明晰鳥のクラソレス

  「くそっ!あの魔王め!この我をここまでコケにしよって!」

  苛立ちを覚えながら魔王城の玉座に座っているのは大魔王ダルクェース、フォック達によって敗北してしまいやられまくっていた。

  「忌々しい!次の作戦を考えなければ!」

  ダルクェースがフォック達を倒す作戦を考えていると。

  「随分と弱い姿ですね~ダルクェース」

  「なっ!?貴様は!?」

  そこへ一匹のローブを来た鳥獣人がやってきた、両手は翼になっていて首にが装飾品をつけてさらに青と白の羽毛に眼鏡をかけていた。

  「クラソレス!」

  「全く、この世界を支配しようとしたのにこのザマとは堕ちたものですね」

  呆れる表情でダルクェースを見下すクラソレスと呼ばれる鳥獣人。

  「くっ!」

  「大魔王四天王の一人『黒竜のダルクェース』が聞いて呆れますねこんな世界如きに何をやってるんですか」

  もはや言いたい放題で毒舌を吐いていくクラソレスに対してダルクェースは返す言葉がなかった。

  「あの魔王のせいで支配ができんのだ!今我は作戦を立てていて」

  「その作戦がことごとく失敗してるじゃないですか、まああなたみたいな脳筋その1ではその魔王如きに魔力を奪われたからもはや弱いものですよ」

  フォックによって魔力を奪われた挙句作戦を立てても失敗してしまいもはやどうにもできない感じになったダルクェース、一方クラソレスは見た目からして頭脳派であるようだ。

  「そんなあなたでは支配なんてできない、ここは私である大魔王四天王の一人『明晰鳥のクラソレス』がその魔王を私の頭脳で倒して差し上げますよ、平和主義など魔王には不要、世界は我々に従っていて支配を受け入れるこそ魔王・大魔王の勤めでもある、そこで指をくわえて見てるがいいですよダルクェース、あなたのくだらない作戦より私のような頭脳明晰の作戦の方が上だと証明してみせますよ」

  笑いながらクラソレスは去っていった。

  「ぐぬぬクラソレスめ~!貴様が失敗するがいいわ!」

  怒りが収まらないダルクェースであったがしかしクラソレスは知らなかった、フォック達を敵に回すということはどういうことなどを彼は後に知ることになるだろう。

  [newpage]

  「さてこれでOKっと」

  「マスター、かなり買ったようですね」

  エコバックを持ちながらフォックとレイリュウが歩き出しているレイリュウは浮いてはいるが。

  「最近にぎやかになってるし何より蓮蛇も来たから色々はかどってるのよ、そのうち俺の世界の魔王城をこっちに移転させて城自体をリフォームと移転跡の方には村を建てたりしておかないとね」

  そうフォックは考えていた、アストルが魔王代理をしてまた魔王城の魔物達もフォック不在で不満になったりもあるためそう考えている。

  「なるほど、そうすれば行き来せずに済みますしいいですね」

  レイリュウはこれに賛成する。

  「でしょ?いちいちあっちの世界に行き来するのもめんどくさくなったりだしあっちの世界にスカルドラゴ団団員達もいるから寮なども改築しとかないと忙しくなるわ」

  色々考えた上での事である、フォックが魔王になった世界にも組織の団員達もいてアストルには色々と働きかけてくれたおかげで今は落ち着いていて世界自体も段々それを受け入れていっている。

  「さて帰ってみんなで話さないとね…ん?」

  ふと帰って話をしようとして走ろうとした時何やら太った竜人がいた、もはやフォックを誘っている感じでいるようだ。

  「あらいいオスドラが、モフモフしてからにしようかな」

  「えっ!?マスターそれは流石に!?」

  レイリュウが何か嫌な予感を感じていた。

  「あ~もう我慢できない!モフモフ!」

  「あ!?」

  そのままその竜人の元に向かって秒の速さでモフモフしていく。

  「あ…が…」

  「あ~モフモフ」

  「マスター…」

  呆れるレイリュウもはや定番になっていた。

  「かかりましたね!」

  何かの声でフォックの周りには電流の檻が現れ竜人は何かに離されて檻には入らなかった。

  「マスター!?」

  「なっ!?これって電流だけど檻みたいね、誰よこんなことするの!」

  「とんだマヌケですね~これが魔王なんて聞いて呆れますよ」

  そこにクラソレスは浮遊して現れる。

  「誰あんた?」

  「おや、ダルクェースから聞いたのですがまさかここまでおまぬけとは」

  「なっ!?ダルクェースですと!?」

  フォックがクラソレスに誰と聞くがおまぬけと言われダルクェースの名前でレイリュウは驚く。

  「まさかダルクェースの仲間だというの?」

  若干ムッとなりながらも問いかける。

  「ふん、あんな大魔王四天王の中で脳筋で魔力を奪われた奴と一緒にしないでくれますか?そんなおまぬけな魔王にお答えさせていただきましょう」

  と、見下しながら答えようとする。

  「私は大魔王四天王の一人『明晰鳥のクラソレス』大魔王四天王きっての頭脳派でもあります、だけどあなたは後でダルクェースの魔力もろとも私の物となりそして私がこの世界を支配してみましょう!」

  そう言い捕まったフォックを連れてどこかへと去ってしまう。

  「マスター!?」

  その場にいたレイリュウは何もできずにフォックが去ってしまうとこだけしか見るとこができなかった。

  [newpage]

  「ふう~お前らお疲れさん」

  「こっちもお疲れ蒼剣」

  風蒼のトレーニングの方は終えていて皆それぞれ休憩などをしている。

  「蓮蛇も慣れてきてるな」

  「ありがとよ、最近は俺も体型で動けるように調整したりはしてるんだぜ?」

  蓮蛇の方も慣れてきて体重は増えたり痩せたりはあるもののスタミナなどは食事やトレーニングで調整して動きに慣れてきてるようだ。

  「ん?」

  ふと蒼剣のスマホから連絡が来る。

  「もしもし、レイリュウか?は?フォックが別の大魔王に捕まって連れ去られただって!?」

  「なっ!?あいつ捕まってるのかよ!?」

  これには二人も驚く。

  「とりあえずお前は荷物持って戻ってこい、俺達はアストルなど他のメンバーと『勇竜』メンバーに招集をかけてくれ!」

  そう言いスマホの通話を切る。

  「とりあえず皆を集めるぞ!」

  「おう!」

  急いでメンバー達を招集させる。

  [newpage]

  クラソレスの魔王城は気品あり美術品などがかなりおかれている。

  そんな魔王城の上にある玉座にクラソレスは座ったまま他の手下たちに魔力を奪う装置を作成にとりかかっていた。

  「フフフ、ダルクェースも阿保ですね~こんな魔王如きにやられて魔力を取られるなど、だけど私がその魔力をいただければあの方が私を認めてくださる。そのために魔王の魔力を根こそぎいただかなければ!急ぎなさい我が僕達!魔王の仲間共が来る前に完成させるのです!」

  「了解です!」

  せっせと装置の完成を急ぐのであった。

  「(どうしよう、捕まって身動き取れないしあいつ頭いいみたいレイリュウ達一筋縄ではいかない相手だからどうするかね)」

  フォックは捕まってもレイリュウ達がどうするのかを模索する。

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  一方蒼剣達もメンバーを集めさせ作戦を考えていた。

  「『明晰鳥のクラソレス』か…その名前からして頭はいいようだ」

  「そう考えるとこちらが助けに来ると考えて対策してきそうだな」

  頭脳派が相手なためより慎重な戦いにはなるようだ。

  「マスター」

  「そんな顔すんな、あいつはそう簡単にやられるほど甘くねぇし何より俺達が助けきてそいつに太刀打ちできるかどうか心配してるとは思うしそれなら俺達は俺達であいつを助ければいい」

  「蒼剣たまにはいいこというな」

  と、雷黄は冷静にそう言う。

  「たまにとはなんだよたまにって、あいつに色々叩きこまれたのもあるからそういうのに慣れてんだよ」

  「確かに相手は大魔王でもありますしフォックさんの魔力目的なら急いだ方がよさそうですね」

  アストルも魔力目的なのを察して急いだ方がいいよう急かす。

  「ならちょいと作戦あるけどよ」

  ふと何やら蒼剣は作戦を思い出したのだった。

  「なるほどな」

  「任せろ!」

  果たしてどういう作戦を考えたのか。

  [newpage]

  クラソレスの魔王城は空や地上と手下達がうようよとしている。

  「んじゃ作戦開始だ、蓮蛇この魔王城を油まみれにしちまえ」

  『了解だ』

  ふと上空では蓮蛇が風魔法により浮遊状態でかつ魔力で手下達が見えないようになっていた。

  「んじゃたっぷりとな」

  自身の油を大量に上空からばら撒いていく。

  「ん?」

  「なんだこれ?油?」

  「まさか奴らは上空に?」

  「んじゃいっちょやっておくか!」

  『おう!』

  すると火球など炎が飛び交う。

  「なっ!?敵襲!」

  すると彼らは襲い掛かろうとしたが。

  「なっ!?魔王城が!?」

  「さっきの油で魔王城に火が!?」

  そう上空から油を撒いたのはこのためである油に火を引火させたのだった。

  「あいつは火竜だしどうせ炎なんて大丈夫だろ、んじゃあいつを助けに行くぞ!」

  『おお!』

  蒼剣達は突入したのだった。

  [newpage]

  「なんですと!?私の魔王城に火を!ぐっ!この私に城を穢すなど!急いで消火して奴らを止めるのです!」

  魔王城に火の手が上がり城内は大パニック、玉座の方も急いで消火しながら装置の完成を急ぐ。

  「(なるほどね、まあ俺は火竜だし炎は吸収したりなどなんとかできるから考えたわねさてこっちもなんとかしたいけど)」

  フォックも蒼剣の作戦とは知らずに心の中で賞賛するのであった。

  [newpage]

  「オラァ!」

  「ぐわっ!?」

  蒼剣達は敵をなぎ倒しながらフォックがいる上の階を目指す。

  「オラヨッ!」

  「ぐあっ!?」

  蓮蛇は足に氷を纏って滑りながら足払いして敵を倒していく痩せているがスタミナ維持できるようになったため痩せた状態でも動けるようになった。

  「フォックさんの反応はこっちです!」

  レイリュウはスマホなどでフォックの居場所を探索して反応を見つける。

  「おしっ!そこだな」

  「こいつらは俺達『雷閃』が何とかする、お前らはフォックを」

  「頼みましたよ」

  ライエイとなった雷黄と雷閃のメンバー達で手下達を引き受けることに、蒼剣達は急いでフォック達の元へ。

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  大きな扉を開き蒼剣達は玉座の間へと入ってきた。

  「まさかここまで来るとは油断したようですね」

  玉座から立ち上がるクラソレス。

  「みんな!」

  フォックが声をかける。

  「ったく、捕まるとはなってかお前が大魔王クラソレスか?」

  「いかにも、でももう遅いですよ」

  すると装置が稼働していた。

  「この装置で魔王の魔力をいただきます」

  「させるかよ!」

  蓮蛇が氷を生成して攻撃するが見えない何かで防がれる。

  「なにっ!?」

  「このぐらいのこと私は対策済みです邪魔はさせません」

  クラソレスが装置へ、そして捕まったフォックも装置に取付られる。

  「このままだとフォックさんが!」

  「(絶対バリアで防がれる、そうなると時間稼ぎになっちまう一体どうすれば)」

  このままいくとフォックが魔力を吸われてしまう、蒼剣はどうするのか考える。

  「えっ!?」

  するとフォックの剣が光出す。

  [newpage]

  「ここは…」

  蒼剣は一人霧が深い場所に立っていた。

  「このまま魔王を助けるまま終わらせるのか勇者よ」

  そこに一人の青年がいた。

  「お前はあいつの剣のというか俺の剣だった…」

  そうこの青年はフォックの剣に宿っている勇者の剣だ。

  「そうだ、だがお前があくどいことなどで我はこの魔王を勇者にして我が剣となった」

  「……」

  蒼剣は黙っていた、勇者の資格が自分にはないと気づかせたのだ。

  「だがお前は魔王から色々学べたのだろう?勇者に相応しくないと思っているがお前はすでに答えを出している、勇者というのはただ魔王を倒すだけのものではないと」

  それはフォック達仲間や皆から蒼剣は学べたことが多かった。

  「さあ答えよ、お前はどうしたいのかを」

  勇者の剣が蒼剣に問いただす。

  「俺は…あいつが敵だと思っていた、でも考えたら俺は勇者という肩書きに甘えていたんだ…でも今度は俺があいつを助ける番、俺は…」

  元…いや…勇者だ!

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  「はっ!」

  ふと蒼剣は立ったまま目を覚ます。

  「(こいつは!?)」

  いつの間には蒼剣は大きな剣を持っていた、それはフォックが持ってる勇者の剣とは少し大きかった。

  「(行け勇者よ!その大剣で断ち切れ!)」

  声が聞こえる。

  「あぁ!」

  「蒼剣さんその大剣は!?」

  「(勇者の剣、あいつを認めさせたってわけね)」

  フォックの腰についてる勇者の剣が光出す。

  「オラァ!!」

  蒼剣は大きく大剣を叩きつけるように切る、するとバリアが壊れる。

  「なっ!?馬鹿な!?」

  想定外なことにクラソレスは驚く。

  「待たせた!」

  そこにライエイと雷閃のメンバー達が到着する。

  「ライエイ!あの装置に向けて雷撃を!」

  「おう!」

  ライエイは装置に向けて雷撃を放つ。

  「ぐっ!なんてことを!うっ…なんか吸われるような」

  すると装置が逆流して魔力を吸うどころか逆にフォックの方へと吸われる。

  「なんか漲ってきたわ」

  と、力を込めると拘束を解いて装置を剣で一閃する。

  一閃して装置は破壊された。

  「ぐっ!己!魔王の分際で!!」

  装置から解放されて魔力を少し奪われクラソレスは魔術書を使って魔法を放つ。

  「ライトシャリオン!」

  複数の光によって魔法を打ち消す。

  「なっ!?」

  「そういえばお前俺におまぬけと言ったよね?」

  と、フォックはクラソレスを睨む。

  「ちょいとばかし調子に乗るなよお前?」

  ガチギレしていて黒いオーラを出していく。

  「ぐっ!」

  なおも魔法を放っていくが。

  「ふん!」

  剣を振り回してすべて無効にさせる。

  「私の魔法が」

  「さて…覚悟できてる?」

  フォックは詠唱する。

  「咲き誇るは薔薇の風、その乱れる紅は全てを吹き飛ばす…」

  そして詠唱が完了する。

  「ローズストリーム!!」

  薔薇を纏った嵐が全てを吹っ飛ばす。

  「そんな馬鹿なあああ!!?」

  魔王城共々吹っ飛ばしたのであった。

  [newpage]

  「マスターが無事でよかったです」

  あの後魔王城から脱出して転移の魔法で全員屋敷へと戻ってきた。

  「みんなありがとね、そして蒼剣俺が持ってる勇者の剣でお前が勇者の力を取り戻したことになったが」

  「そうだな」

  と、自身の大剣を見る。

  「どうやら俺のと力を分けられるようね俺も勇者の力はあるけどお前の場合は」

  「再び取り戻したってことだよな?わかってるよ」

  そう返事を返した。

  「それならいいけど、でも大魔王がもう一人いるなんて」

  「でもクラソレスは四天王とか言っているのなら他に大魔王が二人いるってことですね」

  アストルが言うには四天王とクラソレスが言っていたのなら他に二人も大魔王が存在してることになる。

  「今後その二人が来た時の対策は必要ね、それにあの鳥も頭がいいようだからちょいとばかし警戒しとかないとね」

  フォックも今後が対策が必要だと実感している。

  「とりあえず俺は休むわ、レイリュウ後のこと頼んだ、ついでに『勇竜』の皆もあの鳥の事もあるからちょいとばかし俺が寝てる間に色々やっておいて」

  「わかりました」

  「了解です」

  後のことをレイリュウと勇竜のメンバー達に任せてフォックは屋敷へと入り休むことに。

  「さて俺らも休むか、お前らもゆっくり休め」

  『おおっす!』

  他のメンバー達も休むことに。

  [newpage]

  「己魔王!まさかここまで強いとは油断しました」

  一方クラソレスは魔王城の修復など手下達に任せて作戦を練っていた。

  「ガハハ!お前もやられてるではないか!」

  笑いながらダルクェースが茶化す。

  「おだまりなさい!あなたも失敗しすぎた癖に!」

  「なんだと!」

  二人が喧嘩しようとする。

  だが彼らは知らなかった、フォック達によって彼らの支配するという野望は一瞬のうちに砕かれる出来事が後に起こることをまだ知る由もなかった。