仮面をつけたら怪人みたいな正義のヒロイン?になっちゃった女子高生の話3
[chapter:第三話:恋の予感?!でも・・・]
私とお面が出会ってしまったあの事件から2日経った。
今の時点で分かった事というと、まず、お面を顔に付けても太陽が出ている間は変身できない事が分かった。
顔に取り憑かれる事はなく、ただの木のお面のままだ。
もう一つが、私がぶっ飛ばしてしまった男が目を覚ましてなぜ海岸で倒れていたか警察が問うと、緑色のラバーマスクをした怪力の女に私の家から投げ飛ばされたと言ったようだった。
確かにその通りなのだけど、普通に考えたら私の家から20km先の海岸になんて人間が投げられる筈がない。
頭を打って記憶障害になったのでは?って事になったみたい。
案の定、緑色のラバーマスクの女が私だとバレてないみたいだ。
だけど、ここから私の苦労が続くのである。
[newpage]
「おいてめぇアマ待ちやがれぇ!!」
「ま、またぁ?!嘘でしょお??」
最近登下校時にやたらとガラの悪い男達に追われる事が多くなった。
骨董屋を狙った泥棒の仲間がこんなにいて、しかもどの仲間も私の事を恨んで?いるようだった。
あの事件から1週間経ち、その間にもう4回も家や道端で襲撃されている。
今の所奇跡的に夜に襲撃されてるからなんとかなってるのだけれど。
いい加減諦めてよ・・・
私は剣道には自信があるし、体力も普通の人よりはある方だ。だけど、拳銃なんて出されたら流石に勝てる自信がない。女子高生相手にそんな物騒な物やめてよね!
そんなこんなで今日も家に1人襲撃してきた。
ウチの両親は仕事の都合上、深夜0時過ぎにならないと帰ってこない。今の所両親に被害が及んでいないのが唯一の救いなのだけど。
今私は自分の部屋のクローゼットの中にいる。
「おいっ!!どこに隠れやがった〜〜?へへへ!可愛い顔してるんだから一発やってからぶっ殺してもボスには何も言われねぇよなぁ?(ニチャァ)」
きんもぉ〜〜〜〜〜・・・
死んでもこんな男とは無理無理無理・・・
「はぁ・・・最初の泥棒を捕まえたのは確かに私だけど、それ以降は全部一応キュアマスクなんだけどなぁ・・・」
襲撃犯を全部変身して返り討ちにしてきたのだけど、まさかバレてないよね?むしろ他に情報が無くて全部私が逆恨みされてるんだろうな・・・
「仕方ない・・・今日も変身しよう・・・変身・・・」
ググググググ!!!!
「んっ・・・!ぅうん・・・」
普通変身ヒロインってさ、もっとこう、華やかな変身シーンじゃん??
酷くないこれ??
お面が顔に纏わりついてくるのなんて見たことないよ。
5に出てきた敵が被る巨大化して暴走する仮面じゃあるまいし・・・
ああ・・・顔とお面が一体化する・・・
ムムムムムム!プルンッ!ボインッッッ!!
あぁ・・・胸でっか。
でも格好だけでも、せめて○リキュアっぽくさせて・・・
「ああ・・・んん・・・はぁ!!!悪党共、ひれ伏さない!!」
あ〜〜〜〜、高校生にもなってこんな事やってんのやっぱチョー恥ずかしい・・・
でも、これくらいしないとバレちゃうかもだし・・・
「て、てめぇが噂の俺らの仲間をぶちのめしてる女か!赤石(骨董屋の泥棒)を捕まえた女を襲えばだいたいの確率で出てくるみてぇだな!用心棒か何かかてめぇ??!」
あーバカでよかった。
「フフフ!そうよ!未来ある高校生を襲わせはしない!私が相手よ!」
ここ最近、地元で事件を起こす者に立ち向かう緑色のラバーマスクを付けた女、という存在が世の明るみに出てしまっていた。
襲われるのが道端だと、どうしても通行人に見られちゃう。
路地裏や空き家に入って、変身している姿はかろうじて誰にも見られていないと思うけど・・・
「わりぃがてめぇみたいな不細工には興味はねぇ!死ね!!」
バン!バン!バン!
拳銃を撃ってきた。
だけどこの間の仲間も撃ってきて気づいた事があった。
至近距離で「あ、やられる!避けられない!」って思ったら、弾丸が体を通さず、跳ね返ったのであった。
多分このお面を付けている間はどんな事をされても、しても不死身なんだと思う。
しかも自分がなりたい形状になれる。
都合良すぎだね。
少し怖いけど、今はどこまでいけるか、何をできるか色々試してみよう。
今度は受けた弾丸を弾き返さなかったらどうなるんだろう?
ブス!ブス!ブス!(体に弾丸がめり込む音)
「フフフ!そんな攻撃、効かないわよ!」
「え?今ちゃんと腹と足と腕に当たった筈・・・」
弾を身体の中に入れてみると、身体中どこへでも巡らせる事ができた。
じゃあ、もしかして口に持ってきたら?
「反撃よ、覚悟しなさい!」
バン!バン!バン!
「ぐわぁ!!!」
口を尖らせてスイカの種を飛ばすように襲撃犯の足と腕に弾丸をお返しした。
「く・・・いっ・・・てぇ・・・ばけ・・・もの・・・かよ・・・」
「死にたくなきゃそこで大人しくしてなさい!警察を呼んであげる!」
苦し紛れで襲撃犯が落とした拳銃を取ろうとしていた。
ヒョイ!
「あっ・・・」
「はい!残念!」
この拳銃、この変身状態だと無機物を食べられたりするのかな・・・
ぜっっったい美味しくなさそうだけど・・・
パクッ!
バキ!バキ!バキ!バキ!
「うーん・・・焼肉で焦げた肉みたいな味ね」
「嘘・・・だろ・・・?てめぇ、ホンモノの化け物・・・だろ?」
「なんてこと言うのよ!私は正義のヒロインよ!」
パトカーの音が聞こえてきた。
「フフフ!私は仕事が済んだから帰るわ!また会いましょう!」
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近くの人気のない路地に入る。
「フ!フゥウゥウウウンンンンン!!!!」
お面を一気に剥がす。
最近剥がすのも慣れてきた。こんな事慣れたくないけど。
「フンヌゥウウワァアアアアアアアア!!!!ハァア!!」
はぁ・・・変身解除もなんで・・・こう・・・しっとり解除ならないかなぁ・・・変身してもチョー不細工だけど、お面剥がす時が1番凄い顔になっちゃうじゃん・・・(※映画マスク1作目参照)
てかさ・・・やってる事全然変身ヒロインじゃなくね?
なんか敵っぽいっていうかさ、怪物っていうか・・・
あーなんでだろ・・:お面付けてると凄い感情も高ぶってくるし、なんかテンション上がってくるんだけど、そうなっちゃ色々やばい気がする・・・そう思って調子乗らないようにしてるんだけど。
何回もこのお面付けたら、やっぱなんかヤバいのかな・・・?
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それから3日後の金曜日、私は1人暮らしをする事にした。
やっぱり家族には迷惑はかけられない。
これから受験だ、総体とか色々あるけど、まず、私の家族を守る為には、襲撃犯の組織の仲間を全員捕まえなければいけない。
このお面はできれば付けたくないけど、付けたら無敵で何とでもなる気がする。
絶対に元の平和な暮らしを取り戻すんだ。
「ねぇ!」
「・・・」
「ねぇ!ねぇってば!恵!おーい!」
「は!あ、あれ?あ、凛?」
「もぉー!最近ボッーとしすぎ!・・・いや、でもごめん、しょうがないよね・・・疲れてるよね、色々と・・・」
「う、うんまぁ、大丈夫だよ!私、体力はある方だから!」
「恵さん、無理はしちゃ駄目だよ。警察の人には連絡してるんだよね?」
「ほらぁ!福山くんも心配してるよ!」
「大丈夫大丈夫!一応連絡して見回り強化してもらってるんだけど、警察の人が近くにいない隙を狙って襲われるんだよね・・・」
最近、凛のおかげで休み時間中、隣クラスの福山くんとお話しする機会が増えた。
だんだんそこまで緊張もしなくなったし、凛にはホント感謝してる。
あと、めっちゃ襲われるけど、一応学校近辺、通学路は定期的に見回りしてもらってる。
さすがに私みたいな一般人に付きっきりのボディガードまではいないけどね・・・
「なんかあったらすぐ言ってね。僕も力になれるかもしれないし!」
「う、うん!ありがと・・・(カ、カッコイイ・・・)」
優しい、顔良い、頭良い、運動神経抜群、これヤバくない?惚れない方がおかしいって!
「そいえばさ、恵。なんか噂でこの辺に出てくる不審者を捕まえたりこらしめる人が最近いるって知ってる?」
「あ、あ~なんとなく知ってる・・・見た事ないけど・・・私も不審者に襲われて逃げたあとに守ってくれたっていう話を・・・」
「僕も知ってる。緑の覆面?をして派手な格好をしてるっていう女の人だよね?」
「福山君も知ってるんだ!すごいよね!一人で警察が来る前に立ち向かうなんて!流行の私人警察、ってやつかな?でもさ、派手なフリフリな衣装着てるのに顔面緑色でつるっぱげなんだって(笑)」
「へ、へぇー・・・」
「実は、この間1回だけチラッと見たんだ。帰る途中だったんだけど、塾に行くのが遅れそうで滅多に通らないビルとビルの間のショートカットルートがあるんだけど、そこでガラの悪そうな男が気絶して倒れてる側にその女の人が立ってて、その後急に高く飛んだかと思ったら10階建てはあろうビルの屋上まで飛んで行ったんだ・・・」
「ヤバ!!!でも真面目な福山君の言う事だから盛ってないとは思うけど、でもそれ現実的にありえなくね?」
「そうなんだよね・・・しかも一瞬見えた顔も、覆面っぽくないっていうか、リアルな顔みたいに表情が動いてたような・・・」
「え?!こ~~わ~~!!」
「ハ・・・ハハハ・・・」
はぁー・・・
ばれてないけど、見られてた・・・
こりゃ気を付けないと・・・
[newpage]
午後7時。
部活が終わり、家に帰る途中。
「あ、恵さん!」
「福山君!もしかしてバスケ部もちょうど終わった感じ?」
「そうそう!一緒に帰らない?」
え!マ?ヤバ!!
「うん!いいよ!!」
福山君と一緒に二人きりで帰る事になった。
ちょーー緊張するんですけど!!
「・・・でさ、あの先生うけんの!起立!礼!って日直が言って頭下げたらさ、カツラ落ちちゃって!(笑)」
「ハハハハ!それはやばいね(笑)」
ここ最近話す機会が増えたとはいえ、二人きり。
緊張してやっぱ時々何話していいか分からなくなるけど、部活の練習の話や勉強の話とか、他愛の無い話をしながら歩く。
でもなんかさ、こういう時間、なんか幸せだな。
「あのさ・・・恵さんって今、付き合ってる人とかいる?」
え~~~直球?!!
「え?い・・・いないよ!」
え?え?これってさ、わた、わた、わたしの事、すすすすす・・・・ssssssk
「そ、そうなんだ。あのさ、もしよければ、俺と付き合ってくれないかな?」
・・・・・・っ!!!!!
「君の事が・・・好k」
その時だった。
「おっと、てめぇら。後ろ向くんじゃねぇぞ。」
「え・・・?」
ま、また~~~~~~~~~?!!!
今この時!??
このすごく良い雰囲気の時に?!!!!
はぁ~~~~~~~~~~~~~~~~マジでありえない!!!
「わ、私たちをどうするつもりですか?」
「そのまま両手を上に上げたまま、この廃工場の建屋の中に入れ。いいか、余計な動きをするなよ。さもなくばお前らはこいつ(ドス)でグサリ、あの世行きだ。」
「ま、待ってくれ。何をしたっていうんだ!」
「騒ぐな。言うとおりにすりゃあすぐに返してやる。この女にしか要はねぇが、てめぇはついでだ。巻き添えくらってかわいそうにな。」
「ごめん・・・福山君・・・」
本当にごめん、福山君。
この男の言う通り、私の問題に巻き込んでしまった。
どうしよう・・・
この廃工場の横を通らなければ・・・
廃工場の建屋に入る。
おそらく彼らの隠れアジトのような感じなのだろう。
10年前くらいに廃業した工場のはずだけど、吸い殻や酒の缶や瓶が所々落ちており、やや生活感があった。
男が入口のカギを閉め、南京錠のカギも閉める。私たちを逃がさない為、外からの助けが来ないようにだろう。
「単刀直入に聞く。緑の覆面を被った女はどこだ?」
「し、知らない。」
「嘘はつくなよ?俺らの仲間はてめぇを襲うと必ず出てくるっつうじゃねぇか?この間サツに連れてかれた仲間も、連れてかれる直前にケガしながら連絡してきたんだ。人間じゃねぇ化け物が出てきたってな。」
「う・・・本当に知らないし、連絡先も知らない!何も知らないわ!」
どうしよう・・・
手は上げたまんまだし、お面はバックの中だし・・・
ましてや今は福山君もいるし・・・
でも、刃物だけならお面使わなくても最悪何とかなるかな・・・?
「ああそうだ、通報されたら困るからな、二人共スマホだしな。」
スマホを差し出す福山君。
「恵さんには手を出すな!知らないって言ってるだろ!」
「おうおう、イキってんじゃねんぞガキ?ぶっ殺されてぇか?」
福山君・・・このままじゃ男の怒りを買っちゃう・・・
これで逃げれるか分からないけど、あれを使うしか・・・
「あ!い、一応本当に私が無関係だと知ってもらう為に、スマホお見せします。でも、バックの中なので、探してもいいですか?」
「ああ、分かった。さっさと出せ。」
引っかかった。
「あ~、どこだったかな~?」
私はバックの中に忍ばせてた防犯用催涙スプレーを男の顔面に思いっきり噴射した。
シュ~~~~~~~~~~!!!!!
「ぐあっっ!!!」
「福山君!今のうちに!」
「あ、ああ!」
福山君の手を引き、今いるフロアから別のフロアに逃げる。
できれば他の仲間がいない事を祈って。
[newpage]
建屋内にはたくさんのフロアがあり、他は男たちが使用した形跡は無かった。
とりあえず奥へ奥へ逃げる。
「はぁ、はぁ、とりあえずここに入ろう!」
「ああ!」
さっきまでいたフロアから階段を使って3階の奥の物置部屋のような所に入った。
鉄パイプのようなものもあり、これで撃退できるかもしれない。
「す、すごいな恵さんは・・・僕なんかより勇気あるし、すごいよ・・・」
「い、いやいやいや!そんな事ないよ・・・むしろ私のゴタゴタに巻き込んじゃって本当にごめんなさい・・・」
「恵さんが悪い事をした訳じゃないし、謝る必要ないよ。悪いのはいつまでも粘着してくるやつらだよ。許せない。」
私の事こんなに心配してくれるんだ・・・
「僕もあいつと戦うよ。」
そう言って鉄パイプを握る福山君。
だけどその直後、
バン!バン!
「おらぁああああああ!!!クソガキィィィィ!!!どこ行きやがったぁああ!!目ぇ痛ぇじゃねぇかチクショーがぁあ!!」
「け、拳銃・・・鉄パイプなんかじゃ・・・」
「そんな・・・」
男が大声で部屋まで近づいてくる。
最悪・・・
実際にはお面を被ればなんとかなる。
だけど・・・
変身してる姿なんて見られたら・・・
ああ・・・
もう、付き合って、なんて言ってくれないだろうな。
嫌われるんだろうな。
「恵さん・・・恵さんは僕が守るよ。俺は恵さんが好きだ。絶対に守る。」
「ふ、福山君・・・」
ああ・・・なんで私、あの窃盗犯捕まえちゃったんだろ・・・
もう、ほんと最悪・・・
でも、私の事を好きだって言ってくれた人を、死なすわけにはいかない。
覚悟しないと。
「福山君・・・私も福山君の事・・・好き・・・」
「め、恵さん・・・!」
「でも・・・でも本当は私、今まで福山君に嘘ついてたんだ・・・これから起こる事を見ちゃったら、私・・・嫌われると思う・・・」
バックの中からお面を出す。
「え・・・?何が起きるんだい・・・?木の・・・お面?で、でも、俺は恵さんの事信じるよ!」
「あの男をなんとかする為に必要な事をしなきゃいけないんだけど、多分、めっちゃ驚くと思う。めっちゃ引くと思う。それでも・・・」
「うん!俺は信じるよ!」
「ありがとう・・・」
福山君は優しいね。
気持ちを知れただけで嬉しかったよ。
さようなら。
「変身・・・」
ググググググ!!!
グニャグニャグニャ・・・!!
「んっ・・・んん・・・!」
「え・・・?え・・・?め、恵・・・さん・・・?お、お面が、顔に!!」
見・・・見ないでぇ・・・
ググググ・・・グニャグニャ・・・
「な、何が起きて・・・と、取らないとまずいよ!!!」
手を出して待ったのポーズを福山君に出す。
ムムムム・・・ボインッッ!!!
「・・・・・・・・・っん!!」
ああ・・・あああ・・・これ・・・マジで恥ずかしい・・・
好きな人の目の前でやっていい事じゃない・・・
福山君・・・びっくりしてポカーンって顔してる。
そうだよね。こんなの何が起きてるか訳が分からないよね。
できれば福山君の前であのかわいい衣装は恥ずかしいから着たくないけど、私とキュアマスクが一緒だとばれたらまずい。
身体の周りに竜巻が発生し、セーラー服から戦闘衣装に着替える。
「んんぅ・・・あぁ・・・ああ・・・」
グニャグニャうごめいてたお面が顔に馴染む。
変身が終わった。
「最近噂になってた緑色の顔の女って・・・私だったんだ・・・」
ああ・・・
終わった・・・
[newpage]
「・・・・・・・・・・す、すごいよ・・・ほ・・・ほんとに恵さん・・・?ゆ・・・夢じゃないよね・・・?」
あ、あれ・・・?
引かないの・・・?
気を使ってくれてるんだよね・・・
「恵さん・・・い、いや、その、なんていうか・・・あの・・・・・・」
バン!バン!
「とりあえず私が今何とかするから下がってて!」
「どこだごらぁぁああ!!ここかぁああ???」
バタン!!
男が部屋の扉を蹴り壊す。
「フフフフ!!待ってたわ!私が相手よ!」
「あぁあん??てめぇが噂のバケモン女かぁあ!!んん?女のガキがいねぇなぁ?どこに逃げた?」
「あの娘なら逃したわ!男の子は逃せなかったけど!」
「へ〜、この建物は俺が施錠した入口しか扉がねぇんだけどなぁ?他の入口や窓は全部板で塞いでるからなぁ?人にスプレー吹きかけてどこに行ったんだろうなぁ?」
「それは乱暴したあなたが悪いのよ!因果応報よ!あの女子高生なら探せるもんなら探してみなさい!」
「ふんっ!見つけたら殺してやる。だがボスの命令だ。てめぇからぶっ殺してやる!!」
バン!バン!バン!
「め、恵さん!危ない!」
「そんなの、効かないわよ!」
全身で受け止める。
「は・・・?ありえねぇ・・・全弾命中したはずじゃ・・・」
「だから言ったでしょ!私には効かないわ!痛い目に遭いたくなかったら早く元の居場所に帰りなさい!」
「んなことぁできるかよ・・・ボスに手ぶらで帰ったら殺されちまう・・・バケモンだろうが力づくで殺してやる!!!」
「痛くしないように帰そうかと思ってたけど、仕方ないわね・・・」
落ちていた鉄パイプを握る。
すると、パイプが剣の形になっていく。
「パイプソード!!!」
自分の衣装を自由に変化させられる事は知っていたんだけど、最近お面を付けている間だけ他の人の衣装や、物まで別の物に変化させられる事に気がついた。
これ一回やってみたかったんだよね。
「け、剣の形に・・・俺ぁ夢でも見てんのか?」
「これで終わりよ!」
「・・・っ!!」
全速力で駆け出し一瞬で男の腕、足、腹部にパイプソードを叩き込む。
「ぐあーっ!!」
男が倒れ、
ガシャン!!
すかさず、落とした銃はパイプソードで壊す。
バキッ!!グシャ!!!!
「ぐ・・・うぐ・・・」
「安心しなさい!これは逆刃刀よ!打撲と骨折で済んで良かったと思いなさい!」
福山君はその間ずっとポカーンとしていた。
[newpage]
拳銃の音を聞きつけてサイレンの音が近づいてきた。
「福山君、今のうちに逃げるよ!」
「・・・え?・・・あ!うん!でも恵さん、その格好のままじゃ・・・」
「こういう時はね、こうするの!」
逆刃刀パイプソードを逆にして壁を斬る。
バゴーン!!
「福山君!舌噛まないようにね!」
「え?あ!う、うわぁあ!」
福山君をお姫様抱っこして、工場の3階の壁からジャンプし、建物の屋根伝いで他の人に見つからないように逃げる。
「家教えて!送り届けるから!」
「わ、分かった!」
・・・福山君めっちゃ目瞑ってる。
めっちゃ高いし、怖いだろうね。
私は慣れてなんとも思わなくなっちゃったけど。
こんな怪物みたいなのに抱っこされてるって言うのも怖いだろうなぁ・・・
さよなら・・・私の青春・・・