第二部 2/2  獅子王と虎王に陣痛来たる!二人の雄王が手を繋いで痛みに耐えて共同出産‼️

  しばらくして目がさめると、私は騒がしい声と音が響く空間にいるのを感じた。

  周りを見渡すと、野戦病院のようにベッドがずらりと並べられた中に私は横になっており、隣にはタイガス王がベッドで横になっていた。

  他のベッドにも妊娠した獅子獣人か虎獣人が横になっており、周辺の獣人国から派遣されていた医者や看護師が面倒を見ている。

  王国民達が産気づいた時のために病院を作っていたが、思わぬ形で利用することになった。

  タイガス王「シシ…ド…シシド…起きたか?」

  タイガス王が苦しそうに呻くような声で必死に私へ呼びかけている。私はその声に反応してタイガス王に返答するが、お腹が痛みながらなので声が出しづらい。

  シシド王「…タ…イガス、タイガス…遂にこの時が来たか…?」

  タイガス王「うぅ…どこもかしこもこの状態らしいぞ…獅子獣人と虎獣人が一斉に産気づいたようじゃ…」

  シシド王「まあ…同じ日に妊娠させ合ったにしても…ここまで同じタイミングとは…」

  タイガス王と私は互いに手を伸ばして腕を取り合い、手を握り合う。

  お互いに強く握り合った肉球は互いの苦しみを分かち合い軽減するようでもあった。お互い握り合ったところでどうにかなるわけではないのだが、それでも今は互いが必要だ。

  タイガス王「貴様より先に出産すると思ったんじゃがな…」

  シシド王「こんな時まで互角とは…獅子と虎の王国の因縁は続きそうだな…」

  タイガス王「そうじゃが…貴様と共に痛みを分かち合えることを感謝しよう、同時に乗り越えられるんじゃ…」

  シシド王「ああ、産まれてくる我が子達にはいい思い出として聞かせてやろう」

  私とタイガス王はお互いを妊娠させ合ったのはたまたまだが、支え合っていける存在を見つけたのだ。それを強く感じながら肉球を握り合う。

  そんな中で、私の隣にいるベッドから声が聞こえた。

  獅子獣人F「その姿は…もしやシシド王?私です、虎獣人との戦の時、オケハデスの乱交で貴君に助けられました」

  私が見ると、若い20代半ばの獅子獣人の者が妊娠した腹を抱えてベッドに横になっていた。虎獣人達との犯し合いの戦で乱交状態になっていた時、助けた覚えがある。

  シシド王「君は…あの時の若者か…!まさかこんなところで再会するとは…ハハハ…!!ぅぅ…笑うと身体に響く…」

  獅子獣人F「憎き虎獣人のせいで妊娠させられてしまってこんな所に…おまけに私の隣にいるのは私を妊娠させた虎獣人です、私も奴を妊娠させましたがね電話貴君の隣にいるのは暴君タイガス王…?」

  見ると獅子獣人Fの更に隣のベッドにお腹を膨らませた20代半ばの虎獣人がいる。虎獣人は獅子獣人Fを睨んでおり、憎いと思ってる気持ちが伝わってくる。

  シシド王「それはそれは…どうも君ら二人の仲は良くないようじゃな。そうとも、隣にいるのは暴君タイガス王だ、私が打ち倒すことができず毎日犯し合っている仲のな」

  私の言葉を聞いたタイガス王が不服な目で私を見ながら、肉球を強く握ってくる。私は無視しながら会話を続けていた。

  獅子獣人F「そりゃそうですよ、和平が結ばれてから一つ屋根の下で暮らして赤ん坊の様子を気にし合ってますがね。腹を見ているときはいいんですが、顔を見れば憎くて仕方がない。あなたとタイガス王もそうでしょう?」

  獅子獣人と虎獣人の憎み合いは続いているようだ、どうもまだ仲良くするのは難しいみたいだ。私は獅子獣人の若者が出産を間際にして相手への憎さを伝えてくるのが不憫でならなかった。

  獅子と虎の王国の確執は長年続いているが、若き獅子獣人と虎獣人の産まれてくる赤子にもこの会話は聞こえてしまうだろう。

  シシド王「そうだな…憎いさ…だがこうして共に横たわるのも悪くはないと思っておるよ、君の手を握ってやろう。私も腹が痛むが、少しはマシになるだろう」

  私は獅子獣人Fの手を握ってやると、暖かい体温が伝わってくる。出産を控えて不安げな若い獅子獣人の気持ちも伝わってきた。

  獅子獣人F「ありがとうございます。この出産が終わったら、また虎獣人と犯し合えますかね?虎王国を再び攻める時の事を仲間同士で語り合ってますよ」

  シシド王「ふ~む、君は良い獅子の軍人だな。私も虎王国のことは攻めてやりたいさ。タイガス王のことを犯しつくして性奴隷の捕虜にしてやりたい」

  タイガス王は私の肉球を握りしめながら、会話に割って入ってきた。

  タイガス王「何言ってるんじゃ、シシドめ。黙ってれば好き放題言いやがってるようじゃ。ワシだって貴様を性奴隷の捕虜にしてやりたい。あといいか、そこの若いの、獅子獣人の貴様じゃ。そんなこと言ってると、ワシがお前を犯しつくしてやるぞ」

  タイガス王は王としての凄みを効かせながら獅子獣人Fを睨むと、獅子獣人Fは恐れを感じているようだ。

  シシド王「まあまあ、そう言うな。若い者が威勢良いのは良いことだ。」

  そして獅子獣人Fの隣にいる虎獣人Gが会話に割って入ってきた。

  虎獣人G「タイガス王!?良くぞ言ってくれました!俺はこの出産が終わったら、あなたと再び肩を並べて獅子獣人を犯したいですよ!!」

  タイガス王「良くぞ言った若い虎獣人よ!よい虎軍人じゃ…まあ若いもんが出産間際に言う言葉かのう?」

  タイガス王は後半の言葉を私の目を見ながら言ってきた。

  私とタイガス王は王として王国を率いてきた者同士、若者達が今も憎み合っているのが複雑なのだ。

  辺りを見渡すと、私とタイガス王も産気づいてここに来ているということに気付いた獅子獣人と虎獣人達が私達に視線を向けている。

  おまけに獅子獣人と虎獣人達が言い争い始めているのも聞こえてくる。お互いを犯してやるだの、戦の決着をつけるだの、でどこもかしこも罵声と出産を控えた痛みに呻く声ばかりだ。

  だがしかし、ここには血気盛んな獅子獣人と虎獣人多数が一つ屋根の下にいるのだ、これで何も起きないわけがいかなかった。

  出産を前に気が立っている上に、お互いを妊娠させ合った憎い相手と一緒にいる。

  

  身重な獅子獣人と虎獣人達の闘争心に火をつけ、全員重い腹を抱えながらも力を込めて立ち上がると、妊娠している獅子獣人と虎獣人達は至る所で殴り合いを始めたのだ。

  体が丈夫な獣人にとって妊娠しながら殴り合ってもお腹の赤子には問題ないが、妊娠している父親達にとっては体力の消耗が激しいはずだ。

  獅子獣人H「おい看護師!こんな虎野郎より俺達獅子獣人の様子を見ろ!」

  腹の出た獅子獣人と虎獣人が殴り合い、お互いの顔面に拳を打ち込み合い、倒れた。

  虎獣人I「なんで俺達虎が獅子野郎どもと一緒に出産しなきゃなんねえ!」

  獅子獣人J「俺達獅子だって虎なんかと一緒に出産したくねえよ!」

  虎獣人K「お前らのせいで妊娠したんだろ!」

  ある獅子獣人は、虎獣人を押し倒して妊娠した腹同士をくっつけながら犯し始めた。

  腹同士が触れ合う興奮は獅子獣人と虎獣人を興奮させてすぐさま射精してしまっている。

  何人もの獅子獣人達と虎獣人達は、妊娠した腹にも関わらず巨大に勃起したペニスで腹の出っ張りを無視して全員で連結し、妊娠した父親達による大連結の掘り合いが始まっている。

  全員前の相手に近付こうと必死にペニスを勃起させて相手のアナルを犯すが、赤子が腹を蹴ってきたりするので苦しそうだ。

  獅子獣人L「あぁぁ~腹が~腹が中から蹴られる~!」

  虎獣人M「こんのぉ!俺は獅子獣人と決着をつけねばならないのにぃぃ陣痛がぁぁ!!」

  獅子獣人N「ははわぁ♡♡妊娠していると、身体がより♡感じちゃう♡」

  虎獣人O「せ、精液が零れ落ちるぅぅぅ♡妊娠だけで忙しいのにぃ♡」

  獅子獣人P「い、イクゥゥゥゥゥゥぅ♡♡」

  虎獣人Q「精液出ちゃうぅぅぅ♡」

  獅子獣人R「俺のお腹に虎獣人を妊娠させるなんて屈辱的なぁぁ!」

  虎獣人S「俺に獅子獣人を産ませるなんてお前ら倒錯的すぎるんだよぉ!」

  獅子獣人T「あぁん♡あぁぁ!!獅子獣人の子供は獅子獣人が産むんだよぉ!」

  虎獣人U「親父も祖父も虎獣人を産んだのに俺は獅子獣人を産まされるとはぁ!」

  獅子獣人V「俺には故郷で子作りを誓い合った旦那がいるってのにぃっぃ!」

  虎獣人W「お、お前ら獅子獣人のせいで俺と夫の子作り計画がめちゃくちゃだあ!」

  獅子獣人X「虎獣人どもを犯しつくして全員妊娠させて獅子獣人を孕ませてやるぅぅ!」

  虎獣人Y「俺達だってお前ら獅子獣人を妊娠させて、虎獣人を産ませて埋め尽くす!!」

  獅子獣人Z「こんのぉ!もっと犯してやるぅぅ!!」

  至る所で誰かが誰かを犯し、妊娠しているとは思えないほど激しいセックスを行う大乱闘・大乱交が始まってしまった。

  停戦協定など誰も気にしていない、今ある感情は互いが憎くてたまらない、相手を犯して自分こそが勝利を治めたいのだ。

  私とタイガス王は目を見合わせて互いの気持ちを伝え合った。

  シシド王「タイガス、私達はどうにかしなければならないな」

  タイガス王「この場を治めんといかん、ワシらの義務じゃ」

  私は建物中に響く声で妊娠した腹を抱えながらベッドの上で獅子獣人達に呼びかけた、戦の直前に兵達へ演説していた時のように。

  シシド王「沈まれ皆の者!獅子の者達よ!この出産を乗り越えようぞ!その暁には虎王国を攻める!」

  獅子獣人も虎獣人も私の気迫に押されて言い争いを止めて静まり返っている。

  タイガス王も建物中に響く声で虎獣人達に呼びかけた。

  タイガス王「言わせておけば造作もない!虎の者よ!赤子を無事に産みここを出る時、その瞬間こそが獅子王国を攻める時だ!」

  シシド王「虎王国は私達獅子国民を犯して妊娠させたのだ!赤子の父親として責任を取ってもらわねばならぬ!奴らを一人残さず服従させるのだ!」

  獅子獣人達『うぉぉぉ!!!!!』

  私の呼びかけに獅子獣人達が獅子の雄たけびを上げる。

  タイガス王「獅子王国は我らを犯した!そして我らの腹に子種を残した!腹にいる赤子の父親だ!その父親達に一人残さず罰を与えるのだ!」

  虎獣人達『うぉぉぉ!!!!!』

  タイガス王の呼びかけに虎獣人達が虎の咆哮を上げる。

  周囲の緊張が高まり、妊娠していなければ誰もが掴み合い犯し合いを始めているところだろう。私とタイガス王はお互いに頷き合い、それぞれの演説を続けた。

  シシド王「だが私は産まれてくる赤子の父親同士を争わせるわけにはいかん!赤子からもう一人の父親を引き離すなど王たる者がすることではない!」

  タイガス王「虎の腹から産まれる獅子の者、獅子の腹から産まれる虎の者は腹違い父親違いの兄弟だ!ワシは兄弟同士を争わせる王だと思っておるか!」

  シシド王「故に、私は虎王国の国王タイガスと婚姻を結ぼう!」

  タイガス王「ワシは獅子王国の国王シシドと婚姻を結ぶ!」

  シシド王「私の王家の血を虎王室と結びつけ、虎王国と手を携えるのだ!」

  タイガス王「ワシに流れる王家の血筋を獅子王国と混ぜ、獅子王国とは共に歩む関係になるのだ!」

  シシド王「これより今、虎王国と戦を企めば私の王室への反逆となる!」

  タイガス王「今をもって、獅子王国と戦を望んだ者は、我が虎王室に泥を塗ることになるのだ」

  シシド王「皆の者、獅子も虎も関係なく手を握り合え!今は出産の痛みに耐えるのだ!」

  タイガス王「ワシからも命令じゃ!赤子が産まれる時くらい仲良くせんか!今はお互いを仲間と思うのだ!」

  私とタイガス王の威厳におののいたのか、獅子獣人達と虎獣人達はベッドの上で横たわり妊娠した腹を抱えたまま手を繋ぎ合い始めた。

  横にいる者達と手を繋ぎ合い始めると、準備が整ったと思ったのか、赤子達が外に出ようと動き始めた。

  至る所で妊娠した獅子獣人達と虎獣人達が力み始めと、かつての敵同士だった獅子獣人と虎獣人がお互いに手を握り合って呼吸を整え励まし合いながら出産を初めて、他の獣人種族の医者や看護師が取り上げ始めた。

  そして私とタイガス王も必死に力んで出産を始める。

  シシド王「あぁ~~、ど、どうすればいい…!王として長年務めたが出産は初めてだぁぁ!!」

  タイガス王「うすぅぅ~~、ワシに聞くんじゃない~!!り、りきめぇぇ」

  シシド王「ひぃぃぃ、ひぃぃぃ、ふうぅぅぅ!!!」

  タイガス王「ひひひひぃぃ!!ひぃぃぃ!!ふふふううううぅぅぅ!!」

  私とタイガス王の肉球はお互いを強く握り合い、出産の痛みのあまり爪を飛び出させてお互いの肉球に喰い込み合いながら、赤子が産まれるまで耐えた。

  この爪の傷跡はその後も一生消えることはなかったが、二人の出産の証だ。

  そうして私とタイガス王の腹にいた赤子は看護師に取り出されていく。

  想像してたより不細工でグロテスクな見た目をしていたが、出産直後はこんなものらしい。

  そんなことは関係なく、どちらの赤子も可愛いものだ。

  二人の赤子を見た猫獣人の看護師はこう言った。

  「おめでとうございます!元気な男の子ですよ!ハーフの子が産まれましたね!」

  私は面食らって二人の赤子を見てしまった。確かによく見ると獅子と虎どちらの特徴も受け継いでいるように見える。

  稀に二つの獣人種族の特徴をどちらも受け継いだハーフが産まれることがあるが、私とタイガス王の赤子はどちらもハーフの様だった。

  シシド王「いやはや…お互いの精子が強かったんだろうな」

  タイガス王「相手の精子を塗り替えようと争ったんじゃろう、まあ結果的に仲良く混ざって産まれてきてくれたようじゃな」

  私とタイガス王の赤子は獅子と虎、二つの種族の架け橋となるような血筋らしい。

  産まれてたばかりで泣き声を上げる赤子達の様子を見ながら、私とタイガス王はお互いに目を合わせ微笑む。

  シシド王「やったな、まあこれから大変だが」

  タイガス王「これから?結婚に向けてか出産のことかの?」

  シシド王「とぼけやがって」

  タイガス王「名演説じゃったぞ、大分強引じゃな」

  シシド王「お互い後の時代には独裁王として刻まれるぞ?」

  タイガス王「お互いの王国中から反発が出るのをどうにかせねば」

  私とタイガス王は相手を一国の王としても、赤子の父親同士としても、そしてこれからは夫としても信頼し合うだろう。

  だがそんな悠長に感傷にふけっている暇はなく、私とタイガス王は赤子がいなくなった腹を見て少し寂しい気分を感じるのであった。