ラテン語に「はい」と「いいえ」を表す単語は無い!?

  「ラテン語に「はい/いいえ」や「yes/no」に相当する語は存在せず、肯定はita, sīc, vērō, sānēなどの副詞か疑問文の主動詞の繰り返しによって、否定はnōnなどの否定副詞かnōn+主動詞によって表現する。」

  - 陸(っ´ω`c)🍋ラテン語/印欧語言語学ブログ連載中&仕事依頼受付中(X: anima_solaris)

  [[jumpuri:十年前のツイート > https://twitter.com/anima_solaris/status/502619088360058880]]だ。

  チャットGPTは、「TI ES HOMO?(あなたは人間ですか?)」の問ひに、「ETIAM, SUM HOMO.(はい、人間です。)」などと答へる。

  だから、ETIAM が「はい」だと思つてゐたのだが、これは上のツイートに書かれてゐる「疑問文の主動詞の繰り返し」にあたるのではなからうか。

  確かに一年以上前に、グーグルで Yes と No を翻訳したら、ITA と NON になつたと思ふ。

  今でも「yes no」は「ita non」と翻訳する。

  それでは、ETIAM といふ単語はいつたい何なのだらうか。副詞だらうか。

  1. (in general) and also, and furthermore, also, too, likewise, besides

  2. (in particular):

  1.(to annex a more important idea) and even, nay, even

  2.(with the demonstrative notion of the iam predominating, used as an affirmative) certainly, granted, by all means, yes indeed, yes

  3. (with the idea of time predominating) yet, as yet, even yet, still, even now

  4. (in familiar language, in interrogations, especially when made indignantly) akin to what? pray?

  5. (in familiar language, with imperatives) again, once more

  (ウィクショナリーより)

  副詞だつたし、2-2 の用法であつた。

  今でもバチカンで使はれるラテン語も、Yes/No は存在しないのだらうか。

  「確かに、私は人間だ。」みたいな迂遠な答へ方をしてゐるのだらうか。

  「ラテン語や他の古代印欧語同様、古い時代のギリシャ語にも「はい/いいえ」や「yes/no」に相当する語は存在せず、回答文には反響回答やεὖ γε, κάρτα, μάλα, πάνυ, καλῶς γε, ἥκισταのような小辞が用いられた。」 - 陸さん([[jumpuri:ツイッター > https://twitter.com/anima_solaris/status/502623014559961090]])

  ·

  「その後コイネー後期になると次第にναίがyes、οὔがnoに相当する語として使われるようになっていったとされている。」 - 同上

  

  ギリシア語には、vai と ou ができたのに・・・。

  「ラテン語ではいわゆる肯定否定のはいいいえを専管する言葉はまだなくて、yesを言いたい時には俺もー(etiam)とかまったくだ(vero)とか、それな(ita)とかそれで(sic)とか副詞で受けて返しており、スペイン語のsíはsicの裔なのだが、オック語のocはhoc(これ、this)だったらしい。キタコレ。」

  にるば(X: nirvanaheim)さんのツイート([[jumpuri:おととし十一月 > https://twitter.com/nirvanaheim/status/1593166662680817664]])

  SÍ は sic から来てゐるのか。

  青春アミーゴの「Si 俺たちは昔から この街に憧れて」の si である。

  整理しやう。

  陸さん: ita, sīc, vērō, sānē

  にるばさん: etiam, vero, ita, sic

  ita は「それな」と訳されてゐる。

  ita, sic, vero が共通して挙げれらてをり、sane と etiam が片方のみ。

  これ、ita, sic, vero をウィクショナリーで検索しないとだめだらうか。

  ita(副詞)

  印欧祖語の *éy と *só. に由来する可能性。(まあこの辺はウィクショナリーなので)

  1. so

  2. yes

  同義語: sīc, etiam

  3. thus

  4. such

  5. therefore

  6. in this way, in this manner, in such a way, in such a manner, as has been said

  2番目の意味に、「はい(yes)」があるぞー!

  sīc(副詞)/siːk/, [s̠iːk] (「スィーク」かな)

  sīce の語尾音消失(アポコープ、apocope)で、, 印欧祖語の *só (“this, that”) と *ḱe- に由来。

  1. thus, so, like this, in this way

  1. as stated or as follows, to this effect

  2. (as a correlative to ut, quōmodo etc.)

  3. (with restrictive or conditional force, also with ut or nē)

  4. in such a (good or bad) way, like that, so much

  「だから、このように、こんな風に」

  vērō(副詞) /ˈu̯eː.roː/, [ˈu̯eːroː] (「ウエーロー」かな。v と u の区別がない?)

  vērus +‎ -ō (副詞形勢の接尾語) から

  1. verily, truly, really, doubtless, in truth

  2. in particular, specifically

  3. (as a postpositive) but

  「まさに、本当に、疑ひなく、事実」とかかな。

  「一方オイル語というか共和国国語のフランス語のouiはというと俗ラテン語の話法としての hoc ille の裔らしく、直接日本語のそれらしい語に移植するなら「それそれ」になりそうだが、ものの研究書によれば THIS (is what) HE (said) という含意で見るべきスラング(俗語)らしい。「それか!」感。」 - 同上

  [[jumpuri:三省堂のページ > https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/ghf37]]にも、「*hoc-ille」とある。

  詩人のダンテ曰く、フランス語は「はい」を表す単語によつて、三つに分類さる。ラテン語の hoc ille に由来する õil を使ふオイル語。あとはオック語とか。

  私は、Oui はガリア語だと思つてゐたのだけどなあ。

  hoc ille 自体が、ガリア語の表現の直訳だつたりしないものか。

  英語で this つて何ういふ事なのだらう。「これは ille」

  This is what he said???

  He つてラテン語では is ではなかつたか。

  変形すると ille になるのかな。

  いや、ウィクショナリーだと「あれ(that, those)」つて書かれてゐるや。

  これはあれなの。(hoc ille)

  oui が最初に記録されたのは1380年で、古フランス語 oïl (1100年)、俗ラテン語 *hoc ille、または古フランス語 o(肯定助詞)と il(彼)の合成物。

  三説併記!?

  「an elliptical phrase of response, by semantic erosion/grammaticalization possibly calqued on Gaulish: 」

  単語が難しいけど、「oil」は、「「意味の浸食」/「文法化」によつて、おそらくガリア語を「引用」した、返答の省略句である」と訳される。

  「This is it」(hoc ille)はおそらく(possibly)ガリア語由来との事だ。

  文法化は、「か知らん」>「かしら」の例があつた。

  have「持つ」 >過去分詞 は、まあええか。

  え? sane は調べないのかつて?

  さあねえ。