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老龍が狼主人に篭絡される話。

  「ふむ。」

  狼は腕を組み目の前で拘束された年を重ねた龍を値踏みするような目つきで見下していた。

  両手両足を鎖で縛られ、それでも尚鋭い眼光。床に這いつくばりながら老龍は狼を睨みつける。

  「貴様ぁ…!」

  鋭く野太い声。怨嗟の念を込めたそれに狼は肩を竦めながらにこり、とほほ笑んだ。

  「そんな声出さないで頂きたいものです。怖いじゃないですか。」

  「ふざけるなッ!さっさと解放しろ!さもなくば、首を食い千切るッ!」

  尻尾を叩きつけ吼えるように叫ぶ老龍。

  狼は満足そうに頷くと龍に近付いた。

  「ご主人様、それ以上は危険です。」

  背後から聞こえる落ち着いた声に狼は頷くが右手でその声の主―執事長である黒豹を止める。

  「分かっていますよ。だから、面白い。」

  屈みこみ狼は老龍の体に触れようと手を近づける。

  そのタイミングで。老龍は全身の筋肉を隆起させると体を浮かび上がらせ狼の腹に頭突きをかました。

  ごはっ、と血を吐き出す狼。びしゃびしゃと鮮血が飛び散り老龍の緑色に輝く鱗を紅く汚す。

  黒豹は息を呑んだ。

  老龍は不敵に笑い地面に落ちる。

  「若造が、あまり年寄りと侮るなよ…!」

  怒気を孕んだ声。鎖を引きちぎろうと丸太よりも太い腕を更に膨らませ体をよじる。

  ぎしぎしと鎖が悲鳴を上げ、僅かに千切れそうになった瞬間。

  狼はその瞳に老龍以上の鋭い眼光を宿し、老龍の角を掴み地面へと思い切り叩きつける。

  めきめきっ、と角の軋む音。神経が通っているのだろうか。

  「ぐあぁぁぁぁぁっ!!!」

  老龍は目を見開くと苦悶の声を上げ、暴れる。しかし、狼の力は緩むことはない。

  「あまり図に乗んじゃねぇよ…!このまま角、へし折ってやろうかぁ!?ぁぁっ!?」

  先ほどまでの穏やかで落ち着いた雰囲気が嘘のようだ。

  狼は怒号を上げ老龍の両方の角を掴みめきめきと更に変形させていく。

  「がぁぁっぁぁぁぁぁっ!!!」

  「ご主人様!それ以上は!」

  黒豹の声に狼は鋭い眼光をすぅ、と消し先ほどと変わらない落ち着いた雰囲気を取り戻し痛みから泡を吐き出していた老龍の頭を撫でた。

  そして優しく、変形してしまった角へと手を動かした。

  「私としたことが、失礼しました。でも、おかげで気に入りましたよ。貴方は何があっても、私のモノにします。必ず、必ずね。ごほっ、ごほっ。」

  口から血を吐きながらも狼はそう囁くと立ち上がり黒豹に近付いた。

  「お怪我の具合は…」

  「大丈夫です。精々肋骨が折れた程度でしょう。それより、彼ですが。」

  振り返り老龍を見つめる。

  老龍は痛みから体を痙攣させているが、確実な意志を持つ目をいまだに狼へと向けていた。

  ここまで敵意を剥き出し、反撃されるのはいつぶりだろうか。思い出すと、それは恐らく今の彼のお気に入りのペットである、獅子。

  そうだ。あの時と同じような状況だったか。

  つまり、老龍も。

  「私が調教します。しばらく仕事は減らして…ね。」

  「…承知いたしました。」

  「それでは、ゆっくりお休み。私の…」

  狼は笑った。

  その表情に老龍は戦慄を覚える。

  どこまでも残虐で、冷酷で、支配的な笑み。絶対的な強者の浮かべるもの。

  [newpage]

  

  一日が経った。

  角の痛みからろくに力が入らず、どうやらそのまま一日寝てしまっていたようだ。

  冷たい石の感覚。全身が軋んでいるように痛い。

  「ようやく目覚めましたか。」

  ぱたん、と本を閉じる音。聞き覚えのある、いけ好かない声。

  老龍はぎりっ、と歯ぎしりをしながら顔を上げる。

  そこにいるのは昨日と変わらない狼。それと…

  「ごしゅじんさまぁ…♪おちんぽっ、はやくっ、おひぃっ♪」

  胸元まで届きそうなほど長く、そして太く勃起した肉棒をはしたなく曝しながら狼に媚びる、全裸に首輪をつけただけの猪。

  その体格は老龍と似ており、全身を包む筋肉と、むっちりとした脂肪。

  「ぼくもっ、がまんできないっ、ごしゅじんさまっ、おちんちん、おしりにいれてっ♪」

  猪と同じ格好をした犬の少年。こちらも少年が浮かべるとは到底思えない淫靡な笑みを浮かべている。

  そう、彼らは狼のペット。

  こういった奴隷がいる、という話は聞いたことがある。しかし、見るのは初めてだ。

  老龍は息を呑んだ。

  「彼らは私のペットです。とても可愛いでしょう?それに、性処理もとても上手でね。私のお気に入りなんですよ。それで。貴方もそうなってもらおうかと思いまして。」

  「なっ…!」

  「ほら、こんなに幸せそうでしょう?貴方も必ず幸せになれるはずですよ?」

  優しく告げる声。猪と犬の少年は互いの肉棒を扱きあいだらしなく舌をはみ出させ唾液と先走りと腸液を地面に零した。

  その表情は緩みきりもはや理性のかけらも見られない。

  狭い牢屋のような部屋に淫靡な臭いが立ち込める。だが。

  「ふざけるなっ!私は必ず国に帰る!そして王を!国を!民を!」

  老龍は血管を浮かび上がらせ叫んだ。

  狼はそれを嘲笑う。

  「何をおっしゃってるのですか?もう国は滅んだ。王族は逃亡中。もうあなたの言う国も、王国も、何も残ってはいないでしょう?」

  そう。老龍は突如として侵略してきた何処かの国によって滅ぼされてしまった国の将軍だったのだ。

  覚えている。今でも。鮮明に。仲間が次々と殺されていく風景を。

  王と十数人の兵士、そして僅かに生き残っていた民たちを逃がし、自分が捕らえられる処も。

  「まだだっ!王が、民がわずかでも生きていれば!国は甦る!必ず!」

  「そうかもしれませんね。その時、そこに貴方はいませんよ。私のペットになっているのですから。」

  「貴様になぞ、屈するわけにはいかぬ!必ず!生きて王の元へ!」

  老龍の叫びに狼はくすくすと笑った。

  「良い心がけです。そう、簡単に折れてもらっては困ります。」

  そして部屋の端に置いてあった椅子に腰かける。

  「楽しめないじゃないですか。」

  浮かべる表情は、やはり、どこまでも冷たく、恐ろしい。

  そして、心の底から愉しむ様に。老龍を見下ろした。

  視線は次の瞬間に猪によって遮られる。

  「んへへぇぇ、ちんぽっ、きもちよくなるぅっ♪」

  「んぶぅっ!?」

  突然の出来事。目の前の猪が老龍の角を掴むと顔をあげさせマズルに肉棒を捩じ込んだのだ。

  ビクンビクンと口の中で跳ねる肉棒。

  喉元の奥まで捻じ込まれる肉の塊に老龍はえづくが吐き出せるものではない。そしてそのまま猪は乱暴に腰を振り始めた。

  ずちゅずちゅと喉の奥まで捻じ込まれる肉棒。

  「んぼぉっ!んんんぐぐぐっ!!」

  呼吸が出来ず、異物を吐き出そうとする体の防衛反応が働きすぎているせいか、その苦痛は尋常ではない。

  喉がぼこぼこと凹凸を繰り返し、猪の弾力がある腹が鼻にばしばしとぶつかる。

  「きもぢぃっ♪あひぃっ、ノドマンッ♪おぉっ、おぉぉっ♪」

  猪はというと適度に竿の部分を喉に締め付けられ、ねっとりと暖かく肉棒全体を包み込む口腔内の粘膜の心地よさに酔いしれているようだ。

  先走りがどくどくとあふれ出し睾丸がぶるぶると震える。

  口の中を犯す肉棒の感触はどこまでも不愉快だ。だがなんとか体を動かそうとするも、猪の力は相当強く、縛られていることもあり動くことが出来ない。

  「おちんちん、おちんちん♪どこかなぁ?」

  と、近いのに遠くに聞こえる声。犬の少年が老龍の股座に近寄り未成熟なマズルで股間のあたりの臭いを嗅ぎながら撫で回していた。

  くすぐったく、柔らかな毛並み。

  「えへへへぇ、おじいちゃん、えっちなにおいするぅ♪ここかなっ、ここかなぁ?」

  「んごぉっ!」

  老龍は下半身をまさぐられる感覚に身もだえした。

  犬の少年は目的のモノが収まっている―老龍のスリットへとマズルをゆっくりと侵入させる。

  「ここだぁ♪えへっ、えっち、おっきいおちんちん♪はむっ、あむっ…んちゅっ…じゅぼぼっ…」

  「んんぶぅっ!!」

  犬の少年はスリットの中に納まったままの肉棒を咥え込み、シェーキの入ったコップのストローを吸うような勢いで尿道を吸い上げた。

  それに老龍は下半身をびくつかせる。ねっとりと纏わりつく唾液と粘膜。それは今まで抱いたどんな雌の性器を上回る極上の快楽だ。

  じゅぼじゅぼっ、と音をわざと音を大きくたて、時折口を離すとスリットの中に指を入れて、犬の少年は淫らに笑う。

  「おじいちゃんすごい、おちんちんおっきくって、びくびくってぇ♪ごしゅじんさまもすごいけどぉ、もっとおっきいかなぁ?」

  「んんんんっ!?んぼっ、あぶっ!」

  ほっそりとした指が剛直を撫で回し、そしてまた犬の少年は肉棒を咥え込む。

  その間も猪はひたすらに老龍の喉を犯し続けていた。心なしか肉棒が大きさを増しているように思える。

  「ふごぉぉっ!ぉぉっ!ぶもぉぉぉぉっ!!」

  更に喉の奥へと侵入を試みようとする肉棒。食道を貫き、その奥。噴門まで行きつきどちゅどちゅと胃の入り口を突く。

  拷問だ。苦痛と快楽を同時に味わわされ、老龍の脳はパニックを起こし、老龍は白目を剥く。

  だが、耐えられてしまった。今までありとあらゆる困難を、逆境を、拷問を、死を。乗り越えてきた歴戦の勇士。

  そんな彼だから、耐えることが出来てしまった。

  「いぐいぐいぐぅぅっ!ふごぉぉぉぉっ!!!」

  びゅるるるうるるるっ、どぶぶ、どびゅぶりゅるるるっ!

  噴門をすり抜け、胃の中へと直接注ぎ込まれるとてつもない量と濃さの精液。

  腹に落ちていくその衝撃が老龍の頭に刻み込まれる。それと同時に。

  「わぶっ、あ、んんぶっ、あん、ごぐっ、んぐっ…」

  犬の少年に責め立て続けられた肉棒が刺激に耐え切れず射精を始めてしまう。

  腰から背中に、背中から首に、首から脳に。射精の快楽が叩き込まれた。

  老龍の肉棒から溢れる精液をごくごくと喉を鳴らしすべて飲み込むと犬の少年は自分のペニスを扱きながらにんまりと笑いはぁっ、と熱い息を漏らしながら体を震わせる。

  猪も肉棒を老龍の口から抜き取ると軽く扱き、尿道に残っていた精液を老龍の顔にかけた。

  「はぁっ、はぁっ…うっ…おぇぇっ…!」

  びしゃびしゃと降りかかる精液。疲れ、苦痛。それらがないまぜになり老龍は胃の中身を逆流させた。

  出てくるのは猪が出した精液だけ。それ以外何も与えられていないせいだろう。

  「んへへへぇ、ちんぽっ、ちんぽおれもっ♪」

  「こんどはぼくがおちんちんで、のど、いっぱいにしゅりゅぅ♪」

  場所を入れ替えて。老龍を仰向けに寝転がらせると猪はスリットに顔を突っ込む。

  そして犬の少年は老龍のマズルへペニスを突きいれた。

  意識を飛ばしてしまえたら、どれだけ楽だっただろうか。老龍はそう考えながら視界の端に狼を捕らえた。

  いや、駄目だ。ここで負けてはいけない。

  助けは来ない。分かっている。ならば、自分は耐えるのみ。狼が根負けして、自分を捨てる。

  そのわずかな可能性にかけて。

  老龍は肉棒から精液を何度も噴き出し、胃の中に直接精液を注ぎ込まれる。

  精液の味は、快楽の味。苦痛の味は、快感の味。

  脳がそう認識するまで。

  [newpage]

  

  部屋の中は凄まじい臭いだ。だが老龍にはそれが分からなくなってしまった。

  喉を犬の少年と猪に侵され続けた。肉棒からはもう出る精液が無いほどに精液を噴出させた。

  風呂にも入っておらず、汗や精液はそのまま。そうであれば、酷い臭いにもなるだろう。

  「あひっ、またれひゃぅぅっ♪」

  犬の少年はかわいらしい嬌声を上げると流石に薄くなってしまった精液を老龍の喉に注ぎ込んだ。

  ずぞぞぞ、と音を立てて肉棒を猪が吸い上げても出てくるのは薄い精液と尿にも似た液体。

  「せいえき、もっともっとぉ♪」

  猪の顔にそれらの液体が降りかかる。何度絶頂に達したか。数えられないほどに絶頂に達し。

  何日が経ったのだろう。薄暗い部屋は窓一つなく、外の様子は分からない。

  もう数日経っただろうか。それともまだ数時間しかたっていないのだろうか。

  狼は時折部屋を抜け、またここに戻りそしてじっくりと老龍の動向を楽しんでいる。

  「ふむ、そろそろ限界ですかね。では一度おしまいにしましょう。」

  狼の合図に二匹の雄は老龍から離れると狼の元へふらふらとした足取りで向かう。

  凄まじい精力を誇るそのペットでももう限界なのだろう。

  「気持ちよかったですか?」

  精液に塗れた犬の少年の頭を撫でて優しく微笑む狼。

  犬の少年は素直にこくりと頷く。

  「すごくぅ…♪ごしゅじんさまぁ、ぼくのこと、もっとおかしてぇ…♪こっちは、ものたりないのぉ…♪」

  そして雄穴に指を突っ込みがむしゃらにかき回す。据えた酸っぱい臭いが拡がり、ぼたぼたと腸液が落ち地面を汚す。

  それは猪も同様のようであり。

  「ふふっ、よく命令を守ってくれました。ご褒美に、一杯犯させてあげますよ。その前にゆっくり休んでから…ね。執事長。」

  ドアががちゃり、と開き黒豹が部屋に入り込む。その臭いに一瞬顔をしかめるがすぐに無表情にもどす。

  「はい。」

  「この子達を綺麗にして、部屋へ。その後は彼らをたっぷり可愛がってあげてください。」

  「かしこまりました。…ご主人様は?」

  「私はもう少しここにいます。大丈夫、すぐ戻りますよ。」

  「はい。それでは…」

  猪と犬の少年は壊れた笑顔を浮かべながら黒豹に連れていかれ、部屋を後にする。

  残るのは精液に塗れた老龍と、それを見下す狼。

  「どうですか?ご気分は。」

  「…最悪だ。今すぐ貴様を殺してやりたいほどにな。」

  精液に塗れながらも老龍はその瞳に意思を確かに宿し狼を威嚇する。

  狼はほう、と感心したように声をあげぱちぱち、と軽く拍手をした。

  「流石私が見込んだだけある。まだそこまで反骨心があるなんて。すばらしい。」

  つかつかと狼は老龍に近寄りズボンをずらした。

  ぶるんっ、と音をたてて狼は肉棒を露出させる。それは猪のモノよりかは小さめだが…それでも十分な大きさのモノだ。

  今すぐにでも食い千切ってやりたい。そう思う老龍だが疲れ果てているせいか体を動かすことが全くかなわない。

  捕食者の笑みを浮かべ、狼は老龍の角を掴んだ。

  そして勃起した肉棒を…老龍の喉へ一気に突き入れる。

  「ッ!?」

  「いい具合になりましたね。さすがあの子たちだ。もう少し理性を残してあげてればペットにも、調教師にも使えましたかね。」

  狼の落ち着き払った声。だが老龍が恐怖を覚えたのはそこではない。

  喉に納まる肉棒。そこに苦痛を感じなくなっているのだ。犯される前は嫌悪感と苦痛しかなかったのに。

  今ではなんともない。それどころか、物足りない、と一瞬思ってしまったほどに。

  狼はそんな老龍の心情を知ってか、知らずか。腰を緩やかに振り始める。

  「いいですね、その顔。怖いですか?大丈夫。もう怖くなくなりますよ。」

  「ふぐぅっ、うぅぅっ!」

  猪と違い時折緩急をつけたり、奥までわざと入れず抜き、マズルを肉棒で叩いたりとテクニカルな動き。

  それはただただ犯され続けたものと違い、相手を快楽の坩堝へと堕としていくものだ。

  狼の肉棒は老龍の喉の中で大きさを増していく。それと同時に溢れる先走り。

  熱く。…甘く。

  老龍の胃へ。精液がタプタプと波打つ、胃へ流れ込んでいく。

  どくんどくんと心臓が跳ねる音と狼の肉棒が脈動する音がシンクロする。

  舌が自然と動いた。狼の竿に絡むように。血管を丁寧になぞり。狼のにやりとした表情に、老龍は我に返った。

  自分は、今…?違う。そんなことありえない。

  「今の舌使い、中々よかったですよ?まだまだ拙いですが。」

  「ふぐぅっ、あぐぅっ!」

  ストロークを早めながら優しく、極めて優しく囁く狼。

  気持ちよくならせようとするなんて、ありえない。

  そんなこと、あってはいけない。こいつのペットになるなんて。あの国へ帰るのだ。

  老龍は確かに自分の意思を取り戻し、きっ、と狼を睨みつけ、少しでも抵抗しようと喉に力を籠める。

  ぐぐぐと締まる喉。少しずつ押し出される肉棒。しかし狼は尚も肉棒を押し込んでいった。

  「いいですね、そそりますよ、その表情。反抗的で、理性を保っていて。あぁ、そうでなければ楽しくない。あぁ、楽しいですねぇ。」

  心の底から楽しむような口調。

  こんな下種に…負けてはいけない。

  牙を突き立てる。肉棒から僅かに血が噴き出し、狼は痛みに顔をしかめた。

  「おぉっ…っと…いけない子だ。」

  顎に力を籠めようとした瞬間。狼の腕が振り下ろされる。

  角が。大きく立派な角が。…神経が通る角が。

  めきり、と嫌な音を立てて。

  「………ッッッ!?!?!」

  ぶしゅう、と激しく鮮血が飛び散った。激痛なんて生易しいものではない。いっそ死んでしまえればよかった。

  そう思うほどの痛み。声にならない悲鳴を上げて老龍は全身を激しく痙攣させ、狼の肉棒で埋まっている口の端から泡を吹いた。

  白目を剥き、じょろじょろと情けなく失禁してしまう。

  「次やったら、もう片方。もっと苦痛を与える形で捩じ切ってやる。今回はこれだけで済ますが。」

  血に塗れながら狼はそれでもなお老龍の喉の奥を犯す。

  ひときわ大きく跳ねると、狼の肉棒の根元が膨らんだ。

  「さぁ、出しますよ。貴方の大好きな…いえ、大好きになる、精液を、ね。」

  もはや老龍は何も答える事が出来ない。頭をがっしりと掴まれ、そして。

  「ふっ…!!!」

  狼は腰をぶるっ、と震わせると老龍の中へと精液を注ぎ込んだ。

  びゅるるるびゅるるる、と注ぎ込まれる精液は猪と犬の少年とは比べ物にならないほどの濃さである。

  粘膜に張り付き、呼吸が出来ない。

  まるで水の中にいるようだ。苦しい。頭に酸素が行き渡らない。痛い。苦しい。

  「ぉ”っ…」

  老龍は一度うめき声をあげると、そのまま精液の海へと溺れていった。

  

  まず、一つ。老龍は抗うことの無意味さを。痛みを刻み込まれた。そして、精液の味を。射精の快楽を。

  

  [newpage]

  

  目を覚ますと、変わらない薄暗い部屋。しかし辺りに散らばっていた精液や血は綺麗にふき取られていた。

  「お目覚めですね。おはようございます。私の可愛い子。」

  その声は、やはり楽しそうだ。疲弊しきり縛られたままの全身。しかし老龍は狼をにらみつける。

  狼は持っていた本を閉じ、老龍に近付いた。そして腕を振り上げる。

  情けないことではあるのだが、老龍はそれに一瞬怖気づいてしまった。しかし、次に来るのは優しい感触。

  柔らかな肉球が老龍の折れてしまった角を撫で回した。

  「申し訳ありませんでした。あの時は私もつい痛みから加減できず。あれだけ立派な角だったのに、こんなになってしまって…」

  「申し訳ないと思うなら、今すぐにでも解放してほしいものだが。」

  「それはいけません。私は貴方をペットにすると決めたのですよ?」

  「どんなことがあっても儂は折れぬぞ。」

  老龍のその態度に狼はやはり満足そうに頷くのだ。と。

  ぐぅぅぅ、とこんな状況ながら老龍の腹の虫が鳴り響いた。

  狼はくすくすと笑いながら老龍の角から手を離す。そして部屋の入口へと向かった。

  「数日意識を失っていればそうもなりますよね。少々待っててください。今食事を持ってきますよ。」

  「不要だ。」

  「そうは参りませんよ。死なれては困る。」

  いっそ死んでしまえればいい状況に置いておいて、そんな言葉を吐くか。

  心の奥から憎悪の念が浮かび上がり、老龍の心は更に強くなる。

  

  それが、さらなる悪夢の始まりだと知るのは、いつになるだろう。

  

  部屋を後にした狼が戻ってきたのは数分後。老龍が何とか起き上がろうと悪戦苦闘していた時だった。

  情けなくみっともない姿。そう狼の目には映るだろう。

  「笑いたければ笑うがいい。儂はここから生きて出る。何があろうとも。」

  「笑いませんよ。…もっともっと、もがいてあがいてください。さぁ、食事です。」

  そう言って狼がトレーを老龍の前に差し出す。そこにあるのは水と、湯気の立ち上るスープ。

  そして。

  精液に塗れた、パン。

  「一番搾りです。うちの執事に命令させていた甲斐がありましたね。おかげでこんなに濃く。」

  ぎりっ、と牙が割れそうなほどに老龍は歯ぎしりをした。顔を上げ、声を上げようと口を開いた瞬間。

  狼はぐちょ、と精液塗れのパンをその口にねじ込む。

  そしてまだ折れていない角をがしっ、と掴んだ。

  「ちゃんと食べて下さいね。でないと。」

  ぐぐっ、と僅かに角を握る力を強めて。狼は優しく、だが威圧的かつ冷酷に言葉を放ち、途中で途切れさせた。

  抗うことは無意味。老龍の体はそう覚え込まされており、脳がどれだけ拒んでも、体が硬直してしまう。

  捻じ込まれたパンは香ばしい香りを放っている。焼きたてなのだろう。

  だがそこに降りかかる精液が青臭く、えぐい。

  無理やり捻じ込まれたパン。口の中に納まったのを確認すると狼は老龍のマズルを掴み上下に動かし租借させた。

  抵抗し吐き出す事も考えるが、体はもうそれを選べない。涙を浮かべながら老龍はごぐん、とそれを飲み込んだ。

  「う…おぇっ…」

  「はい、良く食べられました。次はスープですよ。」

  続けてスープを口の中に注ぎ込まれる。それはごくごく普通のオニオンスープだ。とても甘く、作っている者の腕前が分かる。

  胃の中を満たすそれは暖かく老龍を満たした。

  老龍は気が付かない。そのスープが、普通のスープでないことを。

  気が付いたとしても、もう遅い。その甘さは。

  トレーが綺麗になると狼は椅子に腰かけ手を鳴らした。しばらく経ち、入ってくるのは、可愛らしい犬の少年たち

  やはり首輪一つに全裸。可愛らしいペニスからはもう期待から液体を零している。

  犬の少年たちは狼に近寄り、媚びるように喉を鳴らしながら尻尾をゆらゆらと揺らし狼の下半身に顔を近づけた。

  尻尾を舐めまわし、マズルでズボン越しの肉棒の感触を楽しむ。狼は淫靡に笑い、彼らの頭を撫でた。

  「ごしゅじんさまぁ、ぼくたち、きょうはなにするの?」

  「おかしてっ、ごしゅじんさまっ♪ほしいのっ、ごしゅじんさまのおちんちんっ♪」

  「えへへへぇ、このへやぁ、えっちなにおいするぅ…♪」

  どこまでも淫らで、従順な犬の少年たち。老龍はその痴態から絶望の表情を浮かべる

  人としての尊厳を失った先は、これか。

  「今日はね、あのおじいちゃんをみんなで気持ちよくさせてほしいんだ。」

  狼の言葉に犬の少年たちは一斉に老龍の方へ視線を向けた。

  従順で、素直で、無邪気な…そして、狂喜と狂気の宿った視線。

  獲物を見つけた蛇のように、鋭く禍々しい視線。少年が浮かべるものとは思えない視線。

  老龍の背中に悪寒が走った。今までの、どんな戦場よりもここは恐ろしい。

  どんな兵士たちよりも、彼らが恐ろしいものに見える。

  淫靡に笑い、少年たちはペニスを扱く。

  「…えへへへぇ、いっぱいおかしていいのぉ?」

  「えぇ。」

  「いっぱい、おちんちんつかってもいいのぉ?」

  「かまいませんよ。貴方たちのしたいように。…どうぞ。」

  狼の言葉に、犬の少年たちは涎を垂らしながら老龍の体に群がった。

  姿勢をうつ伏せから仰向けにさせられる。犬の少年たちははっはっ、と浅ましく呼吸を繰り返しながら老龍の体へ涎を零す。

  ぽた、と落ちた涎は卑猥な臭いを立て、老龍の体を蝕む。

  蝕む?そう。蝕まれている。老龍はそう感じていた。涎のついた箇所が熱を持ち、僅かな快楽を感じているのだ。

  なぜ、どうして。そう考える間もなく。一匹の犬の少年が老龍の豊満な胸にむしゃぶりついた。

  「おっぱい、おっきい♪あむっ、んっ…」

  ぺろぺろと細長い舌を這わせぴちゃぴちゃと音を鳴らしながら乳首を舐めまわす。

  たったそれだけで。

  「うぉっ、ぉぉっ!?」

  全身に快楽が走ってしまう。望まぬ快楽。それは甘く、恥辱に塗れるような。

  「やめっ、お前たちっ、やめ…」

  開いた口にはペニスが捻じ込まれる。それも、同時に二本。

  「おくちもおっきいよぉ♪あんっ、きもちぃっ♪」

  「ずりゅずりゅってぇ♪あひぃっ♪」

  口の中を支配するペニスは猪や狼ほどの大きさは無い。しかし二本が乱雑に、そして不規則に喉を犯すのはまた別の苦痛。

  苦痛のはずだ。そう、快楽なんて感じるはずがない。

  「ぉぉっ、ごぉぉぉっ!?」

  なのに脳はそれを拒もうとはしない。脳内麻薬が分泌される。まるで戦場で剣を振るっている時のような昂り。

  違う。そんなはずはない。求める事なんて、ここにはないはずだ。

  老龍は自分自身に言い聞かせながら目じりに瞳をため、少年たちの淫らな責めに耐える。

  上半身を責め立てられる老龍。少年達はとても楽しそうに、心地よさそうに老龍の肉体を貪る。

  傷つき精悍な鱗を。それとは正反対にとても柔らかく、もっちりとした内皮。

  ぺろぺろと舌の上で転がし、唾液をまとわりつかせる。

  その舌先はスリットに向かっていき。一匹の犬の少年はスリットに舌を突き入れた。直接肉棒に触れるわけでもなく、丹念に入り口を舐めまわす。

  「ふぐぅっ!んぐっ!」

  「あっ、でるっ、でちゃうぅっ♪」

  ぴゅるるる、と老龍の口の中で果てた犬の少年。すべて注ぎ込めばまた別の犬の少年がペニスを挿入する。

  スリットを満足するまで舐めまわし、その少年はぴくぴくと震えているペニスをスリットに押し当てた。

  「えへへへっ、おじいちゃんのはじめて、いただきまぁす♪」

  拒絶の声を上げようにもそれは叶わず。ずりゅずりゅと少年のペニスが老龍のスリットへと侵入を試みる。

  たっぷりと塗りつけられた唾液、そして老龍がいつの間にか出していた先走りのおかげかスリットは難なくペニスを受け入れた。

  肉棒同士がぶつかり襲い掛かる直接的で暴力的な快楽。

  ゆるく締め付けるスリットの感触に犬の少年は恍惚のため息を吐いた。

  「はぁぁっ…♪なかっ、きもちいいよぉ…♪」

  「ずるいよぉ、ぼくもしたいのにぃ…」

  「じゃあおしりつかえばぁ?」

  腰を動かし性器と化したスリットをたっぷりと楽しみながら犬の少年は淫らに返した。

  それにもう片方の犬の少年はにやと笑い、老龍の肛門へ近づいた。

  「ふぐぅっ!!ふごぉっ!ぉぉっ!」

  口の中はペニスで一杯にされる、胃の中に精液がぼとぼとと落ちてくる。

  豊満な胸を揉みしだかれ。雄の証が収まるスリットをまるで雌のごとく扱われ。そして今、肛門に犬の少年のマズルが近づいている。

  こんな辱めを受けるなんて。許されるなら今すぐ死にたい。だが。

  「んんんっ!んぐぅっ!」

  老龍は呻き声を上げながら全身をびくつかせた。そして、初めて犯された時よりも濃く、大量の精液を噴出させた。

  スリットはペニスで蓋をされているせいで、噴き出した精液は居場所を失い、老龍の下腹部を膨らませた。

  「あっ、おじいちゃん、いっぱぁい♪きもちいいねっ♪あっ、らめっ、れひゃうぅっ、あひゃぁぁぁっ♪」

  犬の少年がピストン運動を繰り返すたびに僅かに開いたスリットの隙間から大量の精液があふれ出し、犬の少年たちを汚す。

  そして、可愛らしい嬌声をあげるとスリットの中へと犬の少年は精液を解き放った。

  二匹の精液が混じり、老龍の下腹部は膨らむばかり。

  おぞましい。それを快楽と感じてしまうことが恐ろしい。

  塗りつぶされていく。誇りも、何もかも。ただ、全身に走る快楽を恐れる事しかできない。

  「やっ、だしすぎだよぉ♪おしり、こんなにひくひくしてるしぃ、せーえきでぇ、にゅるにゅるぅっ♪」

  肛門にマズルを近づけていた犬の少年は老龍の肛門に舌を挿入した。

  「ふごぉっ、ぉぉっ!?」

  割り開く舌は細長く、温かく、いやらしく。

  入り口をどんどんと拡げ、腸壁を舐めまわす。異物を排除しようと腸がぐにぐにと変形し、腸液を零れさせる。

  不愉快なはずのそれに、老龍は腰を痙攣させた。肉棒がまた、膨らんでいく。

  どうなってしまっているんだ。訳が分からない。

  快楽。悦楽。愉悦。屈辱。恥辱。罪悪。背徳。侮蔑。

  様々な感情がないまぜになり老龍は情けなく涙を流した。

  「ないちゃうぐらいきもちいいってぇ♪」

  老龍の口を責め続けて、何度も射精した犬の少年はわざわざそれを言葉にする。

  にゅぽ、と口からペニスを抜き取った。ようやく口が解放され、老龍はげぽっ、と精液と唾液を吐き出す。

  「頼むッ、やめてくれぇ…!私が…壊れる…!」

  なんて情けない。こんな子供たちに乞うなど。だが。

  「だぁめ。こわれよーよぉ♪きもちいいでしょぉ♪」

  無邪気な―悪魔のような―笑顔。犬の少年たちは一様に同じような、熱に浮かされた表情で老龍を見つめる。

  狂っている。狂ってしまった。恐ろしい。恐ろしいのに、体はびくびくと震える。

  肛門をたっぷりと舐めまわし舌を抜き取るとひくひくと肛門が蠢きどろぉ、と涎を滴らせた。

  「おしり、いただきまぁす♪」

  ずぶり、と侵入するペニス。腹を満たすペニス。

  「ぉぁぁぁぁっ!」

  異物が侵入してくる。それを拒もうと肛門が締まるが…それが少年たちに火をつけた。

  「えへへぇっ♪おじいちゃんそんなにきもちいぃ?こんなにきゅうきゅうってぇ♪いやらしいんだぁ♪」

  「じゃあぼくもいれてもいいよねぇ♪」

  「ぼくもぼくもぉ♪ぼくはこっちぃ♪」

  ペニスが二本。肛門に挿入される。スリットに一本。中に出された精液がぶびっ、と下品な音を立てながらあふれ出した。

  規則性のない動き。ごりゅごりゅと硬く膨れたペニスの先端が腸内でぶつかり合い。

  「あっ、あっ、らめぇっ♪きもちいぃのぉぉっ♪」

  「ぼくもっ、あひゃぅぅ♪はむっ、あむっ…♪」

  老龍を責め立てながら二匹の犬の少年は唇を貪りあう。老龍はもうろうとする頭で水の音を聞き続けた。

  精液塗れのマズル。犬の少年はそれを手に取ると老龍の唇を奪い去った。

  「はむっ、あむっ…んぶぅっ…んぢゅぅっ…」

  夢中で老龍の口腔内を弄り回され、唾液を啜られる。

  ぐちゃぐちゃと口の中で混ぜ、それをもどされる。

  抗う気力が徐々に削がれていくのが分かった。全身を駆け巡るのは快楽。

  「いくっ、イくぅぅっ♪」

  「あひゃっ、ぼくもっ♪」

  びゅるびゅると注ぎ込まれる精液は老龍の腹とスリットを満たした。

  犬の少年たちの責めはいまだ終わりそうにもない。

  

  まず、一つ。老龍は雌の快楽を刻み込まれた。同時に、人はどこまでも堕ちていけるということを。

  [newpage]

  

  夢を見る。まだ夢を見る心はあるようだ。

  煌めく鬣を靡かせ、勇壮に剣を構える獅子。それを見守る自分と王。それはかつてあった記憶。

  夢でなければいいのに。夢なら覚めないでほしい。だけど。現実は無情だ。

  目を覚ます。全身は精液に塗れ、何度射精したかも思い出せない。

  「起きたか。なら、早速始めよう。」

  狼の代わり。執事服を脱ぎ捨て立派な体躯を曝している黒豹が表には決して出さない―唯一狼にだけ見せている―鋭い瞳を浮かべながら舌なめずりをした。

  犬の少年たちに犯され続けた。それから数日。狼は忙しくなったのだろうか、老龍の前にしばらく姿を見せていない。

  代わりに今は黒豹が老龍の調教を行っていた。

  無駄なことだと分かっている。それでも老龍はぎろり、と黒豹をにらみつけた。

  「あぁ、いいぞ。そうだ。もっと反抗しろ。そうでないと調教のし甲斐が無い。」

  「貴様も…あいつと同じことを言うのだな…!」

  「もちろん。私はご主人様の意向に沿うもの。そして…」

  老龍の角を掴み頬を釣り上げる。

  「雄が雌へと堕ちていく。その様を見ていくのが大好きなんだよ。」

  肉食獣の瞳。間違いなく、狼と同じ種類の瞳。

  「畜生が…!」

  「今のお前に言われたくないな。精液に塗れて逃げる事も出来ず、ただひたすらに俺の性処理を続けているお前にはな。」

  言いながら黒豹は老龍の角を持ち上げ口に無理矢理肉棒を捻じ込む。

  「むごっ!」

  それだけの衝撃で老龍はびくんっ、と体を震わせスリットから粘液を噴出した。

  「ほら、喉に肉棒を突き入れられただけでイきかけている。そんな雄がいるか?こうして責め立てられて全身を震わせる雄。ふふっ、雄じゃないな。そんなもの。」

  喉の奥をゆっくりとかき混ぜる。

  老龍の喉はそれに慣れてしまったのだろう。まったくえづくことは無い。むしろ頬を紅潮させ肩を上下に荒く揺さぶる。

  肛門ーもはや性器といっても過言ではないほどに広がりきった雄穴からは絶え間なく腸液があふれ出す。

  「家畜。性処理道具。便器。いろんな言い方があるな。きりがないな。くくくっ!あぁ、お前の口は心地よい。もっと舌を使え。そうしないと…」

  めきめきと角が悲鳴を上げる。苦痛。これに抗えば更なる苦痛を与えられる。体に刻み込まれている。

  老龍はそれに逆らわぬよう舌を動かした。当初は稚拙なものだった。しかし。

  雁首を丹念に舐めまわす。こびりついた精液を舐めとり、わざと唾液を零す。いやらしい臭いを立てるそれは黒豹の睾丸をしっとりと濡らした。

  そのまま舌を伸ばし睾丸を舐めまわす。どくんどくんと熱を感じる。ここに溜まっているのが、あの液体。

  「あぁ、いいぞ。随分上達したな。まるで熟練の娼婦のようだ。」

  屈辱的な肩書、例え。怒りがふつふつと沸いてくる。だが、怒りと同時に沸くものは…

  違う。

  そんなはずはない。

  「よし、出すぞっ…!」

  びゅぐぐびゅるるるるっ!

  噴き出す濃い精液を飲み干していく。一滴も零してはいけない。そうしなければまた苦痛を与えられる。

  ごぐっ、ごぐっ、と音を鳴らし、飲み干す。そうしろ、と命令されたのだ。

  射精が終わる頃。老龍は口を離し、疲れ果てたような表情を浮かべた。胃の中が重たくなる。

  それでもまだ心は折れていない。体と精神が蝕まれていても。

  「私は…帰る…のだ…」

  「ご主人様が飽きればもしかしたら帰れるかもしれませんね。まぁ、それは無いと思いますが。」

  肉棒をふき取りながら黒豹は冷徹に言い放つ。

  射精をしたばかりなのにいまだ硬く太く天を突く肉棒。拭き取っても臭いは落ちず、酷い臭いだ。

  それが更に老龍を蝕んでいく。

  これから、始まるのだ。あの、地獄が。地獄の快楽が。

  「さぁ、次はこっちだ。仰向けになれ。」

  言われるがままに老龍は仰向けになり股をM字に開いた。そういう風に躾けられてしまったのだ。

  スリットと雄穴から腸液が溢れ出し、どろどろと太い尻尾に流れる。

  黒豹は両手を使い、スリットと雄穴を同時に責め立てた。ぐちょぐちょといやらしい音をわざと大きく立てて。

  「頼むッ…やめっ…」

  「…いいのか?止めても。」

  動きを止め、黒豹は真っ直ぐに老龍の瞳を捉える。

  老龍の瞳は色を失いかけ、半ば意地だけで意識を保っているようだ。

  スリットと雄穴に入ったままの指から熱が伝わり、それだけでももう頭がおかしくなりそうになる。

  「あっ…やっ…そうだ…やめてくれっ…」

  「嫌だね。」

  止めていた動きを一転、黒豹は更に激しくスリットを、雄穴を。スリットの中身の肉棒を。雄穴に埋もれる肉の塊を責め立てる。

  同時に顔を老龍の胸へと押しつけ、その豊満な胸を丁寧に舐めまわしていく。

  ざらざらとした黒豹の舌が胸の上を這いまわるたびに、背筋をぞくぞくと悪寒が走る。

  それは、悪寒…?

  「ぶふぅっ…気持ちよさそうだな。そんなに胸がいいか?」

  「ちがっ…そんっ…あふぁっ!」

  腸液が止まらない。先走りが止まらない。情欲が止まらない。悪寒じゃない。そう、快楽だった。

  感情が塗りつぶされる。胸から顔を離し、黒豹は老龍の耳元に顔を近づけた。

  雄の臭いが老龍の鼻を突き抜ける。胸がすぅすぅと空気の流れを感じる。それだけではもどかしくて。

  「感じているな。ここもいいだろう?」

  ぎゅうと腸の中をねじり上げられた。

  「ぁぁっ!んんんぅっ!」

  痛みのはずなのに。脳はもうすでにそれを快楽が得られるものとして認識してしまったようだ。

  疼く。スリットも、雄穴も。疼いて、疼いて。

  騎士としての誇りが、雄としての誇りが。汚され、踏みつぶされ。

  それでもまだ老龍は否定する。その顔が蕩けていることに本人は気が付いているのだろうか。

  「ほうら、ここだな、お前が好きなのは。」

  腸内で最も感じる場所の近くに指を置かれ。それだけ。

  黒豹はそれ以降ただ老龍の体を舐めまわすだけだ。もどかしい。

  このまま抜いてくれ。

  そう言いたいのに。

  はぁっ、はぁっ、と熱い息を漏らす。ぶるぶると全身が震える。

  「どうして欲しい?言ってみろ。」

  「…ぬっ…ぬい…」

  「ほう?いいのか?」

  「あっ…」

  指が少し離れて、老龍は思わず声を上げてしまった。

  「このまま抜いてもいい。そしたら今日の調教は終わりにしよう。お前がどうしたいか、言ってみろ。」

  もう一度問われる。

  心臓が壊れてしまったかのようにばくんばくんと血液を全身に流す。

  ごく、と唾液と精液の混じった液体を飲み干し。

  「そこっ…責め…」

  「言い方があるだろう?なぁ、雌犬。」

  耳元でささやかれた言葉は。

  「わ…私の…いやらしい雌穴…ぐちゃぐちゃにして…イカせてください…ッ!」

  屈辱と達することが出来ない現実に苛まれ、老龍は懇願した。

  黒豹の指が、鋭く老龍の腸内を、突いた。

  「うぉぉぉっっ!っぉぉぉぉっ♪」

  同時に胸を乱暴に噛まれて。同時に老龍は絶頂に達した。

  スリットから黒豹の指を押しのける勢いで精液が噴き出し腸液からもその場に水溜りが出来る程度に腸液が溢れ出した。

  熱い。気持ちいい。頭が灼ける。老龍は舌をはみ出させはぁはぁと絶頂から荒く息を吐いた。

  黒豹は指についた精液をぺろり、と舐めとると老龍の体に塗り付ける。

  「さぁ、では、調教を続けようか。」

  黒豹は立派な肉棒を老龍の雄穴へと近づけた。

  

  まず、一つ。老龍は言葉で責められる悦びと、奉仕する喜びを刻み込まれた。同時に、自分にはもう尊厳など存在しないということを。

  [newpage]

  

  「ふーっ♪ふーっ♪」

  目隠しをされ、口をリングギャグで固定された。体の後ろに手を縛られ、大股を開き立たされている。

  老龍はそんな状態で大勢の観客の前に己の痴態を曝していた。

  目の前から聞こえる薄暗い笑い声。雄穴に数本捻じ込まれた張り型が老龍の腸内を刺激する。

  もう、異物を挿入されるだけで感じる体にされてしまった。元の役割をそれは果たすことは出来ないだろう。

  「皆様、本日もありがとうございます。…今回はこの子の調教を皆様にも手伝っていただこうと思いまして。」

  「ふぅぅぅっ!ぅぅぅっ!!!」

  口を塞がれているせいで声が出せない。しかし体を捩じりなんとか抵抗心が残っていることを示す。

  しかしそれは却って目の前の観客たちに肉体をアピールしている形になってしまっていた。

  犯され続けるうちに大きさを増した乳首がぶるぶると跳ね、豊満な腹が揺れる。

  鎖を千切ろうとすれば腕の筋肉が隆起し血管が浮きだした。

  「見ての通り未だに抵抗的でして、すっかり手を焼いていて。情けない話ですね。」

  ざわざわとにわかにざわつく観客たち。それだけ狼の腕前が信用されているのだろう。

  狼はがっぷりと老龍の胸を鷲掴みにし、乱暴に何度も指を食い込ませる。

  びりびりと全身に痛みという名の快楽が走り抜けた。

  「ん”-ッ!ん”ぅ”ぅ”ぅ”ッッ!!!」

  思わず老龍は口から大量の唾液を零しながら頬を紅潮させスリットからごぽっ、と先走りをあふれさせた。

  そのまま狼は無慈悲に老龍の乳首をごりゅごりゅと乱暴に捏ね繰り回す。

  「ぉぉっ、んぉぉぉっ!!!」

  全身の痙攣が止まらない。どんどん溢れ出していく先走りと腸液。それはあっという間に老龍の足元に水溜りを作り卑猥な臭いを立てていた。

  「ですが体はもう調教済みですので、皆様でどうぞ、沢山使ってください。」

  狼の声とともに足音が。たくさんの足音が老龍に迫りくる。

  臭いがする。雄の臭い。肉棒の臭い。

  「ふーっ!!!」

  「ふむ、すばらしい。これで後10歳ほど若ければ…」

  「いや、この年だからこその美しさなのでは?」

  見定められる。値踏みをされている。

  いやらしい手つきで老龍の全身を撫で回す雄達。スリットに手が延ばされ、中身をまさぐられる。

  張り型で中身を掻き回される。老龍は大量の唾液を零し全身をよじる。

  痛みではない。間違いなく走る快楽。肉棒を軽く扱かれるだけで。

  「んぉぉぉぉっ!!!」

  びゅぐぐぐびゅるるるぶぶぶちゅるるっ!

  「もう達してしまうのか。これはかなり淫乱に育てましたなぁ。」

  「しかしここまで調教されて折れないとは。薬は?」

  「あまり使っておりません。使っても良かったのですが、楽しめそうでしたので。」

  「なるほど。貴方も中々よい趣味を。」

  交わされる会話すら耳に入らない。ただ全身を苛む快楽に身を委ねて。

  何度も絶頂に達する。と。

  張り型を乱暴に抜き取られる。んっ、と嬌声を上げ老龍は雄穴をひくつかせた。

  ぽっかりと拡がったそれはだらしなく涎を垂らし雄を求めているようにも見える。

  老龍は首を振る。違うのだと。そんなことは求めていないのだと。だが。

  「いい穴だ。さて、では早速使わせていただくとしよう。」

  ぴと、と雄穴に何かを宛がわれた。それが何かなんて見えなくても分かる。いや、見えない分余計強くそれの形がイメージされる。

  雌のように扱われる体。それを心のどこかで求めてしまっている自分。

  違う。欲しい。違う。欲しい。

  ぬぶぬぶとゆっくり、ゆっくり挿入されていく肉棒。老龍は次の瞬間にはもう、絶頂に達していた。

  「ん”-!ん”ん”ん”!!!」

  止まらない。あれだけ出したばかりだというのに肉棒はすぐに硬さを取り戻し次の射精へと備える。

  遂にはスリットに納まりきらず精液がどぼどぼとスリットからあふれ出して。

  観客たちはそれを嘲笑った。

  「挿入れられただけでこれですか。本当に淫乱だ。」

  「ここまで敏感な雌犬というのも珍しいものですね。ほら、こんなにビンビンにさせて。」

  乳首を摩られる。その度に老龍は全身をぶるぶる痙攣させ痴態を曝し続ける。

  嘲笑われる。絶頂に達する。肉棒で腸内を掻き回される。手でスリットをいじくりまわされる。

  胸をもみくちゃにされる。太腿を摩られる。尻尾を舐めまわされる。

  言葉にすれば簡単な事。だが、その度に老龍は全身を快楽が駆け巡り、気が付けば脳内は幸福感で満たされていた。

  中に精液を出された。何度も何度も。

  スリットも犯された。肉棒と肉棒が擦れ合い睾丸がぶつかり合う。

  腸液が精液が唾液が入り交じり、淫靡な臭いを立てる。

  喘ぐ。欲しい。止めろ。精液が欲しい。違う。

  求める声と拒絶する声が入り交じり、拷問のように。

  見えなくても分かる。足元はもう液体で満ちている。自分と、観客たちの体液で。

  「最高の雄穴でしたよ。流石。」

  「そう言っていただけると幸いです。しかし、彼にはもともとその才能があったのでしょう。そう。雌犬の…ね。」

  そんなものあるはずがない。なのに、否定する言葉が出てこない。

  仮に出せたとしても、呻き声に代わってしまうが。

  腹を乱雑に犯していた肉棒が、肉の塊が無くなり、物足りなさを感じてしまっている。

  精液がごぽごぽと雄穴からあふれ出すのがもったいなく感じている。

  このままでは…

  「力を抜いていいですよ。」

  耳元でささやかれる声に、老龍はへなへなとその場にへたりこんだ。

  びちゃびちゃと足を濡らす液体が暖かく、心地よく感じてしまう。それが何かわかっているのに。

  「お疲れさまでした。さぁ、最後の仕上げと行きましょうか。皆様、準備はよろしいでしょうか。」

  しゅっしゅと。にちょにちょと音だけが聞こえる。そして目の前に大量の雄の臭い。

  下卑た笑い声。何が始まる、何が行われる?

  疑問と期待と不安に心が悲鳴を上げる。

  悲鳴?本当に?

  しゅるり、と目を隠していた布を取り払われた。まぶしい光に目がくらむ。そして光に慣れると…

  目の前には大量の肉棒。そしてそれを扱く、様々な雄。

  自分の痴態に興奮しているのだろう。肉棒からは大量の先走りと精液が混じった液体が零れて。

  「うぉぉっ!」

  一人の観客が絶頂に達した。

  宙を飛び、老龍に降りかかる精液。びしゃびしゃと少々薄くなった精液。老龍はリングギャグによって閉じることが出来ない口に流れる精液を飲み込まざるを得ない。

  それが次々と行われる。

  精液の臭い。味。そして。

  見られている。いやらしい自分の姿で彼らは感じている。視線に犯される。こんな衝動は初めてだ。

  視線に重量があるようだ。そして、その重量に押しつぶされるように。

  「ん”ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”っ!!!」

  老龍は白目を剥き、もはや精液も出せず、背筋を仰け反らせ激しく雄穴から注ぎ込まれた精液を噴き出すことで快感を表す事しかできなかった。

  顔中が精液でコーティングされ、苦しい。

  「皆様、お疲れさまでした。そしてこの子を使っていただき、誠にありがとうございます。ほら、貴方からもお礼を。」

  がしっ、と角を掴まれ。老龍は怯える。あれだけ勇壮で、精悍だった頃が嘘のように。幼い子供のように。

  リングギャグを外され、精液を飲み干し。耳元で囁かれた言葉を復唱する。

  「お、犯していただいて…ありがとう…ございました…また…私のような肉便器を…使って…ください…」

  言わされているその言葉。そして舐めるような観客たちの視線に。

  老龍ははぁっ、と息を吐いた。

  涙がこぼれた。それは、自分を喪う事の恐怖か。それとも。

  

  まず、一つ。老龍は見られながら絶頂に達することが更なる快楽になること。同時に、自分はもう元の体に戻れないことを思い知らされた。

  [newpage]

  

  

  どれだけの時が流れたのだろう。

  夢を見る。勇壮な獅子が自分に笑いかける。必ず国を、家族を、仲間を守ろうと。剣だこのついた手を握り合う。

  「グォォォッ!」

  びゅるるるびゅるっ、と老龍の中を虎の精液が満たした。それだけで老龍の頭は吹き飛びそうな快楽に満たされる。

  「ぉぉぉっ!んんんっ!!」

  剣を握っていた手には肉棒を掴まされていた。それを扱き、鈴口に爪の先端を突き入れた。

  その奉仕を受けていた猪が絶頂に達し、老龍の顔に精液を振りかけた。

  びたんびたんと顔に付着する精液。青臭く、そして苦い。だが、老龍はそれを迷うことなく飲み干す。

  今は精液と水だけで彼の胃は満たされている。逆に固形物を受け入れることが出来ないのだ。

  生きていくために、彼は己を捨てる。それでも…まだ…

  「私は…ぉぉぉっ!ちんぽっ…ぉぉぉっ!!」

  帰る。その言葉は塗りつぶされる。目の前に差し出された可愛らしいペニスを一気に複数本咥え込む。

  そういう風に躾けられたのだ。肉棒が差し出されればしゃぶり、手で扱き、胸で圧迫し。

  雄穴で受け入れれば極上の快楽。胸を千切れそうな程に強く握りしめられれば痛みは無い。悦楽へと変貌する。

  もはや空気の流れですら今の老龍には快楽たり得た。

  狼はその姿を満足そうに眺めほくそ笑む。これで、堕ちるか、と。

  「どうです?まだ帰りたいですか?」

  「…」

  虚ろな視線で老龍は狼を見つめる。その間も手は口は雄穴は尻尾は太腿は全身は。

  雄への奉仕を止めず。

  「もう元には戻れない。この快楽を味わうことも出来なくなるのですよ?」

  「…私は…」

  言いかけた言葉は精液に塞がれた。

  狼は苦笑し、周りのペット達を制する。

  「少々皆さん、我慢してください。私は彼とお話をしたいのです。」

  従順なペット達だ。当然狼の言う事を聞いてすごすごと老龍から離れて。

  精液の海に溺れる老龍に狼は手を差し伸べるように。顎に手を当てる。

  「さぁ、貴方はどこへ行くのですか?」

  これがきっと、最後の問い。老龍は…答える。

  「私は…帰る…のだ…!あの場所へ…!約束した…!大切な…奴と…!」

  淫靡な光はまだ残っている。それでも、老龍は必死に抗う。

  例えこの快楽が得られたとして、それで自分がいい筈がない。自分がいなければ皆、死んでしまうかもしれない。

  獅子と約束したのだ。必ず守ると。

  狼はふぅ、とため息を吐いた。そして老龍の顎から手を離すと背を向けやれやれと呟き両手を上げた。

  「分かりました。私の負けです。これだけやっても折れないのなら、もう何をしたところで無駄でしょう。…執事長、彼を丁重に返してあげてください。」

  部屋の外から中に入り、黒豹は頭を下げた。

  あぁ。これで解放されるのだ。戻ることが出来る。

  体はそれを拒んでいるように肉棒を硬く太くなっているが。それでも、あの場所へ。獅子と約束したあの場所へ、あの国へ。

  

  驚きを隠せない。老龍は廊下を歩きながらそう考えていた。

  風呂に入り、丁寧に体を洗われた。その後にローブを手渡され、身に着けるとそのまま食事へ。

  固形物は受け付けないため柔らかいパンの入ったオニオングラタンスープをもてなされ。

  狼から賞賛をうける。

  「まさか私の調教を耐え切る方が出てくるとは思いませんでしたよ。結構じっくり時間をかけて心を折ったと思っていたのですが。」

  そう、狼がそう言うように。相当な時間が経っているのだろう。外を見ると季節が移り替わっていたのだ。

  一つ、二つ。それだけの間自分はとてつもない仕打ちを受けていたのかと思うと今すぐにでもこの机をひっくり返したくなる。

  だが。なぜだろう。狼に逆らうこと。それが出来ない。

  オニオングラタンスープは暖かく、とても上等な味がした。

  「…私の…忠国心は…揺るがん…」

  その言葉は本物だろうか。おかしくなっている…?自分の思考が。

  あれだけ心の底から不愉快だったはずの行為。肛門がくぱくぱと蠢いている気がする。

  「そうですね。いやぁ、御見それしました。心から尊敬と称賛を送らせて頂きます。それと、詫びの品を後でお送りしましょう。少しは再興の支えになるかと。」

  「…あぁ…」

  もうあんな目に合わずに済むのだ。それに、国の再興に役立つほどの支援を送る、という言葉。

  胸を張って帰れる…のだろうか。

  この焦燥感はなんだ?

  老龍は機械のように一定のリズムでオニオングラタンスープを口に運んだ。

  甘い。けれど、物足りない。

  全て飲み干す。しばらく休み…狼は立ち上がった。

  「さぁ、入り口までお送りしましょう。」

  手を差し出す狼。その笑顔はとてもまぶしく、真っ直ぐ。今まで見せていた歪な物とは別物だ。

  老龍はその手を取り立ち上がった。

  外に出る。こうして外の空気を吸うのはいつぶりだろうか。

  青々しく、そして爽やかな風が体を撫でる。びくっ、と僅かに感じてしまった。

  熱い息を漏らす老龍に。狼は笑う。

  「流石に体は覚えているようですね。まぁ、大丈夫でしょう。貴方ほどの心の持ち主だ。きっと直ぐにあの快感も忘れますよ。」

  忘れる。そうだ。忘れ…る…

  広い広い庭を歩いて。体が揺れるたびに尻尾と胸をローブがくすぐる。それだけなのに、快感が走る。

  忘れられるのか?この快感を。忘れられるのか?あの衝撃を。

  自然とスリットの中で肉棒が膨らんでいくのが分かる。先走りと腸液がローブを濡らす。

  敏感な狼の鼻に、それは届いているのだろうか。

  心配になり狼の横顔を伺う。その表情はどこか楽しそうだ。

  ようやく、ここから離れられる。門が見える。そうだ。ここから…

  「んぁぁっ♪あひぃぃっ♪あぢゅいぃぃぃっ♪」

  淫らで、そして野太い嬌声が聞こえる。狼はおや、と声を出した。

  老龍はその声に耳をそばだてる。ずちゅずちゅぐちゅぐちゅと肉と粘液のぶつかり合う音が聞こえた。

  卑猥な臭いが外だというのに漂ってくる。

  「…ふぅっ…♪」

  老龍の零す熱い吐息に狼は楽しそうな笑顔のまま老龍に向き直った。

  「あぁ、今日は外で遊ばせているのですよ。たまにはこうしないとね。…見ていきましょうか。最後ですから。」

  断れ。そんなもの、断ればいい。そしてあの場所へ…

  「…あぁ…」

  頭の中で叫ぶ声。それを無視する声。老龍はその瞳に強い意思と狂気を宿していた。

  狼が歩く方向へ。少し遅れて歩き出す。

  音が近づく。粘液が飛び散る音すら聞こえる。肉のぶつかる音がする。

  臭いがする。精液の臭い。雄の臭い。腸液の臭い。体液の臭い。

  雄穴がくぱくぱと蠢き、スリットからごぽっ、と粘液が零れた。

  「いぐっ♪いぐぅぅぅっ♪」

  雌の淫らな嬌声が聞こえる。その野太い声に老龍は体を震わせる。そして、同時に何かを思い出した。

  この声には、聞き覚えがある。…気がする。

  うっすらと見えていた狼のペット達。少しずつ近づき、そのシルエットがはっきりとしはじめると…

  肉の宴。快楽の宴。そう表すにふさわしい淫靡な行為が青空の元行われていた。

  真ん中に陣取り、悦楽を貪るのは…

  「…嘘…だろう…?」

  老龍はがくり、と膝から崩れ落ち呆然と呟いた。

  悦楽を貪っていたのは、獅子だ。それも、共に戦い続け、共に国を守ろうと絆を誓い合った、あの。

  「あぁ、そういえば貴方とあの子が会うのは初めてでしたね。すっかり忘れていました。」

  狼は大袈裟に―わざとらしく―かぶりを振り、老龍の肩に手を当てた。

  獅子はその全身をあらゆる液体でドロドロに汚し、大きすぎるほどの肉棒からだらしなく、大量に精液を溢れさせていた。

  その口、雄穴、胸、腕、脇、足。すべてを使ってペット達に奉仕する。

  「ちんぽじるっ、もっと、んはぁぁぁっ!あひぃっ♪ひぎあぁぁぁぁっ!」

  壊れた言葉。拡がりきり閉じることを忘れた雄穴で二本の肉棒を受け入れ絶頂に達する。

  淫らに笑い、精液をごくごくと飲み干して。

  腹がぼこぼこと歪に膨らみ。全身を震わせる。

  「私のお気に入りの子でしてね。彼も調教するのが大変でしたよ。国に帰るんだ、と…そう、貴方と同じようにね。」

  狼も膝をつきあくまで優しく。どこまでも優しい口調で老龍の耳元で囁く。

  吐息が耳を、角を撫でる。

  戦いの途中で姿を消した獅子。捜索も虚しく、彼が見つかることはなかった。

  「必ず帰る。将軍とそう約束したんだ…と言っていたと記憶しています。そして、きっと、助けも来るのだ、と。」

  「あ…やめ…」

  狼の言葉に老龍は耳を塞ごうとした。しかし、狼はそれを許さない。

  優しい口調。強い力で腕を抑えつけられた。

  「どれだけ経ったのでしょうね。私もあまり覚えていません。ただ、相当長い期間丹念に快楽を刻み込んであげたかと。」

  「イグゥゥゥッ!!どまっ、たねじるっ、とまんねぇぇぇぇ!!」

  言葉を遮る獅子の…淫らな、雌獅子の咆哮。

  何度も何度も繰り返される快楽。彫刻のように美しく膨らんだ筋肉を更に白く汚して。

  捜索は続けられた。しかし、おそらく彼は命を落としたのだろう。捜索を打ち切る。

  判断したのは。

  「捜索が打ち切られたこと。彼が国では死んだ事にされている事。それを伝えたらですね。…そこからは、あっという間でしたよ。」

  狼の笑みはいつの間には恐ろしい、悪魔のようなものに変わっていた。

  「国に見捨てられた。帰る場所もない。ならば、彼は何者なのでしょうね。それを彼は見失いました。誰のせいでしょうねぇ?私にはわかりません。縋るものを。支えを失った彼はね。自分から快楽を貪るようになりました。今のあの子をみれば分かるでしょう。」

  「あ…あぁ…!」

  なんと愚かな事をしたのだろう。彼は自分のせいで全てを失った。尊厳も、誇りも、何もかも。

  それもそうだろう。自分の信じるものを全て否定されてしまったのだから。

  剣を握られていた逞しい手には、今は肉棒が握られていた。

  勇壮に笑っていた顔は、精液で汚れ淫靡なものに変わっていた。

  敵兵の剣を受けてもなお軽い傷だけで済む、全身の筋肉は今では性器―いや、性処理をする道具と化していた。

  そうしたのは自分。そうさせたのは自分。

  老龍の心に、感情が生まれる。罪悪感。背徳感。そしてそれを望む自分が。

  「貴方の国は滅びました。しかし、貴方は言いましたね。王が、民が、自分が生きていれば国は滅びない、と。…貴方の言う国。いまだに残っていると思いますか?」

  蹂躙される。すべてを壊される。まるで砂場で作った城を壊す子供のように。

  淫らに腰を振り快楽を貪る獅子が、まるで自分や、国のように思えた。

  自分がいなくなって、かなりの時間が経っているはず。なら、自分はもう、死んでいるのでは?

  ここにいる自分は…何者だ?

  「残っているといいですねぇ。私は貴方の幸運を祈っていますよ?」

  狼の言葉はどこまでも穏やかで、優しくて。そして、どこまでも冷徹で、残酷だ。

  《自分》を失う。それが獅子の結末だった。新たな《自分》として、生きている。今の自分と何が違う?

  ならば。

  この疼きは。全身を駆け巡る稲妻のような衝動は。自分と獅子を重ねる。

  スリットに肉棒を捻じ込まれる感触を思い出した。

  雄穴を蹂躙される感覚を思い出した。

  精液の味。臭い。刻み込まれたことすべてが思い出された。

  「さぁ、これでおしまいにしましょう。貴方は。《自分の国》に帰るのでしょう?」

  狼の言葉。老龍は俯きながらゆっくりと立ち上がった。

  「私…は…」

  「ォォォォォォォッ!!!!グォォォォ!!!」

  老龍の答えは、雌獅子の咆哮にかき消された。

  

  [newpage]

  

  

  

  将軍が僅かに生き残った民たちを逃してからもう数か月が経った。

  誰も知らない。地図にも載らない山の中で。僅かに生き残った民、王、そして兵士達は自給自足の生活を送っていた。

  あの時将軍が逃がしてくれなければきっと全員死んでいただろう。感謝してもしきれない。

  命は、きっともう…

  天を仰ぐクーガーの王。その時。

  がさがさっ、と茂みの音が響いた。その場にいた王と兵士たちが鍬を片手に体を硬直させる。

  ここに来るものはいないはず。もしいるとすればそれは敵対国か、あるいは。

  茂みが音を大きくする。がさっ、とかき分けられたその先に見えたのは…

  「し…将軍…!!!」

  兵士の一人が歓喜の声をあげた。全員でローブを身に纏い、痛々しく折れた角を曝す老龍に近付いた。

  王は涙すら流して老龍の帰還を喜び、老龍の肩を撫でた。

  「すまぬ…!よく、良く生きて戻ってくれた…!」

  王の言葉に老龍はふらふらとした仕草で膝をつき頭を垂れた。

  「勿体なきお言葉…皆も…無事でよかった…」

  「いいのだ、お前が帰ってきてくれれば、きっとこの国は…」

  王の言葉。それに老龍は僅かに表情を歪ませた。

  その歪みが、どういった意味を持つのか。彼らはすぐに思い知ることになる。

  「…王よ…一つ、お伝えしたいことがございます。」

  王の言葉を遮り、老龍は顔を上げた。そして王は息を呑む。

  その瞳に、今まで老龍が見せたことのないような狂気が宿っていたのだ。

  「我々の国は、もう終わりです。そう、私には新たな主人が出来…貴方達も、ペットになるのですから。」

  にやぁぁぁ、と笑い老龍は立ち上がり、ローブを脱ぎ払う。

  そこに残るのは刻まれた傷跡。スリットと腸液から溢れ出す腸液。びくびくと震える肉体。

  「いきなさいっ!」

  その言葉を皮切りに、周りから全裸に首輪をつけただけの雄達が一斉にそこにいた国の人々に飛び掛かり抑えつける。

  あまりにも唐突で、突然で、異常な事態に王はただ呻き声を上げる事しかできない。

  「ふふふっ、くくくっ…くはははははっ!」

  ぱちぱち、と拍手の音。王は抑えつけられながら顔を上げた。そこにいるのは狼。

  優雅に立ち振る舞うその姿。山には似合わないものだ。

  老龍は狼の前に進み狼の前に四つん這いになる。大きな尻尾を揺らし。

  「ご主人様っ…私は…奴らを…捕らえました…だから、ご褒美を…♪」

  「分かっていますよ。たっぷりと、ご褒美をあげましょう。」

  「貴様ッ!何を…!」

  「貴方達をたっぷりと調教して売り出す、商人ですよ。大丈夫。すぐに、快楽に溺れさせてあげますから…♪」

  

  

  「王族はやはり高く売れますね。苦労して心を折った甲斐がありましたよ。」

  目の前に積み上げられた札束を満足そうに眺めながら狼は呟いた。

  王も、兵士も、国民も。全ての肩書は取り払われた。

  後に残るのは、ペット、奴隷、肉便器、娼婦。尊厳を無くし、快楽に溺れ、求め、欲望を受け入れた雌。人であって人でないもの。それだけ。

  国は、もう残ってはいない。

  「ご主人様…よろしいでしょうか?」

  身に着けているものは首輪だけ。そんな恰好で老龍は国を滅ぼした相手の足を舐めながら上目遣いに懇願する。快楽への期待から体を震わせて。

  老龍の頭を優しくなで、狼はにこっ、と笑った。

  「えぇ。今から、貴方へのご褒美を。」

  老龍の首輪に付いた鎖を手に持ち狼はそれを引っ張り部屋を出る。

  首が締まって、それすら快楽。なぜ今まで否定していたのか。何も無い。空っぽの何かに縋った。《何か》が何であったか思い出すこともできない。

  連れてこられた部屋はプレイルームと書かれた部屋。いつもはここで手の空いているペット達が乱交を愉しんでいるのだが…今はとても静かだ。

  そう、狼が老龍のために一つ。準備をしておいたのだ。

  薄暗い部屋の中。そこの真ん中に陣取るのは。

  萎える事を忘れた肉棒を扱き、射精の快楽に浸り全身をすでに精液で汚した、獅子。

  「はぁっ…ハァッ…♪」

  鼻を動かし、老龍は唾液を零した。雄の臭いに、精液の臭いに。体が反応する。

  欲しい。雄穴を、スリットを、胸を、腕を、脇を、口を。何もかも使われたい。あの雄に奉仕したい。そして精液を。

  快楽を。悦楽を。何もかも壊して。壊されて。

  「ごしゅじんさまぁ、おれぇ、いっぱいぃ、きもちよくなるぅ♪だからぁ、はやくぅ、おちんぽっ、くらひゃいぃぃ♪ぁひっ、イグゥッ♪」

  またしても新たな精液を噴出して。獅子はねだった。狼は…静かに頷く。

  そして老龍を見ると、その瞳には狂気と狂喜と期待と。様々なものが入り交じり。

  「…どうぞ。」

  合図と共に。老龍はばねのような勢いで獅子に飛び掛かった。

  肉と肉がぶつかり合い激しい音を立てた。狼は壁に寄りかかりそれを楽しそうに眺める。

  「ちんぽっ…寄越せっ…!貴様の…肉ッ…!」

  老龍は目を血走らせながら獅子を押し倒し、自らのスリットを掻き回す。ぐちゃぐちゃと粘液が混じる音が響いた。

  獅子の豊満な胸に爪を立て、弾力を愉しむ。獅子はそれだけでびゅるるるびゅるっ、と濃いままの精液を噴き出して壊れたように笑う。

  「あひひぃぃっ♪むねっ、ひもひっ、ちんぽぉっ♪」

  老龍はにやりと笑い腰を僅かに浮かせると自らのスリットに獅子の肉棒を宛がった。

  熱い。肉の塊がこれから自分に入ってくるのだ。それだけで全身が震える。

  つぶ、と音がして。強烈な快楽。スリットに軽く挿入しただけでここまでなのだ、もし入ってきたら…?

  老龍は唾液を飲み込むことも忘れだらしない表情ではしたなく腰を振る。さぁ、入る。入る。肉が。望んでたまらない肉が。

  一気に…腰を降ろす。

  「んぉぉぉぉぉっ、あぎがぁぁぁぁぁぁっ!!」

  獅子にすべての体重を預けながら老龍は吼え、スリットの中に獅子の巨大な肉棒を迎え入れた。

  ぎちぎちのスリットの中。腹がぼこっ、と異常に膨らみ、肉棒同士が絡み合う。

  「あひっ、おまんこっ、あひぃぃっ♪いぐっ、とまんにゃぁぁぁ♪」

  少し腰を振るだけで二匹の雄は吼え、絶頂に達し、精液を吐き互いを汚す。

  全ての体重をかけたまま無我夢中で腰を振る。脳の許容量を超えた快楽に二匹の雄は白目を剥き、ただひたすらに吼える。

  唇を交わす。野太い舌が獅子の口腔内を犯し、獅子はびくんびくんと痙攣しながらそれをざらざらの舌で押し戻す。

  ぴちゃぴちゃと二匹の雄の中で水の音が脳内を支配する。

  互いの胸が、腹筋が。汗と精液で滑りながら押し付け合わされて。足を絡ませ、太腿がぶつかり合う。

  尻尾の先端を絡ませ、獅子の毛並みが老龍の鱗を撫で回す。

  ずぱんずぱんと激しい肉のぶつかり合い。

  「あぶぁっ、あむぅぅっ!んんぐぅぁぁぁっ!!」

  老龍が口を離しひときわ大きく吼え更に腰の動きを早めていく。

  先程から何度も射精しているが、足りない。もっと、もっと高みへ。

  それに伴い獅子も体重をかけられながらも腰を振る。

  「んがぁぁぁっ!あひぎぃぃっ!んんんんひゃゃぁぁぁぁひゃひゃひゃ!!」

  もはや奇声と違わない嬌声を上げて。

  老龍と獅子の動きがぴったりと噛み合って。

  「んぉぉっ!いいぞっ!もっとっ!もっとだっ!」

  「あひっ!あひぃぃっ!あっ、イグっ、ぐりゅぅっ!!しゅごいのぉぉっ、あっ、イグイグイグイグゥゥゥゥ!!!!グゥゥウッゥォォォォォ!!!」

  最初に達したのは獅子だった。意識を半分以上手放し、老龍の中へと…

  ぼごっ!と腹が一気に膨らむほどの精液を吐き出した。

  連鎖反応のように。

  「ンンォォォォッ!!ォォォォっ!!!!グォォォォォォ!!!」

  老龍も全身をびくんびくんと激しく痙攣させてスリットの中へ精を解き放つ。

  巨大な肉棒で蓋をされているせいで外に出る事の叶わない精液がどんどんと量を増し、老龍の腹はあり得ないほどに膨らんでいく。

  熱い奔流が体内に作られ、更に二匹の雄を高めていく。

  まだだ。まだ足りない。

  「もっとだぁぁぁ!もっと!私に快楽を!」

  「ひひひぃっ♪いぐっ、もっどぉぉ!!おがじでぐれぇぇぇ!!」

  スリットから肉棒を引き抜くとまるで滝のように精液がスリットからあふれ出す。

  次は雄穴。そう、まだ二匹の雄の行為は始まったばかりなのだ。

  

  溢れ出る涙は、快楽か、それとも、何かを喪ったことへの思いか。

  いや、もう、そんなものは関係ない。

  この快楽を味わい続ける事が出来るのなら。夢の中で溺れる事が出来るなら。ペットであり続ける事ができるなら。

  「「ォォォォォ!!!!」」

  勇壮だったはずの二匹の雄の咆哮は。

  淫らな雌犬の物へと変貌を遂げていた。だが、その表情はとても満ち足りて、欲望に従順で。

  狼は股間を膨らませながら更に楽しめそうだ、と。

  心の奥底で、笑った。

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