく訪ねてくだせえ」

  「はいそうさせてもらいます。これからもよろしくお願いしますね~」

  「こちらこそですわ!」

  互いに握手をすると服を着てシャチさんは玄関へと歩いていく。最後まで見送るとバタンと扉が閉まったんだ。

  「……うん凄い体が軽いのがずっと続いてる。もう他のマッサージじゃ満足しなくなりそうだなぁ。プロのマッサージ師のシャチさんかぁ……えへへ、また頼んじゃおう」

  今日会った事を思い出しにやにや笑いながら戻るとふあっと欠伸をする。流石に疲れたからこのまま寝てしまおう。

  パンツを穿くと電気を消し布団に入る。すぐにでも眠気がきて瞼を閉じたんだ……夢の中でもマッサージセックスを受けていたのは他の人には秘密だ……あ~最高……。

  

  

  完

  

  

  [newpage]

  配信21回目

  ガチャン

  

  「ひゃ~濡れたー」

  仕事が終わり家に帰る。今日は朝からずっと雨が降っていて晴れることはなかった。傘をさして行ったのだが、最初はまぁそこまで強くなかったものの、帰る頃になるとどんどん雨は強くなってきて正直傘の意味があまり感じられなかった。雨は斜めに降るし風は強くて……はぁ、傘ひっくり返ったし。びしょびしょだ。

  急いでタオルを持ってきてスーツを拭きシャツやズボンも脱いでいく。お風呂場に行って軽く捻じるとちょっと水が出てくるくらいだった。ぱっぱっと振ってそれを部屋に持っていきハンガーにかけるとタオルで体を拭いていった。いやぁそれにしてもひどい雨だ。今も強く窓を叩いていてびしゃびしゃと雨の音がした。よく、雨音は癒しの効果とか聞くけどこうも強いと逆に不安になってくる。早く止んでくれないかなぁ。

  

  ゴロゴロゴロ……

  

  「うわぁなんか雷まで鳴りだした。天気予報見てなかったけど台風とか来てるんかなぁ」

  こんな日でもコンビニに行って弁当とビールは買ってきた。家で作るの面倒くさくてな……料理できないし。買ってきた弁当をレンジに入れて温めると桃のビールを軽く飲みながらパソコンの前にある椅子に座る。片手でノートパソコンを開くと電源を入れて天気予報を見てみたんだ。

  「うーん暴雨注意だけか、特に台風とかはないみたいだなぁでも何日か雨って書いてあるし。はぁ仕事行くの大変だこりゃ」

  やれやれと肩をすくめるとチンというレンジの音がする。立ち上がると熱々の弁当を持ってテーブルの前に座ると食べ始めたんだ。いただきます。

  食べたり飲んだりするとやっぱり腹が膨れて気分は落ち着くもので、少し安心感が出てきたんだ。ふ~と後ろに手を突くと息を吐く。まぁそんなにここが倒れるとかはないだろう大きいし重たい人もいるしな。筋肉とか贅肉とかで。軽く伸びをするとそうだと配信の事を思い出す。今日はどうしようかなぁ、いや……こういう時こそ配信して皆と話すべきだろ。そっちの方が気がまぎれるし楽しくなれば憂鬱な気分ともおさらばだ。

  弁当を片づけるとカメラの位置や椅子などを調整してヘッドセットを頭に装着する。よしよし、準備が整った。カーソルを移動させてと……。

  

  ポチッ

  

  『あ~っと、音量調整中だ。皆雨大丈夫かー?お!こんばんは~どもども』

  〔こんばんは!雨凄いですね!〕

  〔こっちも雨音響いてるよ~もう台風認定でいいだろこれ〕

  〔雨漏りしてきたんですけおー!〕

  こんな空模様でも始めるとすぐにでもコメントが飛んできてくれる。それに対して話しているとやっぱり楽しくなってきてやって良かったと思えたんだ。

  『ははは、そうだよなぁ凄い雨だよな。こっちはなんか雷もごろごろいっててさぁ、やっぱちょっと音は怖いな。おいおい雨漏りが強くなってきたって?ちゃんと天井直しておけよ~。うわっ!びっくりしたぁちょっと大きかったな今の音。い、いやだっていきなりの音は怖いだろ。意外と小心者って……皆もそうだろ!』

  他愛もない会話とアルコールですっかり気分が良くなり、雑談も盛り上がっていく。頃合いを見て視聴者は徐々に欲求をさらけ出し俺に直接的な単語をぶつけてくるんだ。ほんと遠慮も何もしなくなったな~見てる奴ら。

  『おいおいそんなに裸みたいのか?まったくお前らの来たら……スケベなのばっかりだなぁ。どうしてもっていうんなら~――』

  

  ピシャーン!

  

  『うわぁっっ!!』

  

  ドテン

  

  突然の光と轟音。驚いた俺はそのままひっくり返って椅子から転げ落ちてしまったんだ。幸い頭は打ってないが背中を強打してちょい痛い。今のはかなり近かったな……あぁびっくりした。

  「痛てて……もう心臓に悪いって。あれ?て、停電?」

  部屋の電気は消えていてパソコンの光だけが薄暗く照らしていた。幸いコンセントは繋げっぱなしだったからバッテリーはしっかり残ってる。その明かりを頼りに椅子を起こし座りなおすとヘッドセットを調整した。

  『あーあー、すまん皆驚かせたな、あぁ大丈夫だ。ちょっと背中痛いけどな。凄かったな~今の、毛が逆立っちゃったよ。うんなんか、停電ぽくてさぁ』

  〔怪我しないよう気を付けてね〕

  〔あれ?虎さんの後ろに誰かいる?〕

  〔ちょっと待って変な音がした気がする〕

  『おいおい何言ってんだって。今日は誰もゲスト呼んでないぞ?こらこら、怖がらせようとしたって無駄だぞ~。いや止めろって、ちょっとこう……なんか不安になるじゃん!』

  わざとだろう一人がふざけてそういうコメントをすると周りは悪乗りしてそれっぽいような事を言い出すんだ。流石に分かってはいるけどこうも言われるとちょっとだけ不安になってくる。勘弁してくれ……そう思いながらビールを飲んでいると後ろでごとっという音がしたんだ。途端に心臓の音が速くなる。

  『お、おいおい冗談だろ?いや、違うよな……外で何か飛んだりしたんだよな。風の音……』

  〔やばいんじゃないか……〕

  〔え?なんか本気で怖くなってきたんだが〕

  〔虎さん……〕

  『やめろってそういうこと言うの!配信止めちまうぞ!い、いや止めないけど!止めたらお、俺まで怖くなるし!そうだ電気、ブレーカー落ちたのかな。ちょっと見てくるからさ』

  〔フラグってやつか〕

  〔これ行ったら襲われたりしない?〕

  〔生きて帰ってきて〕

  ごくりと唾を飲み込む。なんかホラー映画とかの人物になった気分だった。一人で真っ暗中で動いたらその人物は後ろから……とか。バカバカ!考えるな俺!余計怖がらせてどうすんだよ!一度深呼吸して立ち上がるとコメントを見ないようにして洗面所へと向かう。

  「もうほんと勘弁してくれよ、なんでこんな天気の日に停電なんか――」

  

  ガチャッ

  

  「うわーー!!」

  突然玄関のドアノブが動いたんだ。よくは見えないけど今もがちゃがちゃ動いてる。俺の心臓は飛び出そうになり呼吸も荒くなってきた。俺はそんな霊だなんて信じないしいるわけないと……でもこれ、あっあぁ……怖い、怖い!誰か助けて!!

  

  ドンドン

  

  「ひゃあああ!!」

  「おい虎!うるせえぞ!騒ぐんじゃねえ!」

  蹲って押さえていた耳に聞き慣れた声が聞こえたんだ。

  「さ、犀……さん?」

  「あ?なんだどうした、なんかあったのか?」

  か細い俺の声でもしっかり聞こえたようで犀さんは俺に訪ねてくる。良かった、知ってる人だ。霊なんてやっぱりいなかったんだ。立ち上がってすぐさま鍵を外すと扉を開ける。今はもう早く誰かに会いたかった。知ってる人ならなおさらだ。自分独りきりというのが凄く怖く感じた。

  

  ガチャン

  

  「おぉ虎……暗いな、まだ停電直してなかった――」

  「犀さぁん!」

  「うお!」

  目の前に犀さんを見つけると安心感からか涙を流して飛びついてしまった。いきなりの行動に驚いていたが俺の鼻をすする音を聞くとそっと背中に手を回してくれる。

  「なんだよだらしねえな。怖かったか?」

  「こ、怖かったです。犀さん来てくれて助かりました……ぐす」

  「やれやれ、いい歳して鍛えてる奴がこれかよ。ワシがついてるからもう泣くな、ほら中入るぞ」

  「はい……」

  体を離すと視線が合う。俺の潤んだ目を見ると犀さんはまぁだ泣いてるのかお前はって呆れるんだ。だってしょうがないだろ、怖かったしまだ心臓ドキドキしているし。俺が何も言えずにいると犀さんは俺の頭を片手で押さえいきなりキスをしてくるんだ。

  「んんっ!?」

  力強いキスはすぐに離れてしまったがびっくりした俺は別の意味でドキドキしていた。

  「どうだ?落ち着いたか?それとも別の所が落ち着かないか?」

  「ひゃっあ、あの!落ち着きましたから!」

  「がはは!」

  俺の横を素通りして部屋に入って行ってしまう。乱暴な犀さんの優しさに俺は笑顔になったんだ。今はもう怖くない。

  

  中に入るとブレーカーを確認する。やっぱり落ちていたようでそれを上げるとすぐに電気はついたんだ。明るくなった周りにほっと安堵すると犀さんは俺のビールを飲んでいた。そんなところも俺を安心させてくれる要素になったんだ。

  『よっと戻ってきたぞ、言っただろ?何もないって。残念だったな~』

  いたって普通を装いながらはははと笑う。横に犀さんが現れるとそっちの方に話題がいって先ほどの怖い雰囲気はどこへやらとなってしまった。

  

  ピンポン

  

  『おっと来客かな?ちょっと待っててな、あ!犀さん変なこと言わないでくださいよ』

  一つ忠告すると急いで玄関へと向かう。ドアを開けるとそこには熊さんが立っていた。

  「あ、熊さんどうしたんですか?」

  「やぁ虎君。さっき停電があっただろう?大丈夫かとなと思って確認しに来たんだよ。一応儂ここの管理人だからね、ハスキー君や馬君、シャチさんも特に問題はなさそうだ。犀さんはこっちにいるかい?」

  「いますよ、今丁度配信中なもんで」

  どうやら一人一人の部屋を見て回っていたようだ。普段おとぼけでスケベなばかりの人かと思っていたから、こういう時にちゃんと行動するのは少し意外に思えたし、素直に好印象に思えた。やればできる熊なのだと。

  「問題なさそうだね、良かった。それでえ~と、配信中なんだよね?いいなら儂も出たいなぁ」

  大丈夫だとわかると途端にやらしい顔へと変化する。にやにやしてすでに手もワキワキさせていたんだ。はぁと溜息をつくと苦笑する。

  「もしダメって言ったって引き下がらないでしょう?」

  「いやいや、そんなことないよ?嫌だと言うんなら儂は帰るよ。残念だけどね、凄い残念だけど」

  「わ、分かりましたよ。別に嫌じゃないし今までだって何度も配信出てるし、もう熊さんとはそういうことしてるの載せちゃってますから。色々助けてもらってますしね、その、俺は熊さんの事好いてますから」

  「嬉しいなぁありがとう。それじゃぁ今日は三人でエッチな配信だね、おじゃまします~」

  「だから毎回エッチなことするって決まってないですってばー!」

  呆れると中に入っていく熊さんの後ろを歩いて行ったんだ。奥まで行くと犀さんは気づいたようで挨拶をしていた、それに熊さんも返す。熊さん用に椅子を持ってきて三人でカメラの前に座ったんだ。人が増えたから少しカメラの位置を離させ全体を見れるようにする。

  『え~っと、改めて言うが、飛び入りなゲストとして犀さんと熊さんが来てくれたぞ。二人とも俺の心配をしてきてくれたようだ。気の良い人たちだよなぁ』

  〔画面の圧が凄い〕

  〔ザ・肉って感じでボリューミーだ〕

  〔脂肪に挟まれる虎さん小さく見える〕

  太っている二人が俺を挟んで横にいるためいつにも増して画面が迫力を増したようだ。肉感増し増しで視聴者は楽しんでいるようだった。

  『虎一人じゃ心配だからな。こいつワシが来た時めそめそして泣いてやがったんだぞ?ガハハ!』

  『わぁ犀さんそれ言わないでくださいって!い、いや今の嘘だぞ!ちょっとした冗談だって俺がそんな怖くて泣いたりなんて――』

  『へ~虎君可愛いねぇもっと泣いてよ』

  『本気にしないでくださいって!いや泣かないから!』

  真っ赤になって言い訳をするが二人は笑うばかりだ。画面には草だとか受けるwwとかコメントが出て、もう恥ずかしくて恥ずかしくて。体温がぐっと上がった気がした。なんで俺は自分の配信で羞恥攻撃されなければいかんのだ。

  「今日は何の配信をしていたんだい?」

  「いや、特に決まっていたわけじゃないんですけどね。何となく雑談でもしようかと」

  「どうせ怖くて一人じゃ不安だからって配信したんだろうが。っくくく」

  見事に当てられてしまい反論できず口ごもってしまう。そんな俺を見て熊さんはそうだと手のひらをぽんと合わせた。

  「じゃぁ今日は虎君を安心させるためにエッチな配信しよう。体を合わせてれば怖くないだろ?」

  「そりゃぁいいな!よし、さっさと脱ぐぞ虎」

  「ちょちょ、二人とも単にエッチしたいだけじゃ……わわ!そんな強引な!」

  後ろに回った犀さんは俺の腰を掴むと無理矢理立たせる。それを確認してから熊さんはさっさと椅子を片付けてしまったんだ。こういう時のこの二人の団結力はいったい何なんだ……そのまま両手を掴まれ万歳させられ、熊さんはシャツを脱がしてくる。それが終わるとパンツを下げてあっという間にすっぽんぽんだ。二人とはエッチな事してるとはいえ、いきなりこうも裸を晒して恥ずかしくないかって言うとそうでもないわけで。俺がこんな風に恥じらっているのに二人はもう全裸だし、興奮してるし。

  「何チンコ隠してんだ、今更だろうが」

  「ふ、二人が堂々とし過ぎなんですよ!なんでそんな勃起姿で余裕でいられるんですか!」

  「ははは、恥ずかしい気持ちもないわけじゃないけど、虎君とエッチしたい欲が大きすぎてねぇ」

  言いながら熊さんは近寄ると俺の体をぎゅっと抱きしめる。ふわっとした短い毛に包まれ、柔らかな肉の感触が気持ち良い。さっきまで俺も怖がってたけど熊さんの獣毛や体臭を嗅いでリラックスしていった。それと共にやっぱり性的に興奮するような刺激を肌や鼻、耳から脳の送られる。あぁなんか良い気分……。

  すでに飲まれつつあると俺の背中にぴとっと当てられ別の感触がした。腕は俺の胸に伸ばされそのまま手の平全体で胸を揉んでくる。

  「ワシだっているんだぞ、どうだこっちもいい感じだろうが。熊より気持ち良いだろ?」

  「え~儂だって負けてないよぉ?」

  ぐいぐい押されてサンドイッチ状態になる俺。二人の腹に押しつぶされ、熊さんのチンコが俺の股間を擦ってくる。毛の感触と刺激が気持ち良くて呻いていると後ろから片手を頭に添えて横を向かせてきたんだ。

  「犀さ、んん」

  「んっんん、はぁ、ワシの方がメロメロにできることを教えてやる。んんぅ」

  がっつくようにキスをされ、尻の間に犀さんのチンコが挟まれる。そのままずりずりと擦られるとこれもまた気持ち良くてくぐもった喘ぎ声を出していた。

  〔肉たっぷりサンドウィッチ……〕

  〔気持ち良さそうでいいなぁ〕

  〔虎さんの顔が全てを物語ってる〕

  しばらく肉の感触を味わっていると二人は一度離れて屈む。熊さんは俺のチンコや玉を、犀さんは俺の肛門を舌で愛撫しだしたんだ。

  「ひゃっ!ちょ、そんないっぺんにされるとっあぁ!くぅぅ……」

  「んっんんっ、はぁ、我慢しなくていいよぉ虎君、ほら、喘いで喘いで。儂の口に出してぇんんん」

  「後で使うんだからしっかり慣らしておかなきゃだろ、いい味だぜ虎。んぶ、ん」

  執拗に舌を巻き付け擦り、じゅるじゅる唾液を飲みながら吸い付いてくる熊さん。亀頭やカリが擦られ、根元まで吸い付かれると思わず背を仰け反らせてしまう。後ろは後ろで犀さんが厚い舌をギリギリまで入れて抜き差ししている。ぐるりと周りを舐めまわしたっぷりと唾液を流し込み、口先を付けてちゅうちゅうと穴を吸ってくるんだ。どれもこれもがあまりにも気持ち良すぎて、舌が口から垂れてしまう。はぁはぁと呼吸は乱れっぱなしで鼻水まで出てきた。もう思考は霞みがかってまともに考えられない。ただただもっと気持ち良くなりたいと刺激を欲したんだ。

  

  ジュブッジュブッジュブッ

  

  「あぁ!もっ、い、イきそうですって!あぁ!こんなの耐えられないぃ!」

  俺の声を聞くと二人の行為は激しくなる。熊さんは両手を上げて乳首を弄ってくるし、犀さんは片手を前に伸ばすと玉を両手で揉んでくるんだ。感じる所をこんなにも沢山刺激され足が震えだす。我慢なんてできるわけもなく、あっという間に俺はその時が迫ってしまった。

  「あぁぁぁ!イクッ!イクッ!そんなにしないでくださいぃぃいいいい!!!」

  

  ドプッドプッドプッ!

  

  叫ぶと俺は熊さんの頭を股間に押し付けてしまう。いきなりの射精でも熊さんは嫌がるどころか恍惚の表情でそれを飲んでいた。はぁはぁと息をしている間も二人は優しく愛撫して最後の一滴までも出させようとする。出なくなるとそこでやっと口を離し解放されたんだ。途端に俺は地面にへたり込んでしまう。

  「熊、こっちこい」

  犀さんが呼ぶとカメラを調整しその前に顔を持っていく。

  「ワシにも虎の精液飲ませろ」

  「んは、今日の虎君の精液は濃厚だよぉ」

  「んん、ん、はぁ、虎の精液は美味ぇな……んん」

  画面どアップでキスをする二人。舌を出し、精液に塗れた舌を絡め合っていたんだ。荒い息や赤い表情、とろんとした目で貪り合う二人がでかでかと映される。

  〔エロ過ぎる……俺も混じりたい!〕

  〔こんなスケベおっさんの精液キスとかここだけだろ〕

  〔いつか虎さんの精液飲むのが夢なんだ……美味しそうだ〕

  視聴者にサービスするとごくんと飲み込む二人。満足したようで座っていた俺の近くに来ると顔に勃起したチンコを押し付けてくる。一度出したがまだまだ足りない気持ちもあるし、こうも太いのが二本目の前にあるとやっぱり口を開いちゃう。

  「んんぅ」

  「おぉ上手いぞ虎、やっぱりお前のフェラは最高だ。はぁぁ……」

  「こっちが空いてるよ虎君、扱いて扱いて」

  片手を持ち上げると犀さんのチンコを掴んで擦る。それだけでも気持ち良いらしく熊さんも深い息を吐き出した。俺達三人はもうこの雰囲気に飲まれて欲求のままに行動していた、二人は両手で顔や肩に手を置いてキスをするし俺は二人のチンコを握ると扱きながら交互にしゃぶっていく。

  

  ジュボッジュボッジュボッ

  

  音も何も気にせずやっていると次第に二人は息が上がってくる。キスをやめると片手で俺の耳を掴み、もう片方で自分のチンコを激しく擦っていた。

  「イきそうだぞ虎、ほら口開けろ、ぶちまけてやる」

  「わ、儂ももう限界で、ほら虎君二人分の精液だよ」

  はぁはぁはぁ、荒々しい二人の呼吸がすぐ近くというのを教えてくれる。両手で二人の玉を揉みながら口を開けると飲む準備をしたんだ。

  「い、イクよ虎君!あぁぁ!出るうう!」

  「おらっ、出すぞ!ワシの精液飲みやがれ!ぐおおお!」

  

  ドプッドプッドプッ!

  

  口目掛けて放たれる精液だが思ったより飛び散り顔中にかかっていく。勿論口にもいっぱい入って口腔が白く濁っていった。二人の交じり合った精液を口の中に溜めて一度舌で味わい、それからごくんと喉の奥へと落としていく。ふぅと息を吐くと鼻の奥で青臭い精液の風味がした。出終わった後のびくんびくんと震えてるチンコを片方ずつゆっくりとしゃぶっては綺麗にしていく。

  「はぁはぁ、エロいなぁ虎君、今の君は凄いエロいよぉ全然儂収まらないや」

  「ふぅ、やっぱ虎は淫乱だな。そんなに誘うならまだやってやるよ」

  「げほげほ、さ、誘ってないですってば」

  言い終わらないうちに熊さんは俺の肩を掴んだまま横になる。すると両手で体をしっかり抱きしめてきたんだ。驚いていると腰を動かし尻の間に未だに硬いチンコを擦りつけてくる。

  「犀さんお願いできるかな」

  「しょうがねぇな、動くなよ虎」

  「えっえぇ!?いきなりですか!俺まだ心も体も準備が――」

  「さっき尻穴解しただろうが。もう十分だろ、ほら入れんぞ。おい熊動くな」

  「だって犀さんの手が気持ち良くてねぇ、あぁ虎君に入れられると思うと幸せだよぉ」

  逃げられない俺をいいことに犀さんは片手で俺の尻を押さえると熊さんのチンコを穴に当ててくる。位置を定めると今度は腰を掴み俺をずり下げてくるんだ。ぬるぬるのチンコは俺の穴に少しずつ入っていき抵抗なくすぐ奥まで入っていった。

  

  ズブブ……

  

  「あぁぁっ!く、熊さんやっぱ太いですう!」

  「おぉぉきたきた、はぁぁ……熱くてきつくてやっぱり虎君の穴は最高だよぉ」

  喜ぶ熊さんはすぐにでものっしのっしと腰を振り出した。重量感ある揺さぶりに俺はしがみつくしかなく、中を擦られて力がだんだんと入らなくなっていく。あっあぁ!短く嬌声を上げると顔を肩に置く。なんか後ろでかたっと音がしたけどそれを気にする余裕がなかった。

  「おいおいワシを置いてきぼりにするんじゃねえよ、入れんぞ」

  「ふぇ……え、え?え!?ちょちょっちょっと待ってくださいって!あっんあ!無理っ二本無理ですよ!」

  「それも面白そうだねぇ虎君の穴なら余裕じゃない?」

  「馬のチンコ入れられてた奴が二本入らないわけないだろうが。ほれ乗っかんぞ」

  「そ、そんなあ俺の尻使い物にならなくなっちゃいますってば!あっ待って!待ってええ!

  

  ズブッ!

  

  「ああああぁぁぁっっ!」

  上からのしっと覆いかぶさってくると俺の穴に犀さんのチンコが入ってきたんだ。穴が限界まで広がる気がして少し痛い……それと共に何か変に感じるというか、あの熊さんと犀さんのチンコが両方いっぺんに俺の中に入ってると思うと……二人同時に俺を犯してると思うと……。

  「はぁはぁ、んぁ、ぁぁ!」

  「おぉ気持ち良いぜ虎。かなりきつきつだが熊のチンコと擦れて興奮させやがる。おぉ……たまらねぇ」

  「いいよぉ虎君犀さん、凄い気持ち良いよぉこれはこれでハマりそうだ」

  

  グチュッグチュッグチュッ

  

  俺はと言えばもう普通に喋るのすら大変になっていた。だって上も下も重い脂肪だらけで俺はその間で、見事に押しつぶされてるんだ。何かを考えるのすら面倒になり今はただこの肉布団と肉毛布の中で気持ちよくセックスしていたい。俺を具材にしてサンドウィッチを完成させてほしいと思ってしまっていた。勿論たっぷり白濁のソースを注いで……。

  〔虎さんの穴ガバガバになってる……〕

  〔結合部がしっかり見えるの最高だわ。もう後三回はイけそう〕

  〔垂れる雄ミルク舐めたい……虎サンドウィッチ食べたい……〕

  体がビクンと震える。二人より先に絶頂が来てしまい体を震わせると熊さんの下腹部で射精をする。じんわりと股間が暖かくなり揺さぶられるとぐちょぐちょと音を立てて泡だつ。あまりに気持ち良すぎて射精中も変な声で喘いでいた。

  「くそっ穴が締まりやがるっ、はぁはぁ!イクぞ虎!漏らすなよ!ぐおおおおおおっ!!」

  「あっああ気持ち良いよ虎君!熱い君の種が儂を汚してるよぉ!ああイクイクイクッ!くううううううっ!!!」

  

  ゴプッゴプッゴプッ!

  

  上からずしっと体重をかけてくると二人同時に俺の腸内で射精をしたんだ。震えて大きくなるのが伝わってくる。あぁ今二人分の精液が俺の中に入ってきてるんだ……俺もしかしたら本当に孕んじゃうかも。っていうかその前に潰れて死にそう。

  「げほ、はぁはぁ……お、重いです犀さん、これ以上は死ぬ……」

  「はぁ気持ち良かったぞ虎。今日はこのまま寝るか」

  「そうだねぇ儂は虎君の布団でも全然構わないよ」

  「いやいや!か、勘弁してくださいって!疲れた!俺疲れました!」

  抗議の声を上げると犀さんはしょうがねぇなぁとちょっと不満げにその場から降りたんだ。ゆっくりとチンコが抜けるとそれに引きずられるようにして熊さんのチンコも抜けていく。穴が解放されると途端に収まりきらない精液がごぽっと音を立てて穴から漏れ出してくる。恥ずかしいけどもう力を入れても穴を閉めきることは今はできなさそうだ。

  「っへへ、虎の赤い尻穴がよぉく見られてるぞ?サービスしてやれよ」

  「や、み、見せないでくださいよぉ……」

  カメラを持つと俺の穴にギリギリまで近づける。盛り上がった表面の肉や赤く蠢く腸内、そしてその所々が白く汚れ糸を引いている……と思う。見えないけど。っていうかこれ考えると相当恥ずかしい所見られているのでは?

  〔ヤバイめっちゃエロい、スクショする〕

  〔完全に抜きどころでした。射精しました〕

  〔一週間分のおかず助かる……〕

  疲れ果てた俺はその場でごろんと横に落ちる。後の処理は二人にお願いすると少し目を瞑って休憩することにしたんだ。なんかいつも以上に疲れた気がした……。

  

  『よっと、お待たせ皆。いやぁ疲れたぁ……楽しめたか?』

  顔や体を拭いて椅子に座るとヘッドセットを調整する。俺が挨拶を始めると途端にお礼の言葉が飛んできたんだ。投げ銭もしてくれて照れて頭を掻きながらありがとうなと言う。

  『いやぁあれだな、まだ体が痛いというか挟まれてる感覚が残ってると言うか。正直本気で潰れて死ぬかと思ったわ。太ってるからって言うのもあるけど、流石にこれっきりにしたいかもなぁ。気持ち良いけど苦しいしセックスしながら死ぬとかごめんだしよ。え?いやもうしないって!おいおい期待するなよなぁ勘弁してくれよ~』

  会話をしていると横で熊さんと犀さんが戻ってきたんだ。床や飛び散った所を拭いてくれてそのお礼を言うと二人は嬉しそうに笑った。

  『よし!じゃぁ今日の所はここまでとするからな、見てくれてありがとうな!次?うーん、まぁいつになるか分からないけど配信はちゃんとやるから、待っててくれたら嬉しいかな。それじゃぁまた次の配信で!じゃあな~!』

  『ありがとねぇ~』

  『次も見ろよ』

  三人で手を振ると配信終了のボタンを押す。かちっと押すとはぁ~と息を吐きながら椅子の背凭れに寄り掛かった。

  「お疲れ虎君。中々刺激的で新鮮だったね」

  「楽しめはしたけど凄い疲れましたよ、なんか体痛いですし。死ぬかと思いました」

  「がはは!鼻水垂らして泣きそうな顔になってるのは最高だったぜ!」

  ぷくっと頬を膨らませると犀さんは悪い悪いと謝ってくる。だが俺も本気で怒っているわけじゃない。次は優しくしてくださいねと言うと二人は頷いてその場で立ち上がったんだ。

  服を着ると玄関へ行き二人が帰るのを見届ける。

  「また怖くなったら来てやるからな」

  「今度は儂にも泣き顔見せてねぇ」

  「見せませんてば!まぁその、ちょっと甘えちゃう時はあるかも……その時は、よろしくです」

  勿論だと二人は笑う、その声を聞いて笑顔になると二人は帰っていったんだ。振り返りパンツを穿くと風呂に入るか迷ったが、正直動くのもしんどいのでこのまま寝ることにする。

  「一時は本当に怖かったけど、もう大丈夫そうだな。あの二人がいるし、何ならここには頼れる人がいっぱいいるし」

  電気を消すと一人ありがとうございますと言って夢の中へと旅立ったんだ……潰される夢見ないといいなぁ……。

  

  

  完

  

  

  [newpage]

  配信22回目

  カタカタカタ……

  

  画面を見ながらキーボードを叩く、少し眠くなった目を擦るとふあっと欠伸が出た。外を見るともう真っ暗だが今日はまだ帰ることはできない。時間を見ると定時を少し過ぎたところだった。

  「珍しいなぁお前が残業とはな。サボったか?」

  「そんなわけないですよ、部長に頼まれたんです」

  ちらっと部長の方に目をやるとあっちはあっちで仕事をしているようだ。そんな俺を鮫先輩は少し喜びとも残念ともとれる顔で見ていた。

  「今日は可愛い後輩の配信がリアルタイムで見れそうだが、遅くなりすぎるとそもそも配信無さそうだしなぁ」

  どうやら鮫先輩は定時で帰れるらしく、支度をすると俺に帰りの挨拶をしてくる。悪いが先帰るな、残業頑張れよ。ぽんと頭を叩くとひらひらと手を振って帰っていったんだ。周りは徐々に人が減っているようで俺と部長を含め数人しかいない。今日の配信は何しようとか考えていたが、言われた通り配信できないかもしれないな。だって疲れてるだろうし……いや現在疲れてるし。ふうと息を吐くと残りの作業を終わりにすべくキーボードを再び叩き始めた。

  お疲れ様でしたーと帰っていく人達に挨拶をするとついに俺と部長だけになる。だが俺ももう少しで作業が終わるぞ、やっと帰れる――

  

  カタッ

  

  「ん?あ、部長」

  「お疲れさまだ、無理に仕事を頼んで悪かったな」

  気づいたら後ろに立っていた部長、俺のデスクの上に冷えた缶コーヒーを置くと飲んでくれと言ったんだ。素直にありがとうございますと言ってタブを引っ張るとすぐさま喉へと流していく。冷たくて若干の苦みが俺の眠気を取ってくれてほっと気持ちが落ち着いていった。

  「美味しい、ありがとうございます」

  「今はこんなものでしかお礼できなくて済まない、後でちゃんとお礼をさせてもらうからな」

  「そんないいですよ気を遣わなくて。俺は仕事もう終わってましたし、部長は俺たちより頑張ってるんですから」

  褒めるとむずがゆそうに目を逸らしてむぅと唸る。そんな部長に仕事は終わったのか聞くともう少しらしい。俺も後ちょっとで終わるからどうせなら一緒に帰らないか提案したんだ。驚く部長は腕を組むと考えてしまう。

  「だが君より長くかかりそうだ」

  「待ってますよ!家に帰ってもそこまでやることないし」

  強いて言えば配信をすることが今は趣味となっているが、それも必ずやらなければならないことじゃない。それに部長とはそこまで色々話したりする仲じゃないからもう少しお近づきになりたいという気持ちがあった。お互い嫌ってるわけじゃないけど……多分、そうだよな?嫌われてないよな?部長は真面目で難しい顔ばかりしていて中々自分から気軽に話しかけるとかできないんだ。だからそれこそ仕事としての人物でしか知らない、家に帰って何をしているのか、どういう物が好きなのか、趣味はあるのか。凄く気になるってわけじゃないけど、それなりに会社に勤めてるし仲良くなって損はないはずだ。今後も部長が近くにいても緊張しなくなるかもだし。

  「……まぁ君がそういうなら私は構わないが」

  「やった!実は一人で帰るの心細かったんです」

  本当半分、冗談半分というところか。いつも一人で暗い中を帰っているから慣れてはいるが、怖くないかと言われると正直微妙だ。やっぱり誰かがいると楽しいし気がまぎれる。俺の喜ぶ様子を見て不思議そうな顔をすると頭を傾げながら自分の席に戻っていった。頑張ってくださいと言うと前を向き最後の作業に取り掛かった。

  

  「すまない待たせたな」

  「いえいえ、そこまでじゃないですよ」

  あの後俺は先に終わり帰りの支度を済ませ待っていたんだ。長くとは言ったが2~30分程度で部長の仕事は終わり待った気はしない。帰る支度を済ませると部長は鞄を持ってそれじゃぁ帰るかと言って二人で会社から出ていく。

  帰り道、部長と横に並んで会話をしながら歩く、他愛もない話だが思ったよりも楽しく会話が出来たんだ。部長はあんまりこんな風に誰かと帰ったりとかお喋りしたりしないもんだと思ってたからちょっと意外だ。

  「その、気分を害したら申し訳ないですけど、部長って仕事してる姿しか見てなくてちょっと近寄りがたいというか、怖い人かなって思ってたんです」

  「……気分害した」

  「え!?あ、ご、ごめんなさい!」

  「冗談だ」

  またも驚いたのは俺の方だ。冗談とか言うんだこの象さん……。

  「まぁ君の言う通りだ、私はずっとそんな感じでな、もう慣れてしまったのだが正直寂しく感じる時もあるんだ」

  小さい頃からそうだったらしい。体が大きく太っていて、顔つきも怖くて他の子供達は遊んでくれなかった。虐めこそなかったものの、遊ぶ仲間がいなくてそのままずるずると大人になっていった。こんな性格をしているから自分から遊びに誘うとか話に行くなんてこともなく、学校では教室で一人でいることが多いと。勿論自分からそうしたかったわけじゃない、誘う方法が分からなかったと頭を横に振っていた。

  「少し離れた所でな、あいつはいつも難しそうな顔してなんか顔が怖いよなって言ってるのが聞こえたんだ」

  「あ~……」

  「そう見えるか?」

  言い渋ると部長は長い鼻からふぅと息を吐く。苦笑しているようだがその表情すらあまり笑っているように見えない。

  「まぁその、そうですね。やっぱり表情が硬いというか……そういえば俺部長の笑ってる顔見たことないかもしれないです。鮫先輩とかいつもげらげら下品に笑ったりするけど」

  「私は彼が羨ましいよ、少し練習でもした方がいいのだろうか」

  両手で頬を持つと横に引っ張ってみる。むにっと、しかし横に伸びる口は笑うというよりは機嫌が悪そうな表情を作り出してしまう。

  「笑えてるか」

  「すみません、もっと怖いです」

  「君なぁ……」

  「だ、だって本当なんですもん!」

  眉を顰めるとふふっと声を出す。もしやと思ったが顔は動いていなかった。多分楽しんでいる、笑っているんだと思うけど声だけなんだ。これは相当かもしれんぞ……。

  そんなやり取りをしているとぐうとお腹が鳴る。

  「長くやらせてすまなかったな」

  「謝らなくていいですって。そうだ、一緒に晩御飯食べません?」

  「ん?まぁ構わないが……そうだな、私も腹は減ってるし何か食べていった方が楽かもしれん」

  こくんと頷くのを見ると近場で何か食べられる所がないか探したんだ。

  

  ガララ

  

  「いらっしゃい!」

  威勢の良い声が俺たちを出迎えてくれる。時間も時間で店内はそれなりに賑わっていた。もくもくとした熱そうな熱気がカウンター奥の厨房で漂っている。

  「良い匂いですねぇ」

  「そうだな、久しぶりだ」

  見つけて入ったのは焼き鳥屋さん。そこまで遠くじゃないし特別これがいいというのもなかったからここにしたんだ。適当にカウンターに座るとおしぼりと水を出してくれる。頭をこくんと下げると近くにある小さ目のメニューを取って見るんだ。壁にも焼き鳥の名前が貼ってあった。

  「まぁ適当に……ねぎまでも頼みますか」

  「私はぁ、つくねでも貰おうか」

  それぞれが食べたいを決めるとすみませんと声を上げて頼む。勿論ビールもしっかり頼んだ。

  「久しぶりって言ってましたけど、外で食べたりはあまりしない方なんです?」

  「まぁな。ない事もないが、もっぱら弁当なり買って帰って家で食べることが多い」

  周りで誰かと楽しんで食事している人を見ると何となくな……そんな部長の横顔は寂しさが漂う。小さい頃からずっとそうだったんだよなぁ、こう思うのは失礼だろうけど、ちょっと可哀そうだ。

  「じゃぁ今日は思いっきり盛り上がりましょう!折角一緒に食べてるんですから!」

  俺の顔を見ると一瞬驚き、部長は苦笑する。これでは君へのお礼にならんなぁと声だけで笑っていた。いや、さっきよりも少し表情が柔らかくなったかも?

  話をしていると頼んだ焼き鳥が目の前に出てくる。脂が光り湯気が出てなんとも食欲をそそる匂いが立ち上る。一瞬で口の中に涎が分泌されて我慢できなくなり早速一本手に取ってタレをつけようと手を伸ばす。そこで二つあることに気付いたんだ。甘辛タレと辛辛タレがあるみたいだ。からからタレて。どれほど辛いのだろうか?まさか火を噴かないだろうなこれ……。

  悩んでいると横の部長はまっすぐと辛みが強い方を選んだようだ。刷毛を取りつくねにたっぷりと塗る。たっぷりと……いやちょっと待って塗りすぎじゃない?

  「ん?どうした」

  「か、辛そう……」

  つくねは先ほどまで美味しそうな茶色をしていたのに今はほとんど赤に塗りつぶされている。罰ゲームか何かかなと思っているとそれを何の抵抗もなく口へと運んだんだ。そのまま一つを引き抜くともぐもぐと食べている。

  「ど、どうです?」

  「うむ、辛いな。中々美味いぞ」

  「えぇ……大丈夫なんですか?」

  「あぁ平気だ。辛いのが好きでよく食べているからな。これくらい辛くないと満足しなくてな」

  食べ終わるとまた刷毛を取って塗り塗り……真っ赤のボールが口へと運ばれ無くなっていく。うぅ、なんかお腹痛くなってきそう……絶対お尻痛くなるってそれ。

  試しに俺も刷毛を手に取り、辛い方を少し塗ってみる。それを口に運んで肉とねぎを一緒に引き抜くと噛んでいく。

  「ん……んっ!はふっ、お、思ったよりもずいぶん辛いですよこれ!ビール!ビール!!」

  「付けすぎなんじゃないか?」

  あなたがそれ言いますか!急いでジョッキを手に取るとごくごくと飲み込んでいく。ようやく辛さが減ってきたところでふぃ~と息を吐いたんだ。少し付けてこれなのに全体的に覆うように塗ってたって、超人獣人かなにかですか。いやテレビ出られるってもう。

  「素直に甘辛にしとくんだな」

  「そうします……って言うか部長がおかしいんです。そんなの人が食べていいものじゃないです」

  「食べてみるか?」

  「い、いや止めてください!食べたら死にますそれ!いいですって!」

  「ふふ」

  口元に持ってくる部長を両手で制す。楽しそうに声を出す部長は殺人級極辛つくねを口に入れていた。目の前で見ても未だに信じられない……。

  そして俺の中で部長のイメージ像が徐々に変化していった。あんな風に悪ふざけとかしてちょっかい出してくる人だなんて思わなかった。結構ノリがいいのかもしれない、もっと堅物なのかと思った。そんな部長に俺はどんどん好意を持っていったんだ。

  二人ともそのままビールを沢山飲み腹いっぱいになるまで焼き鳥を食べる。大分酔いが回ってきたところでそろそろ帰ろうとなり立ち上がったんだ。会計を済まそうと財布を出すと部長は今回は私が払うと俺にかまわず払ってしまったんだ。なんかすみませんありがとうございますとお礼を言うとこくんと頷いた。

  

  「は~良い気分です、なんか楽しいなぁ」

  「随分酔ってるな」

  少し足をふらふらさせながらも何だか夢心地だった。そんな俺を心配そうに見つめる部長、そっと手を取ると自分の首に回してくる。

  「怪我でもされたら困るからな、君は家はどっちだ?」

  「あっちですよ~。部長は?」

  「奇遇だな、私もだ」

  途中二つに別れた道があったがどうやらお互い同じ方向だったみたいだ。今となっては遠慮なく部長に凭れさせてもらってる。脇腹がくっつき部長の柔らかい脂肪が……と思ったが案外そうでもなかった。脂肪は勿論あるのだがそれだけじゃない、しっかりと筋肉がついてるのも分かったんだ。何となくだけど。

  ここですーとアパートの敷地を指差す。ここの二階なんですよ~と笑うと部長はそこで腕を首から戻したんだ。

  「君はアパートに住んでいたか」

  「そりゃそうですよ~家なんて買える余裕ないですもん。何なら部長の家に住まわせてもらっても?」

  「そんな余裕はないぞ」

  はははと笑うと部長は帰ろうとする。また明日なと。そんな部長の手を掴むと俺は渋る。何だか今日は変に甘ったれだ。

  「え~?もう少し遊びませんか?俺の部屋缶ビールとか置いてありますから、一緒に飲みましょうよ」

  「……君は酔っぱらうと絡んでくるタイプだな」

  「えへへ、部長が男前なのでまだ帰らせたくないんですよ」

  すると部長は頬を赤くして横を向く。こんなおじさんに冗談を言って楽しいのかと。勿論楽しい。普段見れない貴重な部長の顔がたくさん見れるしもっともっと見たいんだ。お願いしますと近づいて上目遣いをするとはぁと溜息をつき、酔っ払いの俺の面倒を見るという理由で少し付き合ってくれることになった。

  

  ガチャン

  

  「ささ、遠慮せず~」

  「そ、そうはいうがなぁ」

  なんだろう?服を脱いでパンツにシャツ姿になってちらりと見ると部長はちょっと挙動不審な感じだ。周りをきょろきょろして遠慮がち、奥に行くとテーブルの前でちょこんと座り正座までしてるんだ。そんなに硬くならずともと言うのだがなんか落ち着かないらしい。

  「そんなに気になります?」

  「君には私が前から人付き合いが下手なことを話しただろう?子供の頃は誰かの家に遊びに行くなんて全然なくてな、勿論大人になってもそういうことはほとんどなかった。だからこう、自分以外の家や部屋というのは中々慣れんのだ」

  「ふむぅそんなもんなんですかねぇ」

  でも今回はアパートだけど俺の部屋だ、住んでる俺がいいというのだからもっと楽にしてもらわなきゃこっちまで気を遣っちゃう。何も遠慮することないですよ~とへらへら笑うと部長はそこでやっと足を崩し胡坐をかき始めたんだ。この象さん本当真面目だなぁ、ここまでいくと生きづらそうに感じてしまう。もっと気楽に、適当にやればいいんだ……とは言わないけど、人のことを気にしすぎると滅入っちゃうと思うからもう少し肩の力を抜いたほうがいいかもしれない。

  缶ビールを持って戻り部長に一つ渡す。

  「ん?あれはなんだ?」

  ビールを飲みながら話していると部長は突然机の上にあったウェブカメラを指差したんだ。見たことはあるがどういう用途なのか知らないらしい。

  「あ、あれはパソコンに接続して画面に今いる自分の姿を映せるんですよ~。遠く離れてても相手の状況とかが分かるし、こういうの使って商売にしたりする人もいるんですよ」

  「ふむ、時代は進んだのだなぁ」

  しみじみいう部長は何だかとてもおじさん臭かった。私が小さい頃は皆で外で遊んだり勤めに行くのも会社へ行くのが当たり前だったからなと遠い目をしていた。

  「こういう物を持っているということは君は何かやっているのかね?」

  「はい、実は俺自分の自慰とかセックスの配信載せたりしてるんですよ~皆喜んでくれて楽しいですよ」

  「……」

  あまりに珍しい部長の凄い驚きの顔。いったいどうしたのだろうか?そう思っていて数秒後、今度は俺が口が塞がらなくなった。体から一気に血の気が引いていくような、一瞬で酔いが醒めるような。体中から汗をかき言葉を失った。酔ったせいと言いたい……酔った勢いで言ってしまったんだ。俺はセックスしてそれを配信に載せていると。たった今気づいた。

  「あ、あわわ……」

  「あ~……ごほん、聞き間違いかね?」

  「う……ぁ、その……聞いた通りです……」

  もはやその場から逃げ出したいが嘘をつくわけにもいかずここは俺の部屋なので俯いてそう言うしかなかった。今度は体中が熱くなる、顔も耳も真っ赤になった。恥ずかしくて、何を言われるのかが怖くてちょっと泣きそうだ。

  だが部長はそうかと言うと缶ビールをグイっと飲む。

  「まぁ人の趣味にとやかく言うつもりはない。ないが、それが会社や君の仕事の負担にならないよう気を付けてほしい。君を通じて会社が分かってイメージダウンとかになったら大変だからな」

  「はい気を付けま……あれ?それだけですか?」

  「ん?」

  「もっと罵倒されて白い目で見られるもんかと思いました」

  「まぁ確かに驚いた、だがそれだけで君を判断するつもりはない。現に会社では頑張ってくれているし君はいい子だと知っている。だから私は君を嫌ったりしない」

  部長ぅ……俺が涙目になってうるうる見つめると部長はふふっと声を出す。やはり笑っていないが雰囲気は会社にいる時よりずいぶんと柔らかかった。今の部長なら言ってもいいだろうか?

  「それがあの、お、男同士だとしても?」

  「んぐ、はぁ……そうなのか?では君は同性愛者かね?」

  「……多分、いやきっとそうです」

  最初こそたまたまだ!とか性欲発散目的!とか自分を隠すように言ってたけど、今となってはもうホモなんだと思う。アパートの人達見ても全員エロく見えるしエッチしてるし。そんな俺は女性での経験はゼロだ……そして女性よりも男性に目がいきがち。だれがどう見てもホモだろうな。そのことを部長に話したらなるほどなと納得していた。俺が男が好きということに対しても特に何も言ってこなくて俺がビビリ損となっただけだった。

  「部長は理解ある人なんですね」

  「そう言ってくれるのは助かる、正直男だ女だと言えるもんでもなくてな」

  はて?頭を傾げると部長は頭を横に振る。

  「付き合いがないんだ、男性とも女性とも。付き合ったことがない……正直誰がとか性別とか分かっていない、私自身興味が無くなってしまったのかもしれん。だから自分以外の誰かが同性で付き合ったり性行為をしていたとて、そうかという感想しか出てこないんだ。まぁ驚きはするがそこまでだ」

  「そこまでなんですかぁ」

  部長は頬をかくと他の者には秘密にしておいてほしいと言って話をし始めたんだ。

  「君はそういう、その……行為を配信で載せているということは、人前で裸になることに躊躇とかないのかね?」

  「全くってわけじゃないですけど、今はそこまで……あ!勿論配信の場合ですよ!流石に全然知らない人の前で裸にとかはなれないです」

  「では、銭湯はどうだね?そういう、なっていい場所、公共で利用できる場所で裸になるのも躊躇するか?」

  「さすがにそこはしないですかねぇ自分以外にも裸の人いますし。部長は違うんですか?」

  目をぎゅっと瞑ると黙ってしまう。大きな耳が赤く染まり、缶ビールの残りを手に取ると一気に飲み込んでしまった。少ししてふぅと息を吐くと俺と目が合い、逸らす。

  「ダメなんだ、誰かに体を見られるのは。怖いんだ」

  「怖い?」

  「私は、け……毛深いんだ」

  すると途端に泣き出しそうな顔になる。今日は部長の初めての顔をよく見るなぁ。

  「毛深いだけならそこまで気にしなくても?獣毛がある人でもやたら毛深い人いますし、部長のような獣毛が薄い人でも結構毛が生えている人いますし」

  「だけ、ではないんだ。そこにはちゃんと理由がある」

  学生の頃だ。授業の一つとしてプールとかあるいは修学旅行とかで一緒にお風呂に入る時間があったりとか。そういう時に肌を見せて自分の毛深さが原因で馬鹿にされたことがあるらしい。笑いものにされ、話題になって見に来る奴がいる、それがある種トラウマのようになっているかもしれないと。何度も毛を剃って一時はいいのだがすぐにまた生えてきてしまう。そんな自分の毛深い体がコンプレックスだそうだ。

  「そんなに毛深いんですか」

  「君は仕事仲間で良い奴だと知っている。だから君が見たいなら見せよう、一度ちゃんと見ないと話だけでは伝わらない」

  「無理してません?」

  「正直、君の視線や何を言われるのかが怖い」

  それを聞いてハハハと笑った。なら大丈夫ですと。意味が分かっていない部長は頭にはてなを浮かべ傾げる。

  「だって、さっき俺がホモでセックス配信してるって話した時だって馬鹿にしなかったじゃないですか。そんな聖人にどうして俺が馬鹿に出来るっていうんですかぁ」

  「せ、聖人てなぁ。まぁその言葉だけでもずっと軽くなるよ」

  少しだけ落ち着いた部長は立ち上がるとゆっくりとスーツを脱ぐ。ネクタイを外し、ワイシャツのボタンをはずしていく。その手は徐々に震えだし、息遣いも荒くなっていく。ぱさっと地面に落ちて白い下着に手をかける。一度止まるが数秒してその手は上がっていったんだ。そして上半身が丸見えになった。

  「……っ」

  「これは確かにかなりの毛の量ですねぇ」

  正面から見る部長の体。まず胸の所は谷間が凄いもさっと生えていて横に広がっていく、大部分を覆うようにびっしりと毛が生えていて部長の灰色の地肌が少ししか見えないほどだ。真ん中なんて黒一色だ。その毛は下へと続き、腹の部分。ここも周りに芝生のように隙間なく生えていた。腕も、肩から腕、二の腕へと毛が沢山生えていて手の甲にまで続いている。指の関節部分はないがその途中ではちょびちょびと生えていた。流石に腕の裏側には生えていないみたいだった。

  突然部長は後ろを向く。

  「わっ後ろもかなりですね」

  首の下、真ん中の背骨から周りへと広がっていく。肩甲骨や広背筋、下に行くにつれて徐々に薄くなっていくが上半分はかなりだった。背中側でこれだけの量は結構珍しいかもしれない。

  再び向き直すとそのまま地面に座る。

  「これがその、下の方まで同じ感じなんだ。太ももとか、し、尻とか……股間とか。君はこの体を見てどう思った」

  「その、正直に言いますからね?」

  ごくりと部長は唾を飲み込むのが分かった。ドキドキして不安で仕方ない様子が伝わってくる。

  「正直、滅茶苦茶エロく感じました」

  「……え?」

  「毛深すぎる部長めっちゃ性的で股間に来ます」

  俺の答えに部長は言葉を失っていた。目を皿のようにまん丸にして俺を見る、かなり良いリアクションだ。慌ててじょ、冗談だよな?と聞いてくるからいたって普通に顔を横に振って真剣ですと答えた。

  「部長人付き合いないしそういうの調べ無さそうだから言っちゃいますけど、毛深い男性ってホモからしたら需要かなりあるんですよ。俺も今の部長見て興奮しちゃってますし。もっと近づいてもいいですか?」

  「か、構わないが。馬鹿にしないでくれよ?」

  「気にしすぎですって。俺もう部長にメロメロです」

  近づいて横に座ると片手を部長の胸に触れる。びくんとしてかたまってしまうがそんな部長を構いもせず毛の感触を楽しんでいた。

  「凄い触り心地良い……意外と柔らかいんですね、触ってる俺が気持ち良いです」

  目を瞑る部長に苦笑するともっと力抜いて、二人しかいないんですからと言う。そうだ!と俺はその場でシャツとパンツを脱ぎ去り全裸になった。慌てる部長だったが俺がへへへと笑っていると少し落ち着き頭をかいていた。

  「君は本当に躊躇ないな」

  「だって今は部長しかいないですし見知った人ですし。もう俺の事話しましたから。もっと触っていいですか?」

  こくんと頷くのを見て遠慮なく触っていく。場所によってはちょっと硬めでごわごわ感もあったり、指が埋まってほとんど見えなくなったりするところもあった。感触も見た目もかなり楽しくて滅茶苦茶興奮する……なんだこれ、病みつきになりそう。

  我慢できないと顔を近づけると胸の谷間に鼻を押し付ける。

  「ぬぉ!な、なにをして……!」

  だが部長は抵抗しては来なかった。鼻が毛に包まれた状態でにおいを嗅ぐ。仕事終わりの汗と、部長の体臭が混ざってなんとも言えないにおいだった。臭いけど臭過ぎず、嫌じゃない興奮を煽るにおいだ。酔いしれるように俺は何度も嗅いで舌を出す。

  「い、嫌じゃないんだ……よな?」

  「ふぁぁ、全然ですよ。ほら、俺部長のにおい嗅いで興奮しまくっちゃってます」

  自分の股間に指差すと硬くなったそれをアピールする。やれやれと呆れた声を出して目を逸らすがその目はちらちら俺の股間を見ていた。

  「まぁあれだ、何はともあれ君が私のこんな体を見ても嫌いにならなくて良かった」

  「当たり前ですよ~部長は会社でも凄い頑張ってて貢献してくれるし、俺たちの事ちゃんと見ててくれて助けてくれますから。今となっては毛深い部長が大好きになりました」

  「止してくれ……反応に困る」

  「えへへ、大好きですよ~部長」

  「ぬおぉ!」

  我慢できず飛びつくと部長にのしかかる。そのまま押し倒して胸に頬釣りをしたんだ。こんな俺の行動に部長は困惑していたが、やがてふぅと息を吐くと笑ってくれた。その時の顔を俺は見逃さなかったんだ。

  「部長、今凄く優しそうな顔してます」

  「え?そ、そう見えるか?」

  「あ、戻っちゃった。さっき凄い嬉しそうな顔してましたよ」

  「……う、嬉しくない!」

  ふんと顔を横に振ると部長は目を瞑る。そんな所が可愛くてますます甘えたくなってしまった。

  「部長は俺にこんな風にされて嫌じゃないんですか?」

  「私には経験がないと言ったな、正直分かっていなかった。だが今裸で、勃起している君が密着していても嫌な気はしないんだ。まぁ知り合いだしこんな私を好きだと言ってくれる君だからかもしれないが」

  「じゃぁもし、俺が部長にエッチしたいと言ったらどうします?」

  うぅむと唸る部長、だが少しして長い鼻でおでこをつつく。

  「あてて……」

  「軽めになら、構わない。その、こういう状況でしか言えないだろうし。私も……どんな感じなのか気になっていた」

  「っていうと、経験ないってことは……部長は童貞ですか?年齢いくつでしたっけ」

  「……57の童貞だ。悪かったな」

  今度は強めに長鼻でおでこをつつく、いや叩いてくる。慌ててそこを押さえると違いますからーと叫んだ。

  「痛いです痛いですよ!馬鹿にしてないですって!むしろめっちゃ滾ります!」

  そんなもんか?と部長は分かっていないようだが、俺たちみたいな人からしたら相当貴重だしそれだけでかなりの興奮するポイントになるんだ。エッチな経験がない部長が興味本位で俺とのエッチを望んでいる……そう思うだけで、やばい鼻血出そう。

  「じゃぁ、いいですか?」

  「わ、私はまったく分からないんだ。だからその……リードしてくれ」

  

  

  体をよじ登ると部長と見つめ合う、数秒は目線が絡んだがすぐに部長は頬を染めて目を逸らしてしまった。そんなに見られると恥ずかしくてかなわんと。その顔を両手で掴んでもう一度正面を向かせる。

  「部長キスしていいですか?」

  「き、キス……」

  「案外悪いもんじゃないですよ」

  言いながら近づくと目を瞑る、部長も意を決して目を瞑り口を開けたようだ。しやすいように鼻を退かしてくれてぴたりと口がくっつくと舌を伸ばす。

  「んっんんぅ……んぅ」

  緊張している部長は舌を伸ばしてこないから俺が中に入れて積極的に舐めていく。周りをべろりと撫で、やがて部長の舌を見つけると表面を舐める、そのまま下側に動かし掬い上げるとぐるりと巻きつけて擦ったんだ。じゅぷりと音がして徐々に唾液が分泌する。口が大きめで分厚い舌はそれだけ多く唾液が出てくる、それをごくごくと飲み込んでいったんだ。

  やがて部長も少しだけ慣れたのか舌を動かしてくる。自分から擦り、俺の唾液を飲み込んだようだった。何度も慌てることなくゆっくりと、呼吸が苦しくなったら一度離れて落ち着いてからまたキスをする。その頃には部長も俺の背中側に手を回して抱きしめてくれていた。今では鼻を首に巻き付けて離れないようにしている。

  「んぶっんんっんん」

  雰囲気が出てきて乗ってきたのか、部長の息が荒くなり求めるようになって来ていた。十数分してようやく顔を離すと舌同士で唾液の糸がいくつも繋がっていたんだ。

  「げほ、どうでした?結構いい反応でしたよ」

  「はぁ、そう言わないでくれ、恥ずかしくて困る。だがぁ君の言う通り思ったよりも良いかもしれない。キス……少し興奮した」

  「少しですかぁ?俺なんてあの部長とキスしてると思うとそれだけで射精しそうです」

  冗談めかして言うと部長は苦笑する。こんなおじさんとキスしてそんなに興奮するわけないだろうと。だが俺の気持ちは正直だった。部長とのキス、凄い厚い舌と絡んで擦られて唾液飲まれて部長の唾液飲んで……ヤバイ鼻血出そう。

  息を整えると起き上がる部長、初めての行為は気に入ったらしく気持ち良かったと言ってくれた。口でこんな風に快感を得られるとはとびっくりしていたみたいだ。

  「まだまだ部長の知らない気持ち良い事いっぱいありますよ!教えてほしいですか?」

  「むぅ、いや私は――」

  「教えてほしいですよね!?」

  「……君が私とエッチしたいだけだろ」

  まさに図星でその通りですと苦笑し頭をかく、そんな仕草に部長はふうと息を吐くと仕方ないなと笑ったんだ。そう、部長は今笑っている、他の人に比べればまだまだ硬くぎこちないがそれでも笑っていると分かる表情をしているんだ。だが今はそれを言わない、戻ってしまうかもしれないから。

  「あ!じゃぁ折角だし配信してみませんか?」

  「なに?」

  「俺たちの行為を見てもらいましょうよ。コメントで色々褒めてもらえたり見てもらえることで興奮したりするんですよ」

  だが部長は流石にすぐには顔を縦には振らない、君には私が毛深い姿で悩んでいると伝えたはずだが?と困っているようだ。だが酔っ払いの俺は引かない、だからこそなんだ。

  「そうです!だからこそ、他の人に見てもらって少し慣れましょうよ。過去に部長の体見て笑った奴がいるかもしれませんが、世の中そんな奴しかいないわけじゃないし、部長の体気にいる人もいっぱいいますから!俺の配信見てる奴は絶対部長にメロメロになります。断言できますよ」

  「ほ、本当か?これで酷い言葉を貰ったら私はもう立ち直れなさそうだ……」

  心配する部長に俺を信じてくださいよ!と言うとちらりと目を見てくる、そして少しして分かったと頷いたんだ。君のお礼もかねてその配信に出てみる事にすると。わーいと両手を上げるとすぐさま準備に取り掛かる。テーブルを片し、机の前に椅子をもう一つ持って来て二人で座る。ヘッドセットを装着するとカメラを調整し、マウスを動かして配信開始のボタンへと動かす。

  「……き、緊張してきた」

  「俺が近くにいますしそんな大事な会議とかじゃないんですから、これは遊びですよ。俺たちは今遊んでるんです、何も気にする必要ないですからねー」

  そんな俺の声に部長は少しだけ力が抜けたようだ、そうだな、これは遊び、楽しい事のはずだと。うんうんと頷くとそれじゃぁ始めますよと配信開始ボタンを押したんだ。

  

  ポチッ

  

  『あーあー音量調整中だ、どうかな~……お!こんばんはーこんちゃっと』

  〔虎さんの配信キター!横に凄いでかい象さんがいる!〕

  〔めっちゃ毛深い!巨人みたいだ!存在感ある……〕

  〔今日のゲストですか?体毛凄いですね!〕

  早速来るコメントに部長は気が気じゃないようで手を握ったり離したり、尻尾も落ち着きがなかった。そんな部長の手を握る。

  『おぉそうだぞ!今日のゲストは俺のまぁ、先輩みたいな所だ』

  ちらりと横を見ると目が合い、部長は頷いてくれたんだ。なので配信での立ち位置は部長は俺の先輩ということになった。まぁ部長って呼ぶのは流石にまずいし先輩なのはその通りだからいっか。

  『毛深いだろ?どうだ、この毛深い象さんお前らはどういう印象なんだ~?』

  ごくり、横で飲む音が聞こえた。

  〔めっちゃ男らしくて格好良い!抱き着きたい!〕

  〔正直エロエロで滾る、見てるだけで射精しそう〕

  〔俺もこのくらい毛深くなりたい!こういう人大好きです、象先輩さん付き合ってください〕

  『ははは、おいおい初対面でいきなり告白するなよな~。俺から見ても先輩めっちゃ雄って感じで格好良いよな!フェロモン感じまくりで凄くエロく見えるわ』

  流れるコメントを見る部長は驚いた顔をしていた、一つ一つ読んでいって徐々に顔は嬉しそうに笑みを作っていったんだ。

  『うんうん、今日はこの先輩とエッチなことするぞ、あんまり予定とか取れないし今後出るか分からないからな、今だけだぞ~』

  そう言って俺は立ち上がる、それ見て部長も続くように立ち上がるとその場で立っているようお願いした。俺たちが良く見えるように再度カメラ位置を調整し、俺は部長に近づく。

  「言った通りでしょう?俺の配信見てる奴らは皆濃い~奴らなんですよ。だから先輩だって簡単に受け入れられちゃうんです」

  「う、うむ……まぁまだ困惑が抜けないが、怖さはなくなった」

  「えへへ、今度はその困惑も無くしていって、快感まみれになりましょうね」

  「うっはぁ……」

  両手で部長の胸を掴むと中央に鼻を埋める。あぁたまらない……部長のにおいが俺の性欲をどんどん刺激する、舌を出し、毛繕いするように舐めていく。軽く食んで部長の毛の味を堪能すると横に動き乳首に吸い付いたんだ。

  「ぅっ!あぁ!……っっ!」

  「んん、先輩声我慢しなくていいんですよ」

  「そ、そうは言っても、まだ恥じらいが……あぁぁ!」

  気持ち良さと恥ずかしさで部長はしどろもどろになっていた、持ち上げた手もそのままの位置で止まりぐっと握ったり開いたり。何度も呻いて長い鼻がぶるんぶるんと揺れている、どうやら乳首の刺激は気に入ってくれたようだ。柔らかかった中央の粒が徐々に硬くなっていく、完全に勃起すると吸い付いて舌でずりずりと舐めまわしていく。

  

  ちゅぷっちゃぷっ

  

  「あぁっ!はぁ、そ、そんなに吸わないでくれ!」

  「んぶ、はぁ……先輩のおっぱい美味しいです、吸ってる俺が気持ち良いですよ、ほらほらもっと気持ち良くなって」

  「ま、待ってくれぇ!あはあぁ!」

  空いている方を指で弄り硬くなると摘まんで転がす、次第に耐えられなくなってきたのか足が震えだし、両手で俺を抱きしめる。

  「も、た、立っていられない……」

  「分かりました、じゃぁ横になってください、その方が力抜けるかも。リラックスしてくださいね~」

  一度離れるとカメラを地面に置いて調整する。横になった俺たちを映すと再び行為を開始したんだ。

  〔毛深い大男が恥じらいながら快感に悶えてるってこれ相当やばいな。エロ過ぎ〕

  〔あんま経験ないのかな、初々しい感じがめっちゃ萌える〕

  〔あの体毛どんな味がするんだろう、においも気になる。はぁ象さん一目惚れしたかも〕

  横になった部長の胸やその周りの毛を堪能すると下がっていき、今度は部長の腹を撫でる。毛の感触が素晴らしく気持ち良い、思わず顔を近づけ頬ずりしてしまう。

  『はぁ、最高……夢心地だぞお前ら、毛の感じが楽しいし美味しいし、いいにおいするし。このお腹の感触もはぁ……病みつきぃ』

  「そ、そんなものが本当にそうなるのか?」

  「なりますって!触ってて全然飽きない!それに先輩お腹出てますけどなんかちょっと筋肉っぽい硬さもありますよね、何かやってたんですか?」

  俺の問いに学生時代に柔道を少々……と呟く、それを聞いて俺の興奮はうなぎ上りだった。柔道着姿の部長……見たい、見たい!絶対格好良いって。このお腹はそこから更にお酒やらなにやらで熟成されたまさに筋肉と脂が乗った至高の一品というわけだ。もうたまらん舐める。

  「んぉっ!そ、そんな所まで舐めるのか!?」

  んーと声を出して返事をしながら舐めていく。上から下、右も左もべろべろと。部長の毛と体の味が混ざって俺の気分は最高潮に達した。今なら何でもできそうだ……。

  「んはぁ、先輩腕上げて下さい」

  「う、腕?こうか?」

  「そうです!うぉぉ先輩の脇!エッチだ!」

  持ち上げた腕を掴むとその窪みに顔を突っ込む、そのまますんすんとにおいを嗅いだ後にここも味わっていく。部長は驚いて臭いぞとか汚いぞとか言ってくるがほぼ無視だった。そりゃぁ場所が場所だけに汗のにおいもちょっと強めだけど全然不潔じゃない、かなり薄いが俺の鼻はしっかりと石鹸の香りを嗅ぎ取ったんだ。朝お風呂入ってきたんだろうなと思うと汚さなんて感じない。べろべろ舐めるとしょっぱさを感じるがこれがまた美味しく感じたんだ。

  それに満足すると顔を戻す、俺の恍惚とした表情を見て部長は頭をぽりぽりとかいていた。

  「き、君の行動にはついていけない、理解に苦しむ」

  「えへへ、ホモの行動力を舐めちゃいけませんよ。どうでした?俺は凄い興奮して美味しかったですよ」

  「……わ、悪くはなかった」

  目を逸らして答える姿が本当に可愛らしい、50後半の太った……というよりがっちりむっちり?なおじさんが恥じらいながらエッチな事してちょっと良かったって言うんだ。もうだめだ、今すぐにでも下半身行きたい。

  「先輩そろそろズボンとパンツ脱がしますよ」

  「う、うすうす覚悟していたが本当にやるのか?こんな、配信してるんだぞ!?」

  「今更ですよ先輩、俺に舐められて散々喘いでたの晒したじゃないですか」

  言われてうぅむと唸ったが息を吐くと頷いた。その前に、見ている人達の反応が気になると。分かりましたと言うと一度立ってパソコンを見る。

  〔さっきからスクショが止まらん〕

  〔虎さんもっとやって!もっと喘いでる所みたい!〕

  〔これで数か月は持ちそう。先輩象さんに突っ込まれたい……付き合ってほしい〕

  『分かった分かった、お前たちも先輩の裸みたいよな?……なんか先輩にぞっこんな奴いるな、俺の配信だぞーまぁ気持ちは分かるけど』

  聞くとコメントが驚くほど流れていく。見たい見たい今すぐ見たい!下半身の毛深さ気になる、明日の分のおかずにするから、と様々だ。それを部長に伝えると嬉しそうに恥ずかしそうに頬を染めて目を逸らしていた。

  地面に膝をついて部長のズボンに手を掛けると一度脱がしますよと言ってからゆっくりずり下げていく。ちょっとずつちょっとずつ……ストリップショーのように、ギリギリまで下げて、股間近くに行ったら一気に脱がして言ったんだ。

  「……っ!」

  「……ぉぉ、ぶ、先輩の股間凄い毛深い……や、ヤバッ!」

  流れる液体を感じて鼻を押さえると慌てて立ち上がりティッシュを掴む、それをくるくると長細くして鼻に詰めると戻ったんだ。

  「だ、大丈夫か?」

  「ええ平気ですよ、先輩の股間があまりに魅力的すぎてちょっと興奮しすぎたみたいです。だって凄いんですもん、初めて見ましたこんなに毛深いの」

  「……き、気持ち悪いか?変か?」

  「その逆ですよ先輩、何度だって言います。先輩の毛深い所、俺大好きです。この非常に鬱蒼としたジャングルみたいな股間の毛、あぁなんか見てるだけで割と本気で射精できそう。皆にもサービスさせていいですか?」

  「ん、あぁいいぞ、喜んでくれるなら構わない。君に言われて、何だかすっと軽くなったよ」

  部長は笑う、優しい笑顔で。そこに怖さも硬さも感じなかった。嬉しくなってカメラを持つと部長の股間へと近づかせ、ゆっくりと動かしていく。

  『凄いだろぉ滅茶苦茶毛深い、いやもう毛深いなんて言葉じゃ表現できないくらいだ。へその下とか徐々に濃くなってくけどもう腹の下はほとんど毛で覆われて素肌が見えないな、エロいだろう?スクショするなら今だぞ~』

  どうやら大絶賛のようで、こんなに画質良く近くで体毛見たの初めてかもしれないと。この毛深さを見れるのは虎さんの配信だけ!とか色々来ていた。しばらく表面を映すと先ほどの位置に戻して今度は俺が堪能する番だ。

  「触っていいですか?」

  「あぁ、好きにしてくれ。私には知識がないから君に頼るしかないからな」

  「えへへ、男とするのも気持ち良いもんですよ、しっかり覚えていってくださいね」

  苦笑する部長を見ながら俺は両手を伸ばしていく。片手で少し硬いチンコを、もう片方で下にぶら下がる玉をそれぞれ優しく掴む。ゆっくりと揉んで、上下に扱くと部長は頭を地面に置いて呻いていた。部長のチンコはまだ勃起していないのに太かった、象という種類からか、太さも長さもあってずんぐりむっくりというかなんというか、存在感が凄い。どうやら皮が厚めのようで弾力が気持ち良い。根元側に引っ張れば未使用の亀頭が出てきてその迫力に思わず唾を飲む。使ってはないけどそれでも色が濃くて、そこからも俺の興奮を煽ってくるんだ。チンコも玉も真っ黒で雄々しさが凄かった。

  軽く扱きながら顔を近づけ鼻を根元に埋める。胸の谷間以上に毛深いそこは鼻を通り越してマズルが少し隠れるくらいだった。においもより一層強くて一嗅ぎで俺の脳がやられる、がつんとした衝撃にくらくらしながら舌を出しべろべろと舐める。俺はもう無我夢中で欲望の為ならどんな行為だってしようと思ったんだ。

  ずぼっと口を離すと揉んでいた玉の方にマズルを持っていく。近くで見ると改めて大きさに驚いた、馬さんの玉も大きかったけど多分それ以上……片手だともう完全に溢れてるし両手でいっぱいいっぱい、皮が少しはみ出るくらいだ。口に入るかな……。

  「んんぅ……ゴフ……」

  「ぁぁぁ、そ、そんな所咥えられるなんて……」

  どうやらお気に召したようだ、口をいっぱいに広げてむしゃぶりつくと鼻先を根元に押し当てる。あまりに大きすぎて舌が上手く動かせないから顔を前後して玉をちゅぽちゅぽと出し入れした。ちゅぽんと出すと表面を舐め、皮に吸い付くと味を絞り出すように口の中に吸い込む、そのまま玉を吸うと口に入れてずりずりと玉の下を擦る。部長は玉の方も何だか皮が分厚い気がするし長めに思う。根元から沢山の深いしわを作り、それが玉に繋がっているという感じだ。その根元に作られたしわを舌で舐めたり吸ったりする、つつっと舌を動かしてそのまま逆側の玉も堪能し、それが終わると両手で玉を揉みながら、会陰に舌を添わして舐める、何度も何度も味わい深いそこを覚えるように舐め、ちゅちゅっと吸い付いていった。

  「はぁはぁ、そ、そんな執拗に……ま、待ってくれ!うぅ、そんな汚い所を君は、はぁ、頭が何だか追いついていかん」

  「っぷは、いいんですよ追いつかなくて。理性も思考も置いて行っちゃいましょ、今はただただ快楽に身を任せてください、俺に身を任せて、気持ち良いを求めましょう」

  「うぅむ……なんというか、この状況だと君の言う通りかもと思ってしまう」

  「気持ち良くなかったですか?ちなみに俺は全然汚いと思ってないですし、めっちゃ美味しいです。舐めたりしゃぶったりしてる俺は今凄く気持ち良いですよ」

  驚く部長だがまんざらでもないらしく、あぁそうだと。とても気持ち良いし初めての感覚だと言っていた。裸で色んな人に見られているのに、今は嫌悪感がないし怖さももうないと言っていた。気持ちが良いと。

  「良かった!まだまだこんなもんじゃないですよ、心の底から気持ち良くなってください!」

  むしろ我慢できないのは俺の方で……。顔を上げると部長のチンコを手に持ってしゃぶる、今では完全に勃起していて太い血管が浮き出ていた。それを根元まで咥えるともう息がまともにできない、流石にエッチしながら死にたくはないので頭を上下し空いた隙間から呼吸をする。じゅぼりじゅぼりと音がし唾液が竿を通じて玉へと流れていく、もう股間全体がぬるぬるだったがどれだけ汚れようと俺は気にせずしゃぶり続けていたんだ。

  

  ジュブッジュブッジュボッ

  

  「はぁはぁ!ま、まずいもう出そうだ!口を離してくれ!」

  きっと経験ない部長は口に出すのは良くないと思っているのだろう、だが俺はそれも無視。上をちらりと見て離すつもりがない事をアピールする。ちゅちゅっと口を窄めて舌を巻き付け動きを速くしていく。途端に部長の嬌声が大きくなり、すぐにでも頭を押さえてくる。

  「だ、だめだ我慢できない!そんなにされたらっ、あぁっあっあああっあああああああ!!!!」

  

  ドプッドプッドプッ!

  

  「んぐっんぐっんっ!んんっ!ゲホゲホ!ゴホ!」

  雄々しい叫びで出てくる精液、あまりに勢いが良く量も多くて何度も喉を鳴らし飲み込んでいたが全然追いつかなかった。苦しくなり口を離すとまだ射精中でビュルビュル出ては部長の腹を汚していく。

  「凄い、まだ少し出てます先輩」

  「あっあぁ!い、今触らないでくれ!んあぁ!」

  口を離して数秒するとようやく勢いが衰えてくる。最後にぴゅっとちょっとだけ出すと落ち着いたようだ。軽く握って扱くと尿道の残りが漏れ出てだらりと竿を白く汚していく。

  「はぁ……はぁ……」

  「凄い射精でしたね先輩、気持ち良かったですか?」

  「はぁ、こ、こんなの初めてだ……凄かった……」

  半目で俺を見ると長い鼻を動かし俺の首に回す、そのまま引き寄せるとキスをしたんだ。自分から来ることにちょっと驚いたがそれだけ部長も慣れたってことかもしれない、えへへと笑うと部長も眉をひそめながら笑ったんだ。

  

  一度出して落ち着いた部長にもう終わりにするか聞くが、ふぅと息を吐くと俺の股間を指差す。君はそんな状態で我慢できるのかと。正直射精しなかっただけでもよく耐えたと思う、そんな俺のチンコは先走りがだらだら出て何度もびくんびくんと震えていた、正直勃起し続けてちょっと痛くなりそうなくらいだ。

  「希望言っていいんですか?」

  「あぁ、今日は……まぁそういうことだろう?」

  お礼も兼ねて、そうだった、すっかり忘れていたが仕事を任されそれのお礼だった。じゃぁ遠慮しなくていいよな?俺は部長の前で四つん這いになると片手で尻を広げる。

  「先輩に、俺抱かれたいです、先輩がいいなら俺とセックスしてください」

  初めての経験、童貞の部長がこれでやるとなったら一番最初は俺になる、記念すべき、後々絶対に来ない初めての相手、その相手が俺でいいか聞いてみたんだ。

  「……むしろこんな私を受け入れてくれるのか?きっと、へ、下手だぞ?」

  「全然、俺は構わないですよ!上手い下手なんて求めてないですし気持ち良くなれればいいんです、もう獣のように欲望丸出しで俺の事掘っちゃってください、俺の事なんか忘れて種付けの事だけ考えましょう」

  「そんなこと、出来るわけないだろう」

  言いながら俺の尻を掴む、横に広げるとまじまじと見ていた、ちょっとあれだな……恥ずかしいな。いや今までセックス何度もしてきたけど会社の部長ってなるとこう、また違ってくるもので……恥ずかしいって!

  「すまんすまん、初めて他の奴の尻の穴を見たもんだからな、こんな風になっているのか……なんだろうな、ひ、卑猥に見える。興奮する」

  部長は顔を近づけると舌を出す、無理しなくていいですよ?とは言ったが部長がやりたいらしい、ヒクつく肛門を舐め、タイミングを見てぐいぐいと入れてくる。分厚い舌はそれだけで相当の圧迫感を俺に与え、熱さで女々しく呻いてしまう。そんな俺の反応が楽しいのか、部長は何度も前後に舌を出し入れしていたんだ。

  やがてちゅぽんと抜くと指を押し当てる、な、慣らした方がいいんだな?俺に聞いてはいと頷く、まぁ俺は馬さんとか熊さんや他の長かったり太かったりな人達に突っ込まれてるからある程度は慣れが速いと思う、だけどあまり経験ない人だとしっかり解さないと……部長のあれ突っ込まれたら多分裂けちゃいそう。

  一言入れるぞと言って中へと入れていく、ゆっくり奥まで入っていくとやがて根元まで入り、そこで一度止まって痛みがない事を教えると前後に動かす。たまに横に押し広げるように動かして俺の肛門を解していったんだ。

  

  「そ、それじゃぁ入れるぞ……」

  「どうぞ、遠慮せずずんずんやっちゃってください!」

  ノリノリな俺に君って奴は……と呆れられてしまったが今の俺はそれがまた心地良かった。片手で尻を掴み、もう片方で自分の竿を調整しているようで尻にぴたぴたと当ててくる。やがて位置を定めるとぐっと押して少し入れ、両手で尻を掴むと腰を前に突き出してきたんだ。

  

  ズブブ……

  

  「あぁっ!せ、先輩のでっかい!あぁでっかいですう!」

  「はぁはぁ!こ、こんなに締め付けてくるだなんて……っ、ぉぉぉ、す、凄い、これが……あぁぁ!」

  すぐにでも部長は腰を動かしだす、動きはまだ遅いが力強さが半端じゃない、一度引き抜き根元まで押し入れるとずしんと体が揺れるんだ。一生懸命踏ん張って耐えているがこれは長くは持ちそうもないかも……。

  

  ズブッズブッ

  

  「はぁっはぁっ!い、痛くないかね?」

  「大丈夫ですっあっせ、先輩のチンコ!擦れてすご、凄い気持ち良い!」

  「私も、私もとてもっ気持ちが良いぃっっ!」

  ずしんと一突きされて耐えられなくなり、その場で倒れてしまう。その上から部長が伸し掛かってきたんだ。大丈夫かと言われはいと頷くとこのまま好き放題やってほしいと伝える、部長は両手を前に出して俺を抱きしめると腰をさらに速く動かし始めたんだ。

  

  ジュブッジュブッジュブッ

  

  首に長い鼻が巻かれ、腕の上から抱きしめられ、重さでちっとも動けない、まさに完全に捕まったという感じだ。逃げ場もなく押しつぶされて快楽の為にお互いにひたすらセックスし合う。体も心も魅了され気持ち良さに限界がない、どこまでも落ちていくような、もうなんか何も考えられない、言葉にならないんだ。

  「あっあぁぁっあっあああ!」

  「はぁっはぁっはぁっ!」

  〔なんちゅうスケールのでかいセックス、エロビデオでもこんなのないわ〕

  〔あんなにぶっといのがずぶずぶ入ってる、うわ、周りに汁が飛んでるのまで見える……やばいイキそう〕

  〔いいなぁ虎さん俺も押しつぶされたい、大きい象さんに支配されて道具のように使われたいなぁ〕

  部長の激しさは頂点に達する、じゅぶっと音を立てて抜けそうになると体がぺしゃんこになりそうな程体を押し付けてくるんだ、上からは大量の汗が降ってくるし涎も垂れてきて顔や頭がなんかもうべちゃべちゃ、だのに俺は喜んでいた、部長から流れる部長だけの体液、それに濡れられる、何だろう完全に変態になったかも。

  「はぁっ!も、もう出そうだ!中には――」

  「出してください!俺、先輩に種付けされたいです!今だけは俺を先輩だけのものにしてくださいぃ!」

  「ぐっそ、そんなに締め付けられたらっ!だ、出すぞ!中に出すぞ!イクッ!イクッ!おおおおおおおおっっっ!!!」

  「俺も漏れるうう!あああ漏れちゃいますううああああああ!!!!」

  

  ゴプッゴプッゴプッ!

  

  上からずしんと巨体を押し付けられると中へ津波のように精液が流れてくる、それは逆流しあっという間に腹へと溜まっていった。液体が肉を擦る感触、上へと流れていく熱、精液で腸が膨れる……そのどれもがしっかりと伝わり俺を満足させる。あまりにも鋭く強い刺激と快感に耐えられず俺も同時にびゅるびゅると射精をしてしまう。はぁはぁと呼吸を乱しながら出し終わるまで震え、やがて落ち着いてくる。部長は地面に手を付くと少しだけ体を浮かしてくれた。

  「ぜぇ……だ、大丈夫だったか?重かっただろう」

  「げほ、はい、重かったです……幸せを感じる重みでした。また、俺の事押しつぶしてください……」

  「君ってやつは……またいつかな」

  顔を近づけてくる部長にそっとキスをしたんだ。

  

  

  『あーっと、どうだったかな?少しは楽しめたか~?あぁ体な、ちょっとあれだ、すこぉし痛いかな?なんせあの巨体で押しつぶされたんだからな~。だが凄かったぞ、肉でぎゅうぎゅうされる感覚、それに先輩の射精の勢いとか、味も濃かった……はぁ、なんか凄かった……』

  流石に部長も俺も疲れを感じで終わることにした、互いにタオルで軽く体を拭き、その後に飛び散った周りを拭き……ふきふき、タオルめっちゃ使った、絞るとなんか何なのか分からない液体がだらだら出てきたってくらいだった。あまりの激しさにそれを見てお互いに苦笑していたんだ。

  〔めっちゃエロエロでした!大迫力の凄まじいエッチだった!〕

  〔もうAV買わない虎さんの見ちゃうと全然物足りない、最高だった!〕

  〔象先輩結婚してくれー!!!!〕

  『なんか凄い先輩に堕ちてる奴いるな……俺の配信なんだから俺見ろよー俺にも言えって!まぁ喜んでくれたようで良かったよ、俺も楽しかったしな!先輩はどうです?』

  「私は……まぁその、あれだ……た、楽しかった。私の体を見て喜んでくれたのなら嬉しい」

  『だそうだ!最高だったよな?うんうん、それじゃぁ今日はこの辺にする!また次の配信でな~またな!』

  俺が手を振ると部長も軽く手を振る、コメントが流れていくのを見ながら配信終了のボタンを押したんだ。

  

  ポチッ

  

  「は~終わったー、お疲れ様でした部長」

  うむと頷くと立ち上がり椅子を片す、部長はまだ恥ずかしそうにしながら服を着だしたんだ。こほんと咳をすると俺を見る、そして目を逸らす。

  「……なんだか、新しい世界を見た気分だ」

  「部長かなりノリノリでしたね、男もいいものでしょう?」

  「も、って……私は女を知らないがまぁ良かった。だが困ったな、こんな事が続けば女性に対して性的興奮できなくなってしまうかもしれん」

  身支度を済ませると俺に近づいてぽんと肩を叩く、頬は赤いが真剣な目だった。

  「色々本当に感謝する、ありがとう、仕事の件も、その……私の体の事もだ。君がいて何だか本当に気が楽になったよ、もう少し楽に生きていけそうな気がする」

  心の底からのお礼を聞いて俺は驚いてしまった、そして今回の事が部長の為になったことに喜んだんだ。俺も嬉しかったです、また会社でよろしくお願いします。何ならまたセックスしましょう!そんなことを言うもんだから部長は驚きつつ笑っていたんだ。本当に楽しそうに、おかしくて、なんの淀みも含みもない心の底からの笑い。子供のような笑みだった。

  「はっはっは、本当におかしな奴だ。だが、そうだな、き……気持ち良かったし、またしたいかもしれん。その時はよろしくな」

  言いながら部長は玄関へと歩いていく。扉を開ける前に振り返ると長い鼻を使って手繰り寄せキスをされたんだ。

  「んんっ」

  短い、軽めのキス。離れると横を向いてぼそりと呟く。

  「わ、私が……ホモになったら君のせいだからな、責任を取るんだぞ」

  「え?」

  顔を真っ赤にして聞き返す間もなく部長は逃げるように帰って行ってしまったんだ。それって、男に興味が出てきたってこと?もしかして俺に興味が……は流石にないか、でももしそうならちょっと、ちょっと嬉しいかな。

  にやにやしながら振り返ると俺はさっさと布団を敷く、流石に滅茶苦茶疲れてしまった。残業して部長とめっちゃ重量感じるセックスして、疲れないわけがない。

  「は~でも、部長って思ってたよりもずっと接しやすい人だったな、今度ちょっとしたおふざけで絡みに行ったりしようかな。もっともっと仲良くなりたいや」

  次の配信で部長と何しようか考えながら瞼をゆっくりと閉じていったんだ……今日はいい夢見れそうだなぁ~、お休み……部長。

  

  

  完

  

  [newpage]

  配信23回目

  仕事が休みの日、今日は特に予定もなくて遅く起きた後にだらだらと時間を過ごしていた、買い置きの弁当を食べて昼頃、カタカタとキーボードを叩きながらネットサーフィンをする。

  「うーんやっぱりちょっと高く感じるなぁ、まぁこんなもんなのかな」

  何となく検索欄にゲイマッサージと打ってみる、出てきたサイトを色々見て比べると結構違いがあって面白い、写真があったりなかったり、プロフィールも若い人や中年とか年齢も幅がある。そして値段を比べてみるが、安いと7000円とか8000円、大体が一万越えだ、その値段を見て首を傾げてしまう。十分払える額ではあるが、もし満足しなくてこれを払うのは正直勿体ない気がするんだ。こういっちゃなんだが当たりはずれはあるだろうし、お試しで払うにはちょい厳しい。

  ふとシャチさんを思い出す、あのプロとしてやっているマッサージ、最初は無料ということでやってもらってびっくりする程体が楽になって気持ち良かったし、俺には格安でやってくれるって言ってくれてる、そんなシャチさんはどれくらいの値段で普段やっているんだろう、そういえば値段を聞いていなかったなぁ。一度思うと気になってしまい何だかもやもやする、ちょっと聞きに行こうか?お仕事でどこかでマッサージに行ってるかな、ちょっと確かめてみよう。

  思い立ったが吉日ということで、立ち上がると服を着て玄関から外に出る。

  

  ガチャッ

  

  「あれ、シャチさん」

  「およ、これはこれは虎さん、こんにちはぁ」

  二階の廊下でばったりシャチさんと出くわした、丁度扉から出てきたみたいだ、こんにちはと頭を下げると近づく、これからお仕事ですか?いやいや、今日はお休みにしております。シャチさんは横に顔を動かすと扉を見たんだ。

  「実はちょっと馬さんにお願いがありましてね」

  「馬さんに?」

  「えぇ、いるといいんですけどねぇ」

  腕を上げるとピンポンとインターホンを押す。チャイムが鳴ると数秒して足音がして扉が開いた。

  

  ガチャッ

  

  「……虎、シャチ」

  「どうもどうも、馬さんこんにちはぁ」

  「こんにちは」

  挨拶をする俺たちに小さく頷くとどうしたのか聞いてくる、いったい何用なんだろう?

  「実はですね、馬さんにちょっと協力してほしい事があるんですがね、馬さんの体を写真で撮りたいんですよ」

  「……写真?」

  「そうです、あっしがマッサージ師というのは教えたと思うんですが、そのマッサージしてる時の写真をいくつか撮りたいんですわ、その対象が馬さんが良いかなぁと思いましてね」

  そういうことだったのか、知ってるってことは何度か話したことあるのかな?馬さんは少し考えうんと頷くと体を横にする、立ち話でもなんだから中へと入ってくれということらしい、無言だけど。

  「おっと、ありがとうございます、それじゃぁ失礼させてもらいますわ」

  「……虎も」

  「俺もいいんですか?じゃぁお言葉に甘えて」

  待てよ、俺馬さんの部屋に入るの初めてな気がする!いったいどんな感じなんだろう、何となくの予想が頭の中で浮かんでちょっとわくわくしてしまう、誰かの家とか部屋に入るのってちょっと楽しくならないか?俺はするぞ。

  先頭を馬さんに俺たちは廊下を歩いて奥へと入っていく。

  「おぉこれは、凄い運動器具ですねぇ」

  「想像以上に多かった」

  部屋の中央は生活できるようスペースがあるのだが、壁際にはダンベルだとか足に巻くおもりだとか、真ん中に車輪があって両方に取っ手が付いたようなものとか色々あった。流石にアパートだから改造はしてないけど、これ好きにしていいって言われたら絶対なんか壁とかで懸垂できるようにしたりしてそう、かなり馬さんらしくてなんか笑ってしまった、ちょっとなんか納得と安心感を感じたり。

  三人で座ると先ほどの続きをシャチさんは話し出す、確か写真を撮りたいって言ったっけ。

  「……俺の写真」

  「えぇ、あっしのサイトで写真を載せてるんですがね、ちょくちょくその日の予定とかで更新はしてるんですが、写真とかプロフとかそこんところはとんと弄ってなくて、写真なんか多分5年以上前のだと思うんですわ。流石に情報は新しくしておいた方がいいと思いましてね、その時の写真が欲しいなぁと。馬さんは体がもう筋肉の塊だし、写真映えするかと思いましてねぇ」

  携帯を取り出したシャチさんはサイトを表示させると見せてくる、相変わらずのがっつりエロな写真で赤くなってしまうが、よくよく見ると今より少しだけ痩せて見える?この時から5年は経ってると思うと確かにその間に色々あるだろうし、そこら辺のことはちゃんとしておいた方がいいかもしれない、変なトラブルとかになるかもしれないし。

  「……エロ」

  「あれ、見せていませんでしたっけ?こんな感じでまぁ分かりやすい写真を載せてるんですわ」

  「って言うとその、馬さんとエッチするっていう事ですか?」

  「いやいや!何も必ずこうしなければならんというわけじゃないのでね、マッサージしてる部分だけ写真撮らせてもらえればありがたいです、もちろんいいと言うのであれば、そういう写真も頂戴させていただきますがねぇ」

  他の人にも頼んだりして写真を考えているらしいが、馬さんで希望する写真が全部撮れるならそれでいいかなと。そういうことだったのか、だと俺は邪魔かな、この後の写真撮影ちょっと見ていたい気がするんだけども。いや絶対エッチだし、絶対興奮するし。馬さんとシャチさんの裸みたいし。そもそも馬さんが引き受けるかどうかだが……。

  「……うん」

  「お!よろしいですかい?これはありがたい、ちゃんとお礼もしますんでね。えぇっと、そうだ虎さん折角だから撮影の方お願いできますかい?」

  「え?俺ですか?」

  「そうですそうです、いやぁ前にね、手伝いをする人がいなくて、あっしとお相手さん二人だけだったんですわ、協力してくれたのはいいけどあっしはマッサージしながらだし、そうなると必然と動画になるんですがねぇ、動画をパソコンに入れてその途中をスクリーンショットとかして静止画とするんですが、やっぱり動画だと画質がちょっと落ちてしまいましてね、その分写真ならその場でパシャッと静止画が取れるから画質も落ちることなく綺麗なまま、これがしたかったんですわ」

  お願いできますかい?聞かれた俺は喜んだ、全然構わないですよ!俺予定ないですから!シャチさんは嬉しそうに笑うとありがとうございますとお礼を言ったんだ。

  「……虎、嬉しそう、スケベ」

  「い、いやだって、他の人のマッサージしてる所なんて見れる機会ないじゃないですか!し、しかもそれがエッチな部分とか見れるかもしれないと思ったら……」

  「……淫乱」

  「う、うるさーい!いいじゃないですかもー!」

  「わはは、あっしとしては非常にありがたいですわ、それじゃぁ今カメラや道具持ってきますんで少々待っててくだせぇな」

  立ち上がると足早に移動するシャチさん、それを見てると横から馬さんが首を伸ばして覗き込んでくる、なんだろう?

  「……虎、勃起」

  「え!?あ!い、いやこれは……そ、想像力豊かなので」

  慌てて両手で股間を隠す、どんなにエッチな配信をしたりセックスしたりとかしても多分恥じらいとかは取れないんだろうなぁ、これはもう性格とか色々しょうがないと思う、犀さんは勃起してようが腰に手を当てて見せつけたりしそう、その勇気が欲しいですはい。

  そんなことをやっているとシャチさんは戻ってくる、まぁ隣のすぐ下だし鞄に入ってるならそんなに時間はかからないだろう。

  「お待たせしました、じゃぁ早速やりますかね?」

  「……うん」

  「分かりましたぁ準備させてもらいます~」

  少し物を片付けてスペースを広げると鞄を開ける、中から丸められた少し厚みがある折り畳みマットを取り出し床に敷き、寝そべる場所を作る、その後にカメラを取り出し俺に手渡してきたんだ。いわゆるデジカメなのだが、ちょっと物は良さそうだ、なんかレンズの部分前に出てる。シャチさんから説明を受けて、一度写真を撮ってみて、やり方を覚えると頷いたんだ。

  その後に俺も嗅いだことのある香りがするジェル入り瓶をいくつか取り出す、馬さんはそれぞれ嗅いでいき、林檎の香りがする奴を選んだようだった、それに水を少し入れ離れた所に置く。あ、もう香りが漂ってきた、良い香りだなぁ。

  「それじゃぁそろそろマッサージの撮影の方やっていきますが、馬さんあっしはどんな格好で?」

  「……裸」

  「はいはい分かりました、ちなみに虎さんは?」

  「……裸」

  「ということなので、脱いでください」

  「えぇ!?お、俺も!?いやなに勝手に決めてるんですか!」

  「……スケベだから」

  「答えになってなーい!」

  わははと笑うシャチさん、笑ってないで何とか言ってください。先ほどから興奮しっぱなしで今脱いだら完全にあれがそれになってる所を見せてしまうわけだが……まぁ、もういいか。この二人とはセックスしてるし。

  「あ!そうだ、配信とかしてみますかい?馬さんがいいなら中々珍しい動画になるかと思うんですが」

  「配信ですか?」

  「マッサージの写真撮影を配信だなんて、滅多にないと思いますがね」

  「……うん、面白そう」

  なるほど、これはいいネタになるかも、ただただセックスして配信みたいなのはいつもやってて面白味に欠けるだろうしこれなら楽しめそうだ。分かりましたと頷くと一度頭を下げて一旦その場から戻ることにしたんだ、外に出て自分の部屋に行き、パソコンやウェブカメラとか道具を持ってすぐに戻る。

  「お待たせしまし……うぉ!」

  一分も経ってないが戻った頃には二人とも全裸だった、むちむちな弾力あるシャチさんとバキバキな筋肉の弾力がある馬さん、正反対の魅力的な体が俺の視界に現れる、滅茶苦茶壮観……エロ過ぎるんですけども。

  少し歩きづらくなったが失礼して横に移動すると地面にパソコンを置く、そこで線やらウェブカメラやらを準備して、俺も全裸になり電源を付けると俺のチャンネルから配信開始ボタンへと指を動かす。

  「準備はいいですか?」

  「あっしはいつでも」

  「……うん」

  「では配信しますよ~」

  ヘッドセットを装着すると配信開始を押したんだ。

  

  ポチッ

  

  『あーあー音量調整中、お!こんにちは!どうも~』

  相変わらず速攻でコメントが送られてくる、目に入ったのを読んで挨拶すると俺たちの姿を見てすぐさま反応しだす。

  〔今日はシャチさんと馬さんがゲストなんですね〕

  〔皆裸!?乱交撮影!?〕

  〔朝からスケベ丸出しで大変ありがたいです〕

  『ははは、まぁこれも仕事の一環というかなんというか……いや俺はお手伝いなんだけどもね、実はタイトルにも書いたが、シャチさんが行うマッサージの写真を撮影しようと思うんだ、その相手が馬さん。今日はその様子を配信で流していくぞ!中々面白そうだろ?裸?裸なのはまぁ……ほら、マッサージ中は汚れるかもしれないし、俺はそのぉ……馬さんの希望というかなんというか』

  横を向いて馬さんを見るとふんと鼻から息を出し腕を曲げて力こぶを作る、いやいや、なんでもそれすれば解決すると思ってません?

  『とりあえずそう言う事だから!早速じゃぁ、シャチさん馬さんいいですか?』

  うんと頷く二人は立ち上がり、馬さんは枕を持ってくるとマットの上に置いて横になる。まずはうつ伏せになってシャチさんが横でマッサージ用のジェルを手にたっぷり付けると馬さんの両足を跨いで両手を背中に置いたんだ。

  「欲しい写真は背中側だと、肩、背中、臀部と太ももあたりですなぁ、仰向けの時はまた言うんで、写真撮ってってください。ゆっくりやっていくんで、虎さんがここだと思ったところでパシャリと撮ってくださな」

  「それって、俺の撮影スキルによっては酷い事になると……?なんか緊張してきた」

  「ははは、そんな硬くならんでいいですって。一枚撮ってそれにするわけじゃなく、複数枚撮った内のこれは良いっていう奴を選ぶんで、もう好きなだけ撮ってくださいな」

  そう言ってもらって俺はほっと息を吐くとはいと頷いたんだ。よしよし、それなら俺にもできそうだ。ちらりとコメントを見るとこれから始まるエッチ……かもしれない写真撮影に興奮気味だった。

  〔エロカメラマンとなった虎さん〕

  〔いいなぁその写真アップロードしてくれないかな〕

  〔額縁に入れて飾りたい〕

  『おいおい、あくまでこれはシャチさんが必要だからって俺が協力してるわけで――』

  「後でカメラの中のカード渡してパソコンに保存してもいいですよ虎さん」

  『ほんと!?わーい後で楽しみます~ぐふふ、あ!お、おいずるいとか言うな、ブーイングするなって!カメラマン特権!アーカイブ残すからそれで我慢しろー!』

  そんなやり取りをやって一笑い起きたところで始まったんだ。置いた手はゆっくりと上へと上がっていきまずは肩からだ。ぬちゃりと音を立てると手はゆっくり滑っていく。途中でぐにぐにと指で押して筋肉が凹むのが見える、ジェルが光って筋肉の動きや馬さんの体の曲線を淫靡に表していく。もうこの肩だけで相当雰囲気出て俺の鼻息は荒くなっていた。正直エロくてそりゃ硬くもなっちゃうよねっていうね。

  っとと、いけないいけない、俺は手伝いをしているんだった。慌ててカメラを構えるとマッサージ中の二人をカメラ越しに見て写真を撮っていく。指で押す瞬間や撫でている時、揉んでいる時など、俺の中で主に興奮するポイントでシャッターを押していく。

  

  カシャッカシャッ

  

  〔マッサージ中にカメラで写真を撮る様を動画で配信……新しいな〕

  〔虎さんがされてる時も見たけどやっぱ凄く気持ち良さそう〕

  〔おいくら万円ですか!〕

  するすると手は背中へと動き、手の平全体で圧力をかけていく。ゆっくりと、痛くないように上から下、その逆を。中央から左右に広げるように、はたまたその逆をしたり。あっという間に馬さんの体はジェルで塗れてぬるぬるになった。馬さんも大分リラックスして気持ち良いようでふぅぅと深めの息を吐き出している。部屋にはぬちゅりという音と男の吐息が木霊する……なんだこの空間、鼻血出そうだ。けしからんので思わずシャッターを押す。あぁいいなぁ、俺もまたやってもらいたい……給料入ったらやってもらおうかな。

  「次は臀部行きますよ~。皆さん興味深々なんじゃないですかな」

  シャチさんは少し後ろに移動すると手を伸ばす、俺も一旦ウェブカメラを移動させて後ろ斜めに置いて動作を見やすいようにした。今パソコンの画面には、尻に乗っかる手が動くのと、馬さんの尻が映っている。残念ながら筋肉質な馬さんの太ももは丸太のようにデカくて真ん中の隙間を映すことはできなかった。

  「シャチさんめっちゃエロいです、馬さんの尻引き締まってるのに柔らかくてエロい」

  「いやぁこれだけ鍛えられた筋肉なんて滅多に触れませんからね、あっしも楽しくやらせてもらってますわ。馬さんはエッチな体してますからなぁ興奮してしまいますな」

  頬を赤く染めつつそれでも手はプロとしての動きをする、ただ揉むんじゃなく、まるでコリを探すように動かし、指をそれぞれバラバラに動かして揉みしだく……と表現した方がいいかな、とにかく全体的にしっかりとマッサージしていた。そんな所をカメラに収めつつ俺はもう正直そのまま自慰行為に浸りたくなってくる。だってここからだと馬さんの玉がさ、尻の谷間から後ろに出て丸見えで、もう何か……しゃぶりたい。

  「……虎、興奮しすぎ。息遣い凄い」

  「え!?そ、そうですか?いやだって、もう滅茶苦茶エロ過ぎるっていうか、馬さんのテカる体がもう良い意味で目に毒というか。こんなの興奮しない人なんていませんって」

  作業は太ももへと入っていた、このドスケベマッサージを少しも見逃したくないためカメラから覗いて目を離さない。いいです、実にいいですよ、そこ凄い良い感じに映ってます。エロです、エロ過ぎます。

  

  カシャッカシャッ

  

  「……はぁ、凄い」

  「良い感じですかね?ははは、喜んでくれて嬉しいですよ」

  シャチさんの超絶テクニックに早くも馬さんはメロメロになったようだ、受けた俺はどれだけ凄いのか分かるからこの反応も納得である。多分こういっちゃなんだけど他だと満足できないんじゃないかな、いや他を知らないから分からないけど。

  「はい、こんな所ですかね、一旦背中タオルで拭きますんで、その後仰向けになってくだせぇな。あぁこのマットは洗える奴なんで濡れるとか気にしなくていいですんでな」

  体を起こすと次は仰向けになってもう一度横になる。うんなんだろう、待ってましたって感じ。表になった馬さんの胸やお腹、股間を見て俺の興奮はどんどん昂っていく。

  「こちらも上から順にマッサージしていくんで、どんどん撮ってってくださいな。虎さん、聞いてますかい?」

  「へ!?あ、も、もちろんです!もう写真撮りまくり!ちゃんと全部撮りますから!股間ばかり撮ったりしませんよ!」

  「……虎、変態カメラマン」

  「ち、違いますから!俺は今だけは立派なカメラマンです!」

  「ははは、虎さんはユーモアがありますなぁ一緒に居て楽しいですわ」

  「絶対馬鹿にしてるでしょー!」

  ぶうぶう文句言いつつカメラを構えて写真を撮る。その手は胸へと落ちていき、リラックス状態の柔らかい筋肉を揉んでいく。前も触らせてもらったけどこんな膨らんだ筋肉が力を入れていないと物凄い柔らかくなって、一度力を入れるまるで鋼のように硬くなるのだから人体って凄いって思っちゃう。

  ぷにっと凹む胸筋がジェルで光り、艶めかしい姿がどんどん露になって行く。はぁはぁと言いつつ俺は我慢できなくてついちょっと注文しちゃったり。

  「しゃ、シャチさんその、馬さんの乳首弄ってる写真とか結構いいんじゃないですかね?」

  「……虎……」

  「あ、呆れないでくださいよ!馬さんも気持ち良いこと好きでしょ!」

  「うんうんそれもありですな、あっしはゲイマッサージ師なんでエロな部分もしっかり載せなきゃですわ」

  言いながらヌメる指で乳首をつまむ、まだ柔らかいそれをくりくり転がし、指の腹で軽く押しつぶすように回す。

  「……ぅっはぁ」

  喘ぐ馬さんを横に俺はカメラをのぞき込む、そりゃもうしっかりと、目に焼き付けるようにして凝視する。そして何度も音を立てながら写真を撮っていくんだ。これがめっちゃ楽しくてハマりそうだった。

  ある程度いい写真が取れたら腹をマッサージ、綺麗に割れた腹直筋に沿って指や手の平で全体的に今までと同様にやっていく。それが終わると……。

  「股間の方はやりますかい馬さん?」

  「……はぁ、お、お願い」

  「はいはい、では力抜いて、あっしに身を任かせてくだせぇ」

  待ってました!と言わんばかりに俺は食いつく、シャチさんが萎えた太く長いチンコを両手で弄る。片手で根元を優しく包み、押さえながらもう片方で上下に扱く。すぐにでもじゅぷじゅぷと音がしだして馬さんのチンコは硬くなった。

  〔うおーメインディッシュだ!〕

  〔股間マッサージキター!〕

  〔虎さん早くセックスしろ〕

  

  パシャッパシャッ

  

  どんどん枚数は増えていく、指が止まらなかったんだ。自慰をしない分その欲求は全てカメラへと向いていた。上から下から横からと、いろんな角度で扱く姿を撮っていく。勿論チンコだけに収まらない、でかすぎる玉も下から持ち上げて表面が見えるようにして揉んでいくんだ、それを激写する。揉まれて動く中の玉、動くしわ、中々お目にかかれない玉の横の隙間、後ろの会陰……馬さんのあられもない姿をカメラに残す。

  「ふぅ、まぁこんな所ですかな。写真もこれだけあれば十分サイトで説明できる枚数取れたと思いますわ。虎さんお疲れ様ですぅ」

  「あ!も、もういいんですか?はいお疲れ様です!凄い楽しかったです。また写真撮る時は呼んでください!」

  「ははは、じゃぁお言葉に甘えちゃいますかなぁ」

  そう話してると馬さんは軽く頭を持ち上げてこっちを見てくる。

  「……まだ途中、満足してない」

  「大丈夫ですよ馬さん、ちゃんと最後までマッサージさせてもらいますわ。一旦サイト用のは終わりにして、こっからは……個人用として撮りますかい?」

  「え!?こ、個人!?」

  「替えのカードがあるんで、そっちを差し込んで……自分用に写真いりますかい?」

  もう秒で頷いた、もちろんもちろん!欲しいです!と懇願するかのように頼んでしまった。また馬さんにじとっとした目で見られたがこればかりはしょうがない。俺の心はいつだって正直だ!

  「ではでは、えぇっと……よっと、あ、これですな。中身は空なんで沢山残せますわ。それを、っと……そそ、そこを開けて、中身を取り出してぇ、そうですそうです。これでオッケーですわ」

  新しくカードを入れたし、こっからは俺たちのお楽しみが始まるわけだ。もう我慢できなくなって馬さんの横に座ると片手で馬さんのチンコを持つ。硬く震えるそれを舐めながら俺はカメラを持つ手を少し上げ一緒に写真を撮る。

  

  パシャッ

  

  「んっはぁ……馬さんのチンコ、濃くて美味しいです」

  「虎さん、あっしにもその味分けてくだせぇ……」

  「……っ!はぁ!虎、シャチ、ベロがくすぐったいっんはぁ!」

  俺は先端を、シャチさんは分厚い舌を伸ばして根元に巻き付ける。その瞬間をパシャリと撮っていく、絶対エロい絵が取れてると思うんだ。これは後でおかずとして使わせてもらおう。

  欲望のままに頭を上下し先走りを吸い出す。肉厚のチンコの感触、雄の味とにおい……あぁ何度体験しても飽きることない最高の瞬間だぁ。美味しくて正直しゃぶってるだけでイけそうかも。

  「んっはぁ、馬さんのは大きくて舐めがいがありますわな、味もたまらんですわ、こんな逞しい良い男を相手にできてあっしは幸せもんだぁ」

  「……はぁはぁ、き、気持ち良い……俺、長く持たない」

  その言葉を聞いてシャチさんと場所を交換しシャチさんは馬さんに逆側を向いて跨った。口が大きいシャチさんは舌をチンコに出来る限り巻きつけ、そのままぱくりと咥えたんだ。馬さんのチンコは長いがそれでも根元までしゃぶれるくらい口が大きい。あの長いのが全部入ってるんだと思うとそれだけで興奮材料になる。もごもご口を動かしながら頭を上下する。エロい、エロ過ぎる……シャッターが止まらない。

  

  ジュブッジュブッ

  カシャッカシャッ

  

  「……あぁっぅ!はぁ!い、イクッ!イクッ!っっっ!」

  ビクンと馬さんが震える。俺はそんな馬さんの足の間に座り、カメラを構える。シャチさんは口をぐぱっと開け、舌だけで竿を擦っていた。馬さんが大口の中に大量の精液を放出する瞬間まさにその瞬間をしっかりとカメラに映す。

  

  ビュルッビュルルッ

  

  「んぐっんぐっんんっ」

  出てくる精液を喉を鳴らしてごくごく飲み込んでいくシャチさん。何がエロいって口が大きいから喉の奥まで見えるんだが、それがぐにぐにと動くのがまたエロいんだ。唾液の糸を引きながら精液で白く染まっていき、それが喉へと流れていく。そんな姿をまじまじ見て俺は体が熱くなりたまらず片手で自分のチンコを扱いていた。自分でも驚いたがすぐにでもその瞬間が迫って来る、視覚や聴覚、嗅覚から与えられる情報がこんなにも体に影響を与えるなんてびっくりだった。

  「お、俺イきそうです!え!?しゃ、シャチさんの口にいいんですか!?」

  片手で口を指差すシャチさん、まだ口の中に精液を垂れながす馬さんのチンコがあり、俺は一旦カメラを置いてすぐに体を寄せていった。失礼しますと言って頭を両手で押さえると馬さんのチンコの上に跨って自分のチンコを擦りつける。ぐちゅぐちゅ泡立つと限界に達し俺はそのまま口の中に射精をしてしまったんだ。

  

  ビュルッビュルッ

  

  ゆっくりと口を閉じると俺と馬さん二人のチンコが口の中に取り残される。そのまま舌を動かしぐちゅぐちゅと音を立てながら精液を飲み込んでいったんだ。肉に埋もれる感覚が体全体に伝わり二人して深く息を吐く。

  「はぁぁ……き、気持ち良すぎる……」

  「……同感」

  少しして口を開けるとゆっくりと腰を引いてその場にぺたんと座った。シャチさんも姿勢を正し口を開けると近くに置いてあったカメラを持ち自分の口を撮っていた。後で保存していいって言ってたし絶対見よ、おかずにしよ。

  「んぐ……はぁ、げほげほ、流石にちょっと二人分は量が多いですな」

  わははと笑いながら馬さんは上半身を起こす。そしてシャチさんを見るとその目は下へと向かっていった。

  「……シャチ、まだ出してない。硬い」

  「え?あぁそうですなぁ、どうしましょうかこれ」

  赤い顔で頭をかくシャチさん、これはもう俺たちでご奉仕するしかないなと思っていると馬さんが腕組みをし出す。

  「……俺、入れたい。シャチの中、気になる」

  「あ、あっしの穴にですかい?ってことは馬さんとセックスってことになるわけですが、そ、そのブツは流石に痛くなりませんかねぇ?」

  「……沢山慣らす、痛くない。シャチは俺の物になる」

  「俺の物って、わぁ!う、馬さんお待ちをぉ!」

  強引に押し倒すと足を持ち上げる、どうやら馬さんの欲求に火がついたらしい。こうなるともう暴れ馬になって止められなくなるんだ。俺も散々虎は俺の物って言われて壊されかけたしなぁ……いや壊れてたかも。

  両手で尻を横に広げるとシャチさんの穴をぺろぺろと舐め、力が抜けて広がった瞬間に中へと入れていく。突然のことに呻くシャチさんだがまんざらでもないらしく、その声は甘ったるい。その様子を俺は後ろからカメラで覗いていたんだ。

  「(うわ……馬さんの舌がシャチさんの穴にずっぽり……肛門がめくれてる、ずぼずぼしててめっちゃエロい。汁も垂れてるし)」

  

  カシャッカシャッ

  

  もうここにいる皆がそれぞれ夢中になっていた。シャチさんも馬さんにされることに喜んでるし、馬さんは欲求のままに動いて俺のシャッター音すら気にしていない。そして俺はその姿を絶対逃すまいと写真を撮りまくる。各々が自分のやりたい事やられたい事に没頭していた。

  〔これもうそういう企画のAVでしょ〕

  〔他人のセックスしてる所をカメラに収めるって言葉にするだけでエロい〕

  〔その写真見せてくれーおかずをくれー!〕

  舌を引き抜くと指を入れる、シャチさんはゲイマッサージ師ということで攻めも受けも経験済みっぽそうであまり痛がったりはしなかった。すぐにでもその感覚に慣れ、ただただ熱い息を吐きながらもっと大きい物を求めていた。

  「も、もう十分です馬さん、あっし……辛抱貯まらんくなってしまいましたわ、い、入れてくだせぇ、あっしの穴にチンコ入れてくだせぇ」

  「……勿論、すぐにでもシャチ壊す。俺しか見えなくする」

  言いながら両手をシャチさんの胸に置くと鷲掴む。ぐにぐに揉みながら位置を調整すると腰を一気に押し出したんだ。

  

  ズブッ!

  

  「ああああぁぁぁ!!」

  部屋にシャチさんの雄々しい嬌声が響く、そんな喜ぶシャチさんを無視して馬さんは激しく腰を動かしだしたんだ。ぎりぎりまで抜いて根元まで差し込む、長さがあるがその動きは速い。引き抜き腰を打ち付ける度に周りに粘着質な液体がぴちゃぴちゃと飛沫となって飛んでいった。

  「……はぁはぁ、凄い、柔らかくて気持ち良い!搾り取られるっ!」

  「あっあぁっ!はぁ!う、馬さんだめです、あっしこんなに太いの激しくされたら!し、尻が壊れちまいますってぇ!」

  「壊すっ壊す!シャチは俺の物!はぁはぁ」

  馬さんの言葉が饒舌になり今まさにシャチさんを堕とそうとしていた、その姿をカメラで捉える。横から全体を、近づいて荒々しく汗をかきながら顔を歪ませる馬さんの顔、快感に悶え目が半開きになりトロけきったシャチさんの顔。場所を移動して結合する部分を横から、後ろから、汁が顔に飛んできそうなくらい近づいて……ありとあらゆるエロい所をカメラに残していく。

  

  グポッグポッ

  カシャッカシャッ

  

  「はぁはぁ、う、馬さんあっしはもう、い、イっちまいますぅ!そんな、お、奥までごりごり……あぁぁ!そこダメですってぇ!許してくだせぇぇええ!!」

  「俺も!俺もイクッ!種付けする!もうシャチは俺の物っぐおおおっおおっぉおおお!!」

  

  ゴプッゴプッゴプッ

  

  二人の声が合わさると震えながら同時に射精したようだ。決定的な瞬間に大興奮しながらシャッターを切る。玉がせり上がりちらっと見えてる竿が膨らむ瞬間や収まりきらない精液がびゅるっと穴の隙間から飛び出す瞬間、急いで移動してシャチさんの赤黒いチンコからびゅうびゅう精液を放出する瞬間、ありとあらゆる瞬間をカメラに残していったんだ。

  やがて収まると力なくシャチさんの丸いお腹に倒れ、そのまま横にごろんと転がった。擦れて馬さんの茶色い体はあちこち白く汚れ、二人とも精液塗れになっていたんだ。勿論ここもばっちり写真を撮って……あれ?

  

  ピー

  

  「あ、もう無理になっちゃった。あんなにいっぱい残ってたのに」

  どうやら保存枚数が限界に到達したようだ。残るかなと思っていたが結局全部使ってしまった……下手したら百枚二百枚くらい撮ったんじゃないかな。後で見るのが楽しみだ……。

  バテてる二人を休ませてるうちに俺はウェブカメラとパソコンを移動させ目の前で座る。

  『よっと、今日はそろそろお終いにするぞー。どうだったかな?まぁあれだ、セックスしてる部分を写真に収める配信って感じになっちゃったなぁ。楽しめたか?』

  〔滅茶苦茶エロかった!今度は虎さんが写真撮られる側になって〕

  〔たまにはこういうのもいい、楽しかった〕

  〔しゃーしーんー!ちょーうーだーいーってーばー!〕

  『わはは!残念でしたーこれは俺の物だ!永久保存版にしちゃうからな!アーカイブ何度も見ればいいだろ?まぁ楽しめたんなら良かった。たまには俺が配信のメインじゃなくてもいいかな……あれ?それって俺の配信でやる意味あるのか?ま、まぁいいか。お!二人とも来てくれたみたいだぞ~』

  気怠そうに体を動かしカメラの前に座る二人、体がべちょべちょでそれでまた一盛り上がりし、最後にお別れの言葉を残すことにしたんだ。

  『それじゃぁまたいつか配信するから、その時にな!お疲れさん、またなー!今日のゲストは馬さんとシャチさんでしたー。え?い、いや俺がゲスト側じゃないから!メインは俺!とにかくもう切るからな!じゃあなー!』

  

  ポチッ

  

  最後に二人が手を振って、配信終了を押したんだ。二人は後ろに手を着いては~と息を吐いていた。

  「……疲れた」

  「まったくですわ、でも凄かったです。あんな太い物入れられてあんなに激しくされたの初めてですわぁちょっと病みつきになりそうでした」

  あ、これ堕ちてるな。はははと笑うと三人で後片付けをする。体を拭いて、服を着て。俺も持ってきた物を集めて線を束ねると両手に持つ。全てが終わると玄関まで歩き馬さんの方へと振り返る。

  「協力してくれて助かりましたわ馬さん虎さん、これで暫くまた撮らなくても大丈夫そうです」

  「……いつでも撮って」

  「あ!その時には俺にも声かけてくださいね!次は俺がされたい!」

  「わはは!じゃぁそうさせてもらいますかな、今日はありがとうございましたぁそんじゃ失礼しますわ~」

  「それじゃぁ馬さんまたー」

  「……うん、また」

  少しだけ微笑んだ馬さんは片手を持ち上げる、それ見て頭を下げると玄関を閉じたんだ。二階の廊下、シャチさんにも挨拶して俺は自分の部屋へと戻っていく。いやぁ楽しかったなぁ、後でサイト更新したらカード貸してくれるって言ってたし、楽しみだなぁ……想像したらまた硬くなってきた。……あれ?俺なんで馬さんの部屋にいったんだっけ?まぁいいか、は~疲れた。ちょっと寝ようっと。

  

  ガチャン

  

  

  完