うちの子ロシュの脱出(?)ゲーム探検記憶

  ???「……………ン……う~ん…………へっ!?」

  とある部屋の中で突然響く子供が驚くような声。

  声を出した張本人はたった今、夢から覚めてまだこの状況を理解できていない様子である。

  その子の名前はロシュ。

  まだまだ子供のドラゴンのケモノっ子である。

  青い耳や尻尾、青白いでっぷりとしたお腹。そして頭部に突き出た2つのツノ、もし現代のヒトが見ていたら興奮する者も現れるだろう。流石にドラゴンではあるので身長は成人男性の平均を少し上回ったくらいとかなり大きい。そして、子供の例に漏れずかなりの甘いもの好きである。

  当の本人は少し寝ぼけてはいるものの、取り敢えず体を起こして、寝ていた前の出来事を思い出そうと試みる。

  ・・・・・・・・・・・。

  しかし、いくら考えても思い出すのは、昼間に家で何もせず、ダラダラとしている自分の姿である。[[rb:勿論 > もちろん]]、今[[rb:佇 > たたず]]んでいる部屋は、来たこともなければ見に覚えもない。

  ロシュ「…うぅ~~ん……」

  何が何だか、自分が置かれている状況に何一つ答えを導き出せない。

  すると真っ白い立方体の部屋に突然アナウンスが流れた。

  アナウンス「チャレンジャーが現れました。ゲームを開始致します。」

  ロシュ「…はへ?…げぇむ??」

  アナウンスの声は自分と同じような言葉を話しているが、ロシュは"げぇむ"なる言葉を聞いたことがない。

  ロシュ「そんなこといいからさぁ!それよりここから出してよぉ!」

  必死に声を張り上げるも、アナウンスはそれ以上何も話さない。どうやらのうのうと逃がす程甘くはないようだ。

  ロシュ「!?」

  すると目の前の部屋の壁に赤い輪っかが現れた。

  輪っかの内側は[[rb:所謂 > いわゆる]]ポータル的なものである。

  それと同時にアナウンスの声が流れる。

  アナウンス「それでは脱出ゲームを開始致します。参加者は運営側がランダムで選んでおります。ステージは7つ。参加者様は子供かつ初参加ということで、各ステージにおきまして"ギブアップ"を使用できます。使いますとステージのギミックを全て飛ばすことができますが、その代わり、そのステージにちなんだ罰ゲームを受けてもらいます。ただし連続した使用にはご注意を。

  "もし何回も使ってしまうと.....…?"

  ・・・ステージ7つ、全て突破致しましたらゲームクリア。元の世界に戻ることができます。

  また、仮に、ステージを進行不可となった場合は"リセット"を使用してそのステージを最初の状態から挑戦できるようになります。ただし不正防止の為、各ステージ一度ずつの使用となります。

  それでは、ご武運を。

  ………………

  おっと、言い忘れておりました。この空間では現実の法則が通用しませんので、ご安心を。

  説明は以上です。それでは。」

  ロシュ「…へぇ~、なんかよく分かんなかったけど、"りせっと"と"ぎぶあっぷ"だっけ?それだけあればいいよね!これから楽しそう!行こ行こ~」

  アナウンスの長ったらしい説明にはロシュの知らない言葉が多くあったが、なんとなくの雰囲気で察したらしい。さっきの拒否反応とは何だったのか。今はもうウキウキしてしまっている。

  一部、[[rb:不穏 > ふおん]]な言い回しには気づいていないのか、特に気にしていない。

  自分がここに居る理由、目的、それらが判明して[[rb:随分 > ずいぶん]]と落ち着きを取り戻せるのはそうだが、それでこの状況を楽しんでいるのは、流石子供と言うべきだろうか。

  アナウンスが終わってすぐ、赤い輪っかを通っていった……[newpage]

  ロシュ「えい……っと……、えっ!」

  輪っかを通り抜けたロシュ。驚くのも無理はない。

  ロシュ「わぁ~~!何ここ~!」

  まず目にしたモノは、全体的に赤みがかった、さっきよりも大きい部屋に浮かぶ、色とりどりの風船だった。

  子供は風船には目がないのは承知の事実だろう。[[rb:無論 > むろん]]ロシュも例外ではない。大小様々な風船を前に、キラキラと目を輝かせていた。自慢の尻尾を振り回すほどに。

  アナウンス「こちらは第1ステージ、"膨"の間です。

  参加者には今から部屋に浮かぶ風船を避けながら部屋の置くにある輪っかに到達してもらいます。輪っかに入り次第クリアとなり、"休"の間、ここに来る前の部屋に戻ることができます。」

  しかし、その期待はすぐに裏切られた。アナウンスによるルール説明ではなんと風船を触るどころか避けなければいけないらしい。今までの興奮を返してほしいものである。

  ロシュ「え~!ふーせん触れないのぉ!…何でよぉ…」

  自分の期待とは裏腹なゲーム内容に落胆するロシュ。

  本当は風船で遊びたいのだが、それを禁止されてしまったため無理はない………

  ………はずが、ロシュの好奇心はこれだけで止められなかった。そもそも子供に対して、目の前にあるこんなに大量の遊び道具の前で止まれと言う方が無理な話なのは当然のことである。

  ロシュ「ちょっとだけ触っても、バレない…よね…?」

  結局ゲーム開始直後、早速風船を触ってしまった。

  …ツンツン……

  ……………シーン

  ロシュ「…。なんだよ!なにも起きないzy(ボンッ)」

  ロシュ(……え!?)

  ロシュが文句を垂れようとしたその瞬間、その一瞬。

  なんと爆音と共にロシュのでっぷりとしたお腹が若干膨らんだのである。若干といっても、誰が見てもいきなり膨らんだのが分かるくらいには、膨らんでしまった。

  ロシュ「なにこれなにこれっ!!(ボンッ)……うわぁぁぁ!!!」

  続いてまた叫び声と共に響く爆音。自分のお腹が大きくなって驚きを抑えられなかったのだろう。動いた反動で別の風船にぶつかってしまった。

  風船に計2回触っただけでロシュのお腹は、バランスボールが一つ入ってしまうくらいに大きくなってしまった。

  [[rb:勿論 > もちろん]]ロシュの世界でもあり得ない現象である。始めての経験でパニックになってしまったロシュの頭には、ただただ不安と恐怖が[[rb:谺 > こだま]]していた。

  ロシュ「やだぁ(ボンッ)!やだよぉぉ!死に(ボンッ)…じにだぐないぃぃ!!」

  環境と身体、そのあまりの情報量に頭が追い付いていかず、次々と風船に当たってはお腹を[[rb:膨 > ふく]]らませるロシュ。もはや風船を触ることで大きくなったお腹で更に風船を触ると言う無限ループに[[rb:陥 > おちい]]ってしまっている。

  ロシュ「アアッ(ボンッ)、イヤアアア!」

  そんなこんなしている間にもお腹はどんどん大きくなり、もう丸と言った方が似合うくらいの身体。本人の感想を除けば一周回って可愛くなってきているのではないだろうか。

  何故かお腹の空気は口を開けても外に出ることはなく、とうとう身体全体が浮き始めてきた。すると、

  …プツンッ

  ロシュ「アアッ…………………。」

  遂に脳がショートしてしまった。

  風船を触り爆音を立ててお腹を大きくさせていったまま、空中にプカプカと浮かんだ可愛らしい様子で、ロシュの意識は闇の中へと消えていった…………

  ???「"リセット"」

  ……………………………………………

  ロシュ「ん………っ!いやあああっ!……スゥーー、……ハァーーッ、ハー、ハー。」

  あれから小一時間後。部屋の入り口で目を覚ましたロシュ。

  ロシュ「も、…戻ってる?」

  何故かは知らないが自分の身体が元に戻っていることに安堵した。

  あの状態では普通生きることなどできない。恐らくアナウンスでの"現実の法則が通用しない"とはあのことだったのだろう、などと頭を巡らせていた。この先にもあのような仕掛けが多々出てくるのだろうか、と思うと冷や汗が出る。

  だが、風船にトラウマを抱えてしまうには十分な出来事の後で一つ思ってしまったことがあった。

  ロシュ(き、気持ち良かったよぉ……)

  [[rb:羞恥心 > しゅうちしん]]の中、顔が照ってしまう程の感情、まさに快感である。

  ロシュ「///……!…ひっ……うぅ……」

  と、そんなことを思ってしまう自分に驚いて誰もいない部屋の中でうずくまっていた。

  しばらくして立ち上がると、部屋の壁に向かって叫ぶ。

  ロシュ「ねぇ!……ねぇってば!」

  アナウンスに何か訴えようとしているようだ。

  ……………

  しかしその努力も空しく、アナウンスの声は何一つ聞こえない。それでもロシュは叫び続ける。

  ………

  ロシュ「このげぇむ終わりたいよぉ!家に帰らせてよぉ!」

  しばらく叫んでいただろうか。色々なとこを言っていたが、この言葉を言った瞬間、待ってましたと言わんばかりに、

  アナウンス「ゲームの途中退場は不可能です。」

  …と無慈悲な答が帰ってきた。[[rb:勿論 > もちろん]]ロシュがこれに納得するはずもない。

  ロシュ「なんでだよぉ!ケチぃ!バk(ボンッ)……!?!?」

  怒った勢いで[[rb:咄嗟 > とっさ]]に悪口を言ってしまったのだ。

  こんな子供の[[rb:戯れ言 > ざれごと]]でも少しアナウンスの主の気に触れてしまったのか。ロシュのお腹は風船に触っていないのにも関わらず大きくなったのである。

  ロシュ(折角元に戻れたのに……!……うぅぅ…)

  理不尽だとは思っていたが、逆らえばまたさっきみたいになってしまう。その恐怖で自分がどうすればいいのか分からず、下を向いて黙りこくっていた。

  ………………

  数分後、結局、アナウンスに関わるのが怖くなってきてしまったので、ロシュはゲームからの脱出を諦める決心を付けて、また風船のある方へ歩む。

  ロシュ「本当はイヤだけど………、」

  流石にもうこりごりらしく、理不尽に一段階大きくされたお腹で、自分一人がちょうど入れるくらいなった風船の隙間を、何としてでも風船には当たらないように進んでいた。

  ……………………

  その努力もあって、そのあとは何事もなく進めた……はずはなく、慎重に半分くらいまで来たところで、

  ロシュ「あっ!(ボンッ)」

  結果的にまた風船に触ってしまった。またロシュのお腹が大きくなったのではあるが、多少驚きはしたものの幸い小一時間前のようにその衝撃で他の風船に触ってしまうということはなかったようだ。

  それでもゴールの輪っかまではまだ遠い。しかも膨らんだお腹では前でも後ろでも風船に当たってしまうのは目に見えている。

  ロシュ「ど、どうしよう………。」

  その場で留まるしかない今の状況。リセットはもう使えないはず。絶対絶命かと思われたが、

  ロシュ「……!…そうだ!」

  ここでロシュが思い出したのはルール説明。つまり"ギブアップ"。もはや罰ゲームよりもこの状況から脱出できるならという気持ちでいっぱいであった。それくらいあの出来事を追体験したくなかったのである。冷静さを欠いて後先考えずに。そして遂に口から放ってしまった。

  ロシュ「ぎぶあっぷ、!ぎぶあっぷぅ!」

  この声を聞いた瞬間に、アナウンスが鳴る。

  アナウンス「それでは罰ゲームへと移行致します。罰ゲーム時間は1時間。この時間の間は意識を常に正常に保たれます。また、終わりましたら強制的に"無"の間へ移動、次のステージへと進むことができます。」

  アナウンスが終わった瞬間、パッと周りの風船が全て消えた。気が付けばロシュのお腹も元通りとなっていた。

  ロシュ「ふぅ、危なかったぁ。」

  ロシュは安堵した。風船という不安要素が完全に消えたのである。無理はない。

  しかし、それがただの束の間の休息であることがすぐに分かることになる。

  ………(ボンッ)

  ロシュ「……!?…(ボンッ)…え?(ボンッ)なんd(ボンッ)なんでぇ!(ボンッ)」

  急に絶え間なく連続して流れるあのイヤな音。どんな人でも分かるだろう。そう、罰ゲームとは、

  アナウンス「このステージにちなんだ罰ゲーム、"膨腹"の開始です。」

  ロシュ「そん(ボンッ)そんなあa(ボンッ)ああああ!!」

  安堵から絶望に突き落とされたロシュ。ただ何もできずにこれを1時間耐える必要があるのである。結果的に、小一時間前の出来事の追体験をしてしまう形となった。

  …なんてことを言っている間にもうお腹はバランスボール、大玉と順調に大きくなって、数分後には身体が浮き始めてきた。その間、相変わらず叫び声は止まらない。

  ロシュ「アアッ!(ボンッ)イヤァァアアァ!(ボンッ)シュッ…フシュ!?(ボンッ)シュゥゥ!(こえがぁ!だれかぁ!!!)」

  天井にぶつかったくらいのタイミングで喉も機能しなくなってきた。もはや口からは声ではなく空気を出し入れする音しか出なくなっているのに、変わらずお腹は大きくなり続ける。手や尻尾をバタバタと動かそうとしているが、お腹の所為で思ったように動かせていない。むしろ自分に圧迫感を与えるだけである。

  (ボンッ)

  ロシュ(アアアアッッ!)

  (ボンッ)

  ロシュ(アアアッ♡)

  お腹が自分の身体の数倍になってきた頃、またもロシュを襲う恐怖とは違った感情が脳内に溢れ出てきた。

  (ボンッ)

  ロシュ(アッ♡♡♡)

  いつの間にかその感情に思うがままにされているロシュ。普通に生きていたらまず巡り合わないであろう感情を強制的に受け続ける。

  ロシュ(♡………)

  そんなあるがままにされて、そのまま意識を手放す………………ことはできなかった。

  ロシュ(…ひゃぁ!あれ?ボクどうなって)

  (ボンッ)

  ロシュ(ああっ!なんでっ!やだっ!やだああ!)

  アナウンスが言っていた罰ゲームの内容、"意識を常に正常に保たれる"、しっかりとこれが生きているようだ。

  一度で気を失う量の快感を連続して受けさせられる。そして、意識が無くなればまた起こされる。その無限に続きそうなループの中で、

  ロシュ(やだよぉぉぉ!ひぃぃぃ!)

  (ボンッ)

  ロシュ(アアアッ♡)

  (♡♡♡)

  (ボンッ)

  ロシュ(あぁ!またぁぁ!だれかぁ!たすk)

  (ボンッ)

  ロシュ(ガアアァァア!アアァァア!)

  これを繰り返す1時間。さぞかし大変なものだろう。

  (ボンッ)

  シュゥ!ヒュー!♡

  しばらくこの部屋には連続した爆発音と空気を出し入れする音だけが響いていた。

  [newpage]

  あれから1時間、みっちりと罰ゲームを受けたロシュ。まだステージは1つしかクリアしていないのだが、その疲労は計り知れない。

  ロシュ「…………あ、…………あぁ…。」

  それどころか"無"の間に戻って以来、ずっと放心状態である。お腹はとうに戻っているはずなのだが。

  地味に顔は笑顔になっているところに、放心しているのはあの出来事の衝撃と恐怖の所為だけではなかったのだろうと推測できる。

  あの快感は子供にはまだ早かったようだ、…まぁ大人でも耐えきれるかは疑問であるが。

  ロシュ「あぁ………(バタッ)………ヒック、……ヒック、」

  放心状態から床に気絶したように倒れてしまうロシュ。若干涙目にもなって声も隠しきれていない。そのまま寝てしまいそうな勢いであるが、

  アナウンス「次へと進んでください。」

  ロシュ「ひっ……!」

  アナウンスの一声で完全に目が覚めたようだ。まだあの時の恐怖からは逃れられていない為に、アナウンスの声一つ一つにとても敏感になってしまっている。[[rb:勿論 > もちろん]]従わなかったら次はどうなるか分かったものではない。

  半ば脅しを受けたように2つ目、橙の輪っかを通っていく。

  …………………………

  次の部屋は見渡す限りの海とそれに浮かぶ島のような巨大な部屋だった。島は半径70m程の円形をしており、軽く言うと公園や豪邸の庭のような感じで、噴水や彫刻、花壇、ガーゴイルのような石像が多々置かれている。

  ロシュ「………きれい……。」

  先程の泣き顔は何処へ行ったのか、すっかり景色にみとれている。そんな中、早速ステージの内容が告げられる。

  アナウンス「こちらは第2ステージ。"石"の間です。

  参加者には今から島にある1つの石を探しだしてもらいます。その石には裏に"橙"と分かりやすく彫られて置かれていますので、それを見つけて掲げた瞬間にゲームクリアと致します。

  なお、このステージには制限時間10分が設けられています。もしこの時間内に見つけられなかった場合、"ギブアップ"と同様の罰ゲームの後、"無"の間へ戻り、次のステージへ進むことができます。

  それでは、開始です。」

  ロシュ「え!?ちょっ、ちょっとぉ!制限時間なんて聞いてないよぉ!」

  ロシュが驚きを[[rb:露 > あらわ]]にする。それもそうだ。制限時間、強制罰ゲーム等今回告げられたゲーム内容はかなり過酷なものであった。

  おまけに、見つける石の情報は裏に彫られた"橙"の文字のみ。大きさ、形については何も情報がない為、ほぼ手探りでこの広めの島にある数もわからない石をしらみ潰しに見ていくしかない。

  ロシュ「と、とにかく探さなきゃ!」

  しかし、そんな半分文句のようなことを考えても時間は過ぎていく。取り敢えず身体をひたすらに動かすしかない。

  ロシュは取り敢えず島の端に行き、そこから時計回りに島の外側から石を探していった。こういうゲームは大抵スタート地点から遠い所にあるというのは定石であろう。[[rb:勿論 > もちろん]]ロシュもそれを分かっていた為、スタート地点など目もくれず走っていった。

  ………………

  (コロン、コロッ)

  ロシュ「これでもない………これも違うよぉ、」

  大体島の外側4割くらいを全て探し回っただろうか。何百個もの石を見てきたが一向に目当ての石が見つかることはない。

  この島にはタイマーがなく、あとどれくらいで終わるのかも全く分からない。

  焦りが抑えられなくなってきた。

  …そんな時に無慈悲にもアナウンスが流れる。

  アナウンス「残り30秒。」

  ロシュ「え!?もう!?」

  なんとあれから既に9分も経ってしまっていたようだ。このままではまた罰ゲームへ一直線である。前のステージでさえあの思い出したくもない罰ゲームだったのである、恐らくここでも同様のものを受けることになるだろう。

  それだけは何としてでも避けたい。そこで、ロシュが取った行動とは、

  ロシュ「………っ!"りせっと"!」

  そう、リセットである。これで更に10分延長して探すことごできる。そして、慣れない口調で叫んだその声はしっかりとアナウンスに届いたようだ。

  アナウンス「それではリセットを行います。」

  ロシュ「……ひゃっ!」

  すると、アナウンスの声の後、部屋全体が[[rb:眩 > まばゆ]]い光を放った。

  …………

  次にロシュが見たのは、橙の輪っかを通った直後の光景。どうやら、リセットが完了したようだ。

  ロシュ「良かったぁ。」

  安心するロシュ。しかし、そんな休息など与えられるはずもない。再びアナウンスの声がする。

  アナウンス「それではまた10分間のゲームを開始致します。」

  ロシュ「…よし。早く見つけないと。」

  ロシュがまず向かったのは先程自分の手でリセットを宣言した地点。スタート地点は相変わらず目もくれず、一目散に走っていった。

  ………………

  ロシュ「あぁぁ!見つからないよぉ!」

  あれから7分は経っただろうか。自分なりに効率良く探していったつもりでも目当ての石が全く見つからない。本当にここに指定されている石があるのか疑問になってくる程である。

  それにもう探していないのはスタート地点周辺。もしかして探し漏れていたのではないかと不安にもなってくる。

  またもや心の中で焦りが出始めてきた。次はどんな罰ゲームを受けさせられるのか。そんな恐怖が頭の中をずっと巡っている。

  それでも今の自分にはスタート地点を探す以外に道はない。

  …………

  ロシュ「…ああっ!」

  しかし、その焦りが遠のいたのはそれからすぐのことだった。ロシュが指を指した場所、自分の目の前に自分がこの島で探し求めたものがあったのである。そう、石があったのはスタート地点、まさにその場所であった。

  急いでそこに歩み寄る。もし、遠くからその彫られた跡が見えていなかったら自分はどうなっていただろうか。安堵から出るその悪い妄想は今や自分には関係のないことである。色々な不安を頭から描き消して、遂にその石を上にあげる。その目はキラキラと輝いている。

  ロシュ「やった!見つけ

  アナウンス「時間切れです。罰ゲームへと移行します。」

  た……あ…………、え………」

  ……そこにあるのは絶望、それだけ。それ以外には何もない。

  ロシュ「……え……?」

  しかし、まだリセット前に聞いた残り時間の警告も聞いていないはずだ。石を見つけたことに夢中になったのだろうか?あの大きい音を聞き漏らすだろうか?そもそもあれからそんなに時間が経っていたのか?

  ………

  必死に考えたところで、事実は何も変わらない。

  今までの期待はもう1ミリもロシュの中には存在しない。

  あるはずがない。

  [[rb:無論 > むろん]]ロシュはこの終わりに納得しない。

  ロシュ「なんでだよぉ!あったじゃん、持ったじゃん!どうしてだよぉ!ひどいよぉ……!」

  自分がアナウンスに反抗すればどうなるのか。一番分かっているのは自分である。それを忘れて必死に抗議を続ける。

  ロシュ「やだよぉ……グスッ……あぁ……。」

  もう涙目にまでなってきている。感情の制御ができていない。

  そんな中、無慈悲にもロシュの身体に異変が訪れる。それと同時に響くアナウンスの声。

  ロシュ「(パキッ)ああ!(パキッ)いやだぁ!こんなことってぇ!」

  アナウンス「罰ゲームを開始します。今回の罰ゲームは"石化"。この時間の間は意識を常に正常に保たれます。また、終わりましたら強制的に"無"の間へ移動、次のステージへと進むことができます。しかし、先程から参加者の態度がとても悪く、ゲームに支障をきたしております。その為、それに対する罰も込めて、今回の罰ゲームは特殊なものとさせて頂きます。」

  アナウンスが終わる時にはロシュの身体はもう殆どが石となっていた。それでもロシュは抵抗を止めない。

  それをしても何も意味もない、むしろ不利益を被るのは自分なのに。

  ロシュ「いやだぁ!クリアしたんだああっ…………。」

  (パキッ)

  ロシュ「………。」

  遂にあれだけ叫んでいたロシュの声が全く聞こえなくなった。それどころか部屋からは何一つ音が聞こえない。

  …そこにあるのは二足歩行のドラゴンの形をした石像だけなのだから。

  ……………………数分後。

  部屋は先程までの騒々しさをもう忘れたかのように刻々と時が過ぎている。

  そんな至って平和な島に場違いな、世話しなくガタガタと音を立て揺れている一体の石像がある。

  ロシュ(……っあ、………だぁ、………だ………め…ぇ……)

  端から見れば石像が少し揺れているという不気味な状況でも、その張本人にとっては全身を使って一生懸命身体を動かそうとしているのである。

  [[rb:勿論 > もちろん]]石は本来考えることも動くこともない。現実では起こり得ないだろうが、例えそれは生物が石となったとしても同じことであろう。電気信号を送る機関も伝える機関も、ましてや受けとる機関も全てがそもそも動かなくなっているのだから。

  しかし、ロシュは石となった脳でも罰ゲームにより無理矢理意識を保たされている。"無理矢理"なので、あくまでも最低限の思考しかできないし、全力で身体を動かそうと考えてもせいぜい1mm動くかどうか、というところである。

  ロシュ(…も……、だ……め……、あ……ぁ。)

  しかも、ロシュに降り掛かっている災難はこれだけではなかった。

  またアナウンスが鳴る。

  アナウンス「今回の罰ゲームは先程言いました通り、特殊なものとなっております。」

  ロシュ(…お……ね……………が……い、…も……ど…し………てぇ……)

  ロシュが音にもならない思考だけでアナウンスに訴えている。

  ……どこかおかしくないだろうか。

  先程言った通り、ロシュは罰ゲームにより脳だけは無理矢理動かされている。それによりたった少しでも脳からの電気信号で身体を動かせているのである。

  それではなぜアナウンスの声が聞こえたのであろうか。

  …答えは簡単。

  アナウンス「参加者は脳と同時に五感も全て働くようになっております。また、加えて五感に刺激を与える仕掛けのある部屋への移動となります。」

  ロシュ(……そ………ん………なぁ)

  ロシュは現在、五感が同時に働くままで石像となっているのである。

  [[rb:無論 > むろん]]、最低限の思考しかできない容量の頭で五感という大量のデータが送り込まれれば頭からどうなってしまうのか。

  そう、ショートである。どんなに小さい音、どんなに真っ暗な景色、それら何でもが一つ前の部屋で経験した頭のショートに繋がってくるのである。実際アナウンスの音でもロシュの頭にかなりの負荷をかけていた。

  ……そして時間がやってきた。

  アナウンス(では移動します。)

  ロシュ(や、……やめ…)

  (シュッ……ゴンッ)

  ロシュ(あっっっ………あっっっ…、…がっっ…)

  別の部屋、と言ってもロシュがギリギリ入るくらいの狭い立方体の空間へワープした。それだけなら特に問題はないと思っていた。

  だが、ワープ後、まず新しい景色がいきなり視覚を刺激する。更に、本来着地するべき場所から石像が少し浮いていたので、すぐに全身へ触覚に異常なまでの刺激が襲った。また、その時の音が更に聴覚を刺激する。

  ロシュ(うっっ、……がぁっ……やあっ……あぁっ…)

  この地獄の3コンボは普通でも少し驚くくらいには衝撃が走る。

  それを石像のままで受けたロシュ。普通の頭のショートでは追い付かなかったのであろう、7~8回に分けて極大の快感が襲ってきた。もはや自分がどうなっているかなど全く分からない程に。

  ロシュ(…うぅ……あぁ……)

  一旦落ち着いたとしてもあの衝撃は残響のように頭で響き続けている。こんなものを何回も味合わされるとなると絶望でしかない。しかも、今回の罰ゲームはいつ終わるのか伝えられていない。

  ………

  だが、その絶望はあまり長く続くものではなかった。恐怖と戦うロシュに久々に朗報が届いたのである。

  アナウンス「申し訳ございません。[[rb:急遽 > きゅうきょ]]決まった罰ゲームだったため、負担が想定を上回ってしまいました。今回は参加者の身がもたないと判断した為、参加者への刺激は一度のみとさせて頂きます。」

  ロシュ(や………たぁ……)

  ロシュの目の前に遂に救いが訪れた。何せあと1度刺激を耐えたら終わりなのである。先程のまでのどこまで続くのか分からない恐怖はどこへやら。恐怖と戦い続けていたロシュに希望が見えた。

  ………

  さて、それから10分程経過しただろうか。アナウンスから言われたあと一回の刺激というのはどのようなものなのだろうか。頭を一度でも休憩させるためにそんなことも考えていなかった、正式には考えられていなかったのだがその時はもうすぐそこに訪れることになる。

  (ウィーン)

  突如機械が動く音と共に壁から出てきた2本のアーム。アナウンスの言っていたのはこれだろうと無駄な思考をしている間にも石像へと近づいてくる。そのまま、アームがロシュの元へと到着した。

  ロシュ(あ、…きたぁ……え、?……だめ……だめだめぇ……そ…こ……はぁ…)

  ロシュがもし石像になっていなかったとしたら、拒否反応で頭を横へブンブンと振っていただろう。[[rb:勿論 > もちろん]]そんな抵抗はアームに何ら影響を与えない。

  そして、2本アームが同時にロシュの同じところを触り始めた。

  ロシュ(…あっ…♡…があっ………っっ♡……)

  もうお分かりだろう。アームが触っているところ、それは、

  ロシュ(…ち…、ちん……ちん……んあっ…♡………こ……すら………うっ♡……、ないでぇ……)

  そう、陰部である。今、アームは石像のロシュのそれをこすったり、つついたりしているのである。

  ロシュの世界でも服を着る文化はあるにはあるが、基本的には裸である。そのため、初めの部屋で自分が裸であることを特に意識していなかった。[[rb:勿論 > もちろん]]石像となっても変わらず見え続けている。

  ロシュのそれをある一本は棒、もう一本は玉の部分を集中的に刺激していた。そんなことをされてロシュが我慢できる訳がない。自分のあそこを触られている快感と、羞恥心で頭が埋め尽くされていた。

  ロシュ(あっ…♡…やあっ……♡、やめ…………て……ひっ♡……おっ♡…………か……しく……、がぁっ♡)

  少し前の刺激同様、ショートしては意識の取り戻し、を繰り返しているロシュ。それでも、先程とは違うのはこの刺激が持続的に与えられている点である。

  ロシュ(…だ、………だせ…な……いっ……♡…おぐっっ…♡……だし……っ♡、……たい……よぉっ♡……はぅっ♡)

  この刺激でロシュの中にモノを出したいという感情が溢れ出ても石の身体からモノが出ることはない。少なくなった頭の容量を刺激の時間に比例して圧迫していく。もはやショートが起こっても快感という刺激に追い付けていない。

  ロシュ(うっ♡………あ…がっ…♡………も…っ♡…、だ…めぇ………ひゃ……♡)

  そんなロシュの石となったあそこを触る音と石像が揺れる音がしばらく鳴り続けていた。

  ……………………

  そして、頭がショートを起こして何度目のことだろうか。アームが元の壁へ戻っていく。

  アナウンス(これにて終了です。では揺れが収まり次第石化を解除し、"無"の間に戻します。)

  罰ゲーム終了の合図が響く。ようやく快楽責めから解放された。

  それでもしばらくの間ショートしても追い付けなかった快楽を味わい続けていたのである。

  (ガタガタ)

  ロシュ(…っあ…♡…お……♡、おわっ……たぁっ……♡…………のにぃっ…………♡……とまら………あうっ♡、……ない……よぉ…………ひっ♡)

  溢れんばかりの感情をまだ対処し切れていない頭。快感がある限り反射的に頭は身体を動かしてそれから逃れようと石の身体を揺らしてしまう。

  ロシュ(…は♡……やくぅ………ああっ♡、…なお……♡…してえっ……♡………っ、があぁっ…♡)

  …ロシュの石化が解除されるのは当分先のことになるだろう。

  [newpage]

  何だかんだあってようやく2つ目のステージをクリアしたロシュ。"無"の間に戻ってどうしてるかというと、

  ロシュ「……うぅっ、ムズムズするよぅ。」

  先程動けなかった間に散々[[rb:弄 > いじ]]られた股を手で隠すようにしてモジモジしていた。まだ精通さえしたことのないロシュ。何かを股から出したいという得体の知れない欲求で顔が火照らせている。

  かといって、こんな場所でその欲求を満たしてしまえば、またアナウンスから罰を与えられるかもしれない為、どうにかして我慢するしかない。

  自分以外に股を触られるという、初めての快感でカチカチになってしまった棒を必死に手で抑えながら、黄色い輪っかを通っていったのであった。

  …………………………

  次の部屋はトンネルのような一本道の先にあからさまな宝箱が小さく見えるような、いかにもダンジョンっぽい見た目の部屋だった。しかし、床は見た目とは違ってかなり滑らかである。この岩の壁をどう作ったのか気になっている間にアナウンスが鳴る。

  アナウンス「こちらは第3ステージ。"罠"の間です。

  参加者はこの部屋の奥にある宝箱にある物を取ってもらいます。ただし、この通路には様々な仕掛けが施されており、参加者を襲ってきます。見事宝箱にある物を取れたらゲームクリア、罠によって完全に動けなくなったとこちら側で判断したら、罠相応の罰ゲームを受けてもらいます。

  それでは、開始です。」

  いつも通りのゲーム説明である。それの終わりと同時にロシュのいる場所の左右から粉のようなものが噴射される。

  ロシュ「ひゃっ!」

  少し驚きはしたものの、ゲーム説明の時間にすっかり体調を整えたロシュ。すぐに冷静になっている。

  ロシュ「なんか開始が無駄に本格的じゃないかなぁ、特に意味ないのに。」

  ちょっとした陰口を呟きながらも、もしこれが聞かれてたらどんなことされるんだろうなと自分で怖がる。そして、自分に掛かった粉を手で振り落として、足を前へと進ませる。

  すると、その足に重心を移動させた瞬間、

  (カチッ……ゴゴゴゴ)

  前へ進ませた足の裏で浮遊感を感じ、その後すぐに、まるでスイッチを押すような感覚へと変わる。更に、大きな機械を動かす音と共に、部屋全体を動かす揺れが起こったのだ。

  ロシュ「ひっ、なにっ!?」

  ロシュは焦って反射的に足を一歩後ろへと退かす。早速罠を踏んでしまったのだとこの時ようやく気づいた。すると次の瞬間、

  (…ドォォンッッ)

  ロシュ「ひやぁぁぁ!」

  驚くのも無理はない。なんとロシュの目の前の空気を横から来た壁が力強く押し潰したのだ。向かいの壁に当たった時の爆発音だけで、罠が如何に本気のものかが分かる。

  もし足を退けていなければ右足は二度と使い物にならなくなっていただろう。というか、もしこれに掛かったら死んでしまうのではないだろうか、そうロシュに思わせるには十分な迫力だった。

  ロシュ「あ……、あ…。」

  恐ろしさのあまりその場で立ち尽くしているロシュ。初めの一歩目からこの罠である。それまですぐそこのように見えていた宝箱が途端に何十倍も遠い所にあるような気がした。

  しばらくしてロシュが突然叫び出す。

  ロシュ「う、うわああぁぁ!やだあぁぁ!」

  すると、何を思ったのだろうか。それとも気が狂ってしまったのか。突然宝箱の方へ計画無しの全力疾走をし始めた。

  [[rb:勿論 > もちろん]]通路の仕掛けを作動させない訳がない。一体どんな仕掛け方をすれば罠がここまでの密度になるのか。一歩進む度に何かしら一つの罠を起動させている。

  (プチッ)   (ドゴンッ)

  (ピー、ピー)   (シュッ)

  (カチッ)     (チャリンッ)

  ワイヤー式、サーマル式、そしてお馴染みボタン式。それらが作動する度に部屋は大きな音を響かせ揺れる。罠の内容も麻酔針、アックスの振り子、落とし穴と多種多様であり、全てが普通に受けたら即死、運が良くても致命傷となるレベルである。

  ……ところが何故か一向に罠には当たらないロシュ。これが[[rb:所謂 > いわゆる]]ビギナーズラックというものなのだろうか。全て実力で[[rb:躱 > かわ]]しているのではないかと疑う程にはあり得ないものだった。

  一方、当の本人というと、

  ロシュ「ひやあぁぁ!だめえぇぇ!」

  自分がこの場で走り出したことを今更後悔しながら、罠の音に[[rb:逐一 > ちくいち]]驚き、完全に混乱しているようだ。大粒の涙を流しながら、どんな罠を潜り抜けているかも分からずに。

  それでも走り出してしまったものは仕方がない。逆に、ここでいきなり止まったらどうなるかわかったものではない。自分の中でもそれくらいのことは反射的に理解している。

  ……

  「な、なんか生きてるぅぅ!」

  冷静になってきた頭で、何故か罠を潜り抜けられていることと、このままゴールまで行けてしまうのではないかということを思い始めてきたその頃。それは、流れに身を任せて走り続けること実に10秒後。

  遂にその時は訪れる。

  ロシュ「あっ、あと少しっ、…ひゃっ!」

  突然、ゴール手前数メートルで突然一部の床が少し下がったのである。

  生物の身体とは不思議なもので、二足歩行中に自分の予想より地面が低いと、すぐに体勢や重心が崩れて[[rb:転 > こ]]けてしまう。

  それはロシュも例外ではなく、低くなった地面に気付くことなくうつ伏せに倒れてしまった。それと同時に、いつ引いたか分からないトリガーを引いたことによって動き始めた横の壁がロシュを捉える。

  ロシュ「あ……、いやっ……。」

  最初の一歩目と同じ、押し潰す系統の罠である。前回は反射的に動いたことによって偶然避けてしまったが、今回はそもそも立ててすらいない。かといって[[rb:這 > は]]ったまま動いても罠の発動までに移動が間に合うわけがない。

  つまり、詰みである。

  ロシュ「あ、あっ、いやぁっ!」

  自分の死を目前に控えた時、周りがスローモーションのように見えるというのは本当のことのようで、実際ロシュには壁がゆっくり迫っているように見えた。

  ただ、[[rb:勿論 > もちろん]]自分の動きもそれに伴い遅くなるので、特に意味はない。逆に、自分の死の恐怖を長く味合わされるのは想像を超えた苦痛であった。

  そして、

  (ドゴンッッ)

  ロシュ「いやぁぁあぎぃっ!…………………。」

  リセットを言うこともなく、ロシュが壁に挟まれてしまった。ロシュの身体はこの衝撃に耐えられるはずもなく、壁の隙間へと消えていった。

  ……ところが、

  ロシュ(あぁぁっ!………あれ、ボク……生きてる?)

  ロシュの精神は至って正常に動作していた。

  真っ暗の視界の中、これが死後の世界なのか、等としばらく考えている内に視界が明るくなってくる。どうやら、罠の壁が元に戻り始めているようだ。そのことで、自分は死んでいないんだと安堵する。

  (ペラッ……ヒラッ、ヒラッ)

  ロシュ(うっ、風がっっ…気持ちいい……。)

  壁が完全に退いた後、ロシュは罠の壁とは逆の壁にくっ付いていたのだが、そこから[[rb:剥 > は]]がれるように離れ、ヒラヒラと空中を漂いながら地面に落下した。幸い、五感は生きているようで、天井の景色が見える。

  しかし、その感覚がロシュを困惑させる。ロシュの身体が普通はそのような落下の仕方はしないのは当然である。

  ロシュ(ど、どうなってるのぉ!)

  [[rb:勿論 > もちろん]]ロシュは自分の身体がどうなっているか分からずに心の中で叫ぶ。声が出ることはないし、音が部屋に響くこともない。

  ここで、もしロシュを知っているケモノ友達が今のロシュを見てもとても生きているとは思わないだろう。

  罠に掛かって、壁に挟まれたロシュの身体は少し壁に合わせて、表面が少し[[rb:凸凹 > でこぼこ]]の平らな正方形、そう、言うなれば一昔前にあった足つぼマットと同じようになっていた。

  ロシュ(こ、これってぇ、)

  自分が床に落ちて少ししたらロシュも動かせない自分の身体と先程の動作からどうなっているか理解し始める。しかし、それと同時に疑問が出る。

  何故生きているのか。

  少し前にもお腹が膨張したことはあったが、その時には内臓もしっかり動いていたし、喋れてもいた。

  しかし、今回は身体全体が変形し、内臓が動いているとはとても思えない。それでも、血さえ一滴も出ていない。

  ……

  本人には知る由もないが、実はアナウンスが終わったと同時に発射された粉には、対象の身体を生きたまま変形させる事を可能とする効果を持っていたのである。あの盛大なスタート合図にはしっかりと意味があったのだ。

  ……

  そんなことは露知らず、しばらくしてアナウンスが鳴る。

  アナウンス「参加者が進行不可になったと判断しましたので、ゲームオーバーと致します。掛かった罠より、罰ゲームは"平面化"と致します。」

  ここでようやく自分がゲームオーバーになったのだと理解するロシュ。今回は完全に自分の落ち度である為、罰ゲーム執行に対してぐうの音も出ない。まぁ、反抗することももはやできないのだが。

  と、ここでまた部屋全体が大きく揺れる。

  ロシュ(な、なにっ、)

  ロシュはこの揺れ方には覚えがある。

  そう、罠で部屋の壁が動く直前の揺れである。しかし、今回はトリガーを何も引いていない。それどころか引くこともできない。

  では、そのトリガーを引いたのは誰か、もう決まったようなものである。

  すると天井が動き始めた。天井は壁と違って[[rb:凸凹 > でこぼこ]]のない滑らかな面をしている。これに当たってしまえば、どうなるか。ロシュの中で答えは出ている。

  ロシュ(や、やめて……たすけて、…。)

  必死に心の中で[[rb:懇願 > こんがん]]するが、揺れが収まることはない。

  そして、

  (ドゴンッッ)

  ロシュ(ああっっ、あぐぅ!………………、あうっ!)

  [[rb:容赦 > ようしゃ]]なく振り下ろさせる吊り天井はしっかりとロシュ目掛けて落ちて、爆発音を響かせた。またロシュが天井と床に挟まれて見えなくなる。

  一瞬気絶したものの、罰ゲーム中の為、すぐに起きることになった。

  …またしばらくして天井が戻り始める。今度は滑らかな面同士に挟まれたロシュ。もう見た目は完全にロシュ柄の折り紙そのものである。

  ロシュ(うぅ………うごけないよぉ…。)

  動こうとしてもただの紙のようなものとなっている為、[[rb:無論 > むろん]]動くことはできない。その場で震えるのみである。

  しかし、罰ゲームはこれで終わらない。またアナウンスが鳴る。

  アナウンス「罰ゲーム内容を説明致します。

  今回は参加者が折り紙のようになっている為、参加者の折り鶴をこちら側で折らせて頂きます。折り鶴になりますと、今よりは動くことのできるようになる為、その状態で宝箱に触れ、追加の罰ゲームを与えた末に"無"の間への移動となります。」

  罰ゲームの内容に[[rb:戦慄 > せんりつ]]するロシュ。

  ロシュ(そ、それって…つまり、)

  (ウィーン)

  自分の中で答えが出て、それを思いかけた所で答え合わせかのように床からアームが2本生えてきて、ロシュを掴む。そして、

  ロシュ(やめてぇ!だめぇ!…はうっ)

  (ペラッ、シュッ)

  アームが紙となったロシュの対角となる2つの角が重なるように折り曲げ、折り目が残るように折り目となる予定の部分を指で力強く押した。

  そう、ロシュは今から折り鶴に折られるのである。

  ロシュ(だめぇ!)

  (シュッ)

  ロシュ(ひゃっ!)

  (ペラッ)

  ロシュ(あうっ!)

  ……

  されるがままに折り目を付けられ、折り鶴へと成長していくロシュ。自分自身が折られているというその何とも言えない感覚に慣れず、折られる度に[[rb:喘 > あえ]]いでしまう。

  …知っての通り、折り鶴を折る為には結構多くの手順が必要である。つまり、その数だけこの感覚を味わうということである。

  ………

  そして、ロシュが[[rb:喘 > あえ]]ぎ続けて数分後。

  (ウィーン)

  アームが元の場所へと戻っていく。そして、ペラペラと折り紙を揺らすような音が鳴る。

  それが表すこと、それはつまり、

  ロシュ(い、いやあぁぁぁ!ボク、ツルになってるぅぅ!)

  そう、折り鶴の完成である。偶然か分からないが丁度折り鶴の頭の部分に顔のパーツ、のように折り鶴の構造に[[rb:準拠 > じゅんき]]して身体が対応していた。

  しかし、幸いなことにアナウンスの通り、先程の折り紙の状態よりは動くことができる。更に、宝箱へは数メートル。罠は一つも無さそうだ。

  早速動き始める。

  [[rb:勿論 > もちろん]]歩くように動くことはできないので、全身を[[rb:巧 > たく]]みに動かしてジャンプのように身体を浮かせて進むことになる。

  (ペラッ)

  ロシュ(ひゃっ、…うぅ…、)

  …のだが、これが予想以上に大変だった。というのも、例え折り鶴になって動けるようになったとは言え、全身に入る力は[[rb:著 > いちじる]]しく低下している為、一回のジャンプで進めるのは[[rb:僅 > わず]]か5~10センチ程。つまり、何百回とこれを行わなければ行いけない。

  更に一つ下半身に問題があった。

  ロシュ(あぁっ、またっ、あそこ…チン…チンがぁっ、)

  何故かアームは腹の下の本来棒があるべき場所にしっかりと棒と玉を再現して折っていたのである。それの[[rb:所為 > せい]]で身体を動かす度、そこと床が擦れる快感が押し寄せてくるのである。またロシュを得体の知れない快感が襲うのである。

  しかし、それでも折り紙となった身体である。形だけあっても当然出すことはない。でも、身体を直して貰う為には動いて進むしか方法はない。

  (ペラッ)

  ロシュ(はうっ)

  (ペラッ)

  ロシュ(きゃっ)

  (ペラッ)

  ロシュ(あぁっ、ううぅぅ…。)

  自分自身で折り鶴となった自分自身の身体を少しずつ浮かせて前へとチョンチョンと進ませて、責め苦を受けるという、端から見るとかなり[[rb:滑稽 > こっけい]]な図であるが、本人は至って真面目である。

  その内、股がムズムズして熱くなってくる。

  ロシュ(ひいぃぃ、)

  それでもなお、欲求が満たされることはない。

  もはや、快感から逃れる為に、反射的に自分の翼となった手、尾となった尻尾をブンブンと振って、更に快感を与えてしまう。

  ロシュ(ああっ、もうっ♡、だめぇっ、はうぅぅ♡)

  その後数時間、部屋では楽しそうに独りでに折り鶴が踊っていた。

  ……………………………………

  数時間後。宝箱直前には、幾度となく快感に打ち[[rb:拉 > ひし]]がれたロシュ。

  ロシュ(あっ♡……、あと…ちょっと、……なのにぃ、…だしたいぃぃ♡)

  もう頭の中は快感から抜け出したいという一途の思いしか残っていない。

  そして、

  (ペタッ)

  ロシュ(いたっ、はうぅ♡…つ、ついたよぅ……。)

  遂に宝箱に折り鶴が頭から激突する。激突と言っても、紙がぶつかるような軽い音しか出ない。しかし、これでも数時間の努力の結晶に等しい。

  でも、ロシュはそんなことよりも一刻も早くこの状況から抜け出したいらしく、達成感よりも先にアナウンスに訴えていた。

  ロシュ(ほら、…できたよぉ。も、もどしてぇ……。)

  …しかし、ロシュはあることを忘れている。

  アナウンスが鳴る。

  アナウンス「それでは追加の罰ゲームを与えます。その後、"無"の空間へと移動となります。」

  アナウンスの終わりと同時にまたしても2本のアームが床から出てくる。

  (ウィーン)

  ロシュ(はうっ、…え、えぇ!…ついかで、なんてぇ…。)

  完全に元の罰ゲーム内容を忘れていたロシュ。アームで頭と股を掴まれ[[rb:喘 > あえ]]ぎながらもアームから逃れようと抵抗するが、紙の力が勝てるわけもなく、

  (クチャクチャッ)

  ロシュ(ひゃっ♡!ああっ!だめっ♡!やめ、やめてぇぇ♡!!……)

  (ポイッ)

  ロシュ(……あ、……あっ♡、ひいっ♡…………)

  アームで身体全体を力強く何度も握り潰され、身体がどうなってるのか自分でもごちゃごちゃで分からないように丸められた後、ゴミ箱へ捨てるようにその辺へ投げ捨てられた。

  ロシュ(あぅっ♡、まるく……、なったぁ♡……)

  しばらくの間、宝箱の更に奥でゴミのようにしわくちゃになった紙が震えていることを除いては、部屋に静寂が訪れた。

  [newpage]

  ……

  アナウンス「次へ進んでください。」

  ロシュ「………。(モジモジ)」

  あれから"無"の空間に戻ったロシュ。またしてもアナウンスの機嫌を損ねる訳にはいかないと[[rb:頑 > かたく]]なに股を押さえながら欲求を我慢していた。

  しかし、今度は中々欲求が無くならない。少し歩く衝撃でも棒から何か出てきてしまいそうになるくらいにはあそこが敏感になっていた。

  その結果、アナウンスの声を無視してその場に立ち尽くすという、本末転倒なことになったまま1時間が経過していた。

  流石にアナウンスが痺れを切らして、今までと違い荒っぽい口調で

  アナウンス「いい加減にしなさいね?次へと進みなさい。」

  と怒っても、ここで動いて部屋を汚す方が愚策だと考えて止まないロシュ。怒られて涙目になりながらも、やはりその場で立ち尽くすのだが、顔はスピーカーに向かって何かを訴えるようにして首を振っている。

  ロシュ「…。」

  ここでロシュが喋らないのには、言葉で逆らってしまったら、アナウンスをより怒らせることに繋がりかねない、という先入観を持った為であった。

  進んでも進まなくてもアナウンスを怒らせてしまう。完全に八方塞がりの状態に立たされたロシュ。

  すると、ここでアナウンスがため息を吐いた後に、元の口調で話し始める。

  アナウンス「成る程。それでは次の部屋、"食"の間の罰ゲームを強制的に受けてもらいます。

  今から貴方にはある食材達へと変身してもらいます。その間死には至りませんが、触覚だけ生かしておくこととします。その後はされるべきことがされた後にまたこの場所へ移動となります。その"されるべきこと"はここで説明しても意味がありませんので、省かせて頂きます。

  それでは、開始です。」

  ロシュ「あ………あぅ……。」

  結局、ロシュの努力空しく罰ゲームとなってしまった。もう抵抗する術もない。したところで更に厳しい未来が待つだけなのだから。涙を流しながら、それでも現実を受け止めなければいけない。

  そんなことを言っている内に、ロシュの身体に異変が起きる。

  (ポンッ)

  ロシュ「あぐっ、…………………………。」

  ……その瞬間、それからロシュは声を出すことがなくなった。

  それもそのはず。ロシュは自分の異変に気付くよりも先にそれぞれの部位が全く別の異なった食材に変わってしまったのだ。

  ロシュ(あうっ、ひぃぃ………。)

  今のロシュが感じるのは、食材となった全身が別の部屋に移動して地面に落ちる感覚と今からどうなってしまうのかという恐怖だけである。

  ロシュは気付きもできないが、移動した部屋にはまたしても2本のアームが待機しており、更にそこにはオーブン等、キッチン一式が揃っていた。

  もうお分かりだろう。そう、ロシュは今から料理をされるのである、と言っても基本材料はロシュだけで揃っている為、それ程時間は掛からない。

  (ウィーン)

  ロシュ(はうっ、やめてぇ、)

  アームがまず触ったのは、ほぼ全身が変化した末路である、青白い生地。アームがその何処かを触る度にロシュは全身を優しくつねられたような感覚を覚える。

  すると、少しビクビクしているその生地にミキサーを突き立てた。

  ロシュ(ひゃっ、なにぃっ!?)

  本人には相当な衝撃だったのだろう。別の食材も生地と同時にビクッと震えた。

  [[rb:勿論 > もちろん]]アームが止まるわけもなく、そのままミキサーのスイッチを入れた。

  (ウウィィーー……)

  生地はもうそのままオーブンで焼いても問題無い位だったのだが、一応の為に混ぜ合わせたようである。

  またしても全ての食材が激しく震える。本人にとってはこれ以上無い位の衝撃が伝わっているのだろう。

  ロシュ(あぁっ、なにこれっ、なにこれぇぇ!からだがぁぁ、きもちわるいよおぉぉおお!)

  それでもミキサーは止まらない。現実は食材がビクビク震えているだけなのである。普通の料理で行うミキサーと何ら変わらない。

  ロシュ(あぁぁあぁぁあ!だめえぇえぇ、いやだぁぁああぁ!ひいぃぃぃぁぁ!)

  かつて無い程心の中で発狂を繰り返すロシュ。しかし、これはまだ序盤も序盤。

  念の為のミキサーを掛けた後、震える生地を無視して次は丸い型に流し込む。

  ロシュ(ああっ、からだがあっ、とろけるぅぅ、)

  一度でも作ったことのある人なら少しずつ何を作るのか想像できるようになってくるだろう。

  甘いお菓子代表、ショートケーキである。

  では、型に流し込んだ後何をするか。それは[[rb:勿論 > もちろん]]、

  (キュイ、キュイ、……チンッ、ウィーー……)

  ロシュ(…!?な、なにこれぇ!からだがぁぁっ、あついっ、あついよぉぉ!ひいぃぃぃ!)

  オーブンでの焼き作業である。全身を焼かれるのはさぞ大変なことだろう。それは、キッチンの上で調理を待つ他の食材の揺れ具合からも伝わってくる。

  ロシュ(たすけてぇぇ、だれかぁぁあぁ!)

  心の中で助けを呼んだところで状況は何一つ変わらない。段々と焼かれて動けなくなってくる身体に恐怖しながら数十分焼かれ続けるのである。

  ……

  生地を焼いている間にアームが手に取ったのは、同じくロシュからできた白い泡。そう、ホイップクリームとなるメレンゲである。アームはまたしてもそれにミキサーを突き立てスイッチを押した。

  ロシュ(あつぃぃ!ひゃっ♡そこ、そこはあぁぁ!)

  しかし、このメレンゲ、ロシュのどの部位でできているかというと、

  ロシュ(やめてぇ、たまがぁ!おかしくなるぅぅ♡)

  なんと股の2つの玉であった。その為、メレンゲの量も卵2つの卵白と同じ位である。

  その部分がミキサーでかき混ぜられているのである。想像を絶する快感に襲われているのだろう。[[rb:勿論 > もちろん]]これも罰ゲームの一部なので気絶など許されない。

  身体全体をオーブンで焼かれ、玉をミキサーでかき混ぜられる。同時に2つの快感を強制させられているロシュの頭はただひたすらにショートを繰り返している。

  ロシュ(ひあっ、そこはぁ♡あついっっ、たすけてぇ♡)

  …これでもまだ罰ゲームは序盤である。

  ……

  しばらくするとミキサーの音が無くなった。ロシュが心の中で叫び続けている間に、ホイップが完成したようだ。

  ロシュ(あついよぉっ!あっ、たまがっ♡できちゃったよぉ♡)

  でもまだオーブンの方は終わっていないようだ。アームは取り敢えず今できたホイップを絞り袋に入れる。すると、

  ロシュ(ひゃっ!あそこっ、あそこにぃ♡入れないでぇ!)

  実は、この絞り袋、唯一ロシュからできた無機物の料理道具であった。たまでできたものを排出する為の部位。つまり、棒の部分である。

  悪い意味でその部分が身体と対応してしまったのだ。

  では、絞り袋にパンパンにホイップを入れて放置するとどうなるのか。答えは決まっている。

  ロシュ(ち、ちんちんがぁっ♡あついっ、パンパンだよぉ♡あっ、だめぇ!おいとかないでぇぇ♡だしたいよぉぉ!ひぃぃぃ♡)

  そう、ただひたすらに寸止めを強制させられるのだ。今度は身体全体を焼かれながら、玉でパンパンになった棒を強制的に出せないようにさせられているのである。

  ロシュ(あぐぅ!いやぁ♡だしたいぃぃ…、あぅっ、あついよおぉぉぉ♡)

  もう度重なる快感で情緒なんてあったものではない。しかし、身体を全力で動かそうとしても生地になった身体はもう何一つ動くことはなく、ホイップと絞り袋もビクビク震えているだけで、何も解決へとは動かない。

  ロシュ(あぁあぁっ♡いやぁっ、だめぇ♡あつぅぅ、あそこがあっ♡)

  もう自分でも何を考えてるのか理解できない。強烈な2つの感情が止め処なく頭を駆け巡り続けているのだ、仕方ないだろう。

  そして、

  (チーン)

  オーブンで生地を焼き終わったようだ。

  ロシュ(はうぅ、で、できましたよぉぉ♡はやくだしてぇぇ♡)

  もう自分が食材であることを半分受け入れてしまっているのか。遂にアームにおねだりをするようになってきている。

  ただ、アームはまず取り出そうとはせずに、片手に持った串で生地を突き刺した。

  (ひやうっ、つめたいっ♡)

  中まで焼けているかの確認である。しかし、串には少しドロドロとした生地が付着している。

  アームはそれを確認すると、無慈悲にも再びオーブンを閉め、先程よりは短い時間で焼き時間を決め、スイッチを押してしまう。焼き直しである。

  ロシュ(ああああっ、やけてる♡やけてるからあぁぁ、はやくだしたいよぉぉ♡)

  またロシュに責め苦が与えられる。精神は完全に食材になり切ってしまっているのか、自分は焼けてる、と意味の分からないことを叫び続けている。

  ………(チーン)

  またオーブンから合図が届いた。

  ロシュ(たべてぇ、いっきにぃ♡ぼくのことぉ♡)

  もうここまで来ると精神を直そうとしても無理なのではないかと思うくらいには食材として染まりきってしまっている。

  アームはそれでもまた串で生地を突き刺した。

  ロシュ(ひやっ♡)

  もう食材として慣れたものなのか、ホイップの方も快感による震えが見られない。

  そして、

  (コトッ、カタン)

  ロシュ(ついにぃ、きたよぉ♡ほらぁ、おいしそうでしよぉぉ♡どうどう~?♡)

  遂にアームから許しを得たようだ。ホイップのある方へと生地が運ばれる。生地にもホイップにも揺れは一切見られない。あまりの快感の連続で自分を食材だと勘違いしてしまっている。

  レシピ通りにすると、生地ができたなら最後はホイップでの飾り付けだけである。

  アームもその通りにするつもりであり、絞り袋が持たれる。その時、

  ロシュ(ひやっ、あぅ♡ここどこっ♡あっ、あそこがっ、もたれてぇ♡)

  どうやらここで生地が目を覚ましたようだ。瞬時に自分が焼き終わったことを理解する。同時に、自分の棒が持たれていることも理解したようだ。そのままアームに力が入る。

  ロシュ(ひゃっ♡ぼうがぁ、たまがぁっ♡にぎられてぇっ、でるっ、でちゃう♡)

  すると、絞り袋から冷たい白いホイップが大量に流れてまだ熱い生地へと振り掛かる。

  (ビュゥゥゥ)

  ロシュ(ああんっ、だしちゃったぁあぁ♡つめたいよおおっ!がまんっ、できないいぃ♡)

  アームの思うがままに玉を棒から出され、そしてそれが自分に振り掛かる。そして、ある一定まで出すと、

  (シューー)

  ロシュ(ああっ、たまがぁ♡なでないでぇ、きもちいいよぉぉ♡でもだせないよぉぉ♡)

  今度はナイフでホイップを整える為に表面をなでてホイップを平らにする。

  (ビュゥゥ)

  ロシュ(でないでぇぇぇっ♡つめたいよぉぉっ♡)

  (シュー、シューーー)

  ロシュ(あそこなでないでぇぇっ♡きもちいいのにぃ、でないよぉぉ♡)

  ホイップを出す時は出したくないという欲求が、ホイップを整える時には出したいという欲求が何度も交互に表れて、またしても混乱に陥ってしまう。

  そして、絞り袋のホイップが切れたときには、アームが指で全力で絞り袋を折りながらホイップを出そうとする。

  (ビュッ、ビュゥ)

  ロシュ(ちんちんがぁぁ♡だめぇっ、おらないでぇぇ♡だしちゃうよぉっ♡)

  それを何回も繰り返し行って、遂にホイップで生地を覆った。多少震えていることを除けば、もう見た目はホールケーキそのものである。

  ロシュ(お、おわったぁ…。でもっ、つめたいよおっ!)

  アームは棒でできた絞り袋をそこら辺に置いて最後の仕上げに入る。

  ショートケーキには欠かせない、そう、苺である。

  ロシュの頭の角でできたそれをロシュ全体でできたケーキの上にちょこんと置く。

  これで遂に、ロシュ製ショートケーキの完成である。

  ロシュ(あぁぁ、できちゃったぁ……もどしてぇぇ…。)

  そんなロシュの期待空しく、出来上がったケーキはある場所へ運ばれる。

  ???「やったぁ!でっかいケーキだぁっ!」

  どうやら貰った本人はまるでこれがロシュでできているのを知らないかのように、とても喜んでいるようだ。

  ロシュ(…これからどうなるのぉ……、たべられるなんてぇ、……いやだよぉ…。)

  そんなロシュの心の声は食べようとしている本人には気付くはずもなく、フォークを豪快に突き立て、ケーキが一部切り離される。

  ロシュ(ひゃぁっ、だめっ、だめだからぁ……!)

  いくらフォークの上で震えようが食べる本人には自分の声など届きもしない。そして遂に、

  ???「ボクはどんな味なのかなぁ♪それでは~♪まず、1口目!」

  (パクっ)

  ロシュ(だめだめだめっ…ひゃあぁっっ!あぐっ、がぁっ、あうっ!)

  ケーキの端っこを大口に食べられてしまった。

  (モグモグ)

  ???「んー!美味しい!ホイップが甘ぁい!」

  ロシュ(ひゃっ、あうっ♡だ、だめっ、こんなことってぇ♡)

  口の中に入った身体は舌で舐めるようにフォークから取られた後に歯で噛まれ、唾液と一緒に消化されていく。その恐怖でまたケーキが震える。

  ただ、食材としての運命なのか、食べられることに喜びを感じてしまう。しかも、舌の触りかたが絶妙にこそばゆく、気持ち良い。さらに、ホイップに関しては元々が玉である。口で[[rb:撫 > な]]で回されて気持ち良くないはずがない。

  食べた本人は呑気に食レポをしているが、食べられた本人は様々な感覚が一度に押し寄せ頭で渋滞している。

  ロシュ(あぅっ、きもちっ♡いいなんてっ、ひいっ♡そんなっ、ことっ♡)

  一部を食べられただけで極大の快感が押し寄せてくる。こんなものを全身食べられるまで続けるなんてたまったものではない。かといって、ここから逃げられる訳もない。

  ???「ボクは耐えきれるのかなぁ♪」

  そして、食べる本人は意味深な発言をした後も休憩などする訳もなく、次々に口にケーキを運び込む。

  (パクっ)

  ロシュ(そこっそこはぁ!だめっ♡きもちいいからぁっっ♡)

  (パクっ)

  ロシュ(ど、どうじにっ♡、たべないでぇ!まえのっ、からだがぁっ♡まざるぅぅ♡ひいぃぃ!)

  (パクっ)

  ロシュ(そこがぁっ♡いちばんっっきもちいいからぁ♡だめぇ、かまないでぇ♡あぅぅ!)

  そしてそんな快感に精神が持つはずもなく、ケーキの半分を食べられた時にはもう、

  (パクっ)

  ロシュ(そうっ♡そこぉっ、もっとぉぉ♡もっとかんでえっ!ひゃあぁ♡)

  …と、このようになってしまっていた。食材としての性で自ら食べられることを願うようになってしまっているのだ。

  …

  そして、もう最後の1口。時間にして5分経ってない位でなんと声の本人は大きめのホールケーキ丸々1個をいとも簡単に平らげてしまった。

  ???「ボク、美味しかったよぉ♪じゃぁバイバイっ♪後少し頑張ってねぇ♪まぁ、多分無理だろうけどね♪」

  (パクっ)

  意味深な言葉を続けて並べて食べる最後の1口。[[rb:勿論 > もちろん]]声はロシュ本人には届かない。それどころか、

  ロシュ(ひゃっ、からだぁ、なくなっちゃったぁ♡おいしかったかなぁっ…?…あぐっ、またたべてほしいよぉ♡あぅっ♡)

  と完全に食材になりきったまま食材としての最後を迎えたようだった。

  ……

  その頃、キッチンでは、

  ???「はぁ、美味しかった。そろそろ仕上げだね♪いやぁ、上手く行きそうで安心安心♪」

  というロシュそっくりの声が響き、ロシュがビクビク震えて食べられた快感を未だに味わっていることが分かる絞り袋が置かれていた。

  [newpage]

  あの避けようのない罰ゲームの後、しっかりと誰かも分からない胃の中で消化され、その後戻されたロシュ。

  自分が食材になって食べられたという事実と精神がケーキに染まってしまった記憶で顔を赤らめていた。

  ロシュ「ボク……ボク、たべられて……、よろこん…じゃってぇ…、あぅぅ…。」

  身体は全力で拒否しているが、それでも

  ロシュ「もっかい、もっかいだめかなぁ……。」

  …これが本音である。あの時の快感を思い出すだけで全身に鳥肌が立ちそうになる。その欲求を欲していることにまた恥ずかしさを覚え、首を振って誤魔化そうとする。

  ロシュ「と、とりあえず、つぎっ、つぎっ!」

  そうして入る次の青い輪っか。もうこのチャレンジは半分を越えて5ステージ目である。

  …

  青の輪っかに入ると、学校にあるようなプール場があった。ロシュはそれを見ると、

  ロシュ「うげっ、も、もしかしてここって…。」

  と、明からさまに嫌な顔をした。実は、ロシュはプールが大の苦手である。

  プールと言えば、クロール等をする水泳というのは周知である。そして、誰でも学校時代のクラスには1人は泳ぎが極端にできない子供は居ただろう。

  そう、ロシュもそうなのである。つまり、カナヅチなのだ。ロシュの場合、平泳ぎどころかクロールで前に進むことさえできないし、始めのキックもままならないレベルでなので、本人は基本的に水が大嫌い。プール等は尚更なのである。

  そんな中、プールに放送が流れる。

  アナウンス「こちらは第5ステージ。"水"の間です。

  参加者は今からプールを泳いでプールの底に着かすに25メートル先の地点まで行ってもらいます。泳ぎ始めてから途中で足を付けば即ゲームオーバー。罰ゲームとなります。

  それでは、開始です。」

  ロシュ「や、やっぱりぃ……ぜったいむりだよぉっ!」

  今回のゲームはロシュにとっては不可能に近いものである。なんせ、ロシュは今まで15メートルすら泳げたことがない。普通に泳いでも数秒で罰ゲーム直行である。

  ロシュ「うぅぅ…。」

  かといって、どうしようもない為、開始地点のジャンプ台の上でただ[[rb:佇 > たたず]]んでいた。

  …………

  ロシュ「やっぱりできないよぉぉっ!」

  数分間プールを覗きながら自分が泳ぐイメージを立てていたロシュ。しかし、一切それをいざ実行に移せるかと言われると確実にノーと言える。自分の屈指の運動神経の無さに心底呆れる。

  そんなことをしてもどうしようもないのに。でも、罰ゲームは受けたくない。

  水面に歪んだ自分の顔が映る。ふと気になって顔を水面に近付けて水面に鼻が当たりそうな距離で見る。

  しかし、その時に後ろを確認していなかったのが間違いだった。

  ???「いいから早く落ちろぉ!」

  (ドンッ)

  ロシュ「うわあっ!だれっ!?ぼぼほっ、おぼれるぅ!」

  突然何者かからお尻を思い切り押されてしまったのだ。今まで自分以外にこの空間で生き物を見たことがない。何処からか現れた影が明らかな意思を持ってロシュを蹴落としたのだ。

  ロシュ「た、たすけて、おぼぼ…!」

  それは突然であったので、ロシュはその本人を見るとこも声を覚えることもなく、水中であたふたしている間に底に足を付けてしまった。

  そしてアナウンスが流れる。

  アナウンス「参加者がプールに足を着いたので、罰ゲームを始めます。今回の罰ゲームは"物品化"です。

  今回の罰ゲームは少し特殊である為、事前情報を出すことはできません。ご了承下さい。

  それでは、始めます。」

  ロシュ「ちょっと!ボク、押されて落とされたんだけどぉ!流石にもう一回してもいいんじゃないのぉ!」

  流石にこの理不尽さに、今回の罰ゲームを作ったのは紛れもなく自分を落とした犯人であると訴えるロシュ。それは事実なのだが、

  アナウンス「もう一度ゲームをスタートしてもクリアの見込みがないとの判断です。」

  ロシュ「うぐっ、」

  と、きっぱり正論で返されてしまった。確かにもう一度ゲームをしたところで、ロシュが泳ぎきれる可能性など0に等しい。

  ロシュ「で、でもぉっ!」

  それでも、抵抗を続けるロシュ。もうどうなるかはお分かりだろう。

  アナウンス「参加者の進行妨害が見られる為、罰ゲームをより厳しいものへと変更させて頂きます。」

  ロシュ「あっ、……そんなのっ!ひどいよぉっ!」

  ロシュが更なる反抗を続けようとしたところで、遂に罰ゲームが始まったのか身体に異変が起こる。

  ロシュ「あぐうっ、ち、ちんちんがぁっ、のびるぅっ!」

  なんとロシュの股の陰部が急に太く、長く成長したのだ。そして、その先から顔のようなものが現れる。

  ロシュ「ひいっ、いやっ、なにこれぇっ!」

  戸惑うロシュ。それでも、変化は止まらない。

  今度は自分の顔が細く、短くなっていく。

  ロシュ「も、もしかしてぇっ!あがあっ、だめっ!ボクがちんちんになるなんてぇっ!いやだあっ!だm……………。」

  そして、遂に声が出せなくなる。その間にも変化は進み、両足は指が繋がってヒレのように、耳は尾びれとなっていく。

  ロシュ(だめっ、いやだぁっ!)

  ロシュは細長い陰部となった頭でもう声も出せないのに、身体を必死に動かして抵抗しているようだ。

  その間にも角と両足は膨らんでいく身体に飲み込まれ、尻尾が背びれとなって固定される。

  ロシュ(あがあっ、からだがあっ!)

  変化も終盤となってきたところで、ロシュの全身がビニール質となり、徐々に空気が中に入って膨らんでくる。もはやロシュが抵抗してもギチッギチッとしか音がしない。その内、水よりも軽くなったのか水中にいたロシュが勢いよく水面へと飛び出す。

  ロシュ(あうっ、みずに、…ういちゃったぁ…。)

  そして最後。元々ロシュの陰部だった部分が身体と同じように膨らみ、シャチが笑っているかのような模様となり変化が終了した。

  ロシュが何になったのかは知っての通り。

  ロシュ(ううっ、ボクのからだがあっ…、しゃちのうきわにぃっ……。)

  そう。シャチフロートである。ただ、普通のものとことなるのは全体が青白いことと、シャチ特有の細長い陰部まで存在していることである。

  ロシュ(ううっ、みずがっ、ちんちんに当たってぇ……すぅすぅするよぉ…。)

  現在シャチフロートの頭となっているロシュの陰部はしっかりと快感を感じられるようになっているようでロシュは水の気持ち良さで、身体を震わせる。

  一方、ロシュは頭が陰部となってしまっているので、現在の身体で感じるのは全身の触覚だけである。

  [[rb:勿論 > もちろん]]身体は空気でぎっしり満たされており、動くことなどほとんどできない。

  ロシュ(からだがっ、パンパンでぇっ、きもちわるいよぉっ…。)

  身体が震える、水が身体に当たる、それだけでも自分の中の空気がビニールを押し返そうとする為、ほんのちょっとの衝撃でさえ、それで生まれる快感に耐えられない。

  と、ここでプールサイドから声がする。まぁ、ロシュには聞こえていないのだが。

  ???「うわぁっ、でっかいシャチだぁっ♪じゃあ早速~♪」

  恐らくロシュを突き落とした張本人の声が部屋に響く。そして、その主はロシュ目掛けて思い切りプールへ飛び込んだ。

  (バシャァン)

  ロシュ(ひぐぅぅっ、なにがぁぁっ♡あがあっ、だめぇっ♡ああ、あそこがすれてぇ♡からだがぁ、きもちいいよぉっ♡やめてぇっ♡)

  触覚だけでは物事を判断することができない。ロシュは突然現れた何者かが自分に落ちる感覚しか分からない。

  ロシュの中の空気はその衝撃でロシュの身体を押し返して、さらにシャチフロートの頭を触られ全身に快感が行き渡る。さして、その後に生まれる水しぶきや波、何者かがまたがる感覚等全てが勢い良く押し寄せる。

  ロシュ(ひぐぅっ、だめえっ!あそこがぁっ♡あぐっ、われるうっっ♡ひぎぃぃいっ!)

  それでもビニールが生物の力に勝てることなどなく、何者かに身体に付いた取っ手を握られ、元々棒であった頭を面白半分で撫でられていた。

  ???「おぉ、ボクが乗っても大丈夫だぁ♪」

  ロシュ(はぐぅぅっ♡あそこなでないでぇっ♡だめえっ、からだがぁっ、きもちよくってぇ♡)

  その撫でられた感覚と、水が当たる感覚だけで中の空気が全身を押し返す為に、実質全身で快感を受けさせられているのと同義である。

  それから逃れようとしても、唯一ある程度動かせるのは自分の頭、即ちシャチの陰部を模した部分だけである。

  ロシュ(だめぇっ♡もうっ、おかしくなるぅぅ♡)

  すると、流石にシャチの陰部だけが忙しく動いているのは何者かの目にも止まる。

  ???「うん?なんかこのシャチさんちんちんが生えてるねぇ?びくびく動いちゃってぇ、そんなに触られたいのかなぁ?ほら、つんつんしてあげる♪」

  と、身体をシャチに抱きついている態勢にする。

  ロシュ(あひぃ♡からだがぁ、つつまれるうっ、♡ちんちんがあっ♡)

  プールで遊ばれるモノとしての感覚なのか、陰部を刺激される感覚と共に、自分が使われていることへの幸せを感じ始めたロシュ。心なしかシャチの顔の口角が少し上がったような気がしないでもない。

  そのまま、何者かは陰部となったロシュの頭を触り始める。

  (ツンッ)

  ロシュ(あぎぃぃっ♡あたまがあっ、きもちいっ♡)

  今のロシュの頭もシャチの頭と同じく性感帯であるので、触られる度に快感が襲う。ただ、思考が直接そこで行われているので、通常の快感と比べて敏感に感じるようになっている。

  しかも、身体は動きたくても動けない為、快感を感じる度にシャチの陰部だけをぶらぶらと揺らすしかない。それを面白く思ったのか、

  ロシュ(ひぐぅっ、きもちいいのにぃ♡うごけないよおっ♡)

  ???「うわぁ、びくびく震えちゃってるねぇ♪じゃあ、穴に指入れたらさらに面白くなりそうだねぇ?」

  と言うと、有言実行で自分の小指をシャチの陰部の穴に入れた。

  (プスッ)

  ロシュ(はぎぃっ♡あたまがしびれるぅっ♡)

  自分の頭に何かが入ってくる感覚と性感帯の穴を刺激される快感に頭がいっぱいいっぱいである。それに、何者かが自分の頭を触ろうと動く度に、シャチの頭や身体が擦れてロシュを責め立てる。

  ???「ほらほらぁ♪シャチのちんちん、触られて気持ち良いんでしょぉ?変態さんだねぇ♪」

  それでも声の主はロシュの苦労など知ったことではない様子である。ひたすらにシャチの陰部をデコピンしたり、指で包んで潰したりとやりたい放題している。

  ロシュ(いぐぅっ♡あがっ、いたいのにぃ♡きもちよくてぇっ♡はぐぅっ♡そこもだめぇぇっ♡だしたいよぉぉっ♡)

  いくら叫べども全身の刺激は止まることなく、むしろ声の主がどんどんと楽しさを見出だして更なる快感を強制させられる。

  ロシュ(はうっ、あたまがっ♡おかしくなるぅぅ♡だれかぁっ、もどしてぇっ♡)

  今は声の主の遊び道具出しかないロシュ。身体が反対になったままシャチフロートにされた状態で何者かとプールの水からひたすらに快感だけを受け取らされる。

  いつの間にかシャチフロートを弄るのが上手くなってきたのか、シャチに抱きついて、シャチの頭を撫でながら足でシャチの陰部を弄るという、快感盛り合わせの遊び方をされる。しばらくすると、それに加えて重心を移動させる弄り方を覚えたようで、

  ???「ふんふふん♪」

  と、ロシュを弄り倒している。

  [[rb:勿論 > もちろん]]本人は気が気ではない。全身から[[rb:隈無く > くまなく]]快感を与えられ続けるのに、思考が持つ訳がない。

  そして、全身を、特に自分の頭を、震わせてしまい、それでできた水の波と自分の中にパンパンに入っている空気が更にロシュを刺激する。かといって、震えを止めることなどできる訳が無く、莫大な快感を受け続ける。

  ロシュ(ひぎいっっ、だめぇっ♡からだがっ、おしだされるぅっ♡いぎいぃぃぃ♡くうきがぁっ、だし、いぐうっ♡だしたいよぉっ♡おぐぅぅっ♡)

  ………

  そして、そのまま十数分後。

  ???「ああ楽しかった♪シャチくんびくびく震えて面白かったなぁ♪もうプール出よっかなぁ♪」

  ロシュ(ひぐうっ、お、おわったぁっ♡はぐうっ♡)

  ロシュの身体は弄られている間にどんどんと敏感になって、最早触られるだけで脳がショートしてしまいそうである。それでも今回はモノに成りきらずに済んだようだ。

  まぁ、罰ゲームはまだ終わっていないのだが。

  ???「シャチくんででかいから投げちゃお♪えいっ、

  と。」

  ロシュ(ひいっ、なげられてるうっ♡)

  と、声の主がロシュをプールサイドへと投げる。ロシュは宙を舞うような感覚がして投げられたのだと感じ、恐怖する。

  もしこの敏感さで固い地面に頭と陰部含めて全身がぶつかったらどうなるのか。

  ロシュ(だ、だめぇっ、おかしくなるからぁ…。)

  と、心の中で叫んでも、助かる術など1つもない。そして、何もできずにシャチフロートは頭から地面へと当たり、

  (ポンッ)

  と情けない音を鳴らす。

  ロシュ(があああっ♡ちんちんがぁっ、へこむぅぅっ♡あぎいっ、あたまもおっ♡ひぐううっっ♡)

  そのままシャチの陰部も床に激突し、少し跳ねてシャチが止まる。地面にぶつかる一度一度シャチが大きく震え、陰部を揺らしていたのは言うまでもない。

  ロシュ(ひ、ひいぃぃぃ、あぅぅぅ♡)

  快感が頭に響き続け他に何も考えられていないロシュ。その間にも魔の手が伸びる。使い終わったプールトイなど、そのままにしておいたら邪魔になるのは当然である。

  では何をするか。

  ???「じゃあ空気、抜こっかぁ♪薄~く畳んで片付けてあげる♪」

  そう、空気を抜くのである。声の主は大きなシャチフロートをお腹が上になるよう裏返しにして、空気栓をまさぐり始める。

  ロシュ(はうぅぅぅ♡も、もうぅやめてぇ♡)

  身体を裏返しにされ何か重いものに自分の頭の上を[[rb:跨 > また]]がされているロシュ。何かを感じ取ったのか、それともシャチフロートとしての本能か、全身に寒気がして必死に身をよじるが[[rb:勿論 > もちろん]]今まで通り意味はない。

  そして、その時は来る。

  ???「あった♪じゃあ…えいっと!」

  (ポンッ、シューーーー)

  ロシュ(はぐぅぅっ、なにいっ、からだがあぁっ!)

  何者かに空気栓を抜かれるとシャチフロートは空気が急速に抜ける音と共に徐々に平べったくなっていく。

  ロシュ(からだがぁっ、きえるぅぅっ!)

  中の空気が抜けていくと同時に自分の身体が薄くなっていく。その内シャチフロートの中でビニール同士がくっついていく気持ち悪さにロシュは吐き気を覚える。

  ロシュ(はぐぅぅっ、だめぇぇっ!とまってえぇぇ!)

  空気を止めようとしてもそもそも動くことすら叶わなくなってきており、抵抗などできそうにもない。

  ロシュ(あぁぁっ!いやだぁっ!もどしてぇぇっ!)

  いつの間にかシャチフロートは今までパンパンに膨らんでいたのが夢のように薄く地面に広がっていた。それでも声の主は納得していないようで、

  ???「結構抜けたねぇ♪でもまだ空気残ってるねぇ、えいっ!それっ!」

  (プシュッ、プシュッ)

  ロシュ(がぁっ、だめぇっ、からだがっ、なくなるぅ…)

  と、器用に残った空気を出していった。

  その後に残るのはくしゃくしゃに[[rb:萎 > しぼ]]んだビニール質の物体だけ。

  ロシュ(ああぁ…、からだがぁ…、からだがぁっ…。)

  もう動くこともできなくなったロシュ。シャチフロートの身体で絶望している最中だが、間髪入れずに声の主によって身体が折り畳まれる。

  ???「こうしてっ…、こうっ♪」

  ロシュ(ひいっ♡からだがぁ、くっついてぇっ…)

  内側も外側も自分の身体同士でくっ付き、自分が今どうなっているのかも分からない。シャチの頭もそれに合わせて折り畳まれていく為、その度にまた快感が走る。

  ロシュ(はうぅ、ちんちんがぁ♡おられてるぅぅ♡)

  ……

  ???「よし、片付け終わり!」

  そしてしばらくして、声の主は自分のオモチャの片付けを終えたのだった。声の主の足元には無様にちんちんが表に向けられたまま、小さく正方形に折られたシャチフロートが置かれている。

  ロシュ(はぐうっ♡きもちいっ♡)

  そんな状態でも中の精神は活発に快感に溺れている。風や地面のちょっとした振動だけでシャチの頭が他の部位と擦れるのだ。

  ???「じゃっ、ここの罰ゲームは終わりっ♪残りも精々頑張ってねぇ、"僕の為に"♪ふふっ」

  ロシュ(はうぅっ…、さわらないでぇ……ひぐっっ♡、こすれるからぁっっ…♡)

  そのまま声の主はまたしても意味深なことを言いながら恐らく快感に襲われているシャチフロートの陰部を弄ってこの部屋での後少しの罰ゲームを楽しんでいたのだった。

  [newpage]

  いつの間にかもう5つものステージを終えているロシュ。しかし、未だにクリアしたステージが0という悲惨な状況である。ステージに入る度に罰ゲームを喰らって快感地獄を与えるというセオリーができてしまっている。

  まぁ、この後もずっとそうなるのだろう、とロシュ自身も気付いているのだろう。最早罰ゲームを受ける前提のような覚悟で次の藍色の輪っかに入っていった。

  ………

  藍い輪っかに入ると、全体が木でできたアトリエのような部屋の中だった。しかし、この部屋、何故か異様に広い。教室4つ分位はあるのではないだろうか。それに、机や椅子等の家具は一切無く、あるのは周りに置かれている粘土っぽいものでできた壺や人形ばかりである。

  ロシュ「なんか、きみわるいよぉ…。」

  ロシュもこの異様さを理解したのか、少し引き気味である。その内、いつも通りアナウンスが流れる。

  アナウンス「こちらは第6ステージ、"粘"の間です。

  参加者は今からとある生き物を倒す、もしくはそれから逃げてもらいます。30分後に参加者が無事であればゲームクリア。もしその生き物にやられてしまうとゲームオーバーとなります。

  それでは、開始です。」

  ロシュ「なんか、大変そ~、」

  この不気味な空間で得体の知れない生物と対峙しなければいけないことに嫌がるロシュ。

  (ベチャッ)

  すると、背後から謎の音が聞こえる。泥が地面に落ちるような、聞いてて不快に思うくらいの汚い音。

  ロシュもすぐに背後から変な音がすることを不思議がり振り返ってみると、

  (ズズズ)

  ロシュ「ひゃぁっ、なにこいつぅ!」

  まるで幽霊を見たかのようにそれを見たロシュが飛び上がり、後ろへと即座に下がっていく。これがアナウンスの言っていた生き物なのだろうか。

  ロシュが見たものは粘土のようなもので身体ができている、スライムと同じくらい小さな生き物だった。動いているのを見なければ、泥と勘違いしてしまうくらいに表面がドロドロしており、気持ち悪い見た目である。

  こんな生き物が一体何処から現れたのかと言うと、

  ロシュ「も、もしかして、このつちっぽいのって……。」

  そう、先程ロシュが不気味がっていた、部屋中に置かれた壺や人形。それら全てが動き始めているのだ。

  つまり、背後に居た個体もその内の1つ。そしてこれと同じような生き物が部屋に置かれている粘土と同じ数ロシュを追ってくるのだ。

  ロシュ「い、いやぁ!きもちわるいよぉぉっ!」

  と、ロシュが絶叫する。その生き物の最悪な粘土っぽい見た目、土のような臭い、何を取っても気持ち悪いとしか言いようがない。

  そうしている間にもまた一体がロシュに近づき、

  (ベチャッ)

  なんとロシュの右足に飛び掛かった。ロシュは右足に冷たい感触と泥を踏んだかのような感覚で全身を震わせる。

  ロシュ「ひやぁあぁ!いやだっ、いやだぁ!こないでぇぇ!さわらないでぇぇ!」

  ロシュはそう叫びながら足を全力で振って生き物を地面へと叩き落とす。その一連の動作、今までで一番全力を出していたのではないだろうか。

  そしてそのまま、

  ロシュ「いやっ、やめてぇぇ!」

  (グチュッ)

  なんと混乱のあまり、ロシュの右足が、振り落とした生き物に地面で直撃した。鈍く、不快な音を出しながら生き物の身体がそこら中に飛び散る。

  ロシュ「あっ……………。」

  もう、ロシュは泣き叫ぶことも通り越し絶句してしまっている。そのまま足を上げると、

  (ベトッ)

  粘性の高い液体がロシュの足から垂れ下がっていた。どうやら踏みつけた衝撃で生き物は死んでしまったらしい。

  それでもあの冷たい感覚が右足全体から全身を震わせる。ロシュはその場で硬直してしまった。

  …そうしている間に、他の生き物もロシュの近くに寄ってきたようだ。いつ飛び掛かってきてもおかしくないくらいの距離でかなりの数の生き物がひしめいていた。

  ロシュはそれを見て我に返り、また叫び出し、なんとその場から生き物を通り越し走り始めた。

  ロシュ「い、いやぁぁ!あんなのぉっ、むりぃぃ!ここからだしてえぇぇ!」

  向かった先はこの部屋にあった木造のドア。着いた矢先、ドアノブをガチャガチャと力強く回し開けようとする。しかし、

  ロシュ「あいてよぉぉっ!おねがいだからぁあぁ!」

  いくら力を入れようがドアはびくともしない。

  それもそのはず。そのドアは部屋の雰囲気をより近づける為のただの飾りであったのだ。ドアの外など存在もしない為、ドアノブが付いているだけの壁と同じようなものである。

  それに気がついてもなお、叶いもしないの願いを叶えようと必死にドアを回すロシュ。冷静さの欠片もあったものではない。

  (ベチャッ)

  すると、ロシュの背中にまたしても気持ち悪い感覚が現れる。それは[[rb:勿論 > もちろん]]、

  ロシュ「あうっ、ひいっっ!くっつかないでぇぇ!」

  あの気持ち悪い生き物である。背筋が凍る感覚を全身で感じたが、何とかそれを剥がそうとロシュが背中に腕を持って思いっきり払おうとしたその時、

  (ベチャッ)

  ロシュ「うあっっ!てがぁっ!こないでぇぇ!」

  ロシュのその背中に回した手にもまた異なる生き物が飛び付いて来たのである。

  それらを同時に振り払おうとまだ腕を全力で振っているロシュ。すると、冷たい感覚と同時にまた別の気持ち悪い感覚がロシュを襲った。

  ロシュ「いやっ、あっっ!てがぁっ!うごかないぃぃっ!」

  突然生き物の飛び付いたロシュの手が動かなくなったのだ。何とか手を前に持ってこようと力を入れると、今度は背中が後ろに引っ張られるような感覚を覚える。

  ロシュ「せなかがっ、どうなってっ!?」

  薄々ロシュも気付いているだろう。

  生き物の飛び付いた部分のロシュの身体が接着剤で固定されたかのように、完全にくっ付いてしまったのだ。

  こうなった理由はあの生き物以外考えられない。何とか次の打開策を考えようとロシュが頭を回しても、

  (ベチャッ、ベチャッ)

  ロシュ「ううっ!うがぁっ!ひぃぃっ!」

  今度は2回、脇腹と首を目掛けて生き物が飛んできた。それと同時に、足元からも生き物が登ってくるような感覚がする。そしてすぐに下半身と首が無くなったような、動かそうとしても動かない気持ち悪い感覚も走る。

  ロシュ「ひ、ひやぁっ…。」

  今の状況を確認しようと、首で後ろを見ようとしたが、もうロシュは首を回して後ろを見られない。身体を思いっきり反転させ、部屋全体を見るような視界にしてみると、

  (ベチャッ、ドロッ)

  なんとほぼ全ての生き物がロシュの側からロシュに飛び掛かるような動作をしていたのである。それを見て、ロシュが絶望を感じるより少し早く

  (グチャッ、ビチャッ)

  今度はロシュの顔目掛けて複数体が飛び掛かる。

  ロシュ「あ、あぁっ…だめっ……こないでぇ……。いやだぁ……。」

  飛び掛かる直前、ロシュが首を振りながら発したその言葉は、叶えられるはずもなく、

  (バチャァッッ)

  ロシュ「んぐぅぅぅ!」

  ロシュの顔に生き物がへばり付いた。それによって視界が奪われる。

  …そこからはもう一瞬であった。

  (グチャッ、ビチャッ)

  ロシュ「んんんんっ!んっっ!」

  ロシュの全身に大量の生き物が飛び掛かり、足からも大量の生き物が登ってくる。

  いつの間にか部屋に居た生き物は全てロシュへと貼り付き、ロシュの身体が見えなくなる程になっていた。

  ロシュが身体を動かそうとしても、言葉の出ない口から喚き声を出しても、生き物は止まることはない。それどころか、ロシュの身体がその生き物と一体となっているような感覚に襲われる。

  そして、

  アナウンス「参加者が行動不可となった為、罰ゲームとなります。今回の罰ゲームは"粘土化"です。詳しいことは……まぁ、身をもって体験して頂きます。」

  と、少し投げやり気味の放送が流れ、ロシュとその周りの生き物が完全に一体化したと同時にその青白くなった粘土は完全に動くことが無くなった。案の定このステージでも罰ゲームである。

  ロシュ(ああっ、またっ!からだがあっ、とろけるぅぅ…。)

  ロシュは完全に粘土となったようで、ドアを模した壁の前でとろけていた。

  すると、粘土が突然収縮を始める。

  ロシュ(あぐっ、からだがっ!ちいさくうっ、なるうっっ!)

  どうやら粘土となった身体はその全てに感覚があるようで、身体が収縮するという言葉にできない感覚がロシュを襲う。

  ………………………

  そして、3分後。

  (ドロドロ)

  ロシュ(あひぃ……。)

  ドアの前にはサッカーボールくらいの大きさになった青白い粘土が置かれていた。時々ビクッと震えるのは中の精神がまだ粘土となりきっていないからだろう。

  すると、部屋に突然輪っかが現れ、そこから何かが出てくる。

  ???「あぁあ、結構小さくなっちゃったねぇ♪かわいいっ♪」

  ロシュ(!?……えっ!?今のって…。)

  粘土となった身体には何故か触覚と聴覚のみが動作しているようで、ロシュは急に聞こえたその声に驚く。

  ロシュ(ボクのこえっ!?)

  そう、その声の主は前のステージでロシュを食べ、ロシュでできたシャチに乗っていたのと同じドラゴン。それがなんとロシュの声をしていたのである。もっとも、以前のステージではロシュはその声を聞いていないのだが。

  それでも粘土となった自分の声と同じ声が聞こえるというのはかなりおかしなことである。

  粘土が驚きを隠せずビクビク震えているのを見たその主は笑ったように、

  ???「あっ、ごめん、今回は耳聞こえるんだっけなぁ?ボクの声に驚いちゃったぁ?でも、今はどうでも良いよね♪じゃあ罰ゲームいっくよ~♪」

  と、青白い粘土を持ってまた輪っかを通っていった。

  ………

  そして、輪っかを通った先には、机と粘土で遊ぶ為の、[[rb:所謂 > いわゆる]]粘土グッズが置かれていた。

  ???「ふんふふん♪」

  ロシュ(ねぇっ、うたってないでぇ、たすけてよぉぉ!)

  (ベチャッ)

  ロシュ(ひぇっ!)

  青白い粘土の震えなど気にせず、声の主はそれを思い切り机に叩きつける。青白い粘土はその衝撃で机に合わせて薄く広がる。

  ???「まずは何を作ろっかな~♪……あっ!そうだ!」

  (コネコネ)

  目の前の粘土で何を作るのか決まったのだろう。粘土をこねて、切って、丸くして。自分が思い描いたように、自由に粘土を使ってあるものを作り上げていく。

  その間のロシュというと、

  ロシュ(ぎゃぁっ、そこっ、こねないでぇ!あぅっ、切るのもだめぇぇ!まざるぅぅっ、たすけてぇぇ!)

  文字通り手も足も出ない身体で、まぁ、そもそも粘土の全てが手であり足なのだが、そんな身体は動くこともない為に、必死に助けを呼ぶ。

  すると、こねている本人はそれが聞こえているのか、

  ???「うるさいなぁ、今キミでいいもの作ってるの!黙ってよ。」

  と言って、まだ形作られていない粘土に対して

  (グチャッ)

  ロシュ(ああああぁぁっ、……はぅっ……。)

  と、思い切り拳で殴ったのだ。[[rb:勿論 > もちろん]]ロシュは避けられるはずがなく、それをモロに食らい、薄く広がってしまう。

  ???「次、ボクに命令したり大声出したりしたら、少しずつキミの身体を水に混ぜていくからね?」

  そして、このように身体をつねられながら脅される。粘土と生物の主従関係では生物が主であることは当たり前である。つまり、ロシュは嫌でもそれに従わなければいけない。この一発でロシュはそれを教え込まれたようである。

  ロシュ(あうっ、……は、……はいぃ……。も、もう……しないからぁぁ…やめてぇぇ。)

  ???「…命令するなって言ったよねぇ?」

  ところが、ここでロシュはあまりの恐怖につい口が滑ってすぐに命令を破ってしまった。声の主がそれを許す訳もなく、

  ???「言うこと聞かない粘土は~♪こうだっ!」

  (ピチャッ)

  と、粘土の一部をいつの間にか用意していた水の入ったボウルに沈めてしまった。

  ロシュ(いやっ、おねがいぃ!だめっ、だめだからぁ!…ひゃぁぁぁっ、ボク、ボクがぁ、とろけてえっ、あああっ、)

  自分の身体が水と混ざっていく気持ち悪い感覚がロシュを襲う。粘土は少しずつ水にとろけていき、その内水とも一体となったのか、ボウルの水面が波立っている。

  ???「じゃあ、続き、始めよっか?…いいよねぇ?」

  ロシュ(…ひゃい、いい…ですぅっ、)

  ???「それなら良かった♪じゃぁ、我慢しててねぇ♪」

  自分が嫌なことでも決してノーとは言ってはいけない。更に、声の主に命令もしてはいけなければ、少し[[rb:喘 > あえ]]ぐだけでもしてはいけない。かといって、完全にモノ扱いされている粘土の自分では歯が立たない。

  (コネコネ)

  ロシュ(…うぅっ、んぐっ……ひぃぃっ…。)

  しかも、いくら我慢したところで、自分の身体が滅茶苦茶にされている感覚など、耐えられるわけもない為、反射的に粘土を震わせ、頭の中で声が出てしまう。そしてその度に声の主に自分の思考を覗かれ、

  ???「まだうるさいね。そんなに水になりたいの?」

  ロシュ(ひぃっ、いやっ、いやだ、…ですっ…、)

  ???「じゃあ、もうちょっと我慢しよっか♪」

  ロシュ(ひゃ、ひゃいぃぃ…。)

  と、脅されるのである。ロシュはただ、こねられる感覚と、声の主に恐怖を抱くだけである。

  ……

  そして、それからしばらくして、

  ???「できたぁっ!いやぁ、キミ中々頑張ったねぇ♪」

  ロシュ(は、はい…。あっ、ありがとう…ございますぅ……。)

  青白い粘土を使った壺ができたのだった。ロシュは[[rb:無論 > むろん]]納得などしていないが、水になるよりはマシである。

  何度も声の主に身体の一部を水に溶かされ、水の方はもう透明感など微塵も残っていないレベルになっていた。

  ……

  そして、この地獄から逃れるために、いつの間にか自分で壺にできたことで罰ゲームが終わったのかと勘違いしてしまったロシュ。

  ロシュ(あ、あの…、か、からだを……もとに……もどしてください……。)

  とつい言ってしまったのだった。すぐに自分がとんでもないことを言ってしまったのだと気付くが、時既に遅し。

  ???「なぁに言ってるのかなぁロシュくん♪まだまだ始まってばかりなのにさぁ?それにボクに命令しちゃった?まだ粘土になりきれてないみたいだねぇ?」

  ロシュ(ひっ、ご、ごめんなさいごめんなさいぃ!…つい、口が滑って、……しまいましたぁ!)

  何故声の主が自分の名前を知っているのかという疑問よりも先にお仕置きを受けないようにすることしか考えていないロシュ。

  ???「うーん、ここまで水に溶かされたのにまだ反省してないのかぁ。こりゃ、もっとひどいお仕置きが必要だね。」

  ロシュ(ひっ、あ、あぁぁ…。)

  ということで、早速粘土の一部をちぎられ、こねられることになったのだった。その間にもロシュはお仕置きを受けたくないが為に謝り続ける。

  (ブチッ)

  ロシュ(ひぐうっ、ご、ごめんなさいぃぃ!どうかぁぁ、どうかおしおきだけはぁぁ!いやだあぁぁ!)

  ???「あぁあ、これでうるさくしない約束も破っちゃったねぇ?そんなにお仕置きが好きなら言ってくれればいいのにねぇ?」

  ロシュ(あ、あ、あぁっ………。)

  何をしてもお仕置きを受ける八方塞がりに立たされたロシュ。これ以上のお仕置きをうけない為には、お仕置きを受け入れて黙るしかない。

  そして、お仕置きが始まった。…と言っても、今回は造形が簡単な為に、作るだけならすぐ終わる。

  まず、千切った一部の粘土の更に一部を丸くして2つの玉を作り、それをくっ付ける。

  ロシュ(ひぐぅ!)

  そして千切った粘土の残った部分を太めの棒にして玉にくっ付ける。

  ロシュ(あ、こ、これってぇ…、ひいっ!)

  もうお分かりだろう。感覚しかないロシュでも分かっている。

  そう、声の主は粘土の一部をロシュの股にあるような小さい陰部にしてしまった。皮まで再現したのか、棒が皮に包まれている。

  そして、声の主はそれを触る。

  ロシュ(ひいっ♡)

  ???「気持ち良さそうだねぇ?」

  何故かロシュには普通にあそこを触られたような快感が走ったのだ。触られた瞬間に粘土の全身を大きく震わせる。

  ところが、お仕置きはこれだけでは終わらない。

  (ブチッ)

  ロシュ(あぅっ、はぇっ♡)

  なんと声の主はできた陰部の先端を潰したのだった。これで、もし陰部から何かを出そうとしても出せなくなった。

  …それでも、お仕置きは終わらない。

  ???「まだまだだよ。この粘土全部使ってたっくさん作るんだから。ボクに逆らったらどうなるか、しっかりと教え込まないとねぇ?」

  ロシュ(だ、だめぇぇ♡ひぃぃぃっ♡)

  ……

  そして結局、最初にできたのものと同じような陰部を模した粘土を数十個作ったのだった。その全てが既に先端を潰されて中身が出ないようになっている。

  ロシュ(あ、あぅぅ、はぁぅぅ…)

  もう満身創痍のロシュ。全身全てから快感が生じているのだ。大変という次元ではないだろう。

  それでも声の主はお仕置きを続ける。

  ???「ほらほら♪ここでしょっ、と見せかけてここぉ♪」

  ロシュ(ひぐっ♡あぅっ、だめっ♡きもちっ、いいっ♡)

  1本の陰部をひたすら責めるだけで、その他の並べられた同じ陰部が快感から逃れる為に棒を揺らすのは見ていてかなり面白いものだった。時々棒同士が当たって勝手に震えている。

  ロシュ(あぐっ♡もうっ、だめぇっ♡でもぉっ、でないよぉ♡)

  まぁ、本人はひたすら全身で受ける快感に襲われ、またしても得体の知れない欲求に精神を侵されているという聞くだけで大変な状況ではあるのだが。[[rb:勿論 > もちろん]]、何度もショートを繰り返しながら、その度に精神を元に戻されている。

  ………

  そして、数分後。

  ???「ここもいいのかなぁ?」

  ロシュ(は、はいぃ♡そこっ、そこですぅぅ♡がぁぁぁぁ♡)

  またしてもロシュは洗脳されたかのように、幸せそうに数十個に分けられた陰部を震わせていた。

  しかし、その原因となっている本人は飽き気味のようで、

  ???「もう嫌がらないし飽きてきたなぁ…、よしっ、最後にとっておきを作ろう!」

  ロシュ(そ、それはぁ、なんですかぁぁ♡)

  ???「キミには関係ないよ~♪じゃあ、始めようね♪」

  そして、手を広げて挙げたと思いきや、そのままの勢いで先程まで弄り倒していた陰部目掛けて手を振り下ろす。

  ???「ふんっ!」

  (グチャァッ)

  ロシュ(がぁぁぁ♡あっ、ここっ♡どこっ♡ひゃあっ、ちんちんがぁ♡)

  あまりにも衝撃と快感が強かったのだろう。ロシュの正気が戻ったようだ。まあ、陰部を潰された快感は脳で響き続け、相変わらず他の陰部を揺らしているのだが。

  しかし、それだけでは終わらない。

  ???「えいっ、とうっ、やあっ!」

  (グチャァッ、グチャッ、グチャッ)

  なんと、声の主は他の陰部も全て1つずつ潰し始めているのだ。

  ロシュの中に今までの数十倍の快感と衝撃がなだれ込む。

  ロシュ(あがぁぁぁっ♡やめっ、うがあっっ♡やめでぇぇ♡いぐぅぅっ、いけないのにぃぃっ♡がぁぁぁぁ♡だれっ、ひぐぅぅっ♡だへか、あぁあぁぁあぁ♡たすけ、はがあぁぁっ♡はふけへぇぇぇっ♡もう、うぐぅぅうぅ♡もうはめぇぇえぇぇ♡ひやあぁぁぁぁっ♡)

  もはや思考でもまともに言葉を発せていない。水に溶かした粘土の方も、元々ボウルの半分くらいであったのに、こぼれそうになるまでに暴れている。間違いなく過去最高レベルの快感だろう。脳のショートとか、そういう次元を遥かに超えている。

  ???「ふんっ、とこれで最後だね♪物凄い叫びが聞こえてるけど、まぁその分のお仕置きは今からするから許してあげるよ。じゃあいっくよ~♪」

  そして、全ての陰部を潰し終わった。

  ロシュ(あ………あが……おごっ♡…ひゃぁ♡……は、……はぐぅっ♡)

  ロシュは未だに全身を震わせて放心状態になっている。それでも止まらない快感の波。もし粘土ではなかったら膝立てて顔を上に向けたまま[[rb:涎 > よだれ]]を垂らしているのだろう。

  そしてまた、全身を混ぜられる感覚を受けていく。

  ロシュ(あっ、はぁっ、ははっ………。)

  しかし、先程の快感が強烈すぎたのか、今まではこねられる度にひたすら[[rb:喘 > あえ]]いでいたのに、こねられることに反応しなくなっている。未だに前の余韻が残っているようだ。

  すると、この状況がつまんないと思ったのか、声の主がまたロシュを弄り始める。

  ???「うーん、なぁんかつまんないなぁ?もうちょっと必死になってくれないと。」

  ロシュ(…!…ひいっ、で、でもぉ……。)

  ???「でもぉ、じゃないの。そんなにボクみたいな子供を楽しませられない粘土はゴミ箱かなぁ?」

  ロシュ(あぅぅぅ、いやあっ…それだけはぁぁ…。どうかぁっ。)

  正気に戻ったものの、ロシュはもう声の主の機嫌を良くするしか、自分が無事ですむ道はないと確信している。ならば、声の主の言うことを肯定していくしかない。例えそれが自分の意思と逆のことであっても。

  そして、それを良いことに声の主はまたしても哀れな粘土を弄り始める。

  ???「…!…ふふっ♪良いこと思い付いちゃった♪どうするぅ?しちゃうぅ?」

  ロシュ(は、はぃぃ…。な、なんでもしていいからぁ…。)

  ???「ふふふっ♪そう言ってくれると思ったよ。というか、そう言うしかボクから助からないもんねぇ?ほんとは嫌なんでしょぉ?」

  ロシュ(うっ、うぅぅ…。)

  ???「あれぇ?そこはぁ、はいっ、でしょぉ?ボクの言うこと正しくないのぉ?」

  ロシュ(はうぅっ、は…はいぃぃ。)

  ???「へぇ、つまりぃ、ボクの言うことが嫌なんだぁ?…ふふっ♪そっかそっか♪」

  ロシュ(…だ、だってキミがぁ…。)

  ???「んん?ボクの言うこと否定して口答えまでするんだぁ?」

  ロシュ(うぅっ、ご…、ごめん…なさいぃ…。)

  ???(いや、別に謝らなくても良いんだよぉ?どっちにしろこれから楽しい時間が始まるからね♪…まぁキミはどうか知らないけど♪)

  ロシュ(あ、あぁぁ………だめぇ…。)

  一通りロシュの生物としてのプライドをねじ曲げたところで、最後の罰ゲームに入っていく。

  (グチャッ、ブチッ)

  ロシュ(うっ、ううぅぅ……。)

  …すると、すぐに声の主の手が止まる。何か考え事をしているようだ。

  ???「…うーん、水に沈めた分を戻しても粘土が足りないんだよなぁ、………よしっ、キミと他の粘土を混ぜ合わせて重増ししよっと♪」

  ロシュ(ひっ、だめぇ…!ボクがぁ、きえちゃうよぉ…。)

  ???「まぁた口答えかなぁ?最後のお仕置きは今までのを超えたものが良いってことかな?ねぇ?」

  ロシュ(あうっ、な、…なんでもないよぉ…。)

  そんなことを話している間にも、着々と準備を進めていく声の主。水に溶けた青白い粘土をどうやってか元に戻して、ロシュの全身全てを1つの固まりにする。

  ???「これでよし。じゃあ白い粘土を袋に入れた状態で用意したから、水に溶けた分合わせて、今から混ぜるよ~♪」

  ロシュ(ひぐっ、……わ、わかりましたぁ……。)

  [[rb:無論 > むろん]]ロシュに拒否権などありはしない。ロシュの返事が聞こえてきたところで一気に白い粘土の入った袋に入れて、袋ごしから粘土が一体となるようにこねていく。

  ロシュ(ひいっ、か…からだがぁっ…とろけてぇ、ああぅっ、きえちゃうよぉっ……。)

  身体が薄く広がっていく感覚を覚えるロシュ。もしかしたらこのまま自分が消えてしまうのではないかと恐怖する。

  ???「大丈夫、消えない消えない♪身体が3倍に大きくなった分感じる感覚は3倍になるかもだけど、ね。そろそろ倍増された感覚が襲ってくる頃だから、精々ボクを怒らせないように我慢してねぇ♪」

  ロシュ(…そ、そんなぁ…。)

  と、声の主からの突然の告白。声の主の言う通り、身体が広がる感覚と共に、こねられる感覚を敏感に感じとるようになってきた。

  ロシュ(あうっ、またぁっ、きもちっ…わるいよぉっ…。ひぐぅぅぅっ!)

  ???「まだまだ半分くらいしか混ざってないのにうるさくなってきたねぇ?ちょっとしたお仕置きとしてぇ、白い粘土、足そっか♪」

  (グチャッ)

  ロシュ(いやぁっ、これいじょうはだめぇえぇっ!からだがぁっっ!)

  ???「まだまだうるさいね?反省してないようだねぇ?粘土だけじゃなくてもうちょっと面白いモノ、加えよっかなぁ♪」

  ロシュ(ううっ、そんなぁっ…。)

  そうして声の主が取り出したのはデコレーションに使うラメ。どうやら粘土と一緒に用意してきたものらしい。さして、それをロシュに混ぜる。

  ???「そぉれっ♪」

  (パラパラ)

  ロシュ(あぅ、これ、なにぃ……。、)

  ???「キミに更に強い感覚を味合わせるだけの粉だから気にしなくていいよぉ♪」

  ロシュ(ひいっ、そんなぁっ…。)

  そして、ラメ1本分を全て使い切ると、袋の中には色々な形をした小さな粒々が粘土に振り掛かっていた。声の主はそれを[[rb:躊躇 > ちゅうちょ]]なく混ぜ始める。

  ???「それっっ♪」

  (グチュッ)

  ロシュ(があぁぁぁっ、とげとげがぁぁぁ!ぜんしんにささるぅぅっ!)

  また心の中で叫んでしまえば、更に辛いお仕置きが待っているのは分かっているが、かといって感度が3倍になった全身がラメのざらざら感を持ったままこねられるというのは、耐え難いものでああった。

  ロシュ(ひぎいっ、だれかぁ!たすけてぇ!がぁぁ!)

  必死に助けを呼んでも周りに聞こえることすらなければ、

  ???「ふふふ♪ボクからは逃げられないよぉ♪もっと、もっと、もっっと楽しもうねぇ♪」

  ロシュ(いやあぁぁっ!はぎぃっ!)

  と、声の主からの恐ろしい返事が返ってくるだけである。まだまだ、ロシュの罰ゲームは終わりそうにない。

  ………

  あれから5分、遂に声の主が持つ袋にはラメでキラキラと輝いているバスケットボールくらいの大きさの粘土の塊ができていた。もう、その色は元々の青白さを失い、かろうじて白の内から青白さを感じ取れるくらいになって、袋の中で震えていた。

  ???「よし、これくらいなら大丈夫かなぁ♪」

  ロシュ(あぅっ、……ひぐっっ……。)

  もう完全に満身創痍のロシュ。3倍以上に敏感になった感覚をラメのせいで3倍以上の体積の身体にひたすら受けさせられている。少し身体が揺れるだけで敏感な肌が擦れて快感だけが強制的に押し寄せてくる。

  そんなロシュを気にもとめず考え事をする声の主。

  ???「…、さすがに今から作る物にラメは邪魔だよねぇ……、じゃあ、」

  ロシュ(っ!も、もしかして…、)

  声の主の言い方的に類推して、ラメが邪魔だから取り除いてくれるのだろうと淡い期待するロシュ。

  しかし、[[rb:勿論 > もちろん]]そんな期待は叶えられないようである。

  ???「ラメをでっかい粘土に変えてしまえばいいよね♪」

  ロシュ(…え…、)

  ???「キミとも混ざるし、作る物はどんなに大きくってもいいもんね♪」

  ロシュ(え……。…だめぇっ、…もうっ…、もうやめてぇ…おかしくなる……、ボクが、ボクが…きえちゃうからっ…、)

  ロシュの必死の命乞い。これ以上の身体ともなると地面に置かれるだけでとてつもない快感が生まれるだろう。

  …しかし、それも声の主には届かないようだった。

  ???「だからぁっ、命令しないでって何度言えば分かるのかなぁ?…もうボクの身体より大きい粘土にしちゃうもんねっ!…キミが悪いんだからね?」

  ロシュ(ううっ、すみません、でしたぁっ…。)

  ???「謝るんなら最初から言わなければいいのにねぇ?そんなに快感、欲しいのかなぁ♪…まぁいいか、じゃあいっくよ~♪」

  ロシュ(ああぅ…、)

  そしてロシュに大きな変化が現れる。

  (ぽんっっ)

  ロシュ(あぐっ…、ひ、ひゃぁああああっ♡だっ、だめぇぇ♡これむりいいっっ♡ひもひぃぃっっ、ああああっ♡)

  声の主が言った通り白い粘土は中のラメ一つ一つがその何倍もの粘土に変わった為に内側から大きく膨らんだ。

  言うまでもなく、その分感じる快感も倍、感じる体積も倍。つまり何十倍にもなった体積のさらに2乗の快感から全身からロシュの精神を犯し続けている。

  そんな中でも声の主は至って冷静に

  ???「おお~♪かなりでっかくなったねぇ♪もうこの際大声だとか命令だとかどうでもいいやっ♪じゃあ整えていくよ~?」

  と言葉を投げ掛ける。

  ロシュ(ぎぃぃっ♡は、はめっ、あぁあぁぁぁ♡これいびょうはぁぁああぁぁっ♡)

  かろうじて言葉は理解できているようだが、とうに超えている快感の限界でギリギリ意識を保っている状態である。そんな中でも声の主は容赦なく粘土をいじくりまわす。

  ロシュ(いひゃあぁぁぁああ♡もう、ふりぃぃいぃぃ♡ひぎいぃぃぃいっっ♡)

  ???「まだまだキミとは遊び足りないんだから、まだ壊れちゃだめだからねぇ♪」

  こんな中身も合ったものではないやり取りが数時間。ロシュにとっては永遠とも感じられる時間繰り返されていた。

  ……………………………………

  そして数時間後。声の主が狂気の笑みを浮かべながら作った物。それは、

  ???「ようやくできたぁ~♪結構可愛いんじゃない?ねぇ、キミもそう思うよね、子猫ちゃん?」

  ロシュ(………。)

  …3mを超える巨大な招き猫であった。これもまた、顔や手がロシュのそれと同期しており、表情から気絶してしまっていることが容易に分かる。そして時々反射的に震えている。

  ???「ちょ~っとやり過ぎちゃったかな…?流石にこれだけ大きいと持ち運びも出来ないしねぇ…、まだ壊れて欲しくないし…小さくしよっかな、」

  それを言って、ロシュもとい招き猫の身体に触れると、あっという間に招き猫が半分くらいの大きさになった。丁度ロシュが持ち運べるくらいの大きさで、小さくなったお陰か色がまた青白くなって、少しばかり可愛くなった気がする。

  と、そんなことを考えている間に青白い招き猫が目を開ける。

  ロシュ(…ああっ!もうやめでぇ♡………ん…?目の前にボクが…?)

  ロシュ?「ようやく起きたねぇ?流石にちょっとやり過ぎたから小さくしてもらったよ♪可愛くなったもんだねぇ♪」

  なんと声の主もとい現ロシュは声だけではなく見た目のロシュそっくり…、いやロシュそのままだったのである。

  招き猫は今の状況を受け入れられずにただただロシュに[[rb:弄 > いじ]]られて困惑している。

  ロシュ(…!な、なんでボクがっ…、…ひぐっ♡…ちょっと、擦れないでぇっ♡)

  ロシュ?「ふふふ♪快感も丁度いい感じかなぁ?元ロシュくん♪身体、借りさせて貰ってるよ♪」

  ???(か、借りる…?ど、どうしてぇっ!返してえっ!ひぃっ♡)

  ロシュ「おやおや、血気盛んだねぇ?…でもこうやったらすぐに気持ち良くなっちゃうよねぇ?…ふふふ、そういうところもボクそっくりだね♪」

  ???(ひやあっ♡かえ、かえしてよっ♡ボクのからだあっ♡)

  ロシュ「まぁまぁ、それはその時になったらね。今はダ~メ♪だってようやく手に入れた身体なんだもん♪楽しまなきゃ損じゃん?」

  招き猫はいつの間にか姿形、声も奪われてしまいロシュと入れ替わった状態にあるようだ。

  ???(じゃあ、ボク、ああっ♡…ボクはどうなるのぉっ!ひくっ♡というか、キミはだれぇっ、ひゃぁ♡)

  ロシュ「大丈夫大丈夫、それは今までのボクと同じようになるだけだからね♪……それと、ボクはキミだよ♪」

  そして、最早訳が分からないまま、動けずに快感を与えられている招き猫に対してロシュが話を持ち掛ける。

  ロシュ「さてと。…ロシュくん、…いやもう言っちゃうか。…次からボクの股を守ってくれる守り神さん♪キミにはここから出た瞬間からボクの股の棒になってもらうよ♪これが残っている7つ目の試練。ただ、やっぱり希望は持たせなくちゃ壊れちゃうからね。…1年、そうだね1年間。イっちゃうのを我慢できたらゲームクリア。元に戻してあげるよ。」

  混乱中の頭に対していきなり伝えられた最後の試練。それはロシュの棒として1年間イくことを我慢するというものであった。

  それに[[rb:藁 > わら]]にもすがる思いでしがみつく招き猫。棒になるというのも理解できているか怪しいものである。

  ???(やる、やるからぁっ!絶対戻してよ!んあっ♡)

  ロシュ「はいはい、ボクはウソはつかないよ。…っと、もうそろそろだね。いやぁ楽しみだなぁ…どんな世界なんだろう♪…あ、それと、キミとボクで思考はある程度共有できるようにしたからね。…じゃ、お楽しみに~♪」

  ???(えっ、ちょっとっ!ボクはどうすればいいのさぁっ!)

  招き猫の言葉を最後まで聞かないで、ロシュはそばに現れた光を触って消えてしまった。

  ???(あっ、ボクもっ…、)

  それと同時に招き猫にも光が近づいて、それに触れた瞬間、何処へでもなく招き猫も消えてしまった。

  [newpage]

  光に触れたロシュ。そこから目を開けると自宅のソファーの上であった。

  ロシュ「っと、成功かな♪…へぇ~、世界ってこんな感じなんだねぇ♪」

  と、初めて世界を見るかのように感心している。

  そしてすぐ後に、脳内に声が流れる。

  ???(ちょっとここどこぉっ!身体が動かないよぉっ!何も見えないし、聞こえないし、匂いも何も感じないよぉっ!だれかぁっ!)

  ロシュ「意外と起きるの速かったねぇ?キミには言った通り、ボクの棒として最低1年は生きてもらうよ♪…まぁ、いつかは戻されるんだけどね…、まぁそれはともかく、今からキミを触ってみるね♪自分がどうなったのか分かりやすいと思うよ♪」

  と、ロシュが触ったのは自分の棒。皮の部分を摘まんで持ち上げる。すると、

  ???(いぎぃっ♡きもちいっ♡どうなってるのぉっ♡)

  ロシュ「ふふふ♪気持ち良さそうで何より。これなら後数年は持ちそうだねぇ?…ほらほら、もっといくよ♪」

  ロシュが次に触ったのは大きな2つの玉。揺さぶるように触って棒に快感を与えていく。

  ???(ひっ、ひやぁあ♡もう、きもちぃいからっ♡やめてぇっ♡)

  そうして数分遊んでいると、別の感覚に襲われる。

  ???(なっ、なんかこみあげてっ♡からだがっ♡、あついっ♡)

  ロシュ「ふぅっ♡そろそろだ、ねぇ♡これをキミは1年間我慢するんだよ、ふぅっ♡」

  ???(いやだっ、まさかっ♡…やめでえっ♡これいじょうしたらっ♡だしちゃうっっ♡)

  ロシュ「それがボクとの契約だよ♡大丈夫、その内これを欲するようになるからね、んっ♡」

  そんなことを言っている間に玉はグツグツと熱い何かで煮えたぎり、棒は快感から逃れようと自身を硬くして、必死に天へ先を伸ばしている。

  そして、遂にその時が来る。

  ???(うっ♡もうげんかいっ♡…でるっ♡)

  ロシュ「記念すべき1発目♡盛大に出しちゃってねっ♡」

  (ブビュウッ…ビュク)

  棒から白濁液が勢い良く流れ出て、棒にかかってしまった。…にも関わらず、棒は喉にまだ残っている液を吐き出そうと自身を伸び縮みさせ、狂ったように暴れる。

  ???(あああっ♡…ボクの、くちからああっ♡だしちゃったあああっ♡ぴゃあっ♡ううっ♡………………)

  そして気絶してしまったのか、そのまま皮に包まれたまま小さくなってグタッと垂れてしまった。

  その姿には先程の天を仰ぐ威勢など見受けられない。

  ロシュ「っ♡ふうっ、気持ちいい♡…ふぅ、どうだったかい?これを、…って気絶しちゃってる…。完全に萎えちゃってるし…、まぁしょうがないか。こんな快楽、匹敵するものなんて中々無いもんねぇ。…さて、皆が帰ってくるまでに片付け片付け♪」

  と言って、自身の小さくなった棒を身体の中にしまって、床に付いた自身の白濁液を拭くロシュ。

  ロシュ「これからいっぱい楽しもうねぇ♪本当のロシュくん。」

  と心の中で語り掛けてみる。

  すると、

  ???(…っ!ボク、どうなって…?……あっ、だしちゃっ、た…。)

  ロシュ「お、気がついたかな?これでキミの役割は分かったでしょ?…もし早く戻りたいんだったら我慢するんだよ♪」

  元ロシュの意識が戻った途端、煽るように言葉を放つロシュ。かなり楽しんでいるようにも見える。

  しかし、当の本人はそうではないようで、

  ???(こ、こんなのっ、がまんなんてできないよっ!やっぱりもどすとか、かんがえてないんでしょっ!このばかっ!)

  今更ではあるが、あまりにも不可能な挑戦に対して文句と悪口を言う。

  しかし、これが悪手となってしまった。

  ロシュ「ふ~ん、そんなこと言っちゃうんだ、まだ棒としての意識が無いんだねぇ?」

  ロシュはその文句でバカと言われたことに腹を立てたらしい。また体内から棒を出してきて、これでもかと言う程また棒を弄り始める。

  ???(ひゃっ♡やめっ♡いぎいぃぃ♡…ごめんってぇ♡ボクがわるかったから♡…うっ、またくちからっ♡でるぅっ♡)

  そしてまた限界まで硬くなった棒。許しを乞いながらも、また出すのかと思って覚悟したのだが、

  ロシュ「ふふっ♪ここで終わり♪」

  ???(あぐぅっ♡…えっ、ちょ、ちょっとおぉっ♡…これ、これじゃだせないからぁっ、だしたいよおおっ♡)

  なんとロシュは寸止めを行って棒に快楽を教え込ませようとしているようだ。棒は行き場の失った快楽を発散できずにその場で暴れまわる。

  ロシュ「元気だねぇ♪…そうだねぇ、ごめんなさい、ワタシはアナタの棒です。どうか好き勝手にして下さい。って宣言してくれたら許そうかなぁ?」

  ???(そ、そんなあぁ♡)

  無理難題を押し付けられる棒。

  快楽を発散させるためには生き物としての尊厳を破壊されなければいけない。かといって、このまま我慢すればいつ意識が消えてしまうか分からない。

  そうして悩んだ挙げ句、

  ???(ご、ごめんなさいいっ♡ワタシはアナタのぼうですうっ♡どうかっ♡どうかすきかってにしてくださいいいっ♡)

  と、立派に棒として堕ちてしまった。

  そして、

  ロシュ「うんうん♡キミは棒なんだからそうじゃないとねぇ♪じゃあいっくよ~♪」

  と、棒を弄り始めるロシュ。

  ???(ああっ♡、いいですうっ♡)

  そしてそのまま、

  (ブビュウッ)

  さっきよりは少ないものの、それでも立派な量の白濁液を口から出した棒。

  ???(あひいっ♡もう、だめっ♡でないよおっ♡……)

  この2発で限界まで出してしまったのか、そのまますぐに萎んで、ビュクビュクと残りの白濁液を出すために身体を震わせながら、勝手に体内へと消えてしまった。

  ???「ふうっ♡やっぱり気持ちいいねぇ♪これで自分の役割、分かったかな♡まぁ、もう聞こえないか♪」

  2発も連続で出して流石に疲れたのか、ぐったりした様子でまた片付けに入るロシュ。片付けを進めながら、

  ロシュ「ねぇねぇ、まだ戻りたい~?キミは元の身体に強い執着あるっぽいからねぇ♪」

  と更に棒を煽り立てる。

  しかし、

  ???(あうっ♡もういっかいっ♡きもちいいっ♡)

  返ってきたのは完全に思考が棒に染まってしまった元ロシュの哀れな欲望と、

  ロシュ「おぉ、もう元気になったんだね♪1発だけなのに、しっかり染まりきっちゃって♪…しょうがないなぁ、後1回だけだからね~?」

  ロシュの体の中でまたしても硬くそびえ立った棒からの快い合図なのであった。