決着

  「良いね。

  血が滾って来る」

  アオフは嬉しそうに言いながら立ち上がり構える

  そして

  「ファイト」

  試合が再開されるがアオフはギアが入ったのか

  先程とは比べ物にならない速さでカエデに迫り、拳を放つ。

  ギアが入って居る為かさっきよりも速く鋭い一撃が

  [バーン!!ズバン!!ゴッ!!ズゴッ!!]

  「おうッ!!おえッ!!ぐえッ!!ぐッ...!!」

  とカエデをサンドバッグのように滅多打ちにし、カエデは殴られる度に血反吐を吐き アオフが拳を放つ度にその衝撃でコーナーポストに叩きつけられる。

  カエデも本能的にヤバいと感じてガードや反撃をするが アオフはカエデの必死のガードは関係なく拳を叩き込んでガードを貫き通して、カエデのなけなしの反撃はアオフを怯ませる事も出来ずに、狂犬の様に暴走したアオフはただひたすらにカエデを殴り続ける。

  レフェリーは思わず

  「ストップ!ストップ!」

  と叫びながら羽交い締めでアオフをカエデから引き離そうとするが

  「ーーー!!!」

  アオフはレフェリーの羽交い締めを力任せに振りほどきカエデを殴り続ける。

  レフェリーは急いでリングから降りてバケツに水と氷を入れてリングに戻るとレフェリーはバケツを大きく振り被って中に入って居る氷水をアオフ目掛けてぶっ掛ける。

  ぶっ掛けられたアオフは氷水の冷たさに急に正気に戻ったのか、殴るを辞めてカエデの方を見る。

  カエデの顔は原型をとどめて居なくパンパンに腫れていてお腹にはボクシンググローブの跡がハッキリと残る位に変色して居た

  アオフは

  「やべ……やり過ぎた……」

  と呟き、頭を抱えて

  「と、取り敢えず治療するから⋯」

  と言ってカエデを抱えて逃げる様にリングから降りて店を飛び出して行った。

  そして、アオフが使っている宿のベッドに楓を寝かすと アオフは自分が使っている救急箱を薬や包帯を使ってカエデを応急処置をする。

  ~応急処置中~

  アオフはカエデの応急処置を終えて

  「少しやり過ぎたな」

  と呟きながら体の力を抜かして座り込む。

  すると

  「見つけた!!」

  宿の窓から何がか入って来て

  「な、な、何だ!?」

  アオフは入って来た何かを見る。

  入って来たのは妖精族の

  「えっと確かカエデの横に居たピナだったか?」

  「そうよ。

  其れよりもカエデにあんなに殴った上に誘拐するなんて、アンタ最低ね!」

  「いや⋯た、確かにやり過ぎたからお詫びに応急処置はしたけど⋯」

  「応急処置? アンタが?」

  ピナはアオフを訝しげな目で見る。

  「何だよその目は!

  皆、私の事を青毛の狂狼て言うけど私だって大怪我をするから応急処置位は出来るぞ!」

  「ふーん。

  まぁ確かにしっかりと応急処置はされてるみたいね」

  「だろ。

  兎に角そのカエデだっけ?

  そいつが完治するまで此処を使っておけ代金は私持ちで良いから」

  と言いながらお金が入って居る袋を机に置く

  「良いの?」

  「ああ、別に構わない。

  酔った勢いでボコボコに殴ったのは私だしな」

  「そう⋯じゃあお言葉に甘えて使わせて貰うわ」

  「そんじゃあ行きて居ればいつか会えれるからその時に再戦をしよう」

  と宿に出て

  「流石にやり過ぎたからこの町には居られないな⋯ 次は何処に行こうか?」

  と呟きながら夜の町を歩いて行った。