黄金の!シャチホコ部長

  ここは獣人たちが人間のように暮らす世界。

  「(はぁ...せっかくの週末なのに、知らない[[rb:獣人 > やつ]]同士の結婚式に連れてこられるとは。断る用事も無いから来たが、家でゆっくりしたかったなぁ。)」

  新米社員のイルカ獣人、土留 飛音 (どる ひおん)は、シャチ獣人の部長 金虎 渋城(ことら しぶき)に連れられ、金虎の娘の結婚式に渋々参加していた。

  「(娘の結婚が嬉しいからって、部下全員引き連れて…親バカにも程があるだろ!...まあ、あの嬉しそうな顔を見るに、悪気は無さそうなんだけど)」

  飛音は今の部長の部署に異動になって間もないため、金虎部長の人間関係に詳しくなかったのである。

  金虎「えー、皆様、本日は我が娘のためにお集まりいただきありがとうございます!娘は将来を誓い合った者と共に、新しい家族として、新しい生活を始めます。どうか、娘の門出に祝福を…」

  …部長の長ったらしいスピーチが始まった。非常に退屈だ。

  しかし、仕事場ではいつもいかつい顔の部長が、祝辞の際には「父」として心から優しい笑顔を振りまいている様子を見ると、どこか憎めなくなってしまうのであった。

  飛音「(とりあえず、適当にやり過ごして、とっとと帰るか……)」

  その後、乾杯やら、ウェディングケーキの入刀やらが終わり、新郎新婦のお色直しが始まった。

  飛音「(あれ、部長はどこに行ったんだ?)」

  披露宴の会場を見渡しても、さっきまでいたはずの部長の姿が見えない。新郎新婦がお色直しから戻ってきたので、彼らと話していた訳でもなさそうだ。

  「さて、これから新婦の父による、恒例の披露宴を始めます!」結婚式の司会を務める牛獣人が高らかに宣言する。

  会場の照明が一斉に消された後、壇上にスポットライトが当たった。

  そこに居たのは…えっ!?

  [uploadedimage:19723202]

  全身が金色の、鮫獣人の銅像...? が、壇上に立っていた。

  飛音「(なんだ、あの金ぴかの像は...? って、これは....!?)」

  飛音は気づいた。これはただの像ではない! よく見ると、呼吸による腹の動きが見える。

  飛音「(....部長!?)」

  そう、銅像の正体は、文字通り部長のリアルな銅像...いや、「金虎 渋城」本人だったのである!

  全身金色になっているが、あの顔と大きな尻尾は、確かにいつものシャチ部長だ。最初に司会が「新婦の父」と言っていたことからも、間違いないだろう。

  しかし、目の前に立っている部長は、飛音が今までに見たことの無い姿...顔や手の指、尻や尾鰭までも、全身くまなく金色に輝いており、全身が金属になっているかのようだった。

  あまりに衝撃的な光景に、飛音は空いた口が塞がらなかった。

  [newpage]

  金虎「ごっほん!えー、改めまして皆さん、本日は我が娘の結婚を祝福して頂きありがとう!お二人の、そしてこの会場の皆さんの幸せを祈って、黄金の舞を舞わせていただきます!」部長が挨拶をする。

  そして会場の照明が再び点けられると、金虎が全身金色の、赤褌一丁で立っている光景が浮かび上がった。

  壇上の床には一面に青いビニールシートが敷かれている。よく見ると、足元には金色の液体が入ったボウルと刷毛が置かれていた。部長はこの塗料を全身に塗りたくっているようだ。

  部長は大きな尻尾…正確には尾鰭を揺らしながら、動く度に金色に輝く体が照明に照らされて光る。

  金虎「それでは、華麗なるシャチの舞をお見せしましょう!」

  部長は逆立ちしてポーズを取った。その様子は、古城の鯱(しゃちほこ)のようだ。

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  そして逆立ちのまま一歩一歩進み、突然ぐぐっと勢いよく後転する。その勢いで元の直立姿勢に戻った部長は、扇子を広げてポーズを取った。 その後も次々とアクロバティックなポーズを決めていく部長。

  飛音「(いやいやいやいやいや!!何だこのカオスな空間は!?)」

  金虎の格好も勿論衝撃的だったが、何よりも飛音を驚かせたのは、会場の参列者が当たり前のようにそれを受け入れていることだった。部長の娘である新婦は、少し恥ずかしそうではあるものの、笑顔で父を見守っていた。新郎も婚約者のその笑顔につられたのか、微笑みを浮かべていた。

  他の出席者たちからも特に動揺した印象は受けない。それどころか、自分以外の部下たちはやや冷淡な目で部長を見ている。まるで「あー、また懲りずに同じネタをやってるよこいつ」と言わんばかりの…

  飛音が今まで生きてきた中で、こんなに奇妙な光景を目にしたのは初めてだった。だが、一番奇妙に感じたのは……飛音自身がその光景を、どこか、魅力的に感じていたということだった。

  部長はその後も様々なポーズを披露し続け、そのたびに周囲から大きな拍手が沸き起こった。

  そして最後に、白い布が敷かれたマットが用意された。

  「それでは、お二人の幸せを祈って魚拓を採りたいと思いますっ!」

  金虎はそう叫ぶと、全身金色のまま走り出し、マット目掛けてダイブした。

  そして起き上がり、彼の体の形に金色が付いた白い布を掲げて見せる。

  金色のシャチ…魚拓ならぬ、金拓だ。 周囲の獣人たちは、再び拍手喝采を送った。

  会場の拍手と共に、部長はそのまま舞台袖へと消えていった。

  その頃には、飛音は…無意識のうちに拍手をしていたのであった。何とも言えない爽快感とともに。

  [newpage]

  披露宴はその後順調に進行し、新郎新婦の華々しいブーケトスで無事に幕を閉じた。

  新郎新婦が退出し、出席者どうしが世間話をし始めた。

  他の社員たちの多くはすぐに会場を出て帰路につき始めたが、飛音はどこか後ろ髪…いや背鰭を引かれる思いであった。

  「(部長……、堅物だと思ってたのに、あんな一面もあったんだなぁ。)」

  飛音は無意識のうちに金虎部長を探し回っていた。

  少し大きな獣人(ヒト)だかりの中に、部長の後ろ姿を見つけた。

  尻尾が大きいので、姿を見つけるのはそう難しくはなかった。

  その部長は金色に輝き、赤褌一丁のままだが、半透明なビニール合羽で全身を覆っていた。両手は黒いゴム手袋で覆われていた。合羽の内側には金色の何かが所々に付着している。

  おそらく、全身に塗った塗料で会場や参加者の服を汚さないようにするためだろう。

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  部長は出席者たちと世間話をしていた。

  出席者A「いやー、渋城さん、今回の魚拓もお見事でしたよ!」

  出席者B「本当にお城のしゃちほこみたいに輝いてました、体を張ってますね!」

  金虎「はっはっはっ!ありがとう!いやなに、今日はめでたい日だからね。娘の晴れ舞台を盛大に飾ろうと思ったら、つい張り切り過ぎてしまったよ!」

  出席者C「というか、あなた毎回あんなパフォーマンスをやってるの?大胆ね!」

  金虎「ははっ、冷静になってくると、流石にちょっと恥ずかしいがな。」

  出席者D「まあ、本当はそこまでしなくても良いんでしょうけど、渋城さんらしいですよ!」

  部長は豪快に笑いながら、出席者たちと談話していた。どうやらこの「余興」は部長と親しい獣人(ニンゲン)たちにとっては恒例のイベントのようだ。

  「(いつもクソ真面目な部長が……あんな無邪気な顔で笑うなんて)」

  飛音の中で、今まで抱いていた部長のイメージが大きく崩れていくのを感じた。

  「(…そもそも部長と職場以外で会うのは初めてだし、今まで彼のほんの一面しか見たことが無かったのかもしれないが...。)」

  その後、出席者たちも次々と二次会や帰宅のため、会場を去っていく。

  周りが飛音と金虎のほぼ二匹(ふたり)だけになったところで、部長が話を切り出す。

  金虎「土留君、今日は着いてきてくれてご苦労だった。私はこれからこの金粉を落としにシャワーを浴びに行くのだが……明日は休みだろう、君も一緒にどうだ?」

  飛音「……え?いや、僕は……」

  部長の突拍子もない提案に、一瞬戸惑う飛音。

  しかし、飛音の中には既にある感情が芽生えていたのだった。

  飛音は無言で頷いた。

  ...金虎は、飛音の陰で、ニヤリと笑っていた。

  飛音「(……こんな格好のまま屋外を歩いても大丈夫なのかな……)」

  金虎は全身金色褌一丁の上に合羽を着た異様な姿のまま、飛音を連れて会場を後にした。

  飛音「娘さんに挨拶には行かなくて大丈夫なんですか?」

  金虎「あの子になら言うべきことは全て言った。新しい門出を邪魔する気はないね。…少し寂しいが、そこから新たな出会いが始まるってもんだろ?…土留君、私の黄金の肉体に見とれているね?(小声)」

  飛音「……っ!いっ……いえ、その…」

  図星だった。流れで付いてきた意図を見透かされていた。

  金虎「安心しな、今夜は上下関係関係なく楽しもうじゃないか。素直に興味を示してくれた方が、こちらとしても嬉しいってもんよ!」

  飛音「はわわ....」

  飛音は心中を読まれていて恥ずかしいやら、こちらの意図を汲んでくれて助かったやら、複雑な気分だった。

  飛音「(…まあ、式場に最後まで残って、あれだけジロジロ見ていたら無理もないか。)」

  (…部長の金色踊りが気になる....。実は自分も、あの金シャチの姿になりたくもある...!!! ここは勇気をもって話しかけたいけど....!!!)

  …そんな思いが飛音の中で渦巻き、足が自然と動いていたのであった。

  [newpage]

  金虎「ふう、到着だ。」そこは、寂れたビジネスホテルの一室だった。

  飛音「(なるほど、ここのシャワーを使って金色を落とすつもりだったのか。)」

  部屋に入ると、床一面にビニールシートが広がっていた。ベッドの上にはビニールシートが二重に敷かれており、壁の低い位置や机、椅子も透明なビニール袋で包まれていた。

  金虎「よし、こいつに着替えてくれ。」部長はカバンから、飛音に赤い布を手渡してきた。

  飛音「なんですかこれは?」

  金虎「六尺褌だよ。尻尾が大きな獣人用のだ。スーツを汚さないように、服を脱いでこのビニール袋に入れてくれ。締め方が分からなければ、教えてやろうか?」

  褌を見たことはあっても締め方が分からなかった飛音は、部長の前でパンツを脱いで全裸になった。

  金虎「ほれ、ここで縛って、ここを結んで...、ここの布は股間に通すんじゃ。あとは尻尾を布の隙間から出せば完成だ。」

  飛音「(はぁ…この下着、ゴムが無くて腰回りに開放感がある…なのに股間が締め付けられてムズムズする....。 そして布が薄いからか、凄くスースーする…。 無礼講の場とは言え、部長に全裸を見られたのは恥ずかしい…w)」

  飛音が褌一丁になると、金虎は全身金色の塗料が付着した合羽とゴム手袋を脱ぎ始めた。その下はやはり褌一丁だ。

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  飛音「すごい…」

  間近で見ると、部長の金色に染められた腕と胸の筋肉と豊満な腹、そして肉体に食い込む赤い褌のコントラストがとても綺麗で、飛音は思わず見入ってしまった。

  部長は床のビニールシートに足を踏み入れ、荷物の袋からプラスチックの洗面器を取り出した。瓶に入った粘り気のある液体と黄土色の粉末を入れ、刷毛で混ぜている。

  飛音「これが塗料なのか?この金色の粉末が…」

  金虎「これが身体に塗っている金粉だ。もちろん本物の純金ではなく、真鍮の粉だ。本物の金は高すぎて使えないってーの。体に塗りやすいように、油に混ぜているんだ。いつもはサラダ油なんだが、長時間塗ると臭くなってくるので、今回はベビーオイルを使っているぞ」

  飛音「へぇ…」

  金虎「この金粉は基本的に油だから時間がたっても乾かない。絵の具のようにひび割れてくる心配はないが、触ると触ったものまで金に染まってしまうのでな。繊維に付くと絶対にきれいには落ちない。特に会場やホテルは汚すと弁償もありえるから、入念に防護しているぞ。この褌は適当な布で作った使い捨てのだから、汚れても問題ないが。」

  部長が脱ぎ捨てたビニール合羽を見ると、内側に金粉がすごくついていた。

  …なるほど、このビニールシートなどはそのためか。

  金虎「それでは早速...まずは君の身体に金粉を塗らせてもらおうか。いったん塗ると、触れれたものがすべて金色になってしまうから注意しろよっ。」

  飛音「はいっ...」妙に緊張した声で答える。

  飛音はビニールシートの中央に立ち、直立の姿勢になる。

  金虎はそっと飛音の胸に刷毛を這わせる。まずは、胸骨の辺りから下腹部にかけて一往復。

  飛音「(うぉ……っ。)」金粉オイルの生暖かい感触を感じる。

  金虎「どんどん塗っていくぞ。」

  海獣系獣人の中でも海豚族に特有の、健康的な薄桃色をした乳首まで、容赦なく金色に塗りつぶされていく。

  金虎「なかなかいい身体してるじゃないか、土留君。金粉の塗り甲斐がありそうだ。」

  飛音「そ、そうですか……?」

  金虎は飛音の身体を優しく撫でまわす。その度、金粉が肌に塗りこまれる。

  胴体があらかた塗られたら、金虎は飛音の背後に回り、刷毛で背中全体を優しく撫でる。

  飛音「ひぅっ……!」くすぐったいような気持ちいいような、なんともいえない感覚に思わず声を漏らしてしまう。背中や腹部はまだしも、尾骶骨付近はくすぐったくて仕方がない! しかし、金虎に尻尾をがっしりと掴まれており、身動きが取れないのでじっと我慢するしかなかった。

  金虎「細かいところも塗り残しが無いように塗ってやるぞ。」

  思わず体をよじる飛音。

  最後に、金虎は尻尾の付け根と腿に刷毛を這わせる。

  飛音「ふわぁっっ!!」飛音はそのくすぐったさに思わず前屈みになるが、皮肉にもその体勢により、尻の割れ目にまで金粉がしっかり塗られてしまう結果となった。

  こうして、飛音は首から下は全身金粉まみれの、黄金イルカ獣人にされてしまった。

  [newpage]

  金虎「ほら、鏡の前に立ってみろ、どうだこの姿は。」

  見慣れた自分の肌は、今は無機質な金属光沢に染められており、地肌の色は全く見えない。

  飛音「(まるでSF映画のロボットみたいだ...全裸なのに全裸じゃないような不思議な感覚……これが今の自分……??)」

  自分が体を動かすと、鏡の前の黄金イルカも同じ動きをする。

  当たり前のことだが、金色の肌に触れると、それが確かに自分の体ということを実感する。

  背中や腕を触ると、金粉オイルのぬるぬるした感触。生暖かくて少し気持ち悪いけど...適度な滑り具合が気持ちいい。その視覚的、触覚的な非日常感に、飛音は興奮し始めていた。

  飛音「はぁっ....これが...金粉...。。。」

  金虎「おや、気持ちよくなってきたか?」

  金虎はニヤニヤしながら、飛音の脇腹を触り始めた。

  飛音「ひやっ!い...いきなりはやめてくださいよ!?」

  さらに、金虎は飛音の背中を優しく撫でるように触る。

  飛音「...はぁ...これ..マッサージみたいで...なんか...気持ちいいです...」

  金虎「うむ、この”ぬるぬめ”した感覚、一度知ったら癖になるんだよなっ。」

  全身を揉まれ、飛音は息が荒くなり、火照ってくる。

  金粉を全身に塗られると、体のラインがくっきり浮かび上がる。

  そのため、金色にコーティングされた乳首の突起が目立つのだ。

  金虎「…おやおや、ここにボタンみたいなものがあるなぁ、ぽちっとな!」

  わざとらしく話しかけ、飛音の金色の乳首をつまみ上げる。

  飛音「ああんっ!」一番弱い所を不意打ちで触られてしまい、悶えてしまう。

  その反応を楽しんでいるのか、さらにコリコリと触り続ける。

  飛音「……うぅ……勘弁してくださいよ……。」

  部長の思わぬいたずらに、困惑するしかない飛音。だがなぜか悪い気分ではなかった。

  飛音「んぅ……っ!こちょばゆい……!」

  金粉オイルでぬるぬるになった手で触られると、その刺激が今まで感じたことのない快感となって脳に伝わってくる。そして、その快楽とともに、徐々に興奮が高まってくるのを感じるのだった。

  飛音「あぁっ……!そこは……!!」

  金虎「ぐへへへっ、こっちも興奮してきたぜっ!」

  金虎は獲物を見つけた野生のシャチのように、飛音に襲い掛かる。

  飛音「うわああっ!」

  飛音はビニールシートが敷かれたベッドに押し倒されてしまった。

  金虎「はぁはあっ、我慢できなくなってきてしまったぜ....!」

  部長は金粉まみれの飛音に肌を重ね、すり合い始めた。

  飛音「ひゃっ~!!(ああ~~~~♡)」

  金粉オイルでぬるぬるになった体と、部長のつるぷに肌が融合して、絶妙な刺激が与えられる。

  その刺激が今まで感じたことのない快感となって脳に伝わっていくのだった。

  金虎「(はぁ、流石にヒートアップしちまったかもしれねぇ...金粉を塗ってると汗腺が塞がれて汗をかきにくくなるから、カラダに熱がこもっちまうんだ...)」

  金虎の体の表面には、大粒の汗が浮き出ていた。垂れ出した汗は照明を反射し、怪しげに光っている。汗が潤滑油となり、さらに飛音の興奮を助長させる結果になっていた。

  飛音「(ひうっ、こうなったらどうにでもなれ~~~~~!!!!)」

  二人の理性が溶けていく。

  金虎「そういえば、顔がまだ金色じゃなかったな、それ~~~!!!」

  金虎は洗面器の中に残っていた金粉オイルを、飛音の顔面に垂らした。

  飛音「うわああああっ!(何も見えない!!!、そして苦い...)」

  飛音は顔はおろか、口内や眼球まで金色に染められてしまった。

  金虎「これで全部染まったな、しばらく何も見えなくなるが...見えない方がより興奮するんだぜ?」

  金虎は飛音の体中を撫でる。

  飛音「ひうっ!?!?」

  ...視覚を奪われたことで、他の五感...特に触覚が、敏感になるのだ。

  まるで、全身が性感帯になったようだ...……

  金虎は容赦なく飛音の金粉まみれの全身を揉みまくる。

  金虎「ほ~ら……どうだぁ?」

  飛音「あっ、ああっ!……んん~~~っ!!!、あひっ!ああああっ~~~~!!」

  金虎の指先が再び乳首に触れた瞬間、飛音はまるで全身に電流が直撃したかのように身体がビクンとなり、気絶してしまった。

  金虎「...あぁ...興奮しすぎて少しやりすぎてしまったか....」

  金虎はヒートアップしてしまったことを詫びつつ、金粉や汗まみれでぶっ倒れてしまった飛音を気遣っていた。

  外見からは伺えないが、金粉の下の顔は多分お互い真っ赤だろう。

  [newpage]

  飛音「...びっくりしましたよ...部長にそんな一面があったなんて」

  金虎と飛音は褌を外して全裸になり、浴室で金粉を落とし合っていた。

  金虎「はははっ、すまんすまん。でも、楽しかっただろ?」

  飛音「ええ……まぁ……。」

  金粉オイルは水滴を弾くので、熱いシャワーと泡立てたボディーソープできっちり落とす必要があるのだ。

  ちゃんと洗わないと、毛穴が詰まって痒くなったり、カラダが金属臭くなったり、毛穴に入り込んだ金粉が汗として靴下や肌着に付いてしまうことがある。そのため、適切に後処理をする必要があるのだ。

  特に臍、耳の裏、手足の爪などは盲点になりやすいのである...と、金虎が教えてくれた。

  排水口に流れ落ちていく金粉を見ていると、飛音は

  『…改めて振り返ると、とんでもないことをしたのだなー』...という恥ずかしさが襲ってきた。

  飛音「...これ、正直またやりたいですけど.....一人だと中々できないですよね....。下準備も後片付けも大変だし」

  金虎「安心しな、『パートナー』を探していたのは、こっちも同じだ、言わなくてもわかっているぞ。」

  飛音「////。。。。」

  恥ずかしさのあまり部長から目を逸らしてしまった飛音をからかうように、金虎が声をかける。

  …金虎は、時に会社の命運を担いかねない重要な仕事を任される程の人物であり、妻子持ちの既婚者である。

  そのため、金虎としてはもっと真の自分をオープンにしたいのだが、身分のある[[rb:獣人 > ニンゲン]]として迂闊な行動はしにくくなってしまうものだ。

  だから、余興によるバカ騒ぎ…ということにしておいて、口が固そうな、女縁も無さそうな俺を選んだのかもしれないな…(まあ、知らんけど。)

  …と、飛音が勝手な推察をしていると、金虎が再び話しかけてきた。

  金虎「もし気に入ってくれたなら、今度の飲み会で一緒に金粉踊りをやらねぇか? ...終わったら、また触ってとことん興奮させてやるからなっ!(ニヤリ)」

  飛音「え...あの...いいんですか!?」

  金虎「ふふっ、もちろんさ。その時だけは、上司と部下とかいう立場なんて忘れてよっ。」

  飛音は確かに馬鹿馬鹿しいが、滑稽なポーズを取り、皆が笑顔になるのなら悪くはない、と思ってしまったのだ。

  こうして飛音は、流れのままに新たな世界を知ってしまったのであった。

  一応、周囲から聞かれたら、上司に気に入られるための打算…と言い訳しようと考えている。

  …決して、上司に性癖を植え付けられてしまったとは言えないのだ…!(恥ずかしい)

  今年の年末には、どこかの会社の忘年会で、金粉まみれの、一対の鯱(しゃちほこ)が並ぶのかもしれない。

  おしまい