「んあ…」
俺が目を覚ますと空は橙色に染まっていて夕方の時間を告げる。
「すっかり眠っちまった」
俺は起き上がり腕を伸ばす。相当眠かったから疲れがたまってたんだろうな。
「おい、腹が減ったぞ」
ふと横でエドアは腹が減ったと言ってくる、そうだった夕食の時間だな。
「わかった、んじゃ食堂にいくか」
俺とエドアは食堂へと向かった。
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食堂に来た俺とエドアはそのまま席に座り注文、エドアは肉が食べたいと言ってきたので安めの肉であるボア肉のステーキを頼む、俺は控えめのサイズのステーキにしてエドアは沢山食べるようなので追加も考えて10枚ほどにした。
「いただきます!」
俺とエドアはボア肉のステーキを一口食べる、ボア自体少し固めな肉質だがやわらかくしてあるためか食べやすい、エドアはガツガツと食いまくる。
『うむ、うまい!ボア肉悪くはないな!』
『よく食えるなホント』
念話で話しているがこれでも古水龍なんだぞこいつ…。
『ザドラも沢山食えばいいのでは?』
『いや俺は痩せるために控えめなんだよ!』
『スキルで魔力にすればいいではないか?』
俺は沢山食べるのを拒む、さすがに腹を引っ込めないといけないし。確かにスキルで魔力に変換すれば解決するが自力で痩せていきたいと何故か俺は拘ってしまう、それから数分して食べてから部屋に戻ってひと眠りした、明日から痩せるために依頼受けないとな。
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朝食を終えた後俺はエドアと共にギルドへと訪れた、中では活気があり朝から酒を飲んでいる冒険者もいて話し声が聞こえてくる。
俺は気にしないで依頼が張った掲示板を見る、掲示板には色んな依頼があり様々な内容が載っている。
Cランクになった俺はCランクまでの依頼しか受けない理由としてはギルドのルールである。
ギルドは共通して冒険者のランクによって受ける依頼は今の冒険者ランクで決まる、例えばFランクの依頼は薬草採取など採取クエストが多い、初心者冒険者はまず採取から慣れてある程度依頼をこなしてからランクアップ昇格依頼を受けて合格すれば次のランクに昇格する。
ランクに昇格すれば昇格したランクの依頼と元のFランクの依頼を受けることができる、俺のランクはC、つまりF~Cランクまでの依頼を受けることができランクBの依頼はランクアップしない限り受けない。
「(どれにするか…)」
俺が依頼を探しているとふと火山の依頼がありどうせ痩せるなら火山に行ってみるかと考え依頼書を一枚剥がす。
『む?その依頼にするのか?』
『まあ火山だし痩せるために行くさ』
念話をしながら俺は受付嬢に依頼書を私受注してからギルドを出た。
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俺とエドアは依頼にあった火山『グレアドモ火山』へやってきた、暑さもあり汗が滴り硫黄の香りがあちこちに漂う。
「あちぃ…」
「これは我でもな、にしても」
ふとエドアが俯く。
「火山となるとあやつを思い出す」
「あやつ?」
誰の事を言っているのだろうか。
「いや気にするな、それよりここでの依頼はなんだ?」
「えっと…」
俺は依頼書を改めて確認してみる。依頼内容はレッドベアーの討伐だ、レッドベアーとは火山地帯に生息している魔物で毛皮は炎耐性のあり防具としても使われていて素材にはうってつけだ。危険度はCで魔物には危険度がありそれを基準として依頼のランクを調整している。
「ほう~レッドベアーか…肉もさぞかしうまいだろうな」
エドアは素材より食い意地の方が勝ってしまった、まあ一応レッドベアーの肉は食べられているし今後エドアの食事など食料問題になる前に解決しておかないとな。
「それでそのレッドベアーは火山のどこにいるんだ?」
「レッドベアーは確か洞窟辺りにいるとあったな」
気配察知を使って俺とエドアは洞窟方面へと進み洞窟へと入る、洞窟は蒸し暑く蒸気が所々に吹き出ている。
「しかしあちぃ…」
「ほれ、我が水を」
エドアが弱めのブレスで俺に当てる、威力を低く調整しているのが一瞬冷えて火照った身体を冷めさせる。
「ありがとな、っとお出ましだ」
洞窟内を彷徨っていると赤い毛に覆われた一頭の熊がいた。あれがレッドベアーで幸いなことに距離が少し遠く俺達の存在に気づいていない。
「オラァ!」
俺は懐に入り横に斧を振りレッドベアーに一撃を与える。
「グオオオオオオオオオオオオ!!!!?」
いつの間に斧の一撃を食らったレッドベアーはすぐに俺の方を向いて睨み反撃で俺を切り裂こうと腕を上げる。
「させるかよ!」
俺は斧を盾のようにして攻撃を受け流しその間に魔法の発動をする。
「ウォータクロー!!」
水の爪を生成してレッドベアーを切り裂く。
「ガアアアアアアアアアアアアアアア!!!!?」
腹から胸に切り裂かれた跡ができレッドベアーはそのまま吹っ飛びだし倒れる、俺は警戒しながらレッドベアーが動かないか確認する。
倒したとしても魔物の中には倒れてもまだ立ち上がる奴らもいて最後まで油断できない、俺は動く可能性も考えレッドベアーの首を斬りつける。
「終わったか?」
「とりあえずは完了かな、そんじゃしまうか」
俺はアイテムボックスにレッドベアーの死体をしまう。
「えっと1体討伐したが後2体を狩らないと」
依頼では3体と書かれていてまだ終わりではない。
「では残りを探すとしよう」
「あぁ!」
俺とエドアは先へと進んだ。
[newpage]
「これで最後!」
レッドベアー最後の一匹を俺は斧で倒していった。
「ふう~これで依頼完了だな」
レッドベアーをアイテムボックスにしまう、後は帰るだけか。
「となるとこれで終わりだな」
「後は帰るだけだ」
俺とエドアは帰ろうとしたその時。
「うわあああああああ!!」
誰かの声が聞こえていた。それも若い感じの声だ。
「なんだ?」
「行ってみるぞ」
気になって俺とエドアは声が聞こえた方向へと走り出す。
「うわっ!」
「あれは!?」
聞こえた先には黒い体毛をした狼獣人が魔物に襲われていた。それも。
「こいつはランクAのモンスター『フレアツインベロス』だ!」
二つの犬頭で炎を纏っている危険度はランクAで厄介な魔物だ。
「チッ!やばい!」
狼獣人はナイフを持っているが手が震えて後すざり、俺は急いで走りだす。フレアツンベロスはとびかかり狼獣人に爪で切り裂こうと襲い掛かる。
「ぐっ!」
俺は咄嗟に狼獣人の前に来て斧を盾にして爪の攻撃を防ぐ。震える狼獣人に俺は。
「何やってる!早くここから逃げろ!死にてぇのか!!?」
「は、はい!!」
俺の言葉で我に返った狼獣人はそのまま逃げていく。
「さて…」
俺は距離を置いてフレアツインベロスを睨む。
「俺が相手だ!ウォータクロー!」
水の爪がフレアツインベロスに襲う、しかし見切っているのかかわされた。
「くっ!」
次の魔法を準備している間に隙を見てフレアツインベロスが襲い掛かる。
「うおっ!」
魔法をうつ準備を中断し咄嗟に斧で薙ぎ払う、だがフレアツインベロスは避けていく。くそっ!なんて素早いんだ。
「ウォースフォア!」
フレアツインベロスの上空から水の塊が落とされる。
「ぐうぅん!?」
「今のうちにザドラ!」
エドアが魔法でサポートしてくれたようだ、よしっ!隙ができた!俺は斧を振りかざしフレアツインベロスを攻撃しようとしたその時。
「うぐっ…」
何故かここにきて空腹感が襲う、なんだ…腹が減ってるのか…?なんだか…力が…。俺は斧を下してしまい動けなくなる。
「ザドラ!」
エドアの声が聞こえる、やべぇ…なんでこんな時に…?くそっ!動け!動けよ俺!
「アイスクレイドル!」
フレアツインベロスをエドアが氷の牢獄で動きを止める、フレアツインベロスはぶつかり壊そうとしている。ぐっ…このまま…じゃ……。
「くっ!このままではもたん…!」
エドアは若干焦りを生じる、火山により温度は熱くアイスクレイドルの魔法では砕かれるのも時間の問題だ、フレアツインベロスがアイスクレイドルをもう一押しで砕こうとしたその時。
[b:「オラァ!!メテオブレイズ!!」]
上空から何者かが落ちてアイスクレイドルごとフレアツインベロスを吹っ飛ばした。
「キャイン!!!?」
一発でフレアツインベロスは倒れ動かなくなった。
「い、今のは…!」
俺は意識がハッキリしたが一体誰が?」
「ま、まさか!」
エドアは何か察したようだ、すると着弾地点にそいつは現れた。
「おっ!何かと思えばヒョロい古水龍じゃねぇか久しぶりだな~!」
「お、お前は!古炎龍!!」
古炎龍と呼ばれたその龍は上半身筋肉の塊で鍛え上げた肉体、背中には両翼がついていて下半身は軽めの布でできていて足も太く相当鍛錬をしているようだ。
「おっ?まさかお前が人間とつるむとはどういう風の吹き回しだ?」
古炎龍は俺を見るとあざ笑うようにエドアに質問する。
「そんなの我の勝手だ!それよりお前が何故ここにいる!?」
「何故ってそりゃあ…ここらへん俺の住処だしな」
「なっ!?」
まさかここの火山が古炎龍の住処だっていうのか!?
「ってかヒョロかったのに随分と肉ついたが?」
「お前には関係ない…!」
随分とエドアに突っかかるな、どうもエドアが嫌がってるように見える。
「う…」
だが空腹は満たされることはなく俺はそのまま倒れる。
「ザドラ!!?」
ダメだ…意識が……。