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ユージーンに抱かれるヒューマの話

  あれ、なんで俺食堂の前に居るんだっけ。

  そんな事を考えながらヒューマの男は食堂の前に虚ろな目付きで立っていた。

  なんとか思い出そうとするも…どうやら思い出せないようである。頭を振り、眼を擦る。と。

  ぐぅ、と腹の音が深夜で人の気配一つない静かな廊下に響き渡った。

  彼はおもむろに食堂のドアを開ける。腹が減ったのだし、夜食でも摘まもう、という魂胆である。

  誰もいない食堂は何処か不気味だ。月明かりに照らされていてもなお暗く。だが妖しい香りがしてくるようだ。

  普段はお盆が置いてある棚も、コップも、何も置いていない。時間外なのだから当然なのだが。

  それをどこか初めて見る景色を見るように見渡して…彼は洗い所へ向かう。

  ふらふらと覚束ない足取り。がつんがつんとテーブルや棚に体をぶつけつつ辿り着く。

  大きな冷蔵庫の中にはすぐに食べられそうなものがいくつか置いてある。ハムなどを適当に漁り…

  それを手に持ち冷蔵庫を閉める。もぎゅもぎゅと行儀悪く食べ歩きをしながら食堂を後にしようとした時。

  「グゥッ…!」

  唸り声が聞こえたような気がした。外?いや、中?分からない。敵兵?それともスパイ?

  少々の恐怖を感じながら…しかし彼は自然とその声の方へ向かっていた。

  食べかけのハムを全て口に含み、咀嚼していく。食堂の奥。食糧庫だ。こちらにはすぐに食べられそうなものは無かったので気にも留めていなかったが…

  普段は錠前がつけられているのに、今日は外れている。なんだろう。

  興味を抱いた彼は…迷うことなく扉に手をかけるとすぐさまその扉を開いた。

  つん、と鼻を突く異臭。それは自分が良く嗅ぐ臭いだ。

  「…ッ!?」

  月明かりでぼんやりとしか見えない。しかしそれは息を呑んで彼を見つめていた。

  彼を見上げる金色の鋭い瞳。毛並みは黒く艶やかに煌めいている。

  あぁ、これは夢なんだ。彼はそう考えた。

  《王の盾》隊長。ユージーンがこんな所にいるはずが無いのだから。

  漂っている嗅ぎなれた臭い。それは自分が性処理をした時に出る液体の臭いなのだから。

  普段身に着けている鎧は身に着けておらず、シャツ一枚。胸は盛り上がり、硬く、しなやかで。

  そして普段は尻尾袋に収められている尻尾がにょろり、と腰に巻かれ。

  ズボンはずらされ、良く見えないが、ヒューマからして考えれば規格外ともいえる剛直が晒されている。

  それはびくびくと震え、白い液体を未だに零しているのだから。

  ユージーンの手が白く汚れている。

  あぁ、これは夢だ。

  憧れてやまないユージーンが、こんな所でこんな浅ましい姿を見せるはずが無い。

  「お前…なっ…ここにっ…!?」

  それは決してユージーンが見せないであろう、狼狽したような表情と声。手にべっとりと付いていた精液を振り払い。

  そうだ。

  彼は一つ思いつく。夢なのだから、良いだろう。これぐらい。

  どうせ夢でしか近付けない。好きで、あこがれで、追い付きたくて。でもそれは自分では叶わない事だとどこかで知っている。

  だから。夢の中でぐらい。

  「隊長…好き…」

  呂律の回らない口調で。彼は確かにそう言葉を発すると…ユージーンに近付いた。

  突然過ぎる出来事。いつもならどこか余裕を感じさせる表情。それが消え去っている。

  彼の思考は夢を彷徨う。ユージーンの前に座り込み、股間へと顔を近付けた。

  精液を時折噴き出させ、彼の顔を汚した。熱い。濃い。

  規格外の剛直が彼の頬を叩く。まだ足りない、とでも言いたげに。だから。

  「隊長のちんぽ…あむっ…」

  「やめっ…ぐぅっ…!」

  亀頭をぱくりと咥え込む。苦く。熱く。火傷してしまいそうだ。体も熱くなってくる。

  彼自身、行為をした事は何度もある。長い演習の間、上官の性処理を行った。だが。

  それよりも、ずっと。口だけでも、ずっと幸福だ。頭の中が痺れる。

  じゅるじゅると溢れ出ている精液と先走りを飲み込んで。自然と手が自分のズボンにかけられ。

  雄穴に指を捻じ込み、掻き回す。その間も口による奉仕は止めない。

  「ぐっ、やっ、んっ…!」

  ユージーンの大きな手が。ごつごつとした熱い手が。彼の頭を抑えつけるが…彼は止まらない。

  雁首を舐めまわす。鈴口に軽く歯を当てる。じゅぽじゅぽと音を立てて吸い上げる。

  竿まで必死に咥え込むと、喉の入り口にまで亀頭が入り込んで。

  「おごぉっ…♪」

  ずらしたズボンから、ヒューマの成人として平均的な逸物がぶるん、と外へ晒される。

  すでにその逸物はびきびきと勃起しきり、期待から涙を流すように、とろとろと先走りを溢れさせていた。

  ねっとりとした奉仕に、ユージーンの手から力が抜けていく。

  受け入れてくれたんだ。そう判断した彼は口を離す。先程よりもさらにユージーンの剛直は大きさを増しているように彼の眼には映った。

  「はぁっ…はぁっ…たいちょ…う…」

  「…落ち着け。止めよう。これ以上は…」

  甘えるように彼は声を出すが、ユージーンは首を振り、立ち上がろうとする。

  しかし彼は雄穴をかき混ぜながら…首を横に振った。

  「いや…です…たいちょうの…ちんぽ…ほしっ…あ…いや…その…まだ…たいちょ…」

  呂律も回らず、言葉がばらばらと単語で溢れ出す。しかしその瞳は確実に雌の色をしていて。

  彼はガクガクと膝を笑わせながらも立ち上がると…壁に手を突き、尻を突き出した。

  「こんな…した…たいちょうのせ…い…はや…くぅ…」

  その雄穴は既に拡がり切り、どろどろと大量の腸液を零していた。

  引くつく雄穴。蠢く腸壁。塞ぐものを求めるように。

  ユージーンの表情は見えない。しかし、ごくり、と唾を飲み込むような音が彼の耳に届いた。

  自分で興奮してくれているのだろうか。あぁ、こんな痴態を見られてしまうなんて。

  でも。いいか。

  彼は唾液を零しながら、ユージーンをただ待つ。尻を振り、見せびらかすように臀部を片手で掴み拡げて。

  ユージーンが立ち去る様子も、声をかけてくるような様子も無い。

  じっと見つめている。そう考えるだけで絶頂に達してしまいそうだ。

  天を向き、唾液と先走りと精液の混ざった液体をぽたぽたと口からはしたなく零す。すると。

  「…分かった。」

  ユージーンはそれだけ呟くと…彼の方へ近づいた。腰をがっしりと掴まれる。

  にゅるにゅると熱く硬いモノが彼の雄穴を撫で回し。彼はびくびくと震える。

  「あっ…はぁっ…たいちょ…うぅ…♪」

  彼の声にユージーンは何も応えない。雄穴を…恐らく亀頭で撫で回され。雄穴は敏感に反応する。

  腸液をどぼ、と零し。そしてぴと、と宛がう。

  くる。来る。彼は声にならない声で笑い…

  ずぬずぬ、ずぶぶっ…!

  「あ”っ…!」

  ゆっくりと、だが確実に。ユージーンの剛直が彼の中に侵入してくる。

  雄穴を更に拡張しながら。そして腸壁を圧迫しながら。肉の塊が彼の中に挿入されていく。

  見えない。見えない分、余計に雁首の、竿の、血管の形が伝わってくる。

  がくがくがく、と今にも倒れてしまいそうなほど激しく膝が震える。しかし倒れることは無い。

  彼の体は今、壁についた手と、ユージーンの両手と…剛直によって支えられている。

  「ぐっ…グゥッ…!」

  ユージーンの唸り声。それは普段のユージーンからは聞くことは出来ないであろう、悦びの色が混ざっているように思えた。

  獣だ。だが、だからこそ。彼の脳内は幸福感と快楽で満たされていく。

  自分で感じている。自分が使われている。今ユージーンの視界を奪っているのは自分なのだと。

  ずぶずぶと挿入されていく剛直は終わりが無いように思えるほど彼の中へ入り込んで。

  限界を超える。もっと、もっと奥まで。

  「あ”っ、あ”っ、あ”ぁ”っ…♪」

  もはや喘ぐことしか彼には出来ず。ひたすらにはしたない表情で喘ぎ。

  やがて。

  ユージーンの太腿が彼の臀部に当たった。

  「はい…ったぁ…♪たいちょ…ちんぽっ…お”ぉっ…♪」

  「…すまない…ッ…苦しくは無いか…?」

  腰をがっしり抑えながら、しかしユージーンはそう彼の耳元で囁きかける。

  苦しい?

  そんな事はない。あるはずが無い。表情を見ればわかるであろうこと。

  しかしそれを聞いてくれたのが。彼には嬉しくて。彼はこくり、と頷いた。

  「動くぞ。」

  「あ”っ、まっ…あ”ぁ”っ、あ”…!」

  ずるずるずると半分ほど剛直が抜き去られていくのを感じ…そして彼の奥底へ。

  再び。今度は勢いよく剛直が挿入された。

  ずがんっ、と体内を響かすような音。それに彼は激しく体を痙攣させる。

  快楽なんて言葉ですら霞んでしまう。表現のしようがない。ただただ体が震え、悦び、涙があふれる。

  彼の表情を見ていたユージーンは…やがて腰を動かし始める。

  一突きするごとに彼の声は艶っぽくなり、そして表情は崩れ、蕩けていく。

  ユージーンは彼の肩にマズルを載せると…彼の頬をぺろぺろと舐めた。

  「あ”っ、たいちょっ、ぎもぢっ、い”ひぃっ…♪」

  「俺もだ…ッ!グゥッ…!」

  心地よく締め付ける雄穴。腸壁が竿を撫で回し、吸い上げる。

  前立腺を突くたびにきゅっ、きゅっ、と切なげに根元を咥え込み。

  引き抜こうとするとそれを許すまいと腸壁が絡みついて。腸液がコーティングされる。

  再び挿入すれば擦れ、泡立ち。

  抽送を繰り返すたびに彼の雄穴は具合を良くしていき、剛直の根元が熱くなっていく。

  「グゥゥゥッ!!」

  ユージーンの声が彼の耳を支配する。かぷ、かぷ、と何度も肩に噛みつかれ。

  痛み以上に悦びが。自分だけに夢中になっているという愉悦が。彼の頭を支配する。

  ずばんずばん、と肉同士のぶつかる音と、喘ぎ声と、唸り声が食糧庫に響き渡って。

  ユージーンの腰の動きがどんどんと早く、大きくなっていく。彼の中で剛直がびくんびくんと震え。

  「たいちょ…イく…?来ます…?」

  「あっ…あぁっ…!すまないっ…!中にッ…いいかっ…?」

  ぶるり、と彼は震えた。これからあの液体が。大量の欲望が。彼の中を満たすのだ。

  それを想像するだけで。

  「はいっ…!ぜんぶっ…おれのなか…あ”っ!」

  「グゥゥゥゥ!!!」

  こくりと頷いた彼を見た瞬間。ユージーンは今までにない程強く、激しく。彼の中をかき混ぜた。

  それがトリガーとなる。

  「あ”っ、あ”あ”っ、あ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!いぐっ、いぐぅっ、ぐるぅぅぅぅっ!!!」

  彼の絶叫の後に。

  びゅるっ、びゅるるっ!

  彼の触れられていない逸物から精液が噴き出し、壁に張り付いた。

  ぎゅっ、とひときわ強く雄穴が締まり…

  「グァッ!!アァァァァッ!!!」

  ユージーンは彼の最も深い所にまで剛直を捻じ込むと背筋を仰け反らせながら、しかししっかりと腰を彼の臀部に押し付けて。

  果てる。

  びゅぐぅっ!びゅるるるっ、ぼびゅっ、どぼっ、ごぼびゅるるるぅぅ!

  熱い液体が彼の中を満たしていく。

  もはや彼は声も何も出せず。ただただ震え、頭を振り。

  続く射精。剛直が、液体が腹の中で暴れまわり。…恍惚が。幸福が。彼の頭を支配する。

  そして彼はそこで意識を失った。

  [newpage]

  「…すげぇ夢見たな…」

  彼はベッドから体を起こし頭に手を乗せると首を振った。

  まさかユージーンと行為をする夢を見るとは。いや、まぁ嬉しいし気持ち良かった。

  夢だとは思えないぐらいに生々しかったし。

  彼はぼんやりとしながらベッドから起き上がり…廊下へ出る。

  賑やかで、穏やかだ。今日は非番。どうしようかと考えていると…

  曲がり角でユージーンと出会う。

  彼は顔を赤らめると敬礼を素早くした。

  「た、隊長!お、おはようございます!」

  「あぁ、おはよう。」

  他の兵士達と歩いていたユージーンはいつものように穏やかで、落ち着き払った笑顔を浮かべた。

  どき、と心臓が高鳴る。それを悟られぬよう、必死に隠して。通り過ぎていく。

  「体は大丈夫か?…今日はゆっくり休め。」

  すれ違いざま聞こえた言葉は、彼を労わるようなもので。

  「はっ、はい!」

  彼は裏返りそうな声で答えた。過ぎ去っていくユージーンの後姿を見送り…

  まぁ、夢なのだからユージーンには関係ないか。なんだか一方的な恋心過ぎて辛いものがある。

  …とりあえず顔を洗いに行くか。そう考えた彼はトイレへ向かう事にした。

  数分後。彼は鏡に映った自分の肩に…牙の痕がくっきりと刻まれている事を視認する事になる。

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