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【10】黒い拘束具って素敵だよね?赤もきっと良きだから今度買うわ。【R18】
あーぁ。・・やっちまったね。
「無責任な事は~」とか言いつつ、結局こうして相手の望みを叶えてしまう。
「頼ってくれているのだから」と大義名分を振りかざして、一時の満足感の為に応える。
とんだ偽善だ。
結果また「あんたの所為で!」とかって。本人、若しくはその周囲の人たちに[[rb:詰 > なじ]]られるんだ。
ウケる。
ちっとも進歩してないでやんの。
だがまぁ・・・やってしまった事はもう仕方が無い。
今は目の前の美味しそうなご馳走をどう調理するかだ。
現実逃避?・・うるせぇわ、ほっとけ。
ほんのり燻る焦燥を振り払って、脳内で突っ込んでくるイマジナリーな分身を切り捨てる。
だってそれどころじゃないもの。
期待して、すっかり出来上がっているらしい美青年が物欲しそうな態度でいらっしゃるんですよ?
これで何もしないヤツが居たら出てこいや。
ケツから突っ込んでアンアン言わせてやっからよ。
「・・アヤ?」
「はっ!あまりに美味しいシチュに意識が迷走してた!」
イカン、イカンと垂れてもいない涎を拭う。
「しちゅ・・?」と首を傾げる青年に「気にしないで」と告げた。
「ま、置いといてー。時にアド君。汗すごいけど大丈夫なん?体調悪い?」
「これは、ペンを壊さないように魔力を細く絞って使った所為で・・体調に問題は無い」
「ふーん・・顔赤いのは?」
「そ、それもだ」
「・・息が荒いのも?」
「勿論」
「・・へぇー。そうなんだぁー・・」
あからさまな棒読みに、青年の視線がちらりとこちらを向いた。
そこに指をちょいちょいと動かし「寄って来い」とジェスチャーで指示を出す。
青年は一瞬躊躇って、おずおずと顔を鏡に近づけた。
内緒話をするように口元に片手を当てると、青年も耳を近づけたのでそっと囁く。
「嘘つき♪」
「―っ!」
指摘されて、青年は益々顔を赤くする。
首から耳まで真っ赤だ。
羞恥に歪む目元を好ましく思いながら、こちらもニコリと口元だけで笑って見せる。
「ね、君を描くのも楽しそうだけど・・昨日はこっちの好きにしちゃったからさ。今日は君の要望をきいてあげようと思うんだけど・・」
「どうかな?」と小首を傾げてみせれば、期待外れだったのか青年は少し肩を落とした。
その様子に『あれ?ハズしたかな?』と思ったが、青年は気を取り直し居住まいを正すと、拳を口に当てて小さく「ん゛んっ!」と咳き込んでから、ぎこちなく言葉を紡ぐ。
「・・その。昨夜の、事は・・」
「うん?」
「あの・・素晴らしい、ひと時・・だった、から・・」
そこで言葉が止まって俯いてしまったので、今度はこちらから顔を寄せて、よく聞こえる様にと耳に手を当てる。
視線で優しく続きを促すと、青年ははくはくと口を開け閉めした後、ぎゅっと目を閉じながら小さく囁いた。
「また、あのような感じで、頼みたい・・」
「いいだろうか?」と結ばれた、縋るような言葉に背筋がぞくぞくと震える。
潤んだ瞳と視線を合わせた頼子は興奮を押し殺し「いいよ」と端的に答えた。
〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇
静かな室内に、はっはっと短く早い呼吸音が響く。
「んふっ♪素敵な格好だね」
「―っ!ふっ・・あ・・」
「ほーら。逃げちゃダメ」
「あうっ」
ぐいと引かれたリードの金具が、カチャりと音を立てる。
テーブルの上に置かれていた青年側の鏡は今は床に下ろされており、見える位置が低くなっていた。
前を大きく開いた長袖の白いシャツだけを身に着け、青年はその鏡の前に膝をついている。
肩幅より少し広げた状態で鏡の上枠を掴んでもらい、前腕の肘に近い位置でシャツの上からベルトを巻く・・
その端からは紐を括りつけ、こちら側に引き込んで鏡の裏で固定した。
更に、首にも幅の広いベルトを巻いてもらったのだが・・
僅かに震える指が自分の首を拘束して行くその様子は、ぞくぞくするほど背徳的だった。
白い肌に黒いベルトがまた良く似合っていて、そこから伸びるリードを手に頼子はほぅと溜息を吐いて言う。
「まだ何もしてないのに・・どうしたの?腰が引けてるよ?」
「もしかして、どこか痛い?」と訊ねるが、青年はふるふると首を振って否定。
すると頼子は今気付いたというふうに「ああ、そっか」と声を上げた。
「この[[rb:道 > ・]][[rb:具 > ・]]たちが気になる、かな?大丈夫。心配しないで・・」
「優しくしてあげる」と続いた言葉に、青年はぶるっと肩を震わせる。
「じゃあ、一つ一つ試していこうか。気に入るのがあると良いね?」
そう言って、まず手にしたのは昨日も使った定規。
それを見た青年の、立ち上がりかけた分身がぴくりと動く。
「ふふっ。もうこれがどんな風に使われるか・・知ってるもんねぇ・・」
そう言って、使い込まれたプラ製の定規の、やや丸くなった角でつーっと腹筋を撫で上げる。
「あっ!」と声を上げた後、くっと喉を鳴らして声を飲み込む青年に「声、押さえないで」と静かに告げ、もう片方の手でナイロン製の平筆を取った。
「昨日も言ったじゃない?君の声、とっても素敵だから・・いっぱい聞かせて?」
「ふぁっ、んっ!」
「そう上手・・良い子だね」
胸の先をさらりと撫でられて腰がびくりと跳ね、つられて分身も大きく揺れる。
と、ぐぐっとその質量が目に見えて増大した。
でも、今は胸を弄るのに夢中で気づかなかった体を装い、放って置く。
実際、胸先の肌質の違うトコロがぷつぷつと泡立ったように変化して、真ん中の突起がぷくりと盛り上がって来る様子は見ていて面白い。
今度はそこに、定規の端を下から引っ掛かるようにして押し上げる。
「ん、あっ!」と上がる声にぞくりとしながら、筆でもう片方の胸先を撫でる。
「あっ、ふぅ・・んっ」
「ふふ、良い反応・・少し、胸の刺激に慣れて来た、かな?」
「じゃあ、今度はこっち」と言って刷毛に持ち替え、ぶらりと垂れ下がる陰嚢を撫ぜた。
「ふやっ?!」と驚きの声を上げて、腰が反射的に逃げる。
「こーら」と注意しながらリードを強く引くと、青年の頬がべちっと鏡に押し当てられた。
「逃げちゃダメだってば。次やったらお仕置きだよ?ほら、腰はちゃんと反る・・あれ?」
「―っ!」
「ふぅん?胸だけで、もうこんなになっちゃったんだ・・」
青年の分身は、先程よりも硬さを増しており、指摘する声にビクンと反応して跳ね動いた。
青年は羞恥から声も出せないようだ。
唇を引き結び、ただただ視線を逸らすのみ・・
その様子が可愛らしく思えて、頼子はうっそりと微笑む。
「触って欲しそうだけど・・そこはもうちょっと我慢、ね?」
そう告げて、びくりと跳ねる剛直を放置。下の袋を優しく、優しく撫でる。
「どう?これ好き?」
「あっ、ひっ!ん・・く」
明確な返事が無かったため、定規をぐいと曲げて湾曲させ、手を放した反動で筋肉質な胸をバチンと打ち鳴らした。
「あ゛うっ!?」
「返事、ちゃんとしよ?」
「ねぇココ、触られるの・・どうかな?」と再度問うと、今度は「すき・・」と小さく返事が聞こえた。
「じゃあ、たくさんしてあげる」
にっこりと微笑んだ頼子は興奮の証明が溢れ零れて、足元の敷物にぽたぽたと染みを作るまで、たっぷり時間をかけてソコを愛で倒した。
互いの呼気から漂うアルコールの香りが、非現実的な感覚と興奮を加速させる。
艶めいた応酬は、まだ始まったばかり。
二人の色付いた夜は、もう暫く続く。
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