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―――新幹線内―――
ただの旅行だ。
仕事に疲れた毎日の、ちょっとした息抜きだ。
煩わしい人間関係から離れて、知らない場所でゆっくりして、美味しい物を食べて、
そしてまた仕事に戻る、クソが。
新幹線の窓の流れる緑を眺めながら、そんな事を考えていた。
冷房の効いた静かな車内、広々快適……とはいかない。
窓際の席は取ったがシートは二列、隣には紺のスーツをカッチリ着た、サラリーマンらしき犬獣人が高そうなノーパソのキーボードを叩きながら、自分の二回りくらい太い、
スーツでラッピングされた腕の筋肉を割り込ませている。
カチカチカチカチとタイピングの耳障りな雑音が耳を掠める。
たまに不機嫌そうに濃い小麦色の耳をピクピク動かすのだが、俺にその耳があったらもう一時間近く動きっぱなしだろう。
書式が気に入らないのか?
俺はアンタの暑苦しそうなその図体が気に入らないよ、黒と白と小麦の毛むくじゃらで無駄に筋肉質で、そんなに地球温暖化に貢献したいのか?
そうじゃないなら今すぐバリカン持ってこいよ、その暑苦しい熱帯雨林をゴビ砂漠にしてやるから。
一人の快適な休暇を楽しみに来たのに、なんで獣人なんかが隣に座るんだ、本当ツイてねぇよ。
けど、それも目的地までの辛抱だ。
わざわざ夏休み前のシーズンオフに有給取って、人気の無さそうな旅館探して、全てを忘れる時間を作ったんだ。
それだけは邪魔されたくない。
それだけは…………
―――旅館、受付―――
「誠に申し訳ありません、予約の手違いがあったらしく、三日間満室でして……お客様の部屋に致しましては、丁度同じ日程のお客様が既に宿泊していまして……」
神様なんて、居ない。
もういい、どうでもいい……
他にどこか泊まれる場所を聞こう。
頼むから一人でゆっくりさせてくれ、会話する気力すら無くなりそうだ……
仕方無く、どこか泊まれる所を聞こうとしたが、続けてフロントはこんなことを話し始めた。
「……なので、お客様さえ宜しければ、相部屋という形になるのですが、その際、宿泊費は半額とさせて頂きますので……」
…………相部屋?
―――客室302―――
良い宿だ、部屋を見て素直にそう思う。
間取りは……大体10畳くらいか?
青い絨毯の廊下を抜け『302』と書かれた防音加工のドアの先の襖を開ければ、畳の匂いが鼻を撫で、良い和室だと訴えている。
テレビも……詳しくは無いが、大きな薄型液晶、少なくとも家に置いてある奴の3倍くらいは大きい、映画でも見ると気持ちが良いだろう。
奥の四つの襖も解放されており、低めの椅子と丸いガラス張りのテーブルを挟み、そこから覗く青い海、歪む地平線と入道雲の鎮座する空、左手から伸びる沿岸の山々は
緑色の活気に彩られ、夏を感じさせてくれる。
見事な景観だ、何一つ文句は無いよ、唯一文句があるとすれば……
「おう、同室になった白井弦ってもんだ、初めましてだな! いやぁ宿代半額でいいから相部屋にしてくれって頼んだら、本当に聞いてくれてなぁ、ダメ元で言ってみたんだが、
本当に了承してくれるヤツがいるのぁラッキーだった! 三日間厄介かけるが、ヨロシクな!」
邪魔だ。
オレンジがかった黄色と黒のマダラの暑苦しい筋肉を、白いタンクトップに捻じ込んだ虎の大男が邪魔だ。
せっかくの鮮やかな夏の景観が見えない。
暑苦しい、獣臭い、虎臭い、コレが居るだけで室温が3度上がっているんじゃないか?
「えぇ、此方こそ、宜しく」
渇いた作り笑いと社交辞令、慣れたもんだよ、吐き気がする。
正直、宿泊代半額に釣られて了承した自分に泣けてくる、相部屋の話が出た矢先に、俺が到着したらしいが、相部屋の相手が獣人だということを考慮に入れてなかった、と言うより考えたくなかった。
「ん? お? お前さん……んん~?」
……なぜ顔を覗き込まれる、目元も口も歪ませて、アンタより酷い顔はしてないぞ。
「何か?」
「……いやぁ、人間てなぁ体細ぇなぁと思ってよ、そんなんで仕事できんのか?」
そう言って目の前のドでかい虎は、丸太かと思う程の太い腕を振り回し、俺の腕を掴むや胸を揉むわ……
これでも週に二回はジムのプールで鍛えている。
「これでも少し鍛えてますんで」
「鍛え方が足りねぇんじゃねーのけ? メシとかどうせ忙しくてインスタントで済ませてるタチなんじゃねぇのか?」
「……たまにインスタントですね」
「ダーメだダメだ、しっかり肉焼いて食え肉、男だろ? ヒョロ助はモテねぇぜ?」
「そうですね」
右手を泳がせながら、呆れ顔で毛の生えた筋肉が言う。
まずい、笑顔を維持する自信が無くなってきた。
「体が資本なら体力付けろや!! いざって時どぉすんだ? 男だろうが女だろうが、いつかは戦う時が来るもんだぜ?」
「少なくとも今はその時じゃないですね」
「あー、そりゃそうか違ぇねぇわ! タッハッハッハッハ!!」
コレ、うるさいな。
自分が失礼な事言っているって自覚無いのか? それとも趣味か?
「無っ愛想だなぁ! 普段とっつきにくくて、嫌われてんじゃねぇのか?」
失礼だな、普段でもうるさくて耳栓されてんじゃないのか?
「おっとすまねぇな、俺ぁ昼飯食いに行くからよ」
そりゃいい、無駄な二酸化炭素排出物が減る。
「じゃ、またな!」
大型猫科の毛玉獣人が暑苦しい笑顔と共に、襖と防音扉の先へ去って行った。
ようやく一人でくつろげる、そう思ったが、自分も昼は食べてない、気付くと腹の中を飢えが走り回っていた。
……仕方ない、自分も何か食べに行こう、地元の美味い物を食べ歩くのは今回の目的の一つだ。
――――――
……あれ、俺ってば。
「う、んむぅ、んむ……ふ……」
大きく湿った虎の口が自分の口を塞ぎ、ザラついた平べったい舌が中を獣臭い唾液で塗りたくる。
「んはぁ、良い顔すんじゃねぇかお前さん」
「るせ……んぶぅ!」
なんで俺、キスしてるんだっけ……
腰を抱き寄せられ、また口を塞がれる。
あぐらをかいた虎は下着も着けず雄の裸身を晒し、俺はその太股の上に股がり、オレンジがかった黄色が包む、
熱持った筋肉を虎の左側からしがみつくように抱き締めながら、舌を絡ませていた。
再び虎……白井さんの口が離れた頃に思い出した。
俺とコイツはしばらく抱き合ったままで、お互い喉が渇いたから、用意しておいた酒を一緒に飲んだんだ。
俺は1缶飲んだ、白井さんは3缶だが、飲み終わった頃には白井さんは、まぶたトロン。
明らかに酒が回った様子だったが、二人共同じレモンハイを飲んだハズだし、「酒はなかなか
強い」と言っている辺り、簡単に酔うとは……いや、そうだ、白井さんはもう一杯飲んでいる、風呂あがりに勝手に飲まれたヤツ。
『ホノルル』
オレンジやパイナップルジュース、シロップ等を多量のドライ・ジンと混ぜた、酸味と甘さが融け合いさっぱりした……
アルコール度数約35度の、強いヤツ。
自分も酒は強い方で、旅行に行く前に行きつけの店でボトルに特別に詰めてもらったヤツだ。
それを風呂上がりに一気飲み……無理もないと言えよう。
それで暑くて、脱いで、色々話した。
白井さんも俺も映画好きな事とか、今は現場監督と管理職の間みたいな仕事をしている事とか……どちらも男はイケるクチだって
事とか。
俺が何度か風俗に行った事がある事を話していたら「先に勃起したほうが負けな」って言い出して、のしかかって来た。
酒の勢いって怖いな。
お互い胸やら脚やら弄り合って……いつの間にか布団の上でこの有り様だ。
勝負? 勝ちだよ、お互い裸になり布団の上に腰を下ろして、俺は虎の胸揉みながら腹筋をなぞり、首周りを舐めてやってる内に決した。
その直後、俺は顔と腰を抱き寄せられ……虎が口内を犯し始めた頃には、自分の男根にも血液が送られていた。
「ん、俺の負けだよな」
ニヤケた白井さんの湿ったキスが、俺の首筋をなぞりながら胸の方へゆっくり降りていく。
「うっ、あぁそうだよ、飯でも奢ってくれるのか?」
「そりゃいいな! だったらよ」
「あぁ! なん……!?」
「次は先にイッた方が明日の飯オゴリな」
……ザラザラの舌が俺の左胸の突起に到達し、軽く舐め回されて、俺は声を上げた。
虎の大きな肩にしがみつきながら、身を反らしてしまう。
もう一舐めされ、首筋まで舌でなぞられたところで軽いキスをし、白井は柔らかい笑みを
浮かべながら、俺の眼を黄色い眼光で真っ直ぐ捉え。
「もっと鳴けよ、感じ出ねぇだろ?」
荒い吐息に混じり出てきた言葉が俺の首筋を撫でた。
これ、勝負……なんだよな? 俺けっこう敏感な所あるのに、このまま攻められ続けたら、負ける、なんだか……癪だ。
そう感じた俺は思い切って、虎の横のフサフサした毛をかき分け、黒ぶちがかった耳に自分の舌を這わせてみた。
「うひぃ! や、やめねぇかオイ、うへぇ!」
「なんだよ、もっと鳴けよ、感じ出ないだろ?」
俺は平気なのだが、耳、感じるのだろうか。
自然と笑っている自分に気付くと、それがまた自分でも嬉しく思えて、もっと喘がせてやろうと、また丸っこくてフサフサの耳に舌を入れながら、体重をかけてみる。
「うはぁ、も、もうよせってお前さ……んん!?」
簡単に押し倒せた、倒れてくれたのだろう、俺の事を抱き締める余裕があるのだから。
倒れたのを確認したら俺は、すかさず白井の首筋に舌を這わせ、分厚い左胸の突起までゆっくり進み、そして。
「オイ、よ、よして……」
「なんだよ、さっきアンタだってやったろ?」
「ぁ、がぁ! ああぁ!」
張った胸板の下、その周囲だけ白い体毛が薄くなっていた虎の乳首を舌で突き、唾液で濡らしながら回し、吸ってみる。
「ぁあ、よせ、気持ち良ぃ!」
「胸、感じるんだ?」
「う、うるせぇ、いいだろ」
もう一度吸い、口内で舐め回す。
「ふぁが! た、たまんねぇ……ああぁ!!」
俺は一度体を起こし、虎の右半身に騎乗するように、
虎の右足をまたぎ、左手で虎の右胸を下から寄せるように揉み、更に乳首も弄んでやると、
目の前の筋肉の山岳は身を反らせ、左右に卑らしく何度もよがる。
太い尻尾もその度にうごめき、俺の右足に当たった。
虎は大口を開け、自身の左胸に吸い付く俺の頭を抑え、快感を欲しながら喘ぎを漏らし、ガチガチに反り返った雄根はツユを垂らしながら、物欲しそうに天井を眺めていた。
そろそろ放っておいたら、可哀想だよな?
「ハァ、やめ、よせ!」
俺は少し体を起こし、右手で虎の割れた腹を撫で、根本をさすり……
「うっ、ぅおおぉ! おぉすげ、ぅああ!」
固い、熱持ってて、太い。
雄性の逞しさを右手で握ると同時に、更にツユを垂らし、それを利用し雁首の方まで、余す所無く扱きあげ、虎の右胸にも吸い付き、舐め荒らした。
「は、ハァ、ぁあ! あああ!お前さんの舌、たまんねぇ! もっと舐めてくれ!もっとチンポ扱いてくれええぇ!!」
舌が突起の上を這うごとにビクビクと虎の筋肉に快感が走り、その度に身は跳ね、
悦びの曲線を布団の上に描く。
感度、かなり高い方なんだろう、牙を食いしばってもヨダレが覗き、快感に酔ったような目で俺の顔と宙を交互に見てる。
屈強な雄が大口を開け悦楽に喘ぎ、乳首を舐め上げる度に淫らに身が跳ね、
逞しく隆起した胸と腹の筋肉は唾液に濡れヨガリ狂い、はち切れんばかりの太く逞しい雄根はドロドロの喘ぎに濡れている。
こんなに気持ち良さそうにしている相手を見るのは、嬉しい。
風俗の時の相手は、もっと控えめだった。
もっと肉欲に喘いで欲しい、最高に、
逞しい筋肉の内側を走る熱い肉欲を全て吐き出し、俺を汚して欲しい!
体を動かし、再び虎の左胸に吸い付き左手でもう片方の乳首を弄び。
「あぁ! がああああぁ!!」
右手で握ったはち切れそうな肉棒を更に昂らせる為に、圧力を強め激しく扱き上げ。
「す、すげえぇ! あああぁぁ!!」
もはや先走りでグチャグチャになった亀頭も、掌の中で揉みしだいてやる。
「ぁあ!ああ!ハァ、はっ、やべ、オイやべ!」
左手の指で突起を撫で回し、舌で突起を押しながら舐め倒し、右手のストロークは激しく、
早く、虎が腹と胸の筋肉をいくら捻ろうが止めずに続ける。
「だ、駄目だ! ダメだ! がああああぁ!!」
観念の叫びを上げながら、白井は俺の背中を強く抱き締めた。
顔を少し右に向けてみる。
広げられた股、太い雄根はビクビクと何度も大きく脈打ちながら、その度に白く濁った獣種を大量に吐き出し、高く宙で曲線を描きながら
俺の右手、背中、頬に降り注ぎ、汚した。
「フウ、フウゥ、うっ……」
悦楽に浸る白井の顔を見ると、白井も俺の顔を覗き込んでいた。
「けっこう、早いんだな、アンタ」
「う、うるせぇ」
量も多い、自分の何回分かわからない獣の種汁が、俺の汚れた部分と反り返った虎の雄根からドロリと滴る。
「すげぇ量」
すると俺の頬を汚したことに気付いたらしく、無骨で太い指で俺の頬が拭われる。
「悪ぃ、汚しちまった」
「平気だよ」
笑って、顔を拭った手を握る。
握り返される。
指が強く絡まる。
笑い合って、キスをする。
腕を腰に回され、密着する。
未だに固さを失わない精液で汚れた雄根が俺のブツと腹部を汚すが、気にしない。
「で、俺の勝ちだよな? 明日の飯、奢ってくれるよな?」
「あ? 何言ってんだお前さん」
「は? うグッ! ぁあ!」
俺の下……穴に、何かドロドロしたモノが塗られ、入り口から太い指が侵入してる。
「俺ぁ普段から一回じゃ落ち着かねぇんだ、こんなの負けた内に入んねぇよ」
なにその理屈? 雪合戦で痛く無かったら負けじゃない理論?
「ひ、卑怯だ……あぁ!あぐッ!」
中に侵入した白井の指が、肉壁を弄ってる、ゆっくり撫でながら、押し広げられる……!
「それにお前さん、後ろ使えるんだろ? 欲しくねぇか? ん?」
「し、知らな、ぁぐ!」
正直言えば、欲しかった。
なんせ俺だけ出して無いし、しばらく風俗もやってなかった。
大きさは白井には敵わないが、俺のブツも先走りを垂らしながら、ほとばしる肉欲からの解放を、虎の割れた腹筋と擦れるごとに訴えていた。
「ほら、二本目だ」
「うっ! あぁ……」
後ろの穴が更に押し広げられたようで、新たな痛みが走り、内部の異物感が増す。
「ぐぅ、ぁっ、あぁ!」
多量の精液にまみれた白井の太い指が、肉穴を広げ、内部を掻き回す度にクチュクチュと粘っこい音が漏れる。
痛みと圧迫感が和らぐまで俺は、その身をヨガらせながら白井に馬乗りのまましがみついていた。
「っ! ん! ぅあ!」
内部の指が前立腺の辺りに触れる度、艶のある声を漏らしてしまう。
圧迫感にも慣れ、痛みの引き具合に反比例し、胸の昂りは増大していた。
「なんだ、もう鳴いてくれないのか? ならよ……」
俺は両肩を掴まれ、体を起こされたと思うと白井の腰が動き、俺の蜜穴に……あれだけ出しても未だに固さを失わない、太く逞しい肉の槍が当てがわれた。
「お、オイ、やっ……」
「しっかり咥えこめよ」
【サンプル・終】
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