おもちゃ遊び/謎の世界

  コハル、セレナ、リーリエは何故か起きていたらショーケースの中に閉じ込められていた。ショーケースは天井だけが空いており、周囲は闇に包まれて不気味な雰囲気を醸し出していた。

  3人はどうやら悪夢の中に迷い込んでしまったようだ。

  コハル(なっ、何で!?何で私、動けないの…!?)

  セレナ(それに、喋れない…体に力が入らない!)

  リーリエ(わたくし達はどうなってしまうのでしょう…)

  3人が恐怖に脅えていると、突如不気味な笑い声が耳に入る。

  (ケケケ…ゲゲゲゲゲ…)

  コハル(何!?変な笑い声が聞こえたけど…)

  リーリエ(あ…あれ?大きいミミッキュ…のぬいぐるみでしょうか?)

  セレナ(でも、何で頭だけちぎれかけてぐったりしてるの…?不気味…)

  動けない3人に大きなぬいぐるみは突然ひとりでに動き出した!

  セレナ、リーリエ、コハル(きゃあああああああああ!!!!)

  更に頭が1度くっついたかと思えばまた分離。またそこから白い綿が飛ぶ。

  そしてその綿はセレナ達の体にまとわりつき、体を一瞬で綿まみれにして埋め尽くす。

  セレナ(むぐ…動けない…!)

  リーリエ(く…苦しい…です…)

  コハル(助けて…ゴウ……サトシ……)

  そして綿が3人の体を包んだ後、ボンッ!と音を鳴らして縮む。そして綿は別の形を作り、ギャロップ(ガラル)、エースバーン、サーナイトに似た形に変形していった…

  綿が体から離れていった頃には3人は元とは違う姿に変わっていった。

  セレナ(……)

  セレナはサーナイトの姿をした人形に。

  コハル(……)

  コハルはガラル地方のギャロップの姿をした木馬に。

  リーリエ(……)

  リーリエはエースバーンの姿をしたぬいぐるみに。

  3人は子供向けのおもちゃに姿を変えさせられてしまったのだ。

  もはや3人の自我は失われており、自分が何者であったかという認識すら無くなってしまったようだ。

  こうしておもちゃへ変貌を遂げた3人は謎の悪夢の世界の商売道具として売られることになったのであった…

  [newpage]

  ヒカリ「ここがなぞのばしょ…何だか不気味だなぁ…」

  ヒカリはシンオウ地方で研究対象になっていたり、流行っていたりとされている「なぞのばしょ」という摩訶不思議な空間へ足を踏み入れていた。

  そしてヒカリはその場所を歩いていたのだが…周囲は真っ暗で何も無い場所。結局ヒカリはそうしているうちにこの世界に迷い込んでしまった。

  ヒカリ「どうしよう…1度来た道を引き返さなきゃ…っていってもこの暗さじゃ分からないし…」

  途方に暮れるヒカリ。どうしようもない状況に陥ったと思ったその時だった…

  ヒカリ「っ!あれ…?右腕の感覚が…ない…?」

  突然右腕に違和感を覚えるヒカリ。更にその違和感は徐々にヒカリの体を蝕んでいった。

  ヒカリ「うそ…!?左腕も…あ…足も!?」

  左腕や足にも侵食は広がり、体の脱力感に覆われる。そしてヒカリの残された感覚もほとんど無くなり…

  ヒカリ「私…どうなってる…の…?」

  ヒカリの意識も闇に消えた。

  ヒカリ?「……」

  ヒカリは目を覚ますと、辺りの景色が良く見えていた。不気味だがぼんやりと見える景色。それは何とも言い難い謎の世界。

  ヒカリ?「……」

  ヒカリには手の感覚も足の感覚ない。足元の黒い水溜まりを見て姿を覗く。

  ヒカリ?「……」

  ヒカリの姿は、頭頂部が青くマフラーをしているダークライへ変貌を遂げていた。

  ヒカリは自分の姿を見た後、更に深い闇へと、光のあった元の世界から背を向ける。

  そして、その闇の中へと消えてゆくのだった。