アオフVSキメラ

  アオフは錬金術師組合から戻って直ぐにデミリッチがいる事務所に行き

  「よ!

  錬金術師組合から帰ってきたぜ、デミリッチ」

  「そうかい」

  「そんで今度やる試合を決めた。

  合成屍兵器、キメラとの特別試合の方だ」

  「そうかい、手続きはしておくよ」

  「頼むぜ、デミリッチ」

  アオフは事務所を出て宿に戻る為に夜の街を歩いていると

  「おい!」

  と後ろから声をかけられたので振り向くと 其処にはアオフを睨みつけてくるゴウキ、ミーニャ、メリアと呆れ顔になって居るエレと私の試合でボロボロになって至る所に絆創膏と包帯を巻いて居るリザが居た

  「なんの用だ?

  こっちとらもう宿に帰って寝たいんだよ」

  「お前、俺達の試合蹴ったのか?」

  「あぁ、其の事か。

  そうだよ、私はお前達との試合を蹴った」

  「うんだと!」

  「だって、お前等弱いじゃん。

  だからハンデ付きの五対一でも勝負は見えてるし」

  「なめやがって!

  だったら今すぐに試合をしろ!」

  アオフは頭を掻いてから

  「良いぜ就寝前の運動がてらに相手してやるよ」

  構えを取る

  「そうこなくっちゃな!

  だが此処でやると自警団が来て面倒だから場所を変えようぜ」

  「其れについては賛成だ。

  お前達も私も自警団に捕まると面倒な事になるからな」

  「なら付いて来いよ」

  とゴウキが先導して裏路地の方に歩いて行くと少し広めのスペースが有る場所に付く 其処でゴウキは構える。

  その後ろでミーニャ、メリアは待機してエレとリザは見学するのかかなり離れて居いた。

  アオフは

  「もう寝たいからミーニャとメリアを含めて三対一で相手をしてやるよ」

  「舐めやがって! 後悔させてやる!

  ミーニャ!メリア!」

  「随分ニャー達を嘗めているにゃ!」

  「覚悟しなさい!アオフ」

  ミーニャとメリアも前に出て二人が構えて合図も無しで殴り合いが始まった。

  [newpage]

  「おい、三対一にも関わらず私を一撃も殴れずに潰れるとか弱すぎるだろ」

  「あ、あぅう」

  「うぐぅうう」

  「にゃ、にゃぁ~」

  三人はボロボロの状態で倒れ伏して居る。

  ミーニャは頭から樽に突っ込んで居るし、メリアは壁に叩きつけられて気絶して居る。

  ゴウキはアオフに片手で首を掴まれて持ち上げられて居た。

  「まぁ寝る前の運動位にはなったな」

  アオフはゴウキを放り投げて

  「そんでエレとリザは如何するつもりだ。

  やるか?

  「いや、遠慮しておく」

  「私も遠慮しとくよ」

  とエレとリザはゴウキ達三人を抱えて帰って行く。

  アオフはそれを見てから宿に帰り就寝した。

  [newpage]

  翌日、デミリッチの手腕で今日の試合スケジュールのメインにアオフとキメラの試合が組まれていた。

  アオフは試合が来るまで控え室で筋トレで身体をゆっくりだが温めて居て、控え室にスタッフが来て

  「アオフさん、試合の時間です」

  「あぁ、分かった」

  アオフは控え室を出ての前で待機していると

  「其れでは本日のメイン試合です! まずは赤コーナー!

  当、合法地下闘技場では知らない者はいない!

  その身に宿す戦闘技術は当闘技場でもトップクラス! 青毛の狂狼!アオフ!」

  とアナウンスが紹介と共に入場して行きリングインする。

  「続きまして青コーナー、錬金術師組合が作りだした、狂気の屍兵器のキメラ!」

  アオフの反対の花道からアオフが昨日見たキメラが来た。

  両手首にはかなり重たそうな手錠が付いており、首輪も着いて居る。

  その後ろには白衣を来た錬金術師組合の人間が付いて居て キメラがリングインすると、錬金術師組合の人間が手錠と首輪を外す。

  アオフは首を回して待つ。

  そうすると

  「其れでは両選手!

  中央に!」

  と審判が叫たのでアオフとキメラはリングの中央に向かって歩いて行く。

  「それでは試合を始める前にルールを説明致します!

  一ラウンド三分のインターバルは一分、ラウンド数は無限のフリーノックダウン方式で行います!

  両者其れで構いませんか?」

  「私はそれでいい」

  アオフは答えてキメラは

  [コク]

  頷く審判はそれを見てから

  「其れではレディ⋯ファイト!」

  と試合開始の合図と共にアオフはキメラに向かい合った。

  先に動いたのはアオフでジャブを繰り出すがキメラに防がれる。

  お返しばかりにキメラもジャブを繰り出だしてアオフは防ぐ。

  暫くしてジャブの応酬が繰り広げられて第一ラウンドが終了して第二ラウンドもジャブの応酬が続く。

  試合が動いたのは 第五ラウンド目だった。

  アオフがキメラの防御の僅かな隙間を作って其処にボディフック、アッパーカットのコンビネーションを決めてキメラを少しだけ後退する。

  アオフは追撃で攻撃を繰りだそうとするが無意識に狼の亜人の耳から錬金術師組合の会話を拾う

  「どうだ?

  アオフの動きをパターン化出来たか?」

  「はい、パターン化に成功しました」

  「よし!

  今すぐに行動させろ!」

  「了解しました」

  と聞こえたがアオフは其のまま追撃のストレートを繰り出す。

  キメラは首を仰け反らして回避するがアオフが追い打ちでフックを繰り出すとキメラはガードされてキメラの反撃で右フックを繰り出すがアオフはバックステップで躱すが、読んで居たのか躱した先に左ストレートが飛んできてアオフはガードをするがノックバックされる。

  更にキメラは追撃のラッシュを繰り出して来た

  アオフは回避するも回避される度に回避する場所に合わせて攻撃が飛んでくる。

  其れでもアオフはガードを固めてパーリング弾いて反撃を繰り出すが

  キメラはいとも簡単にアオフの攻撃を躱す防がれる

  (チッ、攻撃もパターン化されてやがる。

  其れに⋯)

  キメラの動きに過去に戦ったことがある拳姫の動きが幾つか混じって居る。

  アオフは思わず再度、狼の亜人の耳で錬金術師組合の研究者の会話を盗み聞きする

  「追い詰めていますね」

  「当然だアオフの動きをパターン化して更に有望な拳姫の動きを幾つか混ぜたからな」

  「アオフが負けるのも時間の問題ですね。

  もしキメラが勝ったらこの町でキメラに勝てる奴は居なくなりますね」

  「あぁ、そうだな」

  (なるほどな)

  聞き耳に立てる事に意識を割いて居た為

  (あ!やべ!)

  キメラのボディフックの対処に間に合わず

  「ぐふ!」

  アオフは右ボディフックをまともに食らって一瞬体が膠着して今度は左フックをアオフはまともに食らってうつ伏せでリングに倒れる。

  「ダウン!」

  審判がカウントを始めると

  「はいはい、成程ねトリックは大体分かった」

  アオフはカウント9になった所で立ち上がり首を動かして解して

  「さて、反撃開始だ」

  とアオフは構えて

  「ファイト!」

  レフェリーが試合再開の合図をした瞬間、アオフはキメラに駆け寄りジャブを放つがキメラはガードして 今度はキメラが右ストレート繰り出す。

  アオフに直撃するコースだがアオフは当たる瞬間を合わせながら首を捻って直撃コースからずらして頬をパンチグローブが掠りながらも回避してアオフは右フックを繰り出してキメラの頬に直撃させてキメラを後退させる。

  キメラは踏みとどまりアオフに攻撃を繰り出すが

  「⋯⋯!!」

  アオフはキメラの攻撃を全て躱した上にカウンターパンチを繰り出してキメラは更に後ろに下がる。

  此れには錬金術師組合の研究者達は慌てふためく

  キメラのストレートを躱すと同時に一回転して身体全体を使ったオーバーブローがキメラの顔面に叩き込んだ

  叩き込まれたキメラは巨体が半回転しながら宙に浮き、うつ伏せでリングに倒れる。

  「だ、ダウン! キメラダウン!」

  レフェリーがカウントを始める。

  アオフは錬金術師組合達に近いニュートラルコーナーに行く

  錬金術師組合達は

  「今すぐ原因を調べろ!」

  「わ、分かりました」

  と慌てて原因を調べる。

  アオフは

  「随分、慌てて居るなら」

  アオフがそう言うと

  「な、何故だ!?

  貴様の動きはパターン化したはずなのになぜ、パターン化されていない動きが出来る!」

  「あぁ其れか

  簡単な事だパターン化した動きや誰かのマネの動きを合わせただけさ」

  「な、何だと!?」

  「いくら私のパターン化や有望な拳姫の動きを真似しても所詮は虚ろな動きだ。

  だからに簡単に読めるし、駆け引きなんて出来る訳がない」

  とアオフは研究者と会話して居るとカウント9で止まりアオフはキメラの方を見るとちゃんとキメラは立って居たのでアオフはニュートラルコーナーからリング中央に向かい、レフェリーが

  「ファイト!」

  と再開の合図が出されて再開される。

  試合の流れはアオフが握って居る。

  キメラのの動きを把握したアオフには避ける事は造作もない。

  キメラは攻撃するがアオフはボクサーのステップで躱す。

  そしてカウンターパンチがキメラの顔面に直撃して其れを皮切りにアオフの攻撃が連続でキメラに叩き込まれる。

  そんな事をして居る内に

  [カァ~ン]

  と第五ラウンド終了のゴングが鳴り響き、第五ラウンドが終了した。

  アオフとキメラは其々ニュートラルコーナーに戻って、アオフは合法地下地下闘技場のスタッフからタオルで汗を拭きなどのアフタケアをされて、キメラの方は研究員はリプログラミングをしているのかタイプライターで何かを打ち込んで居た。

  そしてインターバルも終わり、お互いリング中央に歩いて行き、レフェリーが

  「ファイト!」

  と合図をする。

  キメラは攻めるが

  「まぁ動きは大分よくなって居るけど⋯」

  キメラのストレートをタッキングで避けた後にキメラの視界から外れる様にジクザクに動きをしてキメラの死角に入り、アッパーカットから始まってキメラの顔に面白いようにパンチが叩き込まれる。

  キメラはただで殴られるだけではなく反撃をするがアオフはキメラのパンチが何処に来るのか分かっている様に躱してお返しにカウンターパンチをキメラの顔面に叩き込みキメラがストレートを繰りだした瞬間、第五ラウンドの一回転して身体全体を使ったオーバーブローをもう一度繰り出してキメラの顔のど真ん中に叩き込んでキメラをダウンさせる。

  キメラはカウント9で立ち上がったが挙動不審な動きをしたが直ぐに元に戻り直ぐに試合が再開された。

  キメラはまた同じように突撃して来てアオフは慣れた手つきでキメラの攻撃を躱してカウンターパンチを繰り出す。

  キメラはまた同じ様にアオフはカウンターパンチを食らわすとキメラが挙動不審の動きになって来てアオフ自身も飽きて来たので、アオフはトドメを刺す為に一歩前に踏み出した。

  其れを合わせてキメラを攻撃を仕掛けて来た。

  攻撃の軌道はボディストレートでアオフは其れを右手でガードして反撃の体制に入った瞬間ボディストレートの軌道が一瞬で顔面に変わって

  「なぁ!?」

  アオフは驚いてガードが間に合わずに

  「ぐふ!」

  お返しと言わんばかりかキメラのストレートがアオフの顔面に直撃して鼻から血が噴き出す。

  アオフこの瞬間一瞬意識が途切れて立つことも出来ずに床にうつ伏せで倒れて、レフェリーが

  「ダウン」

  とアオフがダウンしてカウントを数える。

  アオフはカウント3で何とか意識を戻して

  (な、何だあのパンチの軌道!?

  あれも何処かの拳姫の技か?)

  と考えながらまた研究員の会話を盗み聞きする。

  「お、おいお前、今の動きする様に指示出したのか?」

  「い、いえあんな動きもあんな技を繰り出す拳姫なんて知りませよ!」

  「だ、だよな」

  研究員は戸惑っていた。

  其れを聞いたアオフは

  「ハ、ははははは!」

  と笑い出して

  「あぁ、面白くなって来た!」

  とアオフは言いながらカウント9で立ち上がり

  「完璧な動きよりそっちの不完全な動きの方が面白い!」