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虎と熊と私 〜柴谷先輩編〜 その2

  昨日龍谷先生が柴谷先輩のために仕事(というよりもダイエット目的で)を依頼したのだが結局失敗に終わった。その時柴谷先輩とデートの約束をして…そして今日。私はそれの準備をしている。

  「蓮君〜!俺の胸に飛び込んできて〜!!」

  と言いながら抱きついてくる柴谷先輩。彼は昨日と今日で機嫌が全く違っていた。尻尾はいつもより大きく振れていて満面の笑顔で…私は動悸が激しくなり彼を思うように見られなかった。

  「今日はデートだけどどこへ行くかは内緒だ。多分だけど虎谷達は隠れながら追跡してくると思うけど無視してくれ。最後はプレゼントがあるから期待しててくれよな。」

  プレゼント…か。虎谷先輩はデートをしただけで何もなく熊谷先輩からはぬいぐるみをプレゼントされた。柴谷先輩からは何がプレゼントされるのだろう…。

  「早速行こうぜ。デートしている間だけでもいいから…手を繋いでくれないか?初めてだからどうしたらいいか分からなくてさ…。」

  顔を赤くして話す柴谷先輩。犬獣人の仕草は本当に可愛い…特に喜んでいる時とかね。私が素直に手を出すと優しく握ってくれた。獣人の手には肉球があるから気持ちいい…これは癖になりそうだ。それはさておき柴谷先輩が連れてきたのはゲームセンター(ここは熊谷先輩がデートの時に連れてきた場所。)。柴谷先輩も熊谷先輩と同じく遊ぶのが好きらしくよく来ていたらしい。今は痩せたいがためにダンスとか体を動かすゲームをしているのだとか。やっぱり昨日のこと気にしてたんだね…。

  「これでも10kgは体重が減ったんだぞ?体形は変わってないけどな…野球部に無理矢理連れてきたあいつらが悪いんだ。でもそのおかげで蓮君に逢えたわけだしそこは感謝してるけどな…それより早速やろうぜ!」

  柴谷先輩は私の手を掴むとグイッと体を抱きよせる。さっきも言っていた踊りながら体を動かす音楽ゲームに連れてきた。これは4つの矢印を画面上に出てくる順番に踏んでいくゲームで…上手い人はパーフェクトを出せるはずだ。因みに私も音楽ゲームはよくやっている方なのだけど体を動かすより太鼓などの楽器を叩いたりするゲームがほとんどだった。

  「俺はいつも難しいものばかりやってるんだ。そっちの方が沢山動けるからな。蓮君が痩せた方が好きって言ってたから頑張って痩せるぞ〜!!」

  いつもの柴谷先輩を見れた…私は今彼が一番好きなのかもしれない。そんなことを思っていると…

  「柴谷君!やっぱりここだったんだね!」

  「俺と熊谷はよくやるんだよな。」

  話しかけてきたのは虎谷先輩と熊谷先輩だった。高校生の時部活帰りによくここに来ていたらしい。目的は勿論柴谷先輩と同じくダイエット…だと思う。まあトレーニングジムよりはお金はかからないけど。因みに大神先輩と獅子谷先輩も来ているらしいけど今は買い物をしているとか。

  「柴谷は本当に体を動かすのが好きだよな…また柔道とか始めるのか?」

  「それもいいけど柔道って結構酷いんだよな…。着替える時は絶対全裸にならないといけないし…みんなにベタベタと触られるし特に股間を狙ってくるんだ。酷い時は射精するまで擦られるんだから…。虎谷君も体を動かすのが好きだからレスリングとかやってたのかなって思ってたんだけど…。」

  「高校の時やろうと思ったけど虎獣人は強制的に野球部に連れてかれるんだ。まあ…野球もそれなりに体を動かすから別に良かったけどな。」

  「虎谷君、俺達も一緒にやろっか。蓮君と遊びたいな〜と思ってたんだ。」

  「(…折角蓮君と二人きりでデートだったのに空気読めよな。隙を見て連れ出すしかないな…。)」

  「柴谷、邪魔して悪いな。蓮と二人きりでデートしてたんだろ?シェアハウスを出る時全部聞いてたぞ。」

  「虎谷には隠し事出来ないな…そうだよ。でもみんなといた方が楽しいから俺は構わないよ。」

  「遊んだら何か食べに行こうね〜。」

  柴谷先輩は少し残念そうな顔をしていたけどすぐにそのことは忘れ虎谷先輩と熊谷先輩を加えて4人でまわることになった。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  4人でゲームをしたあとフードコートにやって来た。虎谷先輩は相変わらず肉料理、熊谷先輩と柴谷先輩はスイーツを食べている。因みに私は虎谷先輩と同じ肉料理を食べることにした。

  「次は買い物しようよ〜。勿論4人でさ。俺、欲しいものがあるんだ。虎谷君、買ってくれない?」

  「自分で買うぐらいしろよ…ってお前お金は無頓着だったよな。甘えてないで自分でできることをしてくれよ…。ま、そういう所が好きなんだけどな。」

  「蓮君、さっきからずっと無口だけど楽しくないのか?機嫌直してくれよ〜俺が抱いてやるから〜。」

  「あ!ずるい〜!!俺も俺も〜!!」

  「お前らな…我慢くらいしろよ。蓮に嫌われるぞ?」

  私が喋らないのには理由がある。デートをする時表情で評価している。今の好感度は10段階でいくと9である。柴谷先輩と熊谷先輩も悪くないけど私は虎谷先輩が一番好きなので一緒にいてくれると心強い。そんな彼は私の思っていることをわかっているので尚更である。

  「買い物するなら別行動しよう。柴谷は引き続き蓮とデートを楽しんでくれ。熊谷、お前は二人の邪魔をするなよ。もししたら俺はお前と縁を切るからそのつもりでいろよ。」

  虎谷先輩が離れると多分好感度は一気に下がると思う。出来れば一緒にいてほしいけど今は柴谷先輩とのデートなので文句は言えない。熊谷先輩はそのことを承諾しWデートとして一緒に来てくれるようだ。

  「柴谷君、蓮君は狙われやすいからちゃんと守らないと駄目だよ?俺も常に見てるけど気をつけてね。」

  柴谷先輩は言われなくてもという表情をして私の手を力強く握っている…少し痛いけど離れたくないという意思表示はあるようだ。

  「ところで蓮君、何か欲しい物あるかな?」

  「私はありません…柴谷先輩が欲しいものを買えばいいと思いますよ?」

  「折角来たのにそれはないよ…俺は蓮君が好きな物は分からない。だからと言って二人に聞いても教えてくれないし…とりあえず歩いて探すことにするよ。」

  このことは事前に虎谷先輩と熊谷先輩が聞いてきたのだ。柴谷先輩に欲しいものはあるかと聞かれたら自分が欲しいものを買えばいいと。少しかわいそうな気もするが彼のためだとも言われたので黙っておこう。とー

  「あ!これ…蓮君に似合うかも!」

  柴谷先輩は私に鞄を渡す。有名なブランドのイラストが刺繍されているもので値段はなんと三万!?柴谷先輩…そんな大金持っているのだろうか。

  「ここのはやっぱり高いな…でも蓮君のためなら何でも買ってやるからな。」

  柴谷先輩の財布には大量の万札が入っていた。就活してないのにどうやって…もしかして両親の仕送り?

  「へへへ…実は蓮君に内緒でこっそりバイトしてたんだ。気がついたら結構稼いでいてさ…あ、別に危ない仕事をしてないからね。」

  「柴谷…いつの間にしてたんだ?」

  「虎谷君達には内緒にしてたからね。先生には悪いことしたけど俺だってやる時はやるからね。」

  「お?みんな揃ってるな。一緒に行こうぜ。」

  話していると大神先輩と獅子谷先輩に偶然出逢った。買い物をしてきたと言ってたけどかなりの量だ…。

  「虎谷、お前のグローブがもうボロボロだったから新しいのを買っておいたぞ。熊谷と柴谷は甘いものが好きだと言ってたからケーキを買ってきてやったぞ。それから…蓮、お前にはこれだ。」

  大神先輩からは帽子、獅子谷先輩からは靴を渡された。しかもどちらもブランドのイラストが刺繍されていた。

  「また高そうなものを…いいんですか?」

  「俺も大神も最初からそのつもりだった。バイト代が入ったら何か買ってやろうと決めていたんだ。」

  「如月、これからもよろしく頼む。」

  「結局みんな集合したのか…まあいっか。このままみんなで一緒に行こう。(はぁ…せっかくのデートが…。)」

  柴谷先輩はデートが台無しになって落ち込んでしまっていた。シェアハウスに戻ったら何かしてあげようかな?[newpage]

  全員でシェアハウスに戻って来た。みんな各々部屋に戻っていって私はいつも通り料理作りにとりかかる。とー

  「蓮君、俺も手伝うよ。」

  「柴谷先輩…料理出来るのですか?」

  「これも内緒にしてたんだ。一人で住んでから自炊をするようになって…食べるのも好きだけど作るのもいいかなって思ってな。蓮君が作ったものは全部作ることが出来るけど味までは補償できないかもしれないな…。」

  「じゃあ一緒に作りましょうか。今日は柴谷先輩が好きなものばかりなので期待しててくださいね?ところでバイトをしていると言ってましたが何をしているのですか?」

  「誰にも言わないくれよ?実は…」

  「俺が勤めている店にバイトしてるんだよね?」

  「く…熊谷!?なんで知ってるんだ?」

  「働いている時にこっそりと覗いてるのを偶然見ちゃったんだ。慌てて走って行っちゃったけど…面接のために来てたんだよね?」

  「…そうだ。蓮君に作って食べさせたいな〜と思ってさ。」

  「それなら俺とスイーツで勝負しよう。それで蓮君にどっちが良かったか判定してもらうんだ。」

  熊谷先輩と柴谷先輩が火花を散らしている…これは逃げることは出来なさそうだ。とーいつの間にか虎谷先輩達がニコニコしながら待っていた。

  「それ面白そうだな。俺達も参加するぞ。」

  というわけで柴谷先輩、熊谷先輩、大神先輩によるスイーツ対決が開催されることになった。ただ食材は自分達で調達しないといけないので買い出しに行くことになる。それから買い出しに行くのにお供が欲しいそうで…柴谷先輩は私、熊谷先輩は虎谷先輩、大神先輩は獅子谷先輩を連れて行くそうだ。因みにシェアハウスからスーパーまでは数分で着くのだが…

  「柴谷先輩は何を作るんですか?」

  「それはまだ秘密だ。」

  この三人は永遠のライバルになりそうだ。これからも一緒なのに決別したら多分私はシェアハウスから出ていくかもしれない。

  「対決する時に助手がほしいな。勿論蓮君と一緒だよ?」

  「私が作ると勝負にならないですよ?」

  「いいんだ。俺は勝負にこだわりはないからな。蓮君が作ったのは俺が作ったことにするから…駄目か?」

  多分熊谷先輩も大神先輩も同じことを思ってるんだろうな…まあ私も勝負にこだわってないので素直に頷いていた…。

  シェアハウスに戻ってきてスイーツ対決が開始される。柴谷先輩は言った通り私を助手として参加させる。それを見た二人も虎谷先輩と獅子谷先輩を連れてきて一緒に料理を作り始めた。

  「一度蓮君と一緒に料理したかったんだ〜。」

  これで全員が料理が出来るようになったけど…因みに熊谷先輩と柴谷先輩はスイーツ、私と大神先輩はメイン、虎谷先輩と獅子谷先輩はスープとサラダである。しかし私と大神先輩はメイン以外も作ることが出来るのだが4人は簡単なものなら出来ると言うので任せることにした。

  「蓮君は手際がいいからすぐに出来ちゃうな。」

  柴谷先輩はすっかり笑顔である。それを見て虎谷先輩達がイライラしているのは言うまでもなく…柴谷先輩は見ることはなく私にベッタリとし料理を作り続けるのだった。そして作り続けること数時間…漸く完成したようだ。

  「へぇ…最初にしてはいい出来じゃないか。まずは柴谷のやつから食べるとしよう。(と言っても半分は蓮が作ってたけどな…。)」

  柴谷先輩が作ったのは定番の苺のショートケーキ。柴谷先輩は以外にも器用だったのでかなりの出来映えだ。クリームと飾り付けは私がしたんだけど柴谷先輩に口止めされていた。

  「生物だから早く食べないとな。」

  虎谷先輩達は一斉にケーキを食べる…その瞬間顔が蕩けて笑顔になる。

  「定番なものだけど店で買ったものより美味い!やっぱり蓮が作ったものは美味しいな!!」

  「ついでだから俺達が買ってきたスイーツも食べてしまおう。」

  「酷い〜!俺が作ったのに〜!!」

  やっぱりバレていた…柴谷先輩は尻尾と耳が垂れ下がり落ち込んでしまった。因みにスイーツ対決は引き分けになったけど柴谷先輩とデートが出来て内心喜んでいるのだった…。

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  スイーツを楽しんですっかり夜になる。柴谷先輩は私を自分の部屋に招き入れる。虎谷先輩達はブーイングしていたけど。

  「今日はデートしてくれてありがとな…今度は二人きりで行こうな。」

  「ですが…また虎谷先輩達に邪魔されますよ?」

  「その時は仕方ない。話をしたらまたデートしてもいいと言われたからな。虎谷は聞き分けがいいよな…蓮君が好きになるのも分かる。」

  「……。」

  「それから自分の仕事もあるけど蓮君の手伝いもしたいと思ってるんだ。これからも一緒だからな。さてと…もう遅いから寝るとしよう。」

  と言いながら私を抱いてベッドに運ぶ柴谷先輩。しかも話をしている間に服を脱いでいてパンツ一丁になっていたためモフモフな毛が直に感じる。

  「俺は汗っかきだからいつもこの姿で寝てるんだ。我慢してくれよ?ってもう寝てるのか?相当疲れたんだな…蓮君、眠っているところ悪いんだけど俺…ムラムラしてきてるんだ。ごめんな…。」

  柴谷先輩は私の手を採ると自分の股間に導きそして自慰を始める。数回擦っただけですぐに先走りが出てきて柴谷先輩は可愛い声で喘いでいた。

  「蓮君…!もう出ちゃうよ〜!!」

  柴谷先輩は精液が出る前にドタドタと部屋を出て行ってしまった。その入れ替わりに虎谷先輩が入ってきてしまう。

  「あいつ…デートしてもいいとはいったがこれはやってほしくなかったな。」

  この後柴谷先輩は虎谷先輩にこっ酷くお説教を受け…デートの権限と一斉私に近寄ることを禁止するのだった…。

  

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