牛化牧場(追記ver.)

  ※ こちら( https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20432837 )の5~7日目について追記を行ったバージョンで、それ以外の内容は同じです。

  茂田武志(もうだたけし)と茂田礼子(もうだれいこ)は大学のゼミで初めて知り合った。武志はその名前に似合わず、真面目で弱気な性格だ。一方、礼子は明るく社交的な性格だった。二人は性格が全く異なるため、通常は縁が無いように思われるが……礼子はよくゼミの課題を武志に写させてもらっていた。礼子はキャンパスライフを遊んで過ごし、武志は黙々と勉学に励んだ。

  ある時、礼子はゼミ発表を行うことになっていたのだが、遊び過ぎて全く準備をしていなかった。このままでは教授に怒られて単位も落とされてしまうという絶体絶命のピンチの時に、武志が準備していたゼミ発表の内容を礼子に譲ってくれたのだ。このおかげで、礼子は何とか単位を落とさずに済み、武志もその時は教授に怒られたが、出席点があったので、単位を落とすことはなかった。両者ともセーフだったのだ。助けられて以来、礼子は武志のことが少し気になるようになった。武志はゼミの皆から何かとパシリ的に扱われるが、特に嫌な顔をせず、丁寧に頼まれた依頼をこなしていた。礼子が気になってそのことを武志に聞くと、自分でも人の役に立つなら嬉しいと謙虚だった。

  しかし、ある時、武志がゼミの同級生から濡れ衣を着せられてしまう事件が起きた。流石にその時は武志もショックを受けたようだったが、その時に助け舟を出して濡れ衣を晴らしたのが礼子だった。礼子はいつしか自分が武志を引っ張っていってあげないといけないと思うようになっていた。それから二人は交際を始め、大学を卒業し、一つ屋根の下で暮らすようになった。働き始めてから少し貯金が溜まったので、この機に結婚式を行い、ちょうど今、北海道に新婚旅行に来ていた。

  「すごーい! 北海道って本当に牧場だらけなのね」

  「まぁ、今は人が住んでいないところを走っているから」

  牧草が青々と茂る初夏、二人は北海道のまっすぐな道を車で走っていた。青い空に白い雲、緑の牧草に点々とそこら中にいる家畜。のどかな風景だった。

  「あ! 見てみて! ウマだよ、武志! 意外に大きいね」

  「こらこら、礼子! 身を乗り出したら危ないから気を付けて!」

  解放感あふれる景色にはしゃぐ礼子だったが、武志はいつも通り慎重だった。

  「あ! ニワトリー! おっ、ウシだ! あー、ヤギヤギ!」

  礼子は普段目にすることのない家畜を見て楽しそうだった。

  「他に車もいないし、もっとスピード出してもいいんじゃない? ほら、北海道って法定速度守らないことで有名だし。きっと風も気持ちいいよ~!」

  「ダメダメ! 他の車がいなくてもちゃんとスピードは守らないと駄目だよ!」

  「ふむ……真面目だなぁ~」

  はしゃぎたい気分の礼子は少しふてくされた。二人が北海道に新婚旅行を決めたのは、普段はパソコン作業が多いので、広大な自然を堪能するためであった。

  「うちの周りもこういう景色だったらいいのにね」

  「うーん、確かにそうだけど、田舎は田舎で大変って聞くし、実際暮らすのは田舎より都会の方がいいみたいだよ。何かと便利だし」

  「まぁ、それはそうなんだけどー!」

  いつものように礼子がいろいろ提案して、武志が真面目に答えるという形でおしゃべりも楽しんだ。

  「ん? あ、あれ、なんか急にスピードが落ちてきている」

  「え? あ、ほんとだ。車のスピードがゆっくりに……」

  二人が戸惑っているうちに車は歩くようなスピードまで落ち、やがて全く動かなくなってしまった。

  「まいったな……レンタカー屋に不良品掴まされたか……エンストの原因なんて僕にはわからないぞ」

  「止まっちゃったね……こんな道の真ん中で……」

  周りは牧草が一面に生え渡る草原のような場所。道路は一本道がだ、前にも後ろにも車は全く見えない。

  「えっ……そんなまさか……」

  「どうしたの?」

  「電波が立っていない……これじゃあ、レンタカー屋にも保険会社にも電話できない」

  「うそぉー!! え? うわー、私も電波全く入っていない……」

  二人は立往生を余儀なくされた。

  「うぅ……新婚旅行なのにぃ……」

  「ご、ごめん、僕のせいで……あまり運が良くないんだ……」

  「そんなのもう知ってるよぉぉ~!!」

  そう、武志は結構トラブルメイカーでもあった。武志はそういう星の下で生きているから何事にも慎重になるのかもしれないと礼子は思っていた。

  「どうしよう、このまま誰か来るのを待つか……車も道の真ん中で放置しておく訳にもいかないからなぁ」

  「うぅ~、この後、牧場体験だったのに……楽しみにしていたのに……」

  悲しみを吐き出す礼子に謝ったり宥めたりしながら、二人はしばらく誰かが通りかかることに期待して車の周辺で座って待っていた。

  「人が来ない……」

  「本当だね……」

  エンストしてから2時間くらい経った。車のスイッチを入れ直したり、武志は自分が知る限りの知識でいろいろ試してみたが、車はさっぱり動かなくなってしまった。

  「まさかこのまま野たれ死んじゃうのかなぁ、私達」

  「いや、いくらなんでもそこまでは……」

  幸いにもお土産があるので、一日や二日はそれを食べれば凌げるだろう。

  「おや、お困りですか?」

  「はい、車がエンストしてしまって……って、えっ?」

  男性の声がしたと思って武志が振り返ると、そこには麦わら帽子を被り、作業服を着た中年男性が立っていた。

  「うわああああああ!!!」

  「きゃああああああ!!!」

  誰かが近付いてきた気配が全くなかったので、武志は驚いて大きな声をあげた。その武志の声に驚いて、礼子も大きな悲鳴を上げた。

  「はぁはぁ……ビックリした……」

  「いやはや、急に声を掛けてしまい、すみません」

  「いえ……」

  「車が道の真ん中で止まっていて、その周りで人が座っているのを見かけたもんですから、何かあったのかと思いまして」

  男性は見た感じ牧場で働いていそうな風貌をしている。地元民だろうか? 男性の後ろにはトラクターが止まっていた。

  「その通りです。僕たち、ドライブをしていたのですが、急にエンジンが止まってしまいまして、スマホの電波も何故か立たないし、誰もここを通らないので困っていました。地元の方でしょうか? お手数ですが、助けて頂けると嬉しいです」

  「なるほど、事情は把握しました。この辺は田舎ですからね。ちなみにどちらから来られたのでしょうか?」

  「東京から来ました」

  「遠いところからわざわざ……それは大変でしたね。わかりました。ご協力致しましょう」

  「本当ですか? ありがとうございます! 良かったね、礼子!」

  「ええ、良かったね、武志!」

  二人は男性の協力に喜んだ。

  「車の修理をするために……とりあえずトラクターで私の牧場まで引っ張っていくことにしましょう」

  「ありがとうございます!」

  男性は慣れた手付きでレンタカーとトラクターを紐で結び付け、牧場の中を走り始めた。

  「さぁ、お二方もトラクターに乗って下さい」

  「助かります」

  「ありがとうございます。すごい、初めての体験……」

  一時はどうなることかと思ったが、何とか助かってよかった。礼子は初めて乗る乗り物にテンションが上がっているようだった。武志もトラクターに乗るのは初めてで、非常時特有の何だかワクワクするような感じがあった。

  「ここが私の牧場です」

  「おおー!」

  「すごーい! 立派ですね!」

  男性に連れて来られた二人は、これぞ、ザ牧場というイメージに合う牧場らしい牧場を目にした。まさか牧草地を突っ切った奥にこんな場所があるとは……アスファルトで舗装された道もないし、生活が大変そうだと武志は思った。

  「お疲れだと思うので、まずは建物の中に入って休憩して下さい」

  「ありがとうございます」

  「お邪魔致します」

  建物の中は、旅館のような感じになっていた。しかし、他に人がいない。

  「ここは旅館だったりするのでしょうか?」

  「はい、まぁ、そんな感じです」

  「他に人の気配がないのですが、誰もいないのでしょうか?」

  「いえ、ちょうど従業員全員が休暇中で、あまり人が来ないところなので、今は私一人で対応しております。さぁ、搾りたてのミルクでもどうぞ」

  ふたりともちょうど喉が渇いていたので、早速頂いたミルクを飲んだ。

  「美味しい! これよ、これ! 濃厚な牛乳の味!」

  礼子は好みの味だったのか、テンションがさらに上がって、男性が出したミルクを誉めまくっていた。武志も確かにこのミルクは甘みがあって美味しいと思った。この牧場は返田(かえだ)牧場という名で、名の由来は男性の苗字から取ったとのことだった。返田はこの牧場のオーナーだった。

  二人が少しまったりとくつろいでいると、返田が言った。

  「あの車、知人に修理をお願いしたところ、8日程度お時間がかかると言っていました」

  「えぇ! そんなにも時間がかかるのですか? 電話を借りられますか? 直接レンタカー屋に取りに来てもらうよう聞いてみます」

  武志が返田にそう話すと、返田が武志に提案した。

  「実はレンタカー屋にも既に連絡していまして、こちらでの修理をしてから引き取るとのことを言っていました。修理の間、レンタカー屋がお二人の分の宿泊代や食費をすべて出してくれるとのことですので、車が直るまでの間、この牧場に泊まっていきませんか?」

  「えーっと、つまり、8日間ここに宿泊するということでしょうか?」

  「はい、そうなりますね」

  新婚旅行は他にもたくさん予約している場所がある。ご厚意で提案してくれているのはわかるが、そんなに長時間ここに留まる訳にはいかない。

  「あの、やっぱり……」

  武志が断ろうとした瞬間、礼子が武志の袖を引っ張った。

  「素敵なところじゃない。しばらくここでお世話になりましょうよ」

  「え? 本当にいいの? 他にも楽しみにしていた観光地あるでしょ?」

  「いいのいいの。返田さんもレンタカー屋さんもいいって言っているんだから。そのご厚意を無下にしてはいけないわ」

  「いや、そ、それはそうだけど……他の場所の予約とか……」

  「それなら今からキャンセルしましょう。返田さん、電話は借りられますか?」

  「ええ、そちらの電話をお使い下さい」

  「……」

  礼子の判断で他の場所の予約をすべてキャンセルして、この牧場に1週間ほど泊まることになった。武志はなんで礼子がそんなことを言い出したのか疑問に思ったが、すぐにどうでもよくなった。ここで過ごすと決めたのなら、楽しまないと損である。

  「本当に旅館みたい。温泉もあるなんて」

  「本当だね。しかも他に人がいないから実質貸し切りだよ」

  二人は旅館を貸し切った気分でまったりと過ごしていた。思わぬ事故に遭ったが、それも今ではほぼどうでもよくなっている。今が楽しければそれでいいのだ。

  「茂田さんご夫婦、食事のご用意ができましたので、食堂にご案内致します」

  二人が広間でくつろいでいると、牧場主の返田がやって来てそう言った。

  「わーい! 夕飯楽しみにしていたんだ。食べ放題っていうのが嬉しいね!」

  「そうだね。牧場だから料理も新鮮で美味しいと思うよ!」

  「ふふふ、楽しみにして頂きありがとうございます。さあさ、こちらへどうぞ……」

  二人は返田の後に付いて行った。

  「わー、すごい! 豪華な食事!」

  「当牧場自慢の乳製品フルコースになります」

  礼子は夕飯に目を輝かせていた。礼子も武志も結構細身の体格だ。もっと太った方が健康的でいいのでは?とよく友人からは言われていた。

  「結構多いね。全部食べられるかな……」

  「残して頂いても全然大丈夫ですので、ごゆっくりご食事下さい」

  返田はそう言って、食堂から出て行った。

  「んー、何から食べようかなぁ」

  「そうだね、これだけいろいろあると、どれから食べようか悩むね」

  「えいっ! 片っ端から食べちゃえ!」

  二人は和気藹々と話をしながら、夕食を食べていった。

  「うっぷ、食べ過ぎちゃった」

  「そうだね……僕ももう動けない……」

  二人は美味しすぎて三人前はある料理をきれいに平らげてしまった。

  「おや、見事な食べっぷりですね。ご飯を提供した身としては嬉しい限りです」

  返田が空いた食器を引き取りに来た。

  「あ、すみません。お見苦しいところを……」

  「いえいえ、あなた方しかいないので、どの部屋でもゆっくりお寛ぎ下さい」

  返田はそう言うと、そそくさと食器を回収していった。

  「なんだか致せり尽くせりだね」

  「うん。車が故障してこうなったけど、これでよかったのかもしれないね」

  一応、寝室は決めてくれたのだが、どの部屋で過ごしても大丈夫とのことだった。これは足止めを喰らっている自分達への配慮なのかもしれない。

  食べたものを消化するために二人は食堂でゆっくりしていたが、良い感じにお腹が収まってきたので、寝室に移動した。

  「ねぇ、せっかくだからちょっとヤらない?」

  「今日はいつもより積極的だね」

  「だって一生に一度の新婚旅行だもん!」

  礼子はそう言って武志に甘えてきた。

  「いいよ。僕もそうしたい気分になってきたところだったんだ」

  武志はそう言って、礼子にそっとキスをした。

  「えへへ。それじゃあ、脱がせてよ」

  「いいよ」

  礼子の甘えに武志は応じた。礼子の着ている服を少しずつ脱がしていく。礼子の細身のキレイな人肌が露になる。すべての着ているものを脱がせると、礼子は少し恥ずかしそうに胸を隠した。

  「それじゃあ、今度は私が脱がしてあげる」

  「それじゃあ、お願い」

  礼子が武志に近付くと、チラチラと礼子の柔らかな人肌が武志の体に当たる。礼子の胸はDカップと程よく大きい。武志は自分のイチモツが大きくなってきているのを感じていた。

  「あら、もうこんなに大きくなっちゃって」

  武志のすべての服を脱がし終えると、礼子が武志のアソコをつんつんした。

  「ちょ、ちょっとダメダメ! 僕は早漏なんだから。礼子をイかせる前に終わっちゃうよ」

  「うふふ。それは駄目ね。それじゃあ、早速入れてちょうだい♡」

  礼子は前戯無しで、早速アソコに挿入してくることを催促した。

  「ちょっと疲れていることもあるし、今日は早めに終わらせましょう」

  「それもそうだね」

  武志は立ちバックで礼子のアソコにイチモツを挿入した。

  「あぁんっ! いい……んんっ、もっと! もっと激しく!!」

  「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」

  二人とも快感に耽る。20代前半の健康的な男女の営みだ。

  「だめ、このままじゃ僕が先にイっちゃう……」

  武志はそう言って、ギリギリのところで礼子のアソコからイチモツを抜いた。

  「はぁはぁはぁ、今日はまだセーフ……」

  「ふぅ……いいところだったのに……まぁいいわ。今度は私が攻めてあげる♡」

  礼子は武志をベッドに押し倒し、そのまま騎乗位を始めた。

  「あぁっ……危ない……よ、よし、大丈夫」

  「うふふ、それじゃあ、腰を上下に動かしていくわよ。あんっ!」

  パンパンと肉と肉がぶつかり合う音がして、ベッドが揺れる。快楽の世界に二人は身を投じる。しかし、その時間はそんなに長くはなかった。

  「あぁ、もう、無理……」

  「いやぁんっ!」

  武志は礼子のアソコの中で射精した。

  「ふぅ……イっちゃったね……私はちょっと物足りないけど……武志、私も気持ちよくしてよ」

  「うん」

  二人のセックスは大体いつもこのパターンだった。挿入してセックスし、武志が先にイって、その後、武志が礼子に手マンをするという流れ。武志は早漏で、勃起してもアソコが小さいのが少し悩みだった。

  「あぁん、いいっ! もっと、クリももっと舐めてぇぇぇー!!!」

  礼子の体がビクンと震えると、夜の営み終了の合図だ。

  「ふぅ……今日はいろんなことがあったね」

  「はぁはぁ……ええ、そうね。でもこれはこれで楽しいわ」

  「そうだね」

  二人はお風呂に入り、まったりとキスをして、寝ることにした。

  寝る前に寝室に体重計があったので二人が計ってみると、二人とも50 kg前後だった。

  返田牧場の宿泊二日目。

  「おはようございます。朝食の準備はできていますよ」

  二人の寝室に電話が掛かって来て、それに出ると返田がそう言ってきた。

  「ふぁ~、もうそんな時間かぁ。礼子、食べにいくか?」

  「うん、そうだね」

  二人は服を着て、食堂に向かった。

  「おおー、これはまた朝から豪華な」

  「すごーい! 昨日より多い気もするけど」

  「ふふふ、たくさん作らさせて頂きました。たくさん食べて下さい。それではまた後で回収しに来ますね」

  返田はそう言って去って行った。

  「残すのもったいないから頑張って食べよう!」

  「うん、そうだね」

  二人は昨日たくさん食べたせいか、少し肉付きがよくなっていたが、お互い気付かなかった。

  電波が弱い通信会社と契約していたつもりはなかったのだが、牧場でも二人のスマホの電波は入らなかった。なので、二人はここにいる間、もうスマホは見ないことにした。今日は返田がウシの乳絞りを体験させてくれるというので、二人は喜んで参加した。

  「お、お、おお、すごい、おっぱい、握ってる!」

  ウシのお乳を握っている礼子が言った。

  「手を上から下に向かって順に握って下さいね。慣れると効率よく絞れると思います。絞って頂いたものはまた夜の料理にでも使わせて頂きますよ」

  「夕飯に使われるとなれば、僕らでがんばらないとね!」

  二人は返田の指導の下、ウシの乳絞りを頑張った。

  「はぁ~~、疲れた。手がおかしくなりそう」

  「ふふふ、人力では大変ですよね。そういう時のためにこの自動搾乳ロボットがあるのです」

  返田はそう言って、ボタンを押すと、どこからともなくホースが伸びてきて、ウシのお乳に取り付いた。そして、自動でお乳を搾っていく。

  「す、すごい……ハイテクな感じが……」

  「今はAIの時代ですからね。最新技術を取り入れて一人でも作業効率がよくなるようにしています」

  返田が一人で牧場をやりくりできる理由がわかった気がした。

  昼も朝と同じくらいの食事を食べた。ちょっと食べ過ぎじゃないかなと思ったが、食事が美味しいのでやめられない。そして、意外に食べ切れるのだった。朝よりも少し体の肉付きがよくなったように見えるが、二人は気付かなかった。

  「さぁ、夕飯の時間です。今夜もたんまり食べて下さいね」

  返田がそう言って運んできた料理は昨日の1.5倍はありそうだった。

  「うわぁ、またたくさん! ありがとうございます」

  「今日はたくさん動いた気がするから、いっぱい食べられそうだ!」

  二人は早速料理を食べ始めた。昨日より服が伸びている気がするが、二人は全く気にしていなかった。

  「カルシウムたっぷりでいいね!」

  「そうだね!」

  二人が喜んで食べる姿を、返田は笑顔で見ていた。

  「ふぅ~~、今日も食べた食べた」

  「今日も美味しかったね」

  夕食後、二人は食堂でテレビを見ながら食堂でまったり過ごしていた。

  「あ、今日も全部食べて頂いたようですね。ありがとうございます」

  「あ、返田さん、今日も美味しいご飯ありがとうございました」

  「いえいえ、ゆっくりごくつろぎ下さい」

  返田はそそくさと空いた食器を回収して去って行った。

  「それにしても昼間の自動搾乳ロボットすごかったね」

  「うん。ウシは一体どういう気持ちで絞られているんだろうね?」

  「結構気持ち良さそうに見えたけど」

  「まぁ、性感帯をいじられるわけだからね……」

  武志は礼子と目が合った。

  「今日も……する?」

  「うーん、毎日は疲れるから明日にしよう」

  「いいよ。じゃあ、今日は早めに寝ましょう」

  「そうだね」

  二人は寝室に戻り、それぞれ好きなことをして時間を過ごした。

  寝る前に体重計を計ってみると、二人とも70 kg前後だった。

  返田牧場の宿泊三日目。

  「おはようございます。朝食の準備はできていますよ」

  二人の寝室に返田から電話が掛かってきた。

  「よっと、うーん、スッキリ寝たぁ。朝ご飯食べに行こうか、武志」

  「うん、そうだね」

  二人ともよっこいせとベッドから出てきた。二人の着ている服は今やパンパンになっていた。

  「おはようございます。今日はあいにくの雨ですね。建物の中でお過ごし下さい。卓球とかランニングできる部屋があるので、そちらで遊ばれてもいいかもしれません。今日もたくさんお食事をお持ちしました」

  「わぁ~~! 今日もいっぱいだ!」

  「どれも美味しそうですね」

  「昨日、搾っていたお乳がまだ余っていたので、夕飯に続き、朝食にも使用させて頂きました」

  「ありがとうございます。いただきます」

  「いただきます」

  二人は返田に感謝し、朝食を食べ始めた。食事の量は昨日の1.5倍ほどあったが、すいすいご飯を食べることができる。どうもここに来てから胃が大きくなってしまったようだ。

  「あっ!」

  ご飯をもりもり食べていると、礼子の手が滑ってお箸が床に落ちた。

  「んっ……んしょっと」

  礼子は体を曲げて箸を取ろうとしたが、体がむちむちして、何度か取るのに失敗した。

  「……。もしかしてちょっと太ったかな?」

  「まぁ、ここに来てから毎日めっちゃ食べているからね」

  「よ、よし! 決めた! 今日は運動するぞ!!」

  「しょうがない。付き合うよ」

  そうと決まれば早く食べ切らないといけない。

  二人は急いで朝食を済ませた。

  「おや、今日は食べるのが早かったですね。何かお急ぎのことでも?」

  「あ、返田さん! 運動できる部屋ってどこにあるんですか?」

  食器の回収に来た返田に礼子はすごい剣幕で聞いた。

  「か、顔が近いです。教えますので落ち着いて下さい」

  返田は礼子に気圧される形で、運動部屋を教えてくれた。

  「おお、ここが運動部屋!」

  「何かいろいろあるね」

  卓球台、ルームランナー、ダーツ、ビリヤード……娯楽施設を一ヵ所に集めたような部屋だった。

  「よーし! 痩せるならルームランナーだ!」

  「おお、礼子がすごいやる気だ」

  礼子は早速ルームランナーを始めた。

  しかし、礼子は10分経つともうバテた。

  「はぁはぁ……走るの……しんどい……」

  「そりゃあ、最近運動してなかったし、いきなりやろうとしても無理だよ。まずは何キロ痩せるか明確な目標を立てなきゃ! ちょうどそこに体重計があったから乗ってみなよ」

  武志は礼子に体重を計るよう薦めた。

  「うー……確かに武志の言う通りかもしれない……乗ってみる……」

  礼子は恐る恐る体重計に乗ってみた。

  「……。あっ、意外と大丈夫だった」

  礼子が乗った体重計は150 kgを示していた。

  「これくらいの体重だったら普通だよね」

  「そうだね、思っていたよりは全然軽いよ!」

  「痩せ過ぎもよくないって言うし、無理に運動する必要もないか。ダーツに変更! 武志、ダーツやろうよ!」

  「OK!」

  礼子が無理に走ったせいで、服のところどころが破れ始めていた。武志も服がギチギチ状態なので、破れないように気を付けて動いている。

  ダーツは腕の動きだけで全身を動かす必要がないのでやりやすい遊びだ。

  「あぁ、外れた。真ん中狙うの難しいよね」

  「うぅ、僕も外れた。これはある程度センスが必要だよね」

  二人は何度もダーツをして遊んだが、やればやるほど中心の的から外れていくので、面白くなくなってやめた。

  他に何があるのか見て回っていると、パンチングマシーンが目に付いた。

  「あ、パンチングマシーン! 私、一回やってみたかったんだよね。武志、勝負しようよ!」

  「む! さすがにパンチングマシーンは礼子に負けないよ! 同じような細身の体格だけど、一応、僕も男だからさ」

  「それはやってみないとわからないでしょう!」

  「よし、それじゃあ、勝負だ!」

  二人はパンチングマシーンで勝負することにした。

  「このグローブを嵌めて、あれを殴ればいいのね。よぉーし……」

  礼子は大きく引いて的を殴った。

  「あ、出た……136 kg! 武志、これってすごいの? すごくないの?」

  「うーん、僕もゲームセンター行ったことがないからよくわからないや。まあ、数字で勝負すればいいでしょう」

  「それもそうね。えーっとなになに。合計三回やるのね、それじゃあ、二回目……えいっ!」

  その後、礼子のスコアは127 kg、133 kgだった。

  「よし、今度は僕の番だ」

  男として礼子に負けるわけにはいかない。武志は気合いを入れてボクシングマシーンの的を殴った。

  「137 kg! やった! 僕の方が礼子より上だよ!」

  「1 kgの差じゃない。そんなのその時の調子の誤差の範囲だよ~」

  「む、それじゃあ、今度はもっと頑張るぞ……」

  その後、武志のスコアは134 kg、139 kgだった。平均すると礼子より強いが、二人とも似たような値だった。

  「僕の勝ちだね」

  「うー、微妙に負けたぁ……あ、遊んでいたらそろそろお昼の時間ね」

  「あ、本当だ! そろそろ食堂に行こうか」

  「うん」

  運動部屋から出て、建物の外を見ると、結構強い雨が降っていた。これでは今日は建物の外に出られない。

  「昼ご飯を食べた後は寝室でテレビでも見てまったり過ごそうか」

  「そうだね。特にやりたいこともないし」

  返田牧場に来て三日目。致せり尽くせりでだらだらすることに少し慣れてきた。人間としての思考力が少し鈍ってきた気もするが……まぁ、そんな日があってもいいだろう。

  昼飯はまた豪華だった。食べる量が増えている気もするが、全部食べられるので問題ない。出されたら残さず食べるのは、お客としての礼儀だろう。

  「ふぅ~、食った食った。何だか眠たくなってきたなぁ」

  「そうだね、寝室に戻ろうか……あっ、背中の服がちょっと破けているよ」

  「まぁ、いっぱい食べたから体も成長しているんでしょう。私達以外のお客さんが来ないから……脱いでもいいような……」

  「何言ってるの! 駄目だよ、礼子! いつ他のお客さんが来るかわからないし、裸で歩いていたら人としての尊厳がなくなってしまうよ」

  「そうね……冗談よ、言ってみただけ。それじゃあ、部屋に戻りましょう」

  二人はえっちらおっちら歩きながら部屋へと戻り、そのまま昼寝した。

  「あ、起きた?」

  礼子が目を覚ますと、武志が先に起きていた。

  「うーん、久々に昼寝したー! 昼寝もいいものね」

  「そうだね」

  武志が何だかそわそわしている。

  「! あれ、勃起してる?」

  「う、うん……何だかムラムラしちゃって……」

  「うふふ、しょうがないわね。寝起きだけど、エッチしようか?」

  「ありがとう」

  礼子は武志にキスをした。礼子のぷにぷにした太った体が武志のイチモツをより興奮させる。

  「礼子、またおっぱい大きくなったんじゃない?」

  「えー、Gカップだからまだそんなに大きくないよ~」

  しかし、礼子の言うことに反して、服は限界を迎えつつあった。

  武志が優しく礼子の服を脱がせてく。武志も自力では服を脱げにくくなっていたので、礼子が手伝って脱がしてあげた。二人でベッドに乗る。

  「わぉ、ご立派。今日はキツイかもしれないね」

  「僕のアソコは大きいからね……無理に挿入はしなくていいからね」

  「ありがとう。でも私も大きな方が気持ちいいから」

  二人の体はここに来た時の数倍大きくなっていたが、二人はその異変に気付いていない。少しずつ変わりゆく体に何の疑問も持たず、さも初めからそうだったかのように受け入れていた。

  「んちゅっ!」

  「やぁんっ!」

  武志は礼子の乳首に吸い付いた。礼子の乳首は刺激を受け、二倍の長さに成長した。はっきりと勃起した礼子の乳首は舌で転がしやすい。

  武志は乳首を愛撫しながら、礼子のマンコに指を入れる。既に礼子のマンコは愛液で満たされていた。

  「見て、礼子。こんなにも濡れちゃってるよ」

  武志が礼子の愛液を指で伸ばすと、礼子は少し恥ずかしがった。

  「もぅ、やめてよ、恥ずかしいでしょ。そんなことすると、こうしちゃうぞ!」

  「うわぁっ!」

  礼子は武志を押し倒し、騎乗位の体制になった。

  「あふぅ……おっきぃ……」

  礼子はマンコに武志のイチモツを挿入した。ギンギンに勃起した武志のイチモツは人間にしてはデカ過ぎる。しかし、礼子のマンコも変化し、少しマンコが大きくなっていた。

  「あっ! 入っ……た……はふぅ」

  「んぐっ」

  礼子が挿入した瞬間、武志もキツさを感じたが、すぐにキツさは緩和された。

  礼子が腰を上下に動かし始める。Gカップのおっぱいがぶるんぶるんと飛び跳ね、何とも良い眺めだ。武志は我慢できなくなって礼子のおっぱいを手で鷲掴みにした。

  「あぁぁんっ!」

  礼子の乳首はさらに長くなっていた。指で礼子の乳首をくねくねと曲げることができる。

  「はぁっ、はぁっ、やぁっ、んっ、あっ、そこっ、はぁ、あぁんっ!」

  ベッドは壊れそうなくらいギシギシと音を立てているが、何とか堪えている。ぽよぽよのお腹もベッドの振動に合わせて激しく波打った。

  「礼子……気持ちいいよ。突き上げてもいいかな」

  「え? やあぁぁぁぁぁん!!!!」

  武志は寝ている状態で腰を上下に動かし始めた。武志を跨いでいる礼子は宙に浮きそうな勢いでガクガクと一緒に突き上げられた。

  「やぁぁぁぁん!!! ああぁぁぁぁん!!!」

  「もっと、もっとおおお!!!」

  二日前の武志では到底考えられないほど持久力がアップしていた。

  「あ、あ、らめぇ、イっちゃうぅぅぅ、イっちゃうよおぉぉぉぉ!!!」

  「はぁはぁはぁああああ!!!」

  武志が一際大きく腰を突き上げると、武志のイチモツが礼子のマンコから外れ、絶頂に達した礼子が弧を描くように潮を吹いた。

  「はぁはぁはぁ……」

  「ふぅ……よいしょっと」

  「きゃぁっ!」

  腰を起こした武志はそのまま礼子を仰向けに寝かせて、正常位でイチモツを挿入した。礼子のマンコはさらに大きくなっていたので、スムーズに挿入することができた。

  「動くよ」

  「うん」

  今度は武志が腰を前後に動かし始める。むちむちになったお腹がぶるんぶるん震える。それは礼子も同じで、Gカップの胸が上下左右あらゆる方向に振られていた。

  「あぁん、やぁぁぁん!!」

  武志は少しずつ腰を振るスピードを上げていく。

  「あ、や、ちょっと、はぁはぁ、め、めぇ、らめぇぇぇ、またイっちゃうイっちゃうイっちゃう」

  「はぁはぁはぁ僕もイいそうだ……」

  パンパンパンパン良い肉音が部屋に鳴り響き、武志は礼子のマンコの中で絶頂に達した。

  「あぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

  礼子は再びイってしまい、武志がイチモツをマンコから抜くと、ちょろっと潮を吹いた。二人は疲れてしばらく裸のままベッドで休んでいた。

  「夕飯のご用意ができました。いつでも食堂にいらして下さい」

  二人がベッドで転がっていると、返田からの電話があった。激しくセックスもしたことだし、良い運動になった。今日は運動するという目標は無事クリアしたように思う。

  二人はシャワーを浴び、服を苦労して着て、食堂に向かった。

  夕食はまた一際豪華だった。乳製品尽くし。こんなにもバリエーションがあるのかと感心させられる。さすが牧場主である。二人は出された夕飯をパクパクと喜んで食べた。明日は晴れるだろうか? 晴れたら何だか牧場を走りたい気分になっていた。

  「食べた食べた。今日もご馳走様でした」

  「またちょっとお腹がへっこむまでテレビでも見ようか」

  「そうだね」

  二人はまったりとテレビを見て、少しお腹の張りが収まったら、寝室へと戻った。

  昼間にセックスをしたので、夜はそれぞれ好きなことをして就寝した。

  寝る前、二人とも気になってお風呂から上がって体重を計ると、230 kg前後だった。

  返田牧場の宿泊四日目。

  「おはようございます。朝食の準備はできていますよ。今日は晴れていて良い天気です」

  二人の寝室に返田から電話が掛かってきた。

  「ふぁぁぁ~起きた……んもっ、今日は良い天気だって。それだと今日は牧場を見て回れるね」

  「うーんっも、そうだね。それじゃあ、朝食に行こうか」

  二人は重い体を引きずって食堂に向かった。

  「はい。今日もたくさんご用意致しました。たくさんお召し上がり下さい」

  「わぁ、ありがとうんもございます!」

  「もぉぉー、今日も美味しそうだ」

  二人の前に出された料理の量はもはや人間が食べ切れる量ではなかった。しかし、二人はそんなことは気にせずもりもりと食べていく。

  「美味しいんもぉー、このチーズも最高!」

  「牛乳も搾りたてでんもぃしいね」

  二人の言葉に少しずつウシの鳴き声が混じるにようになっていた。しかし、二人はそれに全く気付いていない。

  「……。順調ですね……」

  二人の体の変化に気付いているのは牧場主の返田だけだった。

  「あー、今日も美味しかった」

  「ここ数日、食べて寝て食べて寝てで本当にウシになりそうだよ」

  「あはは。本当だね。もぉぉぉー、致せり尽くせり」

  二人がごろんと横になって和気藹々と話しをしていると、返田が空いた食器を回収しに来た。

  「今日も残さず食べて頂き、ありがとうございます」

  「今日は良い天気なので、牧場の周りをもぉー、散歩とかしていいですか?」

  「ええ、構いませんよ。適度に運動された方が肉付きも良くなるので健康的かと思います」

  「わかりました。ありがとうございます。あ、これも回収をお願いし……あっ!」

  礼子が返田にコップを渡そうとしたら、着ていた服が限界を迎え、とうとうビリビリと大きく破れてしまった。

  「あー……服が破れちゃった……」

  「奥様、大丈夫ですか? 服が邪魔でしたら脱いで過ごして下さっても大丈夫です。ここに茂田さんご夫婦が泊まられている間は他のお客様は泊まらないようになっているので」

  「え? いいんですか? 前々から服がんもーちょっと邪魔だなと思っていたので。でも裸は恥ずかしいので、下着で……」

  「問題ございません。要らなくなった服は私の方で処分いたしますので、この場で破り捨てて下さっても大丈夫です」

  「えー、本当にいいのですか。もー、それじゃあ……フンッ」

  礼子が力むと、着ていた服が破れ、下着だけの姿になった。しかし、ブラジャーもかなりギチギチで、ほぼ乳首を隠すことにしか機能していない。パンツは今にも破れそうだ。

  「あ、大丈夫です。床に落ちた服は私が回収しますので。その体だとしゃがむのは大変だと思いますので」

  「んもー、すみません。それじゃあ、よろしくお願い致します」

  下着姿になった礼子は明らかに相撲取りに近しい姿だったが、筋肉は発達していて立派な感じだった。

  「それじゃあ、僕も服を着るのをやめようかな……フンッ」

  武志も同じように力み、服をビリビリに破り落した。

  「大丈夫です。ご主人の服も回収致します」

  返田はそう言って、二人が破り落した服をせっせと箒と塵取りで回収した。

  「何から何まですみません」

  「本当にんもー、ありがとうございます」

  「いえいえ、お互い様です」

  二人は下着だけの姿になって、解放感に溢れていた。二人はのしのしと寝室に歩いて行ったが、その体にはウシのような白と黒の産毛が生えていた。

  「それじゃあ、ちょっと休憩したし、外に出ようよ」

  「んもー、そんな時間か。いいね、運動がてら牧場を見て回ろうか」

  二人は建物の外に出た。昨日の雨はどこへやら。すっかり地面も固まって、青々とした牧草がどこまでも続き、草原のようだった。一応、靴を履こうとしたが、足が入らなくなっていたので、もういいやと思って、二人は近くにあったごみ箱に捨てた。

  「もぉぉー! テンション上がるー! 大自然だー!」

  礼子がテンション上がって、牧場を走り出した。

  「礼子ー! そんなにはしゃいだら危険だ……もぉー、言ったそばから……」

  礼子は武志が注意している目の前で転んでしまった。体が太くなり、二本足で歩行するにはそろそろ限界が近いようだ。

  「もぉーはっは、やっちゃったよ」

  礼子は地面に転んだが、さっきより伸びてきた全身を覆う獣毛に救われて怪我はしなかった。礼子が立ち上がろうとうつ伏せになった時、牧草からとても美味しそうな匂いがした。

  「美味しそう……」

  思わずそのまま口で草をむしゃむしゃ食べてしまいそうになったが、お昼ご飯が出ることを思い出し、ハッと思い留まった。

  「礼子、大丈夫か?」

  武志が心配してやって来た。

  「うん、大丈夫、大丈夫。それにしてものどかだね」

  「大丈夫ならよかった。うん、ほんと良い場所だよ。新婚旅行の日程、全部ここにしてよかったね」

  牧場は気持ちの良い風が吹いている。美味しそうな草の匂いを感じる。牧場で飼われているウシもこの美味しそうな草を毎日食べているのだろうか? それだったら少し羨ましい。礼子はそんなことをふと思った。

  二人で立ち上がって牧場の周りを一周する。建物を中心として、その周りは本当に牧草が生えている場所しかなかった。まるで世界から切り離されたかのような。牧場のウシはもくもくと草を食べては搾乳ロボットにお乳を搾られている。まるでウシ自体がこの世界のシステムの一部のようにさえ思える。

  「うーん、この場所で寝そべりたい気分」

  「いいね、ちょっと木陰でお昼寝しようか」

  二人は建物近くにあった木の陰でごろんと横になった。二人は気付かない。尾てい骨のあたりから皮膚が盛り上がり、少しずつ少しずつ伸びてきていることに。二人は気付かない。舌が太く長くなっていることに。二人は気付かない。二人が乗っていたレンタカーが既に建物周りから消えていることに……。

  「あ! 寝過ごしちゃった! お昼ご飯もう終わってしまったかなぁ」

  昼寝から目覚めた礼子が言った。

  「うん……」

  「武志! 起きて、起きて! お昼ご飯終わってしまったかもしれないよ!」

  「うん……え?」

  「寝ている場合じゃないよ! お昼ご飯!!」

  「はっ! そうだ、お昼ご飯! ちゃんと食べないと!!」

  二人は重い体をなんとか立ち上がらせて、食堂に向かった。

  「すみません! 昼寝してしまって……もぉー、お昼ご飯終わってしまいましたか?」

  礼子が食堂に入ると同時に聞くと、まだご飯は用意されていた。

  「今日は気持ちのいい天気ですからね。お昼寝がしたくなる気持ちもよくわかります。少し冷めてしまったかもしれませんが、お昼ご飯、是非食べていって下さい」

  「わー、ありがとうございます。返田さん!」

  「わざわざ取っておいて下さったとは、もぉーれつに感謝です!」

  二人は喜びの声を上げながらバクバクとご飯を食べ始めた。あまりにも夢中になりすぎて、お箸が折れてしまった。箸はもういいやと思った礼子はとうとう手掴みでご飯を食べ始めた。それを見た武志も手で食べる方が早いかもと思って、手掴みで食べ始めた。食べているうちに少しずつ体が大きくなっている。

  「そろそろ新しいメニューも追加しましょうかね」

  二人の変わりゆく姿を見て、返田は小さく微笑んでいた。

  「ぐぇっぷ……間に合って良かった」

  「でも夕食までにこのお腹を凹まさないともっ」

  「それならパンチングマシーンがいいかな?」

  「確かに……あれならカロリー消費しそうだよね」

  二人は昼食を食べて少し休憩した後、運動部屋に向かった。

  「よぉーし! 武志、今日も勝負よ!」

  「OK! 望むところだ!」

  二人はやる気満々だった。

  「んんんー、もおぉぉぉぉぉー!!!」

  礼子が突進する勢いで体重を乗せてパンチングマシーンの的をパンチした。

  「はぁはぁはぁ……スコアは……210 kg! やったー! 昨日より威力が上がっているわ!もぉぉー、最高!! あと二回も頑張るぞー!」

  礼子のその後二回のスコアは198 kg、212 kgだった。どれも人間の女が出せるパンチ力を超えている。

  「僕も礼子には負けないよ!」

  武志は気合いを入れて、パンチングマシーンに挑んだ!

  「もぉぉぉぉぉー!!!!」

  武志は雄叫びを上げながらパンチをした。しかし、1回目のスコアは199 kgで礼子に負けてしまった。

  「ふふん、武志もまだまだね」

  「うぅ、悔しい……いや、まだあと二回あるもぉー!」

  武志は気合いを入れて残りの二回パンチした。しかし、スコアは伸びず、193 kg、198 kgだった。今日は礼子の勝利だ。

  「うぅ……礼子に負けたよ……男としての尊厳が……」

  「えへへ。私の方が強い! って、まぁまぁ、落ち込まないで」

  「もぉぉー、そんなこと言われても無理だよ、落ち込むよ……」

  「ここにはいろいろあるし、他のスポーツでも勝負しましょうよ。ね?」

  「うん……そうだね」

  二人はその後しばらく、運動部屋であれやこれやと運動を行っていた。

  「今日から乳製品の他に新しいメニューも追加してみました」

  たっぷり運動した二人は、夕食時になり、食堂にやって来た。そこで待っていたのは新メニューだった。

  「この牧場に生えている牧草を使用しております。お口に合うといいのですが……」

  返田はやや心配そうな顔をした。二人は早速新メニューを試食する。濃厚な草の味。塩加減が効いていて美味しい。

  「これは……いけますよ!! 美味しい!!!」

  「うん、絶妙な塩加減で美味しいね」

  「それはよかった。私としても嬉しい限りです」

  二人はもりもり食べる。この日もお腹いっぱいになるまで食べた。

  いつものように食べ終わって少し休憩後、二人は寝室に戻った。二人ともお風呂から上がって体重を計ると、450 kg前後だった。

  返田牧場の宿泊五日目。

  いつものように返田から電話が掛かってきた。

  「おはようございます。朝食の準備はできていますよ。今日も晴れていて良い天気です」

  「朝かぁ……ンオモォォー……すぐ行きますモッ」

  「はい。まだ人の意識は残っていますね……結構結構、食堂でお待ちしております」

  返田が意味深なことを言ったが、礼子は特に気にならなかった。礼子の言葉に低いウシの鳴き声が混じる割合が増えていた。下着は辛うじて身につけているが、もういつ壊れてもおかしくない。

  「モッ、モォォー、起きて、武志」

  「んっ……ンモォ?」

  「朝よ。朝ご飯モォォー食べなきゃ……」

  「ンモ!? 朝ご飯の時間!? 行こう! 早く、モッ、食べに行こう!!」

  武志の着ている下着も肉が食い込んでいる状態で、力を入れたら今にも破れてしまいそうなほど体が太っていた。

  二人とも立ち上がろうとしたが、二本足で歩くことは困難になっていた。しかし、何とか踏ん張って二足で立って歩いていく。一歩一歩前進するのが重い足取りで、二人で肩を支え合いながら食堂に向かった。

  「嗚呼、おはようございます。ちゃんとここまで来られましたか。お二方、ずいぶん立派になられましたね。無理して二本足で歩かなくてもいいので、自分のやりやすい方法で歩いて来て下さいね。四つん這いで歩いて来ても全然大丈夫ですので」

  「ンオモォォー、わかりましたモォォー」

  「いつモォォーお気遣いありがとうございます」

  返田はいつものように笑顔で二人を出迎えた。二人の重そうな足取りに少し心配そうな顔をした返田に、武志と礼子は感謝した。返田はいつものように丁寧に案内し、二人に朝食を出した。

  「今日は牧草の割合を増やしてみました。昨日の感じだといける量だと思います。じっくりお食事下さい」

  「モォォ、ご飯、ご飯!」

  「今日モォォ、美味しいモッモ、ありがとうござモォォー!」

  人の言葉とウシの鳴き声が混ざり合い、何を言っているのか聞き取りにくい状況になっている。

  二人は最初、箸を使って食べていたが、うまく料理が掴めなくて、だんだん箸を使うのが面倒臭くなってきたので、途中からご飯を手で掴んでむしゃくしゃ食っていた。

  「モォッ、モォッ、モォッ」

  「ンモォォォォォ~~! ハァハァ……モォッ、モォッ」

  ご飯が美味しい。興奮するとウシの大きな鳴き声が出てしまう。二人がご飯を食べていると、鼻と口が人間の顔からより前へと少し突出した。しかし、二人はその変化に気付いていない。二人は牧草が増えたことに満足し、尻尾は嬉しそうに左右に振れていた。

  

  朝食を終えた後、二人の頭の方に角が生えてきた。しかし、二人は体の変化に気付かず、いつものようにご飯を食べた後は、テレビを見て過ごした。ところが、食って寝ての生活が当たり前のようになってきつつあるので、やはり昨日と同じように何かしら運動も続けた方がいいのではないかと礼子は思った。

  「モォッ、モォッ、武志」

  「ンモォ?」

  「今日もパンチングマシーン、やりに行こうモォォ~~!」

  「モォォー! 積極的だね。気に入ったんモォォ~?」

  「モォォー! そうそう、なんだかんだでパンチするとスカッとするし!」

  「オーケー、今日は僕が勝つンモォォー!」

  「モォォー!」

  「モォォー!」

  二人の言葉にはウシの鳴き声が混じる割合が高くなっているものの、二人の間では十分に意思疎通はできていた。

  返田に四つ足歩行をしてもいいと言われたものの、二人は本能的に二足歩行で運動部屋に向かっていた。

  「はぁはぁ……これは……モォォーっと運動しないと駄目かモォォォォー」

  二本足で歩くのが結構しんどかった。これは堕落した生活で太ったからに違いない、礼子はそう考えていた。実際は礼子の思っている数倍体重が増えているのだが、そのことに関しては全く気になっていない。

  「僕モォォォォー、なんか歩き辛いから太ったのかモォォー」

  武志も二足歩行が困難になっていたのは、太ってしまったからだと思い込んでいた。しかし、実際の外見的な太さに関しては気になっていない。

  「ンモ? なんかグローブ入りにくいンモォォォー……」

  これはますますダイエットしなければならない。

  「よーし、モォォォー、勝負だ、礼子!」

  「うふふ、今日モォォー、負けないモッ!!」

  まずは礼子からパンチングマシーンをすることになった。二足歩行ではうまく助走をつけることができないので、礼子は仕方なく、その場で思いっきり、パンチングマシーンの的を殴った。その結果……345 kgだった。礼子のパンチは昨日よりもさらに威力が上がっていた。

  「モォォォー!!」

  礼子は興奮して鳴き叫んだ。その後の礼子のパンチ力は、430 kg、490kgであった。やればやるほど、礼子のパンチ力は上がっていった。

  「ンモォォォー!?」

  武志は礼子のパンチ力にただただ驚いた。しかし、男として礼子に負ける訳にはいかない……。武志も二本足では助走をつけることができず、その場で勢いよくパンチングマシーンの的を殴る形になった。その結果……436 kgだった。

  「モォォォォォー!!」

  礼子の最高記録には届かなかったものの、イイ初回の記録だった。その後2回の武志の記録は425 kg、511 kgだった。最後の最後で、武志は最高記録を叩き出すことができ、見事、礼子との勝負に勝つことができた。

  「ンモォォォォー! 僕の勝ちだモォォォォ―!」

  「モッ、モッ、モッ……私の負けだモォォ……」

  武志は鳴き叫びながら喜んだ一方、礼子は少し残念そうな顔をした。二人の勝敗が決したのはよかったが、武志の最後のパンチングで、パンチングマシーンが計測できる限界の重さ500 kgを超えてしまったため、壊れてしまった。しかし、モーモー鳴きまくる二人はそのことに気付いていなかった。

  「おやおや……パンチングマシーンの修理が必要ですね……まぁ、立派に変化してきているので良しとしましょうか」

  他にもいくつか運動をして、二人が満足して運動部屋を出て行った後、返田がにっこり微笑んでいた。

  「さぁ、昼食の時間です。今日もたくさん食べて下さいね」

  「モォォォー!!」

  「モォォォー!!」

  返田が二人に昼食の料理を並べた。朝よりも牧草の割合が増している。二人はもう箸を使わず、手で貪り食うようにして昼食を食べた。二人が昼食を食べる中で、体がまた少し大きくなり、とうとう下着が全部破れて全裸になってしまった……が、二人はそのことに全く気付いていない様子だった。返田は二人が食堂を去った後、破れた下着を片付けた。

  二人は良い天気だったので、昼からは建物の外でまったり過ごすことにした。良い牧草の匂いを感じる。二人は木陰でしばらく昼寝していたが、三時のおやつの時間になると、少し空腹感に苛まれた。

  「ちょっとだけなら……」

  礼子はそう思って、そこらへんに生えている牧草に顔を近付け、食べ始めた。

  「ンモォ!?」

  これが意外に美味しい。食事に出される牧草とはまた少し味が違っている。礼子がもぐもぐそこらへんに生えている牧草を食べ始めると、武志も何だか羨ましくなってきて、同じように食べ始めた。牧草を食べていると、二人の手足の筋肉がさらに発達し、最早二本足で立つには重くなり過ぎていた。

  あまり食べ過ぎては夕食が食べられなくなること気付いた二人は、ほどほどのところでセーブし、このまま外にいてはついつい食べ過ぎてしまうと怖くなり、急いで四つ足で寝室へと戻って行った。

  「おや、とうとう二本足で立てなくなりましたか。でも大丈夫ですよ、自分のスタイルで食べるのが一番です。ごゆっくりお食事下さい」

  返田はそう言うと、食堂から出て行った。

  「モォォォー!!」

  「モォォォー!!」

  二人は本能の赴くままに夕食を食べる。お皿に顔を突っ込んで食べるのが楽と気付いたので、二人は動物のウシのように顔を食事に近付けてもぐもぐ食べた。しかし、そうすると、顔の周りにご飯が付いてしまう。

  「ンモォー、舐めてあげる」

  「ありがとンモォォォー」

  二人は太長くなった舌でお互いの顔の周りについたご飯をぺろりと舐め取ってあげた。

  「ふふふ。そろそろこの辺一帯の空間切り離しも解いて良い頃でしょうか……」

  返田は忙しそうにあちこちに連絡を入れていた。

  二人が寝室に戻り、お風呂の後に体重を計ると、630 kg前後だった。

  「モォォォー、モォォォォー!」

  寝室でまったりしていると、急に礼子が鳴き始めた。

  「モォォォー、どうしたんだい?」

  「なんかすごく胸が張って苦しいモォォォー」

  礼子のおっぱいは既にJカップほどの巨乳に成長していた。乳首がさらに三倍ほど長くなり、ぽたぽたと母乳が零れ落ちていた。

  「母乳が!! モォォォー、ったいない!」

  武志はすぐに礼子をベッドの上に押し倒し、礼子の乳首に吸い付いた。

  「いやぁぁぁぁん!」

  礼子はビクビクっと体を震わせた。

  「んぐっ!? げほっ、げほっ」

  礼子の母乳が口の中に溢れ出てくる。武志は思わずむせてしまった。

  「はぁはぁ……」

  礼子の魅惑的な甘い吐息に、武志の繁殖スイッチが入ってしまった。

  「モォォー! 我慢できない!」

  「きゃぁぁっ!」

  武志は立派なイチモツを礼子のマンコにぶち込んだ。

  「あ、あぁぁぁん!!」

  武志は自慢の太く長いペニスをガンガン正常位で礼子のマンコにぶち込んでいく。礼子のアソコがきつく感じられるくらい大きく勃起していた。

  「あ、あ、モォォォー、らめぇぇぇぇー!!!」

  礼子はすぐにイってしまった。武志のセックスは激しくて好きだが、何度もイかされてしまうので頭がおかしくなりそうだった。

  「うわぁぁっ!」

  「きゃぁぁぁぁっ!」

  武志が再び腰を動かそうとすると、とうとう、ベッドが二人の体重に耐え切れず壊れてしまった。二人はベッドから降りて、床で続きをすることにした。

  礼子が四つん這いになり、武志が後ろから動物のように覆い被さる。礼子のマンコにペニスを挿入すると、ウシのペニスのように形状が変化し、より奥まで挿入できるようになった。それに呼応するように、礼子のおっぱいがもう一対発達し始め、ついには四つのおっぱいが同じ大きさで礼子の胸元に君臨した。

  「モォォォー! 最高だよ、礼子ぉぉぉ、はっ、はっ、はっ」

  武志が礼子をバックで突く。

  「あっ、やぁ、モォォ、んん、あ、あぁっ!」

  礼子の四つのおっぱいが、武志の突きに合わせて、母乳を撒き散らしながらあちこちの方向にブルンブルン揺さぶられる。とても官能的な光景だ。

  武志の鼻息はウシのようにどんどん荒くなり、人間的な理性が薄れていく。礼子も喘ぎ声からウシの鳴き声の割合が多くなり、本能が理性を凌駕し始める。

  「ハッ、ブオォォォ、ンモッ、ハッハッ、イクモォォォォォー!!!」

  「あんっ、モォォォォー!! んっ、モォォー!!! やぁんモォォー!!!」

  武志が絶頂を迎え、礼子のマンコの中に膨大な精液をぶち込んだが、まだまだ勃起も興奮も収まらない。ここに来た頃の武志とはまるで別人と思えるほど持久力がアップしていた。

  武志は思いっきり後ろから礼子に重心を掛け、礼子が床に押し付けられる形になると、そのまま本能のままに腰を振り始める。礼子は床におっぱいを圧迫されるので、武志の突きに合わせて床中に母乳を撒き散らすことになった。二人が絶頂を迎えるたびに人の言葉が鳴き声へと変わり、最終的には、ウシの鳴き声しか出せなくなった。そして、疲れ果てた二人はそのまま床で寝て、翌朝を迎えることになった。

  返田牧場の宿泊六日目。

  いつものように返田から電話が掛かってくる。

  「おはようございます。朝食の準備はできていますよ」

  いつものように礼子が先に起きて電話に出た。

  「ンモ、ンモンモ、ンモオォォォー!!」

  しかし、ウシの鳴き声しか出てこない。

  「嗚呼、ついに人の声が出せなくなったんですね。わかりました。お迎えに行くので、そのままそこにいて下さい」

  返田からそう返事があったので、礼子は武志を起こして、迎えを待つことにした。

  「お待たせ致しました。あらら、ベッドも壊れてしまいましたか。まぁ、いいでしょう。もうお二方にこの部屋は必要ありませんね。とにかく、私に付いて来て下さい」

  返田にそう言われ、二人は四足歩行で返田の後に付いて行った。

  「食堂でご飯を食べられるのもこれが最後となります。存分に楽しんでお召し上がり下さい」

  返田はそう言って、ほぼ牧草まみれの料理を並べた。

  「モォォォー!」

  「モォォォー!」

  二人は待ってましたとばかりに、料理に顔を突っ込んで食べ始める。良い食べっぷりだ。今の二人は、お相撲さんにウシの尻尾と角を付け、顔をウシ寄りに変化させ、全身獣毛で覆われたような異様な姿だった。

  食事が終わった二人は返田に招かれ、建物から家畜小屋に導かれた。

  「これからお二人のお部屋はこちらになります。干し草の良い匂いがするでしょう? 最高級のものを使っているんですよ」

  「モォォー」

  「ンモォォォー」

  二人は返田に感謝の意を伝えたが、返田には何を言っているのかわからなかった。

  「まだ、ヒトの意識は少しはありますかね? いやぁー、お二方の車の故障は残念でしたが、ここに来て下さって本当に私は助かりました。トラクターに乗ってくれなかったらどうしようかと思いました。ウシが少なくなってきていたので、補充しようと考えていたところなんですよ。私は幸運です。これからはたくさん働いて下さいね。これまでのおもてなしはせめてもの前払いです。またご飯の時間になったら餌をお持ちしますね」

  返田はニコニコとそう言って去って行った。

  二人の人間としての意識は曖昧になっていた。とにかく、お腹が空いたらご飯を食べなければならない。そんな意識だけが強くあった。

  「モォ?」

  家畜小屋で過ごしていると、二人の手足の指がくっつき始めた。親指と人差し指、中指から小指のグループに二分され、それぞれのグループの爪が筋肉を侵食し、溶け合うように癒合してウシの蹄へと変化した。これではもう物を持つことは不可能だ。礼子のおっぱいは乳首が5倍くらいに長くなり、胸の位置からお腹の方へと移動し始める。おっぱいは移動する中で、四つの乳房が徐々に融合し始め、一つの大きな塊へと変化した。全身の骨格がウシに近くなり始める。手は前足、足は後ろ足として機能し、踵が伸びて逆関節のような感じになった。胴体が伸び、胸から腹部にかけて同じような高さの体になる。

  顔はまだ人間とウシの中間くらいの状態で、髪は生えており、耳もヒトのままだ。ウシの尻尾と角は生えており、全身に淡い獣毛が生えている。性器は二人それぞれ、ヒトよりもウシに近い。まさに今の二人はウシになりかけの人間という姿だった。

  二人の姿が変わっていく様子を、他のウシがチラチラ見ていた。

  返田が家畜小屋に餌を持ってきた。ロボットに分配させて、それぞれの家畜に餌を与える。

  「おや、朝のうちにだいぶウシ化が進みましたね。それでは昼もたんまりと牧草を食べて下さいね。早くウシに変わって頂けると、私も早く次の作業に取り組めるので嬉しいです。あ、この餌は夜の分も兼ねているので、食べ過ぎると夜の分がなくなってお腹が空いちゃうので気を付けて下さいね」

  「モォォー」

  「ンモォォォー」

  「ふふふ、若いウシが入ったので、古いウシはそろそろ他に出荷しましょうかね……ここでのお勤めご苦労様でした」

  返田は他のウシに向かってそう言ったが、ウシは新調された餌を食べることに夢中になっていた。ここにいる家畜がみんな元人間であることは、返田以外は知らない……。

  返田牧場の宿泊七日目。

  「はい、餌の時間ですよー」

  「モォォー!」

  「ンモォォォー!」

  二人の人間としての意識は完全に消え失せていた。匂いでご飯が来たことがわかる。ご飯が来たら食べる。それ以外の時間はぼんやり過ごす。ある意味理想的な生活である。

  「ふむ。まだ顔や首周りの骨格がウシから離れていますが……まぁ、時期にウシに変化するでしょう」

  返田は時計を確認した。

  「お二人が今まで食べていたご飯には何でも美味しく感じられるというちょっとしたおまじないを掛けていたのです。いつからかって? それは私と目を合わせたその時からですよ。この世界のウシは他世界のお客さんから人気でしてね。特に、人間を変化させたウシは身の引き締まりが美味しいそうです。あ、私、別の世界からこちらに来てバイヤーをやっているもので」

  二人が朝食を食べ始めると、二人の顔が人間とウシの中間的なものから完全なウシの顔に変化していく。

  「おっ、目が顔の横に離れてきましたね。うんうん、マズルも伸びて素晴らしいです」

  マズルが伸びて、人面牛のような顔から一気に動物のウシの顔に変化した。目の瞳孔が横長に変化し、首回りが太くなり、背中側が直線状の姿勢になった。もう人の面影はほとんど消えている。

  「あ、耳も変わってきましたね」

  耳の位置は人間とあまり変わらないが、二人の耳の形状は徐々に横長に伸び、少し垂れ気味に変わった。耳がピクピクと動く。

  「モォォー!」

  「ンモォォォー!」

  二人は鳴き声を出したが、それは返田に対して発せられた言葉ではない。ご飯が美味しかったから出た鳴き声だった。ご機嫌な二人は楽しそうに尻尾を左右に揺らしながらご飯を食べている。

  「ふふ、元気に鳴いてくれて嬉しいですね。それにしても、人間を完全なウシに変える時間は8日も掛かるんですよ。知っていました? 結構手間暇掛かっているでしょう。まぁ、その分、たんまりとお金が入るのでいいんですけどね。あ、茂田さん夫婦はお若いので、しばらくうちで働いてもらう予定をしています。たくさんお子さんを生んで下さいね。人間をウシに変えたウシから生まれた子供はウシですが、人間をウシに変えたウシと同等の美味しさがあるようですので」

  返田は二人にそんな話を聞かせたが、二人は何も理解していなかった。返田の言う言葉が言葉として認識できない。

  「あっ、体のサイズがもうすっかり動物のウシになりましたね。髪の毛が抜け落ちて、立派なウシになってきていますね。うふふ。髪型は個体識別に便利なのですが、髪の毛は邪魔という要望が多いもので……ぱっと見は分かりづらいですが、まぁ、性器を見れば雌雄判別は簡単なので良いです。それに、後で耳にタグも付けさせて頂きますし」

  二人の髪の毛がはらはらと抜け落ちてきて、頭部がウシの獣毛に覆われた。全身の獣毛がさらに伸び、すっかり見た目は動物のウシそのものに変化した。二人の白と黒のまだら模様は少し違うが、見慣れている人でなければ個体識別は難しいことだろう。

  「さて、最後は内臓の変化ですね。たくさん食べて早くウシそのものになっちゃって下さいね。あ、ちょっと奥さんのおっぱいの張り具合、イイ感じですね! 搾乳機で絞ってみましょうか」

  返田はそう言い、搾乳ロボットのスイッチを入れた。すると、どこからともなく搾乳機のホースが伸びてきて、礼子の乳首に装着された。

  「モッ? モモッ? ンモ……ンモオォォォォー!!」

  礼子は初めて体験する搾乳機に大きな鳴き声を上げた。乳首に搾乳機の先端がジャストフィットし、ちょうどいい指圧で、自然と母乳が絞られていく。

  「奥さん、キモチイイですか? 母乳を絞られるのは結構快感って話を聞いたことがあります。奥さんの一番搾りはそういうのが好きな方に売ってしまいますかね~。ふふふ、きっと高値で買ってくれますよ」

  返田は礼子が搾乳されていく様子を嬉しそうに見ていた。

  「お、おや? 旦那さん、すごい勃起なさっていますね。奥さんが搾乳されている姿を見て興奮してしまったのでしょうか? あ、ちょ、ちょっと待って下さい!! いろいろ準備があるので、交尾はまだしないで下さい!」

  しかし、武志はペニスを勃起させながら搾乳中の礼子に近付いていく。

  「旦那さん、そんなに交尾したければ、こちらにお願い致します。ちょうど子種も精子凍結で保管しておこうと考えていたところなんですよ!」

  返田はそう言うと、武志のペニスに精子絞りの機械を瞬時に取り付けた。

  「ンモ……? モ、モオオオオォォォォォ!!!!!」

  武志は瞬間的に絶頂に達し、大量の精子を精子絞りの機械の中にぶちまけた。武志はガクガクと全身を震わし、腰を落とした。

  「素晴らしい……それだけ精子があれば、たくさんの子供の父親になれると思います。その機械は一瞬でオスを絶頂に導くものとして有名なブランドものなんですよ。すごく気持ち良かったでしょうか?」

  返田は手際よく武志のペニスからから精子絞りの機械を抜いたが、しばらく武志は立ち上がることができなかった。

  「あ、奥さんももう母乳が出てこないみたいですね。ありがとうございます」

  返田は搾乳機も止めた。

  「奥さんも旦那さんも良い素材をありがとうございます。そのまましばらく休憩なさっていて下さい。耳に付けるタグと子作りの準備をして、また餌を運んできますから」

  返田はそう言って家畜小屋を出て行った。

  返田牧場の宿泊八日目。

  「おめでとうございます! 茂田ご夫婦は精神的にも肉体的にも立派なウシになりました! 早速ですが、たくさん子ウシを生んで欲しいので、二人に発情剤を打たせて頂きますね。ちょっと痛いですが、我慢してくださいね」

  返田はそう言って、二匹に注射を打った。

  「モオォォォォォー!!」

  「ンモオォォォォォー!!」

  二匹は大きな鳴き声を上げた。武志はすぐにペニスが勃起し始め、礼子はマンコがびしょびしょになった。武志はすぐにバックから礼子のマンコにペニスを挿入し、二匹で鳴き声を上げながら激しく交尾している。

  「おお、やっぱり若い個体はいいですねぇ。たくさん産んでくれたら、しばらくは私の方も安泰でしょう」

  返田は偶然見つけた茂田夫婦に話し掛けてよかったと思っていた。茂田夫婦にとっては不運な事故だったが、これはこれである意味幸せなのかもしれない。